JP2001079014A - 超音波手術器具 - Google Patents

超音波手術器具

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JP2001079014A
JP2001079014A JP25901899A JP25901899A JP2001079014A JP 2001079014 A JP2001079014 A JP 2001079014A JP 25901899 A JP25901899 A JP 25901899A JP 25901899 A JP25901899 A JP 25901899A JP 2001079014 A JP2001079014 A JP 2001079014A
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vibration
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anastomosis
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JP25901899A
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English (en)
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Mitsumasa Okada
光正 岡田
Takeaki Nakamura
剛明 中村
Tomohisa Sakurai
友尚 櫻井
Masaaki Ueda
昌章 植田
Hiroshi Okabe
洋 岡部
Kenichi Kimura
健一 木村
Takahiro Ogasaka
高宏 小賀坂
Yoshikiyo Shibata
義清 柴田
Akira Shiga
明 志賀
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、血管などの管状組織を凝固溶着して
接合する吻合作業の時間を短縮することができるととも
に、確実な吻合を行うことができる超音波手術器具を提
供することを最も主要な特徴とする。 【解決手段】管状組織H1,H2の内部に挿通される軟
性プローブ5の先端部に、超音波振動が伝達される円柱
状処置部6を設け、この円柱状処置部6の円周面で凝固
溶着を行う超音波吻合手段12を設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば血管などの
管状組織を凝固溶着して接合する処置を行う超音波手術
器具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波振動を利用して例えば血
管などの管状組織を凝固溶着して接合する処置を行う超
音波手術器具が知られている。この種の装置として特開
平5−115490号公報や、USP3,862,63
0には超音波振動を伝達するプローブと、このプローブ
に対向する受け部材との間で血管を挟み込み、接合する
処置装置が示されている。
【0003】また、特開平6−47048号公報には樹
脂性のクリップや、ステープルを超音波振動により熱変
形させて生体組織に固定させ、血管を吻合する超音波溶
着装置が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−115490号公報や、USP3,862,630
の装置では生体組織との接触面積が比較的小さいので、
1回の溶着作業時の生体組織の溶着面積が小さい。その
ため、上記装置を血管の吻合作業に用いる場合には、溶
着作業を複数箇所で繰り返す必要があるので、手術時間
が長くなる問題がある。
【0005】さらに、上記装置では超音波振動を伝達す
るプローブの軸方向の端面を溶着部に使用しているた
め、超音波振動による破砕効果あるいはキャビテーショ
ン効果が発生し、溶着時の作業効率が悪い問題がある。
【0006】また、特開平6−47048号公報の装置
では樹脂性クリップや、ステープルなどを用いているた
め、コストが高くなるうえ、装置全体の構成が複雑にな
るなどの問題がある。
【0007】また、従来の吻合作業は一般的には手縫い
吻合、あるいは吻合器によるクリップ吻合のどちらかを
選択しているのが一般的である。ここで、手縫い吻合は
確実であるが、吻合作業に時間がかかり、術者の疲労が
増大する問題がある。また、クリップ吻合は吻合作業の
時間は短縮されるものの、一般的に使い捨て器具のた
め、コストが増大する。さらに、クリップが体内に残る
などの問題がある。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、血管などの管状組織を凝固溶着して接
合する吻合作業の時間を短縮することができるととも
に、確実な吻合を行うことができる超音波手術器具を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、管状
組織の内部に挿通される軟性部材の先端部に、超音波振
動が伝達される円柱状振動部材を設けるとともに、この
円柱状振動部材の円周面で凝固溶着を行う超音波吻合手
段を設けたことを特徴とする超音波手術器具である。そ
して、管状組織の内部に挿通される軟性部材の先端部の
円柱状振動部材に、超音波振動を伝達させ、超音波吻合
手段によって円柱状振動部材の円周面で凝固溶着を行う
ようにしたものである。
【0010】請求項2の発明は、上記超音波吻合手段
は、上記円柱状振動部材の円周面と離間対向配置される
圧着部材と、この圧着部材と上記円柱状振動部材の円周
面との間で生体組織を圧着させた状態で上記円柱状振動
部材に超音波振動を伝達させ、上記生体組織の凝固溶着
を行う超音波処置手段とを具備することを特徴とする超
音波手術器具である。そして、超音波吻合手段の超音波
処置手段によって円柱状振動部材の円周面と離間対向配
置される圧着部材と円柱状振動部材の円周面との間で生
体組織を圧着させた状態で、円柱状振動部材に超音波振
動を伝達させ、生体組織の凝固溶着を行うようにしたも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図3を参照して説明する。図1は本実施の形
態の超音波手術器具1全体の概略構成を示すものであ
る。この超音波手術器具1には図1に示すように、超音
波振動を発生する超音波振動子2と、この超音波振動子
2の駆動電力を供給する電力発生装置3とが設けられて
いる。そして、超音波振動子2はこの電力発生装置3に
接続コードを介して接続されている。
【0012】また、超音波振動子2の先端部には振幅を
拡大するホーン4が接続されている。このホーン4には
さらにチタンワイヤー、チタン合金ワイヤー、ステンレ
スワイヤーなどで形成された軟性プローブ(軟性部材)
5の基端部が連結されている。そして、この軟性プロー
ブ5が例えば血管などの管状組織の内部に挿通されるよ
うになっている。
【0013】また、軟性プローブ5の先端部には超音波
振動が伝達される円柱状処置部(円柱状振動部材)6が
接続されている。そして、超音波振動子2で発生した超
音波振動はホーン4で振幅が拡大されたのち、軟性プロ
ーブ5を介して円柱状処置部6に伝達されるようになっ
ている。
【0014】また、円柱状処置部6の外周部には管状組
織を押圧する図2に示す圧着具7が配設されるようにな
っている。この圧着具7には図2に示すようにリング状
の締め付けリング8が設けられている。この締め付けリ
ング8の一部には切欠部9が形成されている。
【0015】さらに、このリング8の切欠部9の部分に
は外向きに折り曲げた一対のねじ受部10が形成されて
いる。ここで、一方のねじ受部10には締め付けねじ1
1が回転可能で、軸方向には移動不能に連結され、他方
のねじ受部10にはこの締め付けねじ11が螺挿されて
いる。そして、この締め付けねじ11を締め付けること
により、リング8の切欠部9の部分の隙間が小さくな
り、リング8の径が小さくなる。さらに、このときのリ
ング8の締め付け動作によって円柱状処置部6の外周部
に生体組織を押圧し、円柱状処置部6の円周面で凝固溶
着を行うことができる。そして、これらの円柱状処置部
6と圧着具7とによって円柱状処置部6の円周面で凝固
溶着を行う超音波吻合手段12が構成されている。
【0016】次に、上記構成の作用について説明する。
ここでは、図3に示すように、血管などの2つの管状組
織H1,H2の端縁部を重ね合わせた部分H3を本実施
の形態の超音波手術器具1を使用して凝固溶着する作業
について説明する。
【0017】まず、本実施の形態の超音波手術器具1の
使用時には一方の管状組織H1内に円柱状処置部6およ
び軟性プローブ5が挿入される。このとき、円柱状処置
部6は2つの管状組織H1,H2を重ね合わせた部分H
3まで挿入された状態にセットされる。
【0018】この状態で、2つの管状組織H1,H2を
重ね合わせた部分H3には圧着具7の締め付けリング8
がセットされる。このとき、締め付けねじ11によって
締め付けリング8を締め付けることにより、2つの管状
組織H1,H2を重ね合わせた部分H3が円柱状処置部
6の外周部に押圧される。
【0019】続いて、超音波振動子2が駆動され、超音
波振動子2に超音波振動が発生する。この超音波振動子
2の超音波振動はホーン4で振幅が拡大されたのち、軟
性プローブ5を介して円柱状処置部6に伝達される。そ
して、この円柱状処置部6の超音波振動によって円柱状
処置部6の外周面と2つの管状組織H1,H2を重ね合
わせた部分H3との間で超音波振動による摩擦熱が発生
する。このとき、圧着具7の締め付けリング8によって
2つの管状組織H1,H2を重ね合わせた部分H3が円
柱状処置部6の外周部に押圧されているため、2つの管
状組織H1,H2を重ね合わせた部分H3ではより凝固
が進み、溶着部13が形成され、2つの管状組織H1,
H2を重ね合わせた部分H3が吻合される。
【0020】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では2つの管状組
織H1,H2を重ね合わせた部分H3の内部に挿通され
る軟性プローブ5の先端部の円柱状処置部6に、超音波
振動を伝達させ、超音波吻合手段12によって円柱状処
置部6の円周面で2つの管状組織H1,H2を重ね合わ
せた部分H3の凝固溶着を行うようにしたものである。
そのため、本実施の形態では軟性のプローブ5を利用す
るため、円柱状処置部6を血管などの2つの管状組織H
1,H2の管腔内に挿入しやすいので、血管などの2つ
の管状組織H1,H2を重ね合わせた部分H3を凝固溶
着して接合する吻合作業の時間を短縮することができ
る。
【0021】また、本実施の形態では従来のようにクリ
ップなどを格別に使用せずに、2つの管状組織H1,H
2を重ね合わせた部分H3の全周を円柱状処置部6の超
音波振動によって一度に溶着できるため、2つの管状組
織H1,H2を重ね合わせた部分H3の全周を溶着する
吻合作業を短時間に確実に行うことができる。
【0022】さらに、2つの管状組織H1,H2を重ね
合わせた部分H3の全周を溶着する吻合作業を短時間に
確実に行うことができるので、術者の疲労を低減するだ
けでなく、患者の負担を低減することができる効果もあ
る。
【0023】また、図4は第1の実施の形態における圧
着装置7の変形例を示すものである。本変形例は鋏状の
圧着器具21を設けたものである。この鋏状の圧着器具
21には支軸22を中心に回動自在に連結された開閉可
能な2つの鋏構成体23,24が設けられている。
【0024】さらに、各鋏構成体23,24には一端部
側に円筒体が2つに分割された略半円形状の押圧作用部
23a,24a、他端部側には手指挿入リング部23
b,24bがそれぞれ形成されている。
【0025】そして、本変形例では鋏状の圧着器具21
の2つの鋏構成体23,24を開閉操作して2つの鋏構
成体23,24の押圧作用部23a,24a間に円柱状
処置部6の外周部の2つの管状組織H1,H2を重ね合
わせた部分H3を挟み込むことにより、2つの管状組織
H1,H2を重ね合わせた部分H3を円柱状処置部6の
外周部に押圧することができる。そのため、本変形例で
も第1の実施の形態における圧着装置7と同様に使用す
ることができる。
【0026】また、図5および図6は本発明の第2の実
施の形態を示すものである。図5は本実施の形態の超音
波手術器具31全体の概略構成を示すものである。本実
施の形態の超音波手術器具31には駆動電力を発生する
電力発生装置32と、この電力発生装置32に基端部が
接続された電力供給コード33と、この電力供給コード
33の先端部に接続された小型振動子34とが設けられ
ている。
【0027】さらに、小型振動子34には図6に示すよ
うに、電力を機械振動(超音波振動)に変換する振動素
子35と、この振動素子35に接続された円柱状のホー
ン36とが設けられている。そして、本実施の形態の小
型振動子34はホーン36の振動によって生体組織の処
置を行うようになっている。
【0028】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態では、小型振動子34と電力供給コード3
3とが図6に示すように、血管などの2つの管状組織H
1,H2の端縁部を突き合わせた部分H3に挿入された
状態にセットされる。
【0029】この状態で、2つの管状組織H1,H2を
突き合わせた部分H3には第1の実施の形態と同様に圧
着具7の締め付けリング8がセットされる。このとき、
締め付けねじ11によって締め付けリング8を締め付け
ることにより、2つの管状組織H1,H2を突き合わせ
た部分H3が小型振動子34の円柱状のホーン36の外
周部に押圧される。
【0030】続いて、電力発生装置32から小型振動子
34に駆動電力が供給され、小型振動子34の振動素子
35に超音波振動が発生する。この小型振動子34の振
動素子35の超音波振動はホーン36に伝達され、この
ホーン36の超音波振動によって2つの管状組織H1,
H2を突き合わせた部分H3に超音波振動による摩擦熱
が発生し、2つの管状組織H1,H2を突き合わせた部
分H3が吻合される。
【0031】そこで、上記構成の本実施の形態では2つ
の管状組織H1,H2を突き合わせた部分H3の内部に
挿通される電力供給コード33の先端部の小型振動子3
4の振動素子35に超音波振動が発生し、この小型振動
子34の振動素子35の超音波振動が伝達される円柱状
のホーン36の振動によって2つの管状組織H1,H2
を突き合わせた部分H3の凝固溶着を行うことができ
る。そのため、本実施の形態では電力供給コード33を
利用して小型振動子34を血管などの2つの管状組織H
1,H2の管腔内に挿入することができるので、第1の
実施の形態と同様に2つの管状組織H1,H2を突き合
わせた部分H3を凝固溶着して接合する吻合作業の時間
を短縮することができる。
【0032】さらに、本実施の形態では特に、小型振動
子34自体を管状組織H1,H2の中に挿入できるた
め、第1の実施の形態のように軟性プローブ5による振
動減衰が発生しない効果がある。
【0033】また、図7は本発明の第3の実施の形態を
示すものである。本実施の形態は第2の実施の形態(図
5および図6参照)の超音波手術器具31における小型
振動子34の構成を次の通り変更したものである。
【0034】すなわち、本実施の形態では小型振動子3
4の振動素子35が生体適合性材料であるラミネート材
41で覆われている。このラミネート材41は振動に影
響を与えない程度の薄膜に形成されている。
【0035】また、本実施の形態では小型振動子34の
振動素子35に振動を拡大する振幅拡大部42が連結さ
れ、この振幅拡大部42に円柱状の処置部43が連結さ
れている。
【0036】そして、本実施の形態では小型振動子34
の動作時には、振動素子35で発生した振動を振幅拡大
部42で拡大し、これを処置部43に伝達するようにな
っている。
【0037】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では小型振動子3
4の振動素子35と円柱状の処置部43との間に振幅拡
大部42を設けたので、小型振動子34の振動素子35
の振動は振幅拡大部42で振幅が増大される。なお、第
2の実施の形態では小型振動子34の振動素子35で発
生した振動をそのままホーン36に伝えているため、本
実施の形態に比べて微弱な振動となり、凝固効果が小さ
い。そのため、本実施の形態では処置部43に伝達され
る振動は振幅が拡大されているので、凝固効果が大きく
なる。これにより、短時間で確実な吻合を行う事ができ
る。
【0038】また、振動素子35はPZTなどのセラミ
ックで形成されているので、生体適合性はない。そのた
め、この振動素子35をラミネート材41で覆う事によ
り、生体にそのまま挿入する事が可能となる効果があ
る。
【0039】また、図8は本発明の第4の実施の形態を
示すものである。本実施の形態は第3の実施の形態(図
7参照)の超音波手術器具31の構成を次の通り変更し
たものである。
【0040】すなわち、本実施の形態では小型振動子3
4の円柱状の処置部43の外周面上に円周溝部51が形
成されている。さらに、圧着具7の締め付けリング8の
内周面側の押圧面には、小型振動子34の円周溝部51
と対応する形状の凸部52が突設されている。
【0041】そして、本実施の形態では圧着具7の締め
付けリング8により管状組織H4が挟み込まれると、圧
着具7の凸部52が小型振動子34の処置部43上の円
周溝部51に嵌まる状態で係合する。そのため、本実施
の形態では第3の実施の形態のように処置部43の外周
面が平滑な場合と比べて、処置部43の面積を増大させ
ることができる。
【0042】したがって、本実施の形態では圧着具7の
締め付けリング8と処置部43との間に管状組織H4を
挟み込んだ際に処置部43と管状組織H4との接触面積
を第3の実施の形態に比べて増やすことができるので、
小型振動子34の振動素子35に超音波振動を発生させ
た際の凝固範囲をより広くすることができ、管状組織H
4を一層、確実に凝固できる。
【0043】また、図9および図10は本発明の第5の
実施の形態を示すものである。図9は本実施の形態の超
音波手術器具61の概略構成を示すものである。本実施
の形態の超音波手術器具61にはハンドピース62が設
けられている。このハンドピース62には超音波振動子
が内蔵されるハンドピース本体63が設けられている。
【0044】このハンドピース本体63内の超音波振動
子には超音波振動伝達部材64の基端部が連結されてい
る。この超音波振動伝達部材64の先端部には略C字状
の先端二股部65が設けられている。
【0045】また、ハンドピース本体63の基端部には
板ばね状の押圧操作部材66の基端部が固定されてい
る。この押圧操作部材66の先端部には超音波振動伝達
部材64の先端二股部65と略同形状の略C字状の二股
状押圧部67が設けられている。この押圧操作部材66
の二股状押圧部67は超音波振動伝達部材64の先端二
股部65と対峙する位置に配置されている。
【0046】さらに、押圧操作部材66は通常はこの押
圧操作部材66のばね力によってハンドピース本体63
から離れる方向に付勢されている。このとき、押圧操作
部材66の二股状押圧部67は超音波振動伝達部材64
の先端二股部65と対峙する位置に離間対向配置されて
いる。
【0047】そして、押圧操作部材66をばね力に抗し
てハンドピース本体63に接近する方向に移動させるこ
とにより、二股状押圧部67と先端二股部65との間に
生体組織を挟み込むように二股状押圧部67を先端二股
部65側に移動させることができるようになっている。
【0048】次に、上記構成の作用について説明する。
ここでは、図10に示すように血管などの2つの管状組
織H5,H6の端縁部を外側に折り曲げて形成されたフ
ランジ状の外翻部H5a,H6a間の接合部分を本実施
の形態の超音波手術器具61を使用して凝固溶着(血管
吻合など外翻吻合)する作業について説明する。
【0049】まず、本実施の形態では押圧操作部材66
がハンドピース本体63から離れる方向に開いた状態で
先端二股部65および二股状押圧部67に形成された半
円形状の凹面部68に対象組織である血管などの2つの
管状組織H5,H6をそれぞれ嵌め込む。この状態で、
押圧操作部材66をばね力に抗してハンドピース本体6
3に接近する方向に移動させる。これにより、二股状押
圧部67を先端二股部65側に移動させ、図10に示す
ように二股状押圧部67と先端二股部65との間に2つ
の管状組織H5,H6の外翻部H5a,H6a間の接合
部分を両側から挟み込む。
【0050】さらに、2つの管状組織H5,H6の外翻
部H5a,H6a間の接合部分を二股状押圧部67と先
端二股部65との間で挟み込んだ状態で、超音波発振す
る事により、2つの管状組織H5,H6の外翻部H5
a,H6a間の接合部分を略半円形状に凝固溶着するこ
とができる。ここで、血管吻合など外翻吻合をする場合
には2回程度の超音波発振により、2つの管状組織H
5,H6の外翻部H5a,H6a間の接合部分を略円形
状に溶着することができ、吻合が完了する。
【0051】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態ではハンドピース
本体63の超音波振動伝達部材64の先端部に略C字状
の先端二股部65を設けるとともに、ハンドピース本体
63の基端部に固定されている押圧操作部材66の先端
部にも超音波振動伝達部材64の先端二股部65と略同
形状の略C字状の二股状押圧部67を設けたものであ
る。そのため、二股状に形成されている超音波振動伝達
部材64の先端二股部65と押圧操作部材66の二股状
押圧部67を血管などの円周部に適合させることができ
るので、血管吻合など外翻吻合をする場合、2回程度の
超音波発振により2つの管状組織H5,H6の外翻部H
5a,H6a間の接合部分を略円形状に溶着して吻合が
完了するため、血管吻合など外翻吻合をする作業時間が
短縮される効果がある。
【0052】また、図11(A),(B)は本発明の第
6の実施の形態を示すものである。図11(A)は本実
施の形態の超音波手術器具71の概略構成を示すもので
ある。本実施の形態の超音波手術器具71には振動ユニ
ット72と押圧ユニット73とが設けられている。ここ
で、振動ユニット72には超音波振動子74と、この超
音波振動子74に基端部が連結されたプローブ75と、
このプローブ75の先端に形成された円柱状処置部76
とが設けられている。
【0053】さらに、押圧ユニット73には円柱状処置
部76に離間対向配置された円柱状押圧部77と、この
円柱状押圧部77に連結された柄部78とが設けられて
いる。
【0054】また、振動ユニット72の基端部および押
圧ユニット73の基端部は手元側のベース部材79に保
持されている。ここで、ベース部材79には振動ユニッ
ト72の基端部を回転可能に支持する第1の軸受け部8
0と、押圧ユニット73の柄部78の基端部を回転可能
に、かつ振動ユニット72に対して接離する方向(図1
1(A)中で上下方向)に移動可能に支持する第2の軸
受け部82とが設けられている。そして、血管などの吻
合時には、振動ユニット72の円柱状処置部76と押圧
ユニット73の円柱状押圧部77との間で2つの管状組
織H5,H6の外翻部H5a,H6aを挟み込むことが
できるようになっている。
【0055】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態では血管などの吻合時には、図11(B)
に示すように2つの管状組織H5,H6の外翻部H5
a,H6aを円柱状処置部76と円柱状押圧部77との
間に挟み込み、超音波振動を発生させる。このとき、超
音波振動を発生させた状態で外翻部H5a,H6aの円
周上を円柱状処置部76と円柱状押圧部77をともに回
転させながら溶着していく。
【0056】そこで、本実施の形態では振動ユニット7
2の円柱状処置部76と押圧ユニット73の円柱状押圧
部77とをそれぞれ回転させながら2つの管状組織H
5,H6の外翻部H5a,H6aを凝固させていくた
め、円周上のみならず、直線上も凝固溶着することがで
き、手軽に自由な形状に凝固溶着する事ができる。
【0057】また、図12は本発明の第7の実施の形態
を示すものである。本実施の形態は第6の実施の形態
(図11(A),(B)参照)の超音波手術器具71の
構成を次の通り変更したものである。
【0058】すなわち、本実施の形態では振動ユニット
72の円柱状処置部76および押圧ユニット73の円柱
状押圧部77の外周面上にそれぞれ滑り止め用の複数の
突起部81を突設させたものである。
【0059】そこで、本実施の形態では振動ユニット7
2の円柱状処置部76と押圧ユニット73の円柱状押圧
部77とをそれぞれ回転させながら2つの管状組織H
5,H6の外翻部H5a,H6aを溶着する際に、振動
ユニット72の円柱状処置部76および押圧ユニット7
3の円柱状押圧部77の突起部81を外翻部H5a,H
6aに突き刺して滑り止めすることができる。そのた
め、外翻部H5a,H6aの生体組織が滑ることがな
く、確実に凝固溶着することができる効果がある。
【0060】さらに、本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他
の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 超音波吻合装置において、管状組織内部
より挿通させる軟性部材と、前記軟性部材の先端部に超
音波振動を利用し、円周面で凝固溶着を行う事ができる
円柱状振動部材が設けられている事を特徴とする。
【0061】(付記項2) 付記項1において、前記軟
性部材は、振動伝達部材であり、基端側で振動を発生す
る超音波振動子と連結されている事を特徴とする。
【0062】(付記項3) 付記項1において、前記軟
性部材は、電力供給用の導線にて構成され、先端部の円
柱状振動部材と連結されており、前記円柱状振動部材は
電力を機械振動に変換する振動子と処置部より構成され
る事を特徴とする。
【0063】(付記項4) 付記項1において、前記円
柱状振動部材の外周には少なくとも1以上の溝が形成さ
れる事を特徴とする。
【0064】(付記項5) 付記項1において、吻合は
前記円柱状振動部材外周と別体で構成された圧着具との
間で組織を挟み込んだ状態で振動を発生させ、組織を溶
着する事により行う事を特徴とする。
【0065】(付記項6) 付記項2において、前記超
音波振動子は、生体適合性材料にてラミネートされてい
る事を特徴とする。
【0066】(付記項7) 振動を発生する超音波振動
子と前記超音波振動子と連結した振動伝達部材と、前記
振動伝達部材の先端部に形成された処置部より構成され
た超音波吻合装置において、前記処置部は振動の軸方向
に直角な方向に先端振動部を伸ばし、且つ先端に向かっ
て凹面形状をなしている事を特徴とする。
【0067】(付記項1〜7の従来技術) 特開平5−
115490号公報、USP3862630。プローブ
に対向する受け部材とプローブとの間で血管を挟み込
み、接合する処置装置が記載されている。しかし、本装
置を吻合に用いる場合、溶着面積が小さいため、何個所
か溶着しなければならず、手術時間が増大した。また、
超音波振動の軸方向の端面を溶着部に使用しているた
め、超音波振動による破砕効果あるいはキャビテーショ
ン効果が発生し、効率の良い溶着はできなかった。
【0068】特開平6−47048号公報。樹脂性のク
リップやステープルを超音波振動により熱変形させて組
織に固定させ、吻合する超音波溶着装置が開示されてい
る。しかし、樹脂性クリップを用いているため、コスト
が高くなる。また、装置が複雑になるなどの問題点があ
った。
【0069】(付記項1〜7が解決しようとする課題)
従来の吻合作業は一般的には手縫い吻合あるいは吻合
器によるクリップ吻合のどちらかを選択していた。手縫
い吻合は確実であるが、吻合作業に時間がかかり、術者
の疲労が増大していた。クリップ吻合は吻合作業の時間
は短縮されるものの、一般的に使い捨て器具のため、コ
ストが増大する。また、クリップが体内に残るなどの問
題があった。
【0070】(付記項1〜7の目的) 本発明の目的
は、これら吻合作業の時間を短縮するとともに、確実な
吻合を行う事である。
【0071】(付記項1〜7の効果) 吻合作業を短時
間に確実に行う事により、術者の疲労を低減するだけで
なく、患者の負担を低減する。
【0072】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、管状組織の内
部に挿通される軟性部材の先端部に、超音波振動が伝達
される円柱状振動部材を設けるとともに、この円柱状振
動部材の円周面で凝固溶着を行う超音波吻合手段を設け
たので、血管などの管状組織を凝固溶着して接合する吻
合作業の時間を短縮することができるとともに、確実な
吻合を行うことができる。さらに、吻合作業を短時間に
確実に行う事により、術者の疲労を低減するだけでな
く、患者の負担を低減することができる。
【0073】請求項2の発明によれば、超音波吻合手段
の超音波処置手段によって円柱状振動部材の円周面と離
間対向配置される圧着部材と円柱状振動部材の円周面と
の間で生体組織を圧着させた状態で、円柱状振動部材に
超音波振動を伝達させ、生体組織の凝固溶着を行うよう
にしたので、血管などの管状組織を凝固溶着して接合す
る吻合作業の時間を確実に短縮することができ、一層、
確実な吻合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態における超音波手
術器具全体の概略構成図。
【図2】 第1の実施の形態の超音波手術器具の圧着装
置を示す概略構成図。
【図3】 第1の実施の形態の超音波手術器具を使用し
て管状組織を吻合する作業を説明するための説明図。
【図4】 第1の実施の形態における圧着装置の変形例
を示す斜視図。
【図5】 本発明の第2の実施の形態における超音波手
術器具全体の概略構成図。
【図6】 第2の実施の形態の超音波手術器具を使用し
て管状組織を吻合する作業を説明するための説明図。
【図7】 本発明の第3の実施の形態の超音波手術器具
の要部構成を示す側面図。
【図8】 本発明の第4の実施の形態の超音波手術器具
の要部構成を示す側面図。
【図9】 本発明の第5の実施の形態の超音波手術器具
の要部構成を示す斜視図。
【図10】 第5の実施の形態の超音波手術器具を使用
して管状組織を吻合する作業を説明するための説明図。
【図11】 本発明の第6の実施の形態を示すもので、
(A)は超音波手術器具の要部構成を示す斜視図、
(B)は超音波手術器具を使用して管状組織を吻合する
作業を説明するための説明図。
【図12】 本発明の第7の実施の形態の超音波手術器
具の要部構成を示す斜視図。
【符号の説明】
5 軟性プローブ(軟性部材) 6 円柱状処置部(円柱状振動部材) 12 超音波吻合手段 H1,H2 管状組織
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 櫻井 友尚 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 植田 昌章 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 岡部 洋 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 木村 健一 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 小賀坂 高宏 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 柴田 義清 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 志賀 明 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C060 CC02 CC03 CC32 JJ12 JJ13 JJ22 JJ23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管状組織の内部に挿通される軟性部材の
    先端部に、超音波振動が伝達される円柱状振動部材を設
    けるとともに、この円柱状振動部材の円周面で凝固溶着
    を行う超音波吻合手段を設けたことを特徴とする超音波
    手術器具。
  2. 【請求項2】 上記超音波吻合手段は、上記円柱状振動
    部材の円周面と離間対向配置される圧着部材と、 この圧着部材と上記円柱状振動部材の円周面との間で生
    体組織を圧着させた状態で上記円柱状振動部材に超音波
    振動を伝達させ、上記生体組織の凝固溶着を行う超音波
    処置手段とを具備することを特徴とする超音波手術器
    具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008301954A (ja) * 2007-06-06 2008-12-18 Olympus Corp 吻合用部材
JP2009125442A (ja) * 2007-11-27 2009-06-11 Olympus Corp 生体組織接合装置
US9093883B2 (en) 2012-04-12 2015-07-28 Robert Bosch Gmbh Method and apparatus for checking a speed system of a motor-driven apparatus

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