JP2001077063A - シリコンウェーハの研磨液及びこれを用いた研磨方法 - Google Patents
シリコンウェーハの研磨液及びこれを用いた研磨方法Info
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- JP2001077063A JP2001077063A JP25254899A JP25254899A JP2001077063A JP 2001077063 A JP2001077063 A JP 2001077063A JP 25254899 A JP25254899 A JP 25254899A JP 25254899 A JP25254899 A JP 25254899A JP 2001077063 A JP2001077063 A JP 2001077063A
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Abstract
銅又はニッケルによる汚染を低減させ、研磨速度を向上
させる。 【解決手段】 研磨粒子を含むスラリーに2−(2−ア
ミノエチルアミノ)エタノール又はピペラジンのいずれ
か一方又は双方からなるアミン類を含有する。更にジエ
チレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ニ
トリロ三酢酸、イミノ二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ
二酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、1,3−プ
ロパンジアミン四酢酸、エチレングリコールジエチルエ
ーテルジアミン四酢酸及びそれらのナトリウム塩からな
る群より選ばれた1種又は2種以上のキレート剤を含有
する。シリコンウェーハの研磨時に研磨液は、研磨粒子
0.01〜10重量%、アミン類0.01〜0.2重量
%、キレート剤1×10-5〜3×10-3mol/lの割
合で含む。
Description
の機械的化学的研磨における研磨液及びこれを用いた研
磨方法に関するものである。
てスライスされたシリコンウェーハは、機械研磨(ラッ
ピング)、化学エッチング等の工程を経た後、機械的な
いし物理的研磨と化学的研磨とを組み合わせた機械的化
学的研磨(メカノケミカルポリッシング)が行われる。
この機械的化学的研磨工程では、保持具に取付けたシリ
コンウェーハを回転定盤上に貼付けたポリエステルのフ
ェルト、ラミネート等の柔らかい研磨用パッドに押付
け、研磨液を滴下しながら研磨用パッドを回転すること
により、ウェーハ表面を鏡面上に研磨する。この研磨工
程で用いられる研磨液は、例えば、シリカ(SiO2)
等の研磨粒子をアルカリ水溶液(水酸化カリウム:KO
H、水酸化ナトリウム:NaOH、アンモニア:NH4
OH等)に分散したスラリー状に構成される。また研磨
速度を促進させるためアミン類やアルデヒド等の有機ア
ルカリが添加される。更に研磨工程におけるシリコンウ
ェーハ表面への金属汚染を低減するためにキレート剤が
添加される。この研磨液の原材料には元々金属不純物が
含まれておりこれが研磨中にウェーハを汚染する原因と
なっている。
ルカリは、ウェーハ表面の金属不純物を低減する効果は
ほとんどないばかりか、ある種のアミン類の還元性は研
磨速度を促進する作用がある一方で研磨剤中の金属不純
物を還元してウェーハ上やウェーハ内を金属汚染する原
因にもなり問題となっていた。また、多種類のキレート
剤の中から金属不純物、特に現在最も問題となっている
銅の汚染を低減するために最適なキレート剤を選択され
ておらず、またその濃度も決定されていない。更に、研
磨液中のキレート剤の種類によってはウェーハ表面の汚
染を防止する効果が不十分であったり、汚染防止効果を
高めるためには大過剰に添加しなければならず経済的で
はなかった。また、研磨液中に含まれる不純物を除去し
たり高純度の原材料を使うと高コストになる問題点もあ
った。本発明の目的は、安価で、研磨工程で生じる金属
汚染、特に銅又はニッケルによる汚染を低減させ、研磨
速度を向上させるシリコンウェーハの研磨液及びこれを
用いた研磨方法を提供することにある。
研磨粒子を含むスラリーに2−(2−アミノエチルアミ
ノ)エタノール又はピペラジンのいずれか一方又は双方
からなるアミン類を含有するシリコンウェーハの研磨液
である。請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明で
あって、シリコンウェーハの研磨時に研磨粒子0.01
〜10重量%と、アミン類0.01〜0.3重量%とを
含むシリコンウェーハの研磨液である。請求項1及び2
に係る発明では、アミン類が研磨速度を促進させるとと
もにウェーハ表面及び内部の金属、特に銅又はニッケル
による汚染を低減する。上記割合で研磨粒子とアミン類
を含んだ研磨液は研磨速度が促進されるとともに、より
効果的に金属汚染を低減することができる。
明であって、研磨粒子及びアミン類を含み、更にジエチ
レントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ニト
リロ三酢酸、イミノ二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ二
酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、1,3−プロ
パンジアミン四酢酸、エチレングリコールジエチルエー
テルジアミン四酢酸及びそれらのナトリウム塩からなる
群より選ばれた1種又は2種以上のキレート剤を含有す
るシリコンウェーハの研磨液である。請求項4に係る発
明は、請求項3に係る発明であって、シリコンウェーハ
の研磨時に研磨粒子0.01〜10重量%と、アミン類
0.01〜0.3重量%と、キレート剤1×10-5〜3
×10-3mol/lとを含むシリコンウェーハの研磨液
である。請求項3及び4に係る発明では、キレート剤を
更に含むことにより、銅を研磨液中で安定化してシリコ
ンウェーハ表面及び内部への金属汚染を効果的に抑制す
ることができる。上記割合で研磨粒子、アミン類及びキ
レート剤を含んだ研磨液は研磨速度が促進されるととも
に、より効果的に金属汚染を低減することができる。
液」とは、研磨液を製造した直後のいわゆる研磨スラリ
ー(研磨剤原液)のみならず、シリコンウェーハ加工時
の研磨スラリー(研磨剤原液)を純水で希釈した研磨液
の双方を意味する。
本発明の研磨液は機械的化学的研磨で用いられる研磨液
であり、研磨粒子をアルカリ水溶液等に分散したスラリ
ー状に構成される。このスラリーには次に述べるアミン
類が添加される。研磨粒子としては、例えば、シリカ、
セリア(CeO2)、アルミナ(Al2O3)等が、アル
カリ水溶液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウ
ム、アンモニア等がそれぞれ挙げられる。このアルカリ
水溶液により研磨液のpHは10〜11.5に調整され
る。pHが10未満では研磨レートが低下するおそれが
あり、11.5を越えるとシリカ等の研磨粒子が溶解し
たり、或いはウェーハが面荒れを起こし易くなる。
チルアミノ)エタノール又はピペラジンのいずれか一方
又は双方が挙げられる。本発明のアミン類の組合せは2
−(2−アミノエチルアミノ)エタノール又はピペラジ
ンのみならず、他のアミン類を含んでもよい。他のアミ
ン類を例示すれば、アミノエタノール、エチレンジアミ
ン、メチルアミン、N−N−N’−N’−テトラメチル
エチレンジアミン、p−フェニレンジアミン等が挙げら
れる。他のアミン類は本発明のアミン類の作用効果を低
減させないようにするため、本発明のアミン類と同等若
しくは少量用いることが好ましい。本発明の2−(2−
アミノエチルアミノ)エタノールとピペラジンは他のア
ミン類と同様に研磨速度を促進させる作用がある上、他
のアミン類には見られないシリコンウェーハへの銅又は
ニッケルによる汚染を低減する効果がある。これは、2
−(2−アミノエチルアミノ)エタノールやピペラジン
が研磨液中の銅又はニッケルに対して配位子として作用
して銅又はニッケルを液中で安定化しているためと推定
される。
ハへの金属汚染を効果的に低減するためにキレート剤を
添加することが好ましい。本発明のキレート剤にはジエ
チレントリアミン五酢酸(以下、DTPAという。)、
エチレンジアミン四酢酸(以下、EDTAという。)、
ニトリロ三酢酸(以下、NTAという。)、イミノ二酢
酸(以下、IDAという。)、ヒドロキシエチルイミノ
二酢酸(以下、HIDAという。)、トリエチレンテト
ラアミン六酢酸(以下、TTHAという。)、1,3−
プロパンジアミン四酢酸(以下、PDTAという。)、
エチレングリコールジエチルエーテルジアミン四酢酸
(以下、GEDTAという。)及びそれらのナトリウム
塩等からなる群より選ばれた1種又は2種以上が挙げら
れる。本発明のキレート剤の組合せは、DTPA等を一
部含み、残部が上述していない他のキレート剤の場合も
含む。これらのキレート剤は研磨液中の金属、特に銅又
はニッケルに対して配位結合して銅又はニッケルを研磨
液中で安定化してシリコンウェーハの金属汚染を抑制す
ることができる。既にウェーハ表面に漂っている(強固
には結合していない)金属を容易にキレート化して取り
除くように作用する。このため、ウェーハの金属汚染物
質を効果的に低減することができる。
装置で使用する際には純水で2〜50倍に希釈される。
希釈された研磨液を100重量%とするとき研磨粒子は
0.01〜10重量%含まれ、アミン類は0.01〜
0.3重量%含まれ、キレート剤は1×10-5〜3×1
0-3mol/l含まれる。アミン類の好ましい濃度は
0.05〜0.1重量%である。0.01重量%未満で
あると汚染を低減する効果が不十分であり、0.3重量
%を超えても汚染を低減する効果の向上は見込めない。
キレート剤の好ましい濃度は1×10-4〜2×10-3m
ol/lである。1×10-5mol/l未満であると汚
染を低減する効果が不十分であり、3×10-3mol/
lを超えても汚染を低減する効果の向上は見込めない。
を粗研磨するときの研磨方法には、片面研磨方法と両面
研磨方法がある。図1に片面研磨装置10を示す。この
研磨装置10は回転定盤11とウェーハ保持具12を備
える。回転定盤11は大きな円板であり、その底面中心
に接続されたシャフト15によって回転する。回転定盤
11の上面には研磨用パッド13が貼付けられる。ウェ
ーハ保持具12は加圧ヘッド12aとこれに接続して加
圧ヘッド12aを回転させるシャフト12bからなる。
加圧ヘッド12aの下面には研磨プレート14が取り付
けられる。研磨プレート14の下面には複数枚のシリコ
ンウェーハが貼付けられる。回転定盤11の上部にはス
ラリー状の研磨液17を供給するための配管18が設け
られる。
16を研磨する場合には、加圧ヘッド12aを下降して
シリコンウェーハ16に所定の圧力を加えてウェーハ1
6を押さえる。配管18から研磨液17を研磨用パッド
13に供給しながら、加圧ヘッド12aと回転定盤11
とを同一方向に回転させて、ウェーハ16の表面を平坦
状に研磨する。
る。 <実施例1>先ず、CZ法により育成されたシリコン単
結晶インゴットから切出されスライスされたシリコンウ
ェーハをラッピングし、面取り加工を施し、化学エッチ
ングした後、機械的化学的研磨工程を行った。粗研磨工
程に用いる研磨液として、SiO2の研磨粒子が分散し
た研磨スラリー1(研磨剤原液)を用意し、この研磨ス
ラリー1をSiO2濃度が2.0重量%となるように純
水で希釈した。この希釈液に2−(2−アミノエチルア
ミノ)エタノールを濃度が0.12重量%となるように
添加混合し、pH11.0となるように水酸化ナトリウ
ムを添加混合して研磨液とした。この研磨液に原子吸光
分析用の標準銅溶液(銅濃度が1000ppmの硝酸銅
溶液)を添加して銅濃度が0.1ppbとなるように研
磨液を強制的に銅で汚染させた。このように混合された
研磨液を用いて上記シリコンウェーハの粗研磨を図1に
示す研磨装置10により10分間行った。以下、実施例
2〜14、比較例1〜6の粗研磨も同様に図1に示す研
磨装置により行った。
1〜6も同様にアミン類、キレート剤等の添加後に行
い、pH11.0以下の場合は水酸化ナトリウムを、p
H11.0以上の場合は塩酸をそれぞれ用いて行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例1と同じ希釈液
(SiO2濃度:2.0重量%)にピペラジンを濃度が
0.12重量%となるように添加混合して研磨液とし
た。この研磨液を実施例1と同様に強制的に銅で汚染さ
せた。このように混合された研磨液を用いて上記シリコ
ンウェーハの粗研磨を10分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例1と同じ希釈液
(SiO2濃度:2.0重量%)に2−(2−アミノエ
チルアミノ)エタノールとピペラジンをそれぞれの濃度
が0.12重量%となるように添加混合して研磨液とし
た。この研磨液を実施例1と同様に強制的に銅で汚染さ
せた。このように混合された研磨液を用いて上記シリコ
ンウェーハの粗研磨を10分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例1と同じ希釈液
(SiO2濃度:2.0重量%)に何も加えずにそのま
まこの希釈液を研磨液とした。この研磨液を実施例1と
同様に強制的に銅で汚染させた。この研磨液を用いて上
記シリコンウェーハの粗研磨を10分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例1と同じ希釈液
(SiO2濃度:2.0重量%)にアミノエタノールを
濃度が0.12重量%となるように添加混合して研磨液
とした。この研磨液を実施例1と同様に強制的に銅で汚
染させた。このように混合された研磨液を用いて上記シ
リコンウェーハの粗研磨を10分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、粗研磨工程に用いる研磨
液として、水酸化ナトリウムで安定化された市販のコロ
イダルシリカを用意し、これをSiO2濃度が2.0重
量%となるように純水で希釈した。この希釈液に2−
(2−アミノエチルアミノ)エタノールとピペラジンを
それぞれの濃度が0.04重量%となるようにそれぞれ
添加混合したものを研磨液とした。このように混合され
た研磨液を用いて上記シリコンウェーハの粗研磨を30
分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液に
2−(2−アミノエチルアミノ)エタノールとピペラジ
ンをそれぞれの濃度が0.04重量%となるように、ま
たDTPAを濃度が1×10-3mol/lとなるように
それぞれ添加混合したものを研磨液とした。このように
混合された研磨液を用いて上記シリコンウェーハの粗研
磨を30分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液に
2−(2−アミノエチルアミノ)エタノールとピペラジ
ンをそれぞれの濃度が0.04重量%となるように、ま
たEDTAを濃度が1×10-3mol/lとなるように
それぞれ添加混合したものを研磨液とした。このように
混合された研磨液を用いて上記シリコンウェーハの粗研
磨を30分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液に
2−(2−アミノエチルアミノ)エタノールとピペラジ
ンをそれぞれの濃度が0.04重量%となるように、ま
たIDAを濃度が1×10-3mol/lとなるようにそ
れぞれ添加混合したものを研磨液とした。このように混
合された研磨液を用いて上記シリコンウェーハの粗研磨
を30分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液に
2−(2−アミノエチルアミノ)エタノールとピペラジ
ンをそれぞれの濃度が0.04重量%となるように、ま
たジエチレントリアミン五酢酸のナトリウム塩(以下、
DTPA5Naという。)を濃度が1×10-3mol/
lとなるようにそれぞれ添加混合したものを研磨液とし
た。このように混合された研磨液を用いて上記シリコン
ウェーハの粗研磨を30分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液に
2−(2−アミノエチルアミノ)エタノールとピペラジ
ンをそれぞれの濃度が0.04重量%となるように、ま
たN−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(以
下、HEDTAという。)を濃度が1×10-3mol/
lとなるようにそれぞれ添加混合したものを研磨液とし
た。このように混合された研磨液を用いて上記シリコン
ウェーハの粗研磨を30分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液に
ピペラジンを濃度が0.04重量%となるように添加混
合して研磨液とした。この研磨液を実施例1と同様に強
制汚染させた。このように混合された研磨液を用いて上
記シリコンウェーハの粗研磨を30分間行った。
れたシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液
にピペラジンを濃度が0.04重量%、DTPAを濃度
が1×10-4mol/lとなるようにそれぞれ添加混合
して研磨液とした。この研磨液を実施例1と同様に強制
的に銅で汚染させた。このように混合された研磨液を用
いて上記シリコンウェーハの粗研磨を30分間行った。
れたシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液
にピペラジンを濃度が0.04重量%、DTPAを濃度
が5×10-4mol/lとなるようにそれぞれ添加混合
して研磨液とした。この研磨液を実施例1と同様に強制
的に銅で汚染させた。このように混合された研磨液を用
いて上記シリコンウェーハの粗研磨を30分間行った。
れたシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液
にピペラジンを濃度が0.06重量%、DTPAを濃度
が1×10-3mol/lとなるようにそれぞれ添加混合
して研磨液とした。この研磨液を実施例1と同様に強制
的に銅で汚染させた。このように混合された研磨液を用
いて上記シリコンウェーハの粗研磨を30分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液を
研磨液とした。この研磨液に何も加えずにそのままこの
希釈液を実施例1と同様に強制的に銅で汚染させた。こ
のように混合された研磨液を用いて上記シリコンウェー
ハの粗研磨を30分間行った。
れたシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液
にピペラジンを濃度が0.12重量%となるように添加
混合して研磨液とした。この研磨液を実施例1と同様に
強制的に銅で汚染させた。このように混合された研磨液
を用いて上記シリコンウェーハの粗研磨を10分間行っ
た。
れたシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液
にピペラジンを濃度が0.12重量%、DTPAを濃度
が1×10-3mol/lとなるようにそれぞれ添加混合
して研磨液とした。この研磨液を実施例1と同様に強制
的に銅で汚染させた。このように混合された研磨液を用
いて上記シリコンウェーハの粗研磨を10分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液に
アミノエタノールを濃度が0.12重量%となるように
添加混合して研磨液とした。この研磨液を実施例1と同
様に強制的に銅で汚染させた。このように混合された研
磨液を用いて上記シリコンウェーハの粗研磨を10分間
行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例4と同じ希釈液に
アミノエタノールを濃度が0.12重量%、DTPAを
濃度が1×10-3mol/lとなるようにそれぞれ添加
混合して研磨液とした。この研磨液を実施例1と同様に
強制的に銅で汚染させた。このように混合された研磨液
を用いて上記シリコンウェーハの粗研磨を10分間行っ
た。
れたシリコンウェーハを用意し、実施例1と同じ希釈液
(SiO2濃度:2.0重量%)に2−(2−アミノエ
チルアミノ)エタノールとアミノエタノールをそれぞれ
の濃度が0.04重量%となるように添加混合して研磨
液とした。この研磨液を実施例1と同様に強制的に銅で
汚染させた。このように混合された研磨液を用いて上記
シリコンウェーハの粗研磨を10分間行った。
たシリコンウェーハを用意し、実施例1と同じ希釈液
(SiO2濃度:2.0重量%)に2−(2−アミノエ
チルアミノ)エタノールを濃度が0.04重量%、アミ
ノエタノールを濃度が0.08重量%となるようにそれ
ぞれ添加混合して研磨液とした。この研磨液を実施例1
と同様に強制的に銅で汚染させた。このように混合され
た研磨液を用いて上記シリコンウェーハの粗研磨を10
分間行った。
研磨した後のCuの濃度と研磨速度を測定した。実施例
1〜3、15及び比較例1、2、7の結果を表1に、実
施例4〜8及び比較例3の結果を表2に、実施例9〜1
2及び比較例4の結果を表3に、また実施例13、14
及び比較例5、6の結果を表4にそれぞれ示す。
3号公報に開示されている方法を用いて測定した。即
ち、シリコンウェーハを400℃の温度で15分間加熱
処理し、加熱処理後にウェーハ表面に析出した銅の酸化
物を2%HF+2%H2O2水溶液で溶解・回収して原子
吸光分析法にてCu濃度の測定を行った。なお、表中の
研磨後のCu濃度で「<1.0×109」は分析検出限
界以下であることを示す。
を示している。実施例1〜3では比較例1及び2に比べ
てCu濃度が100分の1程度に減少していた。また実
施例1〜3では本発明のアミン類が添加されていない比
較例1と比べて各研磨速度が高くなっていた。実施例1
5と比較例7はCu汚染低減効果を有する2−(2−ア
ミノエチルアミノ)エタノールとCu汚染促進効果を有
するアミノエタノールの組合せからなるアミン類を添加
した例を示している。表1より明らかなように汚染促進
効果を有するアミン類の濃度が低ければ実施例15によ
うに汚染低減効果が勝り汚染を低減することができる。
しかしながら汚染促進効果を有するアミン類の濃度が高
ければ比較例7のようにCu濃度が増加することが判
る。
類の関係を示している。HEDTAを添加した比較例3
と比べて、実施例4〜8ではいずれもCu濃度が低減し
ている。特に実施例5のDTPA及び実施例8のDTP
A5Naを添加している場合は銅を強制汚染していない
こともあって、Cu濃度が検出限界以下と効果的に低減
されていることが判る。
のDTPAの濃度変化と銅汚染量の関係を示している。
比較例4と比べて、実施例9及び10では粗研磨後のC
u汚染を低減する効果があった。特に実施例11及び1
2ではウェーハ表面のCu濃度は109atoms/c
m2台の低濃度のレベルであり、効果的にCuが抑制さ
れていることが判る。
の関係を示している。比較例5及び6のアミノエタノー
ルを添加した場合では研磨後のCu濃度は高濃度を示し
ており汚染量が多い。また、キレート剤を添加してもピ
ペラジンの場合と比較して汚染は低くなっていない。こ
れはアミノエタノールがキレート剤の効果を阻害してい
る可能性が示唆される。これに対して実施例13及び1
4では、ウェーハ表面のCu濃度は109atoms/
cm2台の低濃度のレベルであり、効果的にCuが抑制
されていることが判る。
磨粒子を含むスラリーに2−(2−アミノエチルアミ
ノ)エタノール又はピペラジンのいずれか一方又は双方
からなるアミン類を添加するか、或いはこのアミン類に
加えて更にジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジア
ミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、イミノ二酢酸、ヒドロキ
シエチルイミノ二酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢
酸、1,3−プロパンジアミン四酢酸、エチレングリコ
ールジエチルエーテルジアミン四酢酸及びそれらのナト
リウム塩からなる群より選ばれた1種又は2種以上のキ
レート剤を添加することにより、銅又はニッケルによる
シリコンウェーハの汚染を抑制し、更に研磨速度を促進
させることができる。特にアミン類で汚染を抑制するた
め、キレート剤を低濃度の添加に抑えることができ、経
済的な研磨剤が得られる。また、研磨液を高純度化した
りキレート剤を大量に添加することなく安価に金属汚染
を低減することができる。
研磨するときの片面研磨装置の構成図。 10 片面研磨装置 11 回転定盤 12 ウェーハ保持具 12a 加圧ヘッド 12b シャフト 13 研磨用パッド 14 研磨プレート 16 シリコンウェーハ 17 研磨液 18 配管
Claims (8)
- 【請求項1】 研磨粒子を含むスラリーに2−(2−ア
ミノエチルアミノ)エタノール又はピペラジンのいずれ
か一方又は双方からなるアミン類を含有するシリコンウ
ェーハの研磨液。 - 【請求項2】 シリコンウェーハの研磨時に研磨粒子
0.01〜10重量%と、アミン類0.01〜0.3重
量%とを含む請求項1記載のシリコンウェーハの研磨
液。 - 【請求項3】 研磨粒子及びアミン類を含み、更にジエ
チレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ニ
トリロ三酢酸、イミノ二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ
二酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、1,3−プ
ロパンジアミン四酢酸、エチレングリコールジエチルエ
ーテルジアミン四酢酸及びそれらのナトリウム塩からな
る群より選ばれた1種又は2種以上のキレート剤を含有
する請求項1記載のシリコンウェーハの研磨液。 - 【請求項4】 シリコンウェーハの研磨時に研磨粒子
0.01〜10重量%と、アミン類0.01〜0.3重
量%と、キレート剤1×10-5〜3×10-3mol/l
とを含む請求項3記載のシリコンウェーハの研磨液。 - 【請求項5】 研磨粒子を含むスラリーに2−(2−ア
ミノエチルアミノ)エタノール又はピペラジンのいずれ
か一方又は双方からなるアミン類を含有する研磨液を用
いてシリコンウェーハを研磨することを特徴とするシリ
コンウェーハの研磨方法。 - 【請求項6】 研磨粒子0.01〜10重量%と、アミ
ン類0.01〜0.3重量%とを含む研磨液を用いて研
磨する請求項5記載のシリコンウェーハの研磨方法。 - 【請求項7】 研磨粒子及びアミン類を含み、更にジエ
チレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、ニ
トリロ三酢酸、イミノ二酢酸、ヒドロキシエチルイミノ
二酢酸、トリエチレンテトラアミン六酢酸、1,3−プ
ロパンジアミン四酢酸、エチレングリコールジエチルエ
ーテルジアミン四酢酸及びそれらのナトリウム塩からな
る群より選ばれた1種又は2種以上のキレート剤を含有
する研磨液を用いて研磨することを特徴とする請求項5
記載のシリコンウェーハの研磨方法。 - 【請求項8】 研磨粒子0.01〜10重量%と、アミ
ン類0.01〜0.3重量%と、キレート剤1×10-5
〜3×10-3mol/lとを含む研磨液を用いて研磨す
る請求項7記載のシリコンウェーハの研磨方法。
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