JP2006269910A - 金属用研磨液及びこれを用いた研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
表面にアミノ基を有する研磨粒子、及び、アミノ酸を含有することを特徴とする金属用研磨液及び該研磨液を用いた研磨方法。
【選択図】 なし
Description
特許文献1(特開2001−269857号公報)は、ディッシング現象の低減、バリアメタルの選択的研磨の点から、表面にシラノール基、カルボキシル基、またはアミノ基を有するシリカ微粒子を含有する研磨用組成物を開示している。
特許文献2(特開2001−226666号公報)は、カルボキシル基、またはアミノ基を有するシリカ微粒子を含有する研磨用組成物を開示している。
特許文献3(特開平9−82668号公報)は、スクラッチ抑制の点から、カルボキシル基、アミノ基、スルホン酸基 等を含有する表面処理剤で処理された研磨粒子を含有するスラリーを開示している。
特許文献4(特開2002−294220号公報)は、経時安定性、スクラッチ抑制の点から、シランカップリング剤で処理された二酸化ケイ素粉末を含有する研磨剤を開示している。
特許文献5(WO01/057919)は、TaまたはTaNなどのバリアメタルの研磨速度を高くするためpH5.5〜9.0に調整された研磨組成物を開示している。
(2)更に、テトラゾール類、アントラニル酸類、およびこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種の化合物を含有する上記(1)に記載の金属用研磨液。
(3)中性であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の金属用研磨液。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の金属用研磨液を、被研磨面と接触させ、被研磨面と研磨面を相対運動させて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
また、シリカ粒子では、表面にアミノ基を導入することによって、Cuなどの金属配線材の研磨速度を下げることができることが分かった。
まず第一に表面にアミノ基を有する研磨粒子を採用し、更に、当該アミノ基の密度が高いほどバリアメタルの研磨速度が増すことを発見した。
また、砥粒は平均粒径が5〜1000nmが好ましく、特には10〜200nmが好ましい。
ト系カップリング剤などが有効である。中でもシランカップリング剤は扱いやすく、入手の容易さから望ましい。カップリング処理は扱う粒子によって気相もしくは液相処理を行うことができる。例えばヒュームド系やヒューズド系粒子など気相合成した粒子などは気相/液相処理のどちらでも可能であるが、コロイダルシリカのような液相合成粒子では液相処理が有利である。
表面処理剤の量は、処理剤の被覆面積と処理される粒子の表面積によって決定できるが、ESCAやXPSなどで確認することが好ましい。
表面にアミノ基を有する研磨粒子とともに、アミノ酸を添加することがバリアメタルの研磨速度の調整に有効であることを見出した。
また、アミノ酸の中でもモノカルボン酸に対し、ジカルボン酸やトリカルボン酸などの2つ以上のカルボキシル基を持つアミノ酸を用いることによりバリアメタルの研磨速度がより向上することを見出した。
バリアメタル層は、一般に低抵抗のメタル材料がよく、特にはTiN、TiW、Ta、TaN、W、WNが好ましく、中でもTa、TaNが特に好ましい。
本発明により表面にアミノ基を有する研磨粒子およびアミノ酸(特に2つ以上のカルボキシル基を持つアミノ酸)を含有することによって、中性域(例えば、pH5.5〜8.4)でも十分に研磨速度が高くなることが見出された。
また、選択比を大きく取るためにも例えば酸性域で使用することがあったが、本発明により従来よりも中性側で同等の選択比を得ることが可能である。
本発明の金属用研磨液は、さらに他の成分を含有してもよく、好ましい成分として、砥粒、いわゆる皮膜形成剤として添加される化合物、界面活性剤、水溶性ポリマー、及び添加剤を挙げることができる。
金属用研磨液が含有する各成分は1種でも2種以上併用してもよい。
また、酸化剤は、使用の直前に他の成分を含む組成物に添加して、研磨液としてもよい。
本発明の金属用研磨液は、研磨対象の金属を酸化できる化合物(酸化剤)を含有する。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過酸化物、硝酸塩、ヨウ素酸塩、過ヨウ素酸塩、次亜塩素酸塩、亜塩素酸塩、塩素酸塩、過塩素酸塩、過硫酸塩、重クロム酸塩、過マンガン酸塩、オゾン水および銀(II)塩、鉄(III)塩が挙げられる。
鉄(III)塩としては例えば、硝酸鉄(III)、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、臭化鉄(III)など無機の鉄(III)塩の他、鉄(III)の有機錯塩が好ましく用いられる。
酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸、1,2−ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸、エチレンジアミン−N,N'−ジコハク酸(ラセミ体)、エチレンジアミンジコハク酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、N−(カルボキシメチル)−L−アスパラギン酸、β-アラニンジ酢酸、メチルイミノジ酢酸、ニトリロ三酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノジ酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン1−N,N'−ニ酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N−ジ酢酸など及びその塩が挙げられる。対塩の種類は、アルカリ金属塩及びアンモニウム塩が好ましく、特にはアンモニウム塩が好ましい。
酸化剤の中でも過酸化水素並びに鉄(III)のエチレンジアミン−N,N,N',N'−四酢酸、1,3−ジアミノプロパン−N,N,N',N'−四酢酸及びエチレンジアミンジコハク酸(SS体)錯体が最も好ましい。
また、研磨液は一般式(1)または(2)で表される化合物を含有することが好ましい。
R2及びR3は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。
R4及びR5は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、又はアシル基を表す。
但し、R1が単結合のとき、R4及びR5の少なくともいずれかは水素原子ではない。
R7及びR8は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、又はアリール基を表す。
R9は、水素原子、ハロゲン原子、カルボキシル基、又はアルキル基を表す。
R10はアルキレン基を表す。
但し、R10が−CH2−のとき、R6は単結合ではないか、R9が水素原子ではないかの少なくともいずれかである。
アルキレン基が有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
R2及びR3としてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数5〜15であり、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基を挙げることができる。
R2及びR3としてのアルケニル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、ビニル基、プロペニル基、アリル基を挙げることができる。
R2及びR3としてのアルキニル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。
R2及びR3としての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、芳香環(好ましくは炭素数3〜15)などを挙げることができる。
アシル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、メチルカルボニル基を挙げることができる。
R4及びR5としての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子を挙げることができる。
アルキレン基及びフェニレン基が有していてもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子などを挙げることができる。
R7及びR8としてのシクロアルキル基は、好ましくは炭素数5〜15であり、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基を挙げることができる。
R7及びR8としてのアルケニル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、ビニル基、プロペニル基、アリル基を挙げることができる。
R7及びR8としてのアルキニル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。
R7及びR8としての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、ハロゲン原子、芳香環(好ましくは炭素数3〜15)などを挙げることができる。
R9としてのアシル基は、好ましくは炭素数2〜9であり、例えば、メチルカルボニル基を挙げることができる。
これらの基におけるアルキレン鎖中には、酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子を有していてもよい。
R9としての各基が有してもよい置換基としては、水酸基、アミノ基、ハロゲン原子、カルボキシル基を挙げることができる。
一般式(1)または(2)で表される化合物の添加量は、総量として、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、好ましくは0.0005〜5mol、より好ましくは0.01〜0.5molである。
また、金属用研磨液は、芳香環を有する化合物を含有することが好ましい。
芳香環を有する化合物とは、ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環を有する、好ましくは分子量20〜600の化合物であり、例えば、テトラゾール類及びその誘導体またはアントラニル酸類及びその誘導体、アミノトルイル酸、キナルジン酸、以下のようなアゾール類が挙げられる。
ゾトリアゾール、4−ブトキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、4−オクチルオキシカルボニル−1H−ベンゾトリアゾール、5−ヘキシルベンゾトリアゾール、N−(1,2,3−ベンゾトリアゾリル−1−メチル)−N−(1,2,4−トリアゾリル−1−メチル)−2−エチルヘキシルアミン、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾール、ビス[(1−ベンゾトリアゾリル)メチル]ホスホン酸等が挙げられ、ベンゾトリアゾール、4−ヒドロキシベンゾトリアゾール、4−カルボキシル−1H−ベンゾトリアゾールブチルエステル、トリルトリアゾール、ナフトトリアゾールが高いCMP速度と低いエッチング速度を両立する上で好ましい。
式(II)中、R3a〜R8aは、各々独立に、水素原子又は置換基を表す。R3a〜R6aのうちの隣り合った二つはお互いに結合して環を形成してもよい。M+は陽イオンを表す。
ミカルバジド基、チオセミカルバジド基、ヒドラジノ基、アンモニオ基、オキサモイルアミノ基、N−(アルキルもしくはアリール)スルホニルウレイド基、N−アシルウレイド基、N−アシルスルファモイルアミノ基、ヒドロキシアミノ基、ニトロ基、4級化された窒素原子を含むヘテロ環基(例えばピリジニオ基、イミダゾリオ基、キノリニオ基、イソキノリニオ基)、イソシアノ基、イミノ基、メルカプト基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)チオ基、(アルキル、アリール、またはヘテロ環)ジチオ基、(アルキルまたはアリール)スルホニル基、(アルキルまたはアリール)スルフィニル基、スルホ基またはその塩、スルファモイル基(置換基を有するスルファモイル基としては、例えばN−アシルスルファモイル基、N−スルホニルスルファモイル基)またはその塩、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基等が挙げられる。
また、一般式(I)で表される化合物は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
基、N−スルホニルカルバモイル基、N−カルバモイルカルバモイル基、チオカルバモイル基、N−スルファモイルカルバモイル基)、カルバゾイル基、カルボキシ基またはその塩、オキサリル基、オキサモイル基、シアノ基、カルボンイミドイル基(Carbonimidoyl基)、ホルミル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基(エチレンオキシ基もしくはプロピレンオキシ基単位を繰り返し含む基を含む)、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、(アルコキシもしくはアリールオキシ)カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルホニルオキシ基、
例えば、化合物II−29は、Synthesis (8), 654-659 (1983) に記載の合成法に準じて合成することができる。化合物II−37は、Tetrahedron Letters, 51(7), 1861-1866 (1995) 及び Tetrahedron Letters, 44(25), 4741-4745 (2003) に記載の方法に準じて合成することができる。他の化合物もこれらに記載の方法に準じて合成することができる。
すなわち、芳香環を有する化合物の添加量は、酸化剤及びこれらの化合物の劣化(無効果、分解)防止の点から研磨に使用する際の研磨液1L中1.0mol以下が好ましく、充分な効果を得る上で0.0001mol以上が好ましい。
なお、テトラゾール類及びその誘導体またはアントラニル酸類及びその誘導体の添加量よりも少ない添加量で、チオシアン酸塩、チオエーテル類、チオ硫酸塩又はメソイオン化合物を併用してもよい。
本発明の研磨液は更に酸を含有することができる。ここでいう酸は、金属を酸化するための酸化剤とは構造が異なる化合物であり、前述の酸化剤として機能する酸、及び、前述の一般式(1)又は(2)で表される化合物を包含するものではない。ここでの酸は、酸化の促進、pH調整、緩衝剤としての作用を有する。
酸の例として、その範囲で、例えば、無機酸、有機酸が挙げられる。
無機酸としては、硫酸、硝酸、ホウ酸、燐酸などが挙げられ、無機酸の中では燐酸が好ましい。
有機酸としては、水溶性のものが望ましい。以下の群から選ばれたものがより適している。ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、安息香酸、グリコール酸、サリチル酸、グリセリン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、及びそれらのアンモニウム塩やアルカリ金属塩等の塩、硫酸、硝酸、アンモニア、アンモニウム塩類、又はそれらの混合物等が挙げられる。これらの中ではギ酸、マロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸が銅、銅合金及び銅又は銅合金の酸化物から選ばれた少なくとも1種の金属層を含む積層膜に対して好適である。
本発明の金属用研磨液は、混入する多価金属イオンなどの悪影響を低減させるために、必要に応じてキレート剤(すなわち硬水軟化剤)を含有することが好ましい。
キレート剤としては、カルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤である汎用の硬水軟化剤
やその類縁化合物であり、例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンスルホン酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N′−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
キレート剤の添加量は混入する多価金属イオンなどの金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良く、例えば、研磨に使用する際の金属用研磨液の1L中、0.0003mol〜0.07molになるように添加する。
また、本発明の金属用研磨液には以下の添加剤を用いることも好ましい。
アンモニア;ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、プロピレンジアミン等のアルキルアミンや、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム及びキトサン等のアミン;ジチゾン、クプロイン(2,2'−ビキノリン)、ネオクプロイン(2,9−ジメチル−1,10−フェナントロリン)、バソクプロイン(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)及びキュペラゾン(ビスシクロヘキサノンオキサリルヒドラゾン)等のイミン;ノニルメルカプタン、ドデシルメルカプタン、トリアジンチオール、トリアジンジチオール、トリアジントリチオール等のメルカプタン。
本発明の金属用研磨液は、界面活性剤及び/又は親水性ポリマーを含有することが好ましい。界面活性剤と親水性ポリマーは、いずれも被研磨面の接触角を低下させる作用を有して、均一な研磨を促す作用を有する。用いられる界面活性剤及び/又は親水性ポリマーとしては、以下の群から選ばれたものが好適である。
陰イオン界面活性剤として、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩が挙げられ、カルボン酸塩として、石鹸、N−アシルアミノ酸塩、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレンアルキルエーテルカルボン酸塩、アシル化ペプチド;スルホン酸塩として、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼン及びアルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩;硫酸エステル塩として、硫酸化油、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩;リン酸エステル塩として、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンアルキルアリルエーテルリン酸塩を挙げること
ができる。
非イオン界面活性剤として、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型が挙げられ、エーテル型として、ポリオキシエチレンアルキルおよびアルキルフェニルエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテルが挙げられ、エーテルエステル型として、グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル、ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル、エステル型として、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンエステル、ポリグリセリンエステル、ソルビタンエステル、プロピレングリコールエステル、ショ糖エステル、含窒素型として、脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルアミド等が例示される。
また、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
アミド等のアミド等が挙げられる。
本発明の研磨液は、必要に応じて、pH調整のためにアルカリ剤、さらにはpHの変動抑制の点から緩衝剤を含有することができる。
特に好ましいアルカリ剤として水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム及びテトラメチルアンモニウムハイドロキサイドである。
研磨に使用する際の研磨液のpHは2〜14が好ましく、3〜12がより好ましく、3.5〜8が最も好ましい。この範囲において本発明の金属液は特に優れた効果を発揮する。
学的性質、化合物官能基の解離状態、液としての安定性などにより、適時化合物種、添加量やpHを設定することが好ましい。
本発明においては、研磨する対象である半導体が、銅金属及び/又は銅合金からなる配線を持つLSIであることが好ましく、特には銅合金が好ましい。更には、銅合金の中でも銀を含有する銅合金が好ましい。銅合金に含有される銀含量は、40質量%以下が好ましく、特には10質量%以下、さらには1質量%以下が好ましく、0.00001〜0.1質量%の範囲である銅合金において最も優れた効果を発揮する。
本発明においては、研磨する対象である半導体が、例えばDRAMデバイス系ではハーフピッチで0.15μm以下で特には0.10μm以下、更には0.08μm以下、一方、MPUデバイス系では0.12μm以下で特には0.09μm以下、更には0.07μm以下の配線を持つLSIであることが好ましい。これらのLSIに対して、本発明の研磨液は特に優れた効果を発揮する。
金属用研磨液は、濃縮液であって使用する際に水を加えて希釈して使用液とする場合、または、各成分が次項に述べる水溶液の形態でこれらを混合し、必要により水を加え希釈して使用液とする場合、あるいは使用液として調製されている場合がある。本発明の金属用研磨液を用いた研磨方法は、いずれの場合にも適用でき、研磨液を研磨定盤上の研磨パッドに供給し、被研磨面と接触させて被研磨面と研磨パッドを相対運動させて研磨する研磨方法である。
研磨する装置としては、被研磨面を有する半導体基板等を保持するホルダーと研磨パッドを貼り付けた(回転数が変更可能なモータ等を取り付けてある)研磨定盤を有する一般的な研磨装置が使用できる。研磨パッドとしては、一般的な不織布、発泡ポリウレタン、多孔質フッ素樹脂などが使用でき、特に制限がない。研磨条件には制限はないが、研磨定盤の回転速度は基板が飛び出さないように200rpm以下の低回転が好ましい。被研磨面(被研磨膜)を有する半導体基板の研磨パッドへの押しつけ圧力は、5〜500g/cm2であることが好ましく、研磨速度のウエハ面内均一性及びパターンの平坦性を満足するためには、12〜240g/cm2であることがより好ましい。
混合し希釈された金属用研磨液を研磨パッドに供給する方法がある。混合は、圧力を付した状態で狭い通路を通して液同士を衝突混合する方法、配管中にガラス管などの充填物を詰め液体の流れを分流分離、合流させることを繰り返し行う方法、配管中に動力で回転する羽根を設ける方法など通常に行われている方法を採用することができる。
例えば、酸化剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液で構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。
また、溶解度の低い添加剤を2つの構成成分(A)と(B)に分け、酸化剤、添加剤及び界面活性剤を1つの構成成分(A)とし、酸、添加剤、界面活性剤及び水を1つの構成成分(B)とし、それらを使用する際に水または水溶液を加え構成成分(A)と構成成分(B)を希釈して使用する。この例の場合、構成成分(A)と構成成分(B)と水または水溶液をそれぞれ供給する3つの配管が必要であり、希釈混合は、3つの配管を、研磨パッドに供給する1つの配管に結合し、その配管内で混合する方法があり、この場合、2つの配管を結合してから他の1つの配管を結合することも可能である。
研磨用のパッドは、無発泡構造パッドでも発泡構造パッドでもよい。前者はプラスチック板のように硬質の合成樹脂バルク材をパッドに用いるものである。また、後者は更に独立発泡体(乾式発泡系)、連続発泡体(湿式発泡系)、2層複合体(積層系)の3つがあり、特には2層複合体(積層系)が好ましい。発泡は、均一でも不均一でもよい。
更に研磨に用いる砥粒(例えば、セリア、シリカ、アルミナ、樹脂など)を含有したものでもよい。また、それぞれに硬さは軟質のものと硬質のものがあり、どちらでもよく、積層系ではそれぞれの層に異なる硬さのものを用いることが好ましい。材質としては不織布、人工皮革、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート等が好ましい。また、研磨面と接触する面には、格子溝/穴/同心溝/らせん状溝などの加工を施してもよい。
本発明の金属用研磨液でCMPを行なう対象ウエハは、径が200mm以上であることが好ましく、特には300mm以上が好ましい。300mm以上である時に顕著に本発明の効果を発揮する。
ディッシング量の評価には12インチのパターン付きウエハを用い、下記に示す研磨液で研磨した後に段差計(Dektak V320 Veeco製)にて測定したL/S=100/100部の段差量(Max−Min)を使用した。
以下の組成の範囲で金属膜CMP用研磨液を数種類作成して研磨を行い、ディッシング量の異なるパターンウエハを作成し、これらのウエハを用いてバリアメタルCMPの評価を行った。金属膜CMP後のディッシング量を表1に示す。
グリシン 0.1〜3.0g/L
アントラニル酸 0.01〜5.0g/L
過酸化水素 15g/L
(これらに脱イオン水等を追加して、最終的に1Lとした。)
pH 7.2
市販のヒュームドシリカ(平均粒子径:約20nm)1kgをヘンシェルミキサーに投入し、シリカ粒子をミキサーで撹拌させながら約100mlの脱イオン水を含むアルコー
ルを均等に噴霧した。同時に予めアルコールと均一に混合してある3−アミノプロピルトリメトキシシラン(東芝シリコーン製)を含む溶液を同様に噴霧させて、粒子表面にカップリング処理を行った。処理された粒子は水系溶媒中に回収され、限外ろ過による数回の洗浄によって液中に遊離しているシランカップリング剤はほとんど除去された。ここから粒子のアンプリングを行い、このバルクに対してESCAによる定量分析を行ったところ、噴霧する溶液に占めるアミノシランの量を変えることによって、粒子表面に有するアミノ基の密度は0.3〜3個/nm2とすることができた。処理後回収された粒子は直ちに高圧ホモジナイザーによって分散処理された。
下記に示すバリアメタルCMP用の研磨液を調製し、下記の条件で研磨試験を行い、評価した。
コロイダルシリカ(平均粒子径:約40nm)
(表面のアミノ基の密度=6個/nm2) 40g/L
HIDA 8g/L
テトラゾール 0.7g/L
過酸化水素 10g/L
脱イオン水 全量の99質量%以上となる量
pH 7.0
ポリッシャ:FREX300(荏原製作所製)
加工圧:2.0psi
ワーク/プラテン回転数:95rpm/100rpm
スラリー供給速度:300ml/min
ワーク:金属膜CMP処理済み12インチCuパターンウエハ
Taベタ膜付き12インチウエハ
研磨パッド:IC1400(ニッタ・ハース社)
ディッシング量は前述の段差計を用いて、パターンウエハ上の直径方法に並ぶチップ中のL/S=100/100部を等間隔に5箇所測定し、その平均値を算出した。エッジエクスクルージョンは5mmとした。バリアメタルの平均研磨速度は、CMP前後での49箇所の残膜厚さを電気抵抗値から求め、その差分から平均研磨速度を求めた。研磨時間は60秒とした。
バリアメタルCMP後のディッシング量とTaの研磨速度を表1に示す。
実施例1と同様にして、表1に記載の化合物を使用して、実施例2〜8及び比較例1〜
4の研磨液を調製、研磨試験を行い、ディッシング量と研磨速度を評価した。結果を表1に示す。
なお、表1においてアミノ酸を2種使用の場合の添加量の質量比を括弧内に示した。アミノ酸の総量は実施例1におけるのと同様8g/Lである。
すなわち、本発明の研磨液による研磨においては、Cu膜研磨時ディッシングが大きくとも、Taの研磨速度を上げることで、最終的なディッシングを抑制することができる。
Claims (4)
- 表面にアミノ基を有する研磨粒子及びアミノ酸を含有することを特徴とする金属用研磨液。
- 更に、テトラゾール類、アントラニル酸類、およびこれらの誘導体から選ばれる少なくとも一種の化合物を含有する請求項1に記載の金属用研磨液。
- 中性であることを特徴とする請求項1または2に記載の金属用研磨液。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の金属用研磨液を、被研磨面と接触させ、被研磨面と研磨面を相対運動させて研磨することを特徴とする化学的機械的研磨方法。
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