JP2001319900A - 半導体基板の研磨方法 - Google Patents

半導体基板の研磨方法

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polishing cloth
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Takao Sakamoto
多可雄 坂本
Yoshiki Takahashi
剛紀 高橋
Yasuyuki Kita
康之 喜多
Motoo Tomatsu
元男 戸松
Yoshihiko Hoshi
義彦 星
Masayoshi Saito
政義 斉藤
Tetsuhiro Kagoshima
哲洋 篭嶋
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Coorstek KK
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Toshiba Ceramics Co Ltd
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】大掛かりで、複雑、精密な装置を必要とせず、
簡便に一定の研磨レートが得られ、かつ半導体基板およ
び製造ラインへのアルカリ金属汚染等のおそれがない、
半導体基板の研磨方法を提供する。 【解決手段】研磨布4を貼付した定盤3上に、シリカを
分散させたスラリSを供給し、半導体基板Wを保持した
プレート5を押圧、回転させることにより、半導体基板
Wの表面を研磨する半導体基板の研磨方法において、ス
ラリSに有機アルカリを添加し、pH10.5〜11.
6にしたことを特徴とする半導体基板の研磨方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体基板の研磨方
法に係わり、特に、アルカリ金属汚染がなく一定した研
磨レートが得られる半導体基板の研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板はスライス処理後、ラップ処
理、エッチング処理を経てポリッシュ工程にて鏡面研磨
される。鏡面研磨は、定盤上に研磨布を貼りつけて回転
させる一方、半導体基板が貼付けられたプレートを研磨
布に押圧し、同様に回転させる。この状態において、回
転している研磨布上にシリカを分散させてスラリを供給
し、メカノケミカル研磨を行なっている。
【0003】しかしながら、研磨回数を重ねると研磨剤
と半導体基板から離脱した粒子とのスラリ状の反応生成
物が研磨布に蓄積、浸透し、研磨布が目詰まりし、研磨
布表面がガラス状化して研磨速度を低下させる。また、
研磨布上において、半導体基板との接触比には差がある
ため、半導体基板との接触比が高い研磨布の半径方向の
中央部により多くの反応生成物が蓄積、浸透し、結果的
に鏡面研磨における研磨ムラが発生し、半導体基板の研
磨面に傾き(テーパ)が生じる。
【0004】このような問題を解決する方法として、研
磨停止中に純水を流しながら研磨布の表面をブラッシン
グし、あるいは、研磨布表面に高圧純水を噴射させ、表
層の反応生成物を除去することが行なわれている。さら
に、NaOHやKOH等のアルカリ金属の水酸化物を、
シリカが分散したスラリに添加し、pH値をある一定の
レベルに調整することで研磨剤の組成変動を抑制し、結
果的に目詰まりを鈍化させる方法等がある。
【0005】しかしながら、前者の純水を用いて反応生
成物を除去する方法は、ポリッシング装置の複雑化や大
型化を招き、さらに一旦研磨を中断して研磨布のドレッ
シングを行なうため、スループットの低下を招く。ま
た、後者のアルカリ金属の水酸化物をシリカに分散させ
てスラリに添加する方法は、半導体基板および半導体製
造ラインへのアルカリ金属汚染のおそれがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、大掛かりで、
複雑、精密な装置を必要とせず、簡便に一定の研磨レー
トが得られ、かつ半導体基板および製造ラインへのアル
カリ金属汚染等のおそれがない、半導体基板の研磨方法
が要望されている。
【0007】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、大掛かりで、複雑、精密な装置を必要とせず、
簡便に一定の研磨レートが得られ、かつ半導体基板およ
び製造ラインへのアルカリ金属汚染等のおそれがない、
半導体基板の研磨方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本願請求項1の発明は、研磨布が貼付され回
転する定盤上に、シリカを分散させたスラリを供給し、
半導体基板を研磨布に押圧させることにより、半導体基
板の表面を研磨する半導体基板の研磨方法において、ス
ラリに有機アルカリを添加し、pH10.5〜11.6
にしたことを特徴とする半導体基板の研磨方法であるこ
とを要旨としている。
【0009】本願請求項2の発明では、上記有機アルカ
リは、アミノエチルエタノールアミン、またはエチレン
ジアミンであることを特徴とする請求項1に記載の半導
体基板の研磨方法であることを要旨としている。
【0010】本願請求項3の発明では、上記有機アルカ
リは、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドで
あることを特徴とする請求項1に記載の半導体基板の研
磨方法であることを要旨としている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係わる半導体基板の研磨
方法の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0012】図1に示すように、本発明に係わる半導体
基板の研磨方法に用いられる半導体基板の研磨装置1
は、水平面内で回転自在に設けられモータ2により回転
される定盤3と、この定盤3の上面に貼付された研磨布
4と、この研磨布4および定盤3の上方には所定間隔離
間してプレート5が回転自在に配設されている。このプ
レート5の回転軸線は定盤3のそれとは偏心している。
プレート5は水平面内で回転自在に支持されており、こ
のプレート5の下面に半導体基板、例えばシリコンウェ
ーハWが保持される。シリコンウェーハWはその素子形
成面を下に向けてプレート5に例えばワックス等で貼付
けられてセットされる。プレート5の側方にはシリコン
ウェーハWと研磨布3の当接面(研磨面)にスラリSを
供給するためのスラリ供給パイプ6が設けられている。
【0013】次に上述した半導体基板の研磨装置を用い
た本発明に係わる半導体基板の研磨方法を説明する。
【0014】シリカが分散したスラリ中に有機アルカリ
溶液を添加して、pH10.5〜11.6のスラリSを
作製する。
【0015】添加する有機アルカリとしては、アミノエ
チルエタノールアミン、エチレンジアミン等が好まし
く、特に、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイ
ド(以下TMAHという。)が好ましい。また、スラリ
SをpH10.5〜11.6にするのは、研磨布3に目
詰まりが生じず、またスラリS中のシリカが溶解するこ
となく、効率良く半導体基板Wを研磨できるからであ
る。pH10.5より小さいと研磨布4の目詰まりを十
分に抑制できず、11.6を超えるとスラリS中のシリ
カが溶解して十分研磨できない。
【0016】しかる後、ワックスを用いて半導体基板の
研磨装置1のプレート5にシリコンウェーハWを貼付け
る。研磨布4が貼付された定盤3を回転させるととも
に、スラリ供給パイプ6からスラリSを研磨布4に供給
する。さらに、シリコンウェーハWが貼付されたプレー
ト5を回転させながら降下させ、スラリSが供給されて
湿潤した研磨布4に所定荷重で押付け研磨する。半導体
基板WはスラリSの含まれる有機アルカリ溶液によって
半導体基板Wの表面に軟質なシリカ水和膜が形成され、
その水和膜がスラリSの研磨剤粒子によって除去されて
鏡面研磨される。
【0017】この研磨工程において、スラリSはpH1
0.5〜11.6であるので、スラリ状の反応生成物を
溶解して研磨布表面がガラス状化するのを防ぎ、従来の
ように純水を用いて反応生成物を除去する目詰まり防止
方法と異なり、複雑、精密な装置を必要とせずに、研磨
布4の目詰まりを抑制して、一定した研磨レートが得ら
れるために、安定した品質の半導体基板Wが得られる。
また、スラリSは従来のようにアルカリ金属の水酸化物
をシリカに分散させてスラリに添加したものとは異な
り、有機アルカリ溶液をシリカが分散したスラリ中に添
加したものであるので、半導体基板Wはアルカリ金属に
汚染されておらず、この半導体基板Wが流れる以後の製
造ラインをアルカリ金属に汚染させることもない。
【0018】また、上述した研磨工程では、研磨布4に
目詰まりが発生しないので、半導体基板Wの研磨終了毎
にドレッシングを必要とせず、ドレッシング工程を省略
することができ、スループット向上に寄与する。定盤回
転用の負荷電流、研磨レートも一定しており、研磨布4
に無理、不均一な負荷がかからないので、研磨布の寿命
を延ばすことができて、経済的である。
【0019】なお、上述した実施形態において、片面研
磨装置を用いて半導体基板を研磨する方法を説明した
が、半導体基板の両面を研磨布で押圧研磨する両面研磨
装置を用いて研磨方法にも、本発明に係わる半導体基板
の研磨方法は適応できる。
【0020】
【実施例】本発明に係わる半導体基板の研磨方法により
シリコンウェーハの研磨を行ない、定盤を回転させるモ
ータの負荷電流および半導体基板の研磨レートの経時変
化を調べた。
【0021】 ・加工条件 スラリ:TMAH添加、pH10.5〜
11.6、 加工圧力:0.3kg/cm、 定盤回転数:35rpm 従来例のスラリはTMAH添加なし、pH10.5より
小で、加工圧力、定盤回転数は実施例と同様にした。
【0022】測定結果を図2および図3に示す。
【0023】・実施例はほぼ一定の電流値で推移してお
り、目詰まり抑制効果が発揮されていると考えられ、研
磨レートも一定に推移している。
【0024】・これに対し、従来例は研磨の進行に伴
い、目詰まりが生じることにより、研磨布表面がガラス
状化し、研磨布上で半導体基板が滑る状態になるため、
定盤にかかる負荷が減少、電流値が降下傾向を示す。こ
れに伴い研磨レートも減少傾向を示す。
【0025】
【発明の効果】本発明に係わる半導体基板の研磨方法に
よれば、大掛かりで、複雑、精密な装置を必要とせず、
簡便に一定の研磨レートが得られ、かつ半導体基板およ
び製造ラインへのアルカリ金属汚染等のおそれがない、
半導体基板の研磨方法を提供することができる。
【0026】即ち、スラリに有機アルカリを添加し、p
H10.5〜11.6にしたので、スラリ状の反応生成
物を溶解して研磨布表面のガラス状化を防いで、複雑、
精密な装置を必要とせずに、研磨布の目詰まりを抑制
し、一定した研磨レートが得られるので、安定した品質
の半導体基板が得られる。また、有機アルカリ溶液をシ
リカが分散したスラリ中に添加したものであるので、半
導体基板はアルカリ金属に汚染されておらず、この半導
体基板が流れる以後の製造ラインをアルカリ金属に汚染
させることもない。研磨布に目詰まりが発生しないの
で、研磨終了毎にドレッシングを必要とせず、ドレッシ
ング工程を省略することができ、スループット向上に寄
与し、さらに定盤回転用の負荷電流、研磨レートも一定
しており、研磨布に無理、不均一な負荷がかからないの
で、研磨布の寿命を延ばすことができて、経済的であ
る。
【0027】また、有機アルカリにアミノエチルエタノ
ールアミン、エチレンジアミンまたは、テトラメチルア
ンモニウムハイドロオキサイドを用いるので、アルカリ
金属を含まずにスラリをpH10.5〜11.6にする
ことができ、反応生成物を溶解して研磨布表面のガラス
状化を防いで、研磨布の目詰まりを防止し、また、一定
の研磨レートが得られ、かつ半導体基板および製造ライ
ンがアルカリ金属汚染されるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体基板の研磨方法に用いられる半
導体基板の研磨装置の概念図。
【図2】本発明の半導体基板の研磨方法による半導体基
板の研磨レートおよび定盤負荷電流の測定値図。
【図3】従来の半導体基板の研磨方法による半導体基板
の研磨レートおよび定盤負荷電流の測定値図。
【符号の説明】
1 半導体基板の研磨装置 2 モータ 3 定盤 4 研磨布 5 プレート 6 スラリ供給パイプ S スラリ W 半導体基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 喜多 康之 新潟県北蒲原郡聖籠町東港六丁目861番地 5 新潟東芝セラミックス株式会社内 (72)発明者 戸松 元男 新潟県北蒲原郡聖籠町東港六丁目861番地 5 新潟東芝セラミックス株式会社内 (72)発明者 星 義彦 新潟県北蒲原郡聖籠町東港六丁目861番地 5 新潟東芝セラミックス株式会社内 (72)発明者 斉藤 政義 新潟県北蒲原郡聖籠町東港六丁目861番地 5 新潟東芝セラミックス株式会社内 (72)発明者 篭嶋 哲洋 新潟県北蒲原郡聖籠町東港六丁目861番地 5 新潟東芝セラミックス株式会社内 Fターム(参考) 3C047 FF08 GG15 3C058 AA07 CB05 DA02 DA12 DA17

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨布が貼付され回転する定盤上に、シ
    リカを分散させたスラリを供給し、半導体基板を研磨布
    に押圧させることにより、半導体基板の表面を研磨する
    半導体基板の研磨方法において、スラリに有機アルカリ
    を添加し、pH10.5〜11.6にしたことを特徴と
    する半導体基板の研磨方法。
  2. 【請求項2】 上記有機アルカリは、アミノエチルエタ
    ノールアミン、またはエチレンジアミンであることを特
    徴とする請求項1に記載の半導体基板の研磨方法。
  3. 【請求項3】 上記有機アルカリは、テトラメチルアン
    モニウムハイドロオキサイドであることを特徴とする請
    求項1に記載の半導体基板の研磨方法。
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