JP2001075196A - 画像濃度補正装置および画像濃度補正方法 - Google Patents

画像濃度補正装置および画像濃度補正方法

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JP2001075196A
JP2001075196A JP24815299A JP24815299A JP2001075196A JP 2001075196 A JP2001075196 A JP 2001075196A JP 24815299 A JP24815299 A JP 24815299A JP 24815299 A JP24815299 A JP 24815299A JP 2001075196 A JP2001075196 A JP 2001075196A
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Koji Kita
耕次 北
Yoshiaki Yoshinobu
義昭 吉信
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Noritsu Koki Co Ltd
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Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポジフィルムに記録された画像の濃度補正を
行うに当たって、ユーザによる人為的な作業を必要とす
ることなく、フィルム画像の濃度分布に比較的大きな偏
りがある場合であっても見やすい適正な写真プリントを
得る。 【解決手段】 ポジフィルムに記録された画像の濃度デ
ータを検出して(ステップS1)、その濃度分布データ
を作成する(ステップS2)。そして、ある分布数での
分布幅Dを算出し(ステップS3)、分布幅Dに所定の
演算を施すことで補正量を求める(ステップS5、S
7)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポジフィルムに記
録された画像の濃度補正を行う画像濃度補正装置および
画像濃度補正方法に関し、濃度分布に大きな偏りがあっ
ても適正で見やすい補正画像を得ることができるととも
に人為的な作業を不要にすることができる自動化された
画像濃度補正装置および画像濃度補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポジフィルムは、通常スライド用として
用いられて印画紙にプリントされないことが多いが、時
として印画紙へのプリントのために供されることがあ
る。ポジフィルムに記録された画像を印画紙にプリント
する場合、なんらの補正を行うことなく撮影時の状況を
そのまま再現するのが一般的である。しかしながら、撮
影ミスと思われるコマに対しては、ネガフィルムと同様
に、それを判断してプリント露光時間を調節するなどの
手段により画像濃度を補正してプリントすることが必要
なことがある。
【0003】プリント時に画像濃度を補正する技術とし
ては、検定者の目視によるフィルムの検定結果に応じて
補正を行う方式のほか、全面積平均透過濃度(LAT
D)方式が広く知られている。LATD方式は、画像の
大部分の面積で平均した透過濃度に基づいた濃度補正を
行うものである。また、LATD方式を発展させた技術
として、特開平6−59353号公報に記載されている
ように、LATDを求めるとともに画像の主要部をユー
ザが指定することによって濃度補正量を決定する技術が
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、検定者
の目視による方式は、検定者の熟練度によって結果に大
きなばらつきが生じるほか、大量の処理には不適であ
る。また、LATD方式によると、フィルム画像の濃度
分布に比較的大きな偏りがある場合には適正な写真プリ
ントを得ることができない。また、特開平6−5935
3号公報の方式によると、フィルムに記録された画像に
固有の濃度分布の偏りがある場合であっても適正な写真
プリントを得ることができるという利点があるものの、
画像の主要部を指定するという作業をユーザ自身が手作
業で行わなければならないために効率的な作業を行うこ
とができず、大量のフィルムを処理する場合などには不
向きである。
【0005】そこで、本発明の目的は、ポジフィルムに
記録された画像の濃度補正を行う画像濃度補正装置およ
び画像濃度補正方法であって、ユーザによる人為的な作
業を必要とすることなく、フィルム画像の濃度分布に比
較的大きな偏りがある場合であっても適正で見やすい補
正画像を得ることが可能な画像濃度補正装置および画像
濃度補正方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の原理について、
図1(a)、(b)、(c)および図2を参照して説明
する。図1(a)、(b)および図2は、現像されたポ
ジフィルムの濃度(透過濃度)分布を示すグラフであっ
て、図1(a)は撮影時に適正な露出が行われた場合、
図1(b)および図2は撮影時の露出がオーバーであっ
た場合をそれぞれ示している。また、図1(c)は、本
発明による濃度補正が行われた画像の濃度分布を示すグ
ラフである。なお、ここでいう「ポジフィルムの濃度」
とは、ポジフィルムの測光値を意味するものであって、
明るさ或いは透過性と言い換えることができる。図1
(a)、(b)および図2において、横軸の濃度は、ポ
ジフィルムに記録された1つの画像を縦横にそれぞれ多
数(例えば数100〜数千)配列された画素の集合とし
て見たときに、縦横それぞれ10数個の画素からなる画
素集団の平均の濃度を数段階に分けて表したものであ
る。また、縦軸の分布数は、各々の濃度を有する画素集
団の数を表している。
【0007】一般に、ポジフィルムはそのラチチュード
が狭く、適正露出で撮影が行われた場合には、図1
(a)に示すように、ラチチュードの全域にわたって画
像の記録が行われることが多い。そのため、撮影時に適
正露出が行われず、例えば露出がオーバーであった場合
には、被写体画像の相対的に明るい(濃度の小さい)部
分に対応したフィルム部分の濃度をポジフィルムによっ
ては適正に表現することができなくなる。すなわち、こ
のような場合には、図1(b)に破線で表されたような
図1(a)と同形状の本来の濃度分布曲線が、図1
(b)に実線で表されたようなラチチュード範囲の濃度
の小さい側の端部近傍において鋭いピークを有する曲線
に変形される。つまり、露出量が過大になることでポジ
フィルムのラチチュードに収まりきれなくなった領域A
の部分が、ラチチュード範囲の濃度が小さい側の端部近
傍の領域Bに集中し、そこに分布数のピークが形成され
ることになる。
【0008】図2は、露出オーバーではあるが図1
(b)の場合よりも露出量が小さい場合の濃度分布曲線
を表すグラフである。図2の場合も図1(b)と同様
に、濃度分布曲線は、ラチチュード範囲の濃度が小さい
側の端部近傍において鋭いピークを有する曲線となる。
ここで、図1(b)に実線で示された曲線と図2に実線
で示された曲線とを比較すると、露出量が増えて適正な
値から遠くなるほど、濃度分布曲線の左側端点(フィル
ム画像を構成する画素集団のうちで濃度が最も大きい画
素集団の濃度)Eとラチチュード範囲の濃度の小さい側
の端部位置との距離が長くなり(L1>L2)、また、
それに伴って濃度分布曲線の変形度が大きくなって特に
分布数が少ない個所で濃度分布曲線の幅が全体的に狭く
なっていることが分かる(W1<W2)。なお、ここで
は、露出がオーバーの場合について説明したが、露出が
アンダーの場合にも同様の現象が生じる。
【0009】つまり、ポジフィルムでは、濃度分布曲線
の特性値(濃度分布曲線のある分布数での幅(本明細書
において、「分布幅」という)、或いは、濃度分布曲線
のある分布数での端点とラチチュード範囲の端部位置と
の距離(本明細書において、「端点位置」という)な
ど)と撮影時の露出量とに一定の関係が認められる。従
って、ある分布数での分布幅や端点位置などの濃度分布
曲線の特性値を知ることにより、その画像についての撮
影時の露出条件ひいては濃度補正量を得ることが可能で
あり、本発明はこの点に着目したものである。
【0010】例えば、図1(b)のような濃度分布曲線
が得られたときに、その特性値として分布数”2”での
分布幅W1を求めたとする。そのときには、分布幅W1
が小さいので、比較的大きな補正量で、画像を構成する
画素の濃度が一律に大きく(暗く)なるような補正を行
う。このとき、補正の係数などを適宜に選択することに
より、図1(c)に示すように、濃度分布曲線の左側端
点Eがラチチュード範囲の濃度の小さい側の端部位置に
まで移動するようにしたとする。また、図2のような濃
度分布曲線について、その特性値として分布数”2”で
の分布幅W2を求めたときには、分布幅W2が大きいの
で、比較的小さな補正量で、画像を構成する画素の濃度
が一律に大きく(暗く)なるような補正を行う。
【0011】図1(a)と図1(c)との比較により分
かるように、図1(c)の濃度分布曲線はその右側端部
近傍領域における形状が図1(a)の曲線とは異なって
いるが、その他の領域における形状は図1(a)と同じ
であり、しかもその濃度の値も図1(a)と実質的に同
じである。このように、ポジフィルムのラチチュードが
狭いことによって画像の濃度コントラストを表現できな
くなった右側端部近傍領域については完全に元の画像を
補正により復元することはできないが、ラチチュードが
狭いことを逆に利用することにより、できるだけ元の画
像の濃度分布と部分的に同じ分布を有する画像を得るこ
とができるようになり、従って、元の画像の濃度分布に
偏りがあったとしてポジフィルムについて適正な濃度補
正を行うことが可能である。また、このような補正を行
うに当たって、画像内の場所をユーザが指定するなどの
人為的な作業が不要であるので、大量のポジフィルムを
迅速に処理することが可能である。また、これと同様の
補正は、濃度分布曲線の特性値として端点位置を求めた
場合にも行うことができる。
【0012】そこで、請求項1の画像濃度補正装置は、
ポジフィルムに記録された画像の濃度補正量が、当該画
像の濃度分布に基づいて決定されるように構成されてい
ることを特徴としている。
【0013】また、請求項2の画像濃度補正装置は、ポ
ジフィルムに記録された画像の濃度補正を行う画像濃度
補正装置において、前記ポジフィルムに記録された画像
を構成する複数の領域の濃度をそれぞれ検出する濃度検
出手段と、前記複数の領域の濃度分布の特性値を求める
濃度分布特性値演算手段と、前記濃度分布特性値演算手
段で求められた特性値に基づいて、前記画像の濃度補正
量を演算する補正量演算手段とを備えていることを特徴
とするものである。
【0014】また、請求項7の画像濃度補正方法は、ポ
ジフィルムに記録された画像の濃度補正を行う画像濃度
補正方法において、前記ポジフィルムに記録された画像
を構成する複数の領域の濃度をそれぞれ検出するステッ
プと、前記複数の領域の濃度分布の特性値を求めるステ
ップと、前記特性値に基づいて前記画像の濃度補正量を
決定するステップとを有していることを特徴とするもの
である。
【0015】請求項1、2、7によると、上述したよう
に、ポジフィルムに記録された画像の濃度分布に偏りが
あったとして適正な濃度補正を行って見やすい画像を得
ることが可能であるとともに、画像内の場所をユーザが
指定するなどの人為的な作業が不要であるために大量の
ポジフィルムを迅速に処理することが可能である。
【0016】ここで、「濃度分布」は、上述したような
画素集団についての透過濃度分布であってもよいし、画
素そのものについての濃度分布であってもよい。ただ
し、演算を高速に行うためには、適度な画素数を有する
画素集団について濃度分布を求めることが好ましい。
【0017】また、請求項3の画像濃度補正装置は、前
記特性値を所定値と比較することに基づいて、前記画像
の濃度補正を行うかどうかを決定する補正実行決定手段
をさらに有していることを特徴とするものである。
【0018】ポジフィルムを用いて撮影を行う場合、被
写体によっては、適正露出が行われてもポジフィルムの
ラチチュードの全域が使用されずに未使用領域がわずか
に存在することがあるため、ラチチュードに比較的小さ
い未使用領域が存在する場合には適正な露出が行われて
いるのか露出量がわずかに適正値からずれているのかを
正確に判別できない。また、露出量が適正値からわずか
にずれた場合には、補正を行うとしても、その補正量は
小さいものであって補正による画像の見やすさは大幅に
改善されることがないと考えられる。そのような理由に
より、請求項3では、濃度分布の標準からのずれが小さ
い場合(例えば分布幅が所定値より大きい場合や端点位
置が所定値よりも小さい場合など、特性値が所定値より
も大きいまたは小さい場合)には補正を行わないように
して、余計な演算処理が行われないようにして、迅速な
処理ができるようにしている。
【0019】また、請求項4の画像濃度補正装置は、前
記特性値が前記濃度分布の所定分布数における分布幅で
あることを特徴とするものである。
【0020】請求項4によると、特性値として分布幅を
用いることにより、濃度分布の全体的な形状を考慮した
正確な濃度補正量を求めることができる。なお、ここで
いう「分布幅」は、その分布数において存在する最大濃
度から最小濃度までの長さのことをいうものとする。
【0021】また、請求項5の画像濃度補正装置は、前
記特性値が前記濃度分布の所定分布数における端点位置
であることを特徴とするものである。
【0022】請求項5によると、比較的簡単な演算で求
めることができる濃度分布の端点位置を特性値として用
いることにより、濃度補正量を迅速に求めることが可能
となる。ここで、「端点」は濃度分布の中で最も濃度が
小さいまたは大きい地点であって、ラチチュードの端部
とは離れた位置にある方を意味するものとする。なお、
端点位置は、分布数”1”でのものでもよいし、分布数
が”2”以上でのものであってもよい。
【0023】また、請求項6の画像濃度補正装置は、前
記所定分布数が2以上の数であることを特徴とするもの
である。
【0024】請求項4または5において所定分布数を”
1”とした場合にはデータのノイズを拾ってしまうこと
により誤った濃度補正量を算出してしまうことがありう
るが、請求項6によると、所定分布数を2以上の数とし
たことにより、濃度検出のノイズの影響をほとんど受け
ない正確な濃度補正量を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、図面を参照しつつ説明する。
【0026】図3は、本発明の第1の実施の形態にかか
る画像濃度補正装置を含む写真処理装置の概略構成を示
す模式図である。図3の写真処理装置10は、写真処理
装置10の動作を制御するコントローラ11と、ポジフ
ィルム12を搬送するためのフィルム搬送ユニット14
と、印画紙マガジン15から引き出した印画紙16を搬
送する印画紙搬送ユニット18と、ポジフィルム12の
各コマに記録された画像を読み取るためのスキャナ20
と、印画紙16を露光するためのディジタル露光ユニッ
ト22と、ディジタル露光ユニット22で露光された印
画紙16に現像処理を施すための現像処理部24とを有
している。
【0027】また、コントローラ11には、キーボード
26およびモニタ28が接続されている。キーボード2
6は、プリント時のユーザの指示などを入力して、これ
らのデータをコントローラ11に供給するために用いら
れる。モニタ28は、フィルム12の各コマに記録され
た画像等のデータをコントローラ11から与えられて、
それを表示する。
【0028】フィルム搬送ユニット14は、カメラ撮影
により各コマに画像が記録された現像済みのポジフィル
ム12を搬送するとともにポジフィルム12の各コマを
スキャン位置に固定位置決めする。フィルム搬送ユニッ
ト14には、ポジフィルム12を巻き進めるための搬送
ローラ対30を含むフィルム駆動機構が備えられてお
り、コントローラ11からフィルム駆動機構に与えられ
た命令に応じてポジフィルム12はその長手方向に搬送
される。
【0029】印画紙搬送ユニット18は、巻回された長
尺の印画紙16を収納する印画紙マガジン15から排出
された印画紙16を搬送ローラ対32の動作によって所
定のディジタル露光位置に供給し、露光された印画紙1
6を現像処理部24に与える。
【0030】スキャナ(濃度検出手段)20は、ポジフ
ィルム12に対して白色光を照射する光源(図示せず)
と、その反射光或いは透過光を赤色、緑色、青色の3原
色に分解して測光値を検出するイメージセンサであるC
CDラインセンサ(図示せず)とを有している。CCD
ラインセンサはフィルム長手方向に移動しつつポジフィ
ルム12に記録された画像を縦横それぞれ数百個の画素
に分解して読み取り、読み取られた画像データはA/D
変換されてコントローラ11に送られる。このデータは
測光データであり、各画素の濃度、色、明るさ、光の透
過性などを表すデータである。
【0031】ディジタル露光ユニット22は、赤色露光
を行う赤色プリンタヘッド54と、緑色露光を行う緑色
プリンタヘッド56と、青色露光を行う青色プリンタヘ
ッド58(ともに図4参照)とを備えた露光モジュール
がモータ62(図4参照)を駆動源とする往復駆動機構
によってフィルム長手方向に移動可能に支持されたもの
である。赤、青、緑の各色プリンタヘッドは、各色の発
光素子を約200dpiで印画紙16の幅に対応する長
さにリニアアレイ化したものである。各色プリンタヘッ
ドとしては、各色の光を放射する蛍光素子を有するもの
であってもよいし、各色の光を放射するLEDを有する
ものなど公知のものをいずれも用いることができる。
【0032】図4は、図3に示された写真処理装置10
の制御系のブロック図である。図4に示すように、コン
トローラ11は、バス49によって互いに接続された、
CPU42とROM44とRAM46と入出力インター
フェイス48とを有している。入出力インターフェイス
48には、スキャナ20と、ディジタル露光ユニット2
2のヘッドドライバ52およびモータドライバ60とが
接続されている。ヘッドドライバ52は、赤色プリンタ
ヘッド54、緑色プリンタヘッド56および青色プリン
タヘッド58に接続されており、各プリンタヘッド5
4、56、58をコントローラ11からの指示に応じた
タイミングで発光させる。モータドライバ60はモータ
62に接続されており、コントローラ11からの指示に
応じたタイミングでモータ62を駆動する。なお、図4
において、搬送ローラ対30、32、キーボード26お
よびモニタ28などの図示を省略した。
【0033】CPU(濃度分布特性値演算手段、補正量
演算手段、補正実行決定手段)42は、写真処理装置1
0の各部の動作を制御する信号を生成するために種々の
演算を実行し、演算結果に応じて写真処理装置10の各
部に動作命令を出力する。CPU42で生成された信号
は、入出力インターフェース48を介して、ヘッドドラ
イバ52およびモータドライバ60などに供給される。
ROM44は、CPU42で行われる演算のプログラム
やそれに必要なデータを記憶している。また、RAM4
6は、スキャナ20などから与えられたデータやCPU
42での演算結果を一時的に記憶する。
【0034】次に、写真処理装置10の画像濃度補正に
関連した動作について、図5のフローチャートをさらに
参照して説明する。なお、以下の各ステップは、CPU
42からの命令により写真処理装置10の各部において
またはCPU42において自動的に行われる。
【0035】まず、ステップS1において、CPU42
からの命令によって、図示しない搬送機構でスキャナ2
0をフィルム長手方向に移動させつつ、ポジフィルム1
2の或るコマに記録された画像をスキャンし、その測光
値を得る。スキャナ20は、ポジフィルム12に記録さ
れた画像データを縦横それぞれ数百からなる多数の画素
についてのデータとしてコントローラ11に出力する。
【0036】次に、ステップS2において、ステップS
1で得た測光値データから、その画像についての濃度分
布データをCPU42での演算によって作成する。具体
的には、上述した数百個の画素からなる画素集団につい
て平均濃度を求め、その平均濃度がポジフィルムのラチ
チュードに対応した範囲で10〜数十程度に分けられた
濃度ランクのどこに該当するかを決定する。そして、各
濃度ランクに該当する濃度集団が何個あるかを数えるこ
とによって、図1(a)または図1(b)に示したよう
な濃度分布曲線を描くのに必要十分な濃度分布データが
得られる。
【0037】次に、ステップS3において、ステップS
2で得た濃度分布データに基づいて、ある分布数での分
布幅Dを求める。ここで、分布幅Dを求める分布数は2
以上であることが好ましい。なぜなら、こうすることで
濃度検出のノイズの影響をほとんど受けない正確な濃度
補正量を得ることができるからである。
【0038】次に、ステップS4において、ステップS
3で求めた分布幅Dを、予め与えられた定数C1と大小
比較する。定数C1は、ポジフィルム12が適正露出さ
れたときの上記ある分布数での分布幅よりも若干小さい
値である。そして、分布幅Dが定数C1以下である場合
には、ステップS5に進んで、予め与えられた定数C2
を分布幅Dで除算することにより、補正率K1を求め
る。また、濃度分布幅Dが定数C1より大きい場合に
は、ステップS6に進んで補正率K1を”0”として実
質的に補正を行わないようにする。
【0039】ステップS5およびS6終了後、ステップ
S7において、補正率K1と予め与えられた定数である
補正係数C3とを乗算することにより当該画像について
の濃度補正量を求め、これをRAM46の所定領域に書
き込む。本実施の形態において、定数C2、C3は、例
えば、最も適正で見やすい画像が得られるように経験的
に定められたものであってよい。また、定数C1、C
2、C3は、ポジフィルムのメーカーや品番などに応じ
たラチチュードの相違によって若干変更することが好ま
しいが、実際上、共通の値を用いても大きな支障はな
い。
【0040】次に、ステップS8において、ステップS
1でポジフィルム12の画像をスキャンして得た測光デ
ータから当該画像の全画面平均透過濃度(LATD)を
求める。そして、ステップS9において、LATDが予
め定められた基準値よりも大きいかどうかを判断する。
この基準値は、例えば、ポジフィルムのラチチュードの
中心の値であってよい。
【0041】もしLATDが基準値以上であれば、ステ
ップS10に進んで、濃度補正の方向を濃度が小さく
(明るく)なる方向に定め、それをRAM46の所定領
域に書き込む。また、LATDが基準値よりも小さけれ
ば、ステップS11に進んで、濃度補正の方向を濃度が
大きく(暗く)なる方向に定め、それをRAM46の所
定領域に書き込む。
【0042】ステップS10、S11の終了後、ステッ
プS12に進んで濃度補正処理を行う。具体的な手順と
しては、ステップS7で求めた濃度補正量およびステッ
プS10、S11で決定した濃度補正方向に基づいて、
次のステップS13でのディジタル露光ユニット22に
よる露光時間または標準露光時間からの変化量を演算
し、それをRAM46の所定領域に書き込む。
【0043】次に、ステップS13において、ステップ
S12で求めた露光時間(または標準露光時間からの変
化量)に対応した制御信号を、コントローラ11からデ
ィジタル露光ユニット22のヘッドドライバ52および
モータドライバ60に送ることにより、モータ62を駆
動しつつ赤、緑、青の各プリンタヘッド54、56、5
8を動作させて、補正した露光時間で印画紙16に所望
の補正済み画像を焼き付けていく。そして、露光された
印画紙16を現像処理部24で現像することにより、濃
度補正された写真プリントを得ることができる。
【0044】このように、本実施の形態では、ポジフィ
ルム12に記録された画像の濃度分布に基づいてその濃
度補正量を決定するようにしているので、画像濃度に偏
りがあったとして適正な濃度補正を行って見やすい画像
を得ることが可能となる。また、濃度補正を行うために
人為的な作業が不要であるので、大量のポジフィルムを
迅速に処理することが可能である。
【0045】また、分布幅Dが定数C1よりも大きく濃
度分布の標準からのずれが小さい場合には実質的に補正
を行わないようにすることで、余計な演算処理が行われ
なくなって迅速な処理を行うことができる。また、本実
施の形態のように、特性値として分布幅を用いることに
より、濃度分布の全体的な形状を考慮した正確な濃度補
正量を求めることができるという利点がある。
【0046】次に、本発明の第2の実施の形態にかかる
画像濃度補正装置を含む写真処理装置について説明す
る。
【0047】本実施の形態にかかる画像濃度補正装置を
含む写真処理装置は、図3および図4で説明した第1の
実施の形態のものと同様の構造を有しており、その動作
のみが第1の実施の形態と異なる。そこで、その構造に
ついての説明は省略して動作についてのみ図6のフロー
チャートをさらに参照して説明する。
【0048】まず、ステップS21において、第1の実
施の形態のステップS1と同様に、スキャナ20によっ
てポジフィルム12の或るコマに記録された画像をスキ
ャンし、その測光値を得る。次に、ステップS22にお
いて、第1の実施の形態のステップS2と同様に、ステ
ップS21で得た測光値データから、その画像について
の濃度分布データを作成する。
【0049】次に、ステップS23において、ステップ
S22で得た濃度分布データに基づいて、濃度分布曲線
のある分布数での端点位置Bを求める。ここでいう端点
は、濃度分布曲線においてポジフィルム12のラチチュ
ード範囲の端部から離れた位置にある点である。また、
端点位置Bを求める分布数は2以上であることが好まし
い。なぜなら、こうすることで濃度検出のノイズの影響
をほとんど受けない正確な濃度補正量を得ることができ
るからである。
【0050】次に、ステップS24において、ステップ
S23で求めた端点位置Bを、予め与えられた定数Fと
大小比較する。定数Fは、補正の必要が少ないと経験的
に定められた境界値であってよい。そして、端点位置B
が定数Fよりも大きい場合には、ステップS25に進ん
で、端点位置Bの値から経験的に定められた補正演算を
行うことにより濃度補正量を算出する。
【0051】次に、ステップS26において、第1の実
施の形態のステップS12と同様の濃度補正処理を行
う。しかる後、ステップS27において、ステップS2
6で求めた露光時間(または標準露光時間からの変化
量)に対応した制御信号を、コントローラ11からディ
ジタル露光ユニット22のヘッドドライバ52およびモ
ータドライバ60に送ることにより、モータ62を駆動
しつつ赤、緑、青の各プリンタヘッド54、56、58
を動作させて、補正した露光時間で印画紙16に所望の
補正済み画像を焼き付けていく。そして、露光された印
画紙16を現像処理部24で現像することにより、濃度
補正された写真プリントを得ることができる。
【0052】このように、本実施の形態でも、ポジフィ
ルム12に記録された画像の濃度分布に基づいてその濃
度補正量を決定するようにしているので、画像濃度に偏
りがあったとして適正な濃度補正を行って見やすい画像
を得ることが可能となる。また、濃度補正を行うために
人為的な作業が不要であるので、大量のポジフィルムを
迅速に処理することが可能である。
【0053】また、端点位置Bが定数Fよりも小さく濃
度分布の標準からのずれが小さい場合には実質的に補正
を行わないようにすることで、余計な演算処理が行われ
なくなって迅速な処理を行うことができる。また、本実
施の形態のように、特性値として比較的簡単な演算で求
めることができる端点位置を用いることにより、濃度補
正量を迅速に求めることが可能となる。
【0054】以上、本実施の形態の好適な実施の形態に
ついて説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定さ
れるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにお
いて様々な設計変更を行うことが可能である。例えば、
上述の実施の形態では、露光時間を変更することで実際
の濃度補正を実現したが、濃度補正はステップS1でス
キャンして得られた画像データの各画素の濃度データを
直接変更することによって行ってもよい。そして、この
ようにして濃度補正された画像データをフロッピーディ
スクなどの記録媒体に記憶しておき、必要なときに露光
或いはプリンタを用いた印刷を行うようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、写真処理装置としてディ
ジタル露光ユニットを有するものを用いたが、従来から
用いられている光学露光装置を用いて濃度補正された画
像が露光されてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、2、7
によると、ポジフィルムに記録された画像の濃度分布に
偏りがあったとして適正な濃度補正を行って見やすい画
像を得ることが可能であるとともに、画像内の場所をユ
ーザが指定するなどの人為的な作業が不要であるために
大量のポジフィルムを迅速に処理することが可能であ
る。
【0056】請求項3によると、濃度分布の標準からの
ずれが小さい場合には補正を行わないようにして、余計
な演算処理が行われないようにして、迅速な処理ができ
るようになる。
【0057】請求項4によると、特性値として分布幅を
用いることにより、濃度分布の全体的な形状を考慮した
正確な濃度補正量を求めることができる。
【0058】請求項5によると、比較的簡単な演算で求
めることができる濃度分布の端点位置を特性値として用
いることにより、濃度補正量を迅速に求めることが可能
となる。
【0059】請求項6によると、所定分布数を2以上の
数としたことにより、濃度検出のノイズの影響をほとん
ど受けない正確な濃度補正量を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像されたポジフィルムの濃度分布を示すグラ
フ、および、濃度補正が行われた画像の濃度分布を示す
グラフである。
【図2】現像されたポジフィルムの濃度分布を示すグラ
フである。
【図3】本発明の第1の実施の形態にかかる画像濃度補
正装置を含む写真処理装置の概略構成を示す模式図であ
る。
【図4】図3に示された写真処理装置の制御系のブロッ
ク図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態にかかる画像濃度補
正装置を含む写真処理装置の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる画像濃度補
正装置を含む写真処理装置の動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
10 写真処理装置 12 ポジフィルム 14 フィルム搬送ユニット 16 印画紙 18 印画紙搬送ユニット 20 スキャナ 22 ディジタル露光ユニット 42 CPU 44 ROM 46 RAM

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポジフィルムに記録された画像の濃度補
    正量が、当該画像の濃度分布に基づいて決定されるよう
    に構成されていることを特徴とする画像濃度補正装置。
  2. 【請求項2】 ポジフィルムに記録された画像の濃度補
    正を行う画像濃度補正装置において、 前記ポジフィルムに記録された画像を構成する複数の領
    域の濃度をそれぞれ検出する濃度検出手段と、 前記複数の領域の濃度分布の特性値を求める濃度分布特
    性値演算手段と、 前記濃度分布特性値演算手段で求められた特性値に基づ
    いて、前記画像の濃度補正量を演算する補正量演算手段
    とを備えていることを特徴とする画像濃度補正装置。
  3. 【請求項3】 前記特性値を所定値と比較することに基
    づいて、前記画像の濃度補正を行うかどうかを決定する
    補正実行決定手段をさらに有していることを特徴とする
    請求項2に記載の画像濃度補正装置。
  4. 【請求項4】 前記特性値が前記濃度分布の所定分布数
    における分布幅であることを特徴とする請求項2または
    3に記載の画像濃度補正装置。
  5. 【請求項5】 前記特性値が前記濃度分布の所定分布数
    における端点位置であることを特徴とする請求項2また
    は3に記載の画像濃度補正装置。
  6. 【請求項6】 前記所定分布数が2以上の数であること
    を特徴とする請求項4または5に記載の画像濃度補正装
    置。
  7. 【請求項7】 ポジフィルムに記録された画像の濃度補
    正を行う画像濃度補正方法において、 前記ポジフィルムに記録された画像を構成する複数の領
    域の濃度をそれぞれ検出するステップと、 前記複数の領域の濃度分布の特性値を求めるステップ
    と、 前記特性値に基づいて前記画像の濃度補正量を決定する
    ステップとを有していることを特徴とする画像濃度補正
    方法。
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