JP2001075122A - 表示記録媒体 - Google Patents

表示記録媒体

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JP2001075122A
JP2001075122A JP25003399A JP25003399A JP2001075122A JP 2001075122 A JP2001075122 A JP 2001075122A JP 25003399 A JP25003399 A JP 25003399A JP 25003399 A JP25003399 A JP 25003399A JP 2001075122 A JP2001075122 A JP 2001075122A
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JP25003399A
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Toshihiro Ebine
俊裕 海老根
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 背景の白さやコントラストが充分に得られ、
また中間調の画像表示が露光強度により容易に制御可能
な表示記録媒体を提供する。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも導電層6と光導
電層2と液晶層1とを順次形成してなる表示記録媒体で
あって、前記光導電層2が着色媒体としての機能を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を利
用した表示記録媒体及びその表示記録方法に関し、更に
詳しくは光導電層に着色媒体としての機能を兼ねさせ、
液晶層と組み合わせることにより得られる新規な表示記
録媒体及びその表示記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護の観点から紙資源(ハー
ドコピー)の節約利用が求められるようになり、また各
種デジタル技術の急速な進展により我々人間を取り巻く
情報社会において電子化情報が加速的に増加し、インタ
ーネット等の活用に代表されるようにディスプレイ(ソ
フトコピー)からの情報の取り込みが多くなってきた。
【0003】このような状況の下、ハードコピーとソフ
トコピー両者の特性を併せ持つ表示記録媒体の研究開発
が現在種々の方式の適用を試みた形で進められている。
【0004】例えば、電気泳動方式(特許公報第255
1783号)、ツイストボール方式(USP41268
54)、液晶方式、サーマルリライタブル方式、エレク
トロクロミズム方式、フォトクロミズム方式、磁気粒子
回転方式、磁気泳動方式等が挙げられるが、この中でも
特に反射型液晶は紙に比較的近い質感・視認性を出せる
可能性を有していることから、液晶方式が一つの有力候
補となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近、液晶方式の表示
記録媒体として、低分子液晶と高分子の複合膜(PDL
C、Polymer Dispersed Liqui
d Crystal−film)が、フレキシブルなフ
ィルム作製の容易さ、及び偏光板が不要なために明るい
画像表示が可能であること等の優位性を有した可逆的な
メモリー性表示記録媒体として注目を浴びている。
【0006】しかし、上記表示記録媒体はゲスト−ホス
ト(G−H、Guest−Host)タイプ(ゲスト=
2色性色素、ホスト=低分子液晶)のPDLCフィルム
を用いているため、2色性色素がマトリックス樹脂中に
入り込んでしまうこと等に起因して、背景の白さやコン
トラストが充分に得られないという問題点がある。また
上記表示記録方法は加熱による書き込み、電界印加によ
る消去のため、中間調の画像表示制御が困難であるとい
う問題点を有する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を行った結果、導電性支持体上
に光導電層を有する、電子写真感光体と同様の構成をと
る基体上に、液晶層を形成させ、電子写真方式と同様の
方式で外部電界を印加することによって、液晶を配向さ
せる原理を応用すればよいことがわかった。すなわち、
外部電界を印加している状態で光を照射すると、光導電
層の光照射部分の導電性が変化するため、光生成キャリ
ヤ電荷が導電性変化に応じて光導電層中を移動して、そ
の表面に蓄積されることになる。通常、光導電層の膜厚
は数十μm、液晶層の膜厚は数μm以下であり、いずれ
も電気抵抗は非常に大きいが、光導電層の光照射部分の
導電性を変化させて電荷を移動させれば、電荷は液晶層
中を移動することなくそのほとんどが光導電層と液晶層
の界面部分に蓄積するので、結果的に光照射部分の液晶
層にかかる電界強度が光非照射部分よりも大きくなり、
液晶が配向するのである。したがって、光導電層が着色
媒体としての機能を有していれば、液晶の配向により、
光導電層の色が視覚的に認識できるのである。
【0008】すなわち本発明は、支持体上に、少なくと
も導電層と光導電層と液晶層とを順次形成してなる表示
記録媒体であって、前記光導電層が着色媒体であること
を特徴とする表示記録媒体を提供する。
【0009】本発明による表示記録媒体の実施の形態例
を第1図から第5図に示す。いずれの構成の表示記録媒
体においても、画像情報を記録する際には、光照射は液
晶層側から行う場合と、導電層側から行う場合のいずれ
であっても良い。
【0010】〔支持体、導電層について〕例えば、第1
図で説明すると、光照射を導電層6側から行う場合にあ
っては、図示しない支持体と導電層6とは、照射する光
(第1図においては、下側から入射)に対して透過性で
なければならない。照射する光に対して透過性の支持体
としては、PETに代表されるようなポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、塩ビ樹脂等の可撓性の絶縁
性樹脂フィルムが使用できる。また、導電層6に使用さ
れる材料としては、アルミニウム、銅、錫、チタン、亜
鉛、金、白金等の金属を上記支持体に、照射する光に対
して透過性を有するよう蒸着法や塗布法等で形成させる
ことができる。中でも、支持体と導電層の機能を同時に
発現し、かつ、照射する光に対して透過性のある支持体
を使用することが好ましい。そのような材料としては、
導電性酸化物や金属、導電性ポリマー等がバインダー樹
脂中に分散された導電性フィルムが好適である。
【0011】一方、光照射を液晶層1側から行う場合に
あっては、図示しない支持体の材料としては特に制限は
なく、また、導電層6の材料も特に制限はないが、支持
体と導電層の機能を同時に発現する材料が好ましい。こ
のような材料としては、例えば、アルミニウム、銅、マ
ンガン、シリコン、マグネシウム、亜鉛、ステンレス、
クロム、チタン、ニッケル、モリブデン、バナジウム、
インジウム、金、白金等の金属又はこれらの合金、ある
いは導電性ポリマ−、導電性カーボンや酸化インジウ
ム、錫ドープ酸化インジウム、錫ドープ酸化アンチモン
等の導電性酸化物を支持体の両面が導通した形態で塗料
塗布、電解重合、化学重合、気相重合、蒸着、あるいは
ラミネ−ト等の処理を施したPETに代表されるポリエ
ステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩ビ樹脂等の可撓
性のある絶縁性樹脂フィルム等、または、これら両面の
導電層の内、片面のみを表面酸化処理したもの等が挙げ
られるが、ここに挙げたものに特に限定されるものでは
ない。もちろん、上述したような導電性酸化物や金属、
導電性ポリマー等がバインダー樹脂中に分散された導電
性フィルムを用いてもかまわない。
【0012】なお、以下の説明においては、支持体と導
電層の機能を同時に発現する、導電性フィルムを使用し
た場合について述べる。
【0013】〔光導電層について〕本発明に用いられる
光導電層は、少なくとも電荷発生物質を含有していれば
よく、必要に応じて電荷輸送物質、結着用樹脂等を含有
していてもよい。
【0014】第1図のような構成をとる場合には、光導
電層2は、少なくとも電荷発生物質を含む単層型であっ
てもよく、また第2図に示すように、少なくとも電荷発
生層4と電荷輸送層3からなる機能分離積層型であって
も良い。
【0015】本発明の光導電層に用いられる電荷発生材
料は、着色媒体としての機能も兼ねさせる目的で、有機
顔料や有機染料等の着色媒体であることが好ましい。例
えば、C70、C60に代表されるフラーレン化合物、チタ
ニルフタロシアニン顔料、ジメチルエチレングリコラー
トチタニウムフタロシアニン等の二置換アルキレングリ
コラートチタニウムフタロシアニン顔料、ビフェニル系
グリコラートチタニウムフタロシアニン顔料に代表され
るフタロシアニン化合物、ペリレン化合物、アゾ化合
物、キノン化合物、インジゴ化合物、チオインジゴ化合
物、ビスベンゾイミダゾール化合物、キナクリドン化合
物、キノリン化合物、レーキ化合物、アゾレーキ化合
物、アントラキノン化合物、オキサジン化合物、ジオキ
サジン化合物、トリフェニルメタン化合物等の種々の
「有機顔料」やアズレニウム化合物、スクウェアリウム
化合物、ピリリウム化合物、トリアリルメタン化合物、
キサンテン化合物、チアジン化合物、シアニン化合物等
の種々の「有機染料」が挙げられる。更には、アモルフ
ァスシリコン、アモルファスセレン、テルル、セレン−
テルル合金、酸化亜鉛等の「無機系着色材料」を挙げる
ことができるが、ここに挙げたものに限定されるもので
はなく、その使用に際しては1種類、あるいは2種類以
上用いることができる。
【0016】上記材料の中でも、電荷発生能と着色性に
優れるフラーレン化合物、フタロシアニン化合物、ペリ
レン化合物、アゾ化合物が特に好ましい。
【0017】これらの材料はバインダー樹脂に分散され
た溶液を導電性フィルム上に塗布するか、真空蒸着、ス
パッタリング、CVD法等の手段により導電性フィルム
上に成膜してもよい。
【0018】第1図のような単層型の光導電層の場合に
は、その膜厚は5μm以上50μm以下の範囲が好まし
く、電荷輸送材料等を含有していてもよい。
【0019】また、第2図のような積層型の光導電層の
場合には、電荷発生層の膜厚は、0.01μm以上1μ
m以下の範囲が好ましく、0.2μm以上0.3μm以
下の範囲が特に好ましい。
【0020】本発明の光導電層に用いられる電荷輸送材
料は透明な材料でも良いが、着色媒体としての機能も兼
ね備えた着色材料でも良く、中でも特に蛍光発光機能を
兼ね備えた材料であれば、画像表示する際に視認性を向
上させることができるので好ましい。
【0021】また、電荷輸送材料は一般に正孔を輸送す
る物質と電子を輸送する物質の2種類に分類されるが、
本発明の表示記録媒体には両者とも使用することができ
る。
【0022】正孔輸送物質としては、低分子化合物で
は、例えば、ピレン系、カルバゾール系、ヒドラゾン
系、オキサゾール系、オキサジアゾール系、ピラゾリン
系、アリールアミン系、アリールメタン系、ベンジジン
系、チアゾール系、スチルベン系、ブタジエン系、エナ
ミン系等の透明若しくは着色化合物が挙げられる。
【0023】また蛍光発光機能を兼ね備えた材料として
は、例えば化学式(1)
【0024】
【化1】
【0025】で表される化合物、化学式(2)
【0026】
【化2】
【0027】で表される化合物、化学式(3)
【0028】
【化3】
【0029】で表される化合物等が代表的な例として挙
げられる。
【0030】又、高分子化合物としては、例えば、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、ハロゲン化ポリ−N−ビニ
ルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニルアンス
ラセン、ポリビニルアクリジン、ピレン−ホルムアルデ
ヒド樹脂、エチルカルバゾール−ホルムアルデヒド樹
脂、トリフェニルメタンポリマー、ポリシラン等の透明
若しくは着色化合物が挙げられる。
【0031】電子輸送物質としては、例えば、ベンゾキ
ノン系、テトラシアノエチレン系、テトラシアノキノジ
メタン系、フルオレノン系、カルボニルフルオレン系、
キサントン系、フェナントラキノン系、無水フタール酸
系、ジフェノキノン系、ペリレン系等の透明若しくは着
色有機化合物や、アモルファスシリコン、アモルファス
セレン、テルル、セレン−テルル合金、酸化亜鉛等の無
機系着色材料が挙げられる。
【0032】本発明で使用する電荷輸送物質は、ここに
挙げたものに限定されるものではなく、その使用に際し
ては1種類、あるいは2種類以上用いることができる。
【0033】これらの材料はバインダー樹脂に分散され
塗布されるか、真空蒸着、スパッタリング、CVD法等
の手段により成膜されて、光導電層に使用することがで
きる。
【0034】電荷輸送層の膜厚は、5μm以上50μm
以下の範囲が好ましい。
【0035】電荷発生層及び電荷輸送層用のバインダー
としては、疎水性で、電気絶縁性のフィルム形成可能な
高分子化合物を用いるのが好ましい。このような高分子
化合物としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエス
テル、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニ
ル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリビニルア
セテート、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル重合体、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸
共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、
フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキ
ッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルフォルマール、ポリスルホン等
が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、そ
の使用に際しては1種類、あるいは2種類以上用いるこ
とができる、。
【0036】また、光導電層の成膜性、可撓性、機械的
強度を向上させるために、これらのバインダーとともに
可塑剤、増感剤、表面改質剤等の添加剤を使用すること
もできる。
【0037】可塑剤としては、例えば、フィトール、ビ
フェニル、塩化ビフェニル、o−タ−フェニル、ジブチ
ルフタレ−ト、ジエチレングリコ−ルフタレ−ト、ジオ
クチルフタレ−ト、トリフェニル燐酸、メチルナフタレ
ン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられ
るが、ここに挙げたものに限定されるものではなく、そ
の使用に際しては1種類、あるいは2種類以上用いるこ
とができる。
【0038】増感剤としては、例えば、クロラニル、テ
トラシアノエチレン、メチルバイオレット、ローダミン
B、シアニン染料、メロシアニン染料、ピリリウム染
料、チアピリリウム染料等が挙げられるが、ここに挙げ
たものに限定されるものではなく、その使用に際しては
1種類、あるいは2種類以上用いることができる。
【0039】表面改質剤としては、例えば、シリコンオ
イル、フッ素樹脂等が挙げられるが、ここに挙げたもの
に限定されるものではなく、その使用に際しては1種
類、あるいは2種類以上用いることができる。
【0040】また、保存性、耐候性、耐環境依存性を向
上させるために、当該光導電層中に酸化防止剤や光安定
剤等の劣化防止剤を含有させることもできる。その例と
しては、フェノール化合物、ハイドロキノン化合物、ア
ミン化合物等が挙げられるが、ここに挙げたものに限定
されるものではなく、その使用に際しては1種類、ある
いは2種類以上用いることができる。
【0041】更に本発明においては、第3図に示すよう
に、導電層6と光導電層2との接着性を向上させたり、
導電層6から光導電層2への自由電荷の注入を阻止する
ため、導電層6と光導電層2の間に、必要に応じて接着
剤層あるいはバリア層(以下、下引層5という)を設け
ることもできる。これらの層に用いられる材料として
は、前記バインダーに用いられる高分子化合物の他、カ
ゼイン、ゼラチン、ポリビニルアルコール、エチルセル
ロース、フェノール樹脂、ポリアミド、N−アルコキシ
ナイロン、N−アルキルナイロン、ポリイミド、カルボ
キシ−メチルセルロース、塩化ビニリデン系ポリマーラ
テックス、ポリウレタン、酸化アルミニウム、酸化錫、
酸化チタン等が挙げられる。
【0042】これらの材料は塗料化して塗布されるか、
真空蒸着、スパッタリング、CVD法等の手段により成
膜されて使用される。
【0043】接着剤あるいはバリアとしての機能を付与
する物質はここに挙げたものに限定されるものではな
く、その使用に際しては単独、あるいは2種類以上混合
して用いることができる。
【0044】上記のような下引き層5を設ける場合の膜
厚は、1μm以下が望ましい。
【0045】積層型の光導電層を塗工によって形成する
場合、上記の電荷発生物質や電荷輸送物質を上記のバイ
ンダー等に混合したものを溶剤に溶解した溶液を用い、
又、下引き層を塗工によって形成する場合についても、
上記のバインダー等を溶剤に溶解した溶液を用いるが、
バインダーを溶解する溶剤は、バインダーの種類によっ
て異なるが、下層を溶解しないものの中から選択するこ
とが好ましい。具体的な有機溶剤として、例えば、下引
き層塗布形成用溶液に用いる代表的な溶剤としてメタノ
ール、エタノール、1−プロパノール、1−ブタノール
等のアルコール類等が、又電荷発生物質分散液、電荷輸
送物質溶解液に用いる代表的な溶剤として塩化メチレ
ン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1,2−トリクロ
ロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素やベンゼン、ト
ルエン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、
モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族炭化
水素;テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルセロソ
ルブ等のエーテル類が、更にはアセトン、メチルエチル
ケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;N,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の
アミド類;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類;ジ
メチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド及び
スルホン類等が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではない。これらの溶剤は、1種類又は2種類以上用い
られる。
【0046】塗工法としては、例えば、浸積コーティン
グ法、スプレーコ−ティング法、スピンコーティング
法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコ−ティング
法、ブレードコーティング法、ロールコーティング法、
カーテンコーティング法等のコーティング法を用いるこ
とができる。
【0047】〔液晶層について〕本発明における液晶層
の基本構成は、高分子分散型液晶膜(PDLC、Pol
ymer Dispersed Liquid Cry
stal−film)構造をとる。
【0048】当該液晶層は、液晶相と樹脂相とから成る
ものであり、低分子液晶材料としてはスメクチック液
晶、ネマチック液晶、コレステリック液晶、あるいはこ
れらの混合物を使用することができるが、液晶の配向性
を保持し、表示記録を永続的に保持させる、いわゆるメ
モリー性の観点からはスメクチック液晶を使用するのが
好ましい。
【0049】スメクチック液晶としては、液晶性を呈す
る物質の末端基の炭素鎖が長いシアノビフェニル系、シ
アノターフェニル系、フェニルエステル系、更にフッ素
系等のスメクチックA相を呈する液晶物質、強誘電性液
晶として用いられるスメクチックC相を呈する液晶物
質、あるいはスメクチックE、F、G、H等を呈する液
晶物質等が挙げられる。また、ネマチック液晶を使用し
てもよく、スメクチック液晶あるいはコレステリック液
晶と混合することによりメモリー性を向上させることが
でき、例えば、シッフ塩基系、アゾキシ系、アゾ系、安
息香酸フェニルエステル系、シクロヘキシル酸フェニル
エステル系、ビフェニル系、ターフェニル系、フェニル
シクロヘキサン系、フェニルピリジン系、フェニルオキ
サジン系、多環エタン系、フェニルシクロヘキセン系、
シクロヘキシルピリミジン系、フェニル系、トラン系等
のネマチック液晶を使用できる。また、ポリビニルアル
コール等と低分子液晶材料を混合してマイクロカプセル
化したものも使用できる。なお、低分子液晶材料を選ぶ
に当たっては、屈折率の異方向性の大きい材料の方が高
コントラストをとれるので好ましい。
【0050】これらの材料は塗料化して塗布・成膜され
て使用される。
【0051】低分子液晶材料はここに挙げたものに限定
されるものではなく、その使用に際しては単独、あるい
は2種類以上混合して用いることができる。
【0052】樹脂相を形成する材料としては、低分子液
晶材料と共通の溶剤に相溶性を有する溶剤可溶型の熱硬
化性樹脂、例えばアクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、及びこれらを主体と
した共重合体等、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等を使用
してもよいが、紫外線硬化型樹脂であって、モノマー、
オリゴマーの状態で低分子液晶材料と相溶性を有するも
の、あるいはモノマー、オリゴマーの状態で低分子液晶
材料と共通の溶剤に相溶性を有するものを好ましく使用
できる。
【0053】紫外線硬化型樹脂としては、例えばアクリ
ル酸エステル、メタクリル酸エステル等が挙げられ、モ
ノマー、オリゴマーの状態で、例えばジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジアクリレート、イソシ
アヌール酸(エチレノキサイド変性)トリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペ
ンタエリスリトールテトラアクリレート、ネオペンチル
グリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリ
レート等の多官能性モノマーあるいは多官能性ウレタン
系、エステル系オリゴマー、更にノニルフェノール変性
アクリレート、N−ビニル−2−ピロリドン、2−ヒド
ロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート等の単官
能性モノマーあるいはオリゴマー等が挙げられるが、こ
こに挙げたものに限定されるものではなく、その使用に
際しては1種類、あるいは2種類以上用いることができ
る。
【0054】液晶層形成のために使用しうる溶剤として
は、キシレン、シクロヘキサノン等の蒸発速度の比較的
遅いもので、且つ下層(光導電層等)を溶解しないもの
が好ましいが、クロロホルム等に代表されるハロゲン化
炭化水素系溶剤、メチルセルソルブ等に代表されるアル
コール誘導体系溶剤、ジオキサン等に代表されるエーテ
ル系溶剤等を挙げることができる。その他、具体的には
メチルアルコール、変性エタノール、イソプロピルアル
コール、n−プロピルアルコール、sec−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、メチルイソブチルカルビノール、ジイソブチルカル
ビノール、ヘキシレングリコール、酢酸−sec−ブチ
ルアルコール、酢酸イソブチル(98%)、酢酸n−ブ
チル、酢酸メチルアルミ、酢酸アルミ(95%異性体混
合物)、乳酸エチル、メチルオキシトール、エチルオキ
シトール、イソプロピルオキシトール、メチルオキシト
ールアセテート、エチルオキシトールアセテート、ブチ
ルオキシトール、メチルジオキシトール、エチルジオキ
シトール、ブチルジオキシトール、ブチルジオキシトー
ルアセテート、メチルイソブチルケトン、エチルアミル
ケトン、Pent−O−xone(MK−6K)、メチ
ルシクロヘキサン、ジイソブチルケトン、ジアセトンア
ルコール、イソホロン、1,4−ジオキサン、パークロ
ロエチレン、ジクロロプロパン、2−ニトロプロパン、
トルエン、SBP100/140、ゴム溶剤、キシレ
ン、SBP140/165、SBP6、SBP11、S
hellsolA、ホワイトスピリット(LAWS)、
ShellsolE、ShellsolTD、ホワイト
スピリット(115°F引火)、ShellsolT、
ShellsolAB、Distillate、Sol
vent300、ShellsolN、Shellso
lRA、ShellsolK、ShellsolR、S
olvent350等を挙げることができるが、ここに
挙げたものに限定されるものではなく、その使用に際し
ては1種類、あるいは2種類以上用いることができる。
【0055】光硬化剤としては、例えば2−ヒドロキシ
−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(チバ
スペシャルティ社製「ダロキュア1173」)、1−ヒ
ドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバスペシャ
ルティ社製「イルガキュア184」)、1−(4−イソ
プロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロ
パン−1−オン(チバスペシャルティ社製「ダロキュア
1116」)、ベンジルジメチルケタール(チバスペシ
ャルティ社製「イルガキュア651」)、2−メチル−
1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ
プロパン−1(チバスペシャルティ社製「イルガキュア
907」)、2,4−ジエチルチオキサントン(日本化
薬社製「カヤキュアDETX」)とp−ジメチルアミノ
安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュアEPA」)
との混合物、イソプロピルチオキサントン(ワードブレ
キンソップ社製「クンタキュア・ITX」)とp−ジメ
チルアミノ安息香酸エチルとの混合物等が挙げられる
が、液状である2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オンが低分子液晶材料、重合体形成
モノマー若しくはオリゴマーとの相溶性の面で特に好ま
しい。
【0056】光硬化剤はここに挙げたものに限定される
ものではなく、その使用に際しては単独、あるいは2種
類以上混合して用いることができる。
【0057】低分子液晶材料と樹脂との使用割合は、低
分子液晶の含有量が10重量部以上90重量部以下の範
囲、好ましくは40重量部以上80重量部以下の範囲と
なるように使用するとよく、10重量部未満であると液
晶相が配向しても光透過性が低く、また90重量部を越
えると液晶の滲み出し等の現象が生じ、画像表示ムラが
生じ好ましくない。低分子液晶材料は当該液晶層中に多
く存在させることにより、コントラスト比を向上させ、
動作電圧を低くすることができる。
【0058】また、液晶層は液晶相の光屈折率と樹脂相
の光屈折率とをほぼ同じものとしておくことにより、低
電界印加若しくは電界のかからない状態では光散乱によ
り不透明(白色)であるが、光導電層への光照射に伴う
液晶層への高電界印加により液晶相が配向し透明状態と
なるため、光導電層の色が画像表示として認識されるよ
うになる。更に偏光板が不要なため、明るい表示記録が
可能となる。
【0059】液晶層の膜厚は、1μm以上30μm以下
の範囲とされるが、このような膜厚において、厚すぎる
と動作電圧が高くなるが、一般に感度を上げたい場合に
は膜厚を薄くし、コントラストを上げたい場合には膜厚
を厚くするとよい。感度と共にコントラスト比の優れた
ものとするには、膜厚として3μm以上20μm以下の
範囲、好ましくは5μm以上10μm以下の範囲とする
とよい。これにより高コントラストを維持しつつ、動作
電圧も低くすることができる。
【0060】塗工法としては、光導電層と同様に、例え
ば浸積コーティング法、スプレーコ−ティング法、スピ
ンコーティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバ
ーコ−ティング法、ブレードコーティング法、ロールコ
ーティング法、カーテンコーティング法等のコーティン
グ法を用いることができる。
【0061】液晶層に紫外線硬化型樹脂が用いられる場
合には、紫外線照射するに当たり赤外線を遮断し、20
0nm以上400nm以下の波長部分が1%以上である
紫外線を使用し、1J/m2以上のエネルギーで照射す
ることが望ましい。
【0062】また、第3図、第4図に示すように、必要
に応じて液晶層1上に接着性に優れた保護層7を設けて
もよく、当該保護層用の材料としては紫外線硬化型樹脂
を使用することが好ましい。保護層7の膜厚は1μm以
上3μm以下の範囲が好ましい。
【0063】さらに、液晶層1に印加される直流電界強
度を安定化させる目的で、第4図、第5図に示すよう
に、光導電層2と液晶層1の間に、接着性に優れた誘電
層8を設けてもよく、当該誘電層形成のための材料とし
ては、PETに代表されるポリエステル樹脂やポリカー
ボネート樹脂、塩ビ樹脂等を使用することができるが、
これらに限定されるものではなく、その使用に際しては
1種類、あるいは2種類以上用いることができる。これ
らの材料は塗料化してコーティング法により塗布・成膜
されて使用され、その膜厚は、1μm以上20μm以下
の範囲が好ましく、5μm以上15μm以下の範囲が特
に好ましい。
【0064】また、第4図の保護層7上に導電層を形成
するか(図示せず)、第5図に示すように、液晶層1上
に接着性に優れた導電層9を形成し、この導電層と導電
層6に直流電界を印加させる構造としてもよい。この場
合、導電層9の材料としては、前述した導電層6の材料
を使用して、蒸着法や塗布法等で形成してもよい。
【0065】本発明の表示記録媒体に記録する方法は、
表示記録媒体に対して暗中で直流電界を印加した後、光
照射により露光強度に応じた光導電層の導電性変化を生
じさせ、これに応じた液晶層の配向状態の変化を利用し
て画像表示の記録を行うという方法である。
【0066】この方法では、液晶層の光散乱を利用して
背景の白さを画像表示し、また液晶層の透過部分での光
導電層の着色を利用してコントラストを発現する機構の
ため、背景の白さ及びコントラストが充分に得られる。
更に中間調の画像表示は露光強度の制御によるため容易
にコントロール可能である。
【0067】直流電界印加の方法としては、コロナ放
電、イオンフロー等の非接触型DC帯電やローラ帯電、
ブラシ帯電等の接触型DC帯電あるいはサンドウィッチ
電極間への直流電界印加等が挙げられる。
【0068】また、画像表示書き込みのための光照射方
法としては、当該書き込み光に対して透過性の支持体お
よび導電層側から、当該書き込み光を照射する方法等が
挙げられる。
【0069】このような方法によって画像情報を書き込
まれた表示記録媒体の表面電荷を中和したい場合には、
AC帯電等により当該表示記録媒体に対して交流電界を
印加すればよい。例えば、DCとAC重畳型のローラ帯
電等が使用可能である。この場合、液晶相はメモリーを
有するため交流電界印加により画像表示が消去されるこ
とはない。
【0070】書き込まれた画像情報を消去する方法とし
ては、当該表示記録媒体を加熱する方法が挙げられる
が、より完全に消去するためには、画像表示を書き込ん
だ表示記録媒体を加熱し、次いで暗中で直流電界を印加
することによる消去方法が望ましい。この時の直流電界
印加の方法としては、前記した非接触型DC帯電、接触
型DC帯電若しくは両電極間への直流電界印加等を挙げ
ることができる。また、この直流電界印加後にAC帯電
等により交流電界を印加することで表示記録媒体の表面
電荷を中和してもよい。これには、例えばDCとAC重
畳型のローラ帯電等が使用可能である。
【0071】したがって、このような記録、消去を適宜
行うことにより、本発明の表示記録媒体は画像の表示を
可逆的に行うことができる、すなわち可逆的なメモリー
性表示記録媒体としての機能を果たす。
【0072】本発明の表示記録媒体及びその表示記録方
法は以上に示す通りであって、以下の実施例からも明ら
かなように、背景の白さやコントラストが充分に得ら
れ、また中間調の画像表示が露光強度の制御により容易
に制御可能な表示記録媒体及びその表示記録方法を提供
できることがわかる。
【0073】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、これにより本発明が実施例に限定されるもの
ではない。なお、実施例中「部」とあるのは「重量部」
を示す。
【0074】《光導電層用塗料の調製》 〔電荷発生物質分散液の調製〕 (調製例1)α型チタニルフタロシアニン2部とブチラ
−ル樹脂(商品名「エスレックBH−3」積水化学工業
(株)製)1部を、塩化メチレン52部と1,1,2−
トリクロロエタン78部の混合液に添加し、サンドミル
中で分散、混合して電荷発生物質分散液を得た。
【0075】〔電荷輸送物質溶解液の調製〕 (調製例2)正孔輸送物質である、化学式(1)
【0076】
【化4】
【0077】の化合物4.76部、化学式(2)
【0078】
【化5】
【0079】の化合物1.84部及び化学式(3)
【0080】
【化6】
【0081】の化合物0.20部と市販のポリカ−ボネ
−ト(商品名「パンライトC−1400」帝人化成
(株)製)13.6部と3,5−ビス−t−ブチル−4
−ヒドロキシトルエン(BHT)0.34部を1,1,
2−トリクロロエタン40部とジクロロメタン60部に
溶解することにより、電荷輸送物質溶解液を得た。
【0082】〔下引層塗布形成用溶液の調製〕 (調製例3)化学式(4)
【0083】
【化7】
【0084】(式中、m,nはn/(m+n) 0.3
0を満たす自然数である。)で表されるアルコール可溶
性ナイロン(商品名「トレジンEF−30T」帝国化学
産業(株)製)7部をメタノール65部、1−ブタノー
ル14部、トルエン14部に溶解することにより、下引
層塗布形成用溶液を得た。
【0085】《液晶層用塗料の調製》 (調製例4)スメクチック液晶(商品名S−6:BDH
社製)40部、メタクリル樹脂60部をメチルエチルケ
トン120部、トルエン部120、酢酸エチル60部に
溶解することにより、液晶層用塗料を得た。
【0086】(調製例5)スメクチック液晶(商品名S
−6:BDH社製)40部、メタクリル樹脂60部及び
化学式(5)
【0087】
【化8】
【0088】で表される2色性色素化合物0.8部をメ
チルエチルケトン120部、トルエン部120、酢酸エ
チル60部に溶解することにより、液晶層用塗料を得
た。 《保護層用塗料の調製》 (調製例6)ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト(商品名「M−400」東亜合成化学社製)30部、
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オン(商品名「ダロキュア1173」チバスペシャ
ルティ社製)2部をキシレン(試薬特級、純正化学
(株)製)68部中に均一に溶解することにより、保護
層用塗料を得た。
【0089】(表示記録媒体) (実施例1)体積抵抗率が1×102 Ω・cmで、厚さ
が10μmの、錫ドープ酸化インジウムがポリエステル
樹脂中に分散された導電性フィルム上に、調製例3で得
られた下引層塗布形成用溶液を乾燥後の膜厚が0.5μ
mとなるように塗布して下引き層を形成した。
【0090】次に調製例1で得られた電荷発生物質分散
液を、上記下引き層上に乾燥後0.3μmの膜厚となる
ように塗布して電荷発生層を形成した。
【0091】更に調製例2で得られた電荷輸送物質溶解
液を、上記電荷発生層上に乾燥後の膜厚が30μmとな
るように塗布して、電荷輸送層を形成することによって
光導電層を作製した。
【0092】引き続き、調製例4で得られた液晶層用塗
料を、上記電荷輸送層上に乾燥後6μmの膜厚となるよ
うに塗布して液晶層を形成した。
【0093】最後に、調製例6で得られた保護層用塗料
を、上記液晶層上に紫外線硬化後の膜厚が2μmとなる
ように保護層を形成することによって表示記録媒体を作
成した。
【0094】(比較例1)両面が導通した形態で錫ドー
プ酸化インジウムを両面蒸着した白色ポリエステル樹脂
フィルム(厚さ100μm)の片面上に、調製例5で得
られた液晶層用塗料を乾燥後の膜厚が6μmとなるよう
に塗布して液晶層を形成した。
【0095】続いて、調製例6で得られた保護層用塗料
を、上記液晶層上に紫外線硬化後の膜厚が2μmとなる
ように保護層を形成することによって表示記録媒体を作
成した。
【0096】(表示記録方法1)実施例1で得られた表
示記録媒体(非帯電下で白色)を、暗中で30mm/秒
の線速で移動させる装置にセットし、まずローラ接触型
DC帯電により、常温常湿(24℃/55%RH)下で
当該媒体の初期表面電位が350±20Vになるように
帯電を施し、引き続いて画像表示信号として波長780
nmの半導体レ−ザを導電性フィルム側からその表面に
おいて6.9mJ/m2以上の強度で照射することによ
って画像表示の書き込みを行った。この時の画像表示部
分の色は、蛍光を有する緑色であり、1ヶ月経っても当
該画像表示部分は保持されていた。
【0097】また画像表示の消去に当たっては、当該媒
体を90℃以上に加熱することにより実施した。
【0098】(表示記録方法2)比較例1で得られた表
示記録媒体(非帯電下で着色)を、30mm/秒の線速
で移動させる装置にセットし、まずコロナ放電による非
接触型DC帯電により常温常湿(24℃/55%RH)
下で当該媒体の初期表面電位が−350±20Vになる
ように帯電を施すことで白色化し、次に画像表示信号と
して、サーマルヘッドを用いて当該媒体を90℃に加熱
することにより画像表示の書き込みを行った。この時の
画像表示部分の色は青色であり、1ヶ月経っても当該画
像表示部分は保持されていた。
【0099】また画像表示の消去に当たっては、当該媒
体をコロナ放電による非接触型DC帯電により常温常湿
(24℃/55%RH)下で当該媒体の初期表面電位が
−350±20Vになるように帯電を施すことにより実
施した。
【0100】(反射濃度測定)実施例1及び比較例1の
サンプルそれぞれに対して、消去部分と画像表示部分の
反射濃度をMacbethRD914反射濃度計を用い
て測定した結果を、第1表に示した。なお、第1表にお
いてコントラストは(画像表示部分の反射濃度)/(消
去部分の反射濃度)比を示す。
【0101】
【表1】第1表
【0102】第1表から明らかなように、光導電層と液
晶層の積層から成る表示記録媒体では、ゲスト−ホスト
タイプのPDLCフィルムから成る表示記録媒体に比
し、背景の白さ(消色部分の反射濃度)が充分に得ら
れ、大きなコントラストが得られることがわかる。
【0103】(中間調の画像表示制御)表示記録方法1
においては、波長780nmの半導体レ−ザを表示記録
媒体の支持体表面において2.5mJ/m2以上6.9
mJ/m2以下の範囲で露光強度を変調して照射するこ
とによって、容易に中間調濃度のコントロールが可能で
あることを確認できた。
【0104】これに対して、表示記録方法2において
は、サーマルヘッドによる加熱で表示記録媒体の温度が
75℃までは反射濃度が0.4程度に維持され、その後
90℃までの僅か15℃の昇温で反射濃度が0.9まで
急峻に上昇してしまい、中間調濃度のコントロールが困
難であることが確認された。
【0105】以上のことから、光導電層と液晶層の積層
から成る表示記録媒体を用いた表示記録方法の方が、ゲ
スト−ホストタイプのPDLCフィルムから成る表示記
録媒体を用いた表示記録方法に比べ、中間調濃度のコン
トロールが容易であることがわかる。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、背景の白さやコントラ
ストが充分に得られ、また中間調の画像表示が露光強度
を制御することにより容易に制御可能な表示記録媒体及
びその表示記録方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1図は、本発明における表示記録媒体の、
一実施形態の模式図である。
【図2】 第2図は、本発明における表示記録媒体の、
他の実施形態の模式図である。
【図3】 第3図は、本発明における表示記録媒体の、
他の実施形態の模式図である。
【図4】 第4図は、本発明における表示記録媒体の、
他の実施形態の模式図である。
【図5】 第5図は、本発明における表示記録媒体の、
他の実施形態の模式図である。
【符号の説明】
1 液晶層 2 光導電層 3 電荷輸送層 4 電荷発生層 5 下引き層 6 導電層 7 保護層 8 誘電層 9 導電層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H088 EA62 GA06 GA10 HA01 HA02 HA09 HA29 MA02 MA04 2H092 LA02 LA12 PA01 QA15 4F100 AA28 AA33 AH03C AH07C AK01D AK41 AR00B AR00C AS00D AT00A BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D EH46 EJ54 GB41 HB00C JB14D JG01B JG01C JL10C JN13C JN30 JN30C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも導電層と光導電
    層と液晶層とを順次形成してなる表示記録媒体であっ
    て、前記光導電層が着色媒体であることを特徴とする表
    示記録媒体。
  2. 【請求項2】 光導電層が、少なくとも電荷発生物質を
    含有し、当該電荷発生物質としてフラーレン化合物、フ
    タロシアニン化合物、ペリレン化合物、アゾ化合物の中
    の少なくとも一種類の化合物が用いられることを特徴と
    する請求項1記載の表示記録媒体。
  3. 【請求項3】 光導電層が、少なくとも電荷発生物質と
    電荷輸送物質を含有し、当該電荷輸送物質が蛍光発光を
    有する化合物であることを特徴とする請求項1または2
    記載の表示記録媒体。
  4. 【請求項4】 液晶層が、少なくとも低分子液晶と樹脂
    から成る液晶膜であることを特徴とする請求項1記載の
    表示記録媒体。
  5. 【請求項5】 低分子液晶がスメクチック液晶であるこ
    とを特徴とする請求項4記載の表示記録媒体。
  6. 【請求項6】 液晶層の樹脂が紫外線硬化型樹脂である
    ことを特徴とする請求項4記載の表示記録媒体。
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