JP2001074078A - ドラムインディスクブレーキ装置 - Google Patents

ドラムインディスクブレーキ装置

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JP2001074078A
JP2001074078A JP25197399A JP25197399A JP2001074078A JP 2001074078 A JP2001074078 A JP 2001074078A JP 25197399 A JP25197399 A JP 25197399A JP 25197399 A JP25197399 A JP 25197399A JP 2001074078 A JP2001074078 A JP 2001074078A
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drum
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brake device
shoe
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JP25197399A
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Yoshio Ogata
義夫 緒方
Hiroshi Okubo
洋志 大久保
Toshiharu Asai
俊晴 浅井
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】車両が悪路を走行するときに、ブレーキシュー
とアンカーブロックとの衝突による異音発生を抑制し、
車内の人に不快感を与えることがないドラムインディス
クブレーキ装置を提供する。 【解決手段】一対のブレーキシュー20a、20bのそ
れぞれのウェブ21bに緩衝部材30を固定し、この緩
衝部材30の緩衝部30bを、アンカーブロック26の
ブロック端面26aと、この端面26aに対向している
ブレーキシュー20a、20bの側面20a1 、20b
1 との間に介在させている。緩衝部材30は弾性変形自
在な金属製板材であり、リベット32でウェブ21bの
側面に固定されている固定部30aと、この固定部30
aから直角に折曲されて端面26a及び側面20a1
20b1 の間に位置まで延在している緩衝部30bとか
らなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、走行時の制動の
ときにはディスクブレーキ装置で制動動作を行い、パー
キング時にはディスクブレーキ装置のディスクロータの
ハット部の内部空間に組み込んだドラムブレーキ装置で
制動動作を行うようにしたドラムインディスクブレーキ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図13及び図14は、車両の例えば後輪
に搭載したドラムインディスクブレーキ装置を示す図で
ある。この装置は、取付けボルトにて車体側のナックル
に固定されるバックプレート2と、ディスクロータ4を
跨ぐキャリパ6を備えたディスクブレーキ装置8と、前
記バックプレート2に組み込まれてディスクロータ4の
ハット部10の内部空間に内臓されているドラムブレー
キ装置12とを備えている。なお、バックプレート2に
同軸に固定されている符号14の部材は、防塵カバーで
ある。
【0003】ドラムブレーキ装置12は、シューホール
ドダウン装置16によってバックプレート18に弾性支
持され、ハット部10の内周面10aに対面して配置し
た略円弧状の一対のブレーキシュー20a、20bと、
これらブレーキシュー20a、20bの長手方向の一方
の端部の間に介装しており、とブレーキシュー20a、
20bの摩擦面との間隔を調整するアジャスタ22と、
これらブレーキシュー20a、20bの長手方向の他方
の端部の間に介装しており、パーキング操作時に、一対
のブレーキシュー20a、20bを拡径させるトグル機
構24と、バックプート10から一対のブレーキシュー
20a、20bの他方の端部の側面20a1 、20b1
まで立ち上がっており、それら側面20a1 、20b1
との間に隙間を設けたアンカーブロック26と、一対の
ブレーキシュー20a、20b間に掛け渡したリターン
スプリング27a、27bとを備えている。
【0004】前記シューホールドダウン装置16は、図
14に示すように、シューホルドピン16aと、シュー
ホールドスプリング16bとを備えており、ブレーキシ
ュー20a、20bの長手方向の略中央部に設けた貫通
孔に、シューホールドスプリング16bを内嵌し、シュ
ーホールドスプリング16bの軸心を通過したシューホ
ルドピン16aをバックプレート18に固定することに
より、ブレーキシュー20a、20bは、シューホール
ドダウン装置16によってバックプレート18に弾性支
持される。
【0005】また、一対のブレーキシュー20a、20
bは、金属材料からなる略三日月形状のウェブ21a
と、円弧板形状をなしてウェブ21aの外周端面が板幅
中央部の周方向に固着している金属材料からなるリム2
1bと、このリム21bの外周曲面に固着しており、前
記内周面10aにライニング面が対向しているブレーキ
ライニング21cとで構成されている。なお、アジャス
タ22、トグル機構24及びリターンスプリング27
a、27bが、本発明のシュー拡縮機構に相当してい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、、前記アン
カーブロック26は、鋳物金属を材料として略直方体形
状に形成されてバックプート10から立ち上がり、前述
したように一対のブレーキシュー20a、20bの他方
の端部の側面20a1 、20b1 との間に隙間を設けて
いる。このアンカーブロック26の機能は、、前記トグ
ル機構24の作動により一対のブレーキシュー20a、
20bのブレーキライニング21cがハット部10の内
周面10aに当接して制動作用を行うが、その際、シュ
ーホールドダウン装置16によってバックプレート18
に弾性支持されている一対のブレーキシュー20a、2
0bが、ハット部10の回転とともに過度のひきずり移
動するのを規制するようになっている。
【0007】しかし、ブレーキシュー20a、20b
は、それらの側面20a1 、20b1とアンカーブロッ
ク26の端面との間に僅かな隙間を設けた状態で配置さ
れているので、車両が悪路を走行するときに、シューホ
ールドダウン装置16に弾性支持されているブレーキシ
ュー20a、20bが揺動し、その側面20a1 、20
1 がアンカーブロック26の端面に頻繁に衝突して金
属どうしの打音を発生してしまう。この異音(金属どう
しの打音)が、悪路を走行しているときに連続して車内
に伝わると、車内の人に不快感を与えるおそれがある。
【0008】そこで、悪路走行時にブレーキシュー20
a、20bが揺動しても、アンカーブロック26に衝突
しない程度に隙間を設けることが考えられるが、ブレー
キシュー20a、20bをシューホールドダウン装置1
6を介して取り付け精度をラフにしてバックプレート2
に組み付けている現在の構造では、隙間を高精度に設け
ることが不可能である。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、車両が悪路を走行するときに、ブレーキシューと
アンカーブロックとの衝突による異音発生を抑制し、車
内の人に不快感を与えることがないドラムインディスク
ブレーキ装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、車体側に固定されるバック
プレートに組み込んだドラムブレーキ装置を、ディスク
ブレーキ装置を構成するディスクロータのハット部の内
部空間に内蔵してなる装置であり、前記ドラムブレーキ
装置は、シューホールドダウン装置によって前記バック
プレートに弾性支持され、前記ハット部の内周面に対面
して配置した略円弧状の一対のブレーキシューと、当該
一対のブレーキシューに対して拡縮動作を行い、前記ブ
レーキシューの摩擦面を前記内周面に当接させるシュー
拡縮機構と、前記バックプートから前記一対のブレーキ
シューの一端部の側面まで、それら側面との間に隙間を
設けて立ち上がっており、前記一対のブレーキシューの
摩擦面が前記ハット部の内周面に当接して制動作用を行
う際に、前記ハット部の回転とともに前記一対のブレー
キシューが過度のひきずり移動するのを規制するアンカ
ーブロックとを備えているドラムインディスクブレーキ
装置において、前記一対のブレーキシューの一端部の側
面とこれらの面に対向する前記アンカーブロックの対向
面との間に、前記対向面との間に隙間を設けた状態で緩
衝部材を介在させている。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のドラムインディスクブレーキ装置において、前記緩
衝部材を、前記ブレーキシューの一部に固定した固定部
と、この固定部から折曲されて前記ブレーキシューの一
端部の側面及び前記対向面の間まで延在している緩衝部
とを備えた弾性変形自在な金属部材により構成し、前記
緩衝部は、前記一端部の側面との間にも隙間を設けて配
置した。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載のドラムインディスクブレーキ装置において、前記緩
衝部材を、前記ブレーキシューの一部に固定した固定部
と、この固定部の端部から略U字状をなして前記端部の
近くまで戻るように折曲された減衰部と、この減衰部の
端部から前記ブレーキシューの一端部の側面及び前記対
向面の間まで延在している緩衝部とを備えた弾性変形自
在な金属部材により構成し、前記緩衝部は、前記一端部
の側面との間にも隙間を設けて配置した。
【0013】また、請求項4記載の発明は、請求項3記
載のドラムインディスクブレーキ装置において、前記緩
衝部材を、ディスクブレーキにおける摩擦材の摩耗限界
を金属音で知らせる摩耗警報部材で代用し、当該摩耗警
報部材の固定部を前記ブレーキシューのウェブに固定
し、その摩耗警報部材の開放端側を、前記ブレーキシュ
ーの一端部の側面と対向面との間に位置するように折曲
するとともに、前記開放端側を、対向面との間及び前記
一端部の側面の両者に隙間を設けて配置した。
【0014】さらに、請求項5記載の発明は、請求項2
乃至4の何れかに記載のドラムインディスクブレーキ装
置の前記固定部に代えて、前記ブレーキシューを構成し
ているウェブの一対の対向面を挟持する一対の挟持部を
備えている。さらにまた、請求項6記載の発明は、請求
項5記載のドラムインディスクブレーキにおいて、前記
一対の挟持部に凹部又は凸部を設け、前記ブレーキシュ
ーのウェブの一対の対向面に、前記凹部又は凸部に係合
する係合凸部又は係合凹部を設けた。
【0015】
【発明の効果】本発明の請求項1記載のドラムインディ
スクブレーキ装置によると、一対のブレーキシューの一
端部の側面とこれらの面に対向するアンカーブロックの
対向面との間に、対向面との間に隙間を設けた状態で緩
衝部材を介在させたことから、車両が悪路を走行してシ
ューホールドダウン装置に弾性支持されたブレーキシュ
ーが揺動し、その一端部の側面がアンカーブロックの対
向面に移動しても、緩衝部材が対向面に衝突して衝突力
を吸収していくので、打音を抑制することができる。
【0016】また、請求項2記載のドラムインディスク
ブレーキ装置によると、第1段階として緩衝部材の緩衝
部が弾性変形しながらアンカーブロックの対向面に衝突
して衝突力を吸収していき、第2段階として緩衝部がブ
レーキシューの一端部の側面に当接して弾性変形するこ
とによりさらに衝突力を吸収していくので、打音がほと
んど発生しない。したがって、車内の人に不快感を与え
ることがない。
【0017】また、請求項3記載のドラムインディスク
ブレーキ装置によると、第1段階として緩衝部材の緩衝
部が弾性変形しながらアンカーブロックの対向面に衝突
して衝突力を吸収していき、第2段階として減衰部もU
字状が小さくなるように弾性変形して衝突力を吸収して
いき、さらに第3段階として緩衝部がブレーキシューの
一端部の側面に当接して弾性変形することによりさらに
衝突力を弱めていくので、金属どうしの打音がほとんど
発生せず、車内の人に不快感を与えることがない。
【0018】また、請求項4記載のドラムインディスク
ブレーキ装置によると、ディスクブレーキ装置の構成部
品である摩耗警報部材を緩衝部材として使用することか
ら、部品の転用化を図ることができるので、緩衝部材の
部品コストを大幅に低減することができる。また、請求
項5記載のドラムインディスクブレーキ装置によると、
緩衝部材がブレーキシューを構成しているウェブの一対
の対向面を挟持する一対の挟持部を備えていることか
ら、リベット等の固定手段のためにウェブに孔を形成す
るなどの工程が不要となり、しかも、簡単に緩衝部材を
ブレーキシューに装着することができるので、ドラムイ
ンディスクブレーキ装置の組み立て工数を、従来の装置
より低減させることができる。
【0019】さらに、請求項6記載のドラムインディス
クブレーキ装置によると、一対の挟持部に凹部又は凸部
を設け、ブレーキシューのウェブの一対の対向面に、前
記凹部又は凸部に係合する係合凸部又は係合凹部を設け
たことから、簡単な動作で、且つ確実に緩衝部材をブレ
ーキシューに装着することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明のドラムインディス
クブレーキ装置に係る実施形態を図面を参照して説明す
る。なお、図13及び図14に示した構造と同一構成部
分には、同一符号を付してその説明を省略する。図1か
ら図4は、本発明に係る第1実施形態のドラムインディ
スクブレーキ装置の要部を示すものである。
【0021】本実施形態では、一対のブレーキシュー2
0a、20bのそれぞれのウェブ21bに緩衝部材30
を固定し、この緩衝部材30の緩衝部30bを、アンカ
ーブロック26のブロック端面26aと、この端面26
aに対向しているブレーキシュー20a、20bの側面
20a1 、20b1 との間に介在させている。すなわ
ち、緩衝部材30は弾性変形自在な金属製板材であり、
図2に示すように、リベット32でウェブ21bの側面
に固定されている固定部30aと、図3に示すように、
この固定部30aから直角に折曲されて端面26a及び
側面20a1 、20b1 の間に位置まで延在している緩
衝部30bとからなる部材である。
【0022】そして、緩衝部30bは、図2に示すよう
に、ブロック端面26aとの間に所定寸法の隙間δ1
設け、側面20a1 、20b1 との間にも所定の隙間δ
2 を設けている。上記構成の緩衝部材30を備えたドラ
ムインディスクブレーキ装置によると、車両が悪路を走
行してシューホールドダウン装置16に弾性支持された
ブレーキシュー20aが揺動し、その側面20a1 がア
ンカーブロック26のブロック端面26a側に移動して
いくと、図4に示すように、先ず、緩衝部材30の緩衝
部30bがブロック端面26aに衝突していく。この衝
突により、緩衝部30bは側面20a1 側に弾性変形し
ながら衝突力を吸収していく。次いで、弾性変形し続け
る緩衝部30bは、側面20a1 に当接し、この側面2
0a1 と面接触状態で弾性変形することにより、さらに
衝突力を吸収していく。また、図示しないが、車両の悪
路走行により、シューホールドダウン装置16に弾性支
持されたブレーキシュー20bが揺動し、その側面20
1 がアンカーブロック26のブロック端面26a側に
移動していくと、先ず、緩衝部材30の緩衝部30bが
ブロック端面26aに衝突し、この衝突により、緩衝部
30bは側面20b1 側に弾性変形しながら衝突力を吸
収していく。次いで、弾性変形し続ける緩衝部30b
は、側面20b1 に当接し、この側面20a1 と面接触
状態で弾性変形することにより、さらに衝突力を吸収し
ていく。
【0023】このように、第1段階として緩衝部材30
の緩衝部30bが弾性変形しながらブロック端面26a
に衝突して衝突力を吸収していき、第2段階として緩衝
部30bが側面20a1 、20b1 に当接して弾性変形
することによりさらに衝突力を吸収していくので、従来
のような金属どうしの打音がほとんど発生しない。した
がって、車両が悪路を走行するときのドラムインディス
クブレーキ装置の異音発生を抑制することができ、車内
の人に不快感を与えることがない。
【0024】次に、図5から図8は、本発明に係る第2
実施形態のドラムインディスクブレーキ装置の要部を示
すものである。本実施形態では、一対のブレーキシュー
20a、20bのそれぞれのウェブ21bに緩衝部材4
0を固定し、この緩衝部材40の緩衝部40bを、アン
カーブロック26のブロック端面26aと、側面20a
1 、20b1 との間に介在させている。
【0025】本実施形態の緩衝部材40も弾性変形自在
な金属製板材であり、図6に示すように、リベット32
でウェブ21bの側面に固定されている固定部40a
と、この固定部40aの端部から略U字状をなして端部
の近くまで戻るように折曲されている減衰部40cと、
この減衰部40cの端部から端面26a及び側面20a
1 、20b1 の間に位置まで延在している緩衝部40b
とからなる部材である。
【0026】そして、本実施形態の緩衝部40bも、図
6に示すように、ブロック端面26aとの間に所定寸法
の隙間δ1 を設け、側面20a1 、20b1 との間にも
所定の隙間δ2 を設けている。上記構成の緩衝部材40
を備えたドラムインディスクブレーキ装置によると、車
両が悪路を走行してシューホールドダウン装置16に弾
性支持されたブレーキシュー20aが揺動し、その側面
20a1 がアンカーブロック26のブロック端面26a
側に移動していくと、図8に示すように、先ず、緩衝部
材40の緩衝部40bがブロック端面26aに衝突して
いく。この衝突により、緩衝部40bは側面20a1
に弾性変形しながら衝突力を弱めていく。次いで、緩衝
部40bの変形により、減衰部40cもU字状が小さく
なって弾性変形していき、これにより衝突力を吸収して
いく。次いで、弾性変形し続ける緩衝部30bは、側面
20a1 に当接し、この側面20a1 と面接触状態で弾
性変形することにより、さらに衝突力を弱めていく。ま
た、ブレーキシュー20bが揺動してブロック端面26
a側に移動していくと、同様に緩衝部材40が衝突力を
吸収していく。
【0027】このように、第1段階として緩衝部材40
の緩衝部40bが弾性変形しながらブロック端面26a
に衝突して衝突力を吸収していき、第2段階として減衰
部40cもU字状が小さくなるように弾性変形して衝突
力を吸収していき、さらに第3段階として緩衝部40b
が側面20a1 、20b1 に当接して弾性変形すること
によりさらに衝突力を弱めていくので、従来のような金
属どうしの打音がほとんど発生せず、車内の人に不快感
を与えることがない。
【0028】ここで、本実施形態の緩衝部材40は、デ
ィスクブレーキ装置8において摩擦材(パッド)の摩耗
限界を金属音で知らせる摩耗警報部材(パッドウェアイ
ンジケータとも称している。)を代用している。すなわ
ち、摩耗警報部材は、固定部と、固定部の端部から略U
字状をなすように折曲したU字部分を形成して端部の近
くまで戻った後、さらに固定部の真下まで開放端が延在
し、その開放端の下端を警報部とした部材であるが、前
記U字部分に対して前記開放端を曲げた構造とすると、
前述した減衰部40c及び緩衝部40bと同形状とな
り、緩衝部材40として使用されている。
【0029】このように、ディスクブレーキ装置8の構
成部品である摩耗警報部材を、緩衝部材40として使用
することにより部品の転用化を図ることができるので、
緩衝部材40の部品コストを大幅に低減することができ
る。なお、本実施形態における緩衝部材40は、別のタ
イプのディスクブレーキの摩耗警報部材で代用できるこ
とは言うまでもない。
【0030】次に、図9から図12は、本発明に係る第
3実施形態のドラムインディスクブレーキ装置の要部を
示すものである。本実施形態では、一対のブレーキシュ
ー20a、20bのそれぞれのウェブ21bに緩衝部材
50を連結し、この緩衝部材50の緩衝部50bを、ア
ンカーブロック26のブロック端面26aと、側面20
1 、20b1 との間に介在させている。
【0031】本実施形態の緩衝部材50も弾性変形自在
な金属製板材であり、図10に示すように、ウェブ21
bの両側面を挟持している一対の挟持片50aと、これ
ら挟持片50aの端部から折曲されて端面26a及び側
面20a1 、20b1 の間に位置まで延在している緩衝
部50bとからなる部材である。また、図11に示すよ
うに、ウェブ21bの両側面には、係合凸部52が形成
されている。また、緩衝部材50の一対の挟持片50a
には係合孔(凹部)54が形成されている。そして、一
対の挟持片50aを、互いが離間する方向に弾性変形さ
せながらウェブ21bの両側面に沿って移動すると、係
合凸部52が係合孔54に入り込んだ状態で、一対の挟
持片50aがウェブ21bを挟持する。そして、本実施
形態の緩衝部50bも、図10に示すように、ブロック
端面26aとの間に所定寸法の隙間δ1 を設け、側面2
0a1 、20b1 との間にも所定の隙間δ2 を設けてい
る。
【0032】上記構成の緩衝部材50を備えたドラムイ
ンディスクブレーキ装置によると、車両が悪路を走行し
てシューホールドダウン装置16に弾性支持されたブレ
ーキシュー20aが揺動し、その側面20a1 がアンカ
ーブロック26のブロック端面26a側に移動していく
と、図12に示すように、先ず、緩衝部材50の緩衝部
50bがブロック端面26aに衝突していく。この衝突
により、緩衝部50bは側面20a1 側に弾性変形しな
がら衝突力を吸収していく。次いで、弾性変形し続ける
緩衝部50bは、側面20a1 に当接し、この側面20
1 と面接触状態で弾性変形することにより、さらに衝
突力を吸収していく。また、図示しないが、車両の悪路
走行により、シューホールドダウン装置16に弾性支持
されたブレーキシュー20bが揺動し、その側面20b
1 がアンカーブロック26のブロック端面26a側に移
動していくと、先ず、緩衝部材50の緩衝部50bがブ
ロック端面26aに衝突し、この衝突により、緩衝部5
0bは側面20b1 側に弾性変形しながら衝突力を吸収
していく。次いで、弾性変形し続ける緩衝部50bは、
側面20b1 に当接し、この側面20a1 と面接触状態
で弾性変形することにより、さらに衝突力を吸収してい
く。
【0033】このように、第1段階として緩衝部材50
の緩衝部50bが弾性変形しながらブロック端面26a
に衝突して衝突力を吸収していき、第2段階として緩衝
部50bが側面20a1 、20b1 に当接して弾性変形
することによりさらに衝突力を吸収していくので、従来
のような金属どうしの打音がほとんど発生しない。した
がって、本実施形態も、車両が悪路を走行するときのド
ラムインディスクブレーキ装置の異音発生を抑制するこ
とができ、車内の人に不快感を与えることがない。
【0034】そして、本実施形態では、一対の挟持片5
0aを、互いが離間する方向に弾性変形させながらウェ
ブ21bの両側面に沿って移動すると、ウェブ21bの
両側面に形成した係合凸部52が、一対の挟持片50a
に形成した係合孔54に入り込みながらウェブ21bを
挟持する。これにより、緩衝部材50を簡単に、且つ確
実にウェブ21bに装着することができ、しかも、他の
実施形態のようにリベット32を使用して緩衝部材50
を固定していないので、ドラムインディスクブレーキ装
置の組み立て工数を、従来の装置より低減させることが
できる。
【0035】なお、本実施形態では、ウェブ21bの両
側面に係合凸部52を形成し、挟持片50aに係合孔5
4を形成した構造としたが、例えば、ウェブ21bの両
側面に凹部を形成し、挟持片50aに凸部を形成して互
いに嵌まり込む構造としても、緩衝部材50を簡単に、
且つ確実にウェブ21bに装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態のアンカーブロック
及びブレーキシューの近傍を示す図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】図2のIII −III 線矢視図である。
【図4】第1実施形態においてブレーキシューがアンカ
ーブロック側に移動した状態を示す図である。
【図5】本発明に係る第2実施形態のアンカーブロック
及びブレーキシューの近傍を示す図である。
【図6】図5のVI−VI線矢視図である。
【図7】図6のVII −VII 線矢視図である。
【図8】第2実施形態においてブレーキシューがアンカ
ーブロック側に移動した状態を示す図である。
【図9】本発明に係る第3実施形態のアンカーブロック
及びブレーキシューの近傍を示す図である。
【図10】図9のX −X 線矢視図である。
【図11】図10のXI−XI線矢視図である。
【図12】第3実施形態においてブレーキシューがアン
カーブロック側に移動した状態を示す図である。
【図13】従来のドラムインディスクブレーキ装置を示
す断面図である。
【図14】従来のドラムインディスクブレーキ装置のハ
ット部に内蔵されているドラムブレーキ装置を示す図で
ある。
【符号の説明】
2 バックプレート 4 ディスクロータ 8 ディスクブレーキ装置 10 ハット部 12 ドラムブレーキ装置 16 シューホールドダウン装置 20a、20b ブレーキシュー 20a1 、20b1 側面(ブレーキシューの一端部の
側面) 21a ウェブ 21b リブ 21c ライニング 22 アジャスタ 24 トグル機構 26 アンカーブロック 26a ブロック端面(アンカーブロックの対向面) 30、40、50 緩衝部材 30a、40a 固定部 30b、40b、50b 緩衝部 40c 減衰部 50a 挟持片(挟持部) 54 係合孔(凹部) 52 係合凸部 δ1 、δ2 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅井 俊晴 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 Fターム(参考) 3J058 AA08 AA13 AA17 AA24 AA30 AA37 AA53 AA73 AA90 BA21 BA53 CA07 CB04 CB17 CB27 CC06 CC66 CD40 DB13 DD20 EA02 FA01 FA11 FA21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側に固定されるバックプレートに組
    み込んだドラムブレーキ装置を、ディスクブレーキ装置
    を構成するディスクロータのハット部の内部空間に内蔵
    してなる装置であり、前記ドラムブレーキ装置は、シュ
    ーホールドダウン装置によって前記バックプレートに弾
    性支持され、前記ハット部の内周面に対面して配置した
    略円弧状の一対のブレーキシューと、当該一対のブレー
    キシューに対して拡縮動作を行い、前記ブレーキシュー
    の摩擦面を前記内周面に当接させるシュー拡縮機構と、
    前記バックプートから前記一対のブレーキシューの一端
    部の側面まで、それら側面との間に隙間を設けて立ち上
    がっており、前記一対のブレーキシューの摩擦面が前記
    ハット部の内周面に当接して制動作用を行う際に、前記
    ハット部の回転とともに前記一対のブレーキシューが過
    度のひきずり移動するのを規制するアンカーブロックと
    を備えているドラムインディスクブレーキ装置におい
    て、 前記一対のブレーキシューの一端部の側面とこれらの面
    に対向する前記アンカーブロックの対向面との間に、前
    記対向面との間に隙間を設けた状態で緩衝部材を介在さ
    せたことを特徴とするドラムインディスクブレーキ装
    置。
  2. 【請求項2】 前記緩衝部材を、前記ブレーキシューの
    一部に固定した固定部と、この固定部から折曲されて前
    記ブレーキシューの一端部の側面及び前記対向面の間ま
    で延在している緩衝部とを備えた弾性変形自在な金属部
    材により構成し、前記緩衝部は、前記一端部の側面との
    間にも隙間を設けて配置したことを特徴とする請求項1
    記載のドラムインディスクブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記緩衝部材を、前記ブレーキシューの
    一部に固定した固定部と、この固定部の端部から略U字
    状をなして前記端部の近くまで戻るように折曲された減
    衰部と、この減衰部の端部から前記ブレーキシューの一
    端部の側面及び前記対向面の間まで延在している緩衝部
    とを備えた弾性変形自在な金属部材により構成し、前記
    緩衝部は、前記一端部の側面との間にも隙間を設けて配
    置したことを特徴とする請求項1記載のドラムインディ
    スクブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記緩衝部材を、ディスクブレーキにお
    ける摩擦材の摩耗限界を金属音で知らせる摩耗警報部材
    で代用し、当該摩耗警報部材の固定部を前記ブレーキシ
    ューのウェブに固定し、その摩耗警報部材の開放端側
    を、前記ブレーキシューの一端部の側面と対向面との間
    に位置するように折曲するとともに、前記開放端側を、
    対向面との間及び前記一端部の側面の両者に隙間を設け
    て配置したことを特徴とする請求項3記載のドラムイン
    ディスクブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記固定部に代えて、前記ブレーキシュ
    ーを構成しているウェブの一対の対向面を挟持する一対
    の挟持部を備えたことを特徴とする請求項2乃至4の何
    れかに記載のドラムインディスクブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 前記一対の挟持部に凹部又は凸部を設
    け、前記ブレーキシューのウェブの一対の対向面に、前
    記凹部又は凸部に係合する係合凸部又は係合凹部を設け
    たことを特徴とする請求項5記載のドラムインディスク
    ブレーキ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100721369B1 (ko) 2003-03-18 2007-05-23 주식회사 만도 드럼 브레이크 장치의 앵커 블록
DE102015112715A1 (de) * 2015-08-03 2017-02-09 Saf-Holland Gmbh Lagerelement

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DE102015112715A1 (de) * 2015-08-03 2017-02-09 Saf-Holland Gmbh Lagerelement
US11215249B2 (en) 2015-08-03 2022-01-04 Saf-Holland Gmbh Bearing element

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