JP2001073408A - 建設機械の排気装置 - Google Patents
建設機械の排気装置Info
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- JP2001073408A JP2001073408A JP24815499A JP24815499A JP2001073408A JP 2001073408 A JP2001073408 A JP 2001073408A JP 24815499 A JP24815499 A JP 24815499A JP 24815499 A JP24815499 A JP 24815499A JP 2001073408 A JP2001073408 A JP 2001073408A
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- muffler
- engine cover
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Abstract
(57)【要約】
【課題】十分な耐久性を確保しつつ、エンジン室内で発
生するエンジン及びその補機による騒音を十分に低減す
る。 【解決手段】油圧ショベル1のエンジン室6に配置され
たエンジン12にマフラ13を接続するとともに、その
吐出パイプ13c端部に尾管32を接続し、吐出パイプ
13cから吐出される排気ガスQを尾管32を介して外
気放出する建設機械の排気装置において、エンジン12
及びマフラ13の上方を覆う開閉可能なエンジンカバー
9aと、このエンジンカバー9aに設けられ、尾管32
を貫通させる貫通孔31と、エンジンカバー9aの閉じ
状態時に、尾管32と貫通孔31との間の隙間を密着し
て塞ぐプレート34及び弾性遮音材35とを有する。
生するエンジン及びその補機による騒音を十分に低減す
る。 【解決手段】油圧ショベル1のエンジン室6に配置され
たエンジン12にマフラ13を接続するとともに、その
吐出パイプ13c端部に尾管32を接続し、吐出パイプ
13cから吐出される排気ガスQを尾管32を介して外
気放出する建設機械の排気装置において、エンジン12
及びマフラ13の上方を覆う開閉可能なエンジンカバー
9aと、このエンジンカバー9aに設けられ、尾管32
を貫通させる貫通孔31と、エンジンカバー9aの閉じ
状態時に、尾管32と貫通孔31との間の隙間を密着し
て塞ぐプレート34及び弾性遮音材35とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの排気ガ
スをマフラ及び尾管を介して外気放出する建設機械の排
気装置に関し、更に詳しくは、十分な耐久性を確保しつ
つ、エンジン室内で発生するエンジン及びその補機によ
る騒音を十分に低減できる建設機械の排気装置に関す
る。
スをマフラ及び尾管を介して外気放出する建設機械の排
気装置に関し、更に詳しくは、十分な耐久性を確保しつ
つ、エンジン室内で発生するエンジン及びその補機によ
る騒音を十分に低減できる建設機械の排気装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】建設機械、例えば油圧ショベルの旋回体
は、通常、カバーで覆われており、旋回体の後部に載置
されるエンジン及びこのエンジンに関連する補機は、こ
のカバー内のエンジン室に配置されている。この種の建
設機械では、前記エンジンからの排気ガスは、エンジン
の排気マニホールドから排気管に導かれ、さらにこの排
気管に接続されたマフラに流入する。その後、このマフ
ラ内で消音された排気ガスは、マフラの吐出管に接続さ
れた尾管に導入され、この尾管を介して外気に放出され
る。
は、通常、カバーで覆われており、旋回体の後部に載置
されるエンジン及びこのエンジンに関連する補機は、こ
のカバー内のエンジン室に配置されている。この種の建
設機械では、前記エンジンからの排気ガスは、エンジン
の排気マニホールドから排気管に導かれ、さらにこの排
気管に接続されたマフラに流入する。その後、このマフ
ラ内で消音された排気ガスは、マフラの吐出管に接続さ
れた尾管に導入され、この尾管を介して外気に放出され
る。
【0003】ところで、近年、メンテナンスの便宜を図
る観点から、排気ガスの消音を行う前記マフラをエンジ
ンの上部に配置するとともに、エンジン室を覆うカバー
のうちエンジン及びマフラの上方に位置する部分を開閉
可能なエンジンカバーとしたものがある。この場合、前
記のマフラ吐出管に接続する尾管は、前記エンジンカバ
ーに設けた貫通孔を貫通させて配置することとなるが、
エンジンカバーを開閉可能とするためには、干渉防止の
ために前記貫通孔の開口面積を比較的大きくしなければ
ならない。
る観点から、排気ガスの消音を行う前記マフラをエンジ
ンの上部に配置するとともに、エンジン室を覆うカバー
のうちエンジン及びマフラの上方に位置する部分を開閉
可能なエンジンカバーとしたものがある。この場合、前
記のマフラ吐出管に接続する尾管は、前記エンジンカバ
ーに設けた貫通孔を貫通させて配置することとなるが、
エンジンカバーを開閉可能とするためには、干渉防止の
ために前記貫通孔の開口面積を比較的大きくしなければ
ならない。
【0004】しかしながらこの構造では、貫通孔と尾管
との隙間が大きくなるため、降雨時には雨水がエンジン
室内に侵入しやすくなるという懸念がある。そこでこれ
を解決するために、例えば実公平7−40651号公報
に記載のように、尾管をエンジンカバーに固定するとと
もに、該尾管の下端部と前記マフラの吐出管の上端部と
をグロメット筒体で接続する構成が提案されている。
との隙間が大きくなるため、降雨時には雨水がエンジン
室内に侵入しやすくなるという懸念がある。そこでこれ
を解決するために、例えば実公平7−40651号公報
に記載のように、尾管をエンジンカバーに固定するとと
もに、該尾管の下端部と前記マフラの吐出管の上端部と
をグロメット筒体で接続する構成が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術は、尾
管をエンジンカバーに固定することにより、エンジンカ
バーに開口部を設けることなくエンジンカバーの円滑な
開閉動作を確保し、またエンジンカバー閉じ状態におい
ては、弾性部材としてのグロメット筒体の下端部をマフ
ラ吐出管の上端部に密着させて排気ガス通路を形成す
る。このようにエンジンカバーから開口部をなくすこと
により、雨水がエンジン室内に侵入するのを防止するも
のである。
管をエンジンカバーに固定することにより、エンジンカ
バーに開口部を設けることなくエンジンカバーの円滑な
開閉動作を確保し、またエンジンカバー閉じ状態におい
ては、弾性部材としてのグロメット筒体の下端部をマフ
ラ吐出管の上端部に密着させて排気ガス通路を形成す
る。このようにエンジンカバーから開口部をなくすこと
により、雨水がエンジン室内に侵入するのを防止するも
のである。
【0006】しかしながら、上記従来技術では、以下の
ような課題が存在する。すなわち、エンジンカバーの閉
じ状態において、グロメット筒体の下端部をマフラ吐出
管の上端部に密着させてシール性を確保するようになっ
ているため、エンジンカバーの開閉のたびに上記グロメ
ット筒体下端部とマフラ吐出管上端部とが密着・離脱動
作を繰り返すこととなる。また、その性質上非常に高温
(例えば300℃程度)となる排気ガスが、グロメット
筒体の内部を通過しグロメットがその高温に直接さらさ
れるようになっている。そのため、上記のエンジンカバ
ー開閉動作の反復と排気ガスの熱とによって、グロメッ
トが時間の経過と共に劣化してグロメット筒体に亀裂が
発生し、耐久性を確保するのが困難となる。
ような課題が存在する。すなわち、エンジンカバーの閉
じ状態において、グロメット筒体の下端部をマフラ吐出
管の上端部に密着させてシール性を確保するようになっ
ているため、エンジンカバーの開閉のたびに上記グロメ
ット筒体下端部とマフラ吐出管上端部とが密着・離脱動
作を繰り返すこととなる。また、その性質上非常に高温
(例えば300℃程度)となる排気ガスが、グロメット
筒体の内部を通過しグロメットがその高温に直接さらさ
れるようになっている。そのため、上記のエンジンカバ
ー開閉動作の反復と排気ガスの熱とによって、グロメッ
トが時間の経過と共に劣化してグロメット筒体に亀裂が
発生し、耐久性を確保するのが困難となる。
【0007】またこのとき、上記のグロメット筒体とマ
フラ吐出管とのシール性は上記のように雨水侵入防止を
目的としたものであり、グロメット筒体下端部とマフラ
吐出管上端部との密着面(シート面)による騒音遮断ま
では配慮されていない。すなわち、エンジン室内で発生
するエンジン及びその補機による騒音(特に、マフラ外
周部から発生する放射音)がそのシート面の隙間からグ
ロメット筒体及び尾管の内部を介して周囲環境に洩れる
可能性があり、この騒音を十分に低減することができな
い。
フラ吐出管とのシール性は上記のように雨水侵入防止を
目的としたものであり、グロメット筒体下端部とマフラ
吐出管上端部との密着面(シート面)による騒音遮断ま
では配慮されていない。すなわち、エンジン室内で発生
するエンジン及びその補機による騒音(特に、マフラ外
周部から発生する放射音)がそのシート面の隙間からグ
ロメット筒体及び尾管の内部を介して周囲環境に洩れる
可能性があり、この騒音を十分に低減することができな
い。
【0008】本発明の目的は、十分な耐久性を確保しつ
つ、エンジン室内で発生するエンジン及びその補機によ
る騒音を十分に低減できる建設機械の排気装置を提供す
ることにある。
つ、エンジン室内で発生するエンジン及びその補機によ
る騒音を十分に低減できる建設機械の排気装置を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、建設機械のエンジン室に配置され
たエンジンに消音器を接続するとともに、その消音器の
吐出管端部に尾管を接続し、前記吐出管から吐出される
排気ガスを前記尾管を介して外気放出する建設機械の排
気装置において、前記エンジン及び前記消音器の上方を
覆う開閉可能なエンジンカバーと、このエンジンカバー
に設けられ、前記尾管を貫通させる貫通孔と、前記エン
ジンカバーの閉じ状態時に、前記尾管と前記貫通孔との
間の隙間を密着して塞ぐ密着閉塞機構とを有する。
るために、本発明は、建設機械のエンジン室に配置され
たエンジンに消音器を接続するとともに、その消音器の
吐出管端部に尾管を接続し、前記吐出管から吐出される
排気ガスを前記尾管を介して外気放出する建設機械の排
気装置において、前記エンジン及び前記消音器の上方を
覆う開閉可能なエンジンカバーと、このエンジンカバー
に設けられ、前記尾管を貫通させる貫通孔と、前記エン
ジンカバーの閉じ状態時に、前記尾管と前記貫通孔との
間の隙間を密着して塞ぐ密着閉塞機構とを有する。
【0010】エンジンからの排気ガスは、消音器内で消
音された後に消音器の吐出管に接続された尾管に導入さ
れ、この尾管を介して外気に放出される。このとき、尾
管はエンジンカバーに設けられた貫通孔を貫通している
が、エンジンカバーの開閉動作時における干渉防止のた
めにその貫通孔の開口面積は比較的大きくなる。そのた
め、エンジンカバーの閉じ状態時に、尾管と貫通孔との
間には比較的大きな隙間が形成されることとなる。そこ
で、本発明においては、エンジンカバーの閉じ状態時
に、密着閉塞機構でその尾管と貫通孔との間の隙間を密
着して塞ぐことにより、エンジン室内で発生するエンジ
ンや消音器等の補機による騒音(特に、消音器外周部か
ら発生する放射音)が上記の隙間からエンジンカバー外
の周囲環境に洩れるのを十分に低減することができる。
音された後に消音器の吐出管に接続された尾管に導入さ
れ、この尾管を介して外気に放出される。このとき、尾
管はエンジンカバーに設けられた貫通孔を貫通している
が、エンジンカバーの開閉動作時における干渉防止のた
めにその貫通孔の開口面積は比較的大きくなる。そのた
め、エンジンカバーの閉じ状態時に、尾管と貫通孔との
間には比較的大きな隙間が形成されることとなる。そこ
で、本発明においては、エンジンカバーの閉じ状態時
に、密着閉塞機構でその尾管と貫通孔との間の隙間を密
着して塞ぐことにより、エンジン室内で発生するエンジ
ンや消音器等の補機による騒音(特に、消音器外周部か
ら発生する放射音)が上記の隙間からエンジンカバー外
の周囲環境に洩れるのを十分に低減することができる。
【0011】またこのとき、上記のように排気ガスはエ
ンジンから消音器及び尾管を介した経路で排出され、密
着閉塞機構と排気ガスとは直接接触しない。したがっ
て、グロメット筒体を用いる従来技術のように排気ガス
によって劣化することがないので、耐久性を十分に確保
することができる。
ンジンから消音器及び尾管を介した経路で排出され、密
着閉塞機構と排気ガスとは直接接触しない。したがっ
て、グロメット筒体を用いる従来技術のように排気ガス
によって劣化することがないので、耐久性を十分に確保
することができる。
【0012】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記密着閉塞機構は、前記尾管に接続され、前記エンジ
ンカバーの開閉動作に応じて前記貫通孔の外縁部に対し
離間・接近する第1部材を備えている。
前記密着閉塞機構は、前記尾管に接続され、前記エンジ
ンカバーの開閉動作に応じて前記貫通孔の外縁部に対し
離間・接近する第1部材を備えている。
【0013】(3)上記(2)において、さらに好まし
くは、前記密着閉塞機構は、前記エンジンカバーの閉じ
状態時に前記第1部材と前記貫通孔外縁部との間で押圧
され、それら第1部材と貫通孔外縁部との間の隙間をシ
ールするための第1シール用弾性部材を備えている。
くは、前記密着閉塞機構は、前記エンジンカバーの閉じ
状態時に前記第1部材と前記貫通孔外縁部との間で押圧
され、それら第1部材と貫通孔外縁部との間の隙間をシ
ールするための第1シール用弾性部材を備えている。
【0014】(4)上記(2)において、また好ましく
は、前記密着閉塞機構は、前記エンジンカバーの閉じ状
態時に前記第1部材が前記貫通孔外縁部に対し密着する
ような方向の付勢力を与える密着補助用弾性部材を備え
ている。
は、前記密着閉塞機構は、前記エンジンカバーの閉じ状
態時に前記第1部材が前記貫通孔外縁部に対し密着する
ような方向の付勢力を与える密着補助用弾性部材を備え
ている。
【0015】(5)上記目的を達成するために、本発明
はまた、建設機械のエンジン室に配置されたエンジンに
消音器を接続するとともに、その消音器の吐出管端部を
これに対向する尾管端部内に配置し、前記吐出管から吐
出される排気ガスを前記尾管に流入させ外気放出する建
設機械の排気装置において、前記エンジン及び前記消音
器の上方を覆う開閉可能なエンジンカバーを有すると共
に、このエンジンカバーに前記尾管を設け、かつ、前記
吐出管の外周部に設けられた第2部材と、前記エンジン
カバーの閉じ状態時に、前記尾管端部と前記第2部材と
の間の隙間を密着して塞ぐ第2シール用弾性部材とを設
ける。
はまた、建設機械のエンジン室に配置されたエンジンに
消音器を接続するとともに、その消音器の吐出管端部を
これに対向する尾管端部内に配置し、前記吐出管から吐
出される排気ガスを前記尾管に流入させ外気放出する建
設機械の排気装置において、前記エンジン及び前記消音
器の上方を覆う開閉可能なエンジンカバーを有すると共
に、このエンジンカバーに前記尾管を設け、かつ、前記
吐出管の外周部に設けられた第2部材と、前記エンジン
カバーの閉じ状態時に、前記尾管端部と前記第2部材と
の間の隙間を密着して塞ぐ第2シール用弾性部材とを設
ける。
【0016】エンジンからの排気ガスは、消音器内で消
音された後に消音器の吐出管から吐出され、これに対向
配置された尾管内に導入され、この尾管を介して外気に
放出される。このとき、消音器の吐出管端部が、開閉可
能なエンジンカバーに設けられた尾管端部内に配置され
ているため、尾管端部と消音器吐出管端部との間には径
方向に隙間が形成されることとなる。そこで、本発明に
おいては、吐出管の外周部に第2部材を設けると共に、
エンジンカバーの閉じ状態時に第2シール用弾性部材で
その第2部材と尾管との間の軸方向の隙間を弾性力を用
いて密着して塞ぐ。これにより、エンジン室内で発生す
るエンジンや消音器等の補機による騒音(特に、消音器
外周部から発生する放射音)が上記の隙間から尾管内を
介しエンジンカバー外の周囲環境に洩れるのを十分に低
減することができる。
音された後に消音器の吐出管から吐出され、これに対向
配置された尾管内に導入され、この尾管を介して外気に
放出される。このとき、消音器の吐出管端部が、開閉可
能なエンジンカバーに設けられた尾管端部内に配置され
ているため、尾管端部と消音器吐出管端部との間には径
方向に隙間が形成されることとなる。そこで、本発明に
おいては、吐出管の外周部に第2部材を設けると共に、
エンジンカバーの閉じ状態時に第2シール用弾性部材で
その第2部材と尾管との間の軸方向の隙間を弾性力を用
いて密着して塞ぐ。これにより、エンジン室内で発生す
るエンジンや消音器等の補機による騒音(特に、消音器
外周部から発生する放射音)が上記の隙間から尾管内を
介しエンジンカバー外の周囲環境に洩れるのを十分に低
減することができる。
【0017】またこのとき、第2シール用弾性部材は、
上記のような消音器吐出管と尾管との貫入構造におい
て、吐出管外周部の第2部材と尾管とを接続するもので
あるため、上記した消音器吐出管から尾管に流入して流
れる排気ガスとは直接にはほとんど接触しない。したが
って、グロメット筒体を用いる従来技術のように排気ガ
スによって劣化することがないので、耐久性を十分に確
保することができる。
上記のような消音器吐出管と尾管との貫入構造におい
て、吐出管外周部の第2部材と尾管とを接続するもので
あるため、上記した消音器吐出管から尾管に流入して流
れる排気ガスとは直接にはほとんど接触しない。したが
って、グロメット筒体を用いる従来技術のように排気ガ
スによって劣化することがないので、耐久性を十分に確
保することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明を油圧ショベルに適
用した場合の一実施の形態を図1乃至図6により説明す
る。
用した場合の一実施の形態を図1乃至図6により説明す
る。
【0019】図1は、本発明を適用する油圧ショベルを
示すもので、油圧ショベル1は、走行体2と、この走行
体2の上部に旋回可能に搭載された旋回体3と、この旋
回体3に対して上下方向へ回動可能に接続された多関節
型のフロント装置4とを備えている。
示すもので、油圧ショベル1は、走行体2と、この走行
体2の上部に旋回可能に搭載された旋回体3と、この旋
回体3に対して上下方向へ回動可能に接続された多関節
型のフロント装置4とを備えている。
【0020】前記の走行体2は、左右に走行手段として
の無限軌道履帯2aを備えており、これら無限軌道履帯
2aは、左・右走行用の油圧モータ(図示せず)の駆動
力によって駆動される。
の無限軌道履帯2aを備えており、これら無限軌道履帯
2aは、左・右走行用の油圧モータ(図示せず)の駆動
力によって駆動される。
【0021】前記の旋回体3には、前方左側に位置する
運転室5と、この運転室5より後方に横置きに配置され
エンジン(図示せず、後述の図2を参照)が配置される
エンジン室6と、このエンジン室6よりさらに後方に位
置し重量バランスを保つためのカウンタウェイト7とが
設けられている。また前記旋回体3の中央部には旋回用
の油圧モータ(図示せず)が設けられており、これによ
って旋回体3及びフロント装置4を前記走行体2に対し
旋回させるようになっている。
運転室5と、この運転室5より後方に横置きに配置され
エンジン(図示せず、後述の図2を参照)が配置される
エンジン室6と、このエンジン室6よりさらに後方に位
置し重量バランスを保つためのカウンタウェイト7とが
設けられている。また前記旋回体3の中央部には旋回用
の油圧モータ(図示せず)が設けられており、これによ
って旋回体3及びフロント装置4を前記走行体2に対し
旋回させるようになっている。
【0022】前記のフロント装置4は、前記旋回体3に
回動可能に結合されたブーム4aと、このブーム4aに
回動可能に結合されたアーム4bと、このアーム4bに
回動可能に結合されたバケット4cとから構成されてお
り、これらブーム4a、アーム4b、及びバケット4c
は、それぞれブームシリンダ8a、アームシリンダ8
b、及びバケットシリンダ8cにより動作するようにな
っている。
回動可能に結合されたブーム4aと、このブーム4aに
回動可能に結合されたアーム4bと、このアーム4bに
回動可能に結合されたバケット4cとから構成されてお
り、これらブーム4a、アーム4b、及びバケット4c
は、それぞれブームシリンダ8a、アームシリンダ8
b、及びバケットシリンダ8cにより動作するようにな
っている。
【0023】なお、これらブームシリンダ8a、アーム
シリンダ8b、バケットシリンダ8cと、上記した旋回
用の油圧モータ及び左・右走行用の油圧モータ等の駆動
機器(油圧アクチュエータ)は、特に詳細な説明を行わ
ないが、油圧駆動装置として公知の構成によって駆動さ
れる。すなわち、エンジン室6内のエンジンで駆動され
る油圧ポンプ(図示せず、後述の図2を参照)からの圧
油が、前記運転室5内での操作者の操作レバー操作に応
動する制御弁装置(図示せず)を介して上記の各油圧ア
クチュエータに供給され、各油圧アクチュエータはこれ
に応じて駆動される。
シリンダ8b、バケットシリンダ8cと、上記した旋回
用の油圧モータ及び左・右走行用の油圧モータ等の駆動
機器(油圧アクチュエータ)は、特に詳細な説明を行わ
ないが、油圧駆動装置として公知の構成によって駆動さ
れる。すなわち、エンジン室6内のエンジンで駆動され
る油圧ポンプ(図示せず、後述の図2を参照)からの圧
油が、前記運転室5内での操作者の操作レバー操作に応
動する制御弁装置(図示せず)を介して上記の各油圧ア
クチュエータに供給され、各油圧アクチュエータはこれ
に応じて駆動される。
【0024】なお、本明細書では、旋回体3が図1に示
すような位置にあるときにおける、フロント装置4側
(図1中左側)を前方あるいは前方側と称し、カウンタ
ウェイト7側(図1中右側)を後方あるいは後方側と称
する。またこのように前後方向を定めた場合における左
右方向を、単に左方側及び右方側と称する。
すような位置にあるときにおける、フロント装置4側
(図1中左側)を前方あるいは前方側と称し、カウンタ
ウェイト7側(図1中右側)を後方あるいは後方側と称
する。またこのように前後方向を定めた場合における左
右方向を、単に左方側及び右方側と称する。
【0025】図2は、本発明の排気装置の一実施の形態
を備えたエンジン室6内の構造を表す図1中A−A矢視
による断面図であり、この図2において、図1と同符号
のものは同一部分を示す。
を備えたエンジン室6内の構造を表す図1中A−A矢視
による断面図であり、この図2において、図1と同符号
のものは同一部分を示す。
【0026】この図2において、カバー9に周囲を覆わ
れたエンジン室6内には、旋回体3の基礎下部構造をな
すメインフレーム10上に振動減衰装置11を介しエン
ジン12が設けられており、このエンジン12からの排
気ガスは消音器としてのマフラ13に導かれるようにな
っている。
れたエンジン室6内には、旋回体3の基礎下部構造をな
すメインフレーム10上に振動減衰装置11を介しエン
ジン12が設けられており、このエンジン12からの排
気ガスは消音器としてのマフラ13に導かれるようにな
っている。
【0027】カバー9のうち、前記エンジン12や前記
マフラ13の上方に位置する部分は、略箱型の蓋を形成
する開閉可能(図2中2点鎖線参照)なエンジンカバー
9aとなっている。このエンジンカバー9aの一方側
(図2中右側)は、ヒンジ14によって開閉可能にカバ
ー9の固定側に取り付けられており、メンテナンス時の
便宜が図られている。またエンジンカバー9aの他方側
(図2中左側)には、このエンジンカバー9aをカバー
9の固定側に掛け止めするための係止具15が設けられ
ている。
マフラ13の上方に位置する部分は、略箱型の蓋を形成
する開閉可能(図2中2点鎖線参照)なエンジンカバー
9aとなっている。このエンジンカバー9aの一方側
(図2中右側)は、ヒンジ14によって開閉可能にカバ
ー9の固定側に取り付けられており、メンテナンス時の
便宜が図られている。またエンジンカバー9aの他方側
(図2中左側)には、このエンジンカバー9aをカバー
9の固定側に掛け止めするための係止具15が設けられ
ている。
【0028】前記エンジン12のクランク軸16の駆動
力は、プーリー17及びプーリー18に掛け渡されたV
ベルト19を介しファン21の軸と共通の補助回転軸2
0に伝達される。これによって、軸流ファンであるファ
ン21が回転し冷却風P1,P2が生起され、いわゆる吸
込タイプのエンジン冷却が行われる。
力は、プーリー17及びプーリー18に掛け渡されたV
ベルト19を介しファン21の軸と共通の補助回転軸2
0に伝達される。これによって、軸流ファンであるファ
ン21が回転し冷却風P1,P2が生起され、いわゆる吸
込タイプのエンジン冷却が行われる。
【0029】すなわち、前記の冷却風P1は、カバー9
の右方側部分に設けた吸気孔22からエンジン室6内に
吸い込まれ、油圧ポンプ(後述する)から前記各油圧ア
クチュエータへ供給される圧油(作動油)を冷却するオ
イルクーラ23a、及びエンジン12の冷却水が循環供
給されるラジエータ23bで熱交換を行い、ファン21
の吸込効率向上のために前記ラジエータ23bに固定さ
れたシュラウド25を経てファン21に流入する。その
後、冷却風P1は、そのファン21から流出しエンジン
12の周囲を流れてこれを冷却した後、カバー9の左方
側部分及び下方部分に設けた排気孔26からエンジン室
6の外部へ流出する。
の右方側部分に設けた吸気孔22からエンジン室6内に
吸い込まれ、油圧ポンプ(後述する)から前記各油圧ア
クチュエータへ供給される圧油(作動油)を冷却するオ
イルクーラ23a、及びエンジン12の冷却水が循環供
給されるラジエータ23bで熱交換を行い、ファン21
の吸込効率向上のために前記ラジエータ23bに固定さ
れたシュラウド25を経てファン21に流入する。その
後、冷却風P1は、そのファン21から流出しエンジン
12の周囲を流れてこれを冷却した後、カバー9の左方
側部分及び下方部分に設けた排気孔26からエンジン室
6の外部へ流出する。
【0030】また、前記の冷却風P2は、前記吸気孔2
2からエンジン室6内に吸い込まれた後、エンジンカバ
ー9a内の上部空間を通ってマフラ13及びその周囲を
冷却し、エンジンカバー9aの左端面に形成された排気
孔27から外部に流出するようになっている。
2からエンジン室6内に吸い込まれた後、エンジンカバ
ー9a内の上部空間を通ってマフラ13及びその周囲を
冷却し、エンジンカバー9aの左端面に形成された排気
孔27から外部に流出するようになっている。
【0031】なお、前記エンジン12のファン21と反
対側には、図示しないカップリングを介しエンジン12
に連結されその駆動力によって駆動されて各油圧アクチ
ュエータに圧油を供給する油圧ポンプ28が設けられて
いる。また、前記の補助回転軸20のファン21と反対
側はエンジン12内に臨むように設けられており、その
エンジン12内の端部には、ラジエータ23bにエンジ
ン冷却水を循環させる水ポンプ(図示せず)が連結され
ている。
対側には、図示しないカップリングを介しエンジン12
に連結されその駆動力によって駆動されて各油圧アクチ
ュエータに圧油を供給する油圧ポンプ28が設けられて
いる。また、前記の補助回転軸20のファン21と反対
側はエンジン12内に臨むように設けられており、その
エンジン12内の端部には、ラジエータ23bにエンジ
ン冷却水を循環させる水ポンプ(図示せず)が連結され
ている。
【0032】前記のマフラ13は、ブラケット24を介
しカバー9の側面に固定されている。図3は、図2に示
す本発明の排気装置の一実施の形態を備えたエンジン室
6のマフラ13付近の詳細構造を表す右方側からの側断
面図であり、図2と同符号のものは同一部分を示す。図
3中右側が前方側、左側が後方側に相当している。
しカバー9の側面に固定されている。図3は、図2に示
す本発明の排気装置の一実施の形態を備えたエンジン室
6のマフラ13付近の詳細構造を表す右方側からの側断
面図であり、図2と同符号のものは同一部分を示す。図
3中右側が前方側、左側が後方側に相当している。
【0033】図3において、前記エンジン12からの排
気ガスQは、矢印で示すように、エンジン12の排気マ
ニホールド12Aから、ブラケット29を介しエンジン
12上部に固定された排気管30に導かれ、さらにこの
排気管30に嵌合したマフラ13の入口パイプ13aを
経てマフラ本体13bに流入する。そして排気ガスQ
は、マフラ本体13b内部を通過して消音され、マフラ
本体13bの上部(下流側)に突出した吐出パイプ13
cを介し、マフラ13の外に吐出されるようになってい
る。
気ガスQは、矢印で示すように、エンジン12の排気マ
ニホールド12Aから、ブラケット29を介しエンジン
12上部に固定された排気管30に導かれ、さらにこの
排気管30に嵌合したマフラ13の入口パイプ13aを
経てマフラ本体13bに流入する。そして排気ガスQ
は、マフラ本体13b内部を通過して消音され、マフラ
本体13bの上部(下流側)に突出した吐出パイプ13
cを介し、マフラ13の外に吐出されるようになってい
る。
【0034】このとき、前記のマフラ吐出パイプ13c
のさらに上部(下流側)には、前記エンジンカバー9a
の例えば円形の貫通孔31を貫通するように、排気ガス
Qを外気放出するための尾管32が嵌入配置されてお
り、さらにベルト33を介してマフラ吐出パイプ13c
に固定されている。これにより、吐出パイプ13cから
吐出される排気ガスQは尾管32を介して外気に放出さ
れるようになっている。
のさらに上部(下流側)には、前記エンジンカバー9a
の例えば円形の貫通孔31を貫通するように、排気ガス
Qを外気放出するための尾管32が嵌入配置されてお
り、さらにベルト33を介してマフラ吐出パイプ13c
に固定されている。これにより、吐出パイプ13cから
吐出される排気ガスQは尾管32を介して外気に放出さ
れるようになっている。
【0035】図4は、図3に示す本発明の排気装置の一
実施の形態の要部である尾管32及びマフラ吐出パイプ
13c付近の詳細構造を表す拡大縦断面図であり、図3
と同符号のものは同一部分を示す。図4及び図3におい
て、尾管32には、前記の貫通孔31の内径よりも若干
大きい(例えば図4中のδ1 10mm)外径を備えた
略円盤形(正確には尾管32の外径とほぼ同径の内径の
孔を備えたドーナツ型)のプレート34が固定されてい
る。このとき、プレート34は、尾管32のうち、エン
ジンカバー9aの閉じ状態(すなわち図4及び図3に示
す状態)のときに、プレート34とエンジンカバー9a
の内面との間に若干の軸方向隙間(例えば図4中のδ2
10mm)が形成されるような上下方向位置に固定さ
れている。
実施の形態の要部である尾管32及びマフラ吐出パイプ
13c付近の詳細構造を表す拡大縦断面図であり、図3
と同符号のものは同一部分を示す。図4及び図3におい
て、尾管32には、前記の貫通孔31の内径よりも若干
大きい(例えば図4中のδ1 10mm)外径を備えた
略円盤形(正確には尾管32の外径とほぼ同径の内径の
孔を備えたドーナツ型)のプレート34が固定されてい
る。このとき、プレート34は、尾管32のうち、エン
ジンカバー9aの閉じ状態(すなわち図4及び図3に示
す状態)のときに、プレート34とエンジンカバー9a
の内面との間に若干の軸方向隙間(例えば図4中のδ2
10mm)が形成されるような上下方向位置に固定さ
れている。
【0036】そして、上記軸方向隙間を埋めるように、
プレート34の上面の外縁部(あるいはエンジンカバー
9a内面のうち貫通孔31の外縁部でもよい)に、例え
ばゴムからなる略環状の弾性遮音材35が固定されてい
る。なお、尾管32からの熱を遮断するために、弾性遮
音材35とプレート34との間に、別途断熱部材を介在
させてもよい。
プレート34の上面の外縁部(あるいはエンジンカバー
9a内面のうち貫通孔31の外縁部でもよい)に、例え
ばゴムからなる略環状の弾性遮音材35が固定されてい
る。なお、尾管32からの熱を遮断するために、弾性遮
音材35とプレート34との間に、別途断熱部材を介在
させてもよい。
【0037】弾性遮音材35の詳細形状の一例を図5に
示す。図5に示すように、弾性遮音材35の上下方向寸
法x2は上記した軸方向隙間寸法δ2より若干大きく(例
えばx2 12mm)なっており、また横断面の径方向
寸法x1は、上記δ1とほぼ等しく(例えばx1 10m
m)なっている。
示す。図5に示すように、弾性遮音材35の上下方向寸
法x2は上記した軸方向隙間寸法δ2より若干大きく(例
えばx2 12mm)なっており、また横断面の径方向
寸法x1は、上記δ1とほぼ等しく(例えばx1 10m
m)なっている。
【0038】このような構造により、エンジンカバー9
aが開いた状態から閉じられるにつれて弾性遮音材35
はプレート34とともにエンジンカバー9a内面に対し
て接近し、エンジンカバー9aが完全に閉じられた状態
になると、尾管32の上部が貫通孔31を介してエンジ
ンカバー9aの外へ突出する一方で、プレート34上の
弾性遮音材35はエンジンカバー9a内面のうち貫通孔
31の外縁部とプレート34の上面との間に挟まれ、こ
れらに押圧されて弾性的に変形して(上記例でδ2 1
0mmの場合にはx2 12mmから10mmまで約2
mm分つぶれるように変形)それら2つに密着し、上記
軸方向隙間を塞ぐ。これにより、結果として、貫通孔3
1と尾管32の外周部との間の隙間がプレート34及び
弾性遮音材35によって塞がれることになる。
aが開いた状態から閉じられるにつれて弾性遮音材35
はプレート34とともにエンジンカバー9a内面に対し
て接近し、エンジンカバー9aが完全に閉じられた状態
になると、尾管32の上部が貫通孔31を介してエンジ
ンカバー9aの外へ突出する一方で、プレート34上の
弾性遮音材35はエンジンカバー9a内面のうち貫通孔
31の外縁部とプレート34の上面との間に挟まれ、こ
れらに押圧されて弾性的に変形して(上記例でδ2 1
0mmの場合にはx2 12mmから10mmまで約2
mm分つぶれるように変形)それら2つに密着し、上記
軸方向隙間を塞ぐ。これにより、結果として、貫通孔3
1と尾管32の外周部との間の隙間がプレート34及び
弾性遮音材35によって塞がれることになる。
【0039】そして、例えばメンテナンス時等において
エンジンカバー9aが開くときには、尾管32が貫通孔
31から脱出する一方で、プレート34及び弾性遮音材
35はエンジンカバー9a内面(詳細にはそのうち貫通
孔31の外縁部)から離間し、エンジンカバー9aのみ
がヒンジ14を中心として回動し、図2の2点鎖線で示
すように開かれるようになっている。
エンジンカバー9aが開くときには、尾管32が貫通孔
31から脱出する一方で、プレート34及び弾性遮音材
35はエンジンカバー9a内面(詳細にはそのうち貫通
孔31の外縁部)から離間し、エンジンカバー9aのみ
がヒンジ14を中心として回動し、図2の2点鎖線で示
すように開かれるようになっている。
【0040】なお、上記構成において、プレート34
が、特許請求の範囲各項記載の、尾管に接続され、エン
ジンカバーの開閉動作に応じて貫通孔の外縁部に対し離
間・接近する第1部材を構成し、弾性遮音材35が、エ
ンジンカバーの閉じ状態時に第1部材と貫通孔外縁部と
の間で押圧され、それら第1部材と貫通孔外縁部との間
の隙間をシールするための第1シール用弾性部材を構成
する。そしてこれらプレート34及び弾性遮音材35
が、エンジンカバーの閉じ状態時に、尾管と貫通孔との
間の隙間を密着して塞ぐ密着閉塞機構を構成する。ま
た、マフラ13の吐出パイプ13cが、消音器の吐出管
を構成する。
が、特許請求の範囲各項記載の、尾管に接続され、エン
ジンカバーの開閉動作に応じて貫通孔の外縁部に対し離
間・接近する第1部材を構成し、弾性遮音材35が、エ
ンジンカバーの閉じ状態時に第1部材と貫通孔外縁部と
の間で押圧され、それら第1部材と貫通孔外縁部との間
の隙間をシールするための第1シール用弾性部材を構成
する。そしてこれらプレート34及び弾性遮音材35
が、エンジンカバーの閉じ状態時に、尾管と貫通孔との
間の隙間を密着して塞ぐ密着閉塞機構を構成する。ま
た、マフラ13の吐出パイプ13cが、消音器の吐出管
を構成する。
【0041】次に、前述した本発明の排気装置の一実施
の形態の作用を説明する。
の形態の作用を説明する。
【0042】エンジン12が起動されると、エンジン1
2からの排気ガスQは、マフラ13内で消音された後に
マフラ吐出パイプ13cに接続された尾管32に導入さ
れ、この尾管32を介して外気に放出される。このと
き、エンジンカバー9aの開閉動作時における尾管32
の干渉防止のために、貫通孔31の開口面積は比較的大
きくせざるを得ず、図3に示すように、エンジンカバー
9aの閉じ状態時においては尾管32の外周部と貫通孔
31との間には比較的大きな隙間が形成されることとな
る。
2からの排気ガスQは、マフラ13内で消音された後に
マフラ吐出パイプ13cに接続された尾管32に導入さ
れ、この尾管32を介して外気に放出される。このと
き、エンジンカバー9aの開閉動作時における尾管32
の干渉防止のために、貫通孔31の開口面積は比較的大
きくせざるを得ず、図3に示すように、エンジンカバー
9aの閉じ状態時においては尾管32の外周部と貫通孔
31との間には比較的大きな隙間が形成されることとな
る。
【0043】本実施の形態においては、前述したよう
に、エンジンカバー9aの閉じ状態時に、尾管32に取
り付けたプレート34及びその上部の弾性遮音材35に
よって、上記した尾管32と貫通孔31との間の隙間を
密着して塞ぐことができる。これにより、エンジン室6
内で発生するエンジン12や、マフラ13、油圧ポンプ
28、ファン21等の補機による騒音(特に、マフラ1
3外周部から発生する放射音、図4中矢印ア参照)が上
記の隙間からエンジンカバー9a外の周囲環境に漏れた
り運転室5に伝達されるのを十分に低減することができ
る。
に、エンジンカバー9aの閉じ状態時に、尾管32に取
り付けたプレート34及びその上部の弾性遮音材35に
よって、上記した尾管32と貫通孔31との間の隙間を
密着して塞ぐことができる。これにより、エンジン室6
内で発生するエンジン12や、マフラ13、油圧ポンプ
28、ファン21等の補機による騒音(特に、マフラ1
3外周部から発生する放射音、図4中矢印ア参照)が上
記の隙間からエンジンカバー9a外の周囲環境に漏れた
り運転室5に伝達されるのを十分に低減することができ
る。
【0044】このとき特に、いわゆる大型油圧ショベル
等ではエンジン12の馬力が大きく排気ガスQの流量も
大きくなるため、背圧及び発生騒音の関係からマフラ1
3が大容量化し、その吐出パイプ13cが比較的大径と
なる。例えば、自重40tクラスの油圧ショベルでは、
吐出パイプ13cの内径は約130mm程度となるが、
その上に、エンジンカバー9aの上面から通常高さ20
0mm程度突出するような位置関係で尾管32が設置さ
れることから、エンジンカバー9aに設ける貫通孔31
の大きさが比較的大きくなって尾管32と貫通孔31と
の間の径方向隙間も大きくなる。そのため、このような
大型油圧ショベル等では、上記の隙間からエンジンカバ
ー9a外の周囲環境に漏れたり運転室5に伝達される騒
音が特に大きくなる傾向にある。したがって、本実施形
態のようにプレート34及び弾性遮音材35によって上
記隙間を塞ぎ騒音を低減するのは、特に大型油圧ショベ
ル等の大型建設機械においてその効果が大きく、有効で
ある。
等ではエンジン12の馬力が大きく排気ガスQの流量も
大きくなるため、背圧及び発生騒音の関係からマフラ1
3が大容量化し、その吐出パイプ13cが比較的大径と
なる。例えば、自重40tクラスの油圧ショベルでは、
吐出パイプ13cの内径は約130mm程度となるが、
その上に、エンジンカバー9aの上面から通常高さ20
0mm程度突出するような位置関係で尾管32が設置さ
れることから、エンジンカバー9aに設ける貫通孔31
の大きさが比較的大きくなって尾管32と貫通孔31と
の間の径方向隙間も大きくなる。そのため、このような
大型油圧ショベル等では、上記の隙間からエンジンカバ
ー9a外の周囲環境に漏れたり運転室5に伝達される騒
音が特に大きくなる傾向にある。したがって、本実施形
態のようにプレート34及び弾性遮音材35によって上
記隙間を塞ぎ騒音を低減するのは、特に大型油圧ショベ
ル等の大型建設機械においてその効果が大きく、有効で
ある。
【0045】さらに、本実施の形態においては、上記の
ように排気ガスQはエンジン12からマフラ13及び尾
管32を介した経路で排出されるので、特に耐久性が問
題となりやすい弾性部材である弾性遮音材35は、排気
ガスQに直接接触しない(図3参照)。したがって、グ
ロメット筒体を用いる従来技術のように排気ガスによっ
て劣化することがないので、耐久性を十分に確保するこ
とができる。
ように排気ガスQはエンジン12からマフラ13及び尾
管32を介した経路で排出されるので、特に耐久性が問
題となりやすい弾性部材である弾性遮音材35は、排気
ガスQに直接接触しない(図3参照)。したがって、グ
ロメット筒体を用いる従来技術のように排気ガスによっ
て劣化することがないので、耐久性を十分に確保するこ
とができる。
【0046】なお、図6に示すように、プレート34の
マフラ13側(下側)端面に吸音材36(例えばウレタ
ン等)を設ければ、この吸音効果によってさらに上記騒
音低減効果を向上することができる。
マフラ13側(下側)端面に吸音材36(例えばウレタ
ン等)を設ければ、この吸音効果によってさらに上記騒
音低減効果を向上することができる。
【0047】図7は、本発明の排気装置の他の実施の形
態の要部である尾管32及びマフラ吐出パイプ13c付
近の詳細構造を表す拡大縦断面図であり、前述した本発
明の一実施の形態の図4に相当する図である。図7にお
いて、図4と同符号のものは同一部分を示す。
態の要部である尾管32及びマフラ吐出パイプ13c付
近の詳細構造を表す拡大縦断面図であり、前述した本発
明の一実施の形態の図4に相当する図である。図7にお
いて、図4と同符号のものは同一部分を示す。
【0048】この実施の形態の意義は以下のようであ
る。すなわち、従来より、尾管32内を介し外気に漏れ
る騒音の低減を図るため、尾管32に複数の貫通孔32
aを設けるとともに、その貫通孔32aの外周部を覆う
ように円筒型吸音部37を設けた構成が公知であった。
このとき円筒型吸音部37は、尾管32の外周部に例え
ば溶接により固定された略円筒型の外郭部材37aと、
この外郭部材37a中に内装された吸音材(例えばウレ
タン)37bとから構成されている。そして、尾管32
内を排気ガスQが通過する際にその騒音の一部を貫通孔
32aから吸音材37bへ侵入させ、その騒音を吸音材
37b内で減衰させることにより吸音するようになって
いる。
る。すなわち、従来より、尾管32内を介し外気に漏れ
る騒音の低減を図るため、尾管32に複数の貫通孔32
aを設けるとともに、その貫通孔32aの外周部を覆う
ように円筒型吸音部37を設けた構成が公知であった。
このとき円筒型吸音部37は、尾管32の外周部に例え
ば溶接により固定された略円筒型の外郭部材37aと、
この外郭部材37a中に内装された吸音材(例えばウレ
タン)37bとから構成されている。そして、尾管32
内を排気ガスQが通過する際にその騒音の一部を貫通孔
32aから吸音材37bへ侵入させ、その騒音を吸音材
37b内で減衰させることにより吸音するようになって
いる。
【0049】本実施の形態は、前述した本発明の一実施
の形態のプレート34に代わって、上記吸音部37の外
郭部材37aを流用するものである。すなわち、外郭部
材37aの外径を貫通孔31の内径よりも若干大きくす
るとともに、エンジンカバー9aの閉じ状態のときに、
外郭部材37aの上面とエンジンカバー9aの内面との
間に若干の軸方向隙間が形成されるような位置に吸音部
37を配置する。そして、外郭部材37aの上面の外縁
部(あるいはエンジンカバー9a内面のうち貫通孔31
の外縁部でもよい)に弾性遮音材35を固定し(弾性遮
音材35と外郭部材37a上面との間に断熱部材を介在
させてもよい)、エンジンカバー9aが完全に閉じられ
た状態になると弾性遮音材35がエンジンカバー9a内
面のうち貫通孔31の外縁部と外郭部材37aの上面と
の間に挟まれてそれらに密着し、外郭部材37aとエン
ジンカバー9a内面との間の軸方向隙間を塞ぐようにな
っている。
の形態のプレート34に代わって、上記吸音部37の外
郭部材37aを流用するものである。すなわち、外郭部
材37aの外径を貫通孔31の内径よりも若干大きくす
るとともに、エンジンカバー9aの閉じ状態のときに、
外郭部材37aの上面とエンジンカバー9aの内面との
間に若干の軸方向隙間が形成されるような位置に吸音部
37を配置する。そして、外郭部材37aの上面の外縁
部(あるいはエンジンカバー9a内面のうち貫通孔31
の外縁部でもよい)に弾性遮音材35を固定し(弾性遮
音材35と外郭部材37a上面との間に断熱部材を介在
させてもよい)、エンジンカバー9aが完全に閉じられ
た状態になると弾性遮音材35がエンジンカバー9a内
面のうち貫通孔31の外縁部と外郭部材37aの上面と
の間に挟まれてそれらに密着し、外郭部材37aとエン
ジンカバー9a内面との間の軸方向隙間を塞ぐようにな
っている。
【0050】なお、上記構成において、外郭部材37a
が、特許請求の範囲各項記載の、尾管に接続され、エン
ジンカバーの開閉動作に応じて貫通孔の外縁部に対し離
間・接近する第1部材を構成し、これと弾性遮音材35
とが、エンジンカバーの閉じ状態時に、尾管と貫通孔と
の間の隙間を密着して塞ぐ密着閉塞機構を構成する。
が、特許請求の範囲各項記載の、尾管に接続され、エン
ジンカバーの開閉動作に応じて貫通孔の外縁部に対し離
間・接近する第1部材を構成し、これと弾性遮音材35
とが、エンジンカバーの閉じ状態時に、尾管と貫通孔と
の間の隙間を密着して塞ぐ密着閉塞機構を構成する。
【0051】本実施形態においても、前述した本発明の
一実施の形態同様、外郭部材37a及び弾性遮音材35
が尾管32と貫通孔31との間の隙間を塞ぐので、エン
ジン室6内で発生するエンジン12や補機による騒音が
上記の隙間からエンジンカバー9a外の周囲環境に漏れ
たり運転室5に伝達されるのを十分に低減することがで
きる。またこのとき、特に耐久性が問題となりやすい弾
性部材である弾性遮音材35は排気ガスQに直接接触し
ないので、耐久性を十分に確保することができる。
一実施の形態同様、外郭部材37a及び弾性遮音材35
が尾管32と貫通孔31との間の隙間を塞ぐので、エン
ジン室6内で発生するエンジン12や補機による騒音が
上記の隙間からエンジンカバー9a外の周囲環境に漏れ
たり運転室5に伝達されるのを十分に低減することがで
きる。またこのとき、特に耐久性が問題となりやすい弾
性部材である弾性遮音材35は排気ガスQに直接接触し
ないので、耐久性を十分に確保することができる。
【0052】図8は、本発明の排気装置のさらに他の実
施の形態の要部である尾管32及びマフラ吐出パイプ1
3c付近の詳細構造を表す拡大縦断面図であり、前述し
た本発明の一実施の形態の図4、他の実施の形態の図7
に相当する図である。図8において、図4と同符号のも
のは同一部分を示す。
施の形態の要部である尾管32及びマフラ吐出パイプ1
3c付近の詳細構造を表す拡大縦断面図であり、前述し
た本発明の一実施の形態の図4、他の実施の形態の図7
に相当する図である。図8において、図4と同符号のも
のは同一部分を示す。
【0053】図8において、この実施の形態では、尾管
32に対し、外径がエンジンカバー9aの貫通孔31よ
り若干大きくかつ内径が尾管32の外径より若干大きい
ドーナツ型プレート38が設けられ、このドーナツ型プ
レート38に対し、軸方向・径方向に伸縮可能な例えば
ゴムからなる略円錐台形状の弾性体39が例えばボルト
40を介して取り付けられている。また、尾管32の外
周部には、上記の弾性体39を支持する略円筒形状(又
は略円環形状)の支持具41が例えば溶接によって固定
され、弾性体39の上端部が支持具41の外周部に例え
ばボルト42によって固定されている。これによって、
上記ドーナツ型プレート38が、弾性体39を介し尾管
32からぶら下がるように取り付けられている。
32に対し、外径がエンジンカバー9aの貫通孔31よ
り若干大きくかつ内径が尾管32の外径より若干大きい
ドーナツ型プレート38が設けられ、このドーナツ型プ
レート38に対し、軸方向・径方向に伸縮可能な例えば
ゴムからなる略円錐台形状の弾性体39が例えばボルト
40を介して取り付けられている。また、尾管32の外
周部には、上記の弾性体39を支持する略円筒形状(又
は略円環形状)の支持具41が例えば溶接によって固定
され、弾性体39の上端部が支持具41の外周部に例え
ばボルト42によって固定されている。これによって、
上記ドーナツ型プレート38が、弾性体39を介し尾管
32からぶら下がるように取り付けられている。
【0054】上記構成において、エンジンカバー9aが
開いた状態から閉じられるにつれて弾性体39はドーナ
ツ型プレート38とともにエンジンカバー9a内面に対
して接近し、エンジンカバー9aがほぼ閉じ状態になる
と、弾性体39の大部分は貫通孔31から上方に通り抜
け、ドーナツ型プレート38の上面がエンジンカバ9a
の内面のうち貫通孔31の外縁部に接触する。その後、
さらにエンジンカバー9aが閉じられるにつれて弾性体
39が軸方向及び径方向に伸び、完全な閉じ状態になる
と弾性体39の弾性的な付勢力によって、ドーナツ型プ
レート38がエンジンカバー9a内面の貫通孔31の外
縁部に密着し、エンジンカバー9a内面との間の軸方向
隙間を塞ぐ。
開いた状態から閉じられるにつれて弾性体39はドーナ
ツ型プレート38とともにエンジンカバー9a内面に対
して接近し、エンジンカバー9aがほぼ閉じ状態になる
と、弾性体39の大部分は貫通孔31から上方に通り抜
け、ドーナツ型プレート38の上面がエンジンカバ9a
の内面のうち貫通孔31の外縁部に接触する。その後、
さらにエンジンカバー9aが閉じられるにつれて弾性体
39が軸方向及び径方向に伸び、完全な閉じ状態になる
と弾性体39の弾性的な付勢力によって、ドーナツ型プ
レート38がエンジンカバー9a内面の貫通孔31の外
縁部に密着し、エンジンカバー9a内面との間の軸方向
隙間を塞ぐ。
【0055】またこのとき、前述のようにドーナツ型プ
レート38の内周部と尾管32の外周部との間には若干
の隙間があるため弾性体39内の空間とエンジンカバー
9a内の空間とは連通しているが、弾性体39には孔等
が一切空いていない。これにより、このエンジンカバー
9aの閉じ状態において、エンジンカバー9aの内部空
間とエンジンカバー9aの外部とを遮断するようになっ
ている。
レート38の内周部と尾管32の外周部との間には若干
の隙間があるため弾性体39内の空間とエンジンカバー
9a内の空間とは連通しているが、弾性体39には孔等
が一切空いていない。これにより、このエンジンカバー
9aの閉じ状態において、エンジンカバー9aの内部空
間とエンジンカバー9aの外部とを遮断するようになっ
ている。
【0056】一方、例えばメンテナンス時等においてエ
ンジンカバー9aが開くときには、ドーナツ型プレート
38はエンジンカバー9a内面から下方に離間するとと
もに、尾管32及び弾性体39は貫通孔31を下方に通
り抜けてエンジンカバー9aの下方へ脱出し、これによ
ってエンジンカバー9aのみがヒンジ14を中心として
回動し、図2の2点鎖線で示すように開かれる。
ンジンカバー9aが開くときには、ドーナツ型プレート
38はエンジンカバー9a内面から下方に離間するとと
もに、尾管32及び弾性体39は貫通孔31を下方に通
り抜けてエンジンカバー9aの下方へ脱出し、これによ
ってエンジンカバー9aのみがヒンジ14を中心として
回動し、図2の2点鎖線で示すように開かれる。
【0057】なお、上記構成において、ドーナツ型プレ
ート38が、特許請求の範囲各項記載の、尾管に接続さ
れ、エンジンカバーの開閉動作に応じて貫通孔の外縁部
に対し離間・接近する第1部材を構成し、弾性体39
が、エンジンカバーの閉じ状態時に第1部材が貫通孔外
縁部に対し密着するような方向の付勢力を与える密着補
助用弾性部材を構成し、これらドーナツ型プレート38
及び弾性体39と、支持具41とが、エンジンカバーの
閉じ状態時に、尾管と貫通孔との間の隙間を密着して塞
ぐ密着閉塞機構を構成する。
ート38が、特許請求の範囲各項記載の、尾管に接続さ
れ、エンジンカバーの開閉動作に応じて貫通孔の外縁部
に対し離間・接近する第1部材を構成し、弾性体39
が、エンジンカバーの閉じ状態時に第1部材が貫通孔外
縁部に対し密着するような方向の付勢力を与える密着補
助用弾性部材を構成し、これらドーナツ型プレート38
及び弾性体39と、支持具41とが、エンジンカバーの
閉じ状態時に、尾管と貫通孔との間の隙間を密着して塞
ぐ密着閉塞機構を構成する。
【0058】本実施形態においても、前述した本発明の
一実施の形態同様、ドーナツ型プレート38、弾性体3
9、及び支持具41が尾管32と貫通孔31との間の隙
間を塞ぐので、エンジン室6内で発生するエンジン12
や補機による騒音が上記の隙間からエンジンカバー9a
外の周囲環境に漏れたり運転室5に伝達されるのを十分
に低減することができる。またこのとき、特に耐久性が
問題となりやすい弾性体39は排気ガスQに直接接触し
ないので、耐久性を十分に確保することができる。
一実施の形態同様、ドーナツ型プレート38、弾性体3
9、及び支持具41が尾管32と貫通孔31との間の隙
間を塞ぐので、エンジン室6内で発生するエンジン12
や補機による騒音が上記の隙間からエンジンカバー9a
外の周囲環境に漏れたり運転室5に伝達されるのを十分
に低減することができる。またこのとき、特に耐久性が
問題となりやすい弾性体39は排気ガスQに直接接触し
ないので、耐久性を十分に確保することができる。
【0059】なお、上記本発明の排気装置のさらに他の
実施形態においては、ドーナツ型プレート38を、ボル
ト40、弾性体39、ボルト42、及び支持具41を介
して尾管32に取り付けたが、これに限られず、他の取
り付け構造も考えられる。そのような変形例を図9に示
す。
実施形態においては、ドーナツ型プレート38を、ボル
ト40、弾性体39、ボルト42、及び支持具41を介
して尾管32に取り付けたが、これに限られず、他の取
り付け構造も考えられる。そのような変形例を図9に示
す。
【0060】図9は、上記変形例の要部である尾管32
及びマフラ吐出パイプ13c付近の詳細構造を表す拡大
縦断面図であり、前述した本発明の一実施の形態の図
4、他の実施の形態の図7、さらに他の実施形態の図8
に相当する図である。図9において、図8と同符号のも
のは同一部分を示す。
及びマフラ吐出パイプ13c付近の詳細構造を表す拡大
縦断面図であり、前述した本発明の一実施の形態の図
4、他の実施の形態の図7、さらに他の実施形態の図8
に相当する図である。図9において、図8と同符号のも
のは同一部分を示す。
【0061】図9において、この変形例では、ドーナツ
型プレート38に対し、軸方向に伸縮可能な複数個のば
ね部材43の下端部が取り付けられている。また、尾管
32の外周部には、上記のばね部材43を支持する略円
盤形(正確には尾管32の外径とほぼ同径の内径の孔を
備えたドーナツ型)の支持プレート44が例えば溶接に
よって固定され、上記ばね部材43の上端部がその支持
プレート44の下部に例えば溶接によって固定されてい
る。これによって、上記ドーナツ型プレート38が、ば
ね部材43を介し尾管32からぶら下がるように取り付
けられている。このとき、ドーナツ型プレート38の上
面には、前記エンジンカバー9aの貫通孔31の内径よ
りも若干小さい外径を備えかつ前記支持プレート44の
外径よりも若干大きな内径を備えた円筒部材(但し貫通
孔31の形状に応じて支持プレート44の外形が円形で
ない場合には、その支持プレート44の形状に応じた形
の筒とすることは言うまでもない)45が例えば溶接に
より立設固定されており、この円筒部材45の内周と支
持プレート44の外周との間にはシール材46が設けら
れている。このような構造により、ばね部材43を介し
てドーナツ型プレート38が支持プレート44に対し相
対的に上下変位するときに、円筒部材45がその変位の
ガイドとして機能するようになっている。
型プレート38に対し、軸方向に伸縮可能な複数個のば
ね部材43の下端部が取り付けられている。また、尾管
32の外周部には、上記のばね部材43を支持する略円
盤形(正確には尾管32の外径とほぼ同径の内径の孔を
備えたドーナツ型)の支持プレート44が例えば溶接に
よって固定され、上記ばね部材43の上端部がその支持
プレート44の下部に例えば溶接によって固定されてい
る。これによって、上記ドーナツ型プレート38が、ば
ね部材43を介し尾管32からぶら下がるように取り付
けられている。このとき、ドーナツ型プレート38の上
面には、前記エンジンカバー9aの貫通孔31の内径よ
りも若干小さい外径を備えかつ前記支持プレート44の
外径よりも若干大きな内径を備えた円筒部材(但し貫通
孔31の形状に応じて支持プレート44の外形が円形で
ない場合には、その支持プレート44の形状に応じた形
の筒とすることは言うまでもない)45が例えば溶接に
より立設固定されており、この円筒部材45の内周と支
持プレート44の外周との間にはシール材46が設けら
れている。このような構造により、ばね部材43を介し
てドーナツ型プレート38が支持プレート44に対し相
対的に上下変位するときに、円筒部材45がその変位の
ガイドとして機能するようになっている。
【0062】上記構成において、エンジンカバー9aが
開いた状態から閉じられるにつれて支持プレート44及
び円筒部材45はドーナツ型プレート38とともにエン
ジンカバー9a内面に対して接近し、エンジンカバー9
aがほぼ閉じ状態になると、尾管32とともに支持プレ
ート44及び円筒部材45の大部分は貫通孔31から上
方に通り抜け、ドーナツ型プレート38の上面がエンジ
ンカバ9aの内面のうち貫通孔31の外縁部に接触す
る。その後、さらにエンジンカバー9aが閉じられるに
つれてばね部材43が軸方向に伸び、完全な閉じ状態に
なるとばね部材43の縮み方向への付勢力によって、ド
ーナツ型プレート38がエンジンカバー9a内面に密着
し、エンジンカバー9a内面との間の軸方向隙間を塞
ぐ。
開いた状態から閉じられるにつれて支持プレート44及
び円筒部材45はドーナツ型プレート38とともにエン
ジンカバー9a内面に対して接近し、エンジンカバー9
aがほぼ閉じ状態になると、尾管32とともに支持プレ
ート44及び円筒部材45の大部分は貫通孔31から上
方に通り抜け、ドーナツ型プレート38の上面がエンジ
ンカバ9aの内面のうち貫通孔31の外縁部に接触す
る。その後、さらにエンジンカバー9aが閉じられるに
つれてばね部材43が軸方向に伸び、完全な閉じ状態に
なるとばね部材43の縮み方向への付勢力によって、ド
ーナツ型プレート38がエンジンカバー9a内面に密着
し、エンジンカバー9a内面との間の軸方向隙間を塞
ぐ。
【0063】またこのとき、前述のようにドーナツ型プ
レート38の内周部と尾管32の外周部との間には若干
の隙間があるため円筒部材45内の空間とエンジンカバ
ー9a内の空間とは連通しているが、支持プレート44
と円筒部材45との間は前記シール材46によってシー
ルされている。これにより、このエンジンカバー9aの
閉じ状態において、エンジンカバー9aの内部空間と、
エンジンカバー9aの外部とを遮断するようになってい
る。なお、前記シール材46は、前記のドーナツ型プレ
ート38の上下変位時における円筒部材45と支持プレ
ート44との間の摺動緩衝材としても機能する。
レート38の内周部と尾管32の外周部との間には若干
の隙間があるため円筒部材45内の空間とエンジンカバ
ー9a内の空間とは連通しているが、支持プレート44
と円筒部材45との間は前記シール材46によってシー
ルされている。これにより、このエンジンカバー9aの
閉じ状態において、エンジンカバー9aの内部空間と、
エンジンカバー9aの外部とを遮断するようになってい
る。なお、前記シール材46は、前記のドーナツ型プレ
ート38の上下変位時における円筒部材45と支持プレ
ート44との間の摺動緩衝材としても機能する。
【0064】一方、例えばメンテナンス時等においてエ
ンジンカバー9aが開くときには、ドーナツ型プレート
38はエンジンカバー9a内面から下方に離間するとと
もに、支持プレート44及び円筒部材45は尾管32と
ともに貫通孔31を下方に通り抜けてエンジンカバー9
aの下方へ脱出し、これによってエンジンカバー9aの
みがヒンジ14を中心として回動し、図2の2点鎖線で
示すように開かれる。
ンジンカバー9aが開くときには、ドーナツ型プレート
38はエンジンカバー9a内面から下方に離間するとと
もに、支持プレート44及び円筒部材45は尾管32と
ともに貫通孔31を下方に通り抜けてエンジンカバー9
aの下方へ脱出し、これによってエンジンカバー9aの
みがヒンジ14を中心として回動し、図2の2点鎖線で
示すように開かれる。
【0065】なお、この変形例の上記構成においては、
ばね部材43が、エンジンカバーの閉じ状態時に第1部
材が貫通孔外縁部に対し密着するような方向の付勢力を
与える密着補助用弾性部材を構成し、これと、ドーナツ
型プレート38、支持プレート44、円筒部材45、及
びシール材46が、エンジンカバーの閉じ状態時に、尾
管と貫通孔との間の隙間を密着して塞ぐ密着閉塞機構を
構成する。
ばね部材43が、エンジンカバーの閉じ状態時に第1部
材が貫通孔外縁部に対し密着するような方向の付勢力を
与える密着補助用弾性部材を構成し、これと、ドーナツ
型プレート38、支持プレート44、円筒部材45、及
びシール材46が、エンジンカバーの閉じ状態時に、尾
管と貫通孔との間の隙間を密着して塞ぐ密着閉塞機構を
構成する。
【0066】本実施形態においても、前述した本発明の
一実施の形態同様、ドーナツ型プレート38、支持プレ
ート44、及び円筒部材45が尾管32と貫通孔31と
の間の隙間を塞ぐので、エンジン室6内で発生するエン
ジン12や補機による騒音が上記の隙間からエンジンカ
バー9a外の周囲環境に漏れたり運転室5に伝達される
のを十分に低減することができる。またこのとき、耐久
性を十分に確保することができる。
一実施の形態同様、ドーナツ型プレート38、支持プレ
ート44、及び円筒部材45が尾管32と貫通孔31と
の間の隙間を塞ぐので、エンジン室6内で発生するエン
ジン12や補機による騒音が上記の隙間からエンジンカ
バー9a外の周囲環境に漏れたり運転室5に伝達される
のを十分に低減することができる。またこのとき、耐久
性を十分に確保することができる。
【0067】本発明の排気装置のさらに他の実施の形態
を図10及び図11により説明する。本実施の形態は、
この種の排気装置として公知である、尾管32をエンジ
ンカバー9aに固定すると共にマフラ吐出パイプ13c
の上端部をこれに対向する尾管32の下端部内に配置し
て排気ガスQを流入させる構造に対して、先に図1〜図
6を用いて述べた本発明の一実施の形態の構造を応用し
たものである。
を図10及び図11により説明する。本実施の形態は、
この種の排気装置として公知である、尾管32をエンジ
ンカバー9aに固定すると共にマフラ吐出パイプ13c
の上端部をこれに対向する尾管32の下端部内に配置し
て排気ガスQを流入させる構造に対して、先に図1〜図
6を用いて述べた本発明の一実施の形態の構造を応用し
たものである。
【0068】図10は、本実施の形態の排気装置を備え
たエンジン室6内の構造を表す断面図であり、前述した
本発明の一実施の形態の図2に相当する図である。ま
た、図11は、図10に示す本発明の排気装置の一実施
の形態を備えたエンジン室6のマフラ13付近の詳細構
造を表す右方側からの側断面図であり、前述した本発明
の一実施の形態の図3に相当する図である。図11中右
側が前方側、左側が後方側に相当している。また、これ
ら図10及び図11において、図2と同符号のものは同
一部分を示す。
たエンジン室6内の構造を表す断面図であり、前述した
本発明の一実施の形態の図2に相当する図である。ま
た、図11は、図10に示す本発明の排気装置の一実施
の形態を備えたエンジン室6のマフラ13付近の詳細構
造を表す右方側からの側断面図であり、前述した本発明
の一実施の形態の図3に相当する図である。図11中右
側が前方側、左側が後方側に相当している。また、これ
ら図10及び図11において、図2と同符号のものは同
一部分を示す。
【0069】これら図10及び図11において、図2及
び図3を用いて前述した本発明の一実施の形態と異なる
のは、マフラ吐出管13cよりも大径の尾管32が、貫
通孔31を貫通するようにしつつブラケット47を介し
てエンジンカバー9aに取り付けられており、さらにエ
ンジンカバー9aの閉じ状態において前記マフラ吐出パ
イプ13cの上端部がこれに対向する前記尾管32の下
端部の内部に挿入されるように配置されていることであ
る。このような位置関係により、吐出パイプ13cから
吐出される排気ガスQを尾管32に流入させた後、尾管
32を介して外気に放出するようになっている。
び図3を用いて前述した本発明の一実施の形態と異なる
のは、マフラ吐出管13cよりも大径の尾管32が、貫
通孔31を貫通するようにしつつブラケット47を介し
てエンジンカバー9aに取り付けられており、さらにエ
ンジンカバー9aの閉じ状態において前記マフラ吐出パ
イプ13cの上端部がこれに対向する前記尾管32の下
端部の内部に挿入されるように配置されていることであ
る。このような位置関係により、吐出パイプ13cから
吐出される排気ガスQを尾管32に流入させた後、尾管
32を介して外気に放出するようになっている。
【0070】そしてこのとき、マフラ吐出パイプ13c
の上端部よりやや下側に、尾管32の外径よりも若干大
きい外径を備えた略円盤形(正確には尾管32の外径と
ほぼ同径の内径の孔を備えたドーナツ型)のプレート4
8が固定され、このプレート48はエンジンカバー9a
の閉じ状態(すなわち図10及び図11に示す状態)の
ときに、プレート48と尾管32の下端との間に若干の
軸方向隙間が形成されるような位置に固定されている。
の上端部よりやや下側に、尾管32の外径よりも若干大
きい外径を備えた略円盤形(正確には尾管32の外径と
ほぼ同径の内径の孔を備えたドーナツ型)のプレート4
8が固定され、このプレート48はエンジンカバー9a
の閉じ状態(すなわち図10及び図11に示す状態)の
ときに、プレート48と尾管32の下端との間に若干の
軸方向隙間が形成されるような位置に固定されている。
【0071】そして、上記軸方向隙間を埋めるように、
プレート48の上面の外縁部(あるいは尾管32の下端
でもよい)に、例えばゴムからなる略環状の弾性遮音材
49が固定されている。この弾性遮音材49の軸方向寸
法は、上記軸方向隙間よりも若干大きくする。なお、尾
管32からの熱を遮断するために、弾性遮音材49とプ
レート48との間に、別途断熱部材を介在させてもよ
い。
プレート48の上面の外縁部(あるいは尾管32の下端
でもよい)に、例えばゴムからなる略環状の弾性遮音材
49が固定されている。この弾性遮音材49の軸方向寸
法は、上記軸方向隙間よりも若干大きくする。なお、尾
管32からの熱を遮断するために、弾性遮音材49とプ
レート48との間に、別途断熱部材を介在させてもよ
い。
【0072】このような構造により、エンジンカバー9
aが完全に閉じられた状態になると、プレート48上の
弾性遮音材49は尾管32の下端とプレート34の上面
との間に挟まれ、これらに押圧されて弾性的に変形して
それら2つに密着し、上記軸方向隙間を塞ぐようになっ
ている。これにより、結果として、尾管32の下端部と
マフラ吐出パイプ13cとの間の隙間がプレート48及
び弾性遮音材49によって塞がれることになる。
aが完全に閉じられた状態になると、プレート48上の
弾性遮音材49は尾管32の下端とプレート34の上面
との間に挟まれ、これらに押圧されて弾性的に変形して
それら2つに密着し、上記軸方向隙間を塞ぐようになっ
ている。これにより、結果として、尾管32の下端部と
マフラ吐出パイプ13cとの間の隙間がプレート48及
び弾性遮音材49によって塞がれることになる。
【0073】そして、例えばメンテナンス時等において
エンジンカバー9aが開くときには、プレート48及び
弾性遮音材49は尾管32の下端から離間し、エンジン
カバー9aが尾管32を伴ってヒンジ14を中心として
回動し、図10の2点鎖線で示すように開かれるように
なっている。
エンジンカバー9aが開くときには、プレート48及び
弾性遮音材49は尾管32の下端から離間し、エンジン
カバー9aが尾管32を伴ってヒンジ14を中心として
回動し、図10の2点鎖線で示すように開かれるように
なっている。
【0074】なお、上記構成において、プレート48
が、特許請求の範囲各項記載の、吐出管の外周部に設け
られた第2部材を構成し、弾性遮音材49が、エンジン
カバー9aの閉じ状態時に尾管端部と第2部材との間の
隙間を密着して塞ぐ第2シール用弾性部材を構成する。
が、特許請求の範囲各項記載の、吐出管の外周部に設け
られた第2部材を構成し、弾性遮音材49が、エンジン
カバー9aの閉じ状態時に尾管端部と第2部材との間の
隙間を密着して塞ぐ第2シール用弾性部材を構成する。
【0075】次に、前述した本発明の排気装置の一実施
の形態の作用を説明する。
の形態の作用を説明する。
【0076】エンジン12からの排気ガスQは、マフラ
13内で消音された後にマフラ吐出パイプ13cから吐
出され、これに対向配置された尾管32に導入され、こ
の尾管32を介して外気に放出される。このとき、マフ
ラ吐出パイプ13cは、開閉可能なエンジンカバー9a
に設けられた尾管32内に配置されているため、尾管3
2の下端部とマフラ吐出パイプ13cとの間には径方向
に隙間が形成されることとなる。
13内で消音された後にマフラ吐出パイプ13cから吐
出され、これに対向配置された尾管32に導入され、こ
の尾管32を介して外気に放出される。このとき、マフ
ラ吐出パイプ13cは、開閉可能なエンジンカバー9a
に設けられた尾管32内に配置されているため、尾管3
2の下端部とマフラ吐出パイプ13cとの間には径方向
に隙間が形成されることとなる。
【0077】本実施の形態においては、前述したよう
に、エンジンカバー9aの閉じ状態時に、マフラ吐出パ
イプ13cに取り付けたプレート48及びその上部の弾
性遮音材49によって、上記した尾管32と吐出パイプ
13cとの間の隙間を密着して塞ぐことができる。これ
により、エンジン室6内で発生するエンジン12や、マ
フラ13、油圧ポンプ28、ファン21等の補機による
騒音(特に、マフラ13外周部から発生する放射音)が
上記の隙間からエンジンカバー9a外の周囲環境に漏れ
たり運転室5に伝達されるのを十分に低減することがで
きる。
に、エンジンカバー9aの閉じ状態時に、マフラ吐出パ
イプ13cに取り付けたプレート48及びその上部の弾
性遮音材49によって、上記した尾管32と吐出パイプ
13cとの間の隙間を密着して塞ぐことができる。これ
により、エンジン室6内で発生するエンジン12や、マ
フラ13、油圧ポンプ28、ファン21等の補機による
騒音(特に、マフラ13外周部から発生する放射音)が
上記の隙間からエンジンカバー9a外の周囲環境に漏れ
たり運転室5に伝達されるのを十分に低減することがで
きる。
【0078】さらにこのとき、弾性遮音材49は、マフ
ラ吐出パイプ13cの外周側のプレート48と尾管32
の下端とを接続するものであるため、前述したマフラ吐
出パイプ13cから尾管32に流入して流れる排気ガス
Qとは直接にはほとんど接触しない。したがって、耐久
性を十分に確保することができる。
ラ吐出パイプ13cの外周側のプレート48と尾管32
の下端とを接続するものであるため、前述したマフラ吐
出パイプ13cから尾管32に流入して流れる排気ガス
Qとは直接にはほとんど接触しない。したがって、耐久
性を十分に確保することができる。
【0079】なお、上記実施の形態は、この種の排気装
置として公知である、尾管32をエンジンカバー9aに
固定すると共にマフラ吐出パイプ13cの上端部をこれ
に対向する尾管32の下端部内に配置して排気ガスQを
流入させる構造に対して、先に図1〜図6を用いて述べ
た本発明の一実施の形態を応用したものであったが、同
様に、図7に示した本発明の排気装置の他の実施の形態
を応用してもよい。この場合も、同様の効果を得ること
は言うまでもない。
置として公知である、尾管32をエンジンカバー9aに
固定すると共にマフラ吐出パイプ13cの上端部をこれ
に対向する尾管32の下端部内に配置して排気ガスQを
流入させる構造に対して、先に図1〜図6を用いて述べ
た本発明の一実施の形態を応用したものであったが、同
様に、図7に示した本発明の排気装置の他の実施の形態
を応用してもよい。この場合も、同様の効果を得ること
は言うまでもない。
【0080】また、以上述べた本発明の実施の形態にお
いては、冷却風P1により冷却される熱交換器としてオ
イルクーラ23aとラジエータ23bとを設けたが、必
要に応じてさらに、エンジン12への燃焼用空気を予冷
するインタークーラ、エアコンのコンデンサ等を設けて
もよい。この場合も、同様の効果を得る。
いては、冷却風P1により冷却される熱交換器としてオ
イルクーラ23aとラジエータ23bとを設けたが、必
要に応じてさらに、エンジン12への燃焼用空気を予冷
するインタークーラ、エアコンのコンデンサ等を設けて
もよい。この場合も、同様の効果を得る。
【0081】さらに、以上述べた本発明の実施の形態に
おいては、ファン21をいわゆる吸い込みタイプとして
用いた構造のエンジン室6に本発明の排気装置を適用し
たが、これに限られず、いわゆる吐き出しタイプとして
用いた構造のエンジン室に適用してもよい。
おいては、ファン21をいわゆる吸い込みタイプとして
用いた構造のエンジン室6に本発明の排気装置を適用し
たが、これに限られず、いわゆる吐き出しタイプとして
用いた構造のエンジン室に適用してもよい。
【0082】また、以上述べた本発明の実施の形態にお
いては、建設機械の一例として、本発明を油圧ショベル
のエンジン室に適用した場合を例にとって説明したが、
これに限られず、自走式破砕機、クレーン、ホイールロ
ーダ、モータグレーダ等、他の油圧作業機に備えられた
エンジン室に適用してもよく、これらの場合も同様の効
果を得る。
いては、建設機械の一例として、本発明を油圧ショベル
のエンジン室に適用した場合を例にとって説明したが、
これに限られず、自走式破砕機、クレーン、ホイールロ
ーダ、モータグレーダ等、他の油圧作業機に備えられた
エンジン室に適用してもよく、これらの場合も同様の効
果を得る。
【0083】
【発明の効果】本発明によれば、エンジンカバーの閉じ
状態時に、密着閉塞機構でその尾管と貫通孔との間の隙
間を密着して塞ぐので、エンジン室内で発生するエンジ
ンや消音器等の補機による騒音(特に、消音器外周部か
ら発生する放射音)が上記の隙間からエンジンカバー外
の周囲環境に洩れるのを十分に低減することができる。
またこのとき、排気ガスはエンジンから消音器及び尾管
を介した経路で排出され、密着閉塞機構と排気ガスとは
直接接触しないので、耐久性を十分に確保することがで
きる。
状態時に、密着閉塞機構でその尾管と貫通孔との間の隙
間を密着して塞ぐので、エンジン室内で発生するエンジ
ンや消音器等の補機による騒音(特に、消音器外周部か
ら発生する放射音)が上記の隙間からエンジンカバー外
の周囲環境に洩れるのを十分に低減することができる。
またこのとき、排気ガスはエンジンから消音器及び尾管
を介した経路で排出され、密着閉塞機構と排気ガスとは
直接接触しないので、耐久性を十分に確保することがで
きる。
【0084】また本発明によれば、吐出管の外周部に第
2部材を設けると共に、エンジンカバーの閉じ状態時に
第2シール用弾性部材でその第2部材と尾管との間の軸
方向の隙間を弾性力を用いて密着して塞ぐので、エンジ
ン室内で発生するエンジンや消音器等の補機による騒音
(特に、消音器外周部から発生する放射音)が上記の隙
間から尾管内を介しエンジンカバー外の周囲環境に洩れ
るのを十分に低減することができる。またこのとき、第
2シール用弾性部材は、吐出管外周部の第2部材と尾管
とを接続するものであり、排気ガスとは直接にはほとん
ど接触しないので、耐久性を十分に確保することができ
る。
2部材を設けると共に、エンジンカバーの閉じ状態時に
第2シール用弾性部材でその第2部材と尾管との間の軸
方向の隙間を弾性力を用いて密着して塞ぐので、エンジ
ン室内で発生するエンジンや消音器等の補機による騒音
(特に、消音器外周部から発生する放射音)が上記の隙
間から尾管内を介しエンジンカバー外の周囲環境に洩れ
るのを十分に低減することができる。またこのとき、第
2シール用弾性部材は、吐出管外周部の第2部材と尾管
とを接続するものであり、排気ガスとは直接にはほとん
ど接触しないので、耐久性を十分に確保することができ
る。
【図1】本発明の排気装置の適用対象である油圧ショベ
ルの構造を示す側面図である。
ルの構造を示す側面図である。
【図2】本発明の排気装置の一実施の形態を備えたエン
ジン室内の構造を表す図1中A−A矢視による断面図で
ある。
ジン室内の構造を表す図1中A−A矢視による断面図で
ある。
【図3】図2に示す本発明の排気装置の一実施の形態を
備えたエンジン室のマフラ付近の詳細構造を表す右方側
からの側断面図である。
備えたエンジン室のマフラ付近の詳細構造を表す右方側
からの側断面図である。
【図4】図3に示す本発明の排気装置の一実施の形態の
要部である尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細構造を
表す拡大縦断面図である。
要部である尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細構造を
表す拡大縦断面図である。
【図5】図4に示す弾性遮音材の詳細形状の一例を示す
断面図である。
断面図である。
【図6】本発明の排気装置の一実施の形態の変形例の要
部である尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細構造を表
す拡大縦断面図である。
部である尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細構造を表
す拡大縦断面図である。
【図7】本発明の排気装置の他の実施の形態の要部であ
る尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細構造を表す拡大
縦断面図である。
る尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細構造を表す拡大
縦断面図である。
【図8】本発明の排気装置のさらに他の実施の形態の要
部である尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細構造を表
す拡大縦断面図である。
部である尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細構造を表
す拡大縦断面図である。
【図9】本発明の排気装置のさらに他の実施の形態の変
形例の要部である尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細
構造を表す拡大縦断面図である。
形例の要部である尾管及びマフラ吐出パイプ付近の詳細
構造を表す拡大縦断面図である。
【図10】本発明の排気装置の一実施の形態を備えたエ
ンジン室内の構造を表す断面図である。
ンジン室内の構造を表す断面図である。
【図11】図10に示す本発明の排気装置の一実施の形
態を備えたエンジン室のマフラ付近の詳細構造を表す側
断面図である。
態を備えたエンジン室のマフラ付近の詳細構造を表す側
断面図である。
1 油圧ショベル(建設機械) 6 エンジン室 9a エンジンカバー 12 エンジン 13 マフラ(消音器) 13c 吐出パイプ(吐出管) 31 貫通孔 32 尾管 34 プレート(第1部材、密着閉塞機構) 35 弾性遮音材(第1シール用弾性部材、
密着閉塞機構) 37a 外郭部材(第1部材、第1密着部材) 38 ドーナツ型プレート(第1部材、密着
閉塞機構) 39 弾性体(密着補助用弾性部材、密着閉
塞機構) 41 支持具(密着閉塞機構) 43 ばね部材(密着補助用弾性部材、密着
閉塞機構) 44 支持プレート(密着閉塞機構) 45 円筒部材(密着閉塞機構) 46 シール材(密着閉塞機構) 48 プレート(第2部材) 49 弾性遮音材(第2シール用弾性部材)
密着閉塞機構) 37a 外郭部材(第1部材、第1密着部材) 38 ドーナツ型プレート(第1部材、密着
閉塞機構) 39 弾性体(密着補助用弾性部材、密着閉
塞機構) 41 支持具(密着閉塞機構) 43 ばね部材(密着補助用弾性部材、密着
閉塞機構) 44 支持プレート(密着閉塞機構) 45 円筒部材(密着閉塞機構) 46 シール材(密着閉塞機構) 48 プレート(第2部材) 49 弾性遮音材(第2シール用弾性部材)
Claims (5)
- 【請求項1】建設機械のエンジン室に配置されたエンジ
ンに消音器を接続するとともに、その消音器の吐出管端
部に尾管を接続し、前記吐出管から吐出される排気ガス
を前記尾管を介して外気放出する建設機械の排気装置に
おいて、 前記エンジン及び前記消音器の上方を覆う開閉可能なエ
ンジンカバーと、 このエンジンカバーに設けられ、前記尾管を貫通させる
貫通孔と、 前記エンジンカバーの閉じ状態時に、前記尾管と前記貫
通孔との間の隙間を密着して塞ぐ密着閉塞機構とを有す
ることを特徴とする建設機械の排気装置。 - 【請求項2】請求項1記載の建設機械の排気装置におい
て、前記密着閉塞機構は、前記尾管に接続され、前記エ
ンジンカバーの開閉動作に応じて前記貫通孔の外縁部に
対し離間・接近する第1部材を備えていることを特徴と
する建設機械の排気装置。 - 【請求項3】請求項2記載の建設機械の排気装置におい
て、前記密着閉塞機構は、前記エンジンカバーの閉じ状
態時に前記第1部材と前記貫通孔外縁部との間で押圧さ
れ、それら第1部材と貫通孔外縁部との間の隙間をシー
ルするための第1シール用弾性部材を備えていることを
特徴とする建設機械の排気装置。 - 【請求項4】請求項2記載の建設機械の排気装置におい
て、前記密着閉塞機構は、前記エンジンカバーの閉じ状
態時に前記第1部材が前記貫通孔外縁部に対し密着する
ような方向の付勢力を与える密着補助用弾性部材を備え
ていることを特徴とする建設機械の排気装置。 - 【請求項5】建設機械のエンジン室に配置されたエンジ
ンに消音器を接続するとともに、その消音器の吐出管端
部をこれに対向する尾管端部内に配置し、前記吐出管か
ら吐出される排気ガスを前記尾管に流入させ外気放出す
る建設機械の排気装置において、 前記エンジン及び前記消音器の上方を覆う開閉可能なエ
ンジンカバーを有すると共に、このエンジンカバーに前
記尾管を設け、かつ、 前記吐出管の外周部に設けられた第2部材と、 前記エンジンカバーの閉じ状態時に、前記尾管端部と前
記第2部材との間の隙間を密着して塞ぐ第2シール用弾
性部材とを設けたことを特徴とする建設機械の排気装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24815499A JP2001073408A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 建設機械の排気装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24815499A JP2001073408A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 建設機械の排気装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001073408A true JP2001073408A (ja) | 2001-03-21 |
Family
ID=17174034
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24815499A Pending JP2001073408A (ja) | 1999-09-02 | 1999-09-02 | 建設機械の排気装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001073408A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100641392B1 (ko) * | 2004-12-03 | 2006-11-01 | 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 | 중장비의 배기시스템 |
JP2012136845A (ja) * | 2010-12-24 | 2012-07-19 | Komatsu Ltd | 作業車両 |
CN102953405A (zh) * | 2011-08-19 | 2013-03-06 | 神钢建设机械株式会社 | 工程机械 |
-
1999
- 1999-09-02 JP JP24815499A patent/JP2001073408A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100641392B1 (ko) * | 2004-12-03 | 2006-11-01 | 볼보 컨스트럭션 이키프먼트 홀딩 스웨덴 에이비 | 중장비의 배기시스템 |
JP2012136845A (ja) * | 2010-12-24 | 2012-07-19 | Komatsu Ltd | 作業車両 |
CN102953405A (zh) * | 2011-08-19 | 2013-03-06 | 神钢建设机械株式会社 | 工程机械 |
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