JP2001072897A - 化粧シート用エネルギー線硬化型樹脂組成物及びそれを用いた化粧シート - Google Patents

化粧シート用エネルギー線硬化型樹脂組成物及びそれを用いた化粧シート

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JP2001072897A
JP2001072897A JP24860599A JP24860599A JP2001072897A JP 2001072897 A JP2001072897 A JP 2001072897A JP 24860599 A JP24860599 A JP 24860599A JP 24860599 A JP24860599 A JP 24860599A JP 2001072897 A JP2001072897 A JP 2001072897A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐溶剤性、耐摩耗性、耐屈曲性に優れた塗膜を
得ることのできる、エネルギー線硬化型樹脂及びそれを
用いた化粧シートを提供する。 【解決手段】特定の(メタ)アクリレート化合物、ビニ
ルエーテル化合物を必須の構成成分として含んでなる、
化粧シート用エネルギー線硬化型樹脂及びそれを用いた
化粧シートに関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規にして有用な
るエネルギー線硬化型樹脂組成物およびそれを用いた化
粧シートに関する。更に詳細には、本発明は特定の(メ
タ)アクリレート化合物、ビニルエーテル化合物を必須
の構成成分として含んでなることにより、とりわけ、耐
溶剤性、耐摩耗性、耐屈曲性に優れた塗膜を得ることの
できる、極めて有用なエネルギー線硬化型樹脂及びそれ
を用いた化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線および電子線等を照射することに
よって硬化する、エネルギー線硬化型のコーテイング剤
や各種塗料は、省エネルギー、作業性向上、生産性の向
上などの理由によって実用化されてきたが、市場からは
より一層の高性能なる塗料への要求が高まっている。従
来、光沢紙が本や雑誌等に使用されているが光沢を出す
方法として紙にプラスチックフィルムをラミネートした
ものが大部分であり紙の再生処理に問題が発生し、エネ
ルギー線硬化型のオーバープリントワニスが検討されて
いるが、耐溶剤性、耐摩耗性、耐屈曲性に充分な満足が
得られていないのが現状である。一方、特開平3−14
3963号公報に、不飽和2重結合とヒドロキシル基を
有するモノマーと不飽和2重結合を有するオリゴマー及
び/またはモノマーとからなる放射線硬化型樹脂組成物
が記載されており、耐汚染性に効果的であることがの述
べられている。しかしながら、該特許には(メタ)アク
リレートが不飽和2重結合として好ましいことが記載さ
れており、本特許が重合性不飽和ビニル化合物を構成要
素の必須成分としている点で明らかに異なる。さらに、
特開平3−143963号公報に記載の通り、不飽和2
重結合とヒドロキシル基を有するモノマーと不飽和2重
結合を有するオリゴマー及び/またはモノマーからなる
組成物は、モノマー中のヒドロキシル基に起因する水素
結合により、樹脂組成物の粘度が高くなる。そこで、塗
装可能粘度に下げるために希釈性を用いる際、希釈性に
優れる単官能モノマーを希釈モノマーとして使用してし
まうと硬化物の耐溶剤性や耐摩耗性を悪化させてしまい
好ましくないという問題を生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐溶剤性、
耐摩耗性、耐屈曲性に優れた塗膜を得ることのできる、
極めて有用なエネルギー線硬化型樹脂組成物、特に化粧
シート用のエネルギー線硬化型樹脂組成物を提供するこ
とを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
述した如き発明が解決しようとする課題に照準を合わせ
て、鋭意研究を重ねた結果、ここに特定の(メタ)アク
リレート化合物、ビニルエーテル化合物を必須の構成成
分として含んでなることにより、上記課題を解決できる
こと見出し、本発明を完成させるに至った。すなわち、
本発明は、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレー
ト化合物(A)、重合性不飽和ビニル化合物(B)を含
んでなる化粧シート用エネルギー線硬化型樹脂組成物に
関する。さらに、ヒドロキシル基を有する(メタ)アク
リレート化合物(A)がペンタエリスリトールトリアク
リレートであることを特徴とするエネルギー線硬化型樹
脂組成物に関する。また、ヒドロキシル基を有する(メ
タ)アクリレート化合物(A)がエポキシアクリレート
であるエネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
【0005】さらにまた、重合性不飽和ビニル化合物
(B)が、分子中にビニル基を2つ以上含む多官能ビニ
ルエーテル化合物であるエネルギー線硬化型樹脂組成物
に関する。
【0006】また、ヒドロキシル基を有する(メタ)ア
クリレート化合物(A)と重合性不飽和ビニル化合物
(B)の重量比率が95/5〜50/50(%)である
エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。また、上記の
エネルギー線硬化型樹脂組成物を基材上に塗布し、硬化
させてなる化粧シートに関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のヒドロキシル基を有する
(メタ)アクリレート化合物(A)とは、1分子中にヒ
ドロキシル基と(メタ)アクリレートを少なくとも各々
1個づつ有する化合物であり、具体的には次のような化
合物が挙げられる。エチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、プロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ペ
ンタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサンジ
オールモノ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコー
ルモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ
(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸
ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレートなど
の2価アルコールのモノ(メタ)アクリレート。トリメ
チロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、エトキシ
化トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、
プロポキシ化トリメチロールプロパンモノ(メタ)アク
リレート、トリス2―ヒドロキシエチルイソシアヌレー
トモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アク
リレート、エトキシ化トリメチロールプロパンジ(メ
タ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパ
ンジ(メタ)アクリレート、トリス2―ヒドロキシエチ
ルイソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、グリセリ
ンジ(メタ)アクリレートなどの、3価のアルコールの
モノ及びジ(メタ)アクリレートでヒドロキシル基を有
するものや、これらアルコールの水酸基の一部をアルキ
ル基やε−カプロラクトンで変性したヒドロキシル基を
有するモノ及びジ(メタ)アクリレート。ペンタエリス
リトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールモノ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプ
ロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキ
サ(メタ)アクリレートなどの、4価以上のアルコール
の多官能(メタ)アクリレートでヒドロキシル基を有す
るものや、これらアルコールの水酸基の一部をアルキル
基やε−カプロラクトンで変性したヒドロキシル基を有
する多官能(メタ)アクリレート。あるいは、公知の芳
香族エポキシアクリレート、脂環式エポキシアクリレー
ト、脂肪族エポキシアクリレート等が挙げられる。ここ
で、芳香族エポキシアクリレートとしては、少なくとも
1個の芳香族核を有する多価フェノールまたはそのアル
キレンオキサイド付加体のポリグリシジルエーテル等の
エポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を付加せしめて得
られるものであって、多価フェノールとしては、ビスフ
ェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等の
ビスフェノール化合物又はビスフェノール化合物のアル
キレンオキサイド付加体、フェノールノボラック、クレ
ゾールノボラック等が挙げられる。また、脂環式エポキ
シ樹脂としては上記の芳香族エポキシアクリレートの水
添タイプが挙げられる。更に、脂肪族エポキシアクリレ
ートとしては、プロピレングリコール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ジエチレン
グリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレング
リコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレン
グリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバ
リン酸ネオペンチルグリコール、ビスフェノールA、エ
トキシ化ビスフェノールAなどの2価のアルコールのジ
グリシジルエーテル、トリメチロールプロパン、エトキ
シ化トリメチロールプロパン、プロポキシ化トリメチロ
ールプロパン、グリセリンなど、3価アルコールのトリ
グリシジルエーテル等のエポキシ化合物に(メタ)アク
リル酸を付加せしめて得られるエポキシアクリレート化
合物が挙げられる。本発明に好適に用いられるヒドロキ
シル基を有する(メタ)アクリレート化合物(A)とし
ては、1分子中に2個以上の(メタ)アクリレート基を
有しかつ粘度が比較的低い、ペンタエリスリトールトリ
アクリレートや分子中に芳香環を含まない脂肪族エポキ
シアクリレートが硬化塗膜の耐溶剤性、耐摩耗性を満足
するため好ましい。特に脂肪族エポキシアクリレートは
硬化塗膜の耐屈曲性を向上させる。本発明の重合性不飽
和ビニル化合物(B)とは、1分子中にビニル基を少な
くとも1個有する化合物であり、具体的には次のような
化合物が挙げられる。エチルビニルエーテル、n−プロ
ピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n
−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、
オクタデシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエ
ーテル、ブタンジオールジビニルエーテル、ブタンジオ
ールモノビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノール
ジビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビ
ニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテ
ル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、t−ブ
チルビニルエーテル、t−アミルビニルエーテル、エチ
ルヘキシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、
エチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコ
ルモノビニルエーテル、エチレングリコールブチルビニ
ルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ヘキ
サンジオールモノビニルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノビニルエーテル、トリエチレングリコールメチル
ビニルエーテル、テトラエチレングリコールジビニルエ
ーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、
アミノプロピルビニルエーテル、ジエチルアミノエチル
ビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエー
テル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポ
リプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピ
レングリコールモノビニルエーテルなどが挙げられる
が、硬化塗膜の耐溶剤性、耐摩耗性を満足するためには
1分子中に2個以上のビニル基を有する化合物が好まし
い。本発明における(A)のヒドロキシル基を有する
(メタ)アクリレート化合物と(B)の重合性不飽和ビ
ニル化合物の比率は、好ましくは95/5〜50/50
(%)、さらに好ましくは90/10〜60/40
(%)である。(A)が(A)と(B)の合計量の内9
5%を越えた場合、樹脂粘度が高くなり過ぎ、更に希釈
性に優れる(メタ)アクリレート基含有量の少ないモノ
マーを希釈モノマーとして使用してしまう結果となり、
硬化塗膜の耐溶剤性、耐摩耗性の低下を招いたり、粘度
低下のために使用する有機溶剤の使用量が多くなりるた
め好ましくない。また、(A)が(A)と(B)の合計
量の内、50%以下の場合、樹脂中の(メタ)アクリレ
ート基含有量を低くしてしまうため、硬化塗膜の耐溶剤
性、耐摩耗性の低下を招くため好ましくない。本発明に
用いられるエネルギー線硬化型樹脂組成物には、目的に
応じて、さらに、(A)成分以外の(メタ)アクリレー
ト化合物(C)や低分子量ポリオール化合物(D)、有
機溶剤(E)、光重合開始剤(F)、マット剤(G)、
顔料(H)、天然ないしは合成高分子物質類(I)、そ
の他の配合剤(J)を追加使用しても良い。(メタ)ア
クリレート化合物(C)としては、具体的には次のよう
な化合物が挙げられる。ブタンジオールジ(メタ)アク
リレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペ
ンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
ピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ートなどのジ(メタ)アクリレート。トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ
化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、
トリス2―ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メ
タ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
トなどの、トリ(メタ)アクリレート。ペンタエリスリ
トールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロール
プロパンヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能(メ
タ)アクリレートや、これら(メタ)アクリレートの一
部をアルキル基やε−カプロラクトンで置換した多官能
(メタ)アクリレート。さらには、他のウレタンアクリ
レート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ビニルウレタ
ン樹脂、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂
等に代表される、不飽和二重結合を含有する樹脂の如き
公知慣用のエネルギー線硬化型樹脂類であるが、トリ
(メタ)アクリレート以上の多官能(メタ)アクリレー
ト化合物が硬化塗膜の耐溶剤性、耐摩耗性の低下を招か
ないので好ましい。低分子量ポリオール化合物(D)と
しては、具体的には次のような化合物が挙げられる。エ
チレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオ
ール、ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリ
メチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル。樹脂中に含まれる添加量としては、10%以下であ
ることが好ましい。(D)の添加量が10%を越えた場
合、硬化塗膜の耐水性、耐薬品性、耐汚染性の低下を招
くため好ましくない。本発明の組成物は有機溶剤を含ん
でいてもいなくても良いが、用途によっては粘度調節の
ため、有機溶剤を使用するのが好ましい場合もある。有
機溶剤を使用した場合は、塗装後に熱風乾燥機により有
機溶剤を除去するのが好ましい。従って、有機溶剤の使
用量は少ない方が好ましい。使用が好ましい有機溶剤
(E)としては、通常の酢酸エチル、酢酸ブチル等のエ
ステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン等のケトン類、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のエー
テル類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、メ
タノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、
または、これらの混合物類が挙げられる。光重合開始剤
(F)としては、公知慣用のものがすべて使用できる
が、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示する
に止めれば、例えば、ベンゾフェノン、ベンジル、ミヒ
ラーケトン、チオキサントンまたはアントラキノン等の
水素引き抜きによってラジカルを発生するタイプの化合
物であっても良いが、一般的には、これらの化合物は、
メチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタ
ノールアミン、トリブチルアミン等の第三アミンと併用
する。別のタイプの光開始剤としては、例えば、分子内
分裂によってラジカルを発生するタイプの化合物であっ
て、ベンゾイン、ジアルコキシアセトフェノン、アシル
オキシムエステル、ベンジルケタール、ヒドロキシアル
キルフェノンおよびハロゲノケトン等が挙げられる。ま
た、必要により、ハイドロキノン、ベンゾキノン、トル
ハイドノキノンまたは、パラターシャリーブチルカテコ
ールの如き重合禁止剤類などを添加することもできる。
マット剤(G)としては、炭酸カルシウム、タルク、マ
イカ、クレー、シリカパウダー、コロイダルシリカ、水
酸化アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等が挙げられ、顔
料(H)としては亜鉛華、チタン白、ベンガラまたはア
ゾ顔料の如き各種の充填剤類が挙げられる。
【0008】また、天然ないしは合成高分子物質類
(I)としては、他の慣用のビニルエステル樹脂類、ポ
リイソシアネート化合物、ポリエポキシド類、アクリル
樹脂類、アルキド樹脂類、尿素樹脂類、メラミン樹脂
類、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル系共重合体類、ポリブ
タジエン系エラストマー、飽和ポリエステル類または飽
和ポリエーテル類、あるいは、ニトロセルロース類また
は、セルロースアセテートブチレートの如きセルロース
誘導体類などを始め、アマニ油、桐油、大豆油、ヒマシ
油またはエポキシ化油類の如き油脂類が挙げられる。
【0009】その他の配合剤(J)としては、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、界面活性剤、スリッ
プ剤、消泡剤等が挙げられる。以上に説明したような本
発明の組成物は、適当な塗装粘度に調整され、基材に塗
装され、紫外線、可視光、レーザー光、電子線、X線、
γ線、プラズマ、マイクロウェーブ等のエネルギー線を
照射することにより硬化せしめて化粧シートを製造する
ことができる。基材としては、紙、または、プラスチッ
クシートに木目柄、抽象柄等の印刷を施してなる印刷シ
ートが用いられる。さらに木材合板、木質繊維版、パー
チクルボード等木質系基材の表面に化粧シートを張り合
わせて化粧板を作成し、各種家具類や建築内装材等に使
用される。ところが基材が紙の印刷シートの場合、印刷
シートに塗装された塗料がエネルギー線照射をうけるま
でに、絵柄層を通して紙にしみ込みを起こす場合があ
る。そこで、しみ込みを防止するために、基材の紙と絵
柄層の間、もしくは絵柄層の上にしみ込み防止の目止め
層が通常塗装されている。
【0010】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明する。以下において、部及び%は特に断りのない限
り、すべて重量基準であるものとする。
【0011】合成例1(エポキシアクリレートA) 撹拌機、ガス導入管、コンデンサー、及び温度計を備え
た1リットルのフラスコに、デナコールEX850(長
瀬産業(株)製:ジエチレングリコールジグリシジルエ
ーテル、エポキシ当量125)を513部、ターシャリ
ブチルヒドロキシトルエンを0.8部、メトキシハイド
ロキノン0.16部、アクリル酸を288.4部、トリ
フェニルホスフィンを5.3部加え、徐々に昇温し、1
00℃で12時間反応させた後、目的とするエポキシア
クリレートA(酸価1.0、ガードナー粘度U−V(2
5℃)、エポキシ当量5400、ガードナーカラー1以
下)を814部得た。 合成例2(エポキシアクリレートB) 参考例1と同様の反応装置に、エピクロン720(大日
本インキ化学工業(株)製:ネオペンチルグリコールジ
グリシジルエーテル、エポキシ当量154.4)を41
2部、ターシャリブチルヒドロキシトルエンを0.6
部、メトキシハイドロキノン0.12部、アクリル酸を
189.7部、トリフェニルホスフィンを6.8部加
え、徐々に昇温し、100℃で16時間反応させた後、
目的とするエポキシアクリレートB(酸価2.1、ガー
ドナー粘度Y(25℃)、エポキシ当量15200、ガ
ードナーカラー1以下)を609.2部得た。
【0012】合成例3(エポキシアクリレートC) 参考例1と同様の反応装置に、デナコールEX212
(長瀬産業(株)社製:1,6ヘキサンジオールジグリ
シジルエーテル、エポキシ当量152.1)を498.
9部、ターシャリブチルヒドロキシトルエンを0.7
部、メトキシハイドロキノン0.14部、アクリル酸を
230.7部、トリフェニルホスフィンを8.4部加
え、徐々に昇温し、100℃で10時間反応させた後、
目的とするエポキシアクリレートC(酸価1.2、ガー
ドナー粘度U−V3(25℃)、エポキシ当量1400
0、ガードナーカラー1以下)を738.8部得た。
【0013】実施例1 合成例1で得られたエポキシアクリレートAを70部、
RAPICURE DVE−3(ISPジャパン(株)
社製:トリエチレングリコールジビニルエーテル)を3
0部配合し、塗料C1(ガードナー粘度=C(25
℃))を作成した。塗料C1を用いて、予め絵柄を印刷
した化粧紙上に、膜厚が10ミクロンになるように塗工
した。次いで、電子線照射装置を用いて加速電圧165
keV、電流5mA、吸収線量3Mradの電子線照射
を行い、化粧紙上に硬化塗膜を作成した。さらに、硬化
塗膜を用いて各試験に供した。
【0014】実施例2 エポキシアクリレートB、RAPICURE DVE−
3を用いて、第1表に示すように塗料C2(ガードナー
粘度=C(25℃))を作成した。その後、実施例1と
同様に、試験サンプルを作成した。
【0015】
【表1】
【0016】実施例3 エポキシアクリレートC、RAPICURE DVE−
3を用いて、第1表に示すように塗料C3(ガードナー
粘度=B−C(25℃))を作成した。その後、実施例
1と同様に、試験サンプルを作成した。
【0017】実施例4 アロニックスM−305(東亜合成(株)社製:ペンタ
エリスリトールトリアクリレート)、RAPICURE
DVE−3を用いて、第1表に示すように塗料C4
(ガードナー粘度=D(25℃))を作成した。その
後、実施例1と同様に、試験サンプルを作成した。
【0018】実施例5 アロニックスM−305、RAPICURE DVE−
3及び1,4−ブタンジオールを用いて、第1表に示す
ように塗料C5(ガードナー粘度=D−E(25℃))
を作成した。その後、実施例1と同様に、試験サンプル
を作成した。
【0019】実施例6 アロニックスM−305、RAPICURE DVE−
3、イルガキュア#184を用いて、第1表に示すよう
に塗料C6(ガードナー粘度=D2−E(25℃))を
作成した。その後、化粧紙上に塗料C6を膜厚が10ミ
クロンになるように塗工した。次いで、80W/cmの
高圧水銀灯下を5m/minの速度で3回通過させて硬
化塗膜を作成した。さらに、硬化塗膜を用いて各試験に
供した。 比較例1 ユニデイックV−5500(大日本インキ化学工業
(株)社製:ビスフェノールA型エポキシアクリレー
ト)及びアロニックスM−350(東亜合成(株)社
製:エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパント
リアクリレート)を用いて、第1表に示すように塗料R
1(ガードナー粘度=D−E(25℃))を作成した。
その後、実施例1と同様に、試験サンプルを作成した。 比較例2 アロニックスM−408(東亜合成(株)社製:ジトリ
メチロールプロパンヘキサアクリレート)及びアロニッ
クスM−350を用いて、第2表に示すように塗料R2
(ガードナー粘度=C(25℃))を作成した。その
後、実施例1と同様に、試験サンプルを作成した。 比較例3 アロニックスM−305及びアロニックスM−350を
用いて、第2表に示すように塗料R3(ガードナー粘度
=D−E(25℃))を作成した。その後、実施例1と
同様に、試験サンプルを作成した。 比較例4 アロニックスM−408、アロニックスM−350及び
イルガキュア#184を用いて、第2表に示すように塗
料R4(ガードナー粘度=C(25℃))を作成した。
その後、実施例6と同様に、試験サンプルを作成した。
【0020】
【表2】
【0021】応用評価例 第3表及び第4表に試験サンプルを用いて評価した耐溶
剤性、耐摩耗性、耐屈曲性試験の結果を示す。耐溶剤
性、耐摩耗性は500g荷重でのMEKラビング試験、
及びテーバー摩耗試験(CS17)後の外観を5段階で
評価した。化粧紙が変化しない物を5点とし、化粧紙が
削れてしまう物を1点とした。また、耐屈曲性は、EB
照射後のサンプルの塗工面を外側にして、180°折り
曲げた際にクラックが発生するかどうか評価した。
【0022】
【表3】
【0023】
【0024】
【表4】
【0025】
【0026】
【発明の効果】本発明のエネルギー線硬化型樹脂組成物
およびそれを用いた化粧シートは、特定の(メタ)アク
リレート化合物、ビニルエーテル化合物を必須の構成成
分として含んでなることにより、とりわけ、耐溶剤性、
耐摩耗性、耐屈曲性に優れた塗膜を得ることのできる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレ
    ート化合物(A)、重合性不飽和ビニル化合物(B)を
    含んでなる化粧シート用エネルギー線硬化型樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレ
    ート化合物(A)が、ペンタエリスリトールトリアクリ
    レートである請求項1記載のエネルギー線硬化型樹脂組
    成物。
  3. 【請求項3】ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレ
    ート化合物(A)が、エポキシアクリレートである請求
    項1記載のエネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. 【請求項4】重合性不飽和ビニル化合物(B)が、分子
    中にビニル基を2つ以上含む多官能ビニルエーテル化合
    物である請求項1〜3のいずれか1項に記載のエネルギ
    ー線硬化型樹脂組成物。
  5. 【請求項5】ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレ
    ート化合物(A)と重合性不飽和ビニル化合物(B)と
    の重量比率が95/5〜50/50(%)である請求項
    1〜4のいずれか1項記載のエネルギー線硬化型樹脂組
    成物。
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載のエネルギ
    ー線硬化型樹脂組成物を基材上に塗布し、硬化してなる
    化粧シート。
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