JP2001072657A - アミド化合物の製造方法 - Google Patents

アミド化合物の製造方法

Info

Publication number
JP2001072657A
JP2001072657A JP2000189194A JP2000189194A JP2001072657A JP 2001072657 A JP2001072657 A JP 2001072657A JP 2000189194 A JP2000189194 A JP 2000189194A JP 2000189194 A JP2000189194 A JP 2000189194A JP 2001072657 A JP2001072657 A JP 2001072657A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
reaction
oxime
catalyst
carried out
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000189194A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Kawaragi
裕二 河原木
Takahiko Takewaki
隆彦 武脇
Makoto Tezuka
真 手塚
Mitsuharu Kobayashi
光治 小林
Toru Setoyama
亨 瀬戸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2000189194A priority Critical patent/JP2001072657A/ja
Publication of JP2001072657A publication Critical patent/JP2001072657A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 液相中で固体酸触媒の存在下にオキシムのベ
ックマン転位反応を行うにあたり、高収率でアミド化合
物を製造する方法を提供する。 【解決手段】 液相中で固体酸触媒存在下にオキシム化
合物からアミド化合物を製造する方法において、20〜
25℃における誘電率が6〜60の範囲にある化合物存
在下で反応を行うことを特徴とするアミド化合物の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はアミド化合物の製造
方法に関する。詳しくは、液相中で固体酸触媒の存在下
にオキシムのベックマン転位反応を行うことによりアミ
ド化合物を効率よく製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ε−カプロラクタムは、通常、シクロヘ
キサノンオキシムのベックマン転位反応により製造され
る。かかるベックマン転位反応は、現在、工業的には濃
硫酸または発煙硫酸のような強酸を用いた液相反応が採
用されている。しかしながら、かかる方法では、ε−カ
プロラクタムの分離のために、通常、硫酸をアンモニア
で中和する必要があり、多量の硫安が副生する等の問題
を有することが知られている。そこで、硫酸触媒を使用
しない液相でのベックマン転位反応に関し、種々の検討
が行なわれてきた。例えば、均一触媒を用いた液相での
ベックマン転位反応では、N,N−ジメチルホルムアミ
ドとクロルスルホン酸の反応で得られるイオン対(ビス
マイヤー錯体)を触媒とする方法(M.A.Kira
and Y.M.Shaker,Egypt.J.Ch
em.,16,55(1990))、シクロヘキサノン
オキシムをヘプタン溶媒中でリン酸を用いて転位させる
方法(特開昭62−149665号公報)、強酸または
その誘導体の存在下、過レニウム酸塩を触媒としてオキ
シム化合物を転位させる方法(特開平5−51366号
公報)が提案されている。
【0003】また、固体酸触媒を用いた液相ベックマン
転位反応としては、Y型ゼオライトやH- ZSM- 5ゼ
オライトを触媒とする方法(Zeolites,vol
- 11,p- 593(1991))、粘土鉱物やイオン
交換樹脂、SiO2 、Al23 、SiO2 −Al2
3 を触媒とする方法(Stud.Surf.Sc
i.Catal.,59,p- 539(1991))、
β型ゼオライトを触媒とする方法(J.Catal.,
177,p- 267(1998))等が提案されてい
る。これら従来の固体酸触媒を用いた転位反応において
は、溶媒としてクロロホルム、ジオキサン、トルエン、
クロロベンゼン、アニソール等を用いることが記載され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の通り、液相でシ
クロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応によりε
−カプロラクタムを製造する方法に対して種々の触媒系
が提案されているが、これら方法は工業的実施のために
は必ずしも満足し得るものではない。特に上記した固体
酸触媒を用いた液相ベックマン転位反応では、生成物あ
るいは副生物が塩基性化合物であるがために、触媒酸点
に強固に吸着したり、触媒細孔内を閉塞するためにベッ
クマン転位反応活性ならびにアミド化合物の収率が著し
く低いという問題があった。このように、従来触媒系は
触媒効率、さらには経済性の面から工業的実施のために
は必ずしも満足し得るものではない。即ち本発明者は、
液相中で固体酸触媒の存在下にオキシムのベックマン転
位反応を行うにあたり、高触媒効率でアミド化合物を製
造する方法を開発することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述した問
題点について鋭意検討した結果、液相中で固体酸触媒存
在下にオキシム化合物からアミド化合物を製造する方法
において、特定の化合物存在下で反応を行うと、高収率
でアミド化合物が得られることを見出し、本発明に到達
した。即ち、本発明は、液相中で固体酸触媒存在下にオ
キシム化合物からアミド化合物を製造する方法におい
て、20〜25℃における誘電率が6〜60の範囲にあ
る化合物存在下で反応を行うことを特徴とするアミド化
合物の製造方法に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細について説明
する。本発明のベックマン転位反応で使用される原料の
オキシム化合物は何ら制限されることなく公知のオキシ
ム化合物に適用される。オキシム化合物として具体的に
は、シクロヘキサノンオキシム、シクロペンタノンオキ
シム、シクロドデカノンオキシム、アセトンオキシム、
2ーブタノンオキシム、アセトフェノンオキシム、ベン
ゾフェノンオキシム、4′−ヒドロキシアセトフェノン
オキシム等が挙げられる。なかでもシクロヘキサノンオ
キシム、シクロペンタノンオキシム、シクロドデカノン
オキシム等の環状オキシム化合物に好ましく適用され
る。
【0007】本発明で使用する触媒は特に限定されるも
のではなく、公知の固体酸性を有する化合物である。例
えば、SiO2-Al23、SiO2-TiO2、SiO2-
ZrO2、SO3−TiO2、ZrO2等の複合酸化物、粘
土鉱物、イオン交換樹脂、Al−MCM−41、Al−
MCM−48、Al−HMS等のメソポーラス化合物、
ヘテロポリ酸をシリカやメソポーラス化合物に固定化し
た固定化ヘテロポリ酸、およびゼオライト化合物等が挙
げられる。これら固体酸触媒の中でもゼオライト化合物
が好ましく、中でも10員環以上の細孔構造を持つゼオ
ライト化合物がより好ましい。10員環以上の細孔構造
を持つゼオライト化合物としては、例えば、Inter
national Zeolite Asociati
on(IZA)が定めたゼオライト構造のコード記号で
示すところのAFI、*BEA、FAU、LTL、MO
R、MTW、OFF、EUO、FER、MEL、MF
I、MTT、MWW、NES、CON、VET、CFI
等の構造を持つゼオライトが挙げられる。これらゼオラ
イトの骨格を構成するSi以外の元素としては、Al、
B、Ga、Ti、Zn、Zr、V、Nb、Fe、Sn等
が挙げられる。本発明における触媒の使用量は、特に制
限されるものではないが、反応供給液に対して0.00
1重量%から200重量%、好ましくは0.01重量%
から100重量%、更に好ましくは0.1重量%から5
0重量%用いられる。
【0008】本発明では、20〜25℃における誘電率
が6〜60の範囲にある化合物存在下に反応を行うこと
で、高収率でアミド化合物が得られる。その作用につい
ては明らかではないが、従来触媒が有する活性能の増大
または新規活性種の形成、更には生成物の活性点からの
脱離促進等に寄与しているものと推定される。20〜2
5℃における誘電率が6〜60の範囲にある化合物とし
ては、例えば、ベンジルアルコール、2- メチルシクロ
ヘキサノール、シクロヘキサノール、イソプロピルアル
コール、イソブチルアルコール、2- メチル- 2- ブタ
ノール、3- メチル- 1- ブタノール、1- ブタノー
ル、2- ブタノール、1- ペンタノール、1- ヘキサノ
ール、1- オクタノール、1, 4- ブタンジオール、
1,3- プロパンジオール等のアルコール化合物、アセ
トニトリル、プロパンニトリル、イソブチロニトリル、
カプロニトリル、イソカプロニトリル、アジポニトリ
ル、ベンゾニトリル、トルニトリル、クロロ基置換ベン
ゾニトリル、p- メトキシベンゾニトリル、グルタロニ
トリル、スクシノニトリル、マロンニトリル等のニトリ
ル化合物、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等のア
ルデヒド化合物、シクロヘキサノン、メチルイソブチル
ケトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、ジプロ
ピルケトン、4- メチル- 2- ペンタノン、メチル- n
- プロピルケトン等のケトン化合物、γ- ブチロラクト
ン、γ- バレロラクトン、アセト酢酸エチル、安息香酸
メチル、ギ酸メチル、ギ酸プロピル、酢酸エチル、サリ
チル酸メチル、シュウ酸ジエチル、フタル酸ジメチル、
マロン酸ジメチル、コハク酸ジメチル等のエステル化合
物、ニトロベンゼン、ニトロトルエン、ニトロプロパン
等のニトロ化合物、塩化イソプロピル、塩化ブチル、p
- クロロトルエン、1,1−ジクロロエタン、1,2−
ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、ジブロモ
ベンゼン、臭化イソプロピル、臭化n-ブチル、1,1,
2,2−テトラクロロエタン等のハロゲン化炭化水素、
ジメチルスルホキシド、スルホラン等の含S化合物、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド等のアミド化合物等が挙げられる。中でもアセ
トニトリル、ベンゾニトリル、アジポニトリル等のニト
リル化合物、ベンジルアルコール等のアルコール化合
物、ベンズアルデヒド等のアルデヒド化合物が目的のア
ミド化合物の収率向上のために好ましく、特に、ニトリ
ル化合物が好ましい。これら化合物の使用量は特に制限
されるものではないが、通常、オキシム化合物に対して
1重量倍から10000重量倍の量を用いることが出来
る。
【0009】また、本発明では、例えば、ジフェニルエ
ーテル、ジオキサン等のエーテル化合物、1- デカノー
ル、1- トリデカノール、1- ヘキサデカノール等のア
ルコール化合物、ヘキサン、オクタン、ドデカン等の脂
肪族炭化水素化合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、
メシチレン、モノクロロベンゼン、メトキシベンゼン、
ジクロロベンゼン等の芳香族炭化水素化合物等の20〜
25℃における誘電率が6〜60の範囲外の化合物と混
合させて使用することが出来る。また、本発明ではピリ
ジン類を添加剤として加える事も出来る。これにより活
性選択性が向上する。ピリジン類としては、ピリジン、
2−メチルピリジン、3−メチルピリジン、4−メチル
ピリジン、2,4−ジメチルピリジン、2,5−ジメチ
ルピリジン、2,6−ジメチルピリジン、3,4−ジメ
チルピリジン、3,5−ジメチルピリジン、2,4,6
−トリメチルピリジン等があげられる。ピリジン類の使
用量は、原料オキシム化合物に対して通常0.01重量
倍から100重量倍、好ましくは、0.1重量倍から5
0重量倍である。
【0010】本発明方法の実施条件としては特に規定し
ないが、反応温度は通常0℃から250℃、好ましくは
60℃から200℃、更に好ましくは80℃から170
℃であるが、これはプロセスの生産性やオキシム化合
物、更に、使用する触媒の安定性等に依存して適宜設定
される。反応圧力も特に制限されるものでなく、常圧〜
加圧条件下で実施される。本反応の反応形式、滞留時間
等は特に規定されるものではない。たとえば、反応の形
態としては、固定床、流通床、懸濁床のいずれでもよ
い。またバッチ反応の場合には滞留時間は通常0.1時
間から24時間程度にすることができる。連続反応の場
合も、滞留時間を0.01時間から24時間程度で実施
することができる。中でも、工業的には連続流通反応形
式を用いるのが好ましい。
【0011】
【実施例】本発明を実施例を挙げて具体的に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。 [参考例1]テンプレートとして46.9gの35%テ
トラエチルアンモニウムヒドロキシド水溶液と水80.
9gおよび4.70gのNaAlO2 を混合した。そ
れに微粉末シリカ( 徳山ソーダTOKUSIL- UP)
30.0gおよび水41.4gを加え30分攪拌した。
更にホモジナイザーを用いて9000rpmで10分処
理した後、得られた溶液をテフロンビーカー付きオート
クレーブに入れて密閉し、155℃で93時間水熱合成
した。次に、水熱合成液を濾過し、得られた触媒前駆体
を熱水で充分に洗浄して濾過・乾燥した。更に、空気気
流下、560℃で6時間の焼成を行った。脱テンプレー
トした触媒前駆体を次に1N- 硝酸アンモニウム水溶液
を用いてNH4 型にイオン交換し、濾過・乾燥後、空
気気流下、500℃で2時間の焼成を行なってゼオライ
ト触媒を得た。これの粉末X線回折を測定すると、ベー
タ型構造のゼオライトであることが判った。以下、触媒
Aと略号する。
【0012】[参考例2]テンプレートとして109.
4gの35%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド水
溶液と水108.9gを混合。それに、0.84gの水
酸化リチウム1水和物と2.63gの酢酸亜鉛2水和物
を加えて溶解させる。これにデュポンの40wt%コロ
イダルシリカ、ルドックスHS−40の60gを加え、
2時間攪拌する。この溶液をテフロン(登録商標)ビー
カー付きオートクレーブに入れ、150℃4日間加熱し
た。その後、濾過、水洗、乾燥した。これの粉末X線回
折を測定すると、ベータ型の構造のゼオライトである事
がわかった。また、元素分析から、このゼオライトの骨
格を構成する珪素と亜鉛の比、Si/Zn比は18であ
った。このゼオライト1gを酢酸60mlと水100m
lを入れた0.5lのフラスコに入れ、60℃10時
間、攪拌しながら加熱した。これを3回繰り返した。そ
の後、濾過、水洗、乾燥した。その後、空気気流下、5
50℃4時間の焼成を行った。このゼオライトのSi/
Zn比は450であった。以下、触媒Bと略号する。
【0013】[参考例3]H4SiW1240・26H2
ヘテロポリ酸(キシダ化学社製)1.655g、H2
36g、1−ブタノール14.8gおよびSi(OE
t)4 41.7gの混合液を40℃で2時間室温で攪
拌した。該混合液にSi(OEt)336NH2 0.
109gを少量ずつ加えて80℃で3時間攪拌しながら
ゲル化させた後、80℃でエバポレートして白色固体を
得た。更に120℃で減圧乾燥処理させてSiO2担持
ヘテロポリ酸触媒を得た。以下、これを触媒Cと略号す
る。
【0014】[参考例4]硝酸アルミニウム9水和物
0.75gを水36gに溶解させた。この溶液にヘキサ
デシルアミン6.5g、1規定塩酸2mlを加えた。さ
らにエタノール30g、イソプロパノール6gを加えて
攪拌した。この溶液をケイ酸エチル20.8gに加え
た。この反応混合物を室温で5時間攪拌した。その後生
成物を濾過、水洗、乾燥し、空気気流下、550℃6時
間焼成を行った。次に1N−硝酸アンモニウム水溶液を
用いてNH4型にイオン交換し、濾過・乾燥後、空気気
流下、500℃で2時間の焼成を行なって触媒を得た。
これの粉末X線回折を測定すると、メソポーラス構造で
あることが判った。以下、触媒Dと略号する。
【0015】[実施例1]フラスコに15mlの脱水ベ
ンゾニトリル(誘電率:25.2/ 25℃)に溶解した
シクロヘキサノンオキシム100mg(0.884mm
ol)を仕込んだ。次に参考例- 1で合成した触媒Aを
100mg添加し、130℃で3時間反応した。反応後
の反応液をガスクロマトグラフィーで分析した。ε−カ
プロラクタムの収率は53%であった。
【0016】[比較例1]実施例1において、ベンゾニ
トリル溶媒をクロロベンゼン溶媒(誘電率:5.7/ 2
0℃)に変えて反応を行ったこと以外は同様の方法でシ
クロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応を実施し
た。ε−カプロラクタムの収率は12%であった。
【0017】[比較例2]実施例1において、ベンゾニ
トリル溶媒をトルエン溶媒(誘電率:2.2/ 20℃)
に変えて反応を行ったこと以外は同様の方法でシクロヘ
キサノンオキシムのベックマン転位反応を実施した。ε
−カプロラクタムの収率は7%であった。
【0018】[比較例3]実施例1において、ベンゾニ
トリル溶媒をメトキシベンゼン溶媒(誘電率:4.3/
20℃)に変えて反応を行ったこと以外は同様の方法で
シクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応を実施
した。ε−カプロラクタムの収率は10%であった。
【0019】[実施例2]実施例1において、ベンゾニ
トリル溶媒をp- トルニトリル溶媒(誘電率:10</
20℃)に変えて反応を行ったこと以外は同様の方法で
シクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応を実施
した。ε−カプロラクタムの収率は51%であった。
【0020】[実施例3]実施例1において、ベンゾニ
トリル溶媒をアジポニトリル溶媒(誘電率:10</ 2
0℃)に変えて反応を行ったこと以外は同様の方法でシ
クロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応を実施し
た。ε−カプロラクタムの収率は49%であった。
【0021】[実施例4]実施例1において、ベンゾニ
トリル溶媒をベンジルアルコール溶媒(誘電率:13.
1/ 20℃)に変えて反応を行ったこと以外は同様の方
法でシクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応を
実施した。ε−カプロラクタムの収率は24%であっ
た。
【0022】[実施例5]実施例1において、ベンゾニ
トリル溶媒をベンズアルデヒド溶媒(誘電率:17.8
/ 20℃)に変えて反応を行ったこと以外は同様の方法
でシクロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応を実
施した。ε−カプロラクタムの収率は36%であった。
【0023】[実施例6]実施例1において、触媒Aを
触媒Bに変えて反応を行ったこと以外は同様の方法でシ
クロヘキサノンオキシムのベックマン転位反応を実施し
た。ε−カプロラクタムの収率は33%であった。
【0024】[比較例4]実施例6において、ベンゾニ
トリル溶媒をクロロベンゼン溶媒に変えて反応を行った
こと以外は同様の方法でシクロヘキサノンオキシムのベ
ックマン転位反応を実施した。ε−カプロラクタムの収
率は7%であった。
【0025】[実施例8]実施例1において、ピリジン
0.34g(3.8mmol)を加えて反応を行った以
外は同様の方法でシクロヘキサノンオキシムのベックマ
ン転移反応を実施した。ε−カプロラクタムの収率は6
2%であった。
【0026】[実施例9]フラスコに10mlのγ−ブ
チロラクトン溶媒(誘電率:39/20℃)に溶解した
シクロヘキサノンオキシム500mg(4.42mmo
l)を仕込んだ。次に触媒Aを500mg添加し、19
0℃で1時間反応した。反応後の反応液をガスクロマト
グラフィーで分析した。ε−カプロラクタムの収率は4
4%であった。
【0027】[実施例10]実施例1において、触媒A
のかわりにY型ゼオライト(東ソー社製320HOAシ
リカアルミナ比5.5)に変え、反応条件を170℃で
1時間にして反応を行ったこと以外は同様の方法でシク
ロヘキサノンオキシムのベックマン転移反応を実施し
た。ε−カプロラクタムの収率は61%であった。
【0028】[実施例11]実施例10において、触媒
Aのかわりに触媒Cにして反応を行ったこと以外は同様
の方法でシクロヘキサノンオキシムのベックマン転移反
応を実施した。ε−カプロラクタムの収率は36%であ
った。
【0029】[実施例12]実施例1において、触媒A
のかわりに触媒Dにして反応を行ったこと以外は同様の
方法でシクロヘキサノンオキシムのベックマン転移反応
を実施した。ε−カプロラクタムの収率は26%であっ
た。
【0030】
【発明の効果】本発明方法によれば、オキシム化合物か
ら温和な反応条件下で高収率でアミド化合物を製造する
ことが出来るため、工業的に有利な方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 手塚 真 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 小林 光治 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 瀬戸山 亨 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液相中で固体酸触媒存在下にオキシム化
    合物からアミド化合物を製造する方法において、20〜
    25℃における誘電率が6〜60の範囲にある化合物の
    存在下で反応を行うことを特徴とするアミド化合物の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 20〜25℃における誘電率が6〜60
    の範囲にある化合物がニトリル化合物であることを特徴
    とする請求項1に記載のアミド化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 20〜25℃における誘電率が6〜60
    の範囲にある化合物がアルコール化合物であることを特
    徴とする請求項1に記載のアミド化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 20〜25℃における誘電率が6〜60
    の範囲にある化合物がアルデヒド化合物であることを特
    徴とする請求項1に記載のアミド化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 20〜25℃における誘電率が6〜60
    の範囲にある化合物がオキシム化合物及びアミド化合物
    以外の化合物である請求項1〜4のいずれかに記載のア
    ミド化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 オキシム化合物がシクロヘキサノンオキ
    シムであり、アミド化合物がε- カプロラクタムである
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアミ
    ド化合物の製造方法。
JP2000189194A 1999-06-28 2000-06-23 アミド化合物の製造方法 Pending JP2001072657A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000189194A JP2001072657A (ja) 1999-06-28 2000-06-23 アミド化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-181580 1999-06-28
JP18158099 1999-06-28
JP2000189194A JP2001072657A (ja) 1999-06-28 2000-06-23 アミド化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001072657A true JP2001072657A (ja) 2001-03-21

Family

ID=26500710

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000189194A Pending JP2001072657A (ja) 1999-06-28 2000-06-23 アミド化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001072657A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003024927A1 (fr) * 2001-09-12 2003-03-27 Asahi Kasei Chemicals Corporation Procede de production de lactame
JP2006083160A (ja) * 2004-08-19 2006-03-30 Ube Ind Ltd ラクタム化合物の製造方法
JP2006151911A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Ube Ind Ltd アミド化合物の製造方法
US8772476B2 (en) 2011-10-28 2014-07-08 Honeywell International Inc. Gas and liquid phase catalytic Beckmann rearrangement of oximes to produce lactams

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003024927A1 (fr) * 2001-09-12 2003-03-27 Asahi Kasei Chemicals Corporation Procede de production de lactame
CN100375741C (zh) * 2001-09-12 2008-03-19 旭化成化学株式会社 生产内酰胺的方法
JP2006083160A (ja) * 2004-08-19 2006-03-30 Ube Ind Ltd ラクタム化合物の製造方法
JP2006151911A (ja) * 2004-12-01 2006-06-15 Ube Ind Ltd アミド化合物の製造方法
JP4639781B2 (ja) * 2004-12-01 2011-02-23 宇部興産株式会社 アミド化合物の製造方法
US8772476B2 (en) 2011-10-28 2014-07-08 Honeywell International Inc. Gas and liquid phase catalytic Beckmann rearrangement of oximes to produce lactams
US9221762B2 (en) 2011-10-28 2015-12-29 Honeywell International Inc. Gas and liquid phase catalytic beckmann rearrangement of oximes to produce lactams
US9662643B2 (en) 2011-10-28 2017-05-30 AdvanSix Resins & Chemical LLC Gas and liquid phase catalytic Beckmann rearrangement of oximes to produce lactams

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Xu et al. Distinctions of hydroxylamine formation and decomposition in cyclohexanone ammoximation over microporous titanosilicates
KR100601230B1 (ko) 락탐의 제조 방법
US5525323A (en) Pentasil zeolites agglomerated in the form of hollow spheres
JP2005503919A (ja) 触媒/触媒前駆体としてゼオライトを使用するプロセス
JPH10109964A (ja) 触媒として塩基処理されたゼオライトを使用するトリエチレンジアミンの合成
JP2001072657A (ja) アミド化合物の製造方法
TW201843133A (zh) 製備氟烷基腈及對應氟烷基四唑之方法
JP2001072658A (ja) アミド化合物の製造方法
JP2001019670A (ja) 転位反応による有機化合物の製造方法
KR20120044880A (ko) 시클로헥사논 옥심의 제조 방법
JP4816505B2 (ja) ケトン化合物の製造方法
CZ287271B6 (en) Conversion process of oximes to corresponding amides
JP2008207156A5 (ja)
JP4760917B2 (ja) 固体酸触媒の調製方法、及び該触媒を用いたラクタム化合物の製造方法
US7232784B2 (en) Metal oxide-containing kenyaite catalyst, method for preparing the same, and method for preparing ε-caprolactam using the same
JP2006272217A (ja) 硫酸化処理された固体酸触媒およびその使用
KR100327157B1 (ko) 제올라이트 촉매의 제조 방법 및 이를 이용한 ε-카프로락탐의제조 방법
RU2071475C1 (ru) Способ получения триэтилендиамина
JPH0618798B2 (ja) エチルベンゼンの製造方法
JP4415580B2 (ja) ラクタム化合物の製造方法
JP2000256309A (ja) ε−カプロラクタムの製造方法
KR100671976B1 (ko) 실리카 고체 촉매, 이의 제조방법 및 이를 이용한 ε-카프로락탐의 제조방법
JP2000256308A (ja) ε−カプロラクタムの製造用固体触媒およびそれを用いてなるε−カプロラクタムの製造方法
JPS63307834A (ja) 4−ヒドロキシ−α−メチルベンジルアルコ−ルの製法
JP2005225821A (ja) 環状アミド化合物の製造方法