JP2001071531A - インク吸収体、記録装置、および記録装置の制御方法 - Google Patents

インク吸収体、記録装置、および記録装置の制御方法

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JP2001071531A
JP2001071531A JP24649799A JP24649799A JP2001071531A JP 2001071531 A JP2001071531 A JP 2001071531A JP 24649799 A JP24649799 A JP 24649799A JP 24649799 A JP24649799 A JP 24649799A JP 2001071531 A JP2001071531 A JP 2001071531A
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ink absorber
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財士 山田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクミストの発生を防止することができる
インク吸収体、記録装置、および記録装置の制御方法を
提供すること。 【解決手段】 記録ヘッドH1001のインク吐出口か
ら吐出されるインク滴を受けるインク吸収体を特定し、
インク滴の飛翔中の流れが乱れる乱流域S3よりもイン
ク吐出口寄りの位置にて、インク吸収体がインク滴を受
ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録ヘッドから吐
出されるインク滴を受容するインク吸収体、そのインク
吸収体を備えた記録装置、およびその記録装置の制御方
法に関するものである。
【0002】なお、本発明は、一般的なプリント装置の
ほか、複写機、通信システムを有するファクシミリ,プ
リント部を有するワードプロセッサ等の装置、さらに
は、各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用記録
装置に適用することができる。
【0003】
【従来の技術】近年、インクジェット記録装置の開発に
おいては、インクの吐出量Vdを小さくする小液滴化に
より、記録画像の高画質化を図る研究が行われてきてい
る。また、それと併せて記録速度の向上も要求され、例
えば、15kHzの駆動周波数によってインクを吐出す
るようになってきている。
【0004】しかしながら、吐出するインクの小液滴化
に伴なってインクの吐出口が小径化されることになるた
め、その吐出口を含むノズル部分にインクが目詰まりし
やすくなる。このような不具合を防止する方法として
は、インクの吐出口から、画像の記録に寄与しないイン
クを吐出する方法(以下、「予備吐出」ともいう)があ
る。そのように予備吐出されるインクは、インク吸収体
に直接受容される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、予備吐出され
るインクの小液滴は、本発明者の実験により、インクミ
ストの発生原因となることが分かった。このインクミス
トは、機内ミストとも称され、記録装置の筐体(プリン
タ筐体)の内側部品に付着して汚れとなって蓄積され、
耐久年数を過ぎるころには目視で確認されるほどの汚れ
となる。この汚れがセンサー類に付着した場合には、記
録装置の誤動作を引き起こすおそれがある。
【0006】本発明の目的は、インクミスト発生のメカ
ニズムを究明し、その結果を踏まえて、インクミストの
発生を防止することができるインク吸収体、記録装置、
および記録装置の制御方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のインク吸収体
は、記録ヘッドのインク吐出口から吐出されるインク滴
を受容可能なインク吸収体であって、前記インク滴の飛
翔中の流れが乱れる位置よりも前記インク吐出口寄りの
位置に、前記インク滴を受ける受け面が形成されたこと
を特徴とする。
【0008】本発明の記録装置は、インク滴を吐出可能
な記録ヘッドを用いて被記録媒体に画像を形成し、前記
記録ヘッドのインク吐出状態を良好に保つための回復処
理時に、画像の記録に寄与しないインク滴を前記記録ヘ
ッドからインク吸収体に向かって吐出可能な記録装置に
おいて、前記インク吸収体として、上記のインク吸収体
を備えたことを特徴とする。
【0009】本発明の記録装置の制御方法は、インク滴
を吐出可能な記録ヘッドを用いて被記録媒体に画像を形
成し、前記記録ヘッドのインク吐出状態を良好に保つた
めの回復処理時に、画像の記録に寄与しないインク滴を
前記記録ヘッドからインク吸収体に向かって吐出可能で
あり、かつ前記インク吸収体として、上記のインク吸収
体を備えた記録装置の制御方法であって、前記インク滴
の単位時間当たりの吐出量が前記インク吸収体のインク
吸収能力を超えないように、前記回復処理時における前
記記録ヘッドの駆動周波数を設定することを特徴とす
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の記
録装置に係る実施形態を説明する。
【0011】なお、本明細書において、「プリント」
(「記録」という場合もある)とは、文字、図形等有意
の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、
また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであ
るか否かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、
パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も
言うものとする。
【0012】ここで、「プリント媒体」とは、一般的な
プリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プ
ラスチック・フィルム、金属板等、ガラス、セラミック
ス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものと
する。
【0013】さらに、「インク」(「液体」という場合
もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈
されるべきもので、プリント媒体上に付与されることに
よって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント
媒体の加工、或いはインクの処理(例えばプリント媒体
に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化)に供
され得る液体を言うものとする。
【0014】以下に説明する実施形態では、インクジェ
ット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを例に挙
げ説明する。
【0015】『基本構成』まず、図1から図10に基づ
いて、そのプリンタの基本構成について説明する。
【0016】[装置本体]図1及び図2にインクジェッ
ト記録方式を用いたプリンタの概略構成を示す。図1に
おいて、この実施形態におけるプリンタの外殻をなす装
置本体M1000は、下ケースM1001、上ケースM
1002、アクセスカバーM1003及び排出トレイM
1004の外装部材と、その外装部材内に収納されたシ
ャーシM3019(図2参照)とから構成される。
【0017】前記シャーシM3019は、所定の剛性を
有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置
の骨格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものと
なっている。また、前記下ケースM1001は装置本体
M1000の略下半部を、上ケースM1002は装置上
本体M1000の略上半部をそれぞれ形成しており、両
ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納する
収納空間を有する中空体構造をなし、その上面部及び前
面部にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0018】さらに、前記排出トレイM1004はその
一端部が下ケースM1001に回転自在に保持され、そ
の回転によって下ケースM1001の前面部に形成され
る前記開口部を開閉させ得るようになっている。このた
め、記録動作を実行させる際には、排出トレイM100
4を前面側へと回転させて開口部を開成させることによ
り、ここから記録シートが排出可能となると共に排出さ
れた記録シートPを順次積載し得るようになっている。
また、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM
1004a,M1004bが収納されており、必要に応
じて各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持
面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0019】アクセスカバーM1003は、その一端部
が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形
成される開口部を開閉し得るようになっており、このア
クセスカバーM1003を開くことによって本体内部に
収納されている記録ヘッドカートリッジH1000ある
いはインクタンクH1900等の交換が可能となる。な
お、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM10
03を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバ
ー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバ
ーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することに
より、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようにな
っている。
【0020】また、上ケースM1002の後部上面に
は、電源キーE0018及びレジュームキーE0019
が押下可能に設けられると共に、LED E0020が
設けられており、電源キーE0018を押下すると、L
ED E0020が点灯し記録可能であることをオペレ
ータに知らせるものとなっている。また、LED E0
020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、ブザーE0
021(図7)をならすことによりプリンタのトラブル
等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有する。
なお、トラブル等が解決した場合には、レジュームキー
E0019を押下することによって記録が再開されるよ
うになっている。
【0021】[記録動作機構]次に、上記プリンタの装
置本体M1000に収納、保持される本実施形態におけ
る記録動作機構について説明する。
【0022】本実施形態における記録動作機構として
は、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自
動給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出さ
れる記録シートPを所望の記録位置へと導くと共に、記
録位置から排出部M3030へと記録シートPを導く搬
送部M3029と、搬送部M3029に搬送された記録
シートPに所望の記録を行なう記録部と、前記記録部等
に対する回復処理を行う回復部(M5000)とから構
成されている。
【0023】(記録部)ここで、前記記録部を説明す
る。
【0024】前記キャリッジ軸M4021によって移動
可能に支持されたキャリッジM4001と、このキャリ
ッジM4001に着脱可能に搭載される記録ヘッドカー
トリッジH1000とからなる。
【0025】記録ヘッドカートリッジ まず、前記記録ヘッドカートリッジについて図3〜5に
基づき説明する。
【0026】この実施形態における記録ヘッドカートリ
ッジH1000は、図3に示すようにインクを貯留する
インクタンクH1900と、このインクタンクH190
0から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから
吐出させる記録ヘッドH1001とを有し、前記記録ヘ
ッドH1001は、後述するキャリッジM4001に対
して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式
を採るものとなっている。
【0027】ここに示す記録ヘッドカートリッジH10
00では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするた
め、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシ
アン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエロー
の各色独立のインクタンクが用意されており、図4に示
すように、それぞれが記録ヘッドH1001に対して着
脱自在となっている。
【0028】そして,前記記録ヘッドH1001は、図
5の分解斜視図に示すように、記録素子基板H110
0、第1のプレートH1200、電気配線基板H130
0、第2のプレートH1400、タンクホルダーH15
00、流路形成部材H1600、フィルターH170
0、シールゴムH1800から構成されている。
【0029】記録素子基板H1100には、Si基板の
片面にインクを吐出するための複数の記録素子と、各記
録素子に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術
により形成され、この記録素子に対応した複数のインク
流路と複数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフ
ィ技術により形成されると共に、複数のインク流路にイ
ンクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するよ
うに形成されている。また、前記記録素子基板H110
0は第1のプレートH1200に接着固定されており、
ここには、前記記録素子基板H1100にインクを供給
するためのインク供給口H1201が形成されている。
さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有す
る第2のプレートH1400が接着固定されており、こ
の第2のプレートH1400は、電気配線基板H130
0と記録素子基板H1100とが電気的に接続されるよ
う電気配線基板H1300を保持している。この電気配
線基板H1300は、前記記録素子基板H1100にイ
ンクを吐出するための電気信号を印加するものであり、
記録素子基板H1100に対応する電気配線と、この電
気配線端部に位置し本体からの電気信号を受け取るため
の外部信号入力端子H1301とを有しており、前記外
部信号入力端子H1301は、後述のタンクホルダーH
1500の背面側に位置決め固定されている。
【0030】一方、前記インクタンクH1900を着脱
可能に保持するタンクホルダーH1500には、流路形
成部材H1600が超音波溶着され、インクタンクH1
900から第1のプレートH1200に亘るインク流路
H1501を形成している。また、インクタンクH19
00と係合するインク流路H1501のインクタンク側
端部には、フィルターH1700が設けられており、外
部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。ま
た、インクタンクH1900との係合部にはシールゴム
H1800が装着され、前記係合部からのインクの蒸発
を防止し得るようになっている。
【0031】さらに、前述のようにタンクホルダーH1
500、流路形成部材H1600、フィルターH170
0及びシールゴムH1800から構成されるタンクホル
ダー部と、前記記録素子基板H1100、第1のプレー
トH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレ
ートH1400から構成される記録素子部とを、接着等
で結合することにより、記録ヘッドH1001を構成し
ている。
【0032】(キャリッジ)次に、図2に基づき前記キ
ャリッジM4001を説明する。
【0033】図示のように、キャリッジM4001に
は、キャリッジM4001と係合し記録ヘッドH100
1をキャリッジM4001の装着位置に案内するための
キャリッジカバーM4002と、記録ヘッドH1001
のタンクホルダーH1500と係合し記録ヘッドH10
01を所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘッ
ドセットレバーM4007とが設けられている。すなわ
ち、ヘッドセットレバーM4007はキャリッジM40
01の上部にヘッドセットレバー軸に対して回動可能に
設けられると共に、記録ヘッドH1001との係合部に
は不図示のヘッドセットプレートがばねを介して備えら
れ、このばね力によって記録ヘッドH1001を押圧し
ながらキャリッジM4001に装着する構成となってい
る。
【0034】またキャリッジM4001の記録ヘッドH
1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプ
リントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)E0
011が設けられ、コンタクトFPC E0011上の
コンタクト部と記録ヘッドH1001に設けられたコン
タクト部(外部信号入力端子)H1301とが電気的に
接触し、記録のための各種情報の授受や記録ヘッドH1
001への電力の供給などを行い得るようになってい
る。
【0035】ここでコンタクトFPC E0011のコ
ンタクト部とキャリッジM4001との間には不図示の
ゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力
とヘッドセットレバーばねによる押圧力とによってコン
タクト部とキャリッジM4001との確実な接触を可能
とするようになっている。さらに前記コンタクトFPC
E0011はキャリッジM4001の背面に搭載され
たキャリッジ基板E0013に接続されている(図7参
照)。
【0036】[スキャナ]この実施形態におけるプリン
タは、記録ヘッドを示すようなスキャナと交換すること
で読取装置としても使用することができる。
【0037】このスキャナは、プリンタ側のキャリッジ
と共に移動し、記録媒体に代えて給送された原稿画像を
副走査方向において読み取るようになっており、その読
み取り動作と原稿の給送動作とを交互に行うことによ
り、1枚の原稿画像情報を読み取るようになっている。
【0038】図6はこのスキャナM6000の概略構成
を示す図である。
【0039】図示のように、スキャナホルダM6001
は箱型形状をなしており、その内部には読み取りに必要
な光学系・処理回路などが収納されている。また、この
スキャナM6000をキャリッジM4001へと装着し
た時、原稿面と対面する部分にはスキャナ読取レンズM
6006が設けられており、ここから原稿画像を読み取
るようになっている。スキャナ照明レンズM6005は
内部に不図示の光源を有し、その光源から発せられた光
が原稿へと照射される。
【0040】前記スキャナホルダM6001の底部に固
定されたスキャナカバーM6003は、スキャナホルダ
M6001内部を遮光するように嵌合し、側面に設けら
れたルーバー状の把持部によってキャリッジM4001
への着脱操作性の向上を図っている。スキャナホルダM
6001の外形形状は記録ヘッドH1001と略同形状
であり、キャリッジM4001へは記録ヘッドカートリ
ッジH1000と同様の操作で着脱することができる。
【0041】また、スキャナホルダM6001には、前
記処理回路を有する基板が収納される一方、この基板に
接続されたスキャナコンタクトPCBが外部に露出する
よう設けられており、キャリッジM4001へとスキャ
ナM6000を装着した際、前記スキャナコンタクトP
CB M6004がキャリッジM4001側のコンタク
トFPC E0011に接触し、前記基板を、前記キャ
リッジM4001を介して本体側の制御系に電気的に接
続させるようになっている。
【0042】次に、本発明の実施形態における電気的回
路構成を説明する。図7は、この実施形態における電気
的回路の全体構成を概略的に示す図である。
【0043】この実施形態における電気的回路は、主に
キャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPC
B(Printed Circuit Board)E0014、電源ユニッ
トE0015等によって構成されている。ここで、前記
電源ユニットは、メインPCB E0014と接続さ
れ、各種駆動電源を供給するものとなっている。また、
キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4001
(図2)に搭載されたプリント基板ユニットであり、コ
ンタクトFPC E0011を通じて記録ヘッドとの信
号の授受を行うインターフェースとして機能する他、キ
ャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダセンサE
0004から出力されるパルス信号に基づき、エンコー
ダスケールE0005とエンコーダセンサE0004と
の位置関係の変化を検出し、その出力信号をフレキシブ
ルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じて
メインPCB E0014へと出力する。
【0044】さらに、メインPCBはこの実施形態にお
けるインクジェット記録装置の各部の駆動制御を司るプ
リント基板ユニットであり、紙端検出センサ(PEセン
サ)E0007、ASFセンサE0009、カバーセン
サE0022、パラレルインターフェース(パラレルI
/F)E0016、シリアルインターフェース(シリア
ルI/F)E0017、リジュームキーE0019、L
ED E0020、電源キーE0018、ブザーE00
21等に対するI/Oポートを基板上に有し、さらにC
RモータE0001、LFモータE0002、PGモー
タE0003と接続されてこれらの駆動を制御する他、
インクエンドセンサE0006、GAPセンサE000
8、PGセンサE0010、CRFFC E0012、
電源ユニットE0015との接続インターフェイスを有
する。
【0045】図8は、メインPCBの内部構成を示すブ
ロック図である。図において、E1001はCPUであ
り、このCPU E1001は内部にオシレータOSC
E1002を有すると共に、発振回路E1005に接
続されてその出力信号E1019によりシステムクロッ
クを発生する。また、制御バスE1014を通じてRO
M E1004およびASIC(Application Specific
Integrated Circuit)E1006に接続され、ROM
に格納されたプログラムに従って、ASICの制御、電
源キーからの入力信号E1017、及びリジュームキー
からの入力信号E1016、カバー検出信号E104
2、ヘッド検出信号(HSENS)E1013の状態の
検知を行ない、さらにブザー信号(BUZ)E1018
によりブザーE0021を駆動し、内蔵されるA/Dコ
ンバータE1003に接続されるインクエンド検出信号
(INKS)E1011及びサーミスタ温度検出信号
(TH)E1012の状態の検知を行う一方、その他各
種論理演算・条件判断等を行ない、インクジェット記録
装置の駆動制御を司る。
【0046】ここで、ヘッド検出信号E1013は、記
録ヘッドカートリッジH1000からフレキシブルフラ
ットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013及
びコンタクトフレキシブルプリントケーブルE0011
を介して入力されるヘッド搭載検出信号であり、インク
エンド検出信号はインクエンドセンサE0006から出
力されるアナログ信号、サーミスタ温度検出信号E10
12はキャリッジ基板E0013上に設けられたサーミ
スタ(図示せず)からのアナログ信号である。
【0047】E1008はCRモータドライバであっ
て、モータ電源(VM)E1040を駆動源とし、AS
IC E1006からのCRモータ制御信号E1036
に従って、CRモータ駆動信号E1037を生成し、C
RモータE0001を駆動する。E1009はLF/P
Gモータドライバであって、モータ電源E1040を駆
動源とし、ASIC E1006からのパルスモータ制
御信号(PM制御信号)E1033に従ってLFモータ
駆動信号E1035を生成し、これによってLFモータ
を駆動すると共に、PGモータ駆動信号E1034を生
成してPGモータを駆動する。
【0048】E1010は電源制御回路であり、ASI
C E1006からの電源制御信号E1024に従って
発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。
パラレルI/F E0016は、ASIC E1006
からのパラレルI/F信号E1030を、外部に接続さ
れるパラレルI/FケーブルE1031に伝達し、また
パラレルI/FケーブルE1031の信号をASIC
E1006に伝達する。シリアルI/F E0017
は、ASIC E1006からのシリアルI/F信号E
1028を、外部に接続されるシリアルI/Fケーブル
E1029に伝達し、また同ケーブルE1029からの
信号をASIC E1006に伝達する。
【0049】一方、前記電源ユニットE0015から
は、ヘッド電源(VH)E1039及びモータ電源(V
M)E1040、ロジック電源(VDD)E1041が
供給される。また、ASIC E1006からのヘッド
電源ON信号(VHON)E1022及びモータ電源O
N信号(VMOM)E1023が電源ユニットE001
5に入力され、それぞれヘッド電源E1039及びモー
タ電源E1040のON/OFFを制御する。電源ユニ
ットE0015から供給されたロジック電源(VDD)
E1041は、必要に応じて電圧変換された上で、メイ
ンPCB E0014内外の各部へ供給される。
【0050】またヘッド電源E1039は、メインPC
B E0014上で平滑された後にフレキシブルフラッ
トケーブルE0011へと送出され、記録ヘッドカート
リッジH1000の駆動に用いられる。E1007はリ
セット回路で、ロジック電源電圧E1040の低下を検
出して、CPU E1001及びASIC E1006
にリセット信号(RESET)E1015を供給し、初
期化を行なう。
【0051】このASIC E1006は1チップの半
導体集積回路であり、制御バスE1014を通じてCP
U E1001によって制御され、前述したCRモータ
制御信号E1036、PM制御信号E1033、電源制
御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022、及
びモータ電源ON信号E1023等を出力し、パラレル
I/F E0016およびシリアルI/F E0017
との信号の授受を行なう他、PEセンサE0007から
のPE検出信号(PES)E1025、ASFセンサE
0009からのASF検出信号(ASFS)E102
6、GAPセンサE0008からのGAP検出信号(G
APS)E1027、PGセンサE0007からのPG
検出信号(PGS)E1032の状態を検知して、その
状態を表すデータを制御バスE1014を通じてCPU
E1001に伝達し、入力されたデータに基づきCP
U E1001はLED駆動信号E1038の駆動を制
御してLEDE0020の点滅を行なう。
【0052】さらに、エンコーダ信号(ENC)E10
20の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド
制御信号E1021で記録ヘッドカートリッジH100
0とのインターフェイスをとり記録動作を制御する。こ
こにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020はフ
レキシブルフラットケーブルE0012を通じて入力さ
れるCRエンコーダセンサE0004の出力信号であ
る。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブル
フラットケーブルE0012、キャリッジ基板E001
3、及びコンタクトFPC E0011を経て記録ヘッ
ドH1000に供給される。
【0053】図9は、ASIC E1006の内部構成
を示すブロック図である。
【0054】なお、同図において、各ブロック間の接続
については、記録データやモータ制御データ等、ヘッド
や各部機構部品の制御にかかわるデータの流れのみを示
しており、各ブロックに内蔵されるレジスタの読み書き
に係わる制御信号やクロック、DMA制御にかかわる制
御信号などは図面上の記載の煩雑化を避けるため省略し
ている。
【0055】図中、E2002はPLLであり、図9に
示すように前記CPU E1001から出力されるクロ
ック信号(CLK)E2031及びPLL制御信号(P
LLON)E2033により、ASIC E1006内
の大部分へと供給するクロック(図示しない)を発生す
る。
【0056】また、E2001はCPUインターフェー
ス(CPUI/F)であり、リセット信号E1015、
CPU E1001から出力されるソフトリセット信号
(PDWN)E2032、クロック信号(CLK)E2
031及び制御バスE1014からの制御信号により、
以下に説明するような各ブロックに対するレジスタ読み
書き等の制御や、一部ブロックへのクロックの供給、割
り込み信号の受け付け等(いずれも図示しない)を行な
い、CPU E1001に対して割り込み信号(IN
T)E2034を出力し、ASIC E1006内部で
の割り込みの発生を知らせる。
【0057】また、E2005はDRAMであり、記録
用のデータバッファとして、受信バッファE2010、
ワークバッファE2011、プリントバッファE201
4、展開用データバッファE2016などの各領域を有
すると共に、モータ制御用としてモータ制御バッファE
2023を有し、さらにスキャナ動作モード時に使用す
るバッファとして、上記の各記録用データバッファに代
えてスキャナ取込みバッファE2024、スキャナデー
タバッファE2026、送出バッファE2028などの
領域を有する。
【0058】また、このDRAM E2005は、CP
U E1001の動作に必要なワーク領域としても使用
されている。すなわち、E2004はDRAM制御部で
あり、制御バスによるCPU E1001からDRAM
E2005へのアクセスと、後述するDMA制御部E
2003からDRAM E2005へのアクセスとを切
り替えて、DRAM E2005への読み書き動作を行
なう。
【0059】DMA制御部E2003では、各ブロック
からのリクエスト(図示せず)を受け付けて、アドレス
信号や制御信号(図示せず)、書込み動作の場合には書
込みデータ(E2038、E2041、E2044、E
2053、E2055、E2057)などをRAM制御
部に出力してDRAMアクセスを行なう。また読み出し
の場合には、DRAM制御部E2004からの読み出し
データ(E2040、E2043、E2045、E20
51、E2054、E2056、E2058、E205
9)を、リクエスト元のブロックに受け渡す。
【0060】また、E2006は1284I/Fであ
り、CPUI/F E2001を介したCPU E10
01の制御により、パラレルI/F E0016を通じ
て、図示しない外部ホスト機器との双方向通信インター
フェイスを行なう他、記録時にはパラレルI/F E0
016からの受信データ(PIF受信データE203
6)をDMA処理によって受信制御部E2008へと受
け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E2005
内の送出バッファE2028に格納されたデータ(12
84送信データ(RDPIF)E2059)をDMA処
理によりパラレルI/Fに送信する。
【0061】E2007はUSBI/Fであり、CPU
I/F E2001を介したCPUE1001の制御に
より、シリアルI/F E0017を通じて、図示しな
い外部ホスト機器との双方向通信インターフェイスを行
なう他、印刷時にはシリアルI/F E0017からの
受信データ(USB受信データE2037)をDMA処
理により受信制御部E2008に受け渡し、スキャナ読
み取り時にはDRAM E2005内の送出バッファE
2028に格納されたデータ(USB送信データ(RD
USB)E2058)をDMA処理によりシリアルI/
F E0017に送信する。受信制御部E2008は、
1284I/F E2006もしくはUSBI/F E
2007のうちの選択されたI/Fからの受信データ
(WDIF)E2038)を、受信バッファ制御部E2
039の管理する受信バッファ書込みアドレスに、書込
む。E2009は圧縮・伸長DMAであり、CPUI/
F E2001を介したCPUE1001の制御によ
り、受信バッファE2010上に格納された受信データ
(ラスタデータ)を、受信バッファ制御部E2039の
管理する受信バッファ読み出しアドレスから読み出し、
そのデータ(RDWK)E2040を指定されたモード
に従って圧縮・伸長し、記録コード列(WDWK)E2
041としてワークバッファ領域に書込む。
【0062】E2013は記録バッファ転送DMAで、
CPUI/F E2001を介したCPU E1007
の制御によってワークバッファE2011上の記録コー
ド(RDWP)E2043を読み出し、各記録コード
を、記録ヘッドカートリッジH1000へのデータ転送
順序に適するようなプリントバッファE2014上のア
ドレスに並べ替えて転送(WDWP E2044)す
る。また、E2012はワーククリアDMAであり、C
PUI/F E2001を介したCPU E1001の
制御によって記録バッファ転送DMA E2015によ
る転送が完了したワークバッファ上の領域に対し、指定
したワークフィルデータ(WDWF)E2042を繰返
し書込む。
【0063】E2015は記録データ展開DMAであ
り、CPUI/F E2001を介したCPU E10
01の制御により、ヘッド制御部E2018からのデー
タ展開タイミング信号E2050をトリガとして、プリ
ントバッファ上に並べ替えて書込まれた記録コードと展
開用データバッファE2016上に書込まれた展開用デ
ータとを読み出し、展開記録データ(RDHDG)E2
045を生成し、これをカラムバッファ書込みデータ
(WDHDG)E2047としてカラムバッファE20
17に書込む。ここで、カラムバッファE2017は、
記録ヘッドカートリッジH1000へと転送データ(展
開記録データ)とを一時的に格納するSRAMであり、
記録データ展開DMAとヘッド制御部とのハンドシェー
ク信号(図示せず)によって両ブロックにより共有管理
されている。
【0064】E2018はヘッド制御部で、CPUI/
F E2001を介したCPU E1001の制御によ
り、ヘッド制御信号を介して記録ヘッドカートリッジH
1000またはスキャナとのインターフェイスを行なう
他、エンコーダ信号処理部E2019からのヘッド駆動
タイミング信号E2049に基づき、記録データ展開D
MAに対してデータ展開タイミング信号E2050の出
力を行なう。
【0065】また、印刷時には、前記ヘッド駆動タイミ
ング信号E2049に従って、カラムバッファから展開
記録データ(RDHD)E2048を読み出し、そのデ
ータをヘッド制御信号E1021を通じて記録ヘッドカ
ートリッジH1000に出力する。また、スキャナ読み
取りモードにおいては、ヘッド制御信号E1021を通
して入力された取込みデータ(WDHD)E2053を
DRAM E2005上のスキャナ取込みバッファE2
024へとDMA転送する。E2025はスキャナデー
タ処理DMAであり、CPUI/F E2001を介し
たCPU E1001の制御により、スキャナ取込みバ
ッファE2024に蓄えられた取込みバッファ読み出し
データ(RDAV)E2054を読み出し、平均化等の
処理を行なった処理済データ(WDAV)E2055を
DRAM E2005上のスキャナデータバッファE2
026に書込む。E2027はスキャナデータ圧縮DM
Aで、CPUI/F E2001を介したCPU E1
001の制御により、スキャナデータバッファE202
6上の処理済データ(RDYC)E2056を読み出し
てデータ圧縮を行ない、圧縮データ(WDYC)E20
57を送出バッファE2028に書込み転送する。
【0066】E2019はエンコーダ信号処理部であ
り、エンコーダ信号(ENC)を受けて、CPU E1
001の制御で定められたモードに従ってヘッド駆動タ
イミング信号E2049を出力する他、エンコーダ信号
E1020から得られるキャリッジM4001の位置や
速度にかかわる情報をレジスタに格納して、CPU E
1001に提供する。CPU E1001はこの情報に
基づき、CRモータE0001の制御における各種パラ
メータを決定する。また、E2020はCRモータ制御
部であり、CPUI/F E2001を介したCPU
E1001の制御により、CRモータ制御信号E103
6を出力する。
【0067】E2022はセンサ信号処理部で、PGセ
ンサE0010、PEセンサE0007、ASFセンサ
E0009、及びGAPセンサE0008等から出力さ
れる各検出信号を受けて、CPU E1001の制御で
定められたモードに従ってこれらのセンサ情報をCPU
E1001に伝達する他、LF/PGモータ制御部D
MA E2021に対してセンサ検出信号E2052を
出力する。
【0068】LF/PGモータ制御DMAE2021
は、CPUI/F E2001を介したCPU E10
01の制御により、DRAM E2005上のモータ制
御バッファE2023からパルスモータ駆動テーブル
(RDPM)E2051を読み出してパルスモータ制御
信号Eを出力する他、動作モードによっては前記センサ
検出信号を制御のトリガとしてパルスモータ制御信号E
1033を出力する。また、E2030はLED制御部
であり、CPUI/F E2001を介したCPU E
1001の制御により、LED駆動信号E1038を出
力する。さらに、E2029はポート制御部であり、C
PUI/F E2001を介したCPU E1001の
制御により、ヘッド電源ON信号E1022、モータ電
源ON信号E1023、及び電源制御信号E1024を
出力する。
【0069】次に、上記のように構成された本発明の実
施形態におけるインクジェット記録装置の動作を図10
のフローチャートに基づき説明する。
【0070】AC電源に本装置が接続されると、まず、
ステップS1では装置の第1の初期化処理を行なう。こ
の初期化処理では、本装置のROMおよびRAMのチェ
ックなどの電気回路系のチェックを行ない、電気的に本
装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0071】次にステップS2では、装置本体M100
0の上ケースM1002に設けられた電源キーE001
8がONされたかどうかの判断を行い、電源キーE00
18が押された場合には、次のステップS3へと移行
し、ここで第2の初期化処理を行う。
【0072】この第2の初期化処理では、本装置の各種
駆動機構及びヘッド系のチェックを行なう。すなわち、
各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行うに際
し、本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0073】次にステップS4ではイベント待ちを行な
う。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令
イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび
内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベント
が発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
【0074】例えば、ステップS4で外部I/Fからの
印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へ
と移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベ
ントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同
ステップでその他のイベントが発生した場合にはステッ
プS11へと移行する。ここで、ステップS5では、外
部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、
用紙サイズ、印刷品位、給紙方法などを判断し、その判
断結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に
記憶し、ステップS6へと進む。次いでステップS6で
はステップS5で指定された給紙方法により給紙を開始
し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進
む。ステップS7では記録動作を行なう。この記録動作
では、外部I/Fから送出されてきた記録データを、一
旦記録バッファに格納し、次いでCRモータE0001
を駆動してキャリッジM4001の走査方向への移動を
開始すると共に、プリントバッファE2014に格納さ
れている記録データを記録ヘッドH1001へと供給し
て1行の記録を行ない、1行分の記録データの記録動作
が終了するとLFモータE0002を駆動し、LFロー
ラM3001を回転させて用紙を副走査方向へと送る。
この後、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fからの
1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステップ
S8へと進む。
【0075】ステップS8では、LFモータE0002
を駆動し、排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全
に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰
返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上
に完全に排紙された状態となる。
【0076】次にステップS9では、記録すべき全ペー
ジの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきペ
ージが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、以
下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返し、
記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記
録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次の
イベントを待つ。
【0077】一方、ステップS10ではプリンタ終了処
理を行ない、本装置の動作を停止させる。つまり、各種
モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切
断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS4
に進み、次のイベントを待つ。
【0078】また、ステップS11では、上記以外の他
のイベント処理を行なう。例えば、本装置の各種パネル
キーや外部I/Fからの回復指令や内部的に発生する回
復イベントなどに対応した処理を行なう。なお、処理終
了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0079】『特徴構成』次に、上記のような『基本構
成』のプリンタにおける本願発明の特徴構成の実施形態
を図面に基づいて説明する。
【0080】(第1の実施形態)図11から図18は、
本発明の第1の実施形態における特徴部分の説明図であ
る。
【0081】図11は、本実施形態のプリンタ(記録装
置)の要部の斜視図であり、その構成部品の形状などは
図2のプリンタと若干異なるものの、基本的な構成は図
2のプリンタと同様である。図11において、M300
1,M3014,M2001は、LFローラ、ピンチロ
ーラ、およびプラテンであり、これらによって搬送部M
3029(図2参照)が構成されている。M3029
は、排紙部M3020(図2参照)を構成する排出ロー
ラである。キャリッジM4001は、キャリッジ軸M4
012とキャリッジレールM4013によって、主走査
方向に沿って移動自在にガイドされる。また、キャリッ
ジM4001は、キャリッジモータプーリM4024と
アイドラ−プーリーM4020との間に掛け渡されたキ
ャリッジベルトM4018に連結されている。キャリッ
ジM4001は、キャリッジモータE0001の駆動力
により、キャリッジベルトM4018を介して、主走査
される。
【0082】回復部M5000には、ワイパーブレード
M5011やキャップM5001などが備えられてい
る。ワイパーブレードM5011は、記録ヘッドH10
01との相対移動によって、その記録ヘッドH1001
におけるインク吐出口の形成面に付着したインクを拭い
取る。キャップM5001は、記録ヘッドH1001に
対して近接離間すべく昇降され、記録ヘッドH1001
に近接したときに、その記録ヘッドH1001における
インク吐出口の形成面に密着(キャッピング)し、画像
の記録に寄与しないインクとしてインク吐出口から排出
されるインクを受容する。キャップM5001内には、
インクを吸収可能なインク吸収体(「キャップ吸収体」と
も称される)M5002(図15から図17参照)が備
えられている。
【0083】画像の記録に寄与しないインクとして、イ
ンク吐出口から排出されるインクは、記録ヘッドH10
01のインクの吐出状態を良好に保つ回復処理のために
排出されるインクであり、例えば、インク吐出口から吸
引排出、またはインク吐出口からインク吸収体に向かっ
て吐出される。本例の場合、キャップM5001内がチ
ューブを介して吸引ポンプに連通されており、その吸引
ポンプなどを用いて、図12のような回復処理をする。
【0084】すなわち、キャップM5001のキャッピ
ング状態において、まず、そのキャップM5001内に
吸引ポンプからの負圧を導入することによって、記録ヘ
ッドH1001のインク吐出口から、記録に適さなくな
った増粘インクや気泡などを吸引排出させる(ステップ
S80)。吸引排出されたインクは、キャップM500
1、チューブ、および吸引ポンプを通り、その吸引ポン
プの排出部から廃インク吸収体に排出される。その後、
キャップM5001のキャッピング状態を保ったまま、
そのキャップM5001内を大気に連通して、そのキャ
ップM5001内に吸引ポンプからの負圧を導入する。
これにより、キャップM5001内およびチューブ内の
インクが吸引されて、吸引ポンプの排出部から廃インク
吸収体に排出される(以下、この動作を「空吸引」(ステ
ップS82)という)。その後、ワイパーブレードM5
011によって、記録ヘッドH1001のインク吐出口
の形成面をワイピングして、その形成面に付着した残留
物を拭き取る(ステップS84)。その後、記録ヘッド
H1001のインク吐出口から、画像の記録に寄与しな
いインクをキャップM5001に向かって吐出させる
(以下、この動作を「予備吐出」(ステップS86)とい
う)。
【0085】図13は、記録ヘッドH1001からのイ
ンクの吐出実験の説明図である。
【0086】この吐出実験においては、記録ヘッドH1
001の走査位置を固定し、インクの吐出位置に対し
て、被験者の裏側(図13中の右側)から光を当てて、
同図中の下方に飛翔するインク滴を観察した。その結
果、図14のように、記録ヘッドH1001から吐出さ
れたインク滴によって気流が形成され、まず、乱れのな
い流れである層流から乱流に遷移する。インク滴は、そ
の乱流状態から、やがて肉眼で確認できないミスト状態
となっていく。インク滴が層流から乱流に遷移するとき
の臨界レイノズル数Rcをわずかに下回る層流は、イン
ク滴の流れが乱れる寸前の状態であるといえる。また、
このように層流から乱流に遷移している状態は、層流と
乱流とが入り交じった状態であり、以下、この状態を
「遷移領域」S2という。また、その遷移領域S2の上流
側および下流側のそれぞれを「層流域」S1、「乱流域」S
3という。
【0087】このような実験において用いて記録ヘッド
H1001は、吐出量Vdが5pl、吐出速度Vが15
m/secのヘッド特性をもつ。また、記録ヘッドH1
001は各インク色毎に対応して備えられ、それぞれの
記録ヘッドH1001には、ノズルが256ノズルずつ
設けられている。また、記録ヘッドH1001の記録素
子基板H1100(図5参照)には、それぞれのノズル
毎に対応するヒータ(電気熱変換体)が1つずつ形成さ
れており、そのヒータに対して、11Vの駆動電圧が
1.1μsecの間投入されることにより、ヒータ上の
インクが発泡してから収縮し、そのときの発泡エネルギ
ーによってインク吐出口からインク滴が吐出される。実
験に際しては、このような記録ヘッドH1001から、
1ノズル当たり、50000発のインク滴を10kHz
の駆動周波数によって吐出させた。そして、インク滴の
吐出方向に沿って配したスケールを用いて、そのインク
滴の飛翔状態を観察した。
【0088】その観察の結果、図14のように、インク
吐出口から吐出されたインク滴は、そのインク吐出口か
ら10mmまでが層流域S1となり、10mmから20
mmまでの間が遷移領域S2となり、20mm以上離れ
ると乱流域S3となることが確認できた。さらに、イン
ク吐出口から55mm以上離れると、インク滴は肉眼で
は確認できないミスト状態となった。
【0089】図15から図18は、このような記録ヘッ
ドH1001を用いての更なる実験の説明図である。
【0090】インクミストとしては、予備吐出されたイ
ンク滴がキャップM5001内のインク吸収体M500
2と衝突して発生するもの、乱流域S3の下流側にてイ
ンク滴が変化してなるもの、またはインク吐出口から吐
出される小インク滴(「サテライト滴」とも称される)か
ら生じたものなどがある。通常、インク吐出口からイン
ク吸収体M5002までの距離が40〜45mm程度で
あることから、現状におけるインクミストの主発生要因
は、インク滴とインク吸収体M5002との衝突による
ものと考えられる。よって、以下の図15から図18の
実験においては、インク滴とインク吸収体との衝突によ
るインクミストの発生を減らすべく、インク吐出口とイ
ンク吸収体との間の距離と、インクミストの発生との相
関を求めることとした。
【0091】以下の実験においては、インク吸収体M5
002として、粗密度でインク吸収性および拡散性に優
れた50mm四方、厚さ10mmのインク吸収体M50
02(後述する図18中の材質Bのメラミン)を用い、
それを記録ヘッドH1001からインク滴の吐出方向に
様々に離して備えた。そして、そのインク吸収体M50
02に向かってインク滴を吐出させた。
【0092】図15は、インク吐出口から10mm離し
たインク吸収体M5002に向かって、インク滴を吐出
したときの状況の説明図である。図16は、インク吐出
口から20mm離したインク吸収体M5002に向かっ
て、インク滴を吐出したときの状況の説明図である。図
17は、インク吐出口から30mm離したインク吸収体
M5002に向かって、インク滴を吐出したときの状況
の説明図である。これらの図において、矢印はインクミ
ストの流れを示し、インク吸収体M5002の配備位置
が層流域S1から遷移領域S2へと遠ざかるにつれて、
インクミストの舞い上がる量と範囲が大きくなり、その
配備位置が乱流領域S3の場合には、更にインクミスト
の舞い上がる量と範囲が大きくなる。つまり、インク吸
収体M5002の配備位置が層流域S1または遷移領域
S2になければ、インクミストが広範囲に発生して拡散
してしまう。このことを充分に踏まえて設計しなけれ
ば、インクミストによる機内の汚れが発生してしまう。
【0093】実際に、キャップM5001内のインク吸
収体M5002をインク吐出口から10mm、20m
m、300mm離した位置に配備して、そのインク吸収
体M5002に向かってインクを予備吐出し、そのとき
のインクミストの発生状況を目視により観察した。その
結果、インクミストの発生の程度は、インク吸収体M5
002をインク吐出口から10mmの層流域S1に配備
したときが最も少なかった。また、インク吸収体M50
02をインク吐出口から10mmの位置に配備したとき
と、それをインク吐出口から20mmの位置に配備した
ときにおいては、インクミストの発生の程度に大差がな
かった。インク吸収体M5002をインク吐出口から3
0mmの位置に配備したときは、インクミストが多量に
発生した。
【0094】結局、インク吐出口からの距離が遷移領域
S2以下となる位置に、インク吸収体を配備することに
よって、インクミストの発生を低減することができる。
一方、インク吸収体には、インクの吸収に必要な時間が
あるため、例えば、連続して数千発もの多量のインク滴
がインク吸収体に向かって吐出された場合には、インク
の吸収が間に合わずにインク吸収体の表面にインクが溜
まってしまい、その溜まったインクにインク滴が衝突し
てインクミストが発生することがある。したがって、イ
ンク吐出口とインク吸収体との間の距離の調整によるイ
ンクミストの低減は、記録ヘッドH1001からのイン
クの吐出量がインク吸収体の吸収能力の限界を超えない
範囲において、特に、インク滴の吐出回数や吐出量が少
ない場合に有効である。
【0095】図18は、インク吸収体の材質と記録ヘッ
ドH1001の駆動周波数上限値との関係の説明図であ
る。
【0096】図18において、見かけ密度は、インク吸
収体の重量を体積で割ったものである。浸透時間は、ス
ポイトから垂らした1滴のインク滴(約50〜60m
g)をインク吸収体が吸収するために要する時間であ
る。駆動周波数上限値は、インク吸収体を遷移領域S2
に配備した図16の状態において、吐出速度15m/s
ecの5plのインク滴をインク吸収体に衝突させたと
きに、インクミストが発生しない記録ヘッドH1001
の駆動周波数の上限値である。インク吸収体の配備位置
を遷移領域S2内に設定し、かつインク吸収体の材質に
合わせて、その駆動周波数上限値以下で記録ヘッドH1
001を駆動することにより、インクミストを低減する
ことができる。
【0097】(第2の実施形態)図19および図20
は、本発明の第2の実施形態における特徴部分の説明図
である。
【0098】本実施形態においては、予備吐出時間を短
縮すべく、記録ヘッドH1001の駆動周波数を上述し
た駆動周波数上限値よりも高くした予備吐出を可能とす
る。また、ある程度のインクミストの発生は容認した
上、発生したインクミストを効率よく誘導して、予備吐
出位置からのインクミストの吹き上がり防止と、インク
ミストの効率的な吸収を可能とする。
【0099】本例の場合は、図20のように、記録ヘッ
ドH1001から吐出されたインク滴の流れが乱れる以
前の位置に、インク吸収体M5002を配備すると共
に、そのインク吸収体M5002に対して、インク滴が
90°未満の進入角度(図20の場合は、45°の進入
角度)で衝突するように、インク吸収体M5002を配
備する。以下、検証結果と共に、インクミストの広がり
について説明する。
【0100】図19は、インク吸収体M5002して、
インク滴が90°の進入角度で衝突する場合の比較例で
ある。図20のように、インク吸収体M5002に対す
るインク滴の進入角度を45°とするように、インク吸
収体M5002を配備することにより、図19の場合に
比して、特に、インク滴の吐出方向とは逆の矢印a方向
へのインクミストの舞い上がりが抑えられて、インク吸
収体M5002の面に沿って矢印c方向にインクミスト
が流れる結果となった。
【0101】さらに、インク吸収体M5002に対する
インク滴の進入角度が鋭角であればあるほどに、インク
滴とインク吸収体M5002との衝突によって発生する
インクミストの舞い上がりが抑えられ、発生したインク
ミストおよびインク滴は、インク吸収体M5002の面
に沿って矢印c方向にスムーズに流れる。このことは、
インク吸収体に対するインク滴の進入角度によって、イ
ンクミストの発生を低減できると共に、発生したインク
ミストの流れが制御できることを意味する。すなわち、
インクミストは、インク吸収体の面に沿って重力方向に
より多く流れることから、記録ヘッドH1001に対す
るインク吸収体の表面の角度に応じて、インクミストの
流れを制御することができる。
【0102】(第3の実施形態)図21から図23は、
本発明の第3の実施形態における特徴部分の説明図であ
る。本実施形態においては、インク滴が衝突するインク
吸収体の面にスロープ状の面を形成し、そのスロープ状
の面の形状に応じて、インクミストの流れを制御する。
【0103】本例の場合は、図21のように、緩やかな
傾斜をもつインク吸収体50によって、同図中の矢印の
ように、そのインク吸収体50の傾斜に沿って、インク
ミストをパイプ状のインク吸収体51の内部に誘導す
る。さらに、本例の場合は、パイプ状のインク吸収体5
1内の通過過程におけるインクミストの流れを弱めて,
インクミストを取り除くために、図22および図23の
ように、そのインク吸収体51に複数の部屋52が設け
られている。この部屋52によりインクミストに乱流が
発生し、インクミストの流れが弱められて、インクミス
トがインク吸収体51に効率よく吸収されることにな
る。
【0104】(第4の実施形態)記録ヘッドH1001
のインク吐出量Vdを通常の6plから、10pl、2
0pl、30plへと変化させて、吐出速度V=15m
/secでインク滴を吐出させた。その結果、吐出量V
d=10pl以上のインク滴の吐出時におけるインクミ
ストの発生は、吐出量Vd=6plに比して殆どなかっ
た。
【0105】したがって、画像記録時のインク吐出量V
dが6pl以下の記録ヘッドにおいて、予備吐出時に、
インク吐出量Vdを10pl以上とすることによって、
インクミストの発生を防止することができる。
【0106】
【発明の効果】本発明は、記録ヘッドのインク吐出口か
ら吐出されるインク滴を受けるインク吸収体を特定し、
インク滴の飛翔中の流れが乱れる位置よりもインク吐出
口寄りの位置にて、インク吸収体がインク滴を受けるこ
とにより、インクミストの発生を抑えて、そのインクミ
ストによる悪影響を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態におけるインクジェットプリ
ンタの外観構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すものの外装部材を取り外した状態を
示す斜視図である。
【図3】本発明の実施形態に用いる記録ヘッドカートリ
ッジを組立てた状態を示す斜視図である。
【図4】図3に示す記録ヘッドカートリッジを示す分解
斜視図である。
【図5】図4に示した記録ヘッドを斜め下方から観た分
解斜視図である。
【図6】本発明の実施形態におけるスキャナカートリッ
ジを示す斜視図である。
【図7】本発明の実施形態における電気的回路の全体構
成を概略的に示すブロック図である。
【図8】図7に示したメインPCBの内部構成を示すブ
ロック図である。
【図9】図8に示したASICの内部構成を示すブロッ
ク図である。
【図10】本発明の実施形態の動作を示すフローチャー
トである。
【図11】本発明の特徴構成の第1の実施形態を備えた
記録装置の要部の斜視図である。
【図12】図11の記録装置における回復処理動作を説
明するためのフローチャートである。
【図13】図11における記録ヘッドからの吐出される
インク滴の観察状況の説明図である。
【図14】図11における記録ヘッドから吐出されるイ
ンク滴の流れの説明図である。
【図15】図14における層流域にインク吸収体を配備
した場合のインクミスト発生状況の説明図である。
【図16】図14における遷移領域にインク吸収体を配
備した場合のインクミスト発生状況の説明図である。
【図17】図14における乱流域にインク吸収体を配備
した場合のインクミスト発生状況の説明図である。
【図18】本発明のインク吸収体として適用可能な材質
と駆動周波数上限値との関係の説明図である。
【図19】本発明の特徴構成の第2の実施形態と比較す
るための比較例の説明図である。
【図20】本発明の特徴構成の第2の実施形態を説明す
るためのインク吸収体の配備形態の説明図である。
【図21】本発明の特徴構成の第3の実施形態を説明す
るためのインク吸収体の斜視図である。
【図22】図21におけるパイプ状のインク吸収体の断
面図である。
【図23】図21におけるパイプ状のインク吸収体の斜
視図である。
【符号の説明】
M1000 装置本体 M1001 下ケース M1002 上ケース M1003 アクセスカバー M1004 排出トレイ M2015 紙間調整レバー M2003 排紙ローラ M3001 LFローラ M3019 シャーシ M3022 自動給送部 M3029 搬送部 M3030 排出部 M4000 記録部 M4001 キャリッジ M4002 キャリッジカバー M4007 ヘッドセットレバー M4021 キャリッジ軸 M5000 回復系ユニット M6000 スキャナ M6001 スキャナホルダ M6003 スキャナカバー M6004 スキャナコンタクトPCB M6005 スキャナ照明レンズ M6006 スキャナ読取レンズ1 M6100 保管箱 M6101 保管箱ベース M6102 保管箱カバー M6103 保管箱キャップ M6104 保管箱バネ E0001 キャリッジモータ E0002 LFモータ E0003 PGモータ E0004 エンコーダセンサ E0005 エンコーダスケール E0006 インクエンドセンサ E0007 PEセンサ E0008 GAPセンサ(紙間センサ) E0009 ASFセンサ E0010 PGセンサ E0011 コンタクトFPC(フレキシフ゛ルフ゜リントケーフ゛ル) E0012 CRFFC(フレキシフ゛ルフラットケーフ゛ル) E0013 キャリッジ基板 E0014 メイン基板 E0015 電源ユニット E0016 パラレルI/F E0017 シリアルI/F E0018 電源キー E0019 リジュームキー E0020 LED E0021 ブザー E0022 カバーセンサ E1001 CPU E1002 OSC(CPU内蔵オシレータ) E1003 A/D(CPU内蔵A/Dコンバータ) E1004 ROM E1005 発振回路 E1006 ASIC E1007 リセット回路 E1008 CRモータドライバ E1009 LF/PGモータドライバ E1010 電源制御回路 E1011 INKS(インクエンド検出信号) E1012 TH(サーミスタ温度検出信号) E1013 HSENS(ヘッド検出信号) E1014 制御バス E1015 RESET(リセット信号) E1016 RESUME(リジュームキー入力) E1017 POWER(電源キー入力) E1018 BUZ(ブザー信号) E1019 発振回路出力信号 E1020 ENC(エンコーダ信号) E1021 ヘッド制御信号 E1022 VHON(ヘッド電源ON信号) E1023 VMON(モータ電源ON信号) E1024 電源制御信号 E1025 PES(PE検出信号) E1026 ASFS(ASF検出信号) E1027 GAPS(GAP検出信号) E0028 シリアルI/F信号 E1029 シリアルI/Fケーブル E1030 パラレルI/F信号 E1031 パラレルI/Fケーブル E1032 PGS(PG検出信号) E1033 PM制御信号(パルスモータ制御信号) E1034 PGモータ駆動信号 E1035 LFモータ駆動信号 E1036 CRモータ制御信号 E1037 CRモータ駆動信号 E0038 LED駆動信号 E1039 VH(ヘッド電源) E1040 VM(モータ電源) E1041 VDD(ロジック電源) E1042 COVS(カバー検出信号) E2001 CPU I/F E2002 PLL E2003 DMA制御部 E2004 DRAM制御部 E2005 DRAM E2006 1284 I/F E2007 USB I/F E2008 受信制御部 E2009 圧縮・伸長DMA E2010 受信バッファ E2011 ワークバッファ E2012 ワークエリアDMA E2013 記録バッファ転送DMA E2014 プリントバッファ E2015 記録データ展開DMA E2016 展開用データバッファ E2017 カラムバッファ E2018 ヘッド制御部 E2019 エンコーダ信号処理部 E2020 CRモータ制御部 E2021 LF/PGモータ制御部 E2022 センサ信号処理部 E2023 モータ制御バッファ E2024 スキャナ取込みバッファ E2025 スキャナデータ処理DMA E2026 スキャナデータバッファ E2027 スキャナデータ圧縮DMA E2028 送出バッファ E2029 ポート制御部 E2030 LED制御部 E2031 CLK(クロック信号) E2032 PDWM(ソフト制御信号) E2033 PLLON(PLL制御信号) E2034 INT(割り込み信号) E2036 PIF受信データ E2037 USB受信データ E2038 WDIF(受信データ/ラスタデータ) E2039 受信バッファ制御部 E2040 RDWK(受信バッファ読み出しデータ/
ラスタデータ) E2041 WDWK(ワークバッファ書込みデータ/
記録コード) E2042 WDWF(ワークフィルデータ) E2043 RDWP(ワークバッファ読み出しデータ
/記録コード) E2044 WDWP(並べ替え記録コード) E2045 RDHDG(記録展開用データ) E2047 WDHDG(カラムバッファ書込みデータ
/展開記録データ) E2048 RDHD(カラムバッファ読み出しデータ
/展開記録データ) E2049 ヘッド駆動タイミング信号 E2050 データ展開タイミング信号 E2051 RDPM(パルスモータ駆動テーブル読み
出しデータ) E2052 センサ検出信号 E2053 WDHD(取込みデータ) E2054 RDAV(取込みバッファ読み出しデー
タ) E2055 WDAV(データバッファ書込みデータ/
処理済データ) E2056 RDYC(データバッファ読み出しデータ
/処理済データ) E2057 WDYC(送出バッファ書込みデータ/圧
縮データ) E2058 RDUSB(USB送信データ/圧縮デー
タ) E2059 RDPIF(1284送信データ) H1000 記録ヘッドカートリッジ H1001 記録ヘッド H1100 記録素子基板 H1100T 吐出口 H1200 第1のプレート H1201 インク供給口 H1300 電気配線基板 H1301 外部信号入力端子 H1400 第2のプレート H1500 タンクホルダー H1501 インク流路 H1600 流路形成部材 H1700 フィルター H1800 シールゴム H1900 インクタンク M4012 キャリッジ軸 M4013 キャリッジレール M5001 キャップ M5002 インク吸収体 M5011 ワイパーブレード 50,51 インク吸収体 52 部屋

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドのインク吐出口から吐出され
    るインク滴を受容可能なインク吸収体であって、 前記インク滴の飛翔中の流れが乱れる位置よりも前記イ
    ンク吐出口寄りの位置に、前記インク滴を受ける受け面
    が形成されたことを特徴とするインク吸収体。
  2. 【請求項2】 前記受け面は、前記インク滴の流れが乱
    れない層流域から乱れる乱流層に遷移する遷移領域内に
    位置することを特徴とする請求項1に記載のインク吸収
    体。
  3. 【請求項3】 前記受け面は、前記インク滴の吐出方向
    に対して傾斜することを特徴とする請求項1または2に
    記載のインク吸収体。
  4. 【請求項4】 前記インク滴が前記インク吸収体に衝突
    したときに発生するインクミストを誘導する誘導部を有
    することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載
    のインク吸収体。
  5. 【請求項5】 前記誘導部は傾斜面によって形成される
    ことを特徴とする請求項4に記載のインク吸収体。
  6. 【請求項6】 インクミストが流れるための流路を備
    え、 前記流路中に、前記インクミストの流れを抑制するため
    の乱流を生じさせる部屋を設けたことを特徴とする請求
    項1から5のいずれかに記載のインク吸収体。
  7. 【請求項7】 前記流路は、インクを吸収可能な吸収体
    によって形成されることを特徴とする請求項1から6の
    いずれかに記載のインク吸収体。
  8. 【請求項8】 前記インク滴は、前記記録ヘッドのイン
    ク吐出状態を良好に保つ回復処理時に、画像の記録に寄
    与しないインク滴として前記インク受け面に向かって吐
    出されるものであることを特徴とする請求項1から7の
    いずれかに記載のインク吸収体。
  9. 【請求項9】 インク滴を吐出可能な記録ヘッドを用い
    て被記録媒体に画像を形成し、前記記録ヘッドのインク
    吐出状態を良好に保つための回復処理時に、画像の記録
    に寄与しないインク滴を前記記録ヘッドからインク吸収
    体に向かって吐出可能な記録装置において、 前記インク吸収体として、請求項1から8のいずれかに
    記載のインク吸収体を備えたことを特徴とする記録装
    置。
  10. 【請求項10】 前記インク滴の単位時間当たりの吐出
    量が前記インク吸収体のインク吸収能力を超えないよう
    に、前記回復処理時における前記記録ヘッドの駆動周波
    数を制御する駆動周波数制御手段を備えたことを特徴と
    する請求項9に記載の記録装置。
  11. 【請求項11】 前記回復処理時に、前記記録ヘッドが
    吐出するインク滴の量を画像の記録時よりも多くする吐
    出量制御手段を備えたことを特徴とする請求項9または
    10に記載の記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドは、6pl以下の量の
    インク滴を吐出することによって画像の記録が可能であ
    り、 前記吐出量制御手段は、前記回復処理時におけるインク
    滴の量を10pl以上とすることを特徴とする請求項1
    1に記載の記録装置。
  13. 【請求項13】 前記記録ヘッドは、インク滴を吐出す
    るためのエネルギーとして熱エネルギーを発生する電気
    熱変換体を有することを特徴とする請求項9から12の
    いずれかに記載の記録装置。
  14. 【請求項14】 インク滴を吐出可能な記録ヘッドを用
    いて被記録媒体に画像を形成し、前記記録ヘッドのイン
    ク吐出状態を良好に保つための回復処理時に、画像の記
    録に寄与しないインク滴を前記記録ヘッドからインク吸
    収体に向かって吐出可能であり、かつ前記インク吸収体
    として、請求項1から8のいずれかに記載のインク吸収
    体を備えた記録装置の制御方法であって、 前記インク滴の単位時間当たりの吐出量が前記インク吸
    収体のインク吸収能力を超えないように、前記回復処理
    時における前記記録ヘッドの駆動周波数を制御すること
    を特徴とする記録装置の制御方法。
  15. 【請求項15】 前記回復処理時に、前記記録ヘッドが
    吐出するインク滴の量を画像の記録時よりも多くするこ
    とを特徴とする請求項14に記載の記録装置の制御方
    法。
  16. 【請求項16】 前記記録ヘッドは、6pl以下の量の
    インク滴を吐出することによって画像の記録が可能であ
    り、 前記回復処理時におけるインク滴の量は10pl以上と
    することを特徴とする請求項15に記載の記録装置の制
    御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003159824A (ja) * 2001-09-13 2003-06-03 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2007283649A (ja) * 2006-04-18 2007-11-01 Ricoh Co Ltd 画像形成装置

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