JP2001162889A - インクジェット記録装置、画像読取装置、インクジェット記録方法、および画像読取方法 - Google Patents

インクジェット記録装置、画像読取装置、インクジェット記録方法、および画像読取方法

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JP2001162889A
JP2001162889A JP2000301098A JP2000301098A JP2001162889A JP 2001162889 A JP2001162889 A JP 2001162889A JP 2000301098 A JP2000301098 A JP 2000301098A JP 2000301098 A JP2000301098 A JP 2000301098A JP 2001162889 A JP2001162889 A JP 2001162889A
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Takashi Yoshida
貴 吉田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙間ギャップの調整時期を特定することによ
って、省電力化、静音化、および信頼性の向上を図るこ
とができるインクジェット記録装置、画像読取装置、イ
ンクジェット記録方法、および画像読取方法を提供する
こと。 【解決手段】 被記録媒体に画像を記録するための記録
動作モードにおいて、記録ヘッドがインクを吐出しない
非記録動作時に、記録ヘッドと被記録媒体との間のギャ
ップの調整機能を制限する。また被記録媒体に記録され
た画像を読取るための読取動作モードにおいて、スキャ
ナが画像を読取らない非読取動作時に、スキャナと被記
録媒体との間のギャップの調整機能を制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録装置、画像読取装置、インクジェット記録方法、およ
び画像読取方法に関するものである。
【0002】なお、本発明は、一般的なプリント装置の
ほか、複写機、通信システムを有するファクシミリ,プ
リント部を有するワードプロセッサ等の装置、さらに
は、各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用記録
装置に適用することができる。
【0003】
【従来の技術】近年、インクジェット記録装置による記
録画像の高画質化の進展が著しく、写真調の出力の品位
向上が焦点となってきている。記録ヘッドのノズルから
吐出されるインク滴の小滴化、および高密度化が進む
中、インク滴の吐出角度や、インク滴が記録紙等の被記
録媒体に到達するまでの挙動の安定性等の面から、ノズ
ルと被記録媒体との間の距離(以下、「紙間ギャップ」と
もいう)の影響の度合いが高まってきている。
【0004】紙間ギャップを一定に保つための自動紙間
調整機構としては、紙間ギャップを機械的に検出する機
械方式と、紙間ギャップを光学的に検出する光学方式が
提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、機械方式の紙
間自動調整機構は、紙間ギャップの検出に際して、用紙
等の被記録媒体の表面に接触子を当てる必要があり、そ
の接触子と被記録媒体との接触によって、被記録媒体の
送り精度に悪影響を与えるおそれがある。その悪影響を
抑えるためには、てこの原理を利用すべく接触子を長い
アーム状として、その接触子と被記録媒体との接触抵抗
を小さくする必要があり、その分、機構全体の大型化を
招いてしまう。
【0006】一方、光学方式の自動紙間調整機構は、記
録ヘッドがインクを吐出しない非記録動作時にも紙間ギ
ャップを検出して、それを自動調整するようになってい
る。そのため、記録ヘッドが主走査されるシリアルスキ
ャン方式のインクジェット記録装置において、その記録
ヘッドの回復処理等のために、その記録ヘッドが被記録
媒体の端部から外れたときに、記録ヘッドと共に移動す
る紙間ギャップ検出用の光学センサの検出値が急変して
しまう。その結果、記録ヘッドが被記録媒体の端部から
外れたときに、自動紙間調整機構が急な挙動を起こして
異音を発し、また記録ヘッドの非記録動作時における紙
間ギャップの無駄な制御のために、電力を浪費していま
うという問題があった。また、インクジェット記録装置
の動作モードに拘わりなく、紙間ギャップの調整値が一
律に設定されている。そのため、例えば、記録ヘッドと
スキャナがキャリッジに交換可能に搭載されるシリアル
スキャン方式のインクジェット記録装置の場合、記録ヘ
ッドを用いた記録動作時における紙間ギャップと、記録
紙等に記録された画像をスキャナによって読み取る読取
動作時におけるスキャナと記録紙等との間の間隔(以
下、「紙間ギャップ」ともいう)と、が同一であった。そ
のため、記録動作モードおよび読取動作モードのそれぞ
れに応じた最適な紙間ギャップを設定することができな
かった。また、ノズルから吐出されたインクのミストに
よって、紙間ギャップ検出用の光学センサが汚れてしま
い、紙間ギャップの検出精度の信頼性が損なわれるおそ
れがあった。
【0007】本発明の目的は、紙間ギャップの調整時期
を特定することによって、省電力化、静音化、および信
頼性の向上を図ることができるインクジェット記録装
置、画像読取装置、インクジェット記録方法、および画
像読取方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
記録装置は、インクを吐出可能な記録ヘッドを用いて、
被記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録装置
において、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギ
ャップを検出可能な検出手段と、前記検出手段の検出結
果に基づいて、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間
のギャップを調整可能な調整手段と、前記被記録媒体に
画像を記録するための記録動作モードにおいて、前記記
録ヘッドがインクを吐出しない非記録動作時は、前記調
整手段によるギャップの調整機能を制限する制限手段と
を備えたことを特徴とする。
【0009】本発明の画像読取装置は、スキャナを用い
て、被記録媒体に記録された画像の読取りが可能な画像
読取装置において、前記スキャナと前記被記録媒体との
間のギャップを検出可能な検出手段と、前記検出手段の
検出結果に基づいて、前記スキャナと前記被記録媒体と
の間のギャップを調整可能な調整手段と、前記被記録媒
体に記録された画像を読取るための読取動作モードにお
いて、前記スキャナが画像を読取らない非読取動作時
は、前記調整手段によるギャップの調整機能を制限する
制限手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】本発明のインクジェット記録方法は、イン
クを吐出可能な記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像
を記録可能なインクジェット記録方法において、前記記
録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップの検出結果
に基づいて、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間の
ギャップを調整し、前記被記録媒体に画像を記録するた
めの記録動作モードにおいて、前記記録ヘッドがインク
を吐出しない非記録動作時は、前記記録ヘッドと前記被
記録媒体との間のギャップの調整を制限することを特徴
とする。
【0011】本発明の画像読取方法は、スキャナを用い
て、被記録媒体に記録された画像の読取りが可能な画像
読取方法において、前記スキャナと前記被記録媒体との
間のギャップの検出結果に基づいて、前記スキャナと前
記被記録媒体との間のギャップを調整し、前記被記録媒
体に記録された画像を読取るための読取動作モードにお
いて、前記スキャナが画像を読取らない非読取動作時
は、前記スキャナと前記被記録媒体との間のギャップの
調整を制限することを特徴とする。
【0012】本発明のインクジェット記録装置は、イン
クを吐出可能な記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像
を記録可能なインクジェット記録装置において、前記記
録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップを検出可能
な検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前
記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップを調整
可能な調整手段と、前記被記録媒体に画像を記録するた
めの記録動作モードにおいて、前記記録ヘッドによる単
位時間あたりの平均記録デューティーが所定以上の時
は、前記調整手段によるギャップの調整機能を制限する
制限手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】本発明のインクジェット記録方法は、イン
クを吐出可能な記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像
を記録可能なインクジェット記録方法において、前記記
録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップの検出結果
に基づいて、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間の
ギャップを調整し、前記被記録媒体に画像を記録するた
めの記録動作モードにおいて、前記記録ヘッドによる単
位時間あたりの平均記録デューティーが所定以上の時
は、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップ
の調整を制限することを特徴とする。
【0014】本発明のインクジェット記録装置は、イン
クを吐出可能な記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像
を記録可能なインクジェット記録装置において、前記記
録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップを検出可能
な検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて、前
記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップを調整
可能な調整手段と、前記記録ヘッドがインクを吐出しな
い非記録動作時は、前記調整手段によるギャップの調整
機能を制限する制限手段とを備えたことを特徴とする。
【0015】本発明の画像読取装置は、スキャナを用い
て、被記録媒体に記録された画像の読取りが可能な画像
読取装置において、前記スキャナと前記被記録媒体との
間のギャップを検出可能な検出手段と、前記検出手段の
検出結果に基づいて、前記スキャナと前記被記録媒体と
の間のギャップを調整可能な調整手段と、前記スキャナ
が画像を読取らない非読取動作時は、前記調整手段によ
るギャップの調整機能を制限する制限手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0016】本発明のインクジェット記録方法は、イン
クを吐出可能な記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像
を記録可能なインクジェット記録方法において、前記記
録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップの検出結果
に基づいて、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間の
ギャップを調整し、前記記録ヘッドがインクを吐出しな
い非記録動作時は、前記記録ヘッドと前記被記録媒体と
の間のギャップの調整を制限することを特徴とする。
【0017】本発明の画像読取方法は、スキャナを用い
て、被記録媒体に記録された画像の読取りが可能な画像
読取方法において、前記スキャナと前記被記録媒体との
間のギャップの検出結果に基づいて、前記スキャナと前
記被記録媒体との間のギャップを調整し、前記スキャナ
が画像を読取らない非読取動作時は、前記スキャナと前
記被記録媒体との間のギャップの調整を制限することを
特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。
【0019】なお、本明細書において、「プリント」
(「記録」という場合もある)とは、文字、図形等有意
の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、
また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであ
るか否かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、
パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も
言うものとする。
【0020】ここで、「プリント媒体」とは、一般的な
プリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プ
ラスチック・フィルム、金属板等、ガラス、セラミック
ス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものと
する。
【0021】さらに、「インク」(「液体」という場合
もある)とは、上記「プリント」の定義と同様広く解釈
されるべきもので、プリント媒体上に付与されることに
よって、画像、模様、パターン等の形成またはプリント
媒体の加工、或いはインクの処理(例えばプリント媒体
に付与されるインク中の色材の凝固または不溶化)に供
され得る液体を言うものとする。
【0022】以下に説明する実施形態では、インクジェ
ット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを例に挙
げ説明する。
【0023】『基本構成』まず、図1から図18に基づ
いて、そのプリンタの基本構成について説明する。
【0024】[装置本体]図1及び図2にインクジェッ
ト記録方式を用いたプリンタの概略構成を示す。図1に
おいて、この実施形態におけるプリンタの装置本体M1
000の外殻は、下ケースM1001、上ケースM10
02、アクセスカバーM1003及び排出トレイM10
04を含む外装部材と、その外装部材内に収納されたシ
ャーシM3019(図2参照)とから構成される。
【0025】シャーシM3019は、所定の剛性を有す
る複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨
格をなし、後述の各記録動作機構を保持するものとなっ
ている。また、下ケースM1001は装置本体M100
0の外殻の略下半部を、上ケースM1002は装置本体
M1000の外殻の略上半部をそれぞれ形成しており、
両ケースの組合せによって内部に後述の各機構を収納す
る収納空間を有する中空体構造をなしている。装置本体
M1000の上面部及び前面部にはそれぞれ開口部が形
成されている。
【0026】さらに、排出トレイM1004はその一端
部が下ケースM1001に回転自在に保持され、その回
転によって下ケースM1001の前面部に形成される前
記開口部を開閉させ得るようになっている。このため、
記録動作を実行させる際には、排出トレイM1004を
前面側へと回転させて開口部を開成させることにより、
ここから記録シートが排出可能となると共に排出された
記録シートPを順次積載し得るようになっている。ま
た、排紙トレイM1004には、2枚の補助トレイM1
004a,M1004bが収納されており、必要に応じ
て各トレイを手前に引き出すことにより、用紙の支持面
積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0027】アクセスカバーM1003は、その一端部
が上ケースM1002に回転自在に保持され、上面に形
成される開口部を開閉し得るようになっており、このア
クセスカバーM1003を開くことによって本体内部に
収納されている記録ヘッドカートリッジH1000ある
いはインクタンクH1900等の交換が可能となる。な
お、ここでは特に図示しないが、アクセスカバーM10
03を開閉させると、その裏面に形成された突起がカバ
ー開閉レバーを回転させるようになっており、そのレバ
ーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することに
より、アクセスカバーの開閉状態を検出し得るようにな
っている。
【0028】また、上ケースM1002の後部上面に
は、電源キーE0018及びレジュームキーE0019
が押下可能に設けられると共に、LED E0020が
設けられており、電源キーE0018を押下すると、L
ED E0020が点灯し記録可能であることをオペレ
ータに知らせるものとなっている。また、LED E0
020は点滅の仕方や色の変化をさせたり、ブザーE0
021(図15)をならすことによりプリンタのトラブ
ル等をオペレータに知らせる等種々の表示機能を有す
る。なお、トラブル等が解決した場合には、レジューム
キーE0019を押下することによって記録が再開され
るようになっている。
【0029】[記録動作機構]次に、プリンタの装置本
体M1000に収納、保持される本実施形態における記
録動作機構について説明する。
【0030】本実施形態における記録動作機構として
は、記録シートを装置本体内へと自動的に給送する自動
給送部M3022と、自動給送部から1枚ずつ送出され
る記録シートを所望の記録位置へと導くと共に、記録位
置から排出部M3030へと記録シートを導く搬送部M
3029と、記録位置に搬送された記録シートに所望の
記録を行なう記録部M4000と、記録部M4000等
に対する回復処理を行う回復部M5000とから構成さ
れている。
【0031】次に、各機構部の構成を説明する。
【0032】(自動給送部)まず、図2及び図3に基づ
き自動給送部M3022を説明する。
【0033】本実施形態における自動給送部M3022
は、水平面に対して約30°〜60°の角度を持って積
載された記録シートを水平な状態で送り出し、不図示の
給送口から略水平な状態を維持しつつ本体内へと記録シ
ートを排出するものとなっている。
【0034】すなわち、自動給送部M3022には、給
送ローラM3026、シートガイドM3024a、M3
024b、圧板M3025、ASFベースM3023、
分離シートM3027、不図示の分離爪等が備えられて
いる。このうちASFベースM3023は、自動給送部
M3022の外殻をなすものであり、装置本体の背面側
に設けられている。また、ASFの前面側には、記録シ
ートを支持する圧板M3025が水平面に対し約30°
〜60°の角度をなすよう取り付けられると共に、記録
シートの両端部を案内する一対のシートガイドM302
4a及びM3024bが突設されている。一方のシート
ガイドM3024bは紙幅方向に移動可能となってお
り、記録シートの水平方向のサイズ(幅)に対応し得る
ようになっている。
【0035】また、ASFベースM3023の左右両側
面には、不図示の伝達ギアを介してPGモータに連動す
る駆動軸M3026aが回動可能に支持されており、そ
の駆動軸M3026aには略半月状の断面形状をなす給
送ローラM3026が複数個固定されている。そして、
圧板M3025上に積載された記録シートは、PGモー
タE0003(図15)の駆動に連動して給送ローラM
3026が回転することにより送り出される。ここで、
分離シートM3027および分離爪の作用によって、積
載された記録シートのうち最も上にある記録シートが順
次1枚ずつ分離され、搬送部M3029へと搬送され
る。なお、圧板M3025の下端部はASFベースM3
023との間に介在させた圧板ばねM3028によって
弾性的に支持されているため、給送ローラと記録シート
との圧接力を記録シートの積載枚数に拘わりなく一定に
保つことができる。
【0036】また、自動給送部M3022から搬送部M
3029に至る記録シートの搬送経路内には、PEレバ
ーばねM3021によって図3中時計方向へと付勢され
たPEレバーM3020が、装置本体M1000に固定
された所定の剛性を有する金属製の板状部材からなるシ
ャーシM3019に軸着されている。自動給送部M30
22から分離搬送された記録シートが通路を通過し、そ
の一端部が前記レバーをその一端部を押圧して回転させ
ることにより、不図示のPEセンサがPEレバーM30
20の回転を検知し、記録シートが搬送経路内に進入し
たことを検知する。そして、記録シートの搬送経路内へ
の進入が検知された後、予め決められた距離分、給送ロ
ーラM3026によって記録シートが下流側に搬送され
る。この給送ローラM3026による搬送動作は、後述
の搬送部に設けられた停止状態にあるLFローラM30
01とピンチローラM3014とのニップ部とに記録シ
ートの先端部が当接した後、前記記録シートPが約3m
mループした状態で停止する。
【0037】(搬送部)搬送部M3029は、LFロー
ラM3001、ピンチローラM3014、及びプラテン
M2001等を備えている。LFローラM3001は、
シャーシM3019等によって回動自在に支持された駆
動軸に固定されており、その一端部には、図4に示すよ
うにLFギアカバーM3002が装着され、これによっ
て駆動軸M3001aに固定されるLFギアM3003
と、このLFギアM3003に噛合するLF中間ギアM
3012の小ギアM3012a(図2参照)とを同時に
保護できる構成になっている。そして、LF中間ギアM
3012は、後述のLFモータE0002の駆動軸に設
けられた駆動ギアに連動しており、このモータの駆動力
によって回転する。
【0038】また、ピンチローラM3014は、シャー
シM3019に回動自在に支持されるピンチローラホル
ダM3015の先端部に軸着され、ピンチローラホルダ
M3015を付勢する巻きばね状のピンチローラばねM
3016によってLFローラM3001に圧接されてい
る。これによりピンチローラM3014は、LFローラ
M3001の回転に従動して回転し、前述のようにルー
プ状に停止している記録シートPをLFローラM300
1との間で挟持しつつ前方へと搬送させる。
【0039】また、ピンチローラM3014の回転中心
は、LFローラM3001の回転中心より約2mm搬送
方向下流側にオフセットして設けられている。このた
め、LFローラM3001とピンチローラM3014と
により搬送される記録シートは、図3中右斜め下方に向
かって搬送されることになり、記録シートは、プラテン
M2001の記録シート支持面M2001a(図5)に
沿って搬送される。
【0040】このように構成された搬送部においては、
自動給送部M3022の給紙ローラM3026による搬
送動作が停止した後、一定時間が経過するとLFモータ
E0002の駆動が開始され、LFモータE0002の
駆動がLF中間ギアM3012およびLFギアM300
3を介してLFローラM3001に伝達され、LFロー
ラM3001とピンチローラM3014とのニップ部に
先端部が当接している記録シートが、LFローラM30
01の回転によってプラテンM2001上の記録開始位
置まで搬送される。
【0041】この時、給送ローラM3026はLFロー
ラM3001と同時に再び回転を開始するため、記録シ
ートは、所定時間給送ローラM3026とLFローラM
3001との協動により下流側へと搬送されることとな
る。後述する記録ヘッドカートリッジH1000は、シ
ャーシM3019によってその両端部が固定されるキャ
リッジ軸M4012に沿って記録シートPの搬送方向と
直交する方向(走査方向)へと往復移動するキャリッジ
M4001に装着されて移動し、記録開始位置に待機し
ている前記記録シートにインクを吐出して所定の画像情
報に基づいて画像を記録する。
【0042】そして、画像の記録の後、LFローラM3
001の回転による所定量の搬送、例えば5.42mm
搬送という行単位での記録シートの搬送を行い、その搬
送動作終了後に、キャリッジM4001がキャリッジ軸
M4012に沿って主走査を行う、という動作が繰り返
し実行され、プラテンM2001上に位置する記録シー
トPに対して画像の記録が順次実施される。また、キャ
リッジ軸M4012は、一端が調整レバーM2015を
介して調整板(図示せず)に、他端がキャリッジ軸カム
M2011を介して他方の調整板M2012に、キャリ
ッジ軸ばねM2014を介して付勢された状態で装着さ
れている。調整板M2012および不図示の調整板は、
それぞれ記録ヘッドカートリッジH1000の吐出面と
プラテンM2001の記録支持面M2001aとの距離
を適切なものになるように調整できるよう、シャーシM
3019に固定されている。
【0043】さらに、調整レバーM2015は、不図示
の調整レバーばねの作用により、図1に示す上端位置と
不図示の下端位置との2つの停止位置へと選択的に設定
することが可能であり、下端位置に移動させた場合に
は、キャリッジM4001がプラテンM2001から例
えば約0.6mm待避する。このため、記録シートPが
封筒のように厚い場合には、予め調整レバーM2015
を下端位置に移動させさせておき、自動給紙部M302
2による給紙動作を開始させる。
【0044】また、調整レバーM2015が下端位置に
移動している場合は、GAPセンサE0008(図14
参照)がその状態を検知している。このため、記録シー
トに対して、自動給紙部M3022による給紙動作が開
始される時に、調整レバーM2015の位置設定が適正
であるか否かを判断し、不適切な状態を検知した場合に
は、メッセージの表示あるいはブザーの作動などによっ
て警告を発し、不適切な状態で記録動作が実行されるの
を未然に防止する。
【0045】[排紙部]次に、図2および図3に基づき
前記排紙部M3030を説明する。
【0046】図3に示すように、排出部M3030は、
排出ローラM2003、この排出ローラM2003に装
着されLFモータE0002の駆動をLF中間ギアM3
012を介して排出ローラM2003に伝達する排出ギ
アM3013、排出ローラM2003の回転に従動回転
し記録シートを排出ローラM2003との間で挟持しつ
つ搬送する第1の拍車M2004、及び記録シートPの
排出を補助する排出トレイM1004等を備えている。
第1の拍車M2004は、拍車ステイM2006に装着
された第1の拍車ホルダM2007に取付けられた拍車
ばね軸M2009の付勢力により排出ローラM2003
に押圧されている。
【0047】そして、この排紙部M3030へと搬送さ
れてきた記録シートは、排出ローラM2003と第1の
拍車M2004とによる搬送力を受けることとなるが、
第1の拍車M2004の回転中心は、排出ローラM20
03の回転中心より約2mm搬送方向上流側にオフセッ
トして設定されている。このため、排出ローラM200
3と第1の拍車M2004とにより搬送される記録シー
トは、プラテンM2001の記録シート支持面M200
1aとの間に隙間を生じることなく軽く接触するため、
記録シートは適正かつスムーズに搬送される。
【0048】さらに、排出ローラM2003と第1の拍
車M2004による搬送速度と、LFローラM3001
とピンチローラM3014とによる搬送速度はほぼ同等
の速度であるが、記録シートが弛むことを効果的に防止
するため、排出ローラM2003と第1の拍車M200
4とによる搬送速度の方が若干早くなるよう構成されて
いる。
【0049】さらに、拍車ステイM2006には、第1
の拍車M2004の下流側の一部に第2の拍車ホルダM
2008に装着された第2の拍車M2005が保持され
ており、記録シートが拍車ステイM2006に摺擦して
しまうことを防止している。
【0050】記録シートへの画像の記録が終了し、LF
ローラM3001とピンチローラM3014との間から
記録シートの後端が抜脱すると、排出ローラM2003
と第1の拍車M2004のみによる記録シートの搬送が
行われ、記録シートの排出は完了する。
【0051】(記録部)次に記録部M4000を説明す
るに、キャリッジ軸M4021によって移動可能に支持
されたキャリッジM4001と、このキャリッジM40
01に着脱可能に搭載される記録ヘッドカートリッジH
1000とからなる。
【0052】記録ヘッドカートリッジ まず、記録部に用いられる記録ヘッドカートリッジにつ
いて図6〜図8に基づき説明する。
【0053】この実施形態における記録ヘッドカートリ
ッジH1000は、図6に示すようにインクを貯留する
インクタンクH1900と、このインクタンクH190
0から供給されるインクを記録情報に応じてノズルから
吐出させる記録ヘッドH1001とを有する。記録ヘッ
ドH1001は、後述するキャリッジM4001に対し
て着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を
採るものとなっている。
【0054】ここに示す記録ヘッドカートリッジH10
00では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするた
め、インクタンクとして、例えば、ブラック、ライトシ
アン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエロー
の各色独立のインクタンクH1900が用意されてお
り、図7に示すように、それぞれが記録ヘッドH100
1に対して着脱自在となっている。
【0055】そして,記録ヘッドH1001は、図8の
分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、第
1のプレートH1200、電気配線基板H1300、第
2のプレートH1400、タンクホルダーH1500、
流路形成部材H1600、フィルターH1700、シー
ルゴムH1800から構成されている。
【0056】記録素子基板H1100には、Si基板の
片面にインクを吐出するための複数の記録素子と、各記
録素子に電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術
により形成され、この記録素子に対応した複数のインク
流路と複数の吐出口H1100Tとがフォトリソグラフ
ィ技術により形成されると共に、複数のインク流路にイ
ンクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するよ
うに形成されている。また、記録素子基板H1100は
第1のプレートH1200に接着固定されており、ここ
には、記録素子基板H1100にインクを供給するため
のインク供給口H1201が形成されている。さらに、
第1のプレートH1200には、開口部を有する第2の
プレートH1400が接着固定されており、この第2の
プレートH1400は、電気配線基板H1300と記録
素子基板H1100とが電気的に接続されるよう電気配
線基板H1300を保持している。この電気配線基板H
1300は、記録素子基板H1100にインクを吐出す
るための電気信号を印加するものであり、記録素子基板
H1100に対応する電気配線と、この電気配線端部に
位置し本体からの電気信号を受け取るための外部信号入
力端子H1301とを有しており、外部信号入力端子H
1301は、後述のタンクホルダーH1500の背面側
に位置決め固定されている。
【0057】一方、インクタンクH1900を着脱可能
に保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部
材H1600が例えば超音波溶着により固定され、イン
クタンクH1900から第1のプレートH1200に亘
るインク流路H1501を形成している。また、インク
タンクH1900と係合するインク流路H1501のイ
ンクタンク側端部には、フィルターH1700が設けら
れており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようにな
っている。また、インクタンクH1900との係合部に
はシールゴムH1800が装着され、係合部からのイン
クの蒸発を防止し得るようになっている。
【0058】さらに、前述のようにタンクホルダーH1
500、流路形成部材H1600、フィルターH170
0及びシールゴムH1800から構成されるタンクホル
ダー部と、記録素子基板H1100、第1のプレートH
1200、電気配線基板H1300及び第2のプレート
H1400から構成される記録素子部とを、接着等で結
合することにより、記録ヘッドH1001を構成してい
る。
【0059】(キャリッジ)次に、図2及び図9、図1
0を参照して、記録ヘッドカートリッジH1000を搭
載するキャリッジM4001を説明する。
【0060】各図に示すように、キャリッジM4001
には、キャリッジM4001と係合し記録ヘッドH10
01をキャリッジM4001の装着位置に案内するため
のキャリッジカバーM4002と、記録ヘッドH100
1のタンクホルダーH1500と係合し記録ヘッドH1
001を所定の装着位置にセットさせるよう押圧するヘ
ッドセットレバーM4007とが設けられている。すな
わち、ヘッドセットレバーM4007はキャリッジM4
001の上部にヘッドセットレバー軸M4008に対し
て回動可能に設けられると共に、記録ヘッドH1001
との係合部には不図示のヘッドセットプレートがばねを
介して備えられ、このばね力によって記録ヘッド100
1を押圧しながらキャリッジM4001に装着する構成
となっている。
【0061】またキャリッジM4001の記録ヘッドH
1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプ
リントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)E0
011が設けられ、コンタクトFPC E0011上の
コンタクト部E0011aと記録ヘッドH1001に設
けられたコンタクト部(外部信号入力端子)H1301
とが電気的に接触し、記録のための各種情報の授受や記
録ヘッドH1001への電力の供給などを行い得るよう
になっている。
【0062】ここでコンタクトFPC E0011のコ
ンタクト部E0011aとキャリッジM4001との間
には不図示のゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性
部材の弾性力とヘッドセットレバーばねによる押圧力と
によってコンタクト部E0011aとキャリッジM40
01との確実な接触を可能とするようになっている。さ
らに前記コンタクトFPC E0011はキャリッジM
4001の両側面部に引き出され、図9及び図10に示
すように一対のFPC押さえM4003、M4006に
よって両部端部がキャリッジM4001の両側面部に挟
持、固定され、キャリッジM4001の背面に搭載され
たキャリッジ基板E0013に接続されている(図10
参照)。
【0063】また、図10に示すようにキャリッジ基板
E0013はシャーシM3019に設けられている後述
のメイン基板E0014(図15参照)とキャリッジフ
レキシブルフラットケーブル(キャリッジFFC)E0
012により電気的に接続されている。また、図10に
示すようにキャリッジFFC E0014の一方の端部
とキャリッジ基板E0013との接合部には一組の押さ
え部材であるフレキシブルフラットケーブル押さえ(F
FC押さえ)M4015及びFFC押さえM4016が
設けられ、キャリッジFFC E0014がキャリッジ
基板E0013(図15参照)に固定的に設けられると
共に、キャリッジFFC E0012等から放射される
電磁波を遮断するためのフェライトコアM4017が設
けられている。
【0064】また、キャリッジFFC E0012の他
方の端部は、シャーシM3019(図2)にFFC押さ
えM4028(図2)によって固定されると共に、シャ
ーシM3019に設けられた不図示の穴を介してシャー
シM3019の背面側に導出され、前記メイン基板E0
014(図15)に接続されている。
【0065】図10に示すようにキャリッジ基板E00
13にはエンコーダセンサE0004が設けられ、シャ
ーシM3019の両側面の間にキャリッジ軸M4012
と平行に張架されたエンコーダスケールE0005上の
情報を検出することにより、キャリッジM4001の位
置や走査速度等を検出できるようになっている。この実
施形態の場合、エンコーダセンサE0004は光学式の
透過型センサであり、エンコーダスケールE0005は
ポリエステル等の樹脂製のフィルム上に写真製版などの
手法によって、エンコーダセンサからの検出光を遮断す
る遮光部と検出光が透過する透光部とを所定のピッチで
交互に印刷したものとなっている。
【0066】従って、キャリッジ軸M4012に沿って
移動するキャリッジM4001の位置は、キャリッジM
4001の走査軌道上の端部に設けられたシャーシM3
019の一方の側板にキャリッジを突き当て、その突き
当て位置を基準とし、その後キャリッジM4001の走
査に伴ないエンコーダセンサE0004によるエンコー
ダスケールE0005に形成されたパターン数を計数す
ることにより随時検出し得るようになっている。
【0067】またキャリッジM4001はシャーシM3
019の両側面の間に架設されたキャリッジ軸M401
2とキャリッジレールM4013とに案内されて走査さ
れるように構成され、キャリッジ軸M4012の軸受け
部には焼結製の金属等にオイル等の潤滑剤を含浸させて
なる一対のキャリッジ軸受けM4029がインサート成
形等の方法により一体的に形成されている。さらにキャ
リッジM4001のキャリッジレールM4013との当
接部には、摺動性や耐摩耗性に優れた樹脂等によって当
接部材であるキャリッジスライダ(CRスライダ)M4
014が設けられ、前述のCR軸受けM4029と共に
キャリッジM4001の潤滑な走査を可能とするよう構
成されている。
【0068】また、キャリッジM4001は、アイドラ
プーリM4020(図2)とキャリッジモータプーリM
4024(図2)との間にキャリッジ軸と略平行に張架
されたキャリッジベルトM4018に固定されており、
キャリッジモータE0001(図14)の駆動によって
キャリッジモータプーリM4024を移動させ、キャリ
ッジベルトM4018を往動方向または復動方向へと移
動させることにより、キャリッジM4001をキャリッ
ジ軸M4012に沿って走査させ得るようになってい
る。また、キャリッジモータプーリM4024は、シャ
ーシによって定位置に保持されているが、アイドラプー
リM4020は、プーリホルダM4021と共にシャー
シM3019に対して移動可能に保持され、モータプー
リM4024から離間する方向へとばねによって付勢さ
れているため、両プーリM4020からM4024に亘
って架け渡されたキャリッジベルトM4018には、常
に適度な張力が付与され、弛みのない良好な架設状態が
維持されるようになっている。なお、キャリッジベルト
M4018とキャリッジM4001との取付部分には、
キャリッジベルト止めM4019が設けられており、こ
れによってキャリッジM4001との取り付けを確実に
行い得るようになっている。
【0069】また、拍車ステイM2006のキャリッジ
M4001の走査軌道上には、キャリッジM4001に
装着された記録ヘッドカートリッジH1000のインク
タンクH1900に貯留されているインクの残量を検出
するため、インクタンクH1900に対向露出してイン
クエンプティセンサE0006(図2)が備えられてい
る。このインクエンプティセンサE0006はインクエ
ンプティセンサホルダーM4026によって保持される
と共に、センサの誤動作などを防止するため金属板等を
備えたインクエンプティセンサカバーM4027内に収
納され、外部からのノイズを遮断し得るようになってい
る。
【0070】(回復部)次に図11及び図12を用い
て、記録ヘッドカートリッジH1000に対しての回復
処理を行う回復部の説明を行う。
【0071】この実施形態における回復部は、装置本体
M1000に対し、独立して着脱を可能とする回復系ユ
ニットM5000によって構成されており、この回復系
ユニットM5000は、記録ヘッドH1001の記録素
子基板H1100に付着した異物を除去するためのクリ
ーニング手段やインクタンクH1900から記録ヘッド
H1001の記録素子基板1100に至るインクの流路
(H1501からH1501及びH1600を経てH1
400に至る流路)の正常化を図るための回復手段等を
備える。
【0072】図11及び図12において、E0003は
PGモータであり、後述するキャップM5001、ポン
プM5100、ワイパーブレードM5011、M501
2−1、M5012−2及び自動給送部M3022を駆
動するための駆動源として機能する。このPGモータE
0003ではモータ軸の両側部から駆動力を取り出して
おり、一側部は後述する駆動切換手段を介してポンプM
5100または前述の自動給送部M3022を駆動す
る。他側部は、ワンウェイクラッチM5041を介して
PGモータE0003が特定の回転方向(以下、この回
転方向を正転方向とし反対方向を逆転方向とする。)へ
と回転する時にのみ互いに連結されて連動するキャップ
M5001とワイパーブレードM5011、M5012
−1、M5012−2とを駆動する。従って、PGモー
タE0003が逆転方向に回転している時にはワンウェ
イクラッチM5041が空転し駆動力が伝達されないた
め、キャップM5001とワイパーブレードM501
1、M5012−1、M5012−2とは駆動されな
い。
【0073】キャップM5001はゴム等の弾性部材か
らなり、軸中心に回動可能なキャップレバーM5004
に取り付けられている。このキャップM5001は、ワ
ンウェイクラッチM5041、キャップ駆動伝達ギア列
M5110、キャップカム及びキャップレバーM500
4を介して矢印A方向(図12)に移動し、記録ヘッド
H1001の記録素子基板H1100に対して当接、離
間可能に構成されている。キャップM5001内には、
吸収体M5002が設けられており、キャッピング時に
所定の間隔をもって記録素子基板H1100と対向する
ように配置されている。
【0074】この吸収体M5002を配置することによ
り、吸引動作時に記録ヘッドカートリッジH1000か
ら出されたインクを受容することができ、さらに後述す
る空吸引によりキャップM5001内のインクを廃イン
ク吸収体へと完全に排出させることが可能となる。そし
て、キャップM5001にはキャップチューブM500
9とバルブチューブM5010の2本のチューブが接続
されており、キャップチューブM5009は後述するポ
ンプM5100のポンプチューブM5019に、バルブ
チューブM5010は後述するバルブゴムM5036に
それぞれ接続されている。
【0075】また、M5011、M5012−1、M5
012−2はゴム等の可撓性部材からなるワイパーブレ
ードであり、その端縁部が上方へ向けて突出するように
ブレードホルダM5013に立設されている。また、ブ
レードホルダM5013には、リードスクリューM50
31が挿通されると共に、このリードスクリューM50
31に形成された溝にブレードホルダM5013の不図
示の突起部が移動可能に嵌合している。このため、ブレ
ードホルダM5013がリードスクリューM5031の
回転に従って回転することにより、リードスクリューM
5031に沿って矢印B1、B2方向(図12)へと往
復動し、これと共にワイパーブレードM5011、M5
012−1、M5012−2が記録ヘッドカートリッジ
H1000の記録素子基板H1100を拭取りクリーニ
ングする。リードスクリューM5031はワンウェイク
ラッチM5041及びワイパー駆動伝達ギア列M512
0を介してPGモータE0003に接続されている。
【0076】M5100はポンプチューブM5019を
コロ(不図示)でしごいて圧力を発生させるポンプであ
る。このポンプは、自動給送部M3022とポンプM5
100とに駆動力の伝達経路を切り換える駆動切換手段
とポンプ駆動伝達ギア列M5130とを介してPGモー
タE0003の他側部に連結されている。また、詳細は
省略するが、このポンプM5100にはポンプチューブ
M5019をしごくコロ(不図示)のチューブへの圧接
力を解除できる機構が設けられており、PGモータE0
003が正転方向に回転する時にはコロの圧接力が解除
されてチューブをしごかず、PGモータE0003が逆
転方向に回転する時にはコロの圧接力が作用しチューブ
をしごくことができる構成となっている。また、ポンプ
チューブM5019の一端は前記キャップチューブM5
009を介してキャップM5001に接続されている。
【0077】駆動切換手段は、振り子アームM5026
と切換レバーM5043とからなっている。振り子アー
ムM5026はPGモータE0003の回転方向に従い
矢印C1、C2方向(図11)に軸M5026aを中心
に回動可能に構成されている。また切り換えレバーM5
043は、キャリッジM4001の位置によって切り換
わるものとなっている。すなわち、キャリッジが回復系
ユニットM5000上方へと移動すると、切換レバーM
5043の一部はキャリッジM4001の一部と当接
し、キャリッジM4001の位置に従って切換レバーM
5043が矢印D1、D2方向(図11)へと移動し、
振り子アームM5026のロック穴M5026bと切換
レバーM5043のロックピンM5043aとが嵌合し
得るよう構成されている。
【0078】一方、バルブゴムM5036には、一端部
がキャップM5001に接続されたバルブチューブM5
010の他端部が接続されている。バルブレバーM50
38は、バルブカムM5035、バルブクラッチM50
48及びバルブ駆動伝達ギア列M5140を介して排紙
ローラM2003(図5)に接続され、排紙ローラM2
003の回転に従って、軸M5038aを中心に矢印E
1、E2方向に回動可能である。そして、当該回動によ
ってバルブレバーM5038がバルブゴムM5036に
対して当接、離間可能である。このバルブレバーM50
38がバルブゴムM5036に当接している時がバルブ
閉状態、離間している時がバルブ開状態となる。なお、
E0010はPGセンサであり、キャップM5001の
位置を検出する。
【0079】次に、上記構成を有する回復系ユニットM
5000の各動作を説明する。
【0080】まず、自動給送部M3022の駆動につい
て説明する。キャリッジM4001が切換レバーM50
43に当接しない待避位置でPGモータE0003が逆
転方向に回転すると、振り子駆動伝達ギア列M5150
を介して振り子アームM5026が矢印C1方向(図1
1)に振られ、振り子アームM5026上に取り付けら
れている切換出力ギアM5027がASF駆動伝達ギア
列M5160の一端にあるASFギア1M5064に噛
合する。この状態でPGモータE0003が逆転方向に
回転し続けると、ASF駆動伝達ギア列M5160を介
して自動給送部M3022が駆動される。この時、キャ
ップM5001とワイパーブレードM5011、M50
12−1、M5012−2には、ワンウェイクラッチM
5041の空転により駆動力が伝達されないため、ワイ
パーブレードは動作しない。
【0081】次にポンプM5100の吸引動作について
説明する。
【0082】キャリッジM4001が切換レバーM50
43に当接しない待避位置で、PGモータE0003が
正転方向に回転すると、振り子駆動伝達ギア列M515
0を介して振り子アームM5026が矢印C2方向に振
られ、振り子アームM5026上に取り付けられている
切換出力ギアM5027が、ポンプ駆動伝達ギア列M5
130の一端に位置するポンプギア1M5053に噛合
する。
【0083】この後、キャリッジM4001がキャッピ
ング位置(記録ヘッドカートリッジH1000の記録素
子基板H1100がキャップM5001と対向するキャ
リッジの位置)に移動すると、キャリッジM4001の
一部が切換レバーM5043の一部と当接し、切換レバ
ーM5043をD1方向へと移動させ、切換レバーM5
043のロックピンM5043aが振り子アームM50
26のロック穴M5026bに嵌合するため、振り子ア
ームM5026はポンプ側に接続された状態でロックさ
れる。
【0084】ここで、排出ローラM2003は逆転方向
に駆動され、バルブレバーM5038は矢印E1方向に
回転してバルブゴムM5036は開状態となる。この開
状態において、PGモータE0003は正転方向に回転
し、キャップM5001とワイパーブレードM501
1、M5012−1、M5012−2とを駆動しキャッ
ピング(キャップM5001が記録ヘッド1001の記
録素子基板1100に密着して当接し覆う動作)を行
う。この時、ポンプM5100は動作するが、コロ(不
図示)のポンプチューブM5019に対する圧接力は解
除されているため、コロはポンプチューブM5019を
しごかず、圧力は発生しない。
【0085】また、排紙ローラM2003が正転方向に
駆動され、バルブレバーM5038が矢印E2方向(図
12)へと回動すると、バルブゴムM5036は閉状態
となる。ここで、PGモータE0003が逆転方向に回
転しコロの圧接力によってポンプチューブM5019を
しごくことにより、キャップチューブM5009及びキ
ャップM5001を介して記録ヘッドカートリッジH1
000の記録素子基板H1100に負圧を作用させ、該
記録素子基板H1100上の吐出口から記録に適さなく
なったインクや泡等を強制的に吸引する。
【0086】この後、PGモータE0003が逆転方向
に回転しながら排紙ローラM2003を逆転方向に駆動
し、バルブレバーM5038を矢印E1方向(図12参
照)に回動するとバルブゴムM5036は開状態とな
る。その結果、ポンプチューブM5019、キャップチ
ューブM5009及びキャップM5001内の圧力は大
気圧となり、記録ヘッドカートリッジH1000の記録
素子基板1100におけるインク吐出口からの強制吸引
動作は停止し、同時にポンプチューブM5019、キャ
ップチューブM5009及びキャップM5001内に満
たされているインクが吸引され、ポンプチューブM50
19の他端から廃インク吸収体(不図示)へと排出され
る(以下、この動作を空吸引という)。ここで、PGモ
ータE0003が停止し、排紙ローラM2003が正転
方向に駆動し、バルブレバーM5038が矢印E2方向
(図12)に回動すると、バルブゴムM5306は閉状
態となり、以上で吸引動作は終了する。
【0087】次にワイピング動作について説明する。
【0088】ワイピング動作において、PGモータE0
003は、まず正転方向に回転し、ワイパーブレードM
5011、M5012−1、M5012−2がワイピン
グ開始位置(キャップM5001が記録ヘッドカートリ
ッジH1000から離間した状態でワイパーブレードM
5011、M5012−1、M5012−2が、記録ヘ
ッドカートリッジH1000より記録動作において上流
側にある位置)へと移動する。次いで、キャリッジM4
001はワイピング位置(ワイパーブレードM501
1、M5012−1、M5012−2が記録素子基板H
1100と対向する位置)へと移動する。この時、キャ
リッジM4001と切換レバーM5043とは当接して
おらず、振り子アームM5026はロックされていない
状態にある。
【0089】ここで、PGモータE0003が正転方向
に回転し、ワイパーブレードM5011、M5012−
1、M5012−2が矢印B1方向(図12)に移動し
ながら記録ヘッドカートリッジH1000の記録素子基
板H1100を拭取りクリーニングする。さらに記録ヘ
ッドカートリッジH1000の記録素子基板1100よ
り記録動作方向において下流側に設けられた不図示のワ
イパーブレードクリーニング手段により、前記記録素子
基板H1100の拭取りクリーニングを行い、ワイパー
ブレードに付着した汚れをクリーニングする。この時キ
ャップM5001は離間した状態に維持される。
【0090】ワイパーブレードがワイピング終了位置
(記録動作において下流側の終端位置)に到達したとこ
ろでPGモータが停止し、キャリッジM4001はワイ
ピング待避位置(ワイパーブレードM5011、M50
12−1、及びM5012−2の移動領域外)へと移動
する。この後、PGモータE0003は正転方向に回転
し、ワイパーブレードはワイピング終了位置へと移動す
る。なお、この時もキャップM5001は離間した状態
に維持され、以上によりワイピングは終了する。
【0091】次に予備吐出について説明する。
【0092】複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用
いて前述の吸引動作やワイピング動作を行うと、インク
が混ざり合う問題が発生することがある。
【0093】例えば、吸引動作時には吸引によってイン
ク吐出口から吸い出されたインクが他の色のインク吐出
口へ侵入してしまったり、ワイピング動作時にはインク
吐出口周辺に付着している様々な色のインクをワイパー
により異なる色のインク吐出口へ押し込んでしまったり
することが原因であり、このような場合、次に記録を開
始したときに、最初の部分が変色(混色ともいう)とな
って画像が劣化してしまうおそれがある。
【0094】この混色を防止するために、記録する直前
に混色した分のインクを予め吐出しておくことを予備吐
出といい、本実施形態においては図11に示す通りキャ
ップM5001の近傍に予備吐出口M5045が配置さ
れており、記録直前に前記記録ヘッドの記録素子基板H
1100をその予備吐出口M5045に対向する位置へ
移動させて実行する。
【0095】なお、前記予備吐出口M5045は、予備
吐出吸収体M5046及び予備吐出カバーM5047に
より形成されており、予備吐出吸収体M5046は不図
示の廃インク吸収体につながっている。
【0096】[スキャナ]この実施形態におけるプリン
タは、記録ヘッドを図13に示すようなスキャナと交換
することで読取装置としても使用することができる。
【0097】このスキャナは、プリンタ側のキャリッジ
と共に移動し、記録媒体に代えて給送された原稿画像を
副走査方向において読み取るようになっており、その読
み取り動作と原稿の給送動作とを交互に行うことによ
り、1枚の原稿画像情報を読み取るようになっている。
【0098】図13はこのスキャナM6000の概略構
成を示す図である。
【0099】図示のように、スキャナホルダM6001
は箱型形状となしており、その内部には読み取りに必要
な光学系・処理回路などが収納されている。また、この
スキャナM6000をキャリッジM4001へと装着し
た時、原稿面と対面する部分にはスキャナ読取レンズM
6006が設けられており、ここから原稿画像を読み取
るようになっている。スキャナ照明レンズM6005は
内部に不図示の光源を有し、その光源から発せられた光
が原稿へと照射される。
【0100】スキャナホルダM6001の底部に固定さ
れたスキャナカバーM6003は、スキャナホルダM6
001内部を遮光するように嵌合し、側面に設けられた
ルーバー状の把持部によってキャリッジM4001への
着脱操作性の向上を図っている。スキャナホルダM60
01の外形形状は記録ヘッドH1001と略同形状であ
り、キャリッジM4001へは記録ヘッドカートリッジ
H1000と同様の操作で着脱することができる。
【0101】また、スキャナホルダM6001には、前
記処理回路を有する基板が収納される一方、この基板に
接続されたスキャナコンタクトPCBが外部に露出する
よう設けられており、キャリッジM4001へとスキャ
ナM6000を装着した際、前記スキャナコンタクトP
CB M6004がキャリッジM4001側のコンタク
トFPC E0011に接触し、前記基板を、前記キャ
リッジM4001を介して本体側の制御系に電気的に接
続させるようになっている。
【0102】[保管箱]図14は、前記記録ヘッドH1
001を保管するための保管箱M6100を示す図であ
る。
【0103】この保管箱M6100は、上方に開口部を
有する保管箱ベースM6101、この保管箱ベースM6
101に対しその開口部を開閉させるよう軸着した保管
箱カバーM6102、保管箱ベースM6101の底部に
固定した保管箱キャップM6103、及び保管箱カバー
M6102の内側上面部に固定した板ばね状の保管箱ば
ねM6104によって構成されている。
【0104】そして、上記構成を有する保管箱に記録ヘ
ッドを保管する場合には、ノズル部が保管箱キャップに
対向するよう記録ヘッドを保管箱ベースM6101に挿
入し、保管箱カバーM6102を閉じて保管箱ベースM
6101の係止部を保管箱カバーM6102に係合さ
せ、保管箱カバーM6102を閉塞状態に保つ。この閉
塞状態において、保管箱ばねM6104は記録ヘッド1
001を押圧するため、記録ヘッド1001のノズル部
分は保管箱キャップM6103によって密封状態で覆わ
れることとなる。従って、この保管箱によればノズルへ
の塵埃の付着やインクの蒸発を防止しつつ記録ヘッドを
保管することができるため、記録ヘッドを長期に亘って
良好な状態に保つことができる。
【0105】また、この記録ヘッドH1001を保管す
るための保管箱M6100は、スキャナM6000を保
管するためにも使用できる。但し、記録ヘッドH100
1のノズル部を保護する保管箱キャップM6103には
インクが付着しているため、これがスキャナに当接しな
いように、スキャナ読み取りレンズM6006及びスキ
ャナ照明レンズM6005の構成されている面は記録ヘ
ッドH1001のノズル位置面よりも保管箱キャップM
6103から離間する方向に向けて収納させることが強
く望ましい。
【0106】[プリンタの電気的回路の構成例]次に、
本発明の実施形態における電気的回路構成を説明する。
図15は、この実施形態における電気的回路の全体構成
例を概略的に示す図である。
【0107】この実施形態における電気的回路は、主に
キャリッジ基板(CRPCB)E0013、メインPC
B(Printed Circuit Board)E0014、電源ユニッ
トE0015等によって構成されている。
【0108】ここで、前記電源ユニットE0015は、
メインPCB E0014と接続され、各種駆動電源を
供給するものとなっている。また、キャリッジ基板E0
013は、キャリッジM4001(図2)に搭載された
プリント基板ユニットであり、コンタクトFPC E0
011を通じて記録ヘッドとの信号の授受を行うインタ
ーフェースとして機能する他、キャリッジM4001の
移動に伴ってエンコーダセンサE0004から出力され
るパルス信号に基づき、エンコーダスケールE0005
とエンコーダセンサE0004との位置関係の変化を検
出し、その出力信号をフレキシブルフラットケーブル
(CRFFC)E0012を通じてメインPCB E0
014へと出力する。
【0109】さらに、メインPCB E0014はこの
実施形態におけるインクジェット記録装置の各部の駆動
制御を司るプリント基板ユニットであり、紙端検出セン
サ(PEセンサ)E0007、Automatic sheet feeder
(ASF)センサE0009、カバーセンサE002
2、パラレルインターフェース(パラレルI/F)E0
016、シリアルインターフェース(シリアルI/F)
E0017、リジュームキーE0019、LED E0
020、電源キーE0018、ブザーE0021等に対
するI/Oポートを基板上に有する。また、さらにキャ
リッジM4001を主走査させるための駆動源をなすモ
ータ(CRモータ)E0001、記録媒体を搬送するた
めの駆動源をなすモータ(LFモータ)E0002、記
録ヘッドの回復動作と記録媒体の給紙動作に兼用される
モータ(PGモータ)E0003と接続されてこれらの
駆動を制御する他、インクエンプティセンサE000
6、GAPセンサE0008、PGセンサE0010、
CRFFC E0012、電源ユニットE0015との
接続インターフェイスを有する。
【0110】図16は、メインPCB E0014の内
部構成を示すブロック図である。図16において、E1
001はCPUであり、このCPU E1001は内部
に発振回路E1005に接続されたクロックジェネレー
タ(CG)E1002を有し、その出力信号E1019
によりシステムクロックを発生する。また、制御バスE
1014を通じてROM E1004およびASIC
(Application Specific Integrated Circuit)E10
06に接続され、ROMに格納されたプログラムに従っ
て、ASIC E1006の制御、電源キーからの入力
信号E1017、及びリジュームキーからの入力信号E
1016、カバー検出信号E1042、ヘッド検出信号
(HSENS)E1013の状態の検知を行ない、さら
にブザー信号(BUZ)E1018によりブザーE00
21を駆動し、内蔵されるA/DコンバータE1003
に接続されるインクエンプティ検出信号(INKS)E
1011及びサーミスタによる温度検出信号(TH)E
1012の状態の検知を行う一方、その他各種論理演算
・条件判断等を行ない、インクジェット記録装置の駆動
制御を司る。
【0111】ここで、ヘッド検出信号E1013は、記
録ヘッドカートリッジH1000からフレキシブルフラ
ットケーブルE0012、キャリッジ基板E0013及
びコンタクトフレキシブルプリントケーブルE0011
を介して入力されるヘッド搭載検出信号であり、インク
エンプティ検出信号E1011はインクエンプティセン
サE0006から出力されるアナログ信号、温度検出信
号E1012はキャリッジ基板E0013上に設けられ
たサーミスタ(図示せず)からのアナログ信号である。
【0112】E1008はCRモータドライバであっ
て、モータ電源(VM)E1040を駆動源とし、AS
IC E1006からのCRモータ制御信号E1036
に従って、CRモータ駆動信号E1037を生成し、C
RモータE0001を駆動する。E1009はLF/P
Gモータドライバであって、モータ電源E1040を駆
動源とし、ASIC E1006からのパルスモータ制
御信号(PM制御信号)E1033に従ってLFモータ
駆動信号E1035を生成し、これによってLFモータ
を駆動すると共に、PGモータ駆動信号E1034を生
成してPGモータを駆動する。
【0113】E1010は電源制御回路であり、ASI
C E1006からの電源制御信号E1024に従って
発光素子を有する各センサ等への電源供給を制御する。
パラレルI/F E0016は、ASIC E1006
からのパラレルI/F信号E1030を、外部に接続さ
れるパラレルI/FケーブルE1031に伝達し、また
パラレルI/FケーブルE1031の信号をASIC
E1006に伝達する。シリアルI/F E0017
は、ASIC E1006からのシリアルI/F信号E
1028を、外部に接続されるシリアルI/Fケーブル
E1029に伝達し、また同ケーブルE1029からの
信号をASIC E1006に伝達する。
【0114】一方、電源ユニットE0015からは、ヘ
ッド電源(VH)E1039及びモータ電源(VM)E
1040、ロジック電源(VDD)E1041が供給さ
れる。また、ASIC E1006からのヘッド電源O
N信号(VHON)E1022及びモータ電源ON信号
(VMOM)E1023が電源ユニットE0015に入
力され、それぞれヘッド電源E1039及びモータ電源
E1040のON/OFFを制御する。電源ユニットE
0015から供給されたロジック電源(VDD)E10
41は、必要に応じて電圧変換された上で、メインPC
B E0014内外の各部へ供給される。
【0115】またヘッド電源信号E1039は、メイン
PCB E0014上で平滑化された後にフレキシブル
フラットケーブルE0011へと送出され、記録ヘッド
カートリッジH1000の駆動に用いられる。E100
7はリセット回路で、ロジック電源電圧E1041の低
下を検出して、CPU E1001及びASIC E1
006にリセット信号(RESET)E1015を供給
し、初期化を行なう。
【0116】このASIC E1006は1チップの半
導体集積回路であり、制御バスE1014を通じてCP
U E1001によって制御され、前述したCRモータ
制御信号E1036、PM制御信号E1033、電源制
御信号E1024、ヘッド電源ON信号E1022、及
びモータ電源ON信号E1023等を出力し、パラレル
I/F E0016およびシリアルI/F E0017
との信号の授受を行なう他、PEセンサE0007から
のPE検出信号(PES)E1025、ASFセンサE
0009からのASF検出信号(ASFS)E102
6、記録ヘッドと記録媒体とのギャップを検出するため
のセンサ(GAP)センサE0008からのGAP検出
信号(GAPS)E1027、PGセンサE0010か
らのPG検出信号(PGS)E1032の状態を検知し
て、その状態を表すデータを制御バスE1014を通じ
てCPU E1001に伝達し、入力されたデータに基
づきCPU E1001はLED駆動信号E1038の
駆動を制御してLEDE0020の点滅を行なう。
【0117】さらに、エンコーダ信号(ENC)E10
20の状態を検知してタイミング信号を生成し、ヘッド
制御信号E1021で記録ヘッドカートリッジH100
0とのインターフェイスをとり記録動作を制御する。こ
こにおいて、エンコーダ信号(ENC)E1020はフ
レキシブルフラットケーブルE0012を通じて入力さ
れるCRエンコーダセンサE0004の出力信号であ
る。また、ヘッド制御信号E1021は、フレキシブル
フラットケーブルE0012、キャリッジ基板E001
3、及びコンタクトFPC E0011を経て記録ヘッ
ドH1001に供給される。
【0118】図17は、ASIC E1006の内部構
成例を示すブロック図である。
【0119】なお、同図において、各ブロック間の接続
については、記録データやモータ制御データ等、ヘッド
や各部機構部品の制御にかかわるデータの流れのみを示
しており、各ブロックに内蔵されるレジスタの読み書き
に係わる制御信号やクロック、DMA制御にかかわる制
御信号などは図面上の記載の煩雑化を避けるため省略し
ている。
【0120】図中、E2002はPLLコントローラで
あり、図16に示した前記CPUE1001から出力さ
れるクロック信号(CLK)E2031及びPLL制御
信号(PLLON)E2033により、ASIC E1
006内の大部分へと供給するクロック(図示しない)
を発生する。
【0121】また、E2001はCPUインターフェー
ス(CPUI/F)であり、リセット信号E1015、
CPU E1001から出力されるソフトリセット信号
(PDWN)E2032、クロック信号(CLK)E2
031及び制御バスE1014からの制御信号により、
以下に説明するような各ブロックに対するレジスタ読み
書き等の制御や、一部ブロックへのクロックの供給、割
り込み信号の受け付け等(いずれも図示しない)を行な
い、CPU E1001に対して割り込み信号(IN
T)E2034を出力し、ASIC E1006内部で
の割り込みの発生を知らせる。
【0122】また、E2005はDRAMであり、記録
用のデータバッファとして、受信バッファE2010、
ワークバッファE2011、プリントバッファE201
4、展開用データバッファE2016などの各領域を有
すると共に、モータ制御用としてモータ制御バッファE
2023を有し、さらにスキャナ動作モード時に使用す
るバッファとして、上記の各記録用データバッファに代
えて使用されるスキャナ取込みバッファE2024、ス
キャナデータバッファE2026、送出バッファE20
28などの領域を有する。
【0123】また、このDRAM E2005は、CP
U E1001の動作に必要なワーク領域としても使用
されている。すなわち、E2004はDRAM制御部で
あり、制御バスによるCPU E1001からDRAM
E2005へのアクセスと、後述するDMA制御部E
2003からDRAM E2005へのアクセスとを切
り替えて、DRAM E2005への読み書き動作を行
なう。
【0124】DMA制御部E2003では、各ブロック
からのリクエスト(図示せず)を受け付けて、アドレス
信号や制御信号(図示せず)、書込み動作の場合には書
込みデータE2038、E2041、E2044、E2
053、E2055、E2057などをDRAM制御部
E2004に出力してDRAMアクセスを行なう。また
読み出しの場合には、DRAM制御部E2004からの
読み出しデータE2040、E2043、E2045、
E2051、E2054、E2056、E2058、E
2059を、リクエスト元のブロックに受け渡す。
【0125】また、E2006はIEEE1284I/
Fであり、CPUI/F E2001を介したCPU
E1001の制御により、パラレルI/F E0016
を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向通信イ
ンターフェイスを行なう他、記録時にはパラレルI/F
E0016からの受信データ(PIF受信データE2
036)をDMA処理によって受信制御部E2008へ
と受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E20
05内の送出バッファE2028に格納されたデータ
(1284送信データ(RDPIF)E2059)をD
MA処理によりパラレルI/Fに送信する。
【0126】E2007はUniversal Serial Bus(US
B)I/Fであり、CPUI/FE2001を介したC
PU E1001の制御により、シリアルI/F E0
017を通じて、図示しない外部ホスト機器との双方向
通信インターフェイスを行なう他、印刷時にはシリアル
I/F E0017からの受信データ(USB受信デー
タE2037)をDMA処理により受信制御部E200
8に受け渡し、スキャナ読み取り時にはDRAM E2
005内の送出バッファE2028に格納されたデータ
(USB送信データ(RDUSB)E2058)をDM
A処理によりシリアルI/F E0017に送信する。
受信制御部E2008は、1284I/F E2006
もしくはUSB I/F E2007のうちの選択され
たI/Fからの受信データ(WDIF)E2038)
を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信バッ
ファ書込みアドレスに、書込む。E2009は圧縮・伸
長DMAコントローラであり、CPUI/F E200
1を介したCPU E1001の制御により、受信バッ
ファE2010上に格納された受信データ(ラスタデー
タ)を、受信バッファ制御部E2039の管理する受信
バッファ読み出しアドレスから読み出し、そのデータ
(RDWK)E2040を指定されたモードに従って圧
縮・伸長し、記録コード列(WDWK)E2041とし
てワークバッファ領域に書込む。
【0127】E2013は記録バッファ転送DMAコン
トローラで、CPUI/F E2001を介したCPU
E1001の制御によってワークバッファE2011
上の記録コード(RDWP)E2043を読み出し、各
記録コードを、記録ヘッドカートリッジH1000への
データ転送順序に適するようなプリントバッファE20
14上のアドレスに並べ替えて転送(WDWP E20
44)する。また、E2012はワーククリアDMAコ
ントローラであり、CPUI/F E2001を介した
CPU E1001の制御によって記録バッファ転送D
MAコントローラ E2013による転送が完了したワ
ークバッファ上の領域に対し、指定したワークフィルデ
ータ(WDWF)E2042を繰返し書込む。
【0128】E2015は記録データ展開DMAコント
ローラであり、CPUI/F E2001を介したCP
U E1001の制御により、ヘッド制御部E2018
からのデータ展開タイミング信号E2050をトリガと
して、プリントバッファ上に並べ替えて書込まれた記録
コードと展開用データバッファE2016上に書込まれ
た展開用データとを読み出し、展開記録データ(RDH
DG)E2045をカラムバッファ書込みデータ(WD
HDG)E2047としてカラムバッファE2017に
書込む。ここで、カラムバッファE2017は、記録ヘ
ッドカートリッジH1000への転送データ(展開記録
データ)を一時的に格納するSRAMであり、記録デー
タ展開DMAコントローラE2015とヘッド制御部E
2018とのハンドシェーク信号(図示せず)によって
両ブロックにより共有管理されている。
【0129】E2018はヘッド制御部で、CPUI/
F E2001を介したCPUE1001の制御によ
り、ヘッド制御信号を介して記録ヘッドカートリッジH
1000またはスキャナとのインターフェイスを行なう
他、エンコーダ信号制御部E2019からのヘッド駆動
タイミング信号E2049に基づき、記録データ展開D
MAコントローラに対してデータ展開タイミング信号E
2050の出力を行なう。
【0130】また、印刷時には、前記ヘッド駆動タイミ
ング信号E2049に従って、カラムバッファから展開
記録データ(RDHD)E2048を読み出し、そのデ
ータをヘッド制御信号E1201として記録ヘッドカー
トリッジH1000に出力する。また、スキャナ読み取
りモードにおいては、ヘッド制御部E2018として入
力された取込みデータ(WDHD)E2053をDRA
M E2005上のスキャナ取込みバッファE2024
へとDMA転送する。E2025はスキャナデータ処理
DMAコントローラであり、CPUI/F E2001
を介したCPUE1001の制御により、スキャナ取込
みバッファE2024に蓄えられた取込みバッファ読み
出しデータ(RDAV)E2054を読み出し、平均化
等の処理を行なった処理済データ(WDAV)E205
5をDRAM E2005上のスキャナデータバッファ
E2026に書込む。 E2027はスキャナデータ圧
縮DMAコントローラで、CPUI/F E2001を
介したCPU E1001の制御により、スキャナデー
タバッファE2026上の処理済データ(RDYC)E
2056を読み出してデータ圧縮を行ない、圧縮データ
(WDYC)E2057を送出バッファE2028に書
込み転送する。
【0131】E2019はエンコーダ信号処理部であ
り、エンコーダ信号(ENC)を受けて、CPU E1
001の制御で定められたモードに従ってヘッド駆動タ
イミング信号E2049を出力する他、エンコーダ信号
E1020から得られるキャリッジM4001の位置や
速度にかかわる情報をレジスタに格納して、CPU E
1001に提供する。CPU E1001はこの情報に
基づき、CRモータE0001の制御における各種パラ
メータを決定する。また、E2020はCRモータ制御
部であり、CPUI/F E2001を介したCPU
E1001の制御により、CRモータ制御信号E103
6を出力する。
【0132】E2022はセンサ信号処理部で、PGセ
ンサE0010、PEセンサE0007、ASFセンサ
E0009、及びGAPセンサE0008等から出力さ
れる各検出信号E1032,E1025,E1026,
E1027を受けて、CPUE1001の制御で定めら
れたモードに従ってこれらのセンサ情報をCPUE10
01に伝達する他、LF/PGモータ制御用DMAコン
トローラE2021に対してセンサ検出信号E2052
を出力する。
【0133】LF/PGモータ制御用DMAコントロー
ラE2021は、CPUI/F E2001を介したC
PU E1001の制御により、DRAM E2005
上のモータ制御バッファE2023からパルスモータ駆
動テーブル(RDPM)E2051を読み出してパルス
モータ制御信号E1033を出力する他、動作モードに
よっては前記センサ検出信号を制御のトリガとしてパル
スモータ制御信号E1033を出力する。
【0134】また、E2030はLED制御部であり、
CPUI/F E2001を介したCPU E1001
の制御により、LED駆動信号E1038を出力する。
さらに、E2029はポート制御部であり、CPUI/
F E2001を介したCPU E1001の制御によ
り、ヘッド電源ON信号E1022、モータ電源ON信
号E1023、及び電源制御信号E1024を出力す
る。
【0135】[プリンタの動作]次に、上記のように構
成された本発明の実施形態におけるインクジェット記録
装置の動作を図18のフローチャートに基づき説明す
る。
【0136】AC電源に装置本体1000が接続される
と、まず、ステップS1では装置の第1の初期化処理を
行なう。この初期化処理では、本装置のROMおよびR
AMのチェックなどの電気回路系のチェックを行ない、
電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0137】次にステップS2では、装置本体M100
0の上ケースM1002に設けられた電源キーE001
8がONされたかどうかの判断を行い、電源キーE00
18が押された場合には、次のステップS3へと移行
し、ここで第2の初期化処理を行う。
【0138】この第2の初期化処理では、本装置の各種
駆動機構及び記録ヘッドのチェックを行なう。すなわ
ち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行う
に際し、装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0139】次にステップS4ではイベント待ちを行な
う。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令
イベント、ユーザ操作によるパネルキーイベントおよび
内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベント
が発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。
【0140】例えば、ステップS4で外部I/Fからの
印刷指令イベントを受信した場合には、ステップS5へ
と移行し、同ステップでユーザ操作による電源キーイベ
ントが発生した場合にはステップS10へと移行し、同
ステップでその他のイベントが発生した場合にはステッ
プS11へと移行する。ここで、ステップS5では、外
部I/Fからの印刷指令を解析し、指定された紙種別、
用紙サイズ、印刷品位、給紙方法などを判断し、その判
断結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に
記憶し、ステップS6へと進む。
【0141】次いでステップS6ではステップS5で指
定された給紙方法により給紙を開始し、用紙を記録開始
位置まで送り、ステップS7に進む。ステップS7では
記録動作を行なう。この記録動作では、外部I/Fから
送出されてきた記録データを、一旦記録バッファに格納
し、次いでCRモータE0001を駆動してキャリッジ
M4001の主走査方向への移動を開始すると共に、プ
リントバッファE2104に格納されている記録データ
を記録ヘッドH1001へと供給して1行の記録を行な
い、1行分の記録データの記録動作が終了するとLFモ
ータE0002を駆動し、LFローラM3001を回転
させて用紙を副走査方向へと送る。この後、上記動作を
繰り返し実行し、外部I/Fからの1ページ分の記録デ
ータの記録が終了すると、ステップ8へと進む。
【0142】ステップS8では、LFモータE0002
を駆動し、排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全
に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを繰
返し、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上
に完全に排紙された状態となる。
【0143】次にステップS9では、記録すべき全ペー
ジの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきペ
ージが残存する場合には、ステップS5へと復帰し、以
下、前述のステップS5〜S9までの動作を繰り返し、
記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記
録動作は終了し、その後ステップS4へと移行し、次の
イベントを待つ。
【0144】一方、ステップS10ではプリンタ終了処
理を行ない、本装置の動作を停止させる。つまり、各種
モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切
断可能な状態に移行した後、電源を切断しステップS4
に進み、次のイベントを待つ。
【0145】また、ステップS11では、上記以外の他
のイベント処理を行なう。例えば、本装置の各種パネル
キーや外部I/Fからの回復指令や内部的に発生する回
復イベントなどに対応した処理を行なう。なお、処理終
了後にはステップS4に進み、次のイベントを待つ。
【0146】『特徴構成』次に、以上のような『基本構
成』のプリンタにおける本発明の特徴構成を図19から
図22に基づいて説明する。
【0147】前述した基本構成においては、キャリッジ
M4001に搭載された記録ヘッドH1001のインク
吐出口と、プラテンM2001上の記録シート(被記録
媒体)P、との間の間隔(以下、「紙間ギャップ」ともい
う)を調整するために、紙間調整レバーM2015の上
下操作によって、キャリッジM4001を上下動させる
手動の紙間調整機構が備えられている。その手動の紙間
調整機構は、キャリッジM4001にスキャナM600
0が搭載されたときに、そのスキャナM6000と原稿
(被記録媒体)との間の間隔(以下、「紙間ギャップ」と
もいう)を手動調整することにもなる。
【0148】本発明の特徴構成においては、前述した基
本構成における手動の紙間調整機構に代えて、あるいは
それと共に、紙間ギャップを自動調整するための紙間調
整部(自動紙間調整機構)12が備えられている。
【0149】図19は、記録ヘッドカートリッジH10
00が搭載されたときのキャリッジM4001の概略側
面図である。本例における紙間調整部12は、キャリッ
ジM4001にねじ合うリードスクリュー1をモータ2
によって回転させる構成となっている。リードスクリュ
ー1の回転に応じて、キャリッジM4001が図19中
にて上下動することによって、記録ヘッドH1001と
記録シートPとの間の紙間ギャップが調整される。キャ
リッジM4001にスキャナM6000が搭載されたと
きは、キャリッジM4001の上下動によって、スキャ
ナM6000と原稿面との間の紙間ギャップが調整され
ることになる。
【0150】キャリッジM4001の主走査方向(図1
9中紙面の表裏方向)における走査位置の如何に拘わら
ず、そのキャリッジM4001の上下方向の移動調整を
可能とするために、キャリッジM4001がキャリッジ
軸M4012(図9参照)に対して上下動可能とされて
いる。例えば、キャリッジ軸M4012にキャリッジ用
のベース部材(図示せず)が主走査方向にスライド自在
にガイドされ、そのベース部材に、キャリッジM400
1が上下方向移動自在に保持されており、そのベース部
材に支持されたリードスクリュー1の回転によって、キ
ャリッジM4001が上下動される構成となっている。
モータ2は、そのベース部材に搭載されていてもよく、
あるいはプリンタの装置本体M1000側の定位置に装
備されてもよい。モータ2を装置本体M1000側に装
備する場合には、キャリッジM4001の走査位置に拘
わらずに、モータ2の回転力をリードスクリュー1に伝
達するための伝達機構を備えればよい。
【0151】図20は、図19におけるXX矢視図、つ
まり記録シートP側から見たキャリッジM4001およ
び記録ヘッドカートリッジH1000の底面視図であ
る。
【0152】キャリッジM4001には、紙間ギャップ
を検出するための紙間センサ5が備えられている。その
紙間センサ5は、図19および図20のように記録ヘッ
ドカートリッジH1000がキャリッジM4001に搭
載されているときには、記録ヘッドH1001と記録シ
ートPとの間の紙間ギャップを検出し、また、スキャナ
M6000がキャリッジM4001に搭載されていると
きには、スキャナM6000と原稿面との間の紙間ギャ
ップを検出する。
【0153】本例の紙間センサ5は、発光部5Aと受光
部5Bを備えた光学センサであり、その紙間センサ5
と、記録シートPまたは原稿面と、の対向間隔を光学的
に検出することによって、記録ヘッドH1001と記録
シートPとの間の紙間ギャップ、またはスキャナM60
00と原稿面との間の紙間ギャップを間接的に検出す
る。紙間センサ5には、その露出部を開閉可能なカバー
6が備えられている。本例のカバー6は、軸6Aを中心
として回動自在の平面略扇状である。そのカバー6の円
弧状部分に形成された歯部には、図示しないモータによ
って回転されるピニオン7が噛合されている。カバー6
は、ピニオン7の回転に応じて、図20中の実線および
2点鎖線のように回動し、同図中の実線の回動位置にて
発光部5Aおよび受光部5Bを露出させ、同図中2点鎖
線の回動位置にて発光部5Aおよび受光部5Bを覆う。
【0154】図21は、本発明の特徴構成部分における
制御系の要部のブロック図であり、前述した基本構成と
同様の部分には同一符号を付して、その説明を省略す
る。
【0155】ROM E1004には、キャリッジM4
001に記録ヘッドカートリッジH1000が搭載され
たときに用いる目標紙間ギャップGAPAと、キャリッ
ジM4001にスキャナM6000が搭載されたときに
用いる目標紙間ギャップGAPBが格納されている。記
録ヘッドH1001を用いて記録動作するための記録動
作モードが設定されるときは、ギャップGAPAが目標
紙間ギャップGAPとしてRAM9に格納される。ま
た、スキャナM6000を用いて画像の読取動作をする
ための読取動作モードが設定されるときは、ギャップG
APBが目標紙間ギャップGAPとしてRAM9に格納
される。また、RAM9には、記録デューティーの上限
値DLと、キャリッジM4001の走査開始位置STA
RTおよび走査終了位置STOPが格納される。記録デ
ューティーの上限値DLは、後述するように、記録動作
時の紙間調整に用いられるデータである。走査開始位置
STARTおよび走査終了位置STOPは、記録動作時
および画像読取動作時におけるキャリッジM4001の
1走査毎の走査開始位置と走査終了位置である。
【0156】10はプリンタ制御部であり、記録ヘッド
H1001を用いての記録動作、およびスキャナM60
00を用いての読取動作の制御を司る。、あた。プリン
タ制御部10は、設定された動作モード(記録動作モー
ドおよび読取動作モードを含む)の種類、キャリッジM
4001の現在の走査位置、記録動作時の1走査期間中
にキャリッジM4001が現在の走査位置から一定距離
移動する間の平均記録デューティー、および記録動作中
または読取動作中であるか否かの情報をCPUE100
1に報知する。さらに、プリンタ制御部10は、記録動
作中および読取動作中におけるキャリッジM4001の
1走査毎の走査開始位置と走査終了位置をも報知する。
【0157】紙間調整部12は、CPU E1001か
らの「+」制御によって紙間ギャップを大きくし、またC
PU E1001からの「−」制御によって紙間ギャップ
を小さくするように動作する。紙間センサ5は、CPU
E1001からのON制御により、図20中の実線の
ようにカバー6を開いて紙間ギャップの測定を開始し
て、その測定結果をCPU E1001に報知する。ま
た、紙間センサ5は、CPU E1001からのOFF
制御により、図20中の2点鎖線のようにカバー6を閉
じて、紙間ギャップの測定を止める。
【0158】図22は、CPU E1001の制御下に
おける紙間ギャップの調整動作を説明するためのフロー
チャートである。
【0159】まず、ステップS1にて記録装置の動作モ
ードを収得し、それがプリントモード(記録動作モー
ド)であるときは、ギャップGAPAを目標紙間ギャッ
プGAPとして格納する(ステップS2)。一方、記録
装置の動作モードがスキャナモード(読取動作モード)
であるときは、ギャップGAPBを目標紙間ギャップG
APとして格納する(ステップS3)。その後、キャリ
ッジM4001が走査開始位置STARTに到達してか
ら(ステップS4)、紙間センサ5をON制御し(ステ
ップS5)、カバー6を開いて紙間ギャップの測定を開
始する。そして、プリントモードによる記録動作中およ
びスキャナモードによる読取動作中において、その紙間
センサ5が測定した紙間ギャップ(以下、「測定ギャッ
プ」という)GSNは、目標紙間ギャップGAPと比較
される(ステップS6)。そして、測定ギャップGSN
が目標紙間ギャップGAPよりも小さいときは、紙間調
整部12を所定単位量だけ「+」制御し(ステップS
7)、測定ギャップGSNが目標紙間ギャップGAP以
上のときは、紙間調整部12を所定単位量だけ「−」制御
する(ステップS8)。
【0160】次に、プリントモードによる記録動作時
は、プリンタ制御部10から、単位時間当たりの平均記
録デューティーとして、1走査期間中における平均記録
デューティーを収得し、それと上限値DLとを比較する
(ステップS9)。平均記録デューティーが上限値DL
以上のときは、紙間センサ5をOFF制御し(ステップ
S10)、カバー6を閉じて紙間ギャップの測定を止め
る。したがって、このときは、紙間調整部12は紙間調
整を休止し、その休止直前の紙間ギャップが保たれるこ
とになる。このことは、インクミストの紙間センサ5へ
の悪影響を回避して、紙間ギャップ調整の信頼性を高め
ることになる。すなわち、平均記録デューティーが上限
値DL以上となる高密度記録時は、インクミストも多量
に発生しやすいため、このようなときにカバー6を閉じ
て紙間調整を休止することは、そのインクミストの影響
を回避できるからである。その後、平均記録デューティ
ーが上限値DLよりも小さくなったときに、ステップS
11に進む。
【0161】スキャナモードによる読取動作時は、これ
らのステップS9,10を実行せずに、ステップS11
に進む。
【0162】ステップS11においては、キャリッジM
4001が走査終了位置STOPに達したか否か、つま
りキャリッジM4001の1走査による記録動作および
読取動作が終了したか否かを判定する。キャリッジM4
001が走査終了位置STOPに達していないときは、
先のステップS6に戻って紙間調整を繰り返す。記録動
作時は、キャリッジM4001の走査位置が走査終了位
置STOPに近づいたときに、平均記録デューティーが
上限値DLよりも小さくなるように設定されている。ま
た、記録動作時において、ステップS11からステップ
S6に戻る際に、紙間センサ5がOFFとなっていたと
きは、その紙間センサ6をステップS12にてON制御
する。また、読取動作時は、ステップS11からステッ
プS6に戻る際に、ステップS12を実行しない。
【0163】ステップS11の判定において、キャリッ
ジM4001が走査終了位置STOPに達したとき、つ
まりキャリッジM4001の1走査による記録動作およ
び読取動作が終了したときは、次の走査による記録動作
および読取動作があるか否かを判定する(ステップS1
3)。次の走査があるときは、先のステップS1に戻
る。その際、次の走査を開始するまでの間、つまり記録
ヘッドH1001がインクを吐出しない非記録動作時、
およびスキャナM6000が画像の読取りをしない非読
取動作時(以下、これらを「非動作時」ともいう)は、紙
間調整部12が紙間調整をしない。したがって、その非
動作時は、その直前の紙間ギャップが保たれることにな
る。その非動作時は、紙間調整部12によって、紙間ギ
ャップを所定の値に保つようにしてもよい。また、その
非動作時においては、紙間センサ5がON状態にあるた
め、その測定値を用いて記録シートPの端部検出等の別
処理をすることもできる。特に、そのような別処理をし
ないときは、省電力化のために紙間センサ5を一時的に
OFFとしておいてもよい。
【0164】(その他)上述した実施形態においては、
記録動作モードにおける非記録動作時、および読取動作
モードにおける非読取動作時に、例えば、紙間ギャップ
の調整を禁止させたり、一定に保たせたり、あるいは直
前に調整されたギャップに保たせたりして、ギャップの
調整機能を制限した。しかし、このようにギャップの調
整機能を制限する時期は、記録動作モードや読取動作モ
ードなどの動作モードの如何に拘わらず、非記録動作時
および非読取動作時であればよい。例えば、記録ヘッド
の回復動作のために記録ヘッドが非記録動作状態のまま
移動するとき、記録ヘッドの交換や調整のために記録ヘ
ッドが非記録動作状態のまま移動するとき、スキャナの
交換や調整のためにスキャナが非読取動作状態のまま移
動するとき、記録ヘッドやスキャナが搭載されていない
キャリッジが移動するときなどにも、ギャップの調整機
能を制限することができる。このように、動作モードの
如何に拘わらず、非記録動作時および非読取動作時にギ
ャップの調整機能を制限することにより、全ての動作モ
ードにおいて、必要以上のギャップ調整によって生じる
不具合を回避して、省電力化、静音化、および信頼性の
向上を図ることができる。
【0165】また、このように全ての動作モードにおけ
る非記録動作時および非読取動作時に、ギャップの調整
機能を制限する他、特定の動作モードにおける非記録動
作時および非読取動作時においてのみ、ギャップの調整
機能を制限するようにしてもよい。その場合、特定の動
作モードとして、少なくとも記録動作モードや読取動作
モードを含めることができる。
【0166】本発明は、上述した実施形態のようなシリ
アルプリンタの他、被記録媒体の幅方向の全域に渡って
記録ヘッドやスキャナを備えたフルラインタイプのプリ
ンタや画像読取装置、およびハンディータイプのプリン
タや画像読取装置等、種々のタイプのプリンタや画像読
取装置に対して広範囲に適用することができる。
【0167】なお、本発明が有効に用いられる一形態
は、電気熱変換体が発生する熱エネルギーを利用して液
体に膜沸騰を生じさせ気泡を形成する形態である。
【0168】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、被記録
媒体に画像を記録するための記録動作モードにおいて記
録ヘッドがインクを吐出しない非記録動作時、および被
記録媒体に記録された画像を読取るための読取動作モー
ドにおいてスキャナが画像を読取らない非読取動作時
は、記録ヘッドと被記録媒体との間のギャップ、および
スキャナと被記録媒体との間のギャップの調整機能を制
限することにより、必要以上のギャップ調整によって生
じる不具合を回避して、省電力化、静音化、および信頼
性の向上を図ることができる。
【0169】また、記録動作モードや読取動作モード以
外の動作モードにおいて、非記録動作時および非読取動
作時にギャップの調整機能を制限することにより、種々
の動作モードにおいて、必要以上のギャップ調整によっ
て生じる不具合を回避して、省電力化、静音化、および
信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるインクジェットプリ
ンタの外観構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示すプリンタの外装部材を取り外した状
態を示す斜視図である。
【図3】図2に示したものの側面図である。
【図4】図2に示した給紙ローラ及びLFギアカバーな
どを示す正面図である。
【図5】図2に示したピンチローラ等を示す斜視図であ
る。
【図6】本発明の一実施形態によるプリンタに用いる記
録ヘッドカートリッジを示す斜視図である。
【図7】図6に示す記録ヘッドカートリッジを組立てた
状態を示す斜視図である。
【図8】図7に示した記録ヘッドを斜め下方から観た分
解斜視図である。
【図9】本発明の実施形態に用いるキャリッジの正面側
を示す斜視図である。
【図10】図9に示したキャリッジの背面側を示す斜視
図である。
【図11】本発明の実施形態における回復系ユニットの
一側部を示す斜視図である。
【図12】図11に示した回復系ユニットの他側部を示
す斜視図である。
【図13】(a)および(b)は、図6の記録ヘッドカ
ートリッジに代えて、本発明の一実施形態によるプリン
タに搭載可能なスキャナカートリッジの構成を示すため
に、そのスキャナカートリッジを天地逆にして示す斜視
図である。
【図14】本発明の実施形態における保管箱を示す斜視
図である。
【図15】本発明の一実施形態のプリンタにおける電気
的回路の全体構成を概略的に示すブロック図である。
【図16】図15に示した電気回路の内、メインPCB
の内部構成例を示すブロック図である。
【図17】図16に示したメインPCBの内、ASIC
の内部構成例を示すブロック図である。
【図18】本発明の一実施形態のプリンタの動作例を示
すフローチャートである。
【図19】本発明の一実施形態の特徴構成を説明するた
めのキャリッジの概略側面図である。
【図20】図19のXX矢視図である。
【図21】図19における紙間調整部の制御系のブロッ
ク構成図である。
【図22】図19における紙間調整部の制御方法を説明
するためのフローチャートである。
【符号の説明】
M1001 下ケース M1002 上ケース M1003 アクセスカバー M1004 排出トレイ M1005 カバー開閉レバー M2001 プラテン M2001‐a 記録シート支持面 M2002 排紙ローラ軸受 M2003 排紙ローラ M2004 拍車1 M2005 拍車2 M2006 拍車ステイ M2007 拍車ホルダ1 M2008 拍車ホルダ2 M2009 拍車バネ軸 M2010 フロントステイ M2011 キャリッジ軸カム M2012 紙間調整板L M2014 キャリッジ軸バネ M2015 紙間調整レバー M3001 LFローラ M3002 LFギアカバー M3003 LFギア M3004 LFローラバネ M3005 LFローラ軸受けL M3006 LFローラ軸受けR M3007 LFローラ座金 M3008 スプリングピン M3009 CEリング M3010 歯付座金付ビス M3011 通紙ガイド M3012 LF中間ギア M3013 排紙ギア M3014 ピンチローラ M3015 ピンチローラホルダ M3016 ピンチローラバネ M3017 ピンチローラ軸 M3018 ピンチローラステイ M3019 シャーシ M3020 PEレバー M3021 PEレバーバネ M3022 自動給送部 M3023 ASFベース M3024 可動サイドガイド M3025 圧板 M3026 給紙ローラ M3027 分離シート M3028 圧板バネ M3029 搬送部 M3030 排出部 M4000 記録部 M4001 キャリッジ M4002 キャリッジカバー M4003 FPC押さえ M4006 FPC押さえ M4007 ヘッドセットレバー M4008 ヘッドセットレバー軸 M4012 キャリッジ軸 M4013 キャリッジレール M4014 キャリッジスライダー M4015 FFC押さえ2 M4016 FFC押さえ2a M4017 フェライトコア M4018 キャリッジベルト M4019 キャリッジベルト止め M4020 アイドラプーリ M4021 プーリホルダー M4024 キャリッジモータプーリ M4025 センサーカバー M4026 インクエンドセンサホルダー M4027 インクエンドセンサカバー M4028 FFC押さえ1 M4029 キャリッジ軸受け M5000 回復系ユニット M5001 キャップ M5002 キャップ吸収体 M5004 キャップレバー M5009 キャップチューブ M5010 バルブチューブ M5011 ワイパーブレード(W) M5012 ワイパーブレード(N) M5013 ブレードホルダ M5019 ポンプチューブ M5031 リードスクリュー M5034 舟形ばね M5035 バルブカム M5036 バルブゴム M5038 バルブレバー M5041 ワンウェイクラッチ M5043 切換レバー1 M5045 予備吐出口 M5046 予備吐出吸収体 M5047 予備吐出カバー M5048 バルブクラッチ M5053 ポンプギア1 M5100 ポンプ M5110 キャップ駆動伝達ギア列 M5120 ワイパー駆動伝達ギア列 M5130 ポンプ電動伝達ギア列 M5140 バルブ駆動伝達ギア列 M5150 振り子駆動伝達ギア列 M5160 ASF駆動伝達ギア列 M6001 スキャナ M6002 スキャナホルダ M6003 スキャナカバー M6004 スキャナコンタクトPCB M6005 スキャナ照明レンズ M6006 スキャナ読取レンズ M6100 保管箱 M6101 保管箱ベース M6102 保管箱カバー M6103 保管箱キャップ M6104 保管箱バネ E0001 キャリッジモータ E0002 LFモータ E0003 PGモータ E0004 エンコーダセンサ E0005 エンコーダスケール E0006 インクエンドセンサ E0007 PEセンサ E0008 GAPセンサ(紙間センサ) E0009 ASFセンサ E0010 PGセンサ E0011 コンタクトFPC(フレキシフ゛ルフ゜リントケーフ゛ル) E0012 CRFFC(フレキシフ゛ルフラットケーフ゛ル) E0013 キャリッジ基板 E0014 メイン基板 E0015 電源ユニット E0016 パラレルI/F E0017 シリアルI/F E0018 電源キー E0019 リジュームキー E0020 LED E0021 ブザー E0022 カバーセンサ E1001 CPU E1002 OSC(CPU内蔵オシレータ) E1003 A/D(CPU内蔵A/Dコンバータ) E1004 ROM E1005 発振回路 E1006 ASIC E1007 リセット回路 E1008 CRモータドライバ E1009 LF/PGモータドライバ E1010 電源制御回路 E1011 INKS(インクエンド検出信号) E1012 TH(サーミスタ温度検出信号) E1013 HSENS(ヘッド検出信号) E1014 制御バス E1015 RESET(リセット信号) E1016 RESUME(リジュームキー入力) E1017 POWER(電源キー入力) E1018 BUZ(ブザー信号) E1019 発振回路出力信号 E1020 ENC(エンコーダ信号) E1021 ヘッド制御信号 E1022 VHON(ヘッド電源ON信号) E1023 VMON(モータ電源ON信号) E1024 電源制御信号 E1025 PES(PE検出信号) E1026 ASFS(ASF検出信号) E1027 GAPS(GAP検出信号) E0028 シリアルI/F信号 E1029 シリアルI/Fケーブル E1030 パラレルI/F信号 E1031 パラレルI/Fケーブル E1032 PGS(PG検出信号) E1033 PM制御信号(パルスモータ制御信号) E1034 PGモータ駆動信号 E1035 LFモータ駆動信号 E1036 CRモータ制御信号 E1037 CRモータ駆動信号 E0038 LED駆動信号 E1039 VH(ヘッド電源) E1040 VM(モータ電源) E1041 VDD(ロジック電源) E1042 COVS(カバー検出信号) E2001 CPU I/F E2002 PLL E2003 DMA制御部 E2004 DRAM制御部 E2005 DRAM E2006 1284 I/F E2007 USB I/F E2008 受信制御部 E2009 圧縮・伸長DMA E2010 受信バッファ E2011 ワークバッファ E2012 ワークエリアDMA E2013 記録バッファ転送DMA E2014 プリントバッファ E2015 記録データ展開DMA E2016 展開用データバッファ E2017 カラムバッファ E2018 ヘッド制御部 E2019 エンコーダ信号処理部 E2020 CRモータ制御部 E2021 LF/PGモータ制御部 E2022 センサ信号処理部 E2023 モータ制御バッファ E2024 スキャナ取込みバッファ E2025 スキャナデータ処理DMA E2026 スキャナデータバッファ E2027 スキャナデータ圧縮DMA E2028 送出バッファ E2029 ポート制御部 E2030 LED制御部 E2031 CLK(クロック信号) E2032 PDWM(ソフト制御信号) E2033 PLLON(PLL制御信号) E2034 INT(割り込み信号) E2036 PIF受信データ E2037 USB受信データ E2038 WDIF(受信データ/ラスタデータ) E2039 受信バッファ制御部 E2040 RDWK(受信バッファ読み出しデータ/
ラスタデータ) E2041 WDWK(ワークバッファ書込みデータ/
記録コード) E2042 WDWF(ワークフィルデータ) E2043 RDWP(ワークバッファ読み出しデータ
/記録コード) E2044 WDWP(並べ替え記録コード) E2045 RDHDG(記録展開用データ) E2047 WDHDG(カラムバッファ書込みデータ
/展開記録データ) E2048 RDHD(カラムバッファ読み出しデータ
/展開記録データ) E2049 ヘッド駆動タイミング信号 E2050 データ展開タイミング信号 E2051 RDPM(パルスモータ駆動テーブル読み
出しデータ) E2052 センサ検出信号 E2053 WDHD(取込みデータ) E2054 RDAV(取込みバッファ読み出しデー
タ) E2055 WDAV(データバッファ書込みデータ/
処理済データ) E2056 RDYC(データバッファ読み出しデータ
/処理済データ) E2057 WDYC(送出バッファ書込みデータ/圧
縮データ) E2058 RDUSB(USB送信データ/圧縮デー
タ) H1000 記録ヘッドカートリッジ H1001 記録ヘッド H1200 第1のプレート H1201 インク供給口 H1300 電気配線基板 H1301 外部信号入力端子 H1400 第2のプレート H1500 タンクホルダー H1501 インク流路 H1600 流路形成部材 H1700 フィルター H1800 シールゴム H1900 インクタンク 1 リードスクリュー 5 紙間センサ 5A 発光部 5B 受光部 6 カバー 6A 軸 7 ピニオン 9 RAM 10 プリンタ制御部 12 紙間調整部(自動紙間調整機構)

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出可能な記録ヘッドを用い
    て、被記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録
    装置において、 前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップを検
    出可能な検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて、前記記録ヘッドと
    前記被記録媒体との間のギャップを調整可能な調整手段
    と、 前記被記録媒体に画像を記録するための記録動作モード
    において、前記記録ヘッドがインクを吐出しない非記録
    動作時は、前記調整手段によるギャップの調整機能を制
    限する制限手段とを備えたことを特徴とするインクジェ
    ット記録装置。
  2. 【請求項2】 前記制限手段は、前記記録ヘッドの非記
    録動作時に、前記調整手段によるギャップの調整を禁止
    することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット
    記録装置。
  3. 【請求項3】 前記制限手段は、前記記録ヘッドの非記
    録動作時に、前記調整手段によって、前記記録ヘッドと
    前記被記録媒体との間のギャップを一定に保たせること
    を特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装
    置。
  4. 【請求項4】 前記制限手段は、前記記録ヘッドの非記
    録動作時に、前記調整手段によって、前記記録ヘッドと
    前記被記録媒体との間のギャップを、直前に調整された
    ギャップに保たせることを特徴とする請求項1に記載の
    インクジェット記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録ヘッドは、前記被記録媒体と相
    対移動しつつインクを吐出することによって前記被記録
    媒体に画像を記録し、 前記制限手段は、前記記録ヘッドの非記録動作時とし
    て、前記記録ヘッドがインクを吐出せずに前記被記録媒
    体と相対移動する時を含むことを特徴とする請求項1か
    ら4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 【請求項6】 前記制限手段は、前記記録動作モードに
    おいて、前記記録ヘッドの非記録動作時以外の時にも、
    前記調整手段によるギャップの調整を禁止することを特
    徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェ
    ット記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録ヘッドの非記録動作時以外の時
    は、前記記録ヘッドによる単位時間当たりの平均記録デ
    ューティーが所定以上の時であることを特徴とする請求
    項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 前記検出手段は、前記記録ヘッドと前記
    被記録媒体との間のギャップを光学的に検出するセンサ
    と、該センサの露出部分を開閉可能なカバーを有し、 前記制限手段は、前記調整手段によるギャップの調整を
    禁止するときに前記カバーを閉じることを特徴とする請
    求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
  9. 【請求項9】 前記記録ヘッドは、前記被記録媒体と相
    対移動可能なキャリッジの定位置に着脱自在に搭載さ
    れ、 前記検出手段は、前記キャリッジと前記被記録媒体との
    間のギャップに基づいて、前記記録ヘッドと前記被記録
    媒体との間のギャップを検出することを特徴とする請求
    項1から8のいずれかに記載のインクジェット記録装
    置。
  10. 【請求項10】 前記キャリッジの定位置に搭載可能な
    スキャナを用いて、被記録媒体に記録された画像の読取
    りが可能な画像読取手段を備え、 前記検出手段は、前記キャリッジと前記被記録媒体との
    間のギャップに基づいて、前記スキャナと前記被記録媒
    体との間のギャップを検出し、 前記調整手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、
    前記スキャナと前記被記録媒体との間のギャップを調整
    し、 前記制限手段は、前記被記録媒体に記録された画像を読
    取るための読取動作モードにおいて、前記スキャナが画
    像を読取らない非読取動作時は、前記調整手段によるギ
    ャップの調整機能を制限することを特徴とする請求項9
    に記載のインクジェット記録装置。
  11. 【請求項11】 前記調整手段は、前記記録動作モード
    と前記読取動作モードとにおいて、ギャップの調整値を
    異ならせることを特徴とする請求項10に記載のインク
    ジェット記録装置。
  12. 【請求項12】 前記記録ヘッドは、インクを吐出する
    ためのエネルギーとして熱エネルギーを発生する電気熱
    変換体を有することを特徴とする請求項1から11のい
    ずれかに記載のインクジェット記録装置。
  13. 【請求項13】 スキャナを用いて、被記録媒体に記録
    された画像の読取りが可能な画像読取装置において、 前記スキャナと前記被記録媒体との間のギャップを検出
    可能な検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて、前記スキャナと前
    記被記録媒体との間のギャップを調整可能な調整手段
    と、 前記被記録媒体に記録された画像を読取るための読取動
    作モードにおいて、前記スキャナが画像を読取らない非
    読取動作時は、前記調整手段によるギャップの調整機能
    を制限する制限手段とを備えたことを特徴とする画像読
    取装置。
  14. 【請求項14】 前記制限手段は、前記スキャナの非読
    取動作時に、前記調整手段によるギャップの調整を禁止
    することを特徴とする請求項13に記載の画像読取装
    置。
  15. 【請求項15】 前記制限手段は、前記スキャナの非読
    取動作時に、前記調整手段によって、前記スキャナと前
    記被記録媒体との間のギャップを一定に保たせることを
    特徴とする請求項13に記載の画像読取装置。
  16. 【請求項16】 前記制限手段は、前記スキャナの非読
    取動作時に、前記調整手段によって、前記スキャナと前
    記被記録媒体との間のギャップを、直前に調整されたギ
    ャップに保たせることを特徴とする請求項13に記載の
    画像読取装置。
  17. 【請求項17】 前記スキャナは、前記被記録媒体と相
    対移動しつつ画像を読取り、 前記制限手段は、前記スキャナの非読取動作時として、
    前記スキャナが画像の読取りをせずに前記被記録媒体と
    相対移動する時を含むことを特徴とする請求項13から
    16のいずれかに記載の画像読取装置。
  18. 【請求項18】 前記検出手段は、前記スキャナと前記
    被記録媒体との間のギャップを光学的に検出するセンサ
    と、該センサの露出部分を開閉可能なカバーを有し、 前記制限手段は、前記調整手段によるギャップの調整を
    禁止するときに前記カバーを閉じることを特徴とする請
    求項13から17のいずれかに記載の画像読取装置。
  19. 【請求項19】 前記スキャナは、前記被記録媒体と相
    対移動可能なキャリッジの定位置に着脱自在に搭載さ
    れ、 前記検出手段は、前記キャリッジと前記被記録媒体との
    間のギャップに基づいて、前記スキャナと前記被記録媒
    体との間のギャップを検出することを特徴とする請求項
    13から18のいずれかに記載の画像読取装置。
  20. 【請求項20】 前記キャリッジの定位置に搭載可能な
    インクジェット記録ヘッドを用いて、被記録媒体に画像
    を記録可能な画像記録手段を備え、 前記検出手段は、前記キャリッジと前記被記録媒体との
    間のギャップに基づいて、前記インクジェット記録ヘッ
    ドと前記被記録媒体との間のギャップを検出し、 前記調整手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、
    前記インクジェット記録ヘッドと前記被記録媒体との間
    のギャップを調整し、 前記制限手段は、前記被記録媒体に画像を記録するため
    の記録動作モードにおいて、前記インクジェット記録ヘ
    ッドがインクを吐出しない非記録動作時は、前記調整手
    段によるギャップの調整機能を制限することを特徴とす
    る請求項13から19のいずれかに記載の画像読取装
    置。
  21. 【請求項21】 前記調整手段は、前記記録動作モード
    と前記読取動作モードとにおいて、ギャップの調整値を
    異ならせることを特徴とする請求項20に記載の画像読
    取装置。
  22. 【請求項22】 前記インクジェット記録ヘッドは、イ
    ンクを吐出するためのエネルギーとして熱エネルギーを
    発生する電気熱変換体を有することを特徴とする請求項
    20または21に記載の画像読取装置。
  23. 【請求項23】 インクを吐出可能な記録ヘッドを用い
    て、被記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録
    方法において、 前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップの検
    出結果に基づいて、前記記録ヘッドと前記被記録媒体と
    の間のギャップを調整し、 前記被記録媒体に画像を記録するための記録動作モード
    において、前記記録ヘッドがインクを吐出しない非記録
    動作時は、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギ
    ャップの調整を制限することを特徴とするインクジェッ
    ト記録方法。
  24. 【請求項24】 スキャナを用いて、被記録媒体に記録
    された画像の読取りが可能な画像読取方法において、 前記スキャナと前記被記録媒体との間のギャップの検出
    結果に基づいて、前記スキャナと前記被記録媒体との間
    のギャップを調整し、 前記被記録媒体に記録された画像を読取るための読取動
    作モードにおいて、前記スキャナが画像を読取らない非
    読取動作時は、前記スキャナと前記被記録媒体との間の
    ギャップの調整を制限することを特徴とする画像読取方
    法。
  25. 【請求項25】 インクを吐出可能な記録ヘッドを用い
    て、被記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録
    装置において、 前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップを検
    出可能な検出手段と、 前記検出手段の検出結果に基づいて、前記記録ヘッドと
    前記被記録媒体との間のギャップを調整可能な調整手段
    と、 前記被記録媒体に画像を記録するための記録動作モード
    において、前記記録ヘッドによる単位時間あたりの平均
    記録デューティーが所定以上の時は、前記調整手段によ
    るギャップの調整機能を制限する制限手段とを備えたこ
    とを特徴とするインクジェット記録装置。
  26. 【請求項26】 インクを吐出可能な記録ヘッドを用い
    て、被記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録
    方法において、 前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップの検
    出結果に基づいて、前記記録ヘッドと前記被記録媒体と
    の間のギャップを調整し、 前記被記録媒体に画像を記録するための記録動作モード
    において、前記記録ヘッドによる単位時間あたりの平均
    記録デューティーが所定以上の時は、前記記録ヘッドと
    前記被記録媒体との間のギャップの調整を制限すること
    を特徴とするインクジェット記録方法。
  27. 【請求項27】 インクを吐出可能な記録ヘッドを用い
    て、被記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録
    装置において、 前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップを検
    出可能な検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づい
    て、前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップ
    を調整可能な調整手段と、 前記記録ヘッドがインクを吐出しない非記録動作時は、
    前記調整手段によるギャップの調整機能を制限する制限
    手段とを備えたことを特徴とするインクジェット記録装
    置。
  28. 【請求項28】 スキャナを用いて、被記録媒体に記録
    された画像の読取りが可能な画像読取装置において、 前記スキャナと前記被記録媒体との間のギャップを検出
    可能な検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づい
    て、前記スキャナと前記被記録媒体との間のギャップを
    調整可能な調整手段と、 前記スキャナが画像を読取らない非読取動作時は、前記
    調整手段によるギャップの調整機能を制限する制限手段
    とを備えたことを特徴とする画像読取装置。
  29. 【請求項29】 インクを吐出可能な記録ヘッドを用い
    て、被記録媒体に画像を記録可能なインクジェット記録
    方法において、 前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップの検
    出結果に基づいて、前記記録ヘッドと前記被記録媒体と
    の間のギャップを調整し、 前記記録ヘッドがインクを吐出しない非記録動作時は、
    前記記録ヘッドと前記被記録媒体との間のギャップの調
    整を制限することを特徴とするインクジェット記録方
    法。
  30. 【請求項30】 スキャナを用いて、被記録媒体に記録
    された画像の読取りが可能な画像読取方法において、 前記スキャナと前記被記録媒体との間のギャップの検出
    結果に基づいて、前記スキャナと前記被記録媒体との間
    のギャップを調整し、 前記スキャナが画像を読取らない非読取動作時は、前記
    スキャナと前記被記録媒体との間のギャップの調整を制
    限することを特徴とする画像読取方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7036906B2 (en) 2002-08-02 2006-05-02 Seiko Epson Corporation Liquid droplet ejection apparatus, method of manufacturing electrooptic device, electrooptic device and electronic device
JP2007331297A (ja) * 2006-06-16 2007-12-27 Brother Ind Ltd インクジェット記録装置
JP2020131649A (ja) * 2019-02-25 2020-08-31 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置

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