JP4235421B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の異なるインクを吐出する記録手段を用いて記録を行うインクジェット記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワードプロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーション、さらには各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用記録装置などの出力機器として用いられる記録装置は、記録情報に基づいて紙、布、プラスチックシート、OHP用シート等の記録媒体(被記録材)に画像(文字や記号等を含む)を記録(プリント、印刷)していくように構成されている。前記記録装置は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることができる。
【0003】
記録媒体の搬送方向(紙送り方向、副走査方向)と交叉する方向に主走査しながら記録するシリアルタイプの記録装置においては、記録媒体に沿って移動(主走査)するキャリッジ上に搭載した記録手段としての記録ヘッドによって画像を記録し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り(副走査としてのピッチ搬送)を行い、その後に再び停止した記録媒体に対して次の行の画像を記録(主走査)するという動作を繰り返すことにより、記録媒体全体の記録が行われる。
一方、記録媒体(被記録材)の搬送方向の副走査のみで記録するラインタイプの記録装置においては、記録媒体を所定の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行った後、所定量の紙送り(ピッチ送り)を行い、さらに次の行の記録を一括して行うという動作を繰り返すことにより、記録媒体全体の記録が行われる。
【0004】
このような記録装置のうち、インクジェット式の記録装置(インクジェット記録装置)は、記録手段としての記録ヘッドから記録媒体へインクを吐出して記録を行うものである。このインクジェット記録装置には、次のような利点がある。すなわち、記録手段のコンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録することができ、特別の処理を必要とせずに普通紙に記録することができ、ランニングコストが低い。また、ノンインパクト方式であるために騒音が小さく、しかも多色のインクを使用してカラー画像を記録するのが容易である。
【0005】
また、記録紙の紙幅方向に多数の吐出口が配列されたラインタイプの記録ヘッドを用いたライン型のインクジェット記録装置によれば、記録の一層の高速化が可能である。
【0006】
特に、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロセスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、液路壁、天板等により、高密度の液路配置(吐出口配置又はノズル配置)が実現できるため、一層のコンパクト化を図ることができる。
【0007】
また、インクジェット記録装置においては、記録媒体(被記録材)の材質に対する要求も様々なものがあり、近年では、これらの要求に対する開発が進み、通常の記録媒体である紙(薄紙や加工紙を含む)や樹脂薄板(OHP等)などの他に、布、皮革、不織布、さらには金属等を記録媒体として用いる記録装置も使用されるようになっている。
【0008】
インクジェット記録装置は、電気信号に応じて、吐出口からインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録する。その吐出口は、その内部への空気の侵入、乾燥によるインクの増粘等のために、電気信号に応じたインク滴の吐出ができなくなることがある。このようなインクの不吐出状態(吐出不良状態を含む)から正常な吐出状態に回復させるための方法としては、吸引手段によって画像の記録に寄与しないインクを吐出口から吸引排出する方法(吸引回復)がある。その吸引回復手段において、インク吸引用の負圧の発生手段(圧力発生装置)の1つとしては、ポンプコロをポンプチューブに圧接させたまま回転させることによって、つまりポンプチューブをしごくことによって、そのポンプチューブ内に負圧を発生させるチューブポンプが多く用いられている。
【0009】
吸引回復手段としては、例えば、記録ヘッドをキャッピング可能なキャップ内に吸引口を形成して、その吸引口にチューブポンプを接続した構成のものがある。
【0010】
前記キャップとチューブポンプは、回復系ユニットの駆動源(例えばPGモータ)の回転方向に応じて関連的に駆動されるように構成されることがある。すなわち、まずPGモータの正転により、キャップが記録ヘッドにおけるインク吐出口形成面(吐出口面)に当接して、記録ヘッドをキャッピングする。それから、PGモータの逆転によりチューブポンプを逆転駆動する。チューブポンプは、逆転駆動されることにより、ポンプコロがポンプチューブに圧接したまま回転し、そのポンプチューブをしごいて負圧を発生させる。その負圧は、吸引口からキャップ内に導入される。このとき、キャップは、記録ヘッドをキャッピングしているため、そのキャップ内に導入された負圧によって、記録ヘッドの吐出口から、記録に適さなくなった増粘インクや気泡などが吸い出され、異なる色のインクがキャップ内に設けられた1個の吸引口に向かって、上方に設けられたキャップ吸収体を介して流れ込み、強制的に吸引排出される。その後、PGモータが正転駆動されることにより、キャップが記録ヘッドにおけるインク吐出口形成面から離間してキャッピングが解除され、一連の吸引回復操作が終了する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のような構成を含む従来のインク吐出回復装置に用いられる回復系ユニットにおいては、次のような解決すべき技術的課題ある。
【0012】
すなわち、近年のカラー化、高画質化、高解像度化により、記録ヘッドのインク吐出口数の増加、インク色の増加、吐出インクの小液滴化が進み、記録ヘッドの扱いもデリケートになっている。そのため、異なる色の吐出口に異なる色のインクが入り込むことによって、記録(印刷)時に色が混ざり(混色という)、正常な色彩の記録画像が得られない現象が発生するという技術的課題がある。この現象は、記録ヘッドの吸引回復作業時に発生しやすく、その対策として、各色の吐出口(又はノズル)ごとに別々の吸引キャップで吸引を行う方式や各色の吐出口を1個の吸引キャップで順々に吸引する方式等、装置が複雑になり、大型化、コストアップ、吸引回復作業時間の増加等の問題になっている。あるいは、1個のキャップで吸引する方式においては、吸引回復後から記録(印刷)直前までに、記録ヘッドの吐出口付近のインクを吐出して捨てることで、各色吐出口(各色ノズル)のインクを純粋な状態にしてから印刷を開始する方式の装置もある。この方式においても、吐出口(ノズル)数の増加に伴い、吐出して捨てるインク量が増加傾向にあり、インクの消耗を早めるという解決すべき技術的課題が残されている。
【0013】
本発明はこのような技術的課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、1個のキャップを用いて複数の異なるインクを吸引する場合でも吐出口に異なるインクが浸入することを抑止でき、それによって、簡単かつ安価な構成で、かつ短時間でインク消費の少ない予備吐出動作で、記録手段を混色のない正常な画像記録状態に回復させることができ、さらに、予備吐出によるインクミスト発生を低減して機内のインク汚染を防止することもできるインクジェット記録装置、及び該記録装置の吸引回復方法を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、異なるインクを吐出する吐出口群を並列した4列以上の吐出口列として有する記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドの吐出口列が配される吐出口面に当接されるキャップと、前記キャップの吸引口に接続されて前記キャップ内に負圧を作用させるポンプと、を備え、前記吸引口は、前記吐出口面に前記キャップが当接した状態で、前記4列以上の吐出口列に対して2列の吐出口列を1組としてその間の中心に配されることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態を具体的に説明する。なお、各図面を通して同一符号は同一又は対応する部分を示す。また、本明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わず、さらに人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広くプリント媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、又は媒体の加工を行う場合も言うものとする。ここで、「プリント媒体」とは、一般的なプリント装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック、フィルム、金属板等、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能な物も言うものとする。さらに、「インク」(「液体」という場合もある)とは、上記「プリント」の定義と同様に広く解釈されるべきもので、プリント媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成又はプリント媒体の加工、あるいはインクの処理(例えばプリント媒体に付与されるインク中の色材の凝固又は不溶化)に供される液体を言うものとする。
【0016】
以下に説明する実施形態では、インクジェット記録方式を用いた記録装置としてプリンタを例に挙げて説明する。図1から図12に基づいて、そのプリンタの基本構成について説明する。図1は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例の外観を示す模式的斜視図であり、図2は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例の内部構造を、外装部材並びに記録手段及びインクタンクを取り外して示す模式的斜視図であり、図3は図2の一実施例に係るインクジェット記録装置の要部を示す模式的縦断面図である。
【0017】
先ず、図1〜図3を参照してインクジェット記録装置の装置本体について説明する。図1において、本発明を適用したインクジェット記録装置の装置本体M1000は、下ケースM1001、上ケースM1002、アクセスカバーM1003及び排紙トレイM1004などの外装部材と、その外装部材の内部に収容されたシャーシM3019(図2参照)などから構成されている。前記シャーシM3019は、所定の剛性を有する複数の板状金属部材によって構成され、記録装置の骨格を成し、後述の各記録動作機構や回復動作機構などを支持(又は保持)するものである。また、前記下ケースM1001は装置本体M1000の略下半部を形成し、前記上ケース1002は装置本体M1000の略上半部を形成しており、両ケース1001、1002の組合せによって内部に後述の各機構を収納する収納空間を有する中空構造体が構成されており、その上面部及び前面部にはそれぞれ開口部が形成されている。
【0018】
さらに、前記排紙トレイM1004は、その一端部が下ケースM1001に回転自在に保持されており、その回転によって下ケースM1001の前面部に形成される前記開口部を開閉させ得るようになっている。そのため、記録動作を実行させる際には、排紙トレイM1004を前面側へと回転させて開口部を形成することにより、該開口部から記録媒体としての記録シートが排出可能となると共に排出された記録シートPを順次積載し得るようになっている。また、排紙トレイM1004には2枚の補助トレイM1004a、M1004bが収容されており、必要に応じて各トレイを手前に引き出すことにより用紙(記録媒体、記録シート)の支持面積を3段階に拡大、縮小させ得るようになっている。
【0019】
前記アクセスカバーM1003は、その一端部が上ケースM1002に回転自在に保持され、該上ケースの上面に形成されるアクセス用の開口部を開閉し得るようになっており、このアクセスカバーM1003を開くことによって装置本体の内部に収納されている記録手段としての記録ヘッドカートリッジH1000あるいはインクタンクH1900等の交換が可能となる。なお、前記アクセスカバーM1003を開閉させると、その裏面に形成された突起(不図示)がカバー開閉レバー(不図示)を回転させるようになっており、該レバーの回転位置をマイクロスイッチなどで検出することにより、アクセスカバーの開閉状態を検出できるようになっている。
【0020】
また、上ケースM1002の上部後面には、電源キーE0018及びレジュームキーE0019が押下可能に設けられるとともに、LED E0020が設けられており、電源キーE0018を押下すると、LED E0020が点灯して記録可能であることをオペレータに知らせるようになっている。また、このLED E0020は、点滅の仕方や色を変化させたり、ブザーE0021(図11)をならすことによりプリンタのトラブル等をオペレータに知らせるなど種々の表示機能を有している。なお、トラブル等が解決した場合には、レジュームキーE0019を押下することによって記録が再開されるようになっている。
【0021】
次に、上記の記録装置の装置本体M1000に収納、保持される本実施形態における記録動作機構について説明する。本実施形態における記録動作機構は、記録シートPを装置本体内へと自動的に給送する自動給送部M3022と、該自動給送部から1枚づつ送り出される記録シートPを所望の記録位置へ導くと共に、記録位置から排出部M3030(図3)へ記録シートPを導く搬送部M3029(図3)と、該搬送部M3029に搬送された記録シートPに所望の記録を行う記録部M4000と、該記録部M4000等に対する回復処理を行う回復部(回復系ユニット)M5000(図9、図10)とから構成されている。
【0022】
先ず、図2及び図3を参照して前記自動給送部M3022について詳細に説明する。本実施形態における自動給送部M3022は、水平面に対して約30度〜60度の角度を持って積載された記録シートPを水平な状態にして送り出し、該記録シートPを不図示の給送口から略水平な姿勢を維持しつつ装置本体M1000内へ給送するように構成されている。すなわち、自動給送部M3022には、給送ローラM3026、サイドガイドM3024、圧板M3025、ASF(自動給送部)ベースM3023、分離シートM3027、分離爪(不図示)などが設けられている。このうち、前記ASF(Auto Sheet Feeder) ベースM3023は、自動給送部M3022の略外殻を成すものであり、装置本体M1000の背面側に設けられている。また、ASFの前面側には、記録シートPを支持する圧板M3025が水平面に対し約30度〜60度の角度を成すように取り付けられるとともに、記録シートPの両端部を案内する一対のシートガイドM3024a及びM3024bが突設されており、一方のシートガイドM3024bは水平移動可能となっており、記録シートの水平方向のサイズ(幅)に対応し得るようになっている。
【0023】
また、ASFベースM3023の左右両側面には、不図示の伝達ギアを介してPGモータE0003に連動する駆動軸M3026aが回転可能に軸支されており、該駆動軸M3026aには異形の周面形状を成す給送ローラM3026が複数個固定されている。そして、前記圧板M3025上に積載された記録シートPは、PGモータE0003(図10、図11)の駆動に連動して給送ローラM3026が回転することにより、前記分離シートM3027及び前記分離爪の分離作用によって、積載された記録シートPの中の最上位の記録シートを順次1枚づつ分離して送り出し、搬送部(紙送り部)M3029へと搬送するようになっている。なお、圧板M3025の下端部はASFベースM3023との間に介在させた圧板バネM3028によって弾性的に支持されているため、給送ローラM3026と記録シートPとの圧接力を記録シートPの積載枚数に関わりなく一定に保ち得るようになっている。
【0024】
また、自動給送部M3022から搬送部M3029に至る記録シートPの搬送経路内には、PE(Paper End) レバーばねM3021によって図3中の時計方向へ付勢されたPE(Paper End) レバーM3020が、装置本体M1000に固定された所定の剛性を有する金属製の板状部材から成るシャーシM3019に軸支されており、自動給送部M3022から分離搬送された記録シートPが前記通路を通過し、その一端部が前記レバーM3020の一端部を押圧して回転させることにより、不図示のPEセンサが前記PEレバーM3020の回転を検知し、記録シートPが搬送経路内に侵入したことを検知するようになっている。そして、前記記録シートPの搬送経路内への侵入が検知された後、記録シートPは、前記給送ローラM3026によって予め決められた距離だけ下流側へ搬送される。この給送ローラM3026による搬送動作は、後述の搬送部M3029に設けられた停止状態にあるLFローラ(搬送ローラ)M3001とピンチローラM3014のニップ部とに前記記録シートPの端部が当接した後、前記記録シートPが約3mmループした状態で停止する。
【0025】
次に、図2及び図3を参照して前記搬送部M3029について詳細に説明する。本実施形態における搬送部M3029は、前記LFローラ(搬送ローラ)M3001、ピンチローラM3014及びプラテンM2001等を備えている。前記LFローラM3001は前記シャーシM3019等によって回転自在に軸支された駆動軸に固定されており、LF中間ギアM3012は、後述のLFモータE0002の駆動軸に設けられた駆動ギアに連動しており、このモータE0002の駆動力によって回転するようになっている。なお、前記LFローラM3001が固定された前記駆動軸の一端部にはLFギアカバーM3002が装着されている。このLFギアカバーM3002によって、LFローラM3001を駆動するためのLFギア列を保護する構成になっている。すなわち、前記LFギア列は、前記LFモータ(搬送モータ)E0002の駆動軸に設けられた駆動ギアに連動しており、このLFモータE0002の駆動力によって回転するようになっている。
【0026】
また、前記ピンチローラM3014は、シャーシM3019に回動自在に支持されたピンチローラホルダM3015の先端部に軸支されており、ピンチローラホルダM3015を付勢する巻きばね状のピンチローラばねM3016によって前記LFローラM3001に圧接されており、前記LFローラM3001が回転するとこれに従動して回転し、前述のようにループ状に停止している記録シートPをLFローラM3001との間で挟持しつつ前方へ搬送させるものである。このように構成された搬送部M3029においては、自動給送部M3022の給送ローラM3026による搬送動作が停止した後、一定時間が経過するとLFモータE0002の駆動が開始され、該LFモータE0002の駆動がLF中間ギアM3012及びLFギアM3003を介してLFローラM3001に伝達され、LFローラM3001とピンチローラM3014とのニップ部に先端部が当接している記録シートPが、前記LFローラM3001の回転によって前記プラテンM2001上の記録開始位置まで搬送される。この時、前記給送ローラM3026は前記LFローラM3001と同時に再び回転を開始するため、前記記録シートPは、所定時間給送ローラM3026とLFローラM3001との協動により搬送方向下流側へ搬送されることになる。
【0027】
図4は本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置で使用される記録手段としての記録ヘッドにインクタンクを装着した記録ヘッドカートリッジの全体構造を示す模式的斜視図である。図5は図4の記録ヘッドカートリッジを記録ヘッドとインクタンクとに分解して示す模式的斜視図である。図6は図5中の記録手段としての記録ヘッドを構成部品ごとに分解して示す模式的分解斜視図である。記録手段としての記録ヘッドカートリッジH1000はキャリッジM4001に交換可能に装着される。すなわち、記録ヘッドカートリッジH1000は、シャーシM3019によってその両端部が固定されたキャリッジ軸M4012に沿って記録シートPの搬送方向と交差する方向(走査方向)へ往復移動するキャリッジM4001と共に移動し、記録開始位置に待機している記録シートPにインクを吐出して所定の画像情報に基づいたインク像を記録する。
【0028】
そして、前記インク像を記録した後、前記LFローラM3001の回転による所定量の搬送(例えば、5.42mm搬送という行単位での記録シートPの搬送)を行い、この搬送動作が終了した後、前記キャリッジM4001がキャリッジ軸M4012に沿って走査を行う。このような記録と搬送の動作を繰り返すことにより、プラテンM2001上に位置する記録シートPに対してインク像の記録が実施される。また、前記キャリッジ軸M4012は、一端が紙間調整レバーM2015を介して紙間調整板(不図示)に、他端がキャリッジ軸カムM2011を介して他方の紙間調整板M2012に、キャリッジ軸ばねM2014を介して付勢された状態で装着されており、前記紙間調整板M2012及び不図示の紙間調整板は、それぞれ記録ヘッドカートリッジH1000の吐出口面と前記プラテンM2001の記録支持面M2001aとの距離間隔が適切なものになるように調整されて、シャーシM3019に固定されている。
【0029】
さらに、前記紙間調整レバーM2015は、不図示の紙間レバーばねの作用により、図1に示す上端位置と不図示の下端位置との2つの停止位置に選択的に設定することが可能である。紙間調整レバーM2015を下端位置に移動させた場合には、キャリッジM4001が前記プラテンM2001から離れる方向に約0.6mm移動する。記録シートPが封筒のように厚い場合には、予め前記紙間調整レバーM2015を前記下端位置に移動させておき、前記自動給送部M3022による給送動作を開始させる。また、前記紙間調整レバーM2015が下端位置に移動している場合は、紙間センサ(GAPセンサ)E0008(図11参照)がその状態を検知しているため、記録シートPに対して、自動給送部M3022による給送動作が開始される時に、前記紙間調整レバーM2015の位置設定が適正であるか否かを判断し、不適切な状態を検知した場合には、メッセージの表示あるいはブザーの作動などによって警告を発し、不適切な状態で記録動作が実行されるのを未然に防止するようになっている。
【0030】
さらに、図2及び図3を参照して排紙部M3030について詳細に説明する。本実施形態における排紙部M3030は、図3に示すように、排紙ローラM2003、この排紙ローラM2003に装着され前記LFモータE0002の駆動を前記LF中間ギアM3012を介して前記排紙ローラM2003に伝達する排紙ギアM3013、拍車ステイM2006に装着された第1の拍車ホルダM2007に取り付けられた拍車ばね軸M2009の付勢力により前記排紙ローラM2003に押圧され前記排紙ローラM2003の回転に従動回転し記録シートPを排紙ローラM2003との間で挟持しつつ搬送する第1の拍車M2004、排出された記録シートPを積載する排紙トレイM1004等を備えている。
【0031】
そして、この排紙部M3030へ搬送されてきた記録シートPは、前記排紙ローラM2003と前記第1の拍車M2004とによる搬送力を受けることになるが、前記第1の拍車M2004の回転中心は、前記排出ローラM2003の回転中心より約2mm搬送方向上流側へオフセットして設定されているため、前記排紙ローラM2003と前記第1の拍車M2004とにより搬送される記録シートPは、前記プラテンM2001の記録シート支持面M2001aとの間に隙間を生じることなく軽く接触するため、記録シートは適正かつスムーズに搬送される。
【0032】
さらに、記録シートPが弛むことを防止するため、前記排紙ローラM2003と前記第1の拍車M2004とによる搬送速度の方が、LFローラM3001とピンチローラM3014とによる搬送速度よりも、若干速くなるように構成されている。さらに、前記拍車ステイM2006には、前記第1の拍車M2004の下流側の一部に第2の拍車ホルダM2008に装着された第2の拍車M2005が保持されており、記録シートPが前記拍車ステイM2006に摺擦してしまうことを防止している。前記記録シートPへのインク像の記録が終了し、前記LFローラM3001と前記ピンチローラM3014との間から前記記録シートPの後端が抜けると、前記排紙ローラM2003と前記第1の拍車M2004のみによる記録シートPの搬送が行われ、記録シートPの排紙が完了する。
【0033】
次に、記録部M4000について詳細に説明する。記録部M4000は、前記キャリッジ軸M4012によって移動可能に案内支持されたキャリッジM4001と、このキャリッジM4001に着脱可能に搭載される記録手段としての記録ヘッドカートリッジH1000とから成る。先ず、図4〜図6を参照して、前記記録ヘッドカートリッジH1000について説明する。この実施形態における記録ヘッドカートリッジH1000は、図4に示すようにインクを貯留するインクタンクH1900と、このインクタンクH1900から供給されるインクを記録情報に応じて吐出口から吐出させる記録ヘッドH1001とを有し、前記記録ヘッドH1001は、後述するキャリッジM4001に対して着脱可能に搭載される、いわゆるカートリッジ方式を採るものとなっている。
【0034】
ここに示す記録ヘッドカートリッジH1000では、写真調の高画質なカラー記録を可能とするため、インクタンクとして、例えブラック、ライトシアン、ライトマゼンタ、シアン、マゼンタ及びイエローの各色独立のインクタンクが用意されており、図7に示すように、それぞれが記録ヘッドH1001に対して着脱自在となっている。そして、前記記録ヘッドH1001は、図6の分解斜視図に示すように、記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300、第2のプレートH1400、タンクホルダH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800から構成されている。記録素子基板H1100には、Si基板(シリコン基板)の片面にインクを吐出するための複数の記録素子と、各記録素子に電力を供給するAl(アルミニュウム)等の電気配線とが製膜(成膜)技術により形成され、この記録素子に対応した複数のインク流路と複数の吐出口H1100T(吐出口1182)とがフォトリソ技術により形成されるとともに、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口が裏面に開口するように形成されている。
【0035】
また、記録素子基板H1100は第1のプレートH1200に接着固定されており、この第1のプレートH1200には、該記録素子基板H1100にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されており、この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と記録素子基板H1100とが電気的に接続されるように該電気配線基板H1300を保持している。この電気配線基板H1300は、前記記録素子基板H1100にインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、該記録素子基板H1100に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子(コンタクト部)H1301とを備えている。前記外部信号入力端子H1301は、タンクホルダH1500の背面側に位置決め固定されている。
【0036】
一方、前記インクタンクH1900を着脱可能に保持するタンクホルダH1500には、流路形成部材H1600が超音波溶着され、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に至るインク流路H1501を形成している。また、インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部にはフィルターH1700が設けられており、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。また、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、該係合部からのインクの蒸発を防止できるようになっている。さらに、前述のようにタンクホルダH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から成るタンクホルダ部と、前記記録素子基板H1100、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から成る記録素子部(インク吐出部)とを、接着等で結合することにより、記録ヘッドH1001が構成されている。
【0037】
図7は本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置に装着されるキャリッジの正面側を示す模式的斜視図であり、図8は図7に示したキャリッジの背面側を示す模式的斜視図である。次に、図2、図7及び図8に基づいて前記キャリッジM4001について説明する。これらの図に示すように、キャリッジM4001には、該キャリッジと係合し記録ヘッドH1001を該キャリッジの装着位置に案内するためのキャリッジカバーM4002と、記録ヘッドH1001のタンクホルダH1500と係合し該記録ヘッドを所定の装着位置にセットさせるように押圧するヘッドセットレバーM4007とが設けられている。
【0038】
すなわち、ヘッドセットレバーM4007は、キャリッジM4001の上部にヘッドセットレバー軸M4008に対して回動可能に設けられると共に、記録ヘッドH1001との係合部には不図示のヘッドセットプレートがばねを介して装着され、このばね力によって記録ヘッドH1001を押圧しながらキャリッジM4001に装着される構成となっている。また、キャリッジM4001の記録ヘッドH1001との別の係合部にはコンタクトフレキシブルプリントケーブル(以下、コンタクトFPCと称す)E0011が設けられ、コンタクトFPC E0011上のコンタクト部E0011bと記録ヘッドH1001に設けられたコンタクト部(外部信号入力端子)H1301とが電気的に接触することで、記録のための各種情報の授受や記録ヘッドH1001への電力の供給などを行い得るようになっている。
【0039】
ここで、コンタクトフレキシブルプリントケーブル(コンタクトFPC)E0011のコンタクト部E0011aとキャリッジM4001との間には不図示のゴムなどの弾性部材が設けられ、この弾性部材の弾性力とヘッドセットレバーばねによる押圧力とによってコンタクト部E0011aとキャリッジM4001との確実な接触を可能とするようになっている。さらに、前記コンタクトFPC E0011は、キャリッジM4001の両側面部に引き出され、図7及び図8に示すように一対のFPC押さえM4003、M4006によって両部端部がキャリッジM4001の両側面部に挟持、固定され、該キャリッジの背面に搭載されたキャリッジ基板E0013(図8参照)に接続されている。
【0040】
また、図8に示すように、前記キャリッジ基板E0013は、キャリッジフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012により、シャーシM3019に設けられているメイン基板E0014と電気的に接続されている。また、前記キャリッジフレキシブルフラットケーブルE0012の他方の端部は、シャーシM3019(図2)にFFC押さえM4028によって固定されるとともに、該シャーシに設けられた不図示の孔を介して該シャーシの背面側に導出され、前記メイン基板E0014(図11)に接続されている。図8及び図11に示すように、キャリッジ基板E0013にはエンコーダセンサE0004が設けられ、シャーシM3019の両側面の間にキャリッジ軸M4012と平行に張架されたエンコーダースケールE0005上の情報を検出することにより、キャリッジM4001の位置や走査速度等を検出できるようになっている。
【0041】
本実施形態の場合、エンコーダセンサE0004は光学式の透過型センサであり、エンコーダースケールE0005は、ポリエステル等の樹脂製のフィルム上に写真製版などの手法によって、エンコーダセンサE0004からの検出光を遮断する遮光部と検出光が透過する透光部とを所定のピッチで交互に印刷したものである。したがって、キャリッジ軸M4012に沿って移動するキャリッジM4001の位置は、該キャリッジM4001の走査軌道上の端部に設けられたシャーシM3019の一方の側板に該キャリッジを突き当てたときの位置を基準とし、その後の該キャリッジM4001の走査に伴い、前記エンコーダセンサE0004により前記エンコーダースケールE0005に形成されたパターン数を計数することにより随時検出し得るようになっている。
【0042】
また、キャリッジM4001はシャーシM3019の両側面の間に架設されたキャリッジ軸M4012とキャリッジレールM4013とに案内されて走査されるように構成され、キャリッジ軸M4012の軸受部には焼結製の金属等にオイル等の潤滑剤を含浸させてなる一対のキャリッジ軸受M4029がインサート成形等の方法により一体的に形成されている。さらにキャリッジM4001のキャリッジレールM4013との当接部には、摺動性や耐磨耗性に優れた樹脂等によって当接部材であるキャリッジスライダ(CRスライダ)M4014が設けられ、前述のキャリッジ軸受(CR軸受)M4029と共にキャリッジM4001の円滑な走査を可能とするように構成されている。
【0043】
また、キャリッジM4001は、アイドラプーリM4020(図2)とキャリッジモータプーリM4024(図2)との間にキャリッジ軸M4012と略平行に張架されたキャリッジベルト(タイミングベルト)M4018に連結されており、キャリッジモータE0001(図2、図11)の駆動によりキャリッジモータプーリM4024を駆動してキャリッジベルトM4018を往動方向又は復動方向へ移動させることにより、キャリッジM4001をキャリッジ軸M4012に沿って走査させ得るようになっている。また、前記キャリッジモータプーリM4024はシャーシM3019によって定位置に保持されているが、前記アイドラプーリM4020の方は、プーリホルダM4021と共にシャーシM3019に対して移動可能に保持され、前記モータプーリM4024から離間する方向へばね力によって付勢されている。それによって、両プーリM4020、M4024に架け渡されたキャリッジベルトM4018に常に適度の張力が付与され、弛みのない良好な架設状態が維持されるようになっている。
【0044】
なお、キャリッジM4001のキャリッジベルトM4018取付け部分にはキャリッジベルト止めM4019が設けられており、これによって、キャリッジM4001とキャリッジベルトM4018との連結(取付け)を確実に行い得るようになっている。また、拍車ステイM2006のキャリッジM4001の走査軌道上には、該キャリッジに装着された記録ヘッドカートリッジH1000のインクタンクH1900に貯留されているインクの残量を検出するため、該インクタンクに対向露出してインクエンドセンサE0006(図2)が設けられている。
【0045】
本実施形態における前記記録手段としての記録ヘッドH1001は、熱エネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記録手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備えたものである。また、前記ヘッドH1001は、前記電気熱変換体により印加される熱エネルギーによってインク内に膜沸騰を生じさせ、その時に生じる気泡の成長、収縮による圧力変化を利用して吐出口よりインクを吐出させ、記録(プリント)を行うものである。
【0046】
図24は、記録ヘッドH1001のある吐出口列のインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。図24において、記録用紙等の記録媒体Pと所定の隙間(例えば、約0.2mm〜約2.0mm程度) をおいて対面する吐出口面1181(記録素子基板H1100に対応)には、所定のピッチで複数の吐出口1182(吐出口H1100Tに対応)が形成され、共通液室1183と各吐出口1182とを連通する各液路1184の壁面に沿ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱変換体(発熱抵抗体など)1185が配設されている。記録ヘッドH1001は、前記吐出口1182が主走査方向(キャリッジM4001の移動方向)と交叉する方向に並ぶような位置関係で、キャリッジM4001に搭載されている。こうして、画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換体1185を駆動(通電)して、液路1184内のインクを膜沸騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口1182からインクを吐出させるインクジェット式の記録ヘッド(記録手段)H1001が構成されている。
【0047】
図9は本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置に装着される回復系ユニットの全体構成を示す模式的斜視図であり、図10は図9の回復系ユニットを別の方向から見て全体構成を示す模式的斜視図である。次に、図9及び図10を用いて、記録ヘッドカートリッジH1000のインク吐出性能の維持回復を図るための回復処理を行うための回復部を構成する回復系ユニットM5000について説明する。本実施形態における回復部(回復系ユニット)M5000は、装置本体M1000に対し、独立して着脱可能に構成されている。そして、この回復系ユニットM5000は、記録ヘッドH1001の記録素子基板(吐出口形成面)H1100に付着した異物を除去するためのクリーニング機構や、インクタンクH1900から記録ヘッドH1001の記録素子基板H1100に至るインク流路(インク流路H1501から流路形成部材H1600を経て第2のプレートH1400に至る流路)の正常化(インクのリフレッシュ等)を図るためにインクを排出する吸引排出、加圧吐出(予備吐出)等の排出機構から成る回復処理手段から構成されている。
【0048】
図9及び図10において、E0003はPGモータであり、該PGモータE0003は、後述するキャップM5001、ポンプM5100、ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bを駆動するための回復系駆動源として機能する。なお、本実施例では、前記PGモータE0003は、自動給送部M3022を駆動するための駆動源としても機能する。このPGモータE0003においては、モータ軸の両側部から駆動力が取り出されており、一側部は後述する駆動切換手段を介してポンプM5100又は前述の自動給送部M3022を駆動し、他側部はワンウエイクラッチM5041を介してキャップM5001とワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bを駆動する。この場合、PGモータE0003が特定の回転方向(以下、この回転方向を正転方向とし、その反対方向を逆転方向とする)へ回転するときにのみ前記ワンウエイクラッチM5041が連結されて、連動するキャップM5001とワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bが駆動されるように構成されている。従って、PGモータE0003が逆転方向に回転しているときにはワンウエイクラッチM5041が空転し駆動力が伝達されないため、キャップM5001とワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bは駆動されない。
【0049】
前記キャップM5001はゴム材から成り、軸中心に回動可能なキャップレバーM5004に取り付けられている。このキャップM5001は、ワンウエイクラッチM5041、キャップ駆動伝達ギア列M5110、キャップカム及びキャップレバーM5004を介して矢印A方向(図9)に移動し、記録ヘッドH1001の記録素子基板H1100に対して複数の吐出口H1100T(吐出口1182)を覆うように当接、離間可能に構成されている。キャップM5001にはキャップ吸収体M5002が設けられており、該キャップ吸収体M5002はキャッピング時に所定の間隔をもって記録素子基板H1100と対向するように配置されている。
【0050】
前記キャップ吸収体M5002を配置することにより、吸引動作時に記録ヘッドカートリッジH1000の吐出口H1100T(吐出口1182)から排出されたインクを受容することが可能となる。そして、キャップM5001にはキャップチューブM5009が接続されており、該キャップチューブM5009は後述するポンプM5100のポンプチューブM5019に接続されており、インクをキャップ吸引口M5001a(図14〜図16参照)から排出するようになっている。
【0051】
また、ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bはゴム等の可撓性部材から成り、その端縁部が上方へ向けて突出するようにブレードホルダM5013に立設されている。また、前記ブレードホルダM5013にはリードスクリューM5031が挿通されるとともに、該リードスクリューに形成された螺旋溝M5031aに前記ブレードホルダM5013の不図示の突起が移動可能に係合している。このため、前記リードスクリューM5031の回転に従って前記ブレードホルダM5013が回転することにより、該リードスクリューに沿ってブレードホルダM5013が矢印B1、B2方向(図9)へ往復動し、これと共に、ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bが記録ヘッドカートリッジH1000の記録素子基板H1100(吐出口面1181)を拭き取り清掃(ワイピング)する。前記リードスクリューM5031は、ワンウエイクラッチM5041及びワイパー駆動伝達ギア列M5120を介してPGモータE0003に接続されている。
【0052】
前記ポンプM5100は、ポンプチューブM5019をポンプコロM5018でしごいて圧力(負圧)を発生させる吸引ポンプである。このポンプM5100は、前記自動給送部M3022と該ポンプM5100とに駆動力の伝達経路を切り換える駆動切換手段とポンプ駆動伝達ギア列M5130とを介して、PGモータE0003の他側部に連結されている。また、詳細は省略するが、前記ポンプM5100には、ポンプチューブM5019をしごくポンプコロM5018の該ポンプチューブへの圧接力を解除できる機構が設けられており、PGモータE0003が正転方向に回転する時にはポンプコロM5018の圧接力が解除されてポンプチューブM5019をしごかず、PGモータE0003が逆転方向に回転する時にはポンプコロM5018の圧接力が作用してポンプチューブM5019をしごくことができる構成となっている。また、ポンプチューブM5019の一端は前記キャップチューブM5009を介してキャップM5001に接続されている。
【0053】
前記駆動切換手段は、振り子アームM5026と切換レバーM5043とから成っている。前記振り子アームM5026は、PGモータE0003の回転方向に従い、軸M5026aを中心に矢印C1、矢印C2方向(図10)に回動可能に構成されている。また、切換レバーM5043は、キャリッジM4001の位置によって切り換わるものとなっている。すなわち、キャリッジM4001が回復系ユニットM5000の上方に移動してくると、切換レバーM5043の一部はキャリッジM4001の一部と当接し、該キャリッジM4001の位置に従って該切換レバーM5043が矢印D1、矢印D2方向(図10)へ移動し、振り子アームM5026のロック孔M5026bと切換レバーM5043のロックピンM5043aとが嵌合し得るように構成されている。なお、E0010はPurge sensorであり、該Purge sensorはキャップM5001の位置を検出するようになっている。
【0054】
次に、前述の構成を有する回復系ユニットM5000の各動作について説明する。先ず、回復系ユニットM5000の駆動源としてのPGモータを併用して行われる自動給送部M3022の動作について説明する。キャリッジM4001が切換レバーM5043に当接しない退避位置でPGモータE0003が逆転方向に回転すると、振り子駆動伝達ギア列M5150を介して振り子アームM5026が矢印C1方向(図10)に振られ、振り子アームM5026上に取り付けられている切換出力ギアM5027がASF駆動伝達ギア列M5160の一端にあるASFギアM5064に噛合する。この状態でPGモータE0003が逆転方向に回転し続けると、ASF駆動伝達ギア列M5160を介して自動給送部M3022が駆動される。この時、キャップM5001とワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bには、ワンウエイクラッチM5041の空転により駆動力が伝達されないため、前記ワイパーブレードは動作しない。
【0055】
次に、前述の構成を有する回復系ユニットM5000の回復処理の一つである吸引回復動作について説明する。この吸引回復動作はポンプM5100によって行われる。先ず、キャリッジM4001が切換レバーM5043に当接しない退避位置にあるときにPGモータE0003が正転方向に回転すると、振り子駆動伝達ギア列M5150を介して振り子アームM5026が矢印C2方向に振られ、振り子アームM5026上に取り付けられている切換出力ギアM5027がポンプ駆動伝達ギア列M5130の一端に位置するポンプギアM5053に噛合する。この後、キャリッジM4001がキャッピング位置(記録ヘッドカートリッジH1000の記録素子基板(吐出口面)H1100がキャップM5001と対向するキャリッジの位置)に移動すると、該キャリッジM4001の一部が切換レバーM5043の一部と当接し、切換レバーM5043を矢印D1方向へ移動させる。これによって切換レバーM5043のロックピンM5043aが振り子アームM5026のロック孔M5026bに嵌合するため、振り子アームM5026はポンプ側に接続された状態でロックされる。
【0056】
ここで、PGモータE0003が逆転方向に回転し、ポンプコロM5018の圧接力によってポンプチューブM5019をしごくことにより、キャップチューブM5009及びキャップM5001を介して記録ヘッドカートリッジH1000の記録素子基板H1100(吐出口面1181)に負圧を作用させ、該記録素子基板上の吐出口1182から記録に適さなくなったインク(固着インク等を含むインク)や泡等を強制的に吸引する。この後、PGモータE0003が逆転方向に回転し、ポンプチューブM5019、キャップチューブM5009及びキャップM5001内の圧力は大気圧となり、記録ヘッドカートリッジH1000の記録素子基板H1100におけるインク吐出口1182からの強制吸引動作は停止し、吸引動作は終了する。
【0057】
次に、前述の構成を有する回復系ユニットM5000のワイピング動作について説明する。ワイピング動作においては、PGモータE0003は先ず正転方向に回転する。このPGモータE0003の正転方向の回転により、ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bがワイピング開始位置(キャップM5001が記録ヘッドカートリッジH1000(記録ヘッドH1001)から離間した状態でワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bが該記録ヘッドカートリッジより記録動作における上流側にある位置)へ移動する。
【0058】
次いで、キャリッジM4001はワイピング位置へ移動する。このワイピング位置は、ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bが吐出口面(吐出口形成面)1181を形成する記録素子基板H1100と対向する状態となる位置である。この時、キャリッジM4001と切換レバーM5043とは当接しておらず、振り子アームM5026はロックされていない状態にある。ここで、PGモータE0003が正転方向に回転し、ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bが矢印B1方向(図9)に移動しながら、記録ヘッドカートリッジH1000の記録素子基板H1100を拭き取り清掃(クリーニング)する。さらに、記録ヘッドカートリッジH1000の記録素子基板H1100より記録動作方向における下流側に設けられた不図示のワイパーブレードクリーニング手段により、ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bに付着した汚れを除去(クリーニング)する。この時、キャップM5001は離間した状態に維持(保持)される。
【0059】
前記ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bがワイピング終了位置(記録動作において下流側の終端位置)に到達したところでPGモータE0003が停止し、キャリッジM4001はワイピング退避位置(ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bの移動領域外)へ移動する。この後、PGモータE0003が正転方向に回転し、前記ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bはワイピング終了位置へ移動する。なお、この時も、キャップM5001は離間した状態に維持される。以上により、回復系ユニットM5000のワイピング動作は終了する。
【0060】
次に、本実施例に係るインクジェット記録装置における回復処理の一つである予備吐出について説明する。複数色のインクを吐出して記録する記録ヘッドに対して前述の吸引動作やワイピング動作を行うと、インクが混ざり合う問題が発生することがある。例えば、吸引動作終了時には、吸引によってインク吐出口から吸い出されたインクが、吸引動作により負圧状態になった記録ヘッドH1001に対して逆流する逆流現象が発生し、その時、他の色のインクが吐出口1182へ侵入してしまったり、ワイピング動作時にインク吐出口周辺に付着していた様々な色のインクをワイパーにより異なる色のインク吐出口へ押し込んでしまったりすることがある。このようなことが原因となって、次に記録を開始したときに、最初の部分が変色(混色とも呼ぶ)となって画像が劣化してしまうおそれがある。
【0061】
このような混色を防止するために記録する直前に混色した分のインクを予め吐出(排出)しておくことを予備吐出と呼ぶ。本実施形態においては、図10に示すように、キャップM5001の近傍に予備吐出により吐出されるインクを受けるための予備吐出口(予備吐出受け)M5045が配置されており、記録直前に記録ヘッドH1001の記録素子基板H1100を前記予備吐出口M5045と対向する位置へ移動させて前記予備吐出を実行するように構成されている。なお、前記予備吐出口M5045は予備吐出吸収体M5046及び予備吐出カバーM5047により形成されており、該予備吐出吸収体M5046は不図示のインク収容部(排インク吸収体)につながっている。
【0062】
図11は本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置の電気的回路の全体構成を示すブロック図である。次に、図11に基づいて、本実施例に係るインクジェット記録装置における電気的回路構成について説明する。本実施例に係るインクジェット記録装置の電気的回路は、主に、キャリッジ基板(CRPCB、CRPrinted Circuit Board) E0013、メイン基板(メインPCB)E0014、電源ユニットE0015などによって構成されている。ここで、前記電源ユニットE0015は、前記メイン基板(メインPCB)E0014と接続され、各種駆動電源を供給するものとなっている。また、前記キャリッジ基板E0013は、キャリッジM4001(図8)に搭載されたプリント基板ユニットであり、コンタクトFPC E0011を通じて記録ヘッドH1001との信号の授受を行うインタフェースとして機能する他、キャリッジM4001の移動に伴ってエンコーダーセンサE0004から出力されるパルス信号に基づいてエンコーダースケールE0005とエンコーダーセンサE0004との位置関係の変化を検出し、その出力信号をキャリッジフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012を通じてメイン基板E0014へ出力する。
【0063】
さらに、メイン基板(メインPCB)E0014は、本実施例に係るインクジェット記録装置の各部の駆動制御を司るプリント基板ユニットであり、その基板上に、紙端検出センサ(PEセンサ)E0007、自動給送センサ(ASFセンサ)E0009、カバーセンサE0022、パラレルインタフェース(パラレルI/F)E0016、シリアルインタフェース(シリアルI/F)E0017、リジュームキーE0019、LED(発光素子)E0020、電源キーE0018、ブザーE0021などに対するI/Oポートを具備している。前記メイン基板(メインPCB)E0014は、さらに、キャリッジモータE0001、LFモータE0002、PGモータE0003と接続されており、これらの駆動を制御する他、インクエンドセンサE0006、紙間センサ(GAPセンサ)E0008、Purge sensorE0010、キャリッジフレキシブルフラットケーブル(CRFFC)E0012、電源ユニットE0015との接続インタフェースを具備している。
【0064】
図12は本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例の動作を示すフローチャートであり、次に図12を参照して上記のように構成されたインクジェット記録装置の動作を説明する。図12において、インクジェット記録装置がAC電源に接続されると、先ず、ステップS1で装置の第1の初期化処理を行う。この初期化処理では、本装置のROM及びRAMのチェックなどの電気回路系のチェックを行い、電気的に本装置が正常に動作可能であるかを確認する。次にステップS2では、装置本体M1000の上ケース1002に設けられた電源キーE0018がONされたかどうかの判断を行い、電源キーE0018が押された場合には、次のステップS3へ移行し、ここで第2の初期化処理を行う。この第2の初期化処理では、本装置の各種駆動機構及びヘッド系のチェックを行う。すなわち、各種モータの初期化やヘッド情報の読み込みを行うに際し、本装置が正常に動作可能であるかを確認する。
【0065】
次にステップS4ではイベント待ちを行う。すなわち、本装置に対して、外部I/Fからの指令イベント、ユーザー操作によるパネルキーイベント及び内部的な制御イベントなどを監視し、これらのイベントが発生すると当該イベントに対応した処理を実行する。例えば、ステップS4で外部I/Fからの記録(プリント)指令イベントを受信した場合には、ステップS5へ移行し、同ステップでユーザー操作による電源キーイベントが発生した場合にはステップS10へ移行し、同ステップでその他のイベントが発生した場合にはステップS11へ移行する。ここで、ステップS5では、外部I/Fからの記録指令を解析し、指定された紙種別、用紙サイズ、記録品位、給送方法などを判断し、その判断結果を表すデータを本装置内のRAM E2005に記憶し、ステップS6へ進む。次いで、ステップS6では、ステップS5で指定された給送方法により給送を開始し、用紙を記録開始位置まで送り、ステップS7に進む。
【0066】
ステップS7では記録動作を行う。この記録動作では、外部I/Fから送出されてきた記録データを一旦記録バッファに格納し、次いでキャリッジモータE0001を駆動してキャリッジM4001の走査方向への移動を開始するとともに、プリントバッファに格納されている記録データを記録ヘッドH1001へ供給して1行の記録を行う。1行分の記録データの記録動作が終了すると、LFモータE0002を駆動し、LFローラM3001を回転させて記録媒体としての用紙を副走査方向へ搬送する。それ以降、上記動作を繰り返し実行し、外部I/Fからの1ページ分の記録データの記録が終了すると、ステップS8へ進む。ステップS8では、LFモータE0002を駆動して排紙ローラM2003を駆動し、用紙が完全に本装置から送り出されたと判断されるまで紙送りを行い、終了した時点で用紙は排紙トレイM1004a上に完全に排紙された状態となる。
【0067】
次に、ステップS9では、記録すべき全ページの記録動作が終了したか否かを判定し、記録すべきページが残存する場合はステップS5へ戻り、前述のステップS5〜ステップS9までの動作を繰り返し、記録すべき全てのページの記録動作が終了した時点で記録動作は終了し、その後、ステップS4へ移行して次のイベントを待つ。一方、ステップS10では、プリンタ終了処理を行い、本装置の動作を停止させる。つまり、各種モータやヘッドなどの電源を切断するために、電源を切断可能な状態に移行した後、電源を切断してステップS4に移行し、次のイベントを待つ。また、ステップS11では、上記以外の他のイベント処理を行う。例えば、本装置の各種パネルキーや外部I/Fからの記録ヘッドの回復処理指令や内部的に発生する回復イベントなどに対応した処理を行う。なお、処理終了後には、ステップS4に進んで次のイベントを待つ。
【0068】
図23は本発明を適用したインクジェット記録装置の回復系ユニットM5000による回復処理の動作シーケンスを示すフローチャートである。ここで、本実施例におけるインクの排出について説明するが、このインクの排出は記録ヘッドH1001の回復処理に伴って行われる。記録ヘッドH1001の回復処理は、一般に、記録装置に記録ヘッドH1001を装着したとき、インクタンクH1900を装着したり交換したりするとき、記録ヘッドH1001及びインクタンクH1900を装着して所定の時間が経過したとき、所定量の記録を実行したとき、オペレータが記録結果に画質低下などのトラブル等が生じたと判断したとき、などの状況下で行われる。
【0069】
図23において、ステップS100でCPU E1001が前記状況下にあると判断した場合には、次のステップS101へ進み、その状況に応じて実施すべき回復処理のモードを解析する。本実施例の場合、回復処理には、大きく分類して、吸引処理、ワイピング処理及び予備吐出処理が含まれる。前記吸引処理は、キャップM5001で記録ヘッドH1001の吐出口H1100T(又は1182)を密閉したキャッピング状態で回復系ユニットM5000のポンプM5100を駆動して該キャップ内に負圧を発生させることで該記録ヘッドの吐出口よりインクを吸引して排出する処理動作である。また、前記ワイピング処理は、回復系ユニットM5000のワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bを駆動して記録ヘッドH1001の吐出口面1181(又は記録素子基板H1100)の表面を拭き取り清掃する処理動作である。また、前記予備吐出処理は、記録ヘッドH1001の吐出口よりインクを吐出することで該吐出口内のインクをリフレッシュし、該記録ヘッドのインク吐出性能を記録に適した状態に維持、回復するための処理動作である。
【0070】
図23において、ステップS101により所望される回復処理動作の種類が吸引処理である場合には、ステップS102に移行する。この吸引処理は、例えば記録装置に記録ヘッドH1001を装着したとき、インクタンクH1900を装着したり交換したとき、オペレータが記録結果にトラブル等が生じたと判断したときなどに実行される。ステップS102において吸引処理が指令されると、先ずキャリッジM4001が回復系ユニットM5000のキャップM5001と記録ヘッドH1001とが対向する位置まで駆動走査される。その後、回復系ユニットM5000のキャップM5001を記録ヘッドH1001の吐出口面1181(記録素子基板M1100)に当接させてキャッピング状態とし、ポンプM5100を駆動する(ステップS105)。
【0071】
この動作により記録ヘッドH1001からキャップM5001を介してインクが吸引され、該インクは該キャップの吸引口からポンプチューブM5019に導かれ、下ケースM1001に設けられたインク収容部としての排インク吸収体(不図示)等に排出される。吸引動作が終了すると、ステップS106へ進んでワイピング処理を行う。このワイピング処理は、ワイパーブレードM5011、M5012a、M5012bを駆動することにより、上記吸引処理の際に吐出口面1181(記録素子基板H1100)に付着したインクを清掃除去する処理動作である。ワイピング処理の後、ステップS107へ進んで予備吐出処理を実行する。この予備吐出処理は、キャリッジM4001を駆動走査し、回復系ユニットM5000に設けられた予備吐出口M5045に記録ヘッドH1001の吐出口面1182が対向する位置まで移動させ、その状態で記録ヘッドH1001を駆動することでインクを予備的に吐出して吐出口1182内のインクをリフレッシュする処理動作である。この予備吐出処理によって吐出されたインクは、予備吐出口M5045を通して所定位置に配置収納されたインク収容部(例えば図9中に示す排インク吸収体M5200)に導かれて回収される。
【0072】
また、ステップS101において所望される回復処理がワイピング処理である場合は、ステップS108に進んでワイピング処理のみを実行し、所望される回復処理が予備吐出のみである場合は、ステップS111へ進む。本実施例においてワイピング処理のみを行うことを要請される状況としては、例えば、記録中に所定量以上のインクを吐出した場合を挙げることができる。また、予備吐出処理のみを行うことを要請される状況としては、例えば、記録中にインクを吐出しない時間が所定時間以上経過した場合を挙げることができる。なお、ステップS108のワイピング処理の際に行われる回復系ユニットM5000の駆動(ステップS109)及び予備吐出処理(ステップS110)、並びに、ステップS111の予備吐出処理の際に行われるキャリッジM4001の駆動(ステップS112)及び記録ヘッドを駆動して行われるインク吐出(ステップS113)は、前述の対応する各動作の場合と実質的に同様の動作によって実行される。
【0073】
次に、本発明を適用したインクジェット記録装置及び該装置の吸引回復方法における最も特徴的な構成を有する回復系ユニットM5000のキャップユニットの各実施例について説明する。図13〜図16は、本発明を適用したインクジェット記録装置の第1の実施形態における回復部の要部を示し、本実施形態における回復部(回復系ユニット)M5000はキャップM5001を含む構成となっている。図13は、キャップホルダM5003にキャップM5001、キャップ吸収体M5002及び流路形成部材M5005が組み込まれた状態を示す斜視図であり、図14は図13の分解斜視図であり、図15は図14の分解状態を角度を変えた視点から示した分解斜視図である。図16は記録ヘッドH1001の記録素子基板H1100(吐出口面1181)にキャップM5001を当接した時の吐出口H1100T(吐出口1182)とキャップM5001の流路形成部材M5005の吸引口M5005aとの相対位置関係、並びに吸引回復処理動作時に吐出口H1100Tから流れ出したインクが吸引口Mに到達するまでのインク流を示す図である。
【0074】
図14に示すように、本発明の回復系ユニット(回復部)M5000の吸引回復動作時、ポンプM5100で発生した負圧により、キャップM5001内部が負圧状態になると、記録ヘッドH1001の記録素子基板H1100に配置された吐出口H1100Tからインクが流れ出し、キャップ吸収体M5002を通して、該キャップの一部を構成する流路形成部材M5005に配置された複数個(図示の例では3個)の吸引口M5005aを通してキャップ本体の吸引口M5001aから排出される。キャップM5001の流路形成部材M5005に配置された3個の吸引口M5005aは、それぞれが複数の吐出口H1100Tから形成された複数の吐出口列に対して、図16に示すように、2列の吐出口列を1組としてその間の中心に配置されており、各吐出口列の各吐出口H1100Tから流れ出したインクは略矢印で示すような経路で各吸引口M5005aに到達する。
【0075】
このような作用により、各吐出口開口前面を通過する他の吐出口列から流出したインクが減少する。これにより、吸引動作終了直後に吐出口H1100T周辺に滞留する他色インクの量が減少し、吸引動作により負圧状態になった記録ヘッドH1001内の負圧を解消する作用が原因となって発生するインクの逆流により吐出口H1100Tに入り込む他色インクの割合が減少することになる。よって、続くワイピング動作終了後に実施される予備吐出動作により吐出口H1100Tから吐出するインク量を少量に抑えても、吐出口内への逆流に起因して他色インクが混入する前記混色の問題を解消することができる。
【0076】
図17〜図19は、本発明を適用したインクジェット記録装置の第2の実施形態における回復部の要部を示し、本実施形態における回復部(回復系ユニット)M5000もキャップM5001を含む構成となっている。図17は、上記第2の実施形態においてキャップホルダM5003にキャップM5001、キャップ吸収体M5002及び流路形成部材M5005が組み込まれた状態を示す斜視図であり、図18は図17の分解斜視図であり、図19は図18の分解状態を角度を変えた視点から示した分解斜視図である。これらの図に示すように、キャップM5001に吸引口M5001aを複数個(図示の例では3個)設けることによっても、前述の第1の実施形態の場合と同等の作用効果が得られる。また、キャップホルダM5003からポンプM5100に接続する経路上で、排出インクを合流させても良いし、各キャップ吸引口から個別のポンプM5100に接続する構成にしても良い。
【0077】
図20は、キャップユニットの第1の参考例における記録ヘッドの吐出口列とキャップ吸引口の配置関係を示す配置図である。図20に示すように、複数のキャップ吸引口M5001aと複数の吐出口列との相対配置関係は、図20中の(a)、(b)、(c)、(d)のそれぞれに示すような配置にしても、前述の第1、第2の実施形態の場合と同等以上の作用効果が得られる。(a)は、吸引口を吐出口列の端部に配置し、吐出口からキャップ吸引口M5001aへのインクの流れが交差するのを防止したものであり、キャップ吸引口M5001aの配置に対し装置構成上の制約がある場合の記録ヘッドの吐出口列とキャップ吸引口の配置構成の1例である。このように配置に制約が存在する場合には、制約に応じて配置を対応させれば良い。(b)、(c)、(d)は、本発明の第1、第2の実施形態に対し、(b)、(c)、(d)の順に各吐出口列に対するキャップ吸引口M5001aの数を増やしており、吐出口列から流れ出したインクの集中を避け、吐出口とキャップ吸引口M5001aの経路を短くし、作用効果を高めた記録ヘッドの吐出口列とキャップ吸引口の配置例である。(b)は、第1の実施形態における記録ヘッドの吐出口列とキャップ吸引口の配置関係から、キャップ吸引口M5001aを1個増やすことで、構成は複雑になっているが、各インクの流れを遠ざけることで、より効果的な配置である。(c)は、吐出口列間全てにキャップ吸引口M5001aを配置した例で、各吐出列からのインクが混合しないという点において、より効果的である。(d)は、全ての吐出口列中央にキャップ吸引口M5001aを配置した例で、各吐出列からのインクが混合しないという点において、より効果的である。
【0078】
図21は、キャップユニットの第2の参考例における吐出口列と吸引口との配置関係を示す配置図であり、図22は、第2の参考例による吐出口列と吸引口の配置関係の変形例を示す配置図である。ここでは、吐出口列が並列状態のみならず、直列状態に存在する場合でも、図21中の(a)、(b)、(c)のそれぞれに示すように配置することで、前述の各実施形態の場合と同等の作用効果が得られる。また、図22に示すように、2列直列の吐出口列が3列並列に配置された合計6列の吐出口列の中心部に1個のキャップ吸引口M5001aを配置することで、6列の吐出口列に1個の吸引口で対応させることも可能である。
【0082】
なお、以上説明した各実施形態においては、一つの吐出口列を形成する複数の吐出口から同じインクを吐出するようにし、複数の吐出口列を配置することにより複数の異なるインクを吐出するように構成した。しかしながら、場合によっては一つの吐出口を用いて一種類のインクを吐出するようにし、複数の吐出口から複数の異なるインクを吐出するように構成してもよい。本発明は、このような記録手段を用いるインクジェット記録装置に対しても同様に適用することができ、同様の作用効果を奏するものであり、これらも本発明の範囲内に含まれるものである。
【0083】
以上説明した実施例によれば、複数の異なるインクを吐出する記録手段(記録ヘッドH1001)を用いて記録を行うインクジェット記録装置において、異なるインクを吐出する複数の吐出口H1100T(又は1182)を覆うキャップM5001と、該キャップの吸引口M5001a(又は該キャップの一部を構成する流路形成部材M5005の吸引口M5005a)に接続されてキャップ内に負圧を作用させるポンプM5100と、を有する吸引回復機構を備え、前記吐出口及び前記吸引口は、図16、図20、図21、図22に示すように、ポンプを作動させて各吐出口からインクを吸引する際の各吐出口から吸引口へ至るインクの流れ経路が異なるインクの吐出口を通過しないように配置されている。
【0084】
さらに、前述の各実施形態においては、キャップM5001に複数の吸引口M5001a又はM5005a形成され、記録ヘッドH1001の各吐出口H1100T(又は1182)から少なくとも一つの吸引口に至るインクの流れ経路が異なるインクの吐出口を通過しないように配置されている。また、前述の各実施形態においては、各吐出口と吸引口とを結ぶ直線上に異なるインクの吐出口が配置されていない構成、あるいは、キャップに複数の吸引口が形成され、各吐出口と少なくとも一つの吸引口とを結ぶ直線上に異なるインクの吐出口が配置されていない構成が採られている。また、前述の各実施形態においては、複数の異なるインクは、異なる色のインク、あるいは色が同じで濃度が異なるインクであるように構成されている。さらにまた、前述の各実施形態においては、前記記録手段としての記録ヘッドH1001は複数の異なるインクを吐出する複数の吐出口列を有し、各吐出口列は同じインクを吐出する複数の吐出口で形成されている。
【0085】
そして、以上説明した実施例によれば、各吐出口H1100T(又は1182)から吸引されるインクを異なるインクの吐出口を通過させることなくキャップ外へ導出できることから、1個のキャップM5001を用いて複数の異なるインクを吸引する場合でも吐出口に異なるインクが浸入することを抑止できる。それによって、簡単かつ安価な構成で、かつ短時間でインク消費の少ない予備吐出動作で、記録手段を混色のない正常な画像記録状態に回復させることができる。さらに、予備吐出によるインクミスト発生を低減して機内のインク汚染を防止することもできるインクジェット記録装置及び該装置の吸引回復方法が提供される。
【0086】
なお、以上説明した実施例では、記録手段としての記録ヘッドを主走査方向に移動させながら記録するシリアル型のインクジェット記録装置の場合を例に挙げて説明したが、本発明は、記録媒体の全幅または一部をカバーする長さのラインタイプのインクジェットヘッドを用いて副走査のみで記録するライン型のインクジェット記録装置の場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成し得るものである。また、本発明は、記録ヘッドの数に関係なく、また、同一吐出口面に複数の吐出口列又は吐出口を有する記録ヘッドなど、一つの記録ヘッドに設けられる吐出口列や吐出口の数にも関係なく同様に適用することができ、さらに、1個または複数個の記録ヘッドを用いて複数の異なる色で記録するカラーインクジェット記録装置、同一色彩で異なる濃度の複数濃度で記録する階調記録用のインクジェット記録装置、あるいは、これらを組み合わせたインクジェット記録装置などの場合にも、同様に適用することができ、同様の効果を達成しうるものである。
【0087】
また、本発明は、記録ヘッドとインクタンクを一体化した交換可能なインクジェットカートリッジを用いる構成、記録ヘッドにインクタンクを着脱可能に装着する記録手段を用いる構成、あるいは、記録ヘッドとインクタンクを別体にし、その間をインク供給路等で接続する構成など、記録ヘッドとインクタンクの配置構成がどのような場合にも同様に適用することができ、同様の効果が得られるものである。また、以上の実施例では、液体のインクを記録ヘッドより吐出する記録装置を例に挙げて説明したが、本発明は、固体のインクを溶融したインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置に対しても同様に適用することができ、これらもその範囲内に含むものである。
【0088】
さらに、本発明は、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用いる記録ヘッドを使用するものにも適用できるが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出する方式の記録ヘッドを使用するインクジェット記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密度化、高精細化が達成できるからである。
【0089】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなごとく、本発明によれば、各吐出口列から吸引されるインクを異なるインクの吐出口を通過させることなくキャップ外へ導出できることから、1個のキャップを用いて複数の異なるインクを吸引する場合でも吐出口に異なるインクが浸入することを抑止できる。それによって、簡単かつ安価な構成で、かつ短時間でインク消費の少ない予備吐出動作で、記録手段を混色のない正常な画像記録状態に回復させることができる。さらに、予備吐出によるインクミスト発生を低減して機内のインク汚染を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例の外観を示す模式的斜視図である。
【図2】 本発明を適用したインクジェット記録装置の一実施例の内部構造を、外装部材並びに記録手段及びインクタンクを取り外して示す模式的斜視図である。
【図3】 図2の一実施例に係るインクジェット記録装置の要部を示す模式的縦断面図である。
【図4】 本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置で用いられる記録手段としての記録ヘッドにインクタンクを装着した記録ヘッドカートリッジの全体構造を示す模式的斜視図である。
【図5】 図4の記録ヘッドカートリッジを記録ヘッドとインクタンクとに分解して示す模式的斜視図である。
【図6】 図5中の記録手段としての記録ヘッドを構成部品ごとに分解して示す模式的分解斜視図である。
【図7】 本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置で用いられるキャリッジを正面側から見て示す模式的斜視図である。
【図8】 図7のキャリッジを背面側から見て示す模式的斜視図である。
【図9】 本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置に装着される回復系ユニットの全体構成を示す模式的斜視図である。
【図10】 図9の回復系ユニットを別の方向から見て全体構成を示す模式的斜視図である。
【図11】 本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置の電気的回路の全体構成を示すブロック図である。
【図12】 本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置の記録動作のシーケンスを示すフローチャートである。
【図13】 本発明を適用したインクジェット記録装置の回復系ユニットに用いられるキャップユニットの第1実施例の構造を示す模式的斜視図である。
【図14】 図13に示すキャップユニットを分解して上方から見た分解斜視図である。
【図15】 図13に示すキャップユニットを分解して下方から見た分解斜視図である。
【図16】 図13に示すキャップユニットで記録ヘッドをキャッピングしたときの吐出口列とキャップ吸引口との位置関係を示す模式的説明図である。
【図17】 本発明を適用したインクジェット記録装置の回復系ユニットに用いられるキャップユニットの第2実施例の構造を示す模式的斜視図である。
【図18】 図17に示すキャップユニットを分解して上方から見た分解斜視図である。
【図19】 図17に示すキャップユニットを分解して下方から見た分解斜視図である。
【図20】 キャップユニットの第1の参考例における吐出口列とキャップ吸引口の配置関係を示す配置図である。
【図21】 キャップユニットの第2の参考例における吐出口列と吸引口との配置関係を示す配置図である。
【図22】 第2の参考例による吐出口列と吸引口の配置関係の変形例を示す配置図である。
【図23】 本発明の一実施例に係るインクジェット記録装置の回復処理の動作シーケンスを示すフローチャートである。
【図24】 図4中の記録手段のインク吐出部の構造を模式的に示す部分斜視図である。
【符号の説明】
M1000 装置本体
M4000 記録部
M4001 キャリッジ
M5000 回復系ユニット(回復部)
M5001 キャップ
M5001a 吸引口(キャップ本体の吸引口)
M5002 キャップ吸収体
M5003 キャップホルダ
M5004 キャップレバー
M5005 流路形成部材
M5005a 吸引口(キャップの流路形成部材の吸引口)
M5009 キャップチューブ
M5011 ワイパーブレード
M5018 ポンプコロ
M5019 ポンプチューブ
M5031 リードスクリュー
M5100 ポンプ(吸引ポンプ)
H1000 記録手段(記録ヘッドカートリッジ)
H1001 記録手段(記録ヘッド)
H1100 記録素子基板(吐出口面)
H1600 流路形成部材
1181 吐出口面
1182 吐出口

Claims (5)

  1. 異なるインクを吐出する吐出口群を並列した4列以上の吐出口列として有する記録ヘッドを用いて記録を行うインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドの吐出口列が配される吐出口面に当接されるキャップと、
    前記キャップの吸引口に接続されて前記キャップ内に負圧を作用させるポンプと、
    を備え、前記吸引口は、前記吐出口面に前記キャップが当接した状態で、前記4列以上の吐出口列に対して2列の吐出口列を1組としてその間の中心に配されることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記キャップにはキャップ吸収体および流路形成部材が組み込まれ、該流路形成部材に前記吸引口が配されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記キャップにはキャップ吸収体および流路形成部材が組み込まれ、前記キャップに前記吸引口が配されることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記記録ヘッドは、インクを吐出するために利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記記録ヘッドは、前記電気熱変換体が発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出することを特徴とする請求項4に記載のインクジェット記録装置。
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