JP2001071271A - 電着砥石 - Google Patents

電着砥石

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JP2001071271A
JP2001071271A JP24767699A JP24767699A JP2001071271A JP 2001071271 A JP2001071271 A JP 2001071271A JP 24767699 A JP24767699 A JP 24767699A JP 24767699 A JP24767699 A JP 24767699A JP 2001071271 A JP2001071271 A JP 2001071271A
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abrasive
grains
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 研削時の振動を抑制して切れ味を向上させ
る。 【解決手段】 砥粒層22の研削面20aが中央領域2
4と周辺領域26とからなる。中央領域24では互いに
間隔をおいて複数の突起部28を形成し突起部28にの
みそれぞれ複数の超砥粒14を金属めっき相23で装着
する。周辺領域26では超砥粒14を金属めっき相23
で分散配置する。中央領域24より周辺領域26の方が
超砥粒14の集中度が高い。突起部28は隣接する突起
部28,28間の砥粒層底部22aからの高さHが超砥
粒14の平均粒径以上となる。各突起部28に設ける超
砥粒14は11〜500個、平面視で砥粒層22の全面
積に対する超砥粒14の占める割合は20%〜80%の
範囲に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば半導体ウエ
ーハ等の被研磨材の表面をCMP装置によって研磨する
際に用いられる研磨用のパッドをコンディショニングす
るためのコンディショナ等に用いられる電着砥石に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコンインゴットから切り出し
た半導体ウエーハ(以下、単にウエーハという)の表面
を化学的且つ機械的に研磨するCMP装置(ケミカルメ
カニカルポリッシングマシン)の一例として、図7に示
すような装置がある。ウエーハはデバイスの微細化に伴
って高精度かつ無欠陥表面となるように鏡面研磨するこ
とが要求されている。CMPによる研磨のメカニズム
は、微粒子シリカ等によるメカニカルな要素(遊離砥
粒)とアルカリ液や酸性液等によるエッチング要素とを
複合したメカノ・ケミカル研磨法に基づいている。この
CMP装置1は、図7に示すように中心軸2に取り付け
られた円板状の回転テーブル3上に例えば硬質ウレタン
からなるポリッシング用のパッド4が設けられ、このパ
ッド4に対向して且つパッド4の中心軸2から偏心した
位置に自転可能なウエーハキャリア5が配設されてい
る。このウエーハキャリア5はパッド4よりも小径の円
板形状とされてウエーハ6を保持するものであり、この
ウエーハ6がウエーハキャリア5とパッド4間に配置さ
れてパッド4側の表面の研磨に供され鏡面仕上げされ
る。
【0003】研磨に際して、例えば上述した微粒子シリ
カ等からなる遊離砥粒が研磨剤として用いられ、更にエ
ッチング用のアルカリ液等が混合されたものが液状のス
ラリsとしてパッド4上に供給されているため、このス
ラリsがウエーハキャリア5に保持されたウエーハ6と
パッド4との間に流動して、ウエーハキャリア5でウエ
ーハ6が自転し、同時にパッド4が中心軸2を中心とし
て回転するために、パッド4でウエーハ6の一面が研磨
される。ウエーハ6の研磨を行う硬質ウレタン製などの
パッド4上にはスラリsを保持する微細な発泡層が多数
設けられており、これらの発泡層内に保持されたスラリ
sでウエーハ6の研磨が行われる。ところが、ウエーハ
6の研磨を繰り返すことでパッド4の研磨面の平坦度が
低下したり目詰まりするためにウエーハ6の研磨精度と
研磨効率が低下するという問題が生じる。
【0004】そのため、従来からCMP装置1には図7
に示すようにパッドコンディショナ8が設けられ、パッ
ド4の表面を再研削(コンディショニング)するように
なっている。このパッドコンディショナ8は、回転テー
ブル3の外部に設けられた回転軸9にアーム10を介し
て電着ホイール11が自転可能に設けられ、回転軸9に
よってアーム10を回動させることで、回転するパッド
4上において自転する電着ホイール11を往復揺動させ
てパッド4の表面を研削してパッド4の表面の平坦度等
を回復または維持し目詰まりを解消するようになってい
る。この電着ホイール11は、図8(A)及び(B)に
示すように円形板状の台金12上に上面が平面状をなし
ていて一定幅でリング状の砥粒層13が形成されてお
り、この砥粒層13は例えば図9に示すように台金12
上に電気めっきなどによりダイヤモンドやcBNなどの
超砥粒14を金属めっき相15で分散固定して構成され
ている。この金属めっき相15は例えばニッケルなどで
構成されている。尚、砥粒層13の表面には例えば45
°等の所定間隔で径方向に凹溝17が形成されており、
スラリsや切り粉をこの凹溝17を通して外部に排出す
ることになる。
【0005】ところで、このような電着ホイール11を
用いてパッド4の研削を行う場合、電着ホイール11は
パッド4上を少なくともパッド4の半径に相当する距離
に亘って往復揺動させる。砥粒層13に分散配置された
超砥粒14で研磨するとパッド4の起毛をなぎ倒しつつ
切断する。その際、超砥粒14は砥粒層13の表面から
超砥粒14の平均粒径の1/3程度しか突出していない
ために砥粒層13全体がベタ当たりして研削圧力が分散
して滑り、パッド4の起毛が切れずに倒されてしまい切
れ味が悪く発泡層や超砥粒が目詰まりしやすいという欠
点がある。また他の電着ホイールとして例えば特開平9
−19868号公報に記載されてものがある。この電着
ホイールは2〜10個の超砥粒を集合させて1つの島状
に配設し、これら島状の超砥粒を研削面である砥粒層の
表面に分散配置することで研削時の目詰まりを防ぎ、長
期間に亘って研削加工できるようにしたものである。こ
のような電着ホイールでは、台金上の下地メッキ部に2
〜10個の超砥粒を電気めっきで一層分仮固定し、その
後に台金全体を電気めっきして超砥粒を砥粒層に固着す
るというものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な電着ホイールでは、平坦な台金表面上に超砥粒を電着
して固定してなるために、砥粒層の金属めっき相表面と
この表面から突出する超砥粒との高さの差が実質的に超
砥粒の平均粒径の1/2以下程度しかない。そのために
この電着ホイールをパッドコンディショナとして用いる
と、被削材がCMP装置1のパッド4等のように発泡層
を有する厚さ1.7mm等で軟質の起毛で構成され、そ
の下側に厚さ3.5mm程度のクッション層が配設され
ているような軟質または柔軟性のある構成を有する場
合、超砥粒の平均粒径の1/2以下程度の高低差では砥
粒層表面全体がベタ当たりしてしまう。すると研削圧が
超砥粒に集中せずに周囲に分散してしまって滑り、起毛
が切れずに倒れてしまうために切れ味が悪く発泡層の開
口が潰れてしまい、切り粉の排出が不十分になりパッド
4が目詰まりし易いという欠点がある。しかも島状に分
散された超砥粒は研削面全体で略格子状に分離配列され
ているために研削面の内外周部における周速差に起因す
る超砥粒切れ味の差によって研削抵抗がばらつき、その
ため電着ホイールが上下方向に振動して平面バランスが
悪いという欠点があった。そのために研削効率と研削精
度を低下させるという不具合が生じていた。
【0007】本発明は、このような実情に鑑みて、研削
時の振動を抑制して切れ味を向上させた電着砥石を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による電着砥石
は、砥粒層が中央領域と周辺領域とを備え、中央領域で
は互いに間隔をおいて複数の突起部が形成されていて該
突起部にそれぞれ複数の超砥粒が金属結合相で装着され
てなり、周辺領域では超砥粒が金属結合相で装着されて
なり、中央領域より周辺領域の方が超砥粒の集中度が高
いことを特徴とする。研削時に電着砥石の研削面は中央
領域よりも周辺領域の方が超砥粒の集中度が高いので、
研削面は外周側領域の砥粒層で安定して被削材に接触す
るために平面バランスが良くて研削時の振動を抑制で
き、しかも中央領域の突起部の超砥粒で研削圧が高くて
切れ味の良い研削加工ができる。また突起部に超砥粒を
設けたことで突起部と隣接する突起部間の砥粒層底部と
の高低差が大きくCMP装置のパッド等、比較的軟質の
被削材であってもベタ当たりすることなく突起部の超砥
粒が被削材に接触して研削することで高い研削圧を維持
できて切れ味がよい。尚、外周側領域の超砥粒は金属結
合相中に個別に分散配置されていてもよい。或いは中央
領域と同様に突起部に複数の超砥粒を金属結合相で固着
配置し、隣接する突起部の間隔を中央領域よりも小さく
配設してもよい。或いは間隔を中央領域と同一にすると
共に1つの突起部に固着される超砥粒の個数を中央領域
のものより多くしてもよい。
【0009】突起部は隣接する突起部間の砥粒層底部か
らの高さが超砥粒の平均粒径以上としてもよい。突起部
と砥粒層底部とのギャップを超砥粒の平均粒径以上とす
ることでギャップを大きく確保できてベタ当たりするこ
となく突起部の超砥粒が高い研削圧を維持できて切れ味
がよく、砥粒層底部で研削液等を保持できると共に切り
粉の排出性がよく超砥粒の部分に切り粉が目詰まりせず
排出性がよい。また、各突起部に設けられてなる超砥粒
は11〜500個とされ、平面視で前記砥粒層の全面積
に対する超砥粒の占める割合は20%〜80%の範囲に
設定されていてもよい。超砥粒が11個より少ないとパ
ッドに対する粗研削と仕上げ研削とを連続して実行でき
ず、500個より多いと超砥粒の目詰まりを起こしやす
いという欠点がある。また超砥粒の面積が20%より少
ないと研削時に超砥粒が脱落するおそれがあって寿命が
短くなり、パッド等の被削材に超砥粒がささってウエー
ハ等を傷つけるおそれがあり、また80%を越えると目
詰まりを生じるおそれがある。
【0010】尚、突起部はコーナR部と頂部とを有する
略円柱面状に形成され、これらコーナR部と頂部に超砥
粒が配設されていてもよい。研削時にコーナR部の超砥
粒で粗研削を行い、次いで頂部の超砥粒で仕上げ研削を
行う。電着砥石はCMPコンディショナであってもよ
い。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面により説明するが、上述の従来技術と同一の部分に
は同一の符号を用いてその説明を省略する。図1は実施
の形態による電着ホイールの研削面である砥粒層を示す
平面図、図2は図1に示す電着ホイールの中央縦断面
図、図3は図2に示す電着ホイールの部分拡大縦断面図
である。図1及び図2に示す実施の形態による電着ホイ
ール20(電着砥石)は、例えばステンレス等からなる
円板形の台金21の略円形をなす一面21a上に砥粒層
22が形成されている。砥粒層22は、例えばNiから
なる金属めっき相(金属結合相)23中にダイヤモンド
やcBNなどの超砥粒14が配置されていて、例えば電
気めっきによって製作されている。砥粒層22はその表
面が研削面20aであり、中央の略円形領域を中央領域
24とし、その外側のリング状領域を周辺領域26とす
る。台金21の一面21aにおいて中央領域24に複数
の略円柱状の隆起部25…が所定間隔で格子状または網
目状に配列形成されており、周辺領域26に例えば幅3
mm程度の小幅をなすリング状平坦面の凸平面部27が
形成されている。隆起部25…と凸平面部27とは同一
高さとされている。
【0012】中央領域24において、砥粒層22は各隆
起部25上にのみ複数の超砥粒14が金属めっき相23
で固着され、隆起部25と隆起部25の間は金属めっき
相23のみからなる砥粒層底部22aとされ超砥粒14
は設けられていない。尚、砥粒層底部22aには金属め
っき相23が設けられていなくてもよく、この場合には
台金21の表面が露出して砥粒層底部22aを構成す
る。隆起部25において砥粒層22はその略円柱状の表
面に沿って超砥粒14及び金属めっき相23が設けられ
ており、この領域を突起部28とする。図3に示す突起
部28において、台金21の各隆起部25は全周に亘っ
て形成された側壁25c及びコーナR部25aと頂部2
5bとで形成され、その表面全体に例えば11〜500
個の範囲の超砥粒14が金属めっき相23で固着されて
いる。超砥粒14が11個より少ないとパッド4に対す
る粗研削と仕上げ研削とを連続して実行できず、500
個より多いと超砥粒の目詰まりを起こしやすいという欠
点がある。各突起部28は最大直径Dがφ1〜10mm
の範囲とし、砥粒層底部22aからの高さHは超砥粒1
4の平均粒径以上あり、好ましくは平均粒径の2倍以上
あるものとし、超砥粒14の平均粒径を1mm以下とし
て例えば0.1mm〜0.7mm程度に設定する。高さ
Hを超砥粒14の平均粒径以上にしたのは、パッド4の
研削時に超砥粒14のみがパッド4に接触して研削加工
が行われて砥粒層底部22aがパッド4に接触しないよ
うにするためである。尚、各突起部28は同一高さにあ
るものとする。
【0013】周辺領域26では、リング状の凸平面部2
7上に超砥粒14が金属めっき相23で個々に分散固定
されており、これらの超砥粒14は突起部28と同一高
さHにある。しかも周辺領域26の超砥粒14の集中度
は中央領域24の超砥粒14の集中度より高いものとす
る。電着ホイール20の平面視で研削面20aの全面積
に対する超砥粒14の面積は20%〜80%の範囲に設
定する。超砥粒14の面積が20%より少ないと研削時
に超砥粒14が脱落するおそれがあって寿命が短くなる
上にパッド4に超砥粒14がささってウエーハ等を傷つ
けるおそれがあり、また80%を越えると電着ホイール
20が目詰まりを生じるおそれがある。
【0014】本実施の形態による電着ホイール20は上
述のように構成されており、次に電着ホイール20の製
造方法について図4により説明する。図4(A)におい
て、例えばSUS304等からなる円板形状の台金21
の一面21aに関して外周側のリング状周辺領域26を
除く円形の中央領域24について、エッチング等で除去
して格子状に複数の略円柱状の隆起部25A…を残す。
エッチングで除去された部分は底部22Aをなす。具体
的には硫酸または硝酸等を高圧ジェットで一面21aに
吹き付けたり、電解エッチングまたは放電加工などによ
って隆起部25A…を残して他の部分を彫り込んでも良
い。このようにして図4(B)に示す凸平面部27の内
側に隆起部25A…が格子状に残る凹凸面を一面21a
に形成する。各隆起部25Aは所定の外径Dと高さH′
を備えた略円柱状になる。次にこの一面21aについて
ショットブラストやバレル研磨等によって各隆起部25
Aのエッジを研磨することで図4(C)に示すコーナR
付きで略円柱状の隆起部25を形成する。或いは型成形
で図4(C)に示す台金21を形成してもよい。
【0015】そして超砥粒14の電気めっきに関して図
3を参照して説明すれば、凸平面部27と各隆起部25
…を除いてマスキングして凸平面部27と各隆起部25
の全面に例えばNi(Cu、Cr等でも良い)からなる
薄層の下地めっきを下地めっき層23a、23bとして
施す。次いで電気めっきによって下地めっき層23a、
23b上に複数の超砥粒14を例えばNi(Cu、Cr
等でも良い)からなる第一金属めっき相23c,23d
によって固着する。そして、一面21aからマスキング
シートを剥離して電気めっきによって全面に再度例えば
Ni(Cu、Cr等でも良い)からなる第二金属めっき
相23e、23fを形成する。或いはマスキングしたま
まで凸平面部27と隆起部25にのみ第二金属めっき相
23e,23fを形成してもよく、この場合凹部をなす
砥粒層底部22aには金属めっき相23は形成されな
い。このようにして下地めっき層23a、23b、第一
及び第二金属めっき相23c、23d、23e、23f
からなる金属めっき相23でそれぞれ超砥粒14が隆起
部25及び凸平面部27に固着された図3及び図4
(d)に示す砥粒層22が形成され、電着ホイール20
が形成される。この場合、突起部28の間隔を適当に設
定することによって周辺領域26の超砥粒14の集中度
を中央領域24の超砥粒14の集中度より高く設定でき
る。或いは別の製法として、隆起部25…と凸平面部2
7の一方を交互にマスキングすることで別々に電気めっ
きしてもよい。この場合にめっき液中の超砥粒14の添
加量を増減調整すれば、周辺領域27と中央領域24の
集中度を異なるように調整できる。また台金21の隆起
部25及び凸平面部27に下地めっき層を施すことなく
電気めっきで直接砥粒層23を形成し、これとは別にマ
スキングを除去して底部22Aに電気めっきを施して砥
粒層底部22aを形成するようにしてもよい。尚、電着
ホイール20の直径を例えば101mmとして周辺領域
26の幅を例えば約3mm以下に設定する。
【0016】本実施の形態による電着ホイール20は上
述の構成を備えており、図7に示すCMP装置1のアー
ム10に電着ホイール20を装着した状態で、パッド4
のコンディショニングを行うに際して、回転する回転テ
ーブル3上のパッド4に対してアーム10を揺動させる
ことで自転する電着ホイール20を往復揺動させ、パッ
ド4を研削してその平坦度を回復または維持させる。研
削に際して電着ホイール20の中央領域24の各突起部
28ではまずコーナR部25aの超砥粒14でパッド4
の粗研削を行い、続いてコーナR部25aに続く頂部2
5bの超砥粒14で仕上げ研削を行うことができる。し
かも研削に際して超砥粒14は隆起部25の側壁および
コーナR部25aから頂部25bに沿って固着されてお
り、砥粒層22の研削面20a全体がパッド4に接触し
てベタ当たりすることもなく突起部28の超砥粒14で
のみ接触して研削が行われるために超砥粒14にかかる
研削圧力を高く維持できて切れ味が良い。そのため、パ
ッド4の発泡層の開口がきれいに切断され開口が潰れる
ことがないので、スラリsの保持能力を高く維持でき
る。しかも研削面20aの大部分を占める中央領域24
でベタ当たりしないために研削時に発泡層内部のスラリ
sがはじき出されることがなく水分を含んだ状態で研削
が行われる。
【0017】また突起部28のコーナR部25aの一部
の超砥粒14が摩耗したとしても残りのコーナR部25
aの超砥粒14で研削を続けることができ電着ホイール
20の寿命を向上できる。更に研削時に突起部28の超
砥粒14でのみパッド4に接触して砥粒層底部22aは
パッド4に接触しないから、突起部28と突起部28の
間の砥粒層底部22aに研削液(例えば純水等)を留め
ることができ、しかも砥粒層底部22aを通して切り粉
等を排出することができる。そして研削面20aの周辺
領域26では中央領域24より超砥粒14の集中度が高
いために研削時の電着ホイール20の安定度が高く、電
着ホイール20が上下方向に揺動して振動することが少
なく平面バランスがよくなる。また周辺領域26に適宜
設けた凹溝17から切り粉等を外部に排出できる。周辺
領域26は超砥粒14と金属めっき相23との高低差が
超砥粒14の平均粒径の約1/3程度であって集中度が
高いから研削時にベタ当たりし易いが、周辺領域26の
幅を例えば約3mm以下に設定してあるから、超砥粒1
4が目詰まりしたとしても切れ味に与える影響は小さ
く、中央領域24での研削性能にはほとんど悪影響を与
えない。
【0018】次に本発明の実施例による電着ホイール2
0によってパッド4を研削した状態を図5に示す。図5
はパッド4表面の500倍の写真である。図において、
パッド4の表面は発泡層の開口kがつぶれることなくき
れいに切断されて平坦度を回復できている。これによれ
ば、パッド4の発泡層内にスラリs等を十分滞留させる
ことができる状態でパッド4の平坦度が回復されてい
る。これに対して上述の従来例の構成による電着ホイー
ルでは、平坦な台金上の下地めっき層に超砥粒14を電
気めっきで島状に固着させ、砥粒層底面との高低差が超
砥粒14の平均粒径以下とされており、これでパッド4
を研削した状態を図6に示す。図6はパッド4表面の5
00倍の写真である。これによれば、砥粒層の研削面が
ほぼベタ当たりしているためにパッド4の表面の起毛が
なぎ倒され、発泡層の開口kがかなり潰れて目詰まりし
ており、切れ味が悪く発泡層の状態も悪くスラリsの保
持能力が不十分となりパッド4の加工性が悪くなる。ま
たパッド4を45rpmの周速度で回転させた状態で電着
ホイールを56rpmで自転させ速度200mm/secで往
復揺動させた場合の振動を、実施例によるものと超砥粒
を全体に島状に配設した従来例によるものとについてそ
れぞれ5回測定した。これによれば、実施例による電着
ホイール20では、平均0.05G程度の振動が測定で
きた。これに対して従来例による電着ホイールでは振動
が0.1〜0.3Gであり、平均0.2Gであった。
【0019】上述のように本実施の形態によれば、電着
ホイール20の周辺領域26でパッド4に接触して平面
バランスを良好に保てるために研削時の振動を抑制でき
る。しかも中央領域24では砥粒層底部22aはパッド
4に接触せず突起部28の超砥粒14のみがパッド4に
接触して研削するために、超砥粒14にかかる研削圧力
が高く粗研削から仕上げ研削まで連続して行えて切れ味
がよく、パッド4の発泡層の開口がつぶれることなくき
れいに研削できる。また超砥粒14に切り粉が残ること
がなく目詰まりせず切り粉の排出性が良い。しかも突起
部28,28間の砥粒層底部22aで研削液を保有でき
て、パッド4のコンディショニングを乾式にすることな
く湿式研削のための良好な水分保有状態に維持して行え
る。
【0020】尚、電着ホイール20によるコンディショ
ニングに際しては、電着ホイール20をコンディショナ
8のアーム10に代えてウエーハキャリア5に装着して
もよく、この場合パッド4に対して偏心した位置で電着
ホイール20を回転させつつパッド4を研削することに
なる。この場合、電着ホイール20の回転中心付近は周
速が小さく研削能力が低いから回転中心付近の突起部2
8を切除して形成してもよい。また周辺領域26につい
て中央領域24と同様に多数の突起部28を所定間隔で
形成して超砥粒14を金属めっき相23で隆起部25上
に固着してもよい。この場合、突起部28の直径Dや高
さHを中央領域24のものと同じくして突起部28の間
隔を中央領域24のものより狭めれば超砥粒14の集中
度を高めることができる。或いは周辺領域26の突起部
28に固着される超砥粒14の数を中央領域24の突起
部28よりも多くしても良い。このような構成を採用す
れば、周辺領域26でも切れ味がよくて目詰まりを確実
に抑えられ、切り粉の排出性が向上する。
【0021】また、中央領域24における突起部28の
配列は格子状または網目状に代えて同心円状、螺旋状等
適宜の配列形状を採用できる。また上述の実施の形態で
は突起部28と隆起部25を略円柱形状に形成したが、
突起部28や隆起部25の形状はこれに限定されるもの
ではなく砥粒層底部22aから頂部25bの超砥粒14
までの高さHが超砥粒14の平均粒径以上あればよく、
例えば凸曲面状や三角錐形状等でも良い。尚、金属結合
相は金属めっき相23等の電着によらずメタルボンドで
超砥粒を保持させてもよい。また本発明の電着砥石を構
成する電着ホイール20等はCMP装置1に用いるコン
ディショナ以外に他の研磨研削装置にも採用できること
はいうまでもない。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電着
砥石は、砥粒層の表面が中央領域と周辺領域とからな
り、中央領域では互いに間隔をおいて複数の突起部が形
成されていて該突起部にそれぞれ複数の超砥粒が金属結
合相で装着されてなり、周辺領域では超砥粒が金属結合
相で装着されてなり、中央領域より周辺領域の方が超砥
粒の集中度が高いので、研削面は外周側領域の超砥粒で
安定して被削材に接触するために平面バランスが良くて
研削時の振動を抑制でき、しかも中央領域では突起部と
隣接する突起部間の砥粒層底部との高低差が大きくCM
P装置のパッド等比較的軟質の被削材であってもベタ当
たりすることなく突起部の超砥粒が被削材に接触して研
削することで高い研削圧を維持できて切れ味がよい。
【0023】突起部は隣接する突起部間の砥粒層底部か
らの高さが超砥粒の平均粒径以上としたから、高低差を
大きく確保できてベタ当たりすることなく突起部の超砥
粒が高い研削圧を維持できて切れ味がよく、砥粒層底部
でスラリ等の水分を保持できると共に切り粉の排出性が
よく超砥粒の部分に切り粉が目詰まりせず排出性がよ
い。また、各突起部に設けられてなる超砥粒は11〜5
00個とされ、平面視で前記砥粒層の全面積に対する超
砥粒の占める割合は20%〜80%の範囲に設定されて
いるから、パッドに対する粗研削と仕上げ研削とを連続
して実行でき超砥粒の目詰まりや被削材の損傷を起こし
にくいという利点があり、超砥粒が11個より少ないと
パッドに対する粗研削と仕上げ研削とを連続して実行で
きず、500個より多いと超砥粒の目詰まりを起こしや
すいという欠点がある。また超砥粒の面積が20%より
少ないと研削時に超砥粒が脱落するおそれがあって寿命
が短くなり、パッド等の被削材に超砥粒がささるおそれ
があり、また80%を越えると目詰まりを生じるおそれ
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態による電着ホイールの研
削面の平面図である。
【図2】 図1に示す電着ホイールの中央縦断面図であ
る。
【図3】 図2に示す電着ホイールの中央領域と周辺領
域の部分拡大断面図である。
【図4】 (A)、(B)、(C)、(D)は実施の形
態による電着ホイールの製造工程を示すものである。
【図5】 実施の形態による電着ホイールで研削したパ
ッドの一部分を示す500倍の写真である。
【図6】 従来例の構成を有する電着ホイールで研削し
たパッドの一部分を示す500倍の写真である。
【図7】 従来のCMP装置の要部斜視図である。
【図8】 図7に示す電着ホイールの(A)は部分平面
図、(B)は(A)のA−A線縦断面図である。
【図9】 図8に示す砥粒層の部分縦断面図である。
【符号の説明】
14 超砥粒 20 電着ホイール 21 台金 22 砥粒層 23 金属めっき相 24 中央領域 25 隆起部 25a コーナR部 25b 頂部 26 周辺領域 28 突起部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畑 花子 福島県いわき市泉町黒須野字江越246−1 三菱マテリアル株式会社いわき製作所内 Fターム(参考) 3C063 AA02 AB05 BA24 BB02 BC02 CC12 EE40 FF23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥粒層が中央領域とその外周側の周辺領
    域とを備え、前記中央領域では互いに間隔をおいて複数
    の突起部が形成されていて該突起部にそれぞれ複数の超
    砥粒が金属結合相で装着されてなり、前記周辺領域では
    超砥粒が金属結合相で固定されてなり、前記中央領域よ
    り周辺領域の方が超砥粒の集中度が高いことを特徴とす
    る電着砥石。
  2. 【請求項2】 前記突起部は隣接する突起部間の砥粒層
    底部からの高さが超砥粒の平均粒径以上とされているこ
    とを特徴とする請求項1記載の電着砥石。
  3. 【請求項3】 前記各突起部に設けられてなる超砥粒は
    11〜500個とされ、平面視で前記砥粒層の全面積に
    対する超砥粒の占める割合は20%〜80%の範囲に設
    定されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    電着砥石。
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