JP2001071002A - 連続圧延における後行材の速度制御方法 - Google Patents

連続圧延における後行材の速度制御方法

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JP2001071002A JP24926799A JP24926799A JP2001071002A JP 2001071002 A JP2001071002 A JP 2001071002A JP 24926799 A JP24926799 A JP 24926799A JP 24926799 A JP24926799 A JP 24926799A JP 2001071002 A JP2001071002 A JP 2001071002A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋼帯熱間圧延ラインなどの圧延ラインにおい
て、帯板を接合しつつ連続的に圧延する際、限られた目
標区間内で後行材を先行材に確実に追い付かせ、安定確
実な接合を行う。 【解決手段】 後行材先端速度を、加速域、定速域、減
速域からなる基準パターンに設定し、加速域で先行材と
後行材の間隔D1 を演算し、D1 にて定速域に移行さ
せ、保持時間Tで減速域に移行させ、所定の減速パター
ンで先行材後端速度まで減速した場合の間隔D3 を演算
して目標ギャップ値Gと比較し、D3 ≦Gとなったとき
に、加速域から定速域に移行させる。定速域での間隔D
が、速度差と減速パターンで定まる間隔Dd に達するま
で保持時間Tを延長することができる。また初期条件、
コイルサイズに応じて、減速パターンを定めることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋼帯の熱間圧延ラ
インなどの圧延ラインにて、複数の帯板を接合しつつ連
続的に圧延するに際し、走行中の先行材に後行材を追付
かせ接合する方法において、限られた目標区間内で後行
材先端を先行材後端に追い付かせるための、後行材の速
度制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、鉄鋼業では、鋼板の圧延歩留まり
および生産性を飛躍的に向上させるために、連続熱間圧
延ラインにおける帯板の連続化技術が行われ始めてい
る。この技術は、仕上圧延機の前に接合機を設け、仕上
圧延されつつある先行材の後端に後行材の先端を突合わ
せ接合することにより、粗圧延後の帯板を連続化し、接
合部を含めて連続的に仕上圧延を行うものである。
【0003】この連続化技術では、加熱した鋳片を1枚
ずつ粗圧延し、粗圧延後の帯板をコイルボックス内で巻
取り、これを巻戻し、帯板先端部および後端部のクロッ
プを切断除去して仕上圧延機に送るまでは、従来の連続
熱間圧延と同様である。帯板を連続化するには、仕上圧
延されつつある先行材の後端クロップを切断した後、先
行材後端が仕上圧延機に達する前に、後行材の先端クロ
ップを切断して後行材先端を先行材後端に追付かせて接
合する。
【0004】このとき、クロップ切断後の後行材をまず
加速し、ついで減速して先行材に追付かせるが、先行材
はすでに仕上圧延機で圧延中であり、先行材後端は走行
しているので、その走行に合わせて後行材先端をタイミ
ングよく追い付かせ、接合機を走行させつつ接合する。
仕上圧延機では、接合され連続化された帯板を接合部を
含めて連続的に圧延し、冷却ゾーンで冷却したのち巻き
取り、切断して、例えば素材鋳片単位のコイルとする。
【0005】接合に際しては、接合機の走行範囲のうち
接合に要する区間を残した目標区間内で、先行材後端に
後行材先端を追付かせることが必要である。さらに先行
材後端の走行速度は、仕上圧延速度や板厚の変化等によ
り変動することがある。したがって、限られた目標区間
内で後行材先端を先行材後端に確実に追付かせるため
に、後行材の速度制御が必要である。後行材の速度は通
常、搬送テーブルに設けたピンチロールの回転速度を調
整することにより制御される。この速度制御に関する従
来技術として、特開平9−19703号公報には、CC
Dカメラ等により先行材後端の位置および後行材先端の
位置を検出し、検出した位置に応じて後行材の搬送速度
を制御することが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示されて
いる制御は、後行材の速度を一定のパターンにして先行
材に追付かせるものである。しかし、例えば後行材と先
行材の間隔が短い場合、後行材の搬送速度を、加速状態
から減速状態へと急激に移行させなければならないが、
一定のパターンで後行材先端の搬送速度を急激に大きく
変化させると、コイルボックス内のコイル回転速度がそ
の変化に追従できないことになる。つまり後行材を減速
させるためにピンチロールの回転を減速しても、コイル
は慣性により搬送速度よりも速い速度で回転するため、
巻緩みが生じてコイル形状が崩れ、帯板形状が悪化して
突合わせ接合に支障をきたすおそれが生じる。さらに、
後行材の全長が長くなるとコイルボックスでの巻取り時
間が長くなり、そのため巻戻し開始時間が遅れて、先行
材後端と後行材先端の間の間隔が広がる。この場合は後
行材の搬送速度をより高速化しなければならず、一定の
パターンでは目標区間内での追付きが困難となる。
【0007】そこで本発明が解決しようとする課題は、
鋼帯熱間圧延ラインなどの圧延ラインにおいて、複数の
帯板を接合しつつ連続的に圧延するに際し、限られた目
標区間内で後行材先端を先行材後端に確実に追い付かせ
るとともに、帯板形状を良好に保ち、安定した確実な接
合を行うことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明法は、圧延ラインにて複数の帯板を接合しつつ
連続的に圧延するに際し、走行中の先行材に後行材を追
付かせる方法において、後行材先端速度を、一定加速度
の加速域、定速域、および減速域からなる基準パターン
の速度に設定し、該加速域において先行材後端と後行材
先端の間隔D1を演算し、間隔D1 にて定速域に移行さ
せ、所定の保持時間T保持したのち減速域に移行させ、
所定の減速パターンで先行材後端速度まで減速した場合
の間隔D 3 を演算して目標ギャップ値Gと比較し、間隔
3 が目標ギャップ値G以下となったときに、前記加速
域から前記定速域に移行させることにより、目標区間内
で後行材を先行材に追付かせることを特徴とする連続圧
延における後行材の速度制御方法である。
【0009】そして、定速域において先行材後端と後行
材先端の間隔Dを演算し、該間隔Dが、定速域における
先行材後端と後行材先端の速度差Vk−Vsおよび減速域に
おける減速パターンによって定まる間隔Dd に達するま
で、定速域の保持時間Tを延長することができる。ま
た、前記間隔D1 、間隔D1 での先行材後端速度 Vs お
よび後行材先端速度Vk1 、巻戻されるコイルのサイズを
因子とし、これら因子の1種または2種以上に応じて、
減速域の減速パターンを定めることができる。
【0010】さらに、定速域において先行材後端と後行
材先端の間隔Dを演算し、該間隔Dが、定速域における
先行材後端と後行材先端の速度差Vk−Vsおよび減速域に
おける減速パターンによって定まる間隔Dd に達するま
で、定速域の保持時間Tを延長し、かつ前記間隔D1
間隔D1 での先行材後端速度 Vs および後行材先端速度
Vk1 、巻戻されるコイルのサイズを因子とし、これら因
子の1種または2種以上に応じて減速域の減速パターン
を定めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明法を図面に示す例により説
明する。図1のように、粗圧延機6で粗圧延された帯板
の先行材1および後行材2は、コイルボックス7内で巻
取られてコイル5となり、巻戻されて、搬送テーブル上
を No.1ピンチロール8および No.2ピンチロール10
で速度制御されつつ搬送され、その間のシャー9により
先端クロップおよび後端クロップが切断されて、接合機
11により先行材後端3と後行材先端4が接合され、仕
上圧延機12により接合部を含めて連続的に仕上圧延さ
れる。
【0012】接合に際しては、仕上圧延されつつある先
行材1の後端部と同速度で接合機11を走行させ、まず
先行材1の後端部をクランプする。次いで追付いてきた
後行材2の先端部をクランプし、先行材後端3に後行材
先端4を押付けつつ溶接等により接合する。接合機11
は破線の位置で接合完了したのち、引き返して次の接合
のため待機させる。図1は、先行材1の後端部が接合機
11にクランプされ、後行材2がコイル5から巻戻され
つつ、後行材先端4が No.2ピンチロール10を出た状
態を示している。先行材後端3および後行材先端4は、
シャー9での切断により突合わせ接合し得る形状になっ
ている。
【0013】本発明法は、このように先行材1に後行材
2を接合して連続的に圧延するに際し、走行中の先行材
1に後行材2を追付かせる方法において、接合に必要な
区間を残した目標区間内で確実に追付かせるための、後
行材2の速度制御法である。図1の例では、シャー9で
の切断位置を基点aとし、後行材先端4が基点aを通過
する時点、すなわち後行材2の先端クロップをシャー9
で切断した時点を制御開始時点として速度制御を行い、
接合開始限界点bまでの間を目標区間とし、この区間内
で追付かせる。接合開始限界点bから接合終了限界点c
までの間が、接合に必要な最低限の区間である。速度制
御は、制御装置15からの指令によりNo.1ピンチロール
8、No.2ピンチロール10の一方または双方の回転速度
を調整することにより行うことができる。
【0014】本発明法における後行材先端速度Vkの基準
パターンの例を図2(a)に示し、それに対応する先行
材1と後行材2の間隔Dの変化を図2(b)に示す。本
発明法は、この例のように、後行材先端速度Vkを、まず
加速域A、定速域Bおよび減速域Cからなる基準パター
ンの速度に設定し、加速域Aにおける速度Vk 1 での先行
材後端3と後行材先端4の間隔D1 を演算する。次いで
間隔D1 にて定速域Bに移行させ、所定の保持時間T保
持したのち減速域Cに移行させ、所定の減速パターンで
先行材後端速度 Vs まで減速した場合の間隔D3 を演算
する。そして、この間隔D3 を目標ギャップ値Gと比較
し、間隔D3 が目標ギャップ値G以下となったときに加
速域Aから定速域Bに移行させることにより、目標区間
内すなわち接合開始限界点bに至るまでに後行材2を先
行材1に追付かせる。
【0015】図2の例では、先行材後端速度Vsは一定で
ある。横軸は時間を示し、t0 は後行材先端4が図1の
基点aを通過する制御開始時点、t1 は加速域Aから定
速域Bへの移行時点、t2 は定速域Bから減速域Cへの
移行時点、t3 は後行材先端速度Vkが先行材後端速度Vs
と等しくなる減速終了時点であり、tL は接合開始限界
点bに対応する追付き目標区間の限界時点である。D0
は制御開始時点t0 における間隔、D2 は定速域Bから
減速域Cへの移行時点t2 における間隔である。本例で
は、制御開始時点t0 における後行材速度Vk0 は先行材
速度Vsよりも速い。
【0016】基準パターンにおいて、加速域Aの加速度
α、定速域Bの保持時間T、減速域Cの減速パターンは
一定とし、後行材2のコイル5の巻き緩みや巻き締まり
などによる帯板形状の悪化を招くような急激な速度変化
を避けるように、また、先行材1と後行材2の間の間隔
0 や先行材後端速度Vsおよび後行材先端速度Vkが多少
変動しても、加速域Aから定速域Bに移行する時点を上
記のように決定することで、目標区間の限界時点tL
でに追付くように、あらかじめ定めておいたものを制御
装置15に入力する。
【0017】定速域Bでの後行材先端速度Vk1 は、設備
上あるいは操業上とり得る最大値Vk M を超えないように
設定する。減速域Cの減速パターンは、図2(a)のよ
うに減速率を一定にしたもの、複数の減速率を組合わせ
たもの、あるいは減速途中のある速度で一時的に保持す
るもの等、何種類か用意しておいたものから、適宜選択
することができる。
【0018】先行材1と後行材2の間の間隔Dは、先行
材後端3の位置および後行材先端4の位置をトラッキン
グすることにより求めることができる。図1の例では、
シャー9による先行材後端3のシャーカット信号を制御
装置15に入力し、入力時点からNo.2速度計14の計測
値Vsを積算することで、先行材後端3の位置Xsを基点a
からの距離として求める。また、後行材先端4のシャー
カット信号を制御装置15に入力し、入力時点からNo.1
速度計13の計測値Vkを積算することで、後行材先端4
の位置Xkを基点aからの距離として求める。そして、加
速域Aにおける後行材先端速度Vk1 のときのXsおよびXk
から、D1 =Xs−Xkを求める。間隔D3 は、後行材先端
4を速度Vk1 で時間T保持した場合に縮まる間隔と、Vk
1 からVsまで所定の減速パターンで減速した場合に縮ま
る間隔の和をD1 から減じることで求めることができ
る。
【0019】目標ギャップ値Gは、接合機11で後行材
先端部をクランプするときのギャップであり、これがG
以下でないと突合わせ接合が困難となる限界の値であ
る。得られた間隔D3 をこの目標ギャップ値Gと比較
し、D3 >Gであれば、加速域Aでの加速を継続して演
算を繰返す。そしてD3 ≦Gとなった時点を図2のt1
として加速域Aから定速域Bに移行させる。上記間隔D
1 の演算およびそれに続く間隔D3 の演算は、図1の制
御装置15にて、制御開始時点t0 以降、すなわちシャ
ー9による後行材2の先端シャーカット信号が入力され
た以降、直ちに行うことができ、繰返し演算のピッチは
短いほどよく、例えば20msec. で行うことができる。
【0020】このような本発明法によれば、接合に必要
な区間を残した目標区間内にて、後行材先端4を先行材
後端3に確実に追付かせることができる。そして、加速
域A、定速域Bおよび減速域Cからなる基準パターンの
設定に際し、急激な速度変化を避けることで、後行材2
のコイル5の巻き緩みや巻き締まりなどによる帯板形状
の悪化を防止でき、安定した確実な突合わせ接合が行え
る。したがって、引き続く仕上圧延においては接合部破
断のおそれが確実に解消される。接合部破断のおそれを
より確実に解消するため、定速域Bの保持時間Tは1秒
以上とすることが望ましい。
【0021】つぎに本発明法の第1の態様として、定速
域Bにおいて先行材後端と後行材先端の間隔Dを演算
し、該間隔Dが、定速域Bにおける先行材後端と後行材
先端の速度差Vk−Vsおよび減速域Cにおける減速パター
ンによって定まる間隔Dd に達するまで、定速域Bの保
持時間Tを延長する。加速域Aにおいて前述の演算を繰
返し、加速を継続したとき、後行材先端速度Vkが、設備
上あるいは操業上とり得る最大値VkM となっても、あら
かじめ設定した基準パターンでは目標区間内で追付けな
いと判断される場合がある。このような場合、VkM に達
した時点で定速域Bに移行させ、定速域Bにおいて上記
のような演算を行い、保持時間Tを延長する。
【0022】具体例を図3に示す。図3(a)のよう
に、あらかじめ設定した基準パターンの加速域Aにおい
て、最大速度VkM で定速域Bに移行し、所定の保持時間
1 だけ保持した後、破線で示すように減速域Cに移行
し、所定の減速パターン(本例では減速率一定)で後行
材先端速度Vkを先行材後端速度Vsまで減速する。このと
きの先行材後端と後行材先端の間隔Dの変化を示すと、
図3(b)のようにD1で定速域に移行しD21で減速域
に移行したのち、破線で示すように、減速終了時点t3
での間隔D31が、目標区間の限界時点tL までに目標ギ
ャップGに達しない場合がある。この現象は、制御開始
時点t0 における間隔D0 が過大のとき、t0 における
後行材先端速度Vk0 が過小のとき、あるいは先行材後端
速度Vsが過大のときなどに生じる。
【0023】このような場合、図3(a)のように、加
速域Aにおいて後行材先端速度Vkが最大速度VkM に達し
た時点で定速域Bに移行させ、定速域Bにおいて間隔D
を演算して、保持時間TをT1 からT2 に延長する。保
持時間Tの延長に際しては、定速域Bにおける先行材後
端と後行材先端の速度差Vk−Vsを因子とし、減速域Cに
おける減速パターンに応じた関数F(Vk−Vs)によりD
d を求め、上記演算結果のDがDd になるまでの時間を
2 とする。その後、減速域Cに移行させ、実線のよう
に所定パターンで減速する。すると、図3(b)の実線
のように、減速域Cに移行するときの間隔がD22まで狭
まり、限界時点tL 以内で、減速終了時点t3 での間隔
32を目標ギャップG以下とすることができ、目標区間
内で追付き可能となる。
【0024】また第1の態様では、あらかじめ設定した
基準パターンにおいて、目標区間内で十分な余裕をもっ
て追付き可能であることが制御開始時の状況などにより
判断される場合、加速域Aでの速度Vk1 が最大速度VkM
に達するより前の小さい段階で定速域Bに移行させ、上
記のようにして定速域Bの所定保持時間Tを延長するこ
ともできる。これにより後行材2の速度変動がより緩和
され、より安定した操業が可能となる。
【0025】つぎに本発明法の第2の態様として、前記
間隔D1 、間隔D1 での先行材後端速度 Vs および後行
材先端速度Vk1 、巻戻されるコイルのサイズを因子と
し、これら因子の1種または2種以上に応じて減速域C
の減速パターンを定める。減速パターンは、減速率を一
定にしたもの、複数の減速率を組合わせたもの、あるい
は減速途中のある速度で一時的に保持するもの等、何種
類か用意しておいたものから適宜選択して定めることが
できる。さらに、上記第1の態様と第2の態様の双方を
行うこともできる。
【0026】上記のように加速域Aの加速を継続したと
き、後行材先端速度Vkが、設備上あるいは操業上とり得
る最大値VkM になっても、あらかじめ設定した基準パタ
ーンでは目標区間内で追付けないと判断される場合、定
速域Bの保持時間Tは変更せず、減速域Cの減速パター
ンを変えることでも、追付き可能とすることができる。
また定速域Bの保持時間Tを延長し、かつ減速域Cの減
速パターンを変えても、追付き可能とすることができ
る。
【0027】たとえば図3(a)において、定速域Bで
時間T1 保持後、減速域Cの減速パターンを一点鎖線の
ように変更して緩やかに減速することにより、図3
(c)の一点鎖線のように限界時点tL 以内で、Vk=Vs
とした減速終了時点t33での間隔D33を目標ギャップG
とすることができる。また限界時点tL に余裕があれ
ば、減速域Bの保持時間をT2 に延長したのち、減速域
Cの減速パターンを同様に変更することもできる。
【0028】この第2の態様では、後行材2の巻戻され
るコイルサイズに応じて減速域Cの減速パターンを定め
ることにより、帯板形状の悪化を防止できる。図1にお
いて、後行材2のコイル5が大径で初期の間隔D0 が大
きくなった場合、減速域Cの減速パターンを緩やかな減
速を行うパターンとすることにより、コイル5の巻き緩
みを防止できるからである。この場合、限界時点tL
余裕があれば、定速域Bの保持時間Tを延長し、加速域
Aでの速度Vk1 が小さいときに定速域Bに移行させ、か
つ減速域Cでの減速パターンを緩やかなものとすること
もできる。これにより後行材2の速度変動がより緩和さ
れ、より安定した操業が可能となる。
【0029】
【実施例】図1のような鋼帯の熱間圧延ラインにおい
て、本発明法により速度制御を行って後行材先端4を先
行材後端3に追付かせ、接合機11によりレーザ溶接で
突合わせ接合を行い、仕上圧延機12では接合部の圧延
速度を低下させることなく連続的に仕上圧延を行った。
本発明法の速度制御は図4に示すフローにより行い、そ
の結果の後行材先端速度Vkの変化と先行材後端速度Vsを
図5に示す。基準パターンは図5の太線で示すように、
加速域Aの加速度は一定、定速域Bの保持時間Tを17
sec 、減速域Cの減速パターンを図示の2段減速とし、
あらかじめ制御装置15に入力した。
【0030】速度制御を図4のフローで説明する。シャ
ー9での先行材後端シャーカット信号が制御装置15に
入力されると、直ちに先行材後端速度VsをNo.2速度計1
4で計測開始する。そして、先行材後端シャーカット信
号入力後のVsの積算値により、先行材後端位置Xsを、シ
ャー9の位置からの距離として演算する。また、シャー
9での後行材先端シャーカット信号が制御装置15に入
力されると、直ちに後行材先端速度VkをNo.1速度計13
で計測開始するとともに、この時点を制御開始時点t0
とし、後行材について加速域での加速を開始する。そし
て後行材先端シャーカット信号入力後のVkの積算値によ
り、後行材先端位置Xkを、シャー9の位置からの距離と
して演算する。制御開始時点t0 から加速開始し、20
msec毎に、先行材後端3と後行材先端4の間隔Dを、D
=Xs−Xkにより演算する。
【0031】加速域Aにおいて、後行材先端速度Vk1
間隔D1 で定速域Bに移行させ、あらかじめ設定した基
準パターンで減速域Cに移行させて、後行材先端速度Vk
を変化させた場合のVkが、先行材後端速度Vsと等しくな
るときの間隔D3 を演算し、D3 を追付き完了時の目標
ギャップGと比較する。D3 >Gなら加速域Aでの加速
を継続し、D3 ≦Gとなったとき定速域Bに移行させ、
あらかじめ設定した時間だけ定速を保持して減速域Cに
移行させる。そして、あらかじめ設定した基準パターン
で減速し、Vk=Vsとなったとき、Vkを一定にして追付き
完了する。このとき間隔D3 =Gとなる。この間、上記
のように20msec毎にVkおよびVsを計測し、Vk−Vs、お
よびD=Xs−Xkを演算して制御する。
【0032】図4の制御フローにおいて、演算結果、D
3 >Gのとき、加速継続するにあたり、そのときの速度
Vkが、あらかじめ設定した設備上あるいは操業上とり得
る最大値VkM よりも小さいか否かを判定し、小さい場合
は加速を継続する。演算結果、D3 >Gのときに、加速
域での速度VkがVkM に達した場合は、直ちに定速域に移
行し、第1の態様により、定速域における保持時間を延
長する。すなわち定速域における先行材と後行材の間隔
Dを演算し、定速域での速度差Vk−Vsを因子とし、減速
パターンに応じた関数F(Vk−Vs)により定まる間隔D
d とDを比較する。D>Dd なら定速を保持し、D≦D
d となった時点で減速域に移行し、あらかじめ設定した
基準パターンで減速する。減速域に移行したのち、後行
材先端速度Vkが先行材後端速度Vsよりも大きい間は減速
を継続し、Vk=Vsとなった時点で、Vkを一定にして追付
き完了する。
【0033】この本発明法により、接合機11での突合
わせレーザ溶接に必要な区間を残した目標区間内で、後
行材先端4を先行材後端3に追付かせることができた。
追付き終了後ただちに接合機11で接合し、引続き仕上
圧延機12により圧延した。仕上圧延では、接合部も先
行材1および後行材2と同じ圧下率および圧延速度で圧
延でき、接合部での板破断などのトラブルは生じなかっ
た。また後行材2のコイル5に巻き緩みなどは発生せ
ず、帯板形状の悪化や表面疵の発生も見られなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明法により、鋼帯熱間圧延ラインな
どの圧延ラインにおいて、複数本の帯板を接合しつつ連
続的に圧延する際、限られた長さの目標区間内で後行材
先端を先行材後端に確実に追い付かせることができる。
このため安定した確実な接合を行うことができる。さら
に、コイルボックス内での後行材コイルの巻緩み発生を
防止でき、帯板形状悪化による接合不良やスリップ疵発
生を防止することができる。したがって、接合に引続く
圧延においては、接合部の圧下率や圧延速度を低下させ
なくても、板破断等トラブル発生のおそれが解消され
る。このため製造歩留まりが向上し、熱間圧延ラインに
おける圧延材連続化のメリットが十分に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法の説明図である。
【図2】(a)は本発明法における速度変化の例、
(b)は本発明法における間隔変化の例を示す説明図で
ある。
【図3】(a)は本発明法における速度変化の別の例、
(b)は本発明法における間隔変化の別の例を示す説明
図である。
【図4】本発明法の実施例における制御フロー図であ
る。
【図5】本発明法の実施例における速度変化を示すグラ
フである。
【符号の説明】
1…先行材 2…後行材 3…先行材後端 4…後行材先端 5…コイル 6…粗圧延機 7…コイルボックス 8…No.1ピンチロール 9…シャー 10…No.2ピンチロール 11…接合機 12…仕上圧延機 13…No.1速度計 14…No.2速度計 15…制御装置 a…基点 b…接合開始限界点 c…接合終了限界点 Vs…先行材後端速度 Vk…後行材先端速度 Xs…先行材後端位置 Xk…後行材先端位置 D…先行材と後行材の間隔 G…追付き終了時の目標
ギャップ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延ラインにて複数の帯板を接合しつつ
    連続的に圧延するに際し、走行中の先行材に後行材を追
    付かせる方法において、後行材先端速度を、一定加速度
    の加速域、定速域、および減速域からなる基準パターン
    の速度に設定し、該加速域において先行材後端と後行材
    先端の間隔D1 を演算し、間隔D1 にて定速域に移行さ
    せ、所定の保持時間T保持したのち減速域に移行させ、
    所定の減速パターンで先行材後端速度まで減速した場合
    の間隔D3 を演算して目標ギャップ値Gと比較し、間隔
    3 が目標ギャップ値G以下となったときに、前記加速
    域から前記定速域に移行させることにより、目標区間内
    で後行材を先行材に追付かせることを特徴とする連続圧
    延における後行材の速度制御方法。
  2. 【請求項2】 定速域において先行材後端と後行材先端
    の間隔Dを演算し、該間隔Dが、定速域における先行材
    後端と後行材先端の速度差Vk−Vsおよび減速域における
    減速パターンによって定まる間隔Dd に達するまで、定
    速域の保持時間Tを延長することを特徴とする請求項1
    記載の連続圧延における後行材の速度制御方法。
  3. 【請求項3】 前記間隔D1 、間隔D1 での先行材後端
    速度 Vs および後行材先端速度Vk1 、巻戻されるコイル
    のサイズを因子とし、これら因子の1種または2種以上
    に応じて、減速域の減速パターンを定めることを特徴と
    する請求項1または2記載の連続圧延における後行材の
    速度制御方法。
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