JP2003164911A - 連続プロセスラインにおけるルーパの同期位置制御方法 - Google Patents

連続プロセスラインにおけるルーパの同期位置制御方法

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JP2003164911A JP2001361419A JP2001361419A JP2003164911A JP 2003164911 A JP2003164911 A JP 2003164911A JP 2001361419 A JP2001361419 A JP 2001361419A JP 2001361419 A JP2001361419 A JP 2001361419A JP 2003164911 A JP2003164911 A JP 2003164911A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶接部が入側ルーパ内を通過する際の蛇行を防
止できると共に、仮に蛇行が生じた場合でもその蛇行量
を小さく一定とすることができる、連続プロセスライン
におけるルーパの同期位置制御方法を提供する。 【解決手段】入側ルーパ4の同期位置Xを、予め設定さ
れた金属ストリップSの溶接部が入側ルーパ4を通過す
るときの入側ルーパの設定位置Y、溶接部を溶接する時
の入側ルーパ使用量A、及び溶接部の溶接が完了してか
ら溶接部が入側ルーパ4に到達するまでの入側ルーパ蓄
積量Bを考慮して、下記(1)式に基づいて制御する。 X=Y+A−B ……(1)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、連続プロセスライ
ンにおけるルーパの同期位置制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、鋼板などの金属ストリップに対
して連続的に焼鈍、酸洗などの処理を施す連続プロセス
ラインは、金属ストリップを巻き出すとともに先行する
金属ストリップと後行する金属ストリップとを溶接する
作業が行われる入側セクションと、溶接された金属スト
リップを連続的に処理する中央セクションと、処理され
た金属ストリップを所定長さに分割するとともに分割さ
れた金属ストリップを巻き取る出側セクションとを備
え、入側セクションと中央セクションとの間には、入側
セクションにおける金属ストリップの通板速度と中央セ
クションにおける金属ストリップの通板速度に応じて金
属ストリップの貯め込み、払い出しを行う入側ルーパが
設置され、中央セクションと出側セクションとの間に
は、中央セクションにおける金属ストリップの通板速度
と出側セクションにおける金属ストリップの通板速度に
応じて金属ストリップの貯め込み、払い出しを行う出側
ルーパが設置されている。 【0003】ここで、入側ルーパにおいては、入側セク
ションにおける溶接作業時に、貯め込んだ金属ストリッ
プを後段の中央セクションに払い出し、出側ルーパにお
いては、金属ストリップの分割やコイルの取り出し作業
時に中央セクションで処理された金属ストリップを貯め
込むようにしている。これにより、入側セクション又は
出側セクションで金属ストリップの搬送が停止しても、
中央セクションにおける処理を停止させないようにして
いる。 【0004】一般的なルーパの例を図4に示す。図4に
おいて、金属ストリップSは、固定ロール101と可動
ロール102との間に巻きかけられて通板するようにな
っている。そして、可動ロール102は、ルーパキャリ
ッジ103により一体になっており、ウインチ104を
モータ105で回動させて、ルーパキャリッジ103に
連結されたワイヤ106を巻上げ巻下げすることにより
昇降するようになっている。なお、符号107は、カウ
ンタウェイトである。図4に示すルーパにおいては、ル
ーパキャリッジ103が上昇することによって金属スト
リップSは貯め込められ、下降することによって貯め込
められた金属ストリップSは払い出されるようになって
いる。 【0005】一方、入側セクション、出側セクションで
作業がない場合、即ち定常状態においては、ルーパ前後
の金属ストリップSの速度は一致しており、ルーパキャ
リッジ103も高さ方向において所定の位置に停止して
いる。この位置が同期位置と称されるものであり、入側
ルーパであれば、キャリッジ最大高さの80〜90%程
度の高さに設定され、出側ルーパであれば、その10〜
20%程度の高さに設定されるのが一般的である。 【0006】ところで、出側ルーパにおいては、ルーパ
の同期位置がキャリッジ最大高さの10〜20%程度の
高さに設定され、金属ストリップSの貯蔵量が少ないた
め、金属ストリップSに蛇行が殆ど生じないが、入側ル
ーパにおいては、ルーパの同期位置がキャリッジ最大高
さの80〜90%程度の高さに設定され、金属ストリッ
プSの貯蔵量が多いため、金属ストリップSの蛇行が生
じ易いという問題がある。この金属ストリップSの蛇行
が生じると、金属ストリップSが破断してライン停止に
至るおそれがある。 【0007】このような金属ストリップSの蛇行を防止
するルーパの同期位置制御方法として、従来、例えば、
図5に示すもの(特開平2−165814号公報参照)
が知られている。このルーパの同期位置制御方法は、連
続プロセスラインにおいて、中央セクションに通板する
金属ストリップSを貯蔵し、払い出すためのルーパの同
期位置を制御する際に、ルーパ内の金属ストリップSの
蛇行量を蛇行量検出器208で検出し、検出された蛇行
量に応じて同期位置制御器209及びキャリッジモータ
制御器210でルーパの同期位置を制御すると共に、ラ
イン入側で金属ストリップSの搬送が停止する場合に
は、搬送停止に至る前に同期位置の制御を停止してルー
パのストリップ貯蔵量を確保するようにしている。な
お、図5において、符号201は固定ロール、202は
可動ロール、203はルーパキャリッジ、204はウイ
ンチ、205はモータ、206はワイヤ、207はカウ
ンタウェイトである。 【0008】また、連続処理ラインにおいて、入側追込
み速度を、入側減速開始時までに入側ルーパが同期位置
に復帰可能な、できるだけ低い速度に制御することによ
り、入側追込み時における、金属ストリップのウォーク
等に起因する設備上、品質上の問題が発生する可能性を
低減できる、連続処理ラインにおける速度制御方法が特
開平6−304654号公報に開示されている。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来のルーパの同期位置制御方法や連続処理ラインにお
ける速度制御方法にあっては、以下の問題点があった。
即ち、入側セクションにおける溶接による先行金属スト
リップと後行金属ストリップとの溶接部は、先行材と後
行材の板形状の違い等により本質的に蛇行を生じ易いと
いう特性がある。さらに、前述のルーパの同期位置制御
方法や連続処理ラインにおける速度制御方法にあって
は、先行金属ストリップと後行金属ストリップとの溶接
部を考慮してルーパの同期位置を制御していないため、
溶接部が入側ルーパ内を通過する際の蛇行を防止できな
いことがあり、蛇行が生じた場合の蛇行量も一定でなか
った。 【0010】従って、本発明は上述の問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的は、溶接部が入側ルーパ内
を通過する際の蛇行を防止できると共に、仮に蛇行が生
じた場合でもその蛇行量を小さく一定とすることができ
る、連続プロセスラインにおけるルーパの同期位置制御
方法を提供することにある。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記問題を解決するた
め、鋭意研究した結果、次の結論に達した。溶接部が入
側ルーパを通過する際にはなるべく固定ロールと可動ロ
ールとの間の長さを短くし金属ストリップの貯蔵量を少
なくする。さらに、可動ロールがなるべく同一高さの状
態で溶接部を通過させる必要がある。本発明に係る連続
プロセスラインにおけるルーパの同期位置制御方法は、
先行する金属ストリップと後行する金属ストリップとを
溶接する溶接機を備えた入側セクションと、溶接された
前記金属ストリップを連続的に処理する中央セクション
と、前記入側セクションと前記中央セクションとの間に
設置され、前記入側セクションにおける前記金属ストリ
ップの通板速度と前記中央セクションにおける前記金属
ストリップの通板速度とに応じて、前記入側セクション
で溶接された金属ストリップの貯め込み、払い出しを行
う入側ルーパとを少なくとも備えた連続プロセスライン
におけるルーパの同期位置制御方法において、前記入側
ルーパの同期位置Xを、予め設定された前記金属ストリ
ップの溶接部が前記入側ルーパを通過するときの入側ル
ーパの設定位置Y、予め設定された溶接時間と実測され
た前記中央セクションにおける金属ストリップの通板速
度の関数として求められる前記溶接部を溶接する時の入
側ルーパ使用量A、及び予め設定された前記溶接機から
入側ルーパまでの距離と前記入側セクションにおける金
属ストリップの通板速度と前記入側セクションにおける
金属ストリップの通板速度及び前記中央セクションにお
ける金属ストリップの通板速度の差である予め設定され
た追込み差速との関数として求められる前記溶接部の溶
接が完了してから前記溶接部が入側ルーパに到達するま
での入側ルーパ蓄積量Bを考慮して、下記(1)式に基
づいて制御することを特徴としている。 【0012】X=Y+A−B ……(1) このルーパの同期位置制御方法によれば、入側ルーパの
同期位置Xが、予め設定された金属ストリップの溶接部
が入側ルーパを通過するときの入側ルーパの設定位置
Y、予め設定された溶接時間と実測された中央セクショ
ンにおける金属ストリップの通板速度の関数として求め
られる前記溶接部を入側セクションで溶接する時の入側
ルーパ使用量A、及び予め設定されれた前記溶接機から
入側ルーパまでの距離と前記入側セクションにおける金
属ストリップの通板速度と前記入側セクションにおける
金属ストリップの通板速度及び前記中央セクションにお
ける金属ストリップの通板速度の差である予め設定され
た追込み差速との関数として求められる前記溶接部の溶
接が完了してから前記溶接部が入側ルーパに到達するま
での入側ルーパ蓄積量Bを考慮し、X=Y+A−Bに基
づいて制御されるので、前記溶接部が入側ルーパに到達
したときには、入側ルーパの高さ方向の位置は、実測さ
れた中央セクションの通板速度の大小に関わらず、前記
入側ルーパの設定位置Yに必ずなり、溶接部は入側ルー
パ内を同一高さで通過する。このため、溶接部が入側ル
ーパ内を通過する際の蛇行を防止できると共に、仮に蛇
行が生じた場合でもその蛇行量を小さく一定とすること
ができる。 【0013】 【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態を図面を参
照して説明する。図1は連続プロセスラインの概略構成
図である。図2は本発明に係るルーパの同期位置制御方
法が適用される入側ルーパ及び同期位置制御装置の概略
構成図である。図1において、連続プロセスライン1
は、鋼板などの金属ストリップSに対して連続的に焼
鈍、酸洗などの処理を施すものであり、入側セクション
11、中央セクション12、及び出側セクション13を
上流側から下流側に向けて順次配設し、入側セクション
11と中央セクション12との間に入側ルーパ4を、中
央セクション12と出側セクション13との間に出側ル
ーパ6をそれぞれ設置してある。 【0014】ここで、入側セクション11においては、
金属ストリップSを巻き出すとともに先行する金属スト
リップSと後行する金属ストリップSとを溶接する作業
が行われるようになっており、金属ストリップSを巻き
出す一対のペイオフリール2と、先行する金属ストリッ
プSと後行する金属ストリップSとを溶接する溶接機3
とが設けられている。また、中央セクション12は、入
側セクション11で溶接された金属ストリップSに対し
て連続的に焼鈍、酸洗などの処理を施すプロセス処理部
5を備えている。 【0015】さらに、出側セクション13においては、
中央セクション12で処理された金属ストリップSを所
定長さに分割するとともに分割された金属ストリップを
巻き取るようになっており、金属ストリップSを所定長
さに分割するシャー7と、分割された金属ストリップS
を巻き取るテンションリール8とを備えている。そし
て、入側ルーパ4は、入側速度(入側セクション11に
おける金属ストリップSの通板速度)と中央速度(中央
セクション12における金属ストリップSの通板速度)
に応じて金属ストリップSの貯め込み及び払い出しを行
うようになっている。即ち、入側セクション11の溶接
機3による溶接作業時(入側セクション11における金
属ストリップSの停止時)に、入側ルーパ4は、貯め込
んだ金属ストリップSを後段の中央セクション12に払
い出し、この溶接作業が完了した後、入側セクション1
1における通板速度が中央セクション12における通板
速度よりも速い速度に加速するに従って金属ストリップ
Sを貯めこむようにしている。これにより、入側セクシ
ョン11で金属ストリップSの搬送が停止しても、中央
セクション12における処理を停止させないようにして
いる。なお、入側セクション11で作業がない場合、即
ち定常状態においては、金属ストリップSの入側速度及
び中央速度は一致しており、入側ルーパ4は同期位置に
位置している。この同期位置の制御については後述す
る。 【0016】また、出側ルーパ6は、中央速度と出側速
度(出側セクション13における金属ストリップSの通
板速度)に応じて金属ストリップSの貯め込み及び払い
出しを行うようになっている。即ち、出側セクション1
3のシャー7による切断作業及びテンションリール8に
よる巻取り時に、出側ルーパ6は、金属ストリップSを
貯め込み、前記作業が完了した後、出側セクション13
に金属ストリップSを払い出すようにしている。この出
側ルーパ6にあっても、定常状態においては、同期位置
に位置しているここで、前記入側ルーパ4及び入側ルー
パ4の同期位置制御装置の構成を図2に示す。 【0017】図2において、入側ルーパ4は、複数の固
定ロール41と複数の可動ロール42とを有し、各ロー
ル41,42間に金属ストリップSを巻きかけて通板す
るようになっている。そして、可動ロール42は、ルー
パキャリッジ43により一体になっており、ウインチ4
4をモータ45で回動させて、ルーパキャリッジ43に
連結されたワイヤ46を巻上げ巻下げすることにより昇
降するようになっている。この入側ルーパ4において
は、ルーパキャリッジ43が下降することによって金属
ストリップSは貯め込められ、上昇することによって貯
め込まれた金属ストリップSは払い出されるようになっ
ている。 【0018】そして、ウインチ44を回動させるモータ
45には、入側ルーパ4の同期位置制御装置47が接続
されている。同期位置制御装置47には、図2に示すよ
うに、予め設定された金属ストリップSの溶接部が入側
ルーパ4を通過するときの入側ルーパ4の設定位置Y
(金属ストリップSの溶接部が入側ルーパ4を通過する
ときの可動ロール42の固定ロール41に対する設定距
離)が入力されるとともに、予め設定された入側セクシ
ョン11における溶接時間Twと、実測に基づく中央セ
クション12における金属ストリップSの通板速度(中
央速度)Vcと、入側セクション11における金属スト
リップSの通板速度(入側速度)Veと実測に基づく中
央速度Vcとの差である予め設定された追込み差速Vd
と、予め設定された溶接機3から入側ルーパ4までの距
離Lとが入力される。そして、同期位置制御装置47
は、これら入力された入側ルーパ4の設定位置Y、溶接
時間Tw、中央速度Vc、追込み差速Vd、及び溶接機
3から入側ルーパまでの距離Lに基づき、後述する手順
により入側ルーパ4の同期位置Xを制御するように、モ
ータ45を制御する。 【0019】次に、図3に基づき、入側ルーパ4の同期
位置Xの制御内容を説明する。図3(A)は入側速度及
び中央速度の関係を示すタイムチャート、図3(B)は
ルーパ位置のタイムチャートである。図3(A)に示す
ように、先ず、入側セクション11にて溶接作業が行わ
れず、入側速度Veと中央速度Vcとが等しいとき(a
部分)には、入側ルーパ4の位置(固定ロール41に対
する可動ロール42の位置)は図3(B)に示すように
同期位置Xに制御される。この同期位置Xの制御に際し
ては、同期位置制御装置47は、入力された金属ストリ
ップSの溶接部が入側ルーパ4を通過するときの入側ル
ーパの設定位置Y、前記溶接部を溶接する時の入側ルー
パ使用量A、及び前記溶接部の溶接が完了してから前記
溶接部が入側ルーパ4に到達するまでの入側ルーパ蓄積
量Bを考慮して、下記(1)式に基づいて制御すること
を特徴としている。 【0020】X=Y+A−B ……(1) ここで、入側ルーパ使用量Aは、A=Vc×Twで表さ
れ、同期位置制御装置47に入力された実測の中央速度
Vcと同じく同期位置制御装置47に入力された予め設
定された溶接時間Twとの関数で求められる。また、入
側ルーパ蓄積量Bは、B=Vd×L/Veで表され、同
期位置制御装置47に入力された予め設定された追込み
差速Vd、実測の中央速度Vcと設定追込み差速Vdと
の和である入側速度Ve及び同期位置制御装置47に入
力された予め設定された溶接機3から入側ルーパまでの
距離Lとの関数で求められる。 【0021】そして、入側セクション11の溶接機3に
よる溶接作業時(b部分)には、入側セクション11に
おける入側速度Veは図3(A)に示すように減速し、
溶接時間Twだけ停止する。これに伴い、入側ルーパ4
は、貯め込んだ金属ストリップSを後段の中央セクショ
ン12に払い出すように、その位置が図3(B)に示す
ように低く(可動ロール42と固定ロール41との間の
距離が短く)なる。溶接完了後、c部分では、入側ルー
パ4の位置を同期位置Xに移動させるべく、入側セクシ
ョン11における入側速度Veは図3(A)に示すよう
に入側速度Veが中央速度Vcよりも大きくなるまで加
速し、さらに追込み差速Vd=Ve−Vcが所定の一定
値(予め設定された値)である状態をしばらく維持す
る。これに伴って、入側ルーパ4の位置は高くなり、同
期位置Xの近傍まで移動する。これにより、金属ストリ
ップSが入側ルーパ4に徐々に貯め込まれて行く。この
際に、溶接部が入側ルーパ4を通過するときには、入側
ルーパ4の高さ方向の位置は、入側ルーパの設定位置Y
になる。この理由は、同期位置Xが、金属ストリップS
の溶接部が入側ルーパ4を通過するときの入側ルーパの
設定位置Y、溶接部を溶接する時の入側ルーパ使用量
A、及び前記溶接部の溶接が完了してから溶接部が入側
ルーパ4に到達するまでの入側ルーパ蓄積量Bを考慮し
て、下記(1)式に基づいて制御されるからである。 【0022】X=Y+A−B ……(1) そして、入側ルーパ4の位置が同期位置Xの近傍まで移
動したd部分では、入側速度Veは中央速度Vcに至る
まで減速し、入側ルーパ4の位置は同期位置Xとなる。
このときの同期位置Xは、前述の(1)式に基づいて制
御されている。図3(A)においては、入側速度Veと
中央速度Vcとが同一の速度状態が所定時間維持され
(e部分)、入側ルーパ4の位置が同期位置Xとなって
から所定時間経過すると(f部分に到達すると)、中央
速度Vcと入側速度Veとが同一速度の状態で減速す
る。すると、入側ルーパ使用量Aは、A=Vc×Twで
表され、同期位置制御装置47に入力された実測の中央
速度Vcと同じく同期位置制御装置47に入力された予
め設定された溶接時間Twとの関数で求められることか
ら、中央速度Vcが減速した分だけ減少する。一方、入
側ルーパ蓄積量Bは、B=Vd×L/Veで表され、同
期位置制御装置47に入力された予め設定された追込み
差速Vd、実測の中央速度Vcと設定追込み差速Vdと
の和である入側速度Ve及び同期位置制御装置47に入
力された予め設定された溶接機3から入側ルーパまでの
距離Lとの関数で求められる。また、金属ストリップS
の溶接部が入側ルーパ4を通過するときの入側ルーパの
設定位置Yは設定された値で一定である。従って、前述
の(1)式におけるXの値はAとBに応じて変化する。
同期位置制御装置47は、この(1)式に基づいて同期
位置Xを制御するため、入側ルーパ4の同期位置Xは、
図3(B)に示すように、低く制御される。 【0023】この同期位置Xが低く制御された状態は所
定時間維持され(g部分)、そして、入側セクション1
1の溶接機3による溶接作業時(h部分)には、前と同
様に入側セクション11における入側速度Veは図3
(A)に示すように減速し、溶接時間Twだけ停止す
る。これに伴い、入側ルーパ4は、貯め込んだ金属スト
リップSを後段の中央セクション12に払い出すよう
に、その位置が図3(B)に示すように低くなる。 【0024】また、溶接完了後、i部分では、入側ルー
パ4の位置を同期位置Xに移動させるべく、入側セクシ
ョン11における入側速度Veは図3(A)に示すよう
に入側速度Veが中央速度Vcよりも大きくなるまで加
速し、さらに追込み差速Vd=Ve−Vcが所定の一定
値(予め設定された値)である状態をしばらく維持す
る。これに伴って、入側ルーパ4の位置は高くなり、同
期位置Xの近傍まで移動する。これにより、金属ストリ
ップSが入側ルーパ4に徐々に貯め込まれて行く。この
際に、溶接部が入側ルーパ4を通過するときには、入側
ルーパの高さ方向の位置は、入側ルーパの設定位置Yに
なる。この理由は、同期位置Xが、金属ストリップSの
溶接部が入側ルーパ4を通過するときの入側ルーパの設
定位置Y、溶接部を溶接する時の入側ルーパ使用量A、
及び前記溶接部の溶接が完了してから溶接部が入側ルー
パ4に到達するまでの入側ルーパ蓄積量Bを考慮して、
前述の(1)式に基づいて制御され、中央速度Vcが減
速してもその分だけ低く同期位置Xが制御されているか
らである。 【0025】従って、溶接部が入側ルーパ4に到達した
ときには、入側ルーパ4の高さ方向の位置は、実測され
た中央セクションの通板速度Vcの大小に関わらず、入
側ルーパの設定位置Yに必ずなり、溶接部は入側ルーパ
4内を同一高さで通過する。このため、溶接部が入側ル
ーパ4内を通過する際の蛇行を防止できると共に、仮に
蛇行が生じた場合でもその蛇行量を小さく一定とするこ
とができる。そして、入側ルーパ4の位置が同期位置X
の近傍まで移動したj部分では、入側速度Veは中央速
度Vcに至るまで減速し、入側ルーパ4の位置は同期位
置Xとなる。このときの同期位置Xは、前述の(1)式
に基づいて制御されている。そして、入側速度Veと中
央速度Vcとが同一の速度状態が所定時間維持される
(k部分)。 【0026】 【発明の効果】以上説明したように、本発明のルーパの
同期位置制御方法によれば、入側ルーパの同期位置X
を、予め設定された金属ストリップの溶接部が入側ルー
パを通過するときの入側ルーパの設定位置Y、予め設定
された溶接時間と実測された中央セクションにおける金
属ストリップの通板速度との関数として求められる前記
溶接部を溶接する時の入側ルーパ使用量A、及び予め設
定された溶接機から入側ルーパまでの距離と入側セクシ
ョンにおける金属ストリップの通板速度と前記入側セク
ションにおける金属ストリップの通板速度及び前記中央
セクションにおける金属ストリップの通板速度の差であ
る予め設定された追込み差速との関数として求められる
前記溶接部の溶接が完了してから前記溶接部が入側ルー
パに到達するまでの入側ルーパ蓄積量Bを考慮して、下
記(1)式に基づいて制御するので、前記溶接部が入側
ルーパに到達したときには、入側ルーパの高さ方向の位
置は、実測された中央セクションの通板速度の大小に関
わらず、前記入側ルーパの設定位置Yに必ずなり、溶接
部は入側ルーパ内を同一高さで通過する。このため、溶
接部が入側ルーパ内を通過する際の蛇行を防止できると
共に、仮に蛇行が生じた場合でもその蛇行量を小さく一
定とすることができる。 X=Y+A−B ……(1)
【図面の簡単な説明】 【図1】連続プロセスラインの概略構成図である。 【図2】本発明に係るルーパの同期位置制御方法が適用
される入側ルーパ及び同期位置制御装置の概略構成図で
ある。 【図3】入側ルーパの同期位置の制御内容を説明するた
めのもので、(A)は入側速度及び中央速度の関係を示
すタイムチャート、(B)はルーパ位置のタイムチャー
トである。 【図4】一般的なルーパの例を示す図である。 【図5】従来例のルーパの同期位置制御方法が適用され
る入側ルーパ及び同期位置制御装置の概略構成図であ
る。 【符号の説明】 1 連続プロセスライン 2 ペイオフリール 3 溶接機 4 入側ルーパ 5 プロセス処理部 6 出側ルーパ 7 シャー 8 テンションリール 11 入側セクション 12 中央セクション 13 出側セクション 41,101,201 固定ロール 42,102,202 可動ロール 43,103,203 ルーパキャリッジ 44,104,204 ウインチ 45,105,205 モータ 46,106,206 ワイヤ 47 同期位置制御装置 208 蛇行量検出器 209 同期位置制御器 210 キャリッジモータ制御器 S 金属ストリップ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】先行する金属ストリップと後行する金属ス
    トリップとを溶接する溶接機を備えた入側セクション
    と、溶接された前記金属ストリップを連続的に処理する
    中央セクションと、前記入側セクションと前記中央セク
    ションとの間に設置され、前記入側セクションにおける
    前記金属ストリップの通板速度と前記中央セクションに
    おける前記金属ストリップの通板速度とに応じて、前記
    入側セクションで溶接された金属ストリップの貯め込
    み、払い出しを行う入側ルーパとを少なくとも備えた連
    続プロセスラインにおけるルーパの同期位置制御方法に
    おいて、 前記入側ルーパの同期位置Xを、予め設定された前記金
    属ストリップの溶接部が前記入側ルーパを通過するとき
    の入側ルーパの設定位置Y、予め設定された溶接時間と
    実測された前記中央セクションにおける金属ストリップ
    の通板速度との関数として求められる前記溶接部を溶接
    する時の入側ルーパ使用量A、及び予め設定された前記
    溶接機から入側ルーパまでの距離と前記入側セクション
    における金属ストリップの通板速度と前記入側セクショ
    ンにおける金属ストリップの通板速度及び前記中央セク
    ションにおける金属ストリップの通板速度の差である予
    め設定された追込み差速との関数として求められる前記
    溶接部の溶接が完了してから前記溶接部が入側ルーパに
    到達するまでの入側ルーパ蓄積量Bを考慮して、下記
    (1)式に基づいて制御することを特徴とする連続プロ
    セスラインにおけるルーパの同期位置制御方法。 X=Y+A−B ……(1)
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