JP2001070001A - 長 靴 - Google Patents

長 靴

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JP2001070001A
JP2001070001A JP25487099A JP25487099A JP2001070001A JP 2001070001 A JP2001070001 A JP 2001070001A JP 25487099 A JP25487099 A JP 25487099A JP 25487099 A JP25487099 A JP 25487099A JP 2001070001 A JP2001070001 A JP 2001070001A
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cloth
backing
last
backing cloth
boots
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JP25487099A
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Hisao Kishimoto
久雄 岸本
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Okamoto Industries Inc
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Okamoto Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長靴本体の内面に裏布を二重に被装して成
る長靴に関し、裏布の影響により、長靴本体の表面にし
わが発生するのを防止し得る長靴を提供する。 【解決手段】 発泡シートからなる長い靴下状の第1
裏布1を足形のラストCの表面に被装し、発泡シートを
用いて、ラストCの甲部と胴部とに被装する2枚の裏布
部材2a,2bを裁断し、これら裏布部材の接合部を接
合して略靴形の第2裏布2を構成し、該第2裏布2を、
第1裏布1を被装したラストCの甲部a1表面と胴部a
2表面とに接着して被装し、ラストCの外層となる第2
裏布2の外面に、ゴム貼成形により長靴本体aを被着成
形して第2裏布及び長靴本体a表面にしわが生じるのを
防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、長靴に関し、さ
らに詳しくは、長靴本体の内部に防寒用の裏布を具備す
る長靴に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の長靴の中には、ゴム貼により成形
した長靴本体の内面に、発泡ウレタン等の合成樹脂シー
トから成る防寒用の裏布を貼着したものがある。上記し
た従来の長靴は、発泡ウレタンのシートを用いて略長靴
下状に縫製した裏布を略足形に形成したラストの表面に
被せて密着させる。そして、上記した如くラストの表面
に被装した裏布の表面に接着剤を塗布した後、長靴本体
の各部位に合わせて裁断した未加硫のゴム材を順次貼着
することにより、上記裏布の表面側に未加硫ゴムからな
る長靴本体を形成する。そして上記長靴本体の表面にエ
ナメル等の塗装を施した後、これを所定時間加熱,加圧
して加硫することにより長靴として構成している。尚、
上記した裏布は、発泡ウレタンのシートを二枚折りにし
てその開放側を裁断して構成した平面的なものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように長靴本
体の内面に被着する裏布は、防寒と保温を主目的として
設けるものであるから、適度に厚い方が良好な防寒と保
温性を発揮することができる。しかし、あまり厚い裏布
を使用すると、ラストに被設した状態で大きく屈曲する
甲部と胴部と接合部位にしわができてしまうので、製品
としては不良品となる。そこで、従来の長靴は、しわの
発生しない程度の厚さの裏布を使用して構成してある。
【0004】一方、上記した如く比較的肉厚の薄い裏布
を用いて構成したものの他に、上記した裏布と同じよう
に比較的肉厚の薄い裏布を二枚重ね合わせることによ
り、裏布の肉厚を厚くすることが考えられる。しかし、
実際に二枚合わせの裏布を構成する場合、前記した如く
平面的に構成した略長靴状の裏布をラストの表面に順次
被装して重ね合わせると、2枚目の裏布をラストを被装
する際にやはり大きく屈曲する甲部と胴部の間等にしわ
が生じてしまう。そこで、従来の長靴の中には、長靴本
体の胴部の範囲だけに二枚目の裏布を被着することによ
りしわの発生を回避しつつ、胴部の範囲の防寒と保温性
を向上したものもある。しかし、この長靴は、特に保温
の必要な後部胴部から下の甲部の裏布は従来通り比較的
肉厚の薄い裏布が一枚被覆される構造であった。
【0005】また、従来の長靴の中には、二枚目の裏布
を一枚の発泡ウレタンシートから立体裁断して略長靴形
に縫製し、この立体的な裏布をラストの表面に被装した
1枚目の裏布の表面に被せて接着することにより、二枚
目の裏布を被装して裏布の肉厚を維持しつつ、しわの発
生を防止したものがある。しかし、上記したように、発
泡ウレタンシートのロールから裏布を立体裁断すると、
材料の歩留まりが非常に悪くなる。また、立体裁断した
裏布を縫製して立体的な裏布として構成する必要がある
ので手間がかかり、これが製造コストの増大を招いてい
た。ちなみに、従来の長靴製造にあっては、長靴の内面
に被装する裏布は、一枚の発泡ウレタンシートから展開
状態の裏布を裁断し、これを縫製することにより長靴下
形若しくは立体的な裏布を構成することが通常の技術と
して定着していた。
【0006】本発明の課題は、上記した如く長靴本体の
内面に裏布を二重に被装して成る長靴に関し、上記裏布
厚くしたことによる影響によって、長靴本体の表面にし
わが発生するの防止し得る長靴を低コストにて提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明の長靴は、合成樹脂製の発泡シートを用
いて長い靴下状の第1裏布を構成し、該第1裏布を略足
形に形成したラストの表面に沿って被装し、且つ、合成
樹脂製の発泡シートを用いて、上記ラストの甲部と胴部
とに被装する2枚の裏布部材を裁断し、少なくともこれ
ら甲部裏布部材と胴部裏布部材との接合部を接合して略
靴形の第2裏布を構成し、該第2裏布を上記した如く第
1裏布を被装したラストの甲部表面と胴部表面とに接着
して被装し、且つ、上記ラストの外層となる第2裏布の
外面に、ゴム貼成形により長靴本体を被着成形して成る
ものである。
【0008】上記した手段によれば、合成樹脂製の発泡
シートから成る長い靴下状の第1裏布をラストの表面に
被装すると、胴発泡シートの伸縮性により第1裏布がラ
ストの表面に密着した状態で被着する。また、第2裏布
は、合成樹脂製発泡シートをラストの甲部と胴部との外
面に各々形状一致した状態で被装する2枚の部材に分割
した状態に裁断してある。上記した如く裁断した甲部裏
布部材と胴部裏布部材とは、少なくともその接合部同士
を合わせて縫製若しくは接着等の手段用いて接合するこ
とにより立体的な靴形となる。尚、上記甲部裏布部材と
胴部裏布部材とは上記接合部同士の他に、背面の中央部
に沿う縁同士を接合してもよい。
【0009】上記した第2裏布は、ラストに被装した第
1裏布の外側に接着して被装する。第2裏布は、ラスト
の甲部形状に合わせて裁断した甲部裏布部材と、同ラス
トの胴部に合わせて裁断した胴部裏布部材とを接合して
構成してあるので、立体裁断して形成したものと同様
に、ラストの外形と略同じ形状を維持するように立体的
に構成される。よって、上記した第2裏布をラストに被
装した第1裏布の甲部表面と胴部表面に沿って接着して
も、上記第2裏布がラストと同様な立体的形状に形成さ
れているため、ラストに被装した第1裏布の甲部と胴部
にぴったりと被着して、しわの発生を防止し得る。
【0010】請求項2記載の発明は、上記した長靴にお
いて、第2裏布を構成する甲部裏布部材と胴部裏布部材
との接合部を接合すると共に、この第2裏布における背
面部中央と底面部とを開放し、この第2裏布を第1裏布
を被装したラストの甲部表面と胴部表面とに前側から被
覆して全面的に接着して成るものである。
【0011】この場合、上記第2裏布は、甲部裏布部材
と胴部裏布部材との接合部を接合することにより、立体
裁断したもとの同様に、ラストの外形と略同じ形状とな
るが、胴部の背面部中央と靴底部とは開放してある。し
たがって、上記第2裏布をラストに被装する際には、同
第2裏布の背面中央と靴底を開いた状態で、ラストに被
装した第1裏布の表面に正面側から被覆して、甲部と胴
部とを上記第1裏布の甲部と胴部の表面に各々接着す
る。また、上記した如く開放した第2裏布の背面部の開
放縁同士は、第2裏布の胴部をラストに被装した第1裏
布の胴部に被着すると共に、ラストの背面側の中央に向
けてに吊り込み、該中央部にて開放縁同士を付き合わせ
た状態で第1裏布の表面に接着する。さらに、第2裏布
の甲部は、同甲部をラストに被装した第1裏布の甲部に
被着した後、底面部の開放縁を第1裏布の底面側に吊り
込むように接着する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて説明する。図1及び図2にて示す長靴Aは、ゴ
ム貼成形により成形した長靴本体aを具備し、該長靴本
体aの内面に、発泡ウレタン等のスポンジ状シートから
なる第1裏布1と第2裏布2とを重ねた状態で被着して
ある。したがって、上記した長靴Aはボリュームのある
二重の裏布1,2により良好な防寒と保温性を具備す
る。
【0013】図3にて示す第1裏布は、発泡ウレタンの
シートを略U形に裁断して成る素材を中央から二枚合わ
せに折って外周縁同士を重ね合わせ、その外周縁を縫着
することにより、略長靴形の袋体として構成してある。
【0014】図3にて示す様に略足形に構成したラスト
Cは、上記した裏布1,2を被装するものであり、甲部
C1と該甲部C1から上方へ立ち上がる胴部C2とから
成っている。そして、上記した如く構成した第1裏布1
は、上記ラストCの爪先側から被覆して同ラストCの胴
部C2の最上部付近まで引込む。この状態においてラス
トCに被覆した第1裏布1は、適宜に引き伸ばされて上
記した如く足形に形成したラストCの表面に密着した状
態となる。また、この際、上記第1裏布1の縫製部分が
ラストCの底面側の略中央を通過するように被装する。
尚、上記した如く略長い靴下状に形成する第1裏布1の
外形は、ラストの形状や素材の伸縮具合に対応して適宜
に変更してもよい。
【0015】図4にて示す第2裏布2は、上記した如く
ラストCの表面に被装した第1裏布1の表面に略形状一
致した状態で無理なく被着できるようにラストCの外形
に合わせて立体的に成形したものである。尚、上記第2
裏布2は略くるぶし付近を境にして上下に2分割してあ
る。即ち、第2裏布2は、ラストCの甲部C1に密着す
る甲部裏布部材2aと、同ラストCの胴部C2に密着す
る胴部裏布部材2bとからなる。そして、上記した甲部
裏布部材2aと、胴部裏布部材2bとは、接合部となる
縁部同士を付き合わせ、該接合部に沿って千鳥ミシン等
を用いて縫製することにより、図4にて示すように、胴
部の背面部中央と靴底部とが開放する略長靴形の裏布と
して構成される。即ち、上記した如く構成した第2裏布
2は、背面部の中央の開放縁2c同士を接合することに
より、底面が開口する長靴形の部材となる。また、上記
した第2裏布2の胴部裏布部材2bには、胴部の周囲に
沿うように略波形のデザインステッチ21を入れてあ
る。尚、このデザインステッチ21は、完成時において
長靴本体aの胴部a2の周囲に凹状のデザインステッチ
21’として現れる。尚、本実施例においては、上記第
2裏布2の胴部裏布2bにデザインステッチ21を入れ
て内側の第1裏布1と重ね合わせるように構成してあ
る。通常、発泡ウレタンシート等からる裏布にデザイン
ステッチ21を入れると、その裏布が幾分薄くなるが、
上記したように靴下状に縫製した裏布1の表面にデザイ
ンステッチ21を入れた裏布2を接着することにより、
デザインステッチ21を入れたことによる肉厚の減少を
表面側の裏布2だけに止めて、胴部に十分なボリューム
感を維持することができる。しかし、仮に長靴の胴部の
裏布を上記両裏布1,2を重ね合わせた場合と同じ肉厚
を有する1枚の裏布を使用し、これに上記したデザイン
ステッチを入れたならば、胴部の裏布の肉厚は、大きく
減少してしまい、その結果、長靴胴部のボリューム感を
損なってしまう。
【0016】上記した第2裏布2をラストCに被装した
第1裏布1の表面に被着する際には、ラストCに被装し
た第1裏布1の表面と第2裏布2の裏面とに各々接着材
を塗布する(図5−a,図5−b)。そして、上記した
第2裏布2の背面中央と靴底を開いた状態で、第1裏布
1が被装されるラストCに対して正面側から被覆する。
さらに、第2裏布2の甲部裏布部材2aと胴部裏布部材
2bとを、ラストCに被装される第1裏布1の甲部と胴
部の表面に各々密着させながら接着する。この際、上記
した如く開放した第2裏布2の背面部中央の開放縁2c
同士は、ラストCの背面側の中央向けてに吊り込んで、
同開放縁2cの端面同士を付き合わせた状態で第1裏布
1の表面に接着する。
【0017】一方、第2裏布2の甲部裏布部材2aは、
該甲部裏布部材2aをラストCに被装した第1裏布1の
甲部に被着した後、底面部の開口縁部2dを第1裏布1
の底面側に吊り込むように接着する(図5−c) 上記した如く、第2裏布2の貼着作業は、同第2裏布2
の背面中央と、底面とを開いた状態でラストCに被装し
た第1裏布1の表面に被着することができるので、2層
目の裏布を被着する作業を円滑に行なうことができる。
【0018】尚、上記した第2裏布2は、背面中央と底
面とを開放してあるが、第1裏布1の表面に被覆して接
着した状態では、第2裏布2の背面中央の開放縁2c部
分は第1裏布1によって裏側が連絡し、また、底面の開
放部は、第1裏布1の底面によって内側からカバーされ
るので、強度的及び長靴内側の外観の点で不具合なこと
は全くない。
【0019】上記した如くラストCの表面に第1,第2
両裏布1,2を被装したならば、ラストCの底面を被覆
する第1裏布1の底面と、同底面の外周部に吊り込んだ
第2裏布2の底面部開口縁部dを覆う様にゴム製の中底
31を接着する(図6)。ラストCの表面に裏布1,2
の被装と中底31の接着をおこなったならば、裏布2の
表面に、所定の形状に裁断した未加硫ゴムを貼り付けて
長靴本体aを構成する。
【0020】まず、ラストCの表面に被覆した第2裏布
2の表面にゴム糊を塗布した後、その上に、上記第2裏
布2の甲部裏布部材2a及び胴部2bを1枚で全面的に
被覆する未加硫の胴ゴム32を被着する。そして、この
胴ゴム32を少しずつ変形させながら、ラストCに被装
した第2裏布2表面の甲部裏布部材2aと胴部2bの表
面に沿って順次被覆する。上記胴ゴム32の背面側の縁
部32c同士は、ラストC背面の中央部にて正確に重ね
合わせる(図8)。また、胴ゴム32の靴底側の縁部
は、上記中底31の外周縁をカバーするように吊り込ん
で同中底31外周縁部の下面に貼着する。
【0021】次ぎに、甲部及び該甲部と胴部との接合部
とを形成する甲ゴム33を上記した如く第2裏布2の表
面に被覆した胴ゴム32の表面に被覆し、ラストCの表
面に被覆した胴ゴム32の甲部と接合部の外形に沿って
少しずつ変形させながら被着する。そして、上記甲ゴム
33の背面側の両縁部同士は、前記した場合と同様に、
ラストC背面の中央部にて重ね合わせる(図8)。ま
た、上記した胴ゴム32と甲ゴム33との背面部中央の
重ね合わせ部には、化粧テープ34を貼着して上記した
ゴム材32,33の縁同士の重ね合わせを覆い隠してい
る。また、上記した甲ゴム33の接合部の正面には補強
ゴム35を貼着し、さらに踵ゴム36や爪先ゴム37も
貼着する。
【0022】次いで、図9にて示すように、予め加硫成
形して置いた本底36を上記中底31の底面、及びその
外周縁に沿って吊り込んだゴム材32,33の縁部に対
して接着する。本底36を接着したならば、履き口とな
る胴部の外周や、甲ゴム33の最下部と本底36の外周
との間に出来る溝を覆い隠すように、化粧テープ38,
39を貼着する。尚、上記した踵ゴムや爪先ゴム及び補
強ゴムの形状や色彩は任意に変更してもよい。
【0023】上記した如く形成した未加硫状態の長靴本
体a’の表面には、エナメル塗装を行なう。そして、所
定時間、所定の温度にて長靴本体a’を加硫する。加硫
した長靴本体aは、ラストCから引き抜いて、履き口a
3よりも上に突出する余分な裏布1,2を鋏等を使用し
て切断する。これにより、長靴Aが完成する。また、完
成した長靴Aの胴部の周囲には、前記した第2裏布2に
設けたデザインステッチ21の形状を写したように波形
のデザインステッチ21’が形成される。さらに、上記
した長靴A内部の底部には、フェルト等から構成した中
敷34を内設することにより、靴底内面における保温効
果を良好に維持することができる。また、上記した実施
例においては、長靴本体aの履き口a3の周囲に比較的
薄い合成皮革等から成るカバー40を装着するが、この
カバー40の装着は任意である。
【0024】尚、上記実施例においては、第2裏布2の
背面中央と靴底部とを開放し、ラストcに被装される裏
布1の表面に接着して被覆する作業を円滑に行なえるよ
うに構成した。しかし、本発明の主旨によれば、上記第
2裏布は背面部中央の縁同士を縫合して構成してもよ
い。上記したように背面部中央の縁同士を縫合した第2
裏布は、第1裏布を被装したラストの爪先に第2裏布の
履き口を被せて引き上げることにより、第1裏布の表面
に第2裏布2を被着する。この場合、第1裏布の爪先に
第2裏布の爪先を合わせる作業を簡単に行なえる利点が
ある。また、上記したものと同様に、背面中央の縁同士
を縫合した第2裏布を用いる場合は、上記したものとは
逆に、ラストcに被装した裏布1の表面に、底面部の開
口する裏布2を上方から被せるようにして両裏布を重ね
合わせても良い。この場合、ラストcに被装した裏布1
の表面に上記第2裏布を被装する作業をより簡単に行な
うことができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の長靴は、
発泡シートからなる長い靴下状の第1裏布をラストの表
面に被装し、且つ、発泡シートを用いて、ラストの甲部
と胴部とに被装する2枚の裏布部材を裁断し、少なくと
もこれら裏布部材の接合部を接合して略靴形の第2裏布
を構成し、該第2裏布を、第1裏布を被装したラストの
甲部表面と胴部表面とに接着して被装し、ラストの外層
となる第2裏布の外面に、ゴム貼成形により長靴本体を
被着成形して成るものである。
【0026】すなわち、第2裏布を甲部と胴部の2部材
から構成し、その接合部同士を接合することにより第2
裏布をラストの外形と略同様な足形状に構成したので、
上記した如く第1裏布を被装したラストの表面に第2裏
布を被装して接着しても、第2裏布が第1裏布の甲部と
胴部とにぴったりと被着した状態で接着できる。よっ
て、発泡シートからなる裏布を二重に被装しても、従来
のもののように、裏布にしわ生じることがなく、そのし
わの影響で長靴の表面のゴム層にしわが発生することを
防止でき、さらには、二重の裏布により爪先から胴部ま
で良好な防寒と保温性を発揮し得る。
【0027】また、上記第2裏布は、2部材となる甲部
と胴部の接合部を接合することにより発泡シートを立体
裁断する場合と同様な効果を発揮するが、本発明の第2
裏布は甲部と胴部との2部材から構成してあるので、従
来のように、2枚目の裏布を一枚状に立体裁断する場合
と比較して、発泡シートから第2裏布の部材を裁断する
際の歩留まりがよく、その結果、製造コストも低減する
ことができる。
【0028】請求項2記載の発明は、上記した長靴にお
いて、第2裏布を構成する甲部裏布部材と胴部裏布部材
との接合部を接合すると共に、この第2裏布における背
面部中央と底面部とを開放し、この第2裏布を第1裏布
を被装したラストの甲部表面と胴部表面とに前側から被
覆して全面的に接着して成るものである。
【0029】上記した手段によれば、第2裏布は、甲部
裏布部材と胴部裏布部材との接合部を接合することによ
り、立体裁断したもとの同様に、ラストの外形と略同じ
形状に成形されるが、胴部の背面部中央と靴底部とを開
放してある。よって、上記第2裏布をラストに被装した
第1裏布の表面に接着剤を塗布して被着する際には、同
第2裏布の背面中央と底面を開いた状態でラストの正面
側から被覆して、同第2裏布の甲部と胴部とをラスト表
面に被装した第1裏布の甲部と胴部の表面に対して簡単
に被着することができる。また、上記した如く第2裏布
の背面中央と底面とを開放しても、第1,第2両裏布が
接着された状態では、第2裏布の背面中央の開放縁と底
面の開放部とは第1裏布によって内側から連結され且つ
カバーされるので、強度的及び長靴内側の外観には全く
問題ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施した長靴をを一部切欠して示
す斜視図。
【図2】 同長靴を切欠示す側面図。
【図3】 ラストに第1裏布を被覆する際に於ける斜
視図。
【図4】 2部材からなる第2裏布2を示す斜視図。
【図5】 (a)は第2裏布を示す斜視図,(b)
は、ラストに第1裏布を被覆した状態を示す斜視図,
(c)は第1裏布の表面に第2裏布を被着した状態を示
す斜視図。
【図6】 ラストに被覆した第1,第2両裏布の表面
に未加硫の胴ゴムを被覆し、且つ、ラストの底面に中底
を接着する状態を一部切欠して示す側面図。
【図7】 ラストに被覆した第2裏布の上に胴ゴムと
甲ゴムとを被着した状態を示す
【図8】 上記胴ゴムと甲ゴムとの背面側の両縁同士
の重ね部に化粧テープと補強ゴムとを貼着している状態
を示す斜視図。
【図9】 未加硫の長靴本体の底面に本底を接着して
いる状態を示す側面図。
【図10】 本底と甲部外周との間に形成される溝
と、長靴本体の履き口の周囲に各々化粧テープを貼着し
ている状態を示す斜視図。
【符号の説明】
A・・・長靴 a・・・長靴本体 a’・・・長靴本体(未加硫) a2・・・胴部 a1・・・甲部 1・・・第1裏布 2・・・第2裏布 2a・・・甲部裏布部材 2b・・・胴部裏布部材 2c・・・開放縁 a3・・・履き口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂製の発泡シートを用いて長い
    靴下状の第1裏布を構成し、該第1裏布を略足形に形成
    したラストの表面に沿って被装し、且つ、合成樹脂製の
    発泡シートを用いて、上記ラストの甲部と胴部とに被装
    する2枚の裏布部材を裁断し、少なくともこれら甲部裏
    布部材と胴部裏布部材との接合部を接合して略靴形の第
    2裏布を構成し、該第2裏布を上記した如く第1裏布を
    被装したラストの甲部表面と胴部表面とに接着して被装
    し、且つ、上記ラストの外層となる第2裏布の外面に、
    ゴム貼成形により長靴本体を被着成形して成る長靴。
  2. 【請求項2】 上記第2裏布を構成する甲部裏布部材
    と胴部裏布部材との接合部を接合すると共に、この第2
    裏布における背面部中央と底面部とを開放し、この第2
    裏布を第1裏布を被装したラストの甲部表面と胴部表面
    とに前側から被覆して全面的に接着して成る請求項1記
    載の長靴。
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