JP2001069955A - タブレット状の液体食品の素 - Google Patents
タブレット状の液体食品の素Info
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Abstract
固形状(タブレット状)の液体食品の素を提供すること
である。 【解決手段】熱湯に溶解させることにより液体食品とな
る粉末と、食物繊維と、を含有するタブレット状の液体
食品の素である。
Description
食される、スープ、麺類の汁、味噌汁など液体食品の素
に関する。
ど、いわゆる多種のインスタント食品が存在する。この
カップラーメンで使用される汁やカップスープなど液体
食品は、通常、粉末状の液体食品の素を熱湯に溶かすこ
とにより得ることができる。
または袋に詰めた状態でカップラーメンなどの包装用容
器に包装されている。液体食品となる粉末を直接包装用
容器に包装した場合、カップラーメンの麺に直接粉末が
付くため、麺の味が濃くなり、所望の味を得ることがで
きないという問題がある。また、袋に詰めた状態で包装
した場合、麺に直接付くことを防止することができる
が、近年環境問題の観点から省資源化が望まれており、
袋など合成材料を多く使用することは好ましくない。
(ブイヨン)のように、液体食品となる粉末を固形状
(タブレット状)に固めたものがあるが、液体食品とな
る粉末は、吸湿性が大きいため、熱湯に浸した際に、固
形物の表面が溶けてダマ状態となり、固形物の中まで熱
湯が浸透せず、固められた液体食品となる粉末などが均
等に溶けないという問題があり、完全に均等に溶解させ
るためには更に熱したり、また長時間熱湯に浸す必要が
あった。
溶解させることができる固形状(タブレット状)の液体
食品の素を提供することを目的とする。
成するためになされたもので、熱湯に溶解させることに
より液体食品となる粉末と、食物繊維と、を含有するタ
ブレット状の液体食品の素である。
で、熱湯に溶解させる際に食物繊維の吸水性と膨潤性に
より液体食品となる粉末全体に熱湯を浸透させることが
でき、均等に液体食品となる粉末を溶解させることがで
きる。
動性が悪いため、タブレット状に形成するのが困難であ
るが、食物繊維を含有させることにより、液体食品とな
る粉末の流動性を向上させることができ、容易にタブレ
ット状に形成することができる。
より液体食品となる粉末を含有するタブレット状の液体
食品の素において、表面が内面に比し硬くなるよう調製
されていることを特徴とするものである。
タブレット状の液体食品の素が熱湯に浸す前に崩壊する
のを防止することができる。すなわち、タブレット状の
液体食品の素の硬度が高すぎると、液体食品の素が緻密
に結集するため、熱湯に浸しても容易に崩壊しないとい
う問題があるが、逆に硬度が低すぎると、使用する前に
崩壊してしまうという問題がある。本発明は、かかる問
題を解決すべく、タブレット状の液体食品の素の表面を
内面に比し硬くなるよう調製し、これによって、使用上
十分な硬さを有するとともに、熱湯に浸すことにより容
易に崩壊し溶解するという効果を奏することができる。
特に、本発明においては、食物繊維が含有さることによ
り、表面が硬く調製されていても熱湯を容易に内部に浸
透させることができる。
は、小麦、大麦、燕麦、結晶セルロース、大豆、コー
ン、海藻、ビート、夕顔、蒟蒻、カードラン及びアルギ
ン酸のうち1種以上の不溶性繊維であることが好まし
く、また、寒天、アルギン酸塩、カルボキシメチルセル
ロースナトリウム塩(CMC)、ジェランガム及びアゾ
トバクタービジネランジガムのうち1種以上の水溶性繊
維であることが好ましい。さらに、これら不溶性食物繊
維と水溶性食物繊維を混合して使用しても良い。
品の素は、0.1〜10kg/cm 2の硬度で打錠され
ていることが好ましく、特に0.5〜2kg/cm2の
硬度で打錠されていることが好ましい。このような条件
で打錠することにより、タブレット状の液体食品の素の
内部が緻密になるのを防止することができ、タブレット
状の液体食品の素の内部に熱湯を浸透させることにより
容易に崩壊させることができる。なお、本発明におい
て、タブレット状の液状食品の素に打錠される硬度は、
モンサント硬度計(第11改正日本薬局方解説書製剤総
則)によって測定される。
品の素は、打錠後、水を表面に与えて表面を溶解させた
後に乾燥させることにより表面を内部より硬く形成する
ことが好ましい。具体的には水を浸漬するか水や蒸気を
霧状に噴霧するか等によって、水をタブレット状の液体
食品の素の表面に与えることができる。
エタノール等のアルコールと水を混合して表面に与える
こともできる。また、本発明において、タブレット状の
液体食品の素は、打錠後、澱粉分解物、糖類、糖アルコ
ール、多糖類、油脂、乳化剤及びゼラチンのうち1種以
上を表面に与えて表面をコーティングさせた後に乾燥さ
せることにより表面を内部より硬く形成することが好ま
しい。前記糖類としては、甘味を感じさせないものが好
ましく、例えば、澱粉分解物、オリゴ糖、単糖類、二糖
類などがある。また、前記多糖類溶液としては、低粘度
多糖類溶液が好ましく、例えばアラビアガム、プルラ
ン、大豆多糖類などがある。
が使用される液体食品としては、ラーメンの汁、蕎麦
汁、うどん汁、そば汁、味噌汁、ポタージュ、スープな
どがある。
の素の実施例について説明する。 実施例1 先ず、実施例1に係るタブレット状のスープの素につい
て説明する。表1に示す割合で寒天、大豆食物繊維、ス
ープ粉末、二酸化珪素を混合し、その混合物を打錠機
(株式会社菊水製作所製)によって打圧300kg/c
m2で打錠することによって、実施例1に係るタブレッ
ト状のスープの素8gを得た。この時の硬度は、モンサ
ント硬度計で1.8kg/cm2であった。このタブレ
ット状のスープの素を水蒸気中に10秒間浸した後、8
0℃で10分間乾燥した。この時の硬度は、取り扱いに
十分な3.5kg/cm2であった。このタブレットを
走査電子顕微鏡で観察したところ、図1に示すように7
0μmの外表面にスープの素が溶解してできた緻密層と
内部の粗い構造で形成されていることが分かった。この
タブレット状のスープの素を90℃の熱湯に浸したとこ
ろ、1分以内に分散して溶解した。
て説明する。表2に示す割合で寒天、コーンファイバ
ー、スープの粉末、二酸化珪素を混合し、その混合物を
打錠機(株式会社菊水製作所製)によって打圧300k
g/cm2で打錠することによって、実施例2に係るタ
ブレット状のスープの素8gを得た。このときの硬度
は、1.5kg/cm2であった。このタブレット状の
スープの素の外表面に、溶解したカルナウバロウをコー
ティングした。冷却により表面にロウ状の薄膜ができ
た。このときの硬度は、取り扱いに十分な硬さである
3.5kg/cm2であった。このタブレット状のスー
プの素を90℃の熱湯に浸したところ、1分以内に分散
して溶解した。
いて説明する。表3に示す割合で寒天、結晶セルロー
ス、スープ粉末、二酸化珪素を混合し、その混合物を打
錠機(株式会社菊水製作所製)によって打圧300kg
/cm2で打錠することによって、実施例3に係るタブ
レット状のスープの素8gを得た。この時の硬度は、
1.6kg/cm2であった。このタブレット状のスー
プの素の外表面に、アラビアガム及びポリデキストロー
スがそれぞれ15重量%含有している溶液をコーティン
グした。80℃で10分間乾燥したところ、表面にアラ
ビアガムとポリデキストロースの薄膜ができた。このと
きの硬度は、取り扱いに十分な硬さである3.5kg/
cm2であった。このタブレット状のスープの素を90
℃の熱湯に浸したところ、1分以内に分散して溶解し
た。
例を説明する。表1に示す割合で、スープ粉末及び二酸
化珪素を混合し、その混合物を打錠機(株式会社菊水製
作所製)によって打圧300kg/cm2又は750k
g/cm2で打錠することによって、比較例に係るタブ
レット状のスープの素8gを得た。打圧300kg/c
m2で打錠したものを比較例1とし、打圧750kg/
cm2で打錠したものを比較例2とする。このときの比
較例1の硬度は、1.5kg/cm2、また比較例2の硬
度は、3.5kg/cm2であった。比較例1の硬度
は、もろく、振動か落下により壊れやすい硬さであっ
た。比較例2の硬さは、使用上十分な硬さであった。こ
の比較例2にかかるタブレット状のスープの素を実施例
1と同様に走査電子顕微鏡で観察したところ、図2に示
すように全てが緻密層により形成されていることが分か
った。
のスープの素を90℃の熱湯に浸したところ、比較例1
に係るタブレット状のスープの素は、8分で崩壊した
が、比較例2に係るタブレット状のスープの素は、30
以上浸しても崩壊しなかった。
レット状のスープの素は、使用上十分な硬さを有し、か
つ熱湯で容易に崩壊して溶解させることができるが、比
較例1に係るタブレット状のスープの素は、使用上十分
な硬さを有さず、比較例2に係るタブレット状のスープ
の素は、熱湯に浸しても崩壊しないということが分かっ
た。
維を含有させているので、熱湯に溶解させる際に食物繊
維の吸水性と膨潤性により液体食品となる粉末全体に熱
湯を浸透させることができ、均等に液体食品となる粉末
を溶解させることができる固形状(タブレット状)の液
体食品の素を提供することができる。
施例であるタブレット状のスープの素の走査電子顕微鏡
写真(60倍)である。
微鏡写真(60倍)である。
Claims (8)
- 【請求項1】熱湯に溶解させることにより液体食品とな
る粉末と、食物繊維と、を含有するタブレット状の液体
食品の素。 - 【請求項2】前記食物繊維が、小麦、大麦、燕麦、結晶
セルロース、大豆、コーン、海藻、ビート、夕顔、蒟
蒻、カードラン及びアルギン酸のうち1種以上の不溶性
繊維であることを特徴とする請求項1記載のタブレット
状の液体食品の素。 - 【請求項3】前記食物繊維が、寒天、アルギン酸塩、カ
ルボキシメチルセルロースナトリウム塩(CMC)、ジ
ェランガム及びアゾトバクタービネランジガムのうち1
種以上の水溶性繊維であることを特徴とする請求項1記
載のタブレット状の液体食品の素。 - 【請求項4】熱湯に溶解させることにより液体食品とな
る粉末を含有するタブレット状の液体食品の素におい
て、表面が内面に比し硬くなるよう調製されていること
を特徴とするタブレット状の液体食品の素。 - 【請求項5】前記内面は、0.1〜10kg/cm2の
硬度で打錠されていることを特徴とする請求項4記載の
タブレット状の液体食品の素。 - 【請求項6】打錠後、水を表面に与えて表面を溶解させ
た後に乾燥させることにより表面を内部より硬く形成し
たことを特徴とする請求項4又は5記載のタブレット状
の液体食品の素。 - 【請求項7】打錠後、澱粉分解物、糖類、糖アルコー
ル、多糖類、油脂、、乳化剤及びゼラチンのうち1種以
上を表面に与えて表面をコーティングさせた後に乾燥さ
せることにより表面を内部より硬く形成したことを特徴
とする請求項4又は5記載のタブレット状の液体食品の
素。 - 【請求項8】食物繊維がさらに含有されていることを特
徴とする請求項4乃至7いずれか記載のタブレット状の
液体食品の素。
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- 1999-08-31 JP JP24516199A patent/JP4113310B2/ja not_active Expired - Fee Related
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