JP2001068790A - 半導体レーザ構造 - Google Patents

半導体レーザ構造

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JP2001068790A
JP2001068790A JP24199799A JP24199799A JP2001068790A JP 2001068790 A JP2001068790 A JP 2001068790A JP 24199799 A JP24199799 A JP 24199799A JP 24199799 A JP24199799 A JP 24199799A JP 2001068790 A JP2001068790 A JP 2001068790A
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semiconductor laser
inalas
inp
laser structure
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JP24199799A
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Seiichi Miyazawa
誠一 宮澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】バンドオフセット△Eが大きく取れる構成を
有して温度特性の良い半導体レーザ構造である。 【解決手段】半導体レーザ構造は、活性層14とバリア
層15を有し、活性層14とバリア層15を挟むクラッ
ド層12、17を有する。InPとは格子整合しない格
子定数を有するInAlAs12、17を層中に有して
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体材料
を利用した半導体レーザ等の半導体デバイスの構成に関
する。
【0002】
【従来技術】波長1.3μm〜1.6μmの帯域は光フ
ァイバの損失が小さく光通信に適した領域である。この
波長域のデバイス材料としてInGaAsP系が検討さ
れており、光通信用のデバイスとして高い信頼性を得て
いる。近年、通信の情報量が増大し、従来の様な1波長
による光通信から、多波長により通信情報量を増大させ
る波長多重通信方式が注目を集めている。
【0003】この波長多重通信においては、波長が時間
的に一定であることが必要である。しかしながら、これ
まで検討してきたInGaAsP系半導体レーザは、周
囲温度の変化により、波長をはじめとする半導体レーザ
の特性が大きく変動する欠点を有している。波長多重通
信にInGaAsP半導体レーザを用いるときには、そ
の温度を一定とする為にペルチェ素子上に搭載する必要
がある。この為、こうしたデバイスは、全体的に装置が
大きくなる点、および価格が高くなる等の点で欠点を持
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの点に注目
し、半導体レーザの温度特性を改善し、高い温度でも安
定に動作するレーザおよび温度による波長変動が小さな
半導体レーザを実現しようとするものである。
【0005】半導体レーザの周囲温度が変化しても特性
が変化しないようにする1つの方法としては、半導体レ
ーザの活性層へのキャリアの閉じ込めを改善する手法が
ある。
【0006】図8は、典型的なInGaAsP系量子井
戸半導体レーザの層構成のバンドギャップ構造を示す図
である。温度特性に影響を及ぼすキャリアは正孔よりも
電子であり、電子を閉じ込める伝導帯側の井戸層とバリ
ア層のエネルギー差△Eを大きくすることが必要であ
る。図8中において、1が活性層で、2がバリア層で、
3がクラッド層である。この活性層1とバリア層2のエ
ネルギー差が△E(バンドオフセット)である。
【0007】図9に、このエネルギー差△Eと温度特
性係数Tの関係を示す。Tは半導体レーザのしきい
値の温度依存を示すもので、このTが大きいと、周囲
温度が変化してもレーザのしきい値、駆動電流等の特性
が変化し難いことを示している。
【0008】図9から分かる様に△Eが大きいほどT
も大きくなる。つまり、この△E を大きくすれば温
度特性の良い半導体レーザを得ることが可能となると考
えられている。しかしながら、現在において、半導体基
板の材料はInPまたはGaAsに限られ、この基板に
格子整合する半導体材料しか使用できない。この結果、
InPまたはGaAs基板に整合した材料を使用する場
合、大きな△Eが得られない問題がある。
【0009】本発明の目的は、以上の課題を解決し、△
が大きく取れる構成を有して温度特性の良い典型的
には1.3μm〜1.6μm帯の半導体レーザ構造を提
供するものである。
【0010】
【課題を解決する手段および作用】上記目的を達成する
本発明の半導体レーザ構造は、活性層とバリア層を有
し、該活性層とバリア層を挟むクラッド層を有する半導
体レーザ構造であって、InPとは格子整合しない格子
定数を有するInAlAsを層中に有していることを特
徴とする。
【0011】より具体的には以下のような形態を採り得
る。クラッド層がInAlAsより形成されており、そ
の格子定数がGaAsおよびInPの格子定数と一致し
ない。ここにおいて、好適には、クラッド層であるIn
AlAsの格子定数がGaAsおよびInPの格子定数
とは一致せず、GaAsおよびInPの格子定数の間の
値を持つ。好適には、クラッド層のInAlAsの格子
定数が0.578nmから0.582の範囲にある。
【0012】バリア層は、InAlAs、GaInAl
As、AlInP、GaAlInP、InGaAsP、
InGaP、AlGaInAsP、AlInAsPの何
れかにより形成され得る。
【0013】活性層は、GaAsSb、GaInTl
P、InGaAsBi、InGaAsP、InGaP、
InGaAs、InAlGaAs、InGaAsNの何
れかを有し得る。
【0014】クラッド層が形成されている基板は、In
AlAs、GaInAlAs、InGaAsP、InG
aP、AlInAsP、AlGaInAsP、InGa
As、GaAsSb、InGaAsN、InGaAsB
i、TlInGaPの何れかより形成され得る。
【0015】特に、InPとは格子整合しないInAl
Asを層中に有し、バリア層にInGaPを有すること
によって、キャリアの閉じ込めを良くして、温度特性の
良い半導体レーザ構造を実現することが出来た。
【0016】また、InPとは格子整合しないInAl
Asを層中に有し、活性層としてGaAsSbを有する
ことによって、キャリアの閉じ込めを良くして、温度特
性の良い長波長半導体レーザ構造を実現することが出来
た。
【0017】また、InPとは格子整合しないInAl
Asを層中に有し、活性層にTlGaInPを有するこ
とによって、キャリアの閉じ込めを良くして、かつ、温
度による利得の変化を抑えることにより、温度特性の良
い長波長半導体レーザ構造を実現することが出来た。
【0018】また、InPとは格子整合しないInAl
Asを層中に有し、活性層にInGaAsBiを有する
ことによって、キャリアの閉じ込めを良くして、かつ、
温度による利得の変化を抑えることにより、温度特性の
良い長波長半導体レーザ構造を実現することが出来た。
【0019】また、InPとは格子整合しないInAl
Asクラッド層とし、活性層にInGaPを使用するこ
とにより、短波長化半導体レーザ構造を実現することが
出来た。
【0020】図1は、代表的なIII−V族半導体の格
子定数と室温におけるバンドギャップの関係を示したも
のである。図1より分かる様に、格子定数をInPより
小さくしたInAlAs材料ではバンドギャップを大き
くすることが可能となる。このバンドギャップの大きな
InAlAsを用いることにより活性層とバリア層のエ
ネルギー差△Ecを大きくする構造の実現が容易にな
り、キャリアの閉じ込めを改善し温度依存性の小さな典
型的には波長1.3μm〜1.6μmのレーザが実現さ
れる。加えて、InAlAsのバンドギャップが広いこ
とから、比較的大きな△Ecを保ちながら活性層のバン
ドギャップを広くして短波長化も可能となる。尚、活性
層には量子井戸を持った構造を採用することにより、よ
りしきい値等の特性の優れたものが得られる。また、量
子井戸には歪みが入っていてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に具体的な本発明の実施の形
態を図を参照しつつ説明する。
【0022】[実施例1]本発明の第1の実施例は、I
nP膜に格子整合するInAlAsではなく、Al組成
を増加させInP膜から格子定数がずれたInAlAs
をクラッド層に使用する。このことにより、クラッド層
およびバリア層のバンドギャップを大きくし、△E
大きく取ってキャリアの閉じ込めを改善した半導体レー
ザ構造の例を示すものである。
【0023】図2(a)、(b)は本発明の第1の実施
例を説明する図である。図2(a)中、11は半導体基
板であるところのn−In0.35Al0.65Asで
ある。その上に、12に示すクラッド層であるn−In
0.35Al0.65Asを形成している。格子定数は
0.58nmである。InPに格子整合した場合よりA
lの組成が増加している結果(図1参照)、InAlA
sのバンドギャップは約0.55eV増加している。こ
の上に、13に示す光閉じ込め層n−In0. 47Ga
0.37Al0.16Asを形成する。18は活性領域
で、この領域に活性層14とバリア層15が含まれてい
る。活性領域18は、圧縮歪みを入れたn−In
0.53Ga0.47Asの活性層14を含んでおり、
これには圧縮歪みが1.2%入っている(これにより、
軽いホールと重いホールのバンド構造の分離が起こり、
しきい値をより小さくできる)。それと、活性領域18
では、バリア層15を2層構成で形成している。このバ
リア層15は、光閉じ込め層13と構成は同じでドーピ
ングはしていない。
【0024】この上に、16に示す上部光閉じ込め層で
あるp−In0.47Ga0.37Al0.16Asを
形成した後に、17に示す上部クラッド層であるp−I
.35Al0.65Asを形成する。最後に19に
示すコンタクト層であるp−In0.38Ga0.62
Asを形成した構成となっている。ここの構成では、活
性層14のみに歪みを入れているが、バリア層15およ
び光ガイド層14の一部に入れてもよい。
【0025】この構成において、例えば上下に電極を形
成して電流注入することでレーザ発振が行なわれる。図
2(a)の左右の両端面を劈開面としてファブリペロー
型レーザとして構成することもできるし、光ガイド層に
沿って回折格子を形成して分布帰還型或は分布反射型レ
ーザとして構成することもできる。このことは以下の実
施例でも同様である。
【0026】以上の構成のバンド構造を図2(b)に示
す。上記の層構成により、活性層14とバリア層15の
△Eは0.54eV程度取れる。井戸層14の厚み
は、波長1.55μmを得る為に6nmとしている。格
子定数を0.58nmに変えることにより、InPに比
較して、バンドギャップの大きなInAlAsを使用す
ることが出来、かつバリア層15にもバンドギャップの
大きなGaInAlAsを使用することが可能となり、
△Eを大きく取れて電子の閉じ込めが改善された。
【0027】△Eの大きさは0.5eV以上と考えら
れ、図9からT0は180[K]以上が得られることに
なる。これまでのInGaAsP系レーザの70[K]
程度に比べ、優れた温度安定性を得ることが可能とな
る。
【0028】以上に示す様に、クラッドが高ければ(エ
ネルギーギャップが広ければ)バリアも高くする(エネ
ルギーギャップを広くする)ことが可能となり、大きな
を得ることが可能となる。ここでは、InAlAs
のバンドギャップが大きく取れる格子定数0.58nm
付近のInAlAsを使用したが、基本的には、InP
よりバンドギャップの大きな材料を使用すれば効果があ
る。ここでクラッド層として使用したInAlAs層が
直接遷移型で最も大きなバンドギャップを持つ条件は、
格子定数0.578nm程度である。InAlAsをク
ラッドとする場合はこの格子定数を使用することによ
り、最もキャリア閉じ込めの良い望ましい構成が得られ
る。
【0029】以上説明した様に、InPとは整合してい
ない格子定数を持つInAlAsを用いることにより、
温度特性の良い長波系の半導体レーザを得ることができ
た。
【0030】 この実施例では、バリア層としてはGa
InAlAsを用いたが、これ以外の材料としては、
(Ga)AlInP、InGaAsP、InGaP、A
lGaInAsP、AlInAsPが挙げられ、これら
をバリアに使用することでも目的が達せられる。
【0031】[実施例2]本発明の第2の実施例は、I
nPとは格子整合しないAlInAsを層中に有してい
る半導体レーザ構造において、バリア層としてInGa
Pを用いている例である。
【0032】図3(a)、(b)をもって説明する。図
3中(a)中、21は半導体基板であるところのn−I
0.71Ga0.29Pである。その上に、22に示
すクラッド層であるn−In0.35Al0.65As
を形成している。格子定数は0.58nmである。この
上に、23に示す光閉じ込め層n−In0.71Ga
0.29Pを形成する。
【0033】活性領域は、活性層24とバリア層25に
より構成されている。活性層24は圧縮歪みを1.0%
入れたundoped InGaAsよりなっている。
バリア層25は2層形成されている。バリア層25は、
光閉じ込め層23と構成は同じでドーピングはしていな
い。この上に、26に示す上部光閉じ込め層であるp−
In0.71Ga0.29Pを形成した後に、27に示
す上部クラッド層であるp−In0.35Al0.65
Asを形成する。最後に、28に示すp−In 0.38
Ga0.62Asを形成した構成となっている。この構
成では、活性層24のみに歪みを入れているが、バリア
層および光ガイド層の一部に入れてもよい。
【0034】バンド図を図3(b)に示す。バリア層2
5のInGaPとInGaAs井戸24のエネルギー差
は460meV取ることができる。一般的にInGaA
sPバリアを用いた構成では、△Eは図9に示した様
に150meV程度である。しかし、InAlAsをク
ラッドにし、InGaPをバリアに使用することによ
り、これまでになく閉じ込めの良い半導体レーザ構成を
得ることが可能となる。
【0035】 以上説明した様に、クラッド層にInA
lAsを用い、バリア層にInGaP使用することによ
り、InPをクラッドとしInGaAsPをバリア層と
した場合より閉じ込めの良いレーザが得られる。この実
施例ではバリア層にInGaPを用いたが、バリア層と
してはこれ以外にAlGaInAsバリア、および、I
nPより格子定数をずらすことによりバンドギャップを
大きくしたInGaAsP、AlGaInP、AlGa
InAsP、AlInAsP等が挙げられる。
【0036】 また、この実施例では、活性領域の井戸
層としてInGaAsの例を挙げたが、InGaAsP
でもよい。また、組成を変えバンドギャップを小さくし
たInGaAlAs、AlGaInAsP等も使用可能
である。
【0037】基本的に、格子定数をInPより小さく
し、バンドギャップの大きなInAlAsをクラッドと
して使用することにより、バリア層と井戸層のエネルギ
ー差を大きくする構成を実現するものである。この結
果、従来にない温度安定性を示すレーザ構成を提供する
ことが可能となった。
【0038】[実施例3]本発明の第3の実施例は、I
nPとは格子整合しないInAlAsを層中に有してい
る半導体レーザ構造において、活性層としてGaAsS
bを用いている例である。
【0039】図4をもって説明する。図4中、31は半
導体基板であるところのn−AlInPである。その上
に、32に示すクラッド層であるn−In0.3Al
0.7Asを形成している。格子定数は0.578nm
に整合している。この上に、33に示す光閉じ込め層n
−In0.8Ga0.2Pを形成する。
【0040】活性領域は、活性層34とバリア層35に
より構成されている。活性層34は、無歪のundop
ed GaAsSbが5層でなっている。バリア層35
は4層形成されている。このバリア層35は、光閉じ込
め層33と構成は同じでドーピングはしていない。この
上に、36に示す上部光閉じ込め層であるp−In
.8Ga0.2Pを形成した後に、37に示す上部クラ
ッド層であるp−InAlAsを形成する。最後に、3
8に示すp−In0.3Ga0.7Asを形成した構成
となっている。
【0041】この構成においてもバリア層35のInG
aPとGaAsSb井戸34のエネルギー差は大きくと
れた。InAlAsをクラッド、InGaPをバリアと
し、GaAsSbを活性層に使用することにより、これ
までになく閉じ込めのよい半導体レーザ構成を得ること
が可能となる。
【0042】この実施例では、GaAsSbを示した
が、1.3μm〜1.6μmを得る活性層としてはこの
他にInGaAsNなどが上げられる。バンドギャップ
の大きなInAlAsとInGaAsN活性層を組合せ
ることにより、温度特性の優れた半導体レーザが可能と
なる。
【0043】[実施例4]本発明の第4の実施例は、I
nPとは格子整合しないInAlAsをクラッド層と
し、活性層に温度依存性の小さなGaInTlPを使用
した例である。
【0044】図5をもって説明する。図5中、41は半
導体基板であるところのn−GaAsSbである。その
上に、42に示すクラッド層であるn−In0.4Al
0. Asを形成している。格子定数は0.582nm
に整合している。この上に、43に示す光閉じ込め層n
−In0.74Ga0.26Pを形成する。活性領域
は、活性層44とバリア層45により構成されている。
活性層44は、無歪のundoped GaInTlP
が5層でなっている。バリア層45は4層形成されてい
る。このバリア層45は、光閉じ込め層43と構成は同
じでドーピングはしていない。この上に、46に示す上
部光閉じ込め層であるp−In0.74Ga0.26
を形成した後に、47に示す上部クラッド層であるp−
In0.4Al0.6Asを形成する。最後に、48に
示すp−In0.41Ga0.59Asを形成した構成
となっている。
【0045】この構成においても、バリア層45のIn
GaPとGaInTlP井戸44のエネルギー差は大き
くとれた。この結果キャリアのオーバーフローを抑える
ことが可能となった。
【0046】これに加え、TlPを含むGaInTlP
のバンドギャップの温度変化が通常の材料に比較して小
さい為、特定の波長の利得が変化しにくく、より安定な
動作が可能となる。
【0047】よって、InAlAsをクラッド、InG
aPをバリアとし、GaInTlPを活性層に使用する
ことにより、これまでになく閉じ込めが良く且つ特定の
波長での利得の温度依存性の良い(小さい)半導体レー
ザ構成を得ることが可能となった。本実施例では、活性
層にGaInTlPを用いたが、AlInTlPを使用
することも可能である。
【0048】[実施例5]本発明の第5の実施例は、I
nPとは格子整合しないInGaAsPをバリア層と
し、活性層に温度依存性の小さなInGaAsBiを使
用した例である。
【0049】図6をもって説明する。図6中、51は半
導体基板であるところのn−In .39Ga0.61
Asである。その上に、52に示すクラッド層であるn
−In0.35Al0.65Asを形成している。格子
定数は0.58nmに整合している。この上に、53に
示す光閉じ込め層n−In0.71Ga0.29Pを形
成する。活性領域は、活性層54とバリア層55により
構成されている。活性層54は、無歪のundoped
InGaAsBiが2層でなっている。バリア層55
は1層形成されている。このバリア層55は、光閉じ込
め層53と構成は同じでドーピングはしていない。この
上に、56に示す上部光閉じ込め層であるp−In
0.71Ga0.29Pを形成した後に、57に示す上
部クラッド層であるp−In0.35Al0.65As
を形成する。最後に、58に示すp−In0.39Ga
0.61Asを形成した構成となっている。
【0050】この構成においても、バリア層55のIn
GaAsPとInGaAsBi井戸54のエネルギー差
は大きくとれた。InGaAsBiもバンドギャップの
温度依存が小さい為、活性層にInGaAsBiを用い
ることにより、利得の温度依存性が小さくなる。よっ
て、InAlAsをクラッドとし、InGaAsPをバ
リアとし、InGaAsBiを活性層に使用することに
より、これまでになく閉じ込めが良く且つ利得の温度依
存性の良い(小さい)半導体レーザ構成を得ることが可
能となった。
【0051】また、InPおよびGaAsより離れた格
子定数を持った基板を実現する化合物としては上記実施
例を含めて、InAlAs、GaInAlAs、InG
aAsP、InGaP、AlInAsP、AlGaIn
AsP、InGaAs、GaAsSb、InGaAs
N、InGaAsBi、TlInGaPなどが使用可能
である。
【0052】[実施例6]本発明の第6の実施例は、I
nPとは格子整合しないInAlAsクラッド層とし、
活性層にInGaPを使用することにより短波長化を可
能にした例である。
【0053】図7をもって説明する。図7中、61は半
導体基板であるところのn−In .71Ga0.29
Pである。その上に、62に示すクラッド層であるn−
In 0.35Al0.65Asを形成している。格子定
数は0.58nmである。この上に、63に示す光閉じ
込め層n−In0.39Al0.23Ga0.38As
を形成する。活性領域は、活性層64とバリア層65に
より構成されている。活性層64は、undoped
In0.71Ga0.29Pでなっている。バリア層6
5は2層形成されている。このバリア層65は、63に
示した光閉じ込め層と構成は同じでドーピングはしてい
ない。この上に、66に示す上部光閉じ込め層であるn
−InAlGaAsを形成した後に、67に示す上部ク
ラッド層であるp−In0.35Al0.65Asを形
成する。最後に、68に示すp−In0.38Ga
0.62Asを形成した構成となっている。
【0054】以上説明した様に、クラッド層にInAl
Asを用い、バリア層にInAlGaAs使用すること
により、バリア層と活性層のエネルギー差△Eを0.
4eVの大きさに保ちながら短波長化(活性層のバンド
ギャップを大きくする)を図ることができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明により、In
Pとは格子整合しない格子定数を有するInAlAsを
層中に有することによって、キャリアの閉じ込めを良く
して、温度特性の良い半導体レーザ構造を実現すること
が出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は化合物半導体のバンドギャップと格子定
数の関係を示す図である。
【図2】図2(a)、(b)は本発明の第1の実施例の
層構成とバンドギャップ構造を示す図である。
【図3】図3(a)、(b)は本発明の第2の実施例の
層構成とバンドギャップ構造を示す図である。
【図4】図4は本発明の第3の実施例の層構成を示す図
である。
【図5】図5は本発明の第4の実施例の層構成を示す図
である。
【図6】図6は本発明の第5の実施例の層構成を示す図
である。
【図7】図7は本発明の第6の実施例の層構成を示す図
である。
【図8】図8は従来例のバンドギャップ構造の説明図で
ある。
【図9】図9は△EとTの関係を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
11、21、31、41、51、61 基板 12、17、22、27、32、37、42、47、5
2、57、62、67クラッド層 13、16、23、26、33、36、43、46、5
3、56、63、66光閉じ込め層(光ガイド層) 14、24、34、44、54、64 活性層(井戸
層) 15、25、35、45、55、65 バリア層 18 活性領域 19、28、38、48、58、68 コンタクト層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層とバリア層を有し、該活性層とバ
    リア層を挟むクラッド層を有する半導体レーザ構造であ
    って、InPとは格子整合しない格子定数を有するIn
    AlAsを層中に有していることを特徴とする半導体レ
    ーザ構造。
  2. 【請求項2】 該クラッド層がInAlAsより形成さ
    れており、その格子定数がGaAsおよびInPの格子
    定数と一致しない請求項1記載の半導体レーザ構造。
  3. 【請求項3】 該クラッド層であるInAlAsの格子
    定数がGaAsおよびInPの格子定数とは一致せず、
    GaAsおよびInPの格子定数の間の値を持つ請求項
    2記載の半導体レーザ構造。
  4. 【請求項4】該クラッド層のInAlAsの格子定数が
    0.578nmから0.582の範囲にある請求項3記
    載の半導体レーザ構造。
  5. 【請求項5】該バリア層が、InAlAs、GaInA
    lAs、AlInP、GaAlInP、InGaAs
    P、InGaP、AlGaInAsP、AlInAsP
    の何れかにより形成されている請求項1乃至4の何れか
    に記載の半導体レーザ構造。
  6. 【請求項6】該活性層が、GaAsSb、GaInTl
    P、InGaAsBi、InGaAsP、InGaP、
    InGaAs、InAlGaAs、InGaAsNの何
    れかを有する請求項1乃至5の何れかに記載の半導体レ
    ーザ構造。
  7. 【請求項7】クラッド層が形成されている基板が、In
    AlAs、GaInAlAs、InGaAsP、InG
    aP、AlInAsP、AlGaInAsP、InGa
    As、GaAsSb、InGaAsN、InGaAsB
    i、TlInGaPの何れかより形成されている請求項
    1乃至6の何れかに記載の半導体レーザ構造。
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