JP2001067066A - ドラム - Google Patents
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- G10—MUSICAL INSTRUMENTS; ACOUSTICS
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- G10D13/10—Details of, or accessories for, percussion musical instruments
- G10D13/22—Shells
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Abstract
る。 【解決手段】 ドラム1の胴2を竹材によって製作す
る。短冊状に形成した複数の竹素材を表裏面を交互に反
転させて幅方向に矧ぎ合わせて矧ぎ合わせ板材を製作す
る。この矧ぎ合わせ板材を複数枚積層接着して合板を製
作し、この合板を竹材として用いる。
Description
アドラム、マーチングドラム等のドラムに関するもので
ある。
ムヘッドやスナッピーを支持する強度部材としての機能
を有している。このため、胴としては、形状を安定に維
持し気候条件、ドラムヘッドの張力等によって変形せ
ず、調音の狂いが少ないこと、自己振動または自己吸収
を起こさないことなどが要求される。このような胴は、
木材、アルミニウム等の金属、FRP(繊維強化合成樹
脂)などによって製作されるが、金属または合成樹脂を
素材としたものは音質的に暖かみのある音が得られない
ため、木材によって製作されたものが主流を占めてい
る。
れた材質からなる木材、例えば メイプル、カバ、ブナ
等が用いられる。そして、木材の場合は、通常ロータリ
ーレース(丸剥機)によって薄くて厚さが均一な単板を
製作し、この単板を複数枚積層接着して形成した合板が
胴素材として用いられる。
ドラムは、胴を音響特性をもつメイプル、カバ、ブナ等
の木材によって製作しているが、このような木材は森林
伐採による資源の枯渇化に伴って高価で安定した入手が
難しいという問題があった。 このため、最近では、比
較的安価な南洋材(ラワン、シナ材等)を使用すること
も検討されているが、このような南洋材は主として建材
に使用されるため大量伐採による資源の枯渇化が急速に
進み、上記した種類の木材と同様に安定した入手が難し
い状況になりつつある。
よって形成された薄い単板を平板にして複数枚積層し、
プレス加工し合板を製作したとき、各単板の裏面(木材
の中心に近い面)側に割れが生じるため、均一は合板を
得ることができない。さらに、木材の場合は節が多いた
め均質性に欠け、歩留りが低いばかりか、製品ごとに音
響特性が微妙に異なるという問題もあった。
めになされたもので、その目的とするところは、安価で
材料調達が安定かつ容易な材料を用いた新規なドラムを
提供することにある。
に第1の発明は、ドラムヘッドが張設される胴を竹材に
よって形成したものである。
竹製材を、短冊状に形成した複数の竹素材を表裏面を交
互に反転させて幅方向に矧ぎ合わせて形成した矧ぎ合わ
せ板材からなる合板で構成したものである。
木材に比べて安価であり、しかも一般の木材に比べて成
長が早く、また建材としてはあまり用いられないため、
入手し易い素材といえる。また、竹材は細くて長い繊維
が密に集まって形成されており、その繊維は、竹の長手
方向に均一に伸びていて剛性が高く、接合と矧ぎ合わせ
を工夫することによって胴に適した素材として使用でき
る。また、竹材は節が少ないので、均質性に優れてい
る。さらに、竹材の音響特性は、通常の木材と異なり繊
維方向に沿った音響伝播速度が通常の木材の場合よりも
速く、繊維方向と直交する方向の音響伝播速度が通常の
木材よりも遅い。竹素材を表裏面を交互に反転させて矧
ぎ合わせた矧ぎ合わせ板材(単板)を複数枚積層接着し
て形成した合板は、温度変化による反りの発生および割
れが少ない。
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明をスネア
ドラムに適用した一実施の形態を示す外観斜視図であ
る。同図において、ドラム1は、両端が開放する円筒状
に形成された胴2と、この胴2の各開口面をそれぞれ覆
うように張設された2枚のドラムヘッド3と、これらの
ドラムヘッド3を支持、緊張する複数個のヘッド支持緊
張手段4等を備えている。ドラムヘッド3は、天然皮
革、合成樹脂製フィルム(例:ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂等)によって形成されている。
ド3の周縁を保持し、胴2の開口端部の外周に嵌装され
た図示しない環状のヘッド枠と、同じく胴2の外周に嵌
装され前記ヘッド枠を押圧する環状の締め枠(リム)6
と、胴2の外周面に固定されたラグ8と、このラグ8と
前記掛金7を連結する締めボルト9等からなり、この締
めボルト9の回転操作によってリム6を軸線方向に移動
させると、リム6のヘッド枠に対する押圧力が変化し、
これによってドラムヘッド3の張力、言い換えればドラ
ムの音色が調整される。
する竹材を素材とする合板によって製作されている点で
従来のドラムと異なり、その他の構成、形状等は従来と
全く同じである。
ついて説明する。図2(a)、(b)は竹の斜視図およ
び竹片から製作される竹素材を示す図である。20は
竹、21は円弧状の竹片、22は節、23は竹素材であ
る。先ず、竹20を裂いて円弧状の竹片21とし、この
円弧状竹片21から短冊状の竹素材23を形成する。
等の竹が用いられるが、アジア、アフリカ、南北アメリ
カ等でも産するので、輸入竹の使用も可能である。竹2
0には、地上茎と地下茎があるが、主として節22の間
隔が長く真っ直ぐな地上茎を用いる。竹20の選定に際
しては、年齢(樹齢)または色目が一致し、シミや汚
れ、傷等がないものを厳選し、所要の長さに切断する。
さらに、この切断した竹20を周方向に分割して複数個
の円弧状竹片21とする。この場合、図2においては8
個に等分割する例を示したが、これに限らず竹20の太
さによっては8個以下であっても8個以上であってもよ
い。さらに、この円弧状竹片21を加工して細長い平板
状(短冊状)の竹素材23とする。節22がある場合は
この節部分も平らに加工して使用する。
板材の正面図、底面図および要部の拡大断面図である。
25は単板からなる矧ぎ合わせ板材である。この矧ぎ合
わせ板材25は、短冊状に形成した複数の竹素材23を
表裏面を交互に反転させて幅方向に矧ぎ合わせることに
より製作される。竹素材23の表裏を交互に反転させて
矧ぎ合わせる理由は、温度変化による反りを防止するた
めである。竹素材23の選定に際しては、年齢または色
目が一致し、シミや汚れ、傷等がないものを選ぶ。矧ぎ
合わせ板材25の大きさは製作すべき胴2の大きさ(高
さ、外径)によっても異なるが、スネアドラムの場合、
長さLが1200mm、幅Wが350mm、厚さTが1
〜2mm程度である。
間が生じないように矧ぎ合わせて接着する。縦方向(長
手方向)の矧ぎ(縦方向は通常継ぎという)は行わな
い。この後、胴2のサイズに合わせて所要の大きさに切
断して合板を製作する。
3プライの合板で、この合板26は所要の大きさに切断
した3枚の矧ぎ合わせ板材25を積層接着することによ
り製作される。矧ぎ合わせ板材25の積層に当たって
は、竹の繊維方向が交互に直交するように積層してプレ
ス加工し接着剤により接合する。プレス加工に当たって
は、竹をスライスして薄くて細長い平板状の竹素材23
を製作しているので、割れが生じることがない。次に、
合板26の長辺側端部をエッジ状に加工する。これはド
ラムヘッド3の支持点を明確にするためである。
ぎ合わせ板材25のみによって製作されるものに限定さ
れるものではなく、例えば竹材以外の木材製の単板また
は合板を組合わせて製作されるものであってもよい。そ
の場合、2枚の矧ぎ合わせ板材25の間に竹材以外の木
材製の単板または合板を中芯として入れてこれらを積層
接着するか、または木材製の単板または合板の間に矧ぎ
合わせ板材25を中芯として入れて積層接着したもので
あってもよい。
示すように円筒形に丸めて成形し、合板どうしを接合す
ることにより所望の大きさの胴を製作する。図5におい
ては、竹素材23の矧ぎ合わせ方向(矢印方向)が胴を
形成したとき、表面側において円周方向になるように形
成したが、これに限らず直径方向であってもよい。
板材の他の製造方法を説明するための図である。30は
積層矧ぎ合わせ材である。この積層矧ぎ合わせ材30
は、竹素材23を2段に重ね合わせて接合することによ
り製作されるが(a)、図2に示した矧ぎ合わせ板材2
5を2枚積層して接合することにより形成されるもので
あってもよい。
積層して接合することにより集成材31を製作する
(b)。
m程度にスライスして矧ぎ合わせ板材32を製作する
(c)。
製ドラムの音色を比較したところ、殆ど差がなく竹材製
であっても十分に演奏に供し得ることが判った。また、
竹は一般の木材に比べて剛性が高く、真っ直ぐで組織が
均一であるため、安定した音色を得ることができる利点
がある。
が通常の木材の音響伝播速度よりも速く、繊維と直交す
る方向に沿った音響伝播速度が通常の木材よりも遅い
が、矧ぎ合わせ材25を繊維方向が交互に直交するよう
に積層接着した合板26によって胴2を製作すると、振
動が胴全体に速やかに伝わり、その結果、胴内の振動の
位相ずれが小さくなり、振動の高次モードが減衰し易
く、分割振動が抑制され、より澄んだ音が得られる。
ライの合板26を用いて胴2を製作したが、これに限ら
ず2プライ、4プライ等の合板を用いてもよい。
によれば、竹からなる合板によって胴を形成したので、
竹自体が安くメイプル、ブナ、カバ松等の貴重な木材に
よって製作する場合に比べて材料コストを大幅に低減す
ることができる。また、竹材は資源が豊富でしかも通常
の木材と異なり数年で成長するため長期にわたって安定
かつ容易に入手することができる。また、竹素材を表裏
面を交互に反転させて矧ぎ合わせ板材からなる合板を用
いているので、温度変化による反り、割れ等の発生が少
ない。さらに、竹は剛性が高く、真っ直ぐで組織が均一
であるため、音響的にも良好で安定した音色を得ること
ができる。
破断して示す正面図である。
製作される竹素材を示す図である。
正面図、底面図および要部の拡大断面図である。
他の製造方法を示す図である。
持緊張機構、6…締め枠(リム)、8…ラグ、9…締め
ボルト、20…竹、23…竹素材、25…矧ぎ合わせ板
材、26…合板、32…矧ぎ合わせ板材。
Claims (2)
- 【請求項1】 ドラムヘッドが張設される胴を竹材によ
って形成したことを特徴とするドラム。 - 【請求項2】 請求項1記載のドラムにおいて、 竹材を、短冊状に形成した複数の竹素材を表裏面を交互
に反転させて幅方向に矧ぎ合わせて形成した矧ぎ合わせ
板材からなる合板で構成したことを特徴とするドラム。
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