JP2001066068A - 炉その他の構造物の壁面補修方法及び補修材料 - Google Patents
炉その他の構造物の壁面補修方法及び補修材料Info
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 炉その他の構造物の壁面を補修するための補
修施行法及びこれに使用する補修材料特に湿式吹き付け
材料を提供する。 【解決手段】 粉状の補修材料をホッパー11へ供給
し、ホッパーから該粉体材料をミキサー12内へ連続切
り出し供給し、ミキサー内へ水を供給し粉体補修材料と
水とを混練し混練補修材料を調整し、混練補修材料を高
圧空気によってホース13内を介して吹き付けノズル1
4まで供給し、該ノズルの当該混練補修材料へ対して更
に急結剤を供給し混練して吹き付け材料を形成し、急結
剤が混練された吹き付け材料を高圧空気によりノズルか
ら被補修面へ対して吹き付けることよりなる壁面を補修
することを特徴とする。更には、壁面補修材料としての
不定形耐火物中の不定形耐火原料が平均粒径が10μm
以下であり、かつ該不定形耐火原料が重量パーセントで
10%以上−50%以下だけ含まれている補修材料を提
供する。
修施行法及びこれに使用する補修材料特に湿式吹き付け
材料を提供する。 【解決手段】 粉状の補修材料をホッパー11へ供給
し、ホッパーから該粉体材料をミキサー12内へ連続切
り出し供給し、ミキサー内へ水を供給し粉体補修材料と
水とを混練し混練補修材料を調整し、混練補修材料を高
圧空気によってホース13内を介して吹き付けノズル1
4まで供給し、該ノズルの当該混練補修材料へ対して更
に急結剤を供給し混練して吹き付け材料を形成し、急結
剤が混練された吹き付け材料を高圧空気によりノズルか
ら被補修面へ対して吹き付けることよりなる壁面を補修
することを特徴とする。更には、壁面補修材料としての
不定形耐火物中の不定形耐火原料が平均粒径が10μm
以下であり、かつ該不定形耐火原料が重量パーセントで
10%以上−50%以下だけ含まれている補修材料を提
供する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本件発明は、炉その他の構造
物の壁面を補修するための補修施工方法及びこれに使用
する補修材料特に湿式吹き付け材料に関する。
物の壁面を補修するための補修施工方法及びこれに使用
する補修材料特に湿式吹き付け材料に関する。
【0002】
【従来の技術】炉その他の耐火構造物の壁面を補修する
ための補修施工方法として、最も基本的なものには、溶
損した煉瓦部分を破壊してその部分を積み直す方法、溶
損した煉瓦部分にコテを使用して補修材料を塗る方法が
ある。更には補修すべき壁面に材料を流し込むための型
枠を施工し、この型枠内へ予め混練した補修材料を流し
込む方法(キャスタブル工法)がある。これらの方法の
うち、特に新しい煉瓦を積み直す方法では、時間とコス
トが多大となり、コテによる補修方法では作業効率が制
限されると共に耐用性が十分でなく、また流し込み方法
(キャスタブル工法)では、材料を流し込むための型枠
を必要とするため、作業者にかかる負荷が大きくなり、
その上、自在性に乏しいという課題がある。その上、こ
の流し込み方法は、図4において、符号Eに示すよう
に、気孔率及び添水量が共に低く、低水分で緻密な施工
体を得ることが出来るという利点があるが、一方におい
て、予め補修材料を調整するための混練作業が必要であ
る。また、この際の混練作業はバッチ式で混練する場合
が多く作業負荷が大きい。また、これらの方法では、炉
その他の耐火構造物の停止時間が多大となり、操業上の
課題が多い。
ための補修施工方法として、最も基本的なものには、溶
損した煉瓦部分を破壊してその部分を積み直す方法、溶
損した煉瓦部分にコテを使用して補修材料を塗る方法が
ある。更には補修すべき壁面に材料を流し込むための型
枠を施工し、この型枠内へ予め混練した補修材料を流し
込む方法(キャスタブル工法)がある。これらの方法の
うち、特に新しい煉瓦を積み直す方法では、時間とコス
トが多大となり、コテによる補修方法では作業効率が制
限されると共に耐用性が十分でなく、また流し込み方法
(キャスタブル工法)では、材料を流し込むための型枠
を必要とするため、作業者にかかる負荷が大きくなり、
その上、自在性に乏しいという課題がある。その上、こ
の流し込み方法は、図4において、符号Eに示すよう
に、気孔率及び添水量が共に低く、低水分で緻密な施工
体を得ることが出来るという利点があるが、一方におい
て、予め補修材料を調整するための混練作業が必要であ
る。また、この際の混練作業はバッチ式で混練する場合
が多く作業負荷が大きい。また、これらの方法では、炉
その他の耐火構造物の停止時間が多大となり、操業上の
課題が多い。
【0003】これに対して、炉その他の耐火構造物の停
止時間を短く出来るものとして吹き付け補修施工方法が
ある。この方法は、作業時間が短く、作業効率が良く、
また型枠等の付設も必要なく、吹き付けノズルから補修
面へ直接補修材料を吹き付けるため多様性に富む作業が
可能である。この吹き付け補修施工方法は、大別する
と、乾式方法と、湿式方法とになる。公知のように、乾
式吹き付け補修施工方法は、施工時に施工厚みを自在に
調整出来るという利点があるが、ノズル先端部で水と吹
き付け材料とを混練するため、粉塵の発生が多く、作業
環境が悪く、更に、流し込み施工に比較して添水量が多
くなり、その結果、図4において、符号Dによって示す
ように、気孔率も高くなり、結局耐用性が低くなるとい
う課題がある。これに対して、湿式方法は乾式方法の課
題を完全に解消している。
止時間を短く出来るものとして吹き付け補修施工方法が
ある。この方法は、作業時間が短く、作業効率が良く、
また型枠等の付設も必要なく、吹き付けノズルから補修
面へ直接補修材料を吹き付けるため多様性に富む作業が
可能である。この吹き付け補修施工方法は、大別する
と、乾式方法と、湿式方法とになる。公知のように、乾
式吹き付け補修施工方法は、施工時に施工厚みを自在に
調整出来るという利点があるが、ノズル先端部で水と吹
き付け材料とを混練するため、粉塵の発生が多く、作業
環境が悪く、更に、流し込み施工に比較して添水量が多
くなり、その結果、図4において、符号Dによって示す
ように、気孔率も高くなり、結局耐用性が低くなるとい
う課題がある。これに対して、湿式方法は乾式方法の課
題を完全に解消している。
【0004】湿式吹き付け補修施工方法は、装置内で補
修材料と水とを混練し、この混練された材料を搬送する
ために、粉塵の発生が無く、補修材料の厚みを自在に調
整することが出来るが、一般に、ホース内の流動性を確
保するために、多くの水を必要とし、その結果、キャス
タブル工法に比較して幾分耐用性に劣るという問題が有
る。湿式吹き付け補修施工方法としては、図2に示すよ
うなショットクリート工法が知られている。この方法を
実施する装置20では、ホッパー21へ補修材料と水と
を混練した吹き付け材料を充填し、ミキサーにて更に撹
拌混練し、この補修材料を本体に設置してある圧送ポン
プ(図示なし)にてホース23を介して吹き出しノズル
24まで送り、該ノズル内にて、別の液ポンプ25によ
り供給される急結剤26をエアーコンプレッサー27の
助けにより第2ホース28を介してノズル24まで送
り、そこで急結剤26が補修材料と混練され、こうして
ノズル24から補修面へ急結剤を備えた補修材料が吹き
付けられるのである。この方法は、例えば1トン以上の
比較的大量の材料を吹き付ける必要ある場合に、特に有
効である。この工法によって作業を行った場合、気孔率
と添水量との関係は、図4において符号Bによって示す
ように、乾式工法に比較して気孔率及び添水量が共に下
がっており、キャスタブルに近い良好な施工体が提供さ
れることが判明している。
修材料と水とを混練し、この混練された材料を搬送する
ために、粉塵の発生が無く、補修材料の厚みを自在に調
整することが出来るが、一般に、ホース内の流動性を確
保するために、多くの水を必要とし、その結果、キャス
タブル工法に比較して幾分耐用性に劣るという問題が有
る。湿式吹き付け補修施工方法としては、図2に示すよ
うなショットクリート工法が知られている。この方法を
実施する装置20では、ホッパー21へ補修材料と水と
を混練した吹き付け材料を充填し、ミキサーにて更に撹
拌混練し、この補修材料を本体に設置してある圧送ポン
プ(図示なし)にてホース23を介して吹き出しノズル
24まで送り、該ノズル内にて、別の液ポンプ25によ
り供給される急結剤26をエアーコンプレッサー27の
助けにより第2ホース28を介してノズル24まで送
り、そこで急結剤26が補修材料と混練され、こうして
ノズル24から補修面へ急結剤を備えた補修材料が吹き
付けられるのである。この方法は、例えば1トン以上の
比較的大量の材料を吹き付ける必要ある場合に、特に有
効である。この工法によって作業を行った場合、気孔率
と添水量との関係は、図4において符号Bによって示す
ように、乾式工法に比較して気孔率及び添水量が共に下
がっており、キャスタブルに近い良好な施工体が提供さ
れることが判明している。
【0005】一方、吹き付け量が例えば500Kg〜1
000Kg程度の、比較的少量の材料を吹き付ける時に
は、特開平10−19473号に開示されているような
方法が適している。この方法を実施する装置30は、概
括的に図3に示してあるように、装置自体が小型化され
ており、更に、補修材料の無駄を省くために、装置ホッ
パー31には粉体材料のみを供給し、その後、当該ホッ
パー31から粉体材料をミキサー32内へ連続切り出し
すると同時に当該ミキサー32内へパイプ33を介して
水を供給してそこで材料を混練調整し、この材料を高圧
空気34によってホース35を介して吹き付けノズル3
6まで供給し、こうして当該ノズルから補修面へ対して
補修材料を吹き付けるものである。この方法は、空気搬
送のため、使用後にホース内部を洗浄するという作業が
簡便であり、更に、ホッパー31内に残った粉末材料
は、水と混合していないため、その状態で、暫くは保存
出来るため、経済性に富んでいる。この方法では、ホー
ス35内における材料の流動性を確保するため添水量が
多くなり、それに伴って気孔率も高くなる。この工法に
よって作業を行った場合、気孔率と添水量との関係は、
図4において符号Cによって示すように、乾式工法とシ
ョットクリート工法とのほぼ中間の状態を示すことが判
明している。
000Kg程度の、比較的少量の材料を吹き付ける時に
は、特開平10−19473号に開示されているような
方法が適している。この方法を実施する装置30は、概
括的に図3に示してあるように、装置自体が小型化され
ており、更に、補修材料の無駄を省くために、装置ホッ
パー31には粉体材料のみを供給し、その後、当該ホッ
パー31から粉体材料をミキサー32内へ連続切り出し
すると同時に当該ミキサー32内へパイプ33を介して
水を供給してそこで材料を混練調整し、この材料を高圧
空気34によってホース35を介して吹き付けノズル3
6まで供給し、こうして当該ノズルから補修面へ対して
補修材料を吹き付けるものである。この方法は、空気搬
送のため、使用後にホース内部を洗浄するという作業が
簡便であり、更に、ホッパー31内に残った粉末材料
は、水と混合していないため、その状態で、暫くは保存
出来るため、経済性に富んでいる。この方法では、ホー
ス35内における材料の流動性を確保するため添水量が
多くなり、それに伴って気孔率も高くなる。この工法に
よって作業を行った場合、気孔率と添水量との関係は、
図4において符号Cによって示すように、乾式工法とシ
ョットクリート工法とのほぼ中間の状態を示すことが判
明している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして、図2に示す
ようなショットクリート工法では、材料はポンプ圧送に
よって被補修壁面まで送られており、そのため補修作業
後に、本体に設置してある圧送ポンプを停止すると、調
整済みの材料等が、ホース23やノズル24内部へ残存
することになる。このため補修作業後のホース23やノ
ズル24内部の清掃が不可欠となっている。更に、装置
ホッパー21には予め耐熱原料素材と水とを混練した材
料を供給しているため、現実には当該材料に対して可使
時間を遅らせるための処置を施さなければならない。こ
れに対して、図3に示す方法では、空気搬送のため、ホ
ース35内に充満している材料の量を予め考慮すること
により、材料の無駄を発生することなく、ホース内の材
料を使い切ることが出来、かつ当該ホース内の清掃の手
間を省くことが出来る。また、ホッパー31へ供給され
る材料は、粉末状態であり、予め調整されていないの
で、可使時間を遅らせるための処置を施こす必要もな
い。
ようなショットクリート工法では、材料はポンプ圧送に
よって被補修壁面まで送られており、そのため補修作業
後に、本体に設置してある圧送ポンプを停止すると、調
整済みの材料等が、ホース23やノズル24内部へ残存
することになる。このため補修作業後のホース23やノ
ズル24内部の清掃が不可欠となっている。更に、装置
ホッパー21には予め耐熱原料素材と水とを混練した材
料を供給しているため、現実には当該材料に対して可使
時間を遅らせるための処置を施さなければならない。こ
れに対して、図3に示す方法では、空気搬送のため、ホ
ース35内に充満している材料の量を予め考慮すること
により、材料の無駄を発生することなく、ホース内の材
料を使い切ることが出来、かつ当該ホース内の清掃の手
間を省くことが出来る。また、ホッパー31へ供給され
る材料は、粉末状態であり、予め調整されていないの
で、可使時間を遅らせるための処置を施こす必要もな
い。
【0007】一方、図3に示すような特開平10−19
473号に開示されている方法では、ノズル36内での
急結剤と補修材料との混練を行わないので、ノズルから
吹き出された補修材料が適切に壁面へ付着するように予
め装置ホッパー内の粉末原料中へ、急結剤と同様の成分
を付加する必要がある。そのため、この方法において
は、ホース内での材料の固化を防止するためホース自体
のフレキシビリテイが制限される。これに対して、図2
に示す方法では、急結剤がノズル内部にて混合されるた
め、ホッパー内部へ予め急結剤と同様の成分を付加する
必要がなく、ホース自体のフレキシビリテイが制限され
ることはない。
473号に開示されている方法では、ノズル36内での
急結剤と補修材料との混練を行わないので、ノズルから
吹き出された補修材料が適切に壁面へ付着するように予
め装置ホッパー内の粉末原料中へ、急結剤と同様の成分
を付加する必要がある。そのため、この方法において
は、ホース内での材料の固化を防止するためホース自体
のフレキシビリテイが制限される。これに対して、図2
に示す方法では、急結剤がノズル内部にて混合されるた
め、ホッパー内部へ予め急結剤と同様の成分を付加する
必要がなく、ホース自体のフレキシビリテイが制限され
ることはない。
【0008】この結果、ショットクリート工法の課題が
特開平10−19473号の方法においては解消されて
おり、一方、特開平10−19473号の方法の課題が
ショットクリート工法において解消されている。そのた
めショットクリート工法と特開平10−19473号の
工法との短所を消失し長所のみを有する新たな工法の開
発が要求されていた。
特開平10−19473号の方法においては解消されて
おり、一方、特開平10−19473号の方法の課題が
ショットクリート工法において解消されている。そのた
めショットクリート工法と特開平10−19473号の
工法との短所を消失し長所のみを有する新たな工法の開
発が要求されていた。
【0009】更にまた、補修作業後の壁面の仕上げ状態
を検討すると、図4から明らかなように、図2に示すシ
ョットクリート工法による場合(図4のB参照)が、図
3に示す特開平10−19473号の方法(図4のC参
照)よりも望ましいことが明らかである。このため、シ
ョットクリート工法と特開平10−19473号の工法
との短所を消失し長所のみを有する新たな工法において
使用するのに最適な吹き付け補修材料の開発が要求され
ていた。
を検討すると、図4から明らかなように、図2に示すシ
ョットクリート工法による場合(図4のB参照)が、図
3に示す特開平10−19473号の方法(図4のC参
照)よりも望ましいことが明らかである。このため、シ
ョットクリート工法と特開平10−19473号の工法
との短所を消失し長所のみを有する新たな工法において
使用するのに最適な吹き付け補修材料の開発が要求され
ていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本件発明は、シ
ョットクリート工法と特開平10−19473号の方法
との長所のみを取り出し、それらを互いに組み合わせた
新たな工法及びその工法において使用するのに最適な吹
き付け補修材料を提供するものである。即ち、本件発明
は、粉状の補修材料をホッパーへ供給すること、ホッパ
ーから該粉体材料をミキサー内へ連続切り出し供給する
こと、ミキサー内へ水を供給し粉体補修材料と水とを混
練し混練補修材料を調整すること、混練補修材料を高圧
空気によってホース内を介して吹き付けノズルまで供給
すること、該ノズルの当該混練補修材料へ対して更に急
結剤を供給し混練して吹き付け材料を形成すること、急
結剤が混練された吹き付け材料を高圧空気によりノズル
から被補修面へ対して吹き付けること、の諸工程により
壁面を補修する壁面補修方法を提供する。更に、壁面補
修材料としての不定形耐火物中の不定形耐火原料が平均
粒径が10μm以下であり、かつ該不定形耐火原料が重
量パーセントで10%以上−50%以下だけ含まれてい
る補修材料を提供する。
ョットクリート工法と特開平10−19473号の方法
との長所のみを取り出し、それらを互いに組み合わせた
新たな工法及びその工法において使用するのに最適な吹
き付け補修材料を提供するものである。即ち、本件発明
は、粉状の補修材料をホッパーへ供給すること、ホッパ
ーから該粉体材料をミキサー内へ連続切り出し供給する
こと、ミキサー内へ水を供給し粉体補修材料と水とを混
練し混練補修材料を調整すること、混練補修材料を高圧
空気によってホース内を介して吹き付けノズルまで供給
すること、該ノズルの当該混練補修材料へ対して更に急
結剤を供給し混練して吹き付け材料を形成すること、急
結剤が混練された吹き付け材料を高圧空気によりノズル
から被補修面へ対して吹き付けること、の諸工程により
壁面を補修する壁面補修方法を提供する。更に、壁面補
修材料としての不定形耐火物中の不定形耐火原料が平均
粒径が10μm以下であり、かつ該不定形耐火原料が重
量パーセントで10%以上−50%以下だけ含まれてい
る補修材料を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本件発明を具体化した工法
を実施するための装置の一例を示す図である。この装置
10は、図2に示す装置及び図3に示す装置の長所のみ
を具備したもので、各部の詳細は、それぞれ図2の装置
と図3の装置とに開示されているものと類似している。
即ち、この方法を実施する装置10では、ホッパー11
へ対しては予め水と混練された材料の代わりに粉状の補
修材料が供給される。その後、当該ホッパー11から粉
体材料をミキサー12内へ連続切り出しすると同時に当
該ミキサー12内へ(図3のパイプ33と同様の手段に
よって)水を供給してそこで補修材料を調整する。こう
して調整された材料は(図3のパイプ34と同様の手段
によって供給される)高圧空気によってホース13を介
して吹き付けノズル14まで供給される。このノズル1
4には、別の液ポンプ15により供給される急結剤16
がエアーコンプレッサー17の助けにより第2ホース1
8を介してノズル14まで送給され、そこで補修材料と
急結剤とが混練され、ノズル14から補修面へ対して、
急結剤が混練された補修材料が吹き付けられ、所望の補
修作業が行われるのである。
を実施するための装置の一例を示す図である。この装置
10は、図2に示す装置及び図3に示す装置の長所のみ
を具備したもので、各部の詳細は、それぞれ図2の装置
と図3の装置とに開示されているものと類似している。
即ち、この方法を実施する装置10では、ホッパー11
へ対しては予め水と混練された材料の代わりに粉状の補
修材料が供給される。その後、当該ホッパー11から粉
体材料をミキサー12内へ連続切り出しすると同時に当
該ミキサー12内へ(図3のパイプ33と同様の手段に
よって)水を供給してそこで補修材料を調整する。こう
して調整された材料は(図3のパイプ34と同様の手段
によって供給される)高圧空気によってホース13を介
して吹き付けノズル14まで供給される。このノズル1
4には、別の液ポンプ15により供給される急結剤16
がエアーコンプレッサー17の助けにより第2ホース1
8を介してノズル14まで送給され、そこで補修材料と
急結剤とが混練され、ノズル14から補修面へ対して、
急結剤が混練された補修材料が吹き付けられ、所望の補
修作業が行われるのである。
【0012】上記装置を使用する本件発明の工法におい
て最適に使用される補修材料としては、以下のような特
性が要求される。即ち、キャスタブルと同等の低水分量
で連続的に混練可能であること。迅速な解膠性を持つこ
と。パイプ内搬送が可能なように十分な流動性を有する
こと。具体的には、添加水量が8%以下であること及び
静的フロー値が165%以上であることが好ましい。か
かる観点より出願人は多岐にわたる実験を行った。その
結果を表1として以下に記載する。
て最適に使用される補修材料としては、以下のような特
性が要求される。即ち、キャスタブルと同等の低水分量
で連続的に混練可能であること。迅速な解膠性を持つこ
と。パイプ内搬送が可能なように十分な流動性を有する
こと。具体的には、添加水量が8%以下であること及び
静的フロー値が165%以上であることが好ましい。か
かる観点より出願人は多岐にわたる実験を行った。その
結果を表1として以下に記載する。
【0013】
【表1】
【0014】この表において:静的フロ−値は、流動性
を示す値で、数値が高い程、ホ−ス内の移動性が良いこ
とを意味する。
を示す値で、数値が高い程、ホ−ス内の移動性が良いこ
とを意味する。
【0015】耐触性指数は、比較例1を100とした場
合、その他のサンプルを回転式スラグ侵食試験にて評価
した場合の指数であり、数値が低い程、溶損が少なく、
好ましいことを意味する。
合、その他のサンプルを回転式スラグ侵食試験にて評価
した場合の指数であり、数値が低い程、溶損が少なく、
好ましいことを意味する。
【0016】この実験結果より、以下の事実が判明し
た。本件工法において有用に使用される補修材料とし
て、シリカ微粉、アルミナ微粉等耐火物に使用される不
定形耐火原料は、平均粒径が10μm以下の微粒成分を
10%以上−50%以下の範囲で使用することが望まし
い。平均粒径が10μm以下の微粒成分を10%以上使
用すると比表面積の増大に伴なって、親水力が増大す
る。このため低水分かつ早い解膠性を持ち、十分な流動
性を確保することが出来る。しかしながら、50%を超
えると材料の粘性が高くなるため流動性が悪くなると共
に、過焼結により、耐用性の低下が起こる。また、ホー
ス内の流動性を確保し同時にポンプへの負荷を軽減する
ためには耐火物素材の最大粒径を3mm以下とすること
が望ましい。
た。本件工法において有用に使用される補修材料とし
て、シリカ微粉、アルミナ微粉等耐火物に使用される不
定形耐火原料は、平均粒径が10μm以下の微粒成分を
10%以上−50%以下の範囲で使用することが望まし
い。平均粒径が10μm以下の微粒成分を10%以上使
用すると比表面積の増大に伴なって、親水力が増大す
る。このため低水分かつ早い解膠性を持ち、十分な流動
性を確保することが出来る。しかしながら、50%を超
えると材料の粘性が高くなるため流動性が悪くなると共
に、過焼結により、耐用性の低下が起こる。また、ホー
ス内の流動性を確保し同時にポンプへの負荷を軽減する
ためには耐火物素材の最大粒径を3mm以下とすること
が望ましい。
【0017】
【発明の効果】本件発明の工法は、図2に示すようなシ
ョットクリート工法とは異なり、ホッパー11へは、粉
体材料が供給される。次いで、水と混合調整された当該
補修材料は、圧送ポンプの代わりに空気搬送によって被
補修壁面まで送られており、そのため、作業終了時には
ホース35内に充満している材料の量を予め考慮するこ
とにより、材料の無駄を発生することなく、ホース内の
材料を使い切ることが出来、これにより当該ホース内の
清掃の手間を省くことが出来る。また、ホッパー31へ
供給される材料は、粉末状態であり、予め調整されてい
ないので、可使時間を遅らせるための処置を施こす必要
もない。
ョットクリート工法とは異なり、ホッパー11へは、粉
体材料が供給される。次いで、水と混合調整された当該
補修材料は、圧送ポンプの代わりに空気搬送によって被
補修壁面まで送られており、そのため、作業終了時には
ホース35内に充満している材料の量を予め考慮するこ
とにより、材料の無駄を発生することなく、ホース内の
材料を使い切ることが出来、これにより当該ホース内の
清掃の手間を省くことが出来る。また、ホッパー31へ
供給される材料は、粉末状態であり、予め調整されてい
ないので、可使時間を遅らせるための処置を施こす必要
もない。
【0018】また、図3に示すような工法とは異なり、
吹き付け直前のノズル14内で急結剤と補修材料との混
練が行われる。このため、ノズルから吹き出される補修
材料が適切に壁面へ付着するように予め装置ホッパー内
の粉末原料中へ、急結剤と同様の成分を付加する必要が
ない。その結果、この本件の工法においては、ホース内
での材料の固化を考慮する必要が無いので、ホース自体
のフレキシビリテイが制限されることはなく、自由な補
修作業が可能である。更に材料の搬送が空気搬送のた
め、使用後にホース内部を洗浄するという作業が容易で
あり、更に、ホッパー11内に残った粉末材料は、水と
混合していないため、その状態で、暫くは保存出来るた
め、経済性に富んでいる。
吹き付け直前のノズル14内で急結剤と補修材料との混
練が行われる。このため、ノズルから吹き出される補修
材料が適切に壁面へ付着するように予め装置ホッパー内
の粉末原料中へ、急結剤と同様の成分を付加する必要が
ない。その結果、この本件の工法においては、ホース内
での材料の固化を考慮する必要が無いので、ホース自体
のフレキシビリテイが制限されることはなく、自由な補
修作業が可能である。更に材料の搬送が空気搬送のた
め、使用後にホース内部を洗浄するという作業が容易で
あり、更に、ホッパー11内に残った粉末材料は、水と
混合していないため、その状態で、暫くは保存出来るた
め、経済性に富んでいる。
【0019】また本件工法を具体化する装置は、上述の
ように、装置自体が公知のショットクリート工法を実行
するための装置に比較して小型化されており、更に、補
修材料の無駄を省くために、装置ホッパー11には使用
する最低必要量の粉体材料のみを供給しており、無駄な
材料消費を制限している。本願の装置においては、空気
搬送のため、ホース13内に充満している材料の量を予
め考慮することにより、材料の無駄を発生することな
く、ホース内の材料を使い切ることが出来、かつ当該ホ
ース内の清掃の手間を簡便化ことが出来る。また、ホッ
パー11へ供給される材料は、粉末状態であり、予め水
と混練されていないので、可使時間を遅らせるための処
置を施こす必要もない。
ように、装置自体が公知のショットクリート工法を実行
するための装置に比較して小型化されており、更に、補
修材料の無駄を省くために、装置ホッパー11には使用
する最低必要量の粉体材料のみを供給しており、無駄な
材料消費を制限している。本願の装置においては、空気
搬送のため、ホース13内に充満している材料の量を予
め考慮することにより、材料の無駄を発生することな
く、ホース内の材料を使い切ることが出来、かつ当該ホ
ース内の清掃の手間を簡便化ことが出来る。また、ホッ
パー11へ供給される材料は、粉末状態であり、予め水
と混練されていないので、可使時間を遅らせるための処
置を施こす必要もない。
【0020】この工法によって作業を行った場合、気孔
率と添水量との関係は、図4において符号Aによって示
すように、実質的にショットクリート工法とほぼ同様又
はそれより優れた結果を示すことが判明した。
率と添水量との関係は、図4において符号Aによって示
すように、実質的にショットクリート工法とほぼ同様又
はそれより優れた結果を示すことが判明した。
【図1】 本件発明を実施するのに最適な吹き付け装置
の概略を示す図である。
の概略を示す図である。
【図2】 公知の吹き付け装置の概略を示す図である。
【図3】 別の公知の吹き付け装置の概略を示す図であ
る。
る。
【図4】 本件発明の吹き付け工法による結果と公知の
吹き付け工法による結果とを比較的に示した図である。
吹き付け工法による結果とを比較的に示した図である。
10:吹き付け装置 11:ホッパー 12:ミキサー 13:ホース 14:ノズル 15:液ポンプ 16:急結剤 17:エアーコ
ンプレッサー 18:ホース
ンプレッサー 18:ホース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯田 隆志 愛知県蒲郡市浜町53−2 ミンテックジャ パン株式会社内 (72)発明者 山崎 弘仁 愛知県蒲郡市浜町53−2 ミンテックジャ パン株式会社内 Fターム(参考) 4G033 AA02 AA06 AA24 AB02 AB07 BA02 4G056 AA06 CC01 4K051 AB03 LA02 LA11 LA14 LJ01 LJ04
Claims (5)
- 【請求項1】 粉状の補修材料をホッパーへ供給するこ
と、ホッパーから該粉体材料をミキサー内へ連続切り出
し供給すること、ミキサー内へ水を供給し粉体補修材料
と水とを混練し混練補修材料を調整すること、混練補修
材料を高圧空気によってホース内を介して吹き付けノズ
ルまで供給すること、該ノズルの当該混練補修材料へ対
して更に急結剤を供給し混練して吹き付け材料を形成す
ること、急結剤が混練された吹き付け材料を高圧空気に
よりノズルから被補修面へ対して吹き付けること、の諸
工程によりなる炉その他の構造物の壁面を補修する壁面
補修方法。 - 【請求項2】 急結剤が高圧空気によってノズルまで供
給されることを特徴とする請求項1に記載の壁面補修方
法。 - 【請求項3】 壁面補修材料としての不定形耐火物中の
不定形耐火物原料が平均粒径が10μm以下であり、か
つ該不定形耐火物原料が重量パーセントで10%以上−
50%以下だけ含まれていることを特徴とする請求項1
又は2に記載の壁面補修方法において使用される補修材
料。 - 【請求項4】 添加水量が8%以下であり静的フロー値
が165%以上である請求項3に記載の補修材料。 - 【請求項5】 耐火物素材の最大粒径が3mm以下であ
る請求項3又は4のいずれか1に記載の補修材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23982499A JP2001066068A (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 炉その他の構造物の壁面補修方法及び補修材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23982499A JP2001066068A (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 炉その他の構造物の壁面補修方法及び補修材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001066068A true JP2001066068A (ja) | 2001-03-16 |
Family
ID=17050404
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23982499A Pending JP2001066068A (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 炉その他の構造物の壁面補修方法及び補修材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001066068A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009047317A (ja) * | 2007-08-13 | 2009-03-05 | Nippon Steel Corp | 熱間耐火物吹付装置、及び、熱間における不定形耐火物の吹付施工方法 |
CN109648706A (zh) * | 2019-01-28 | 2019-04-19 | 河南三和水工机械有限公司 | 一种具有可在线调节的润滑装置的环保型干混砂浆搅拌机 |
-
1999
- 1999-08-26 JP JP23982499A patent/JP2001066068A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009047317A (ja) * | 2007-08-13 | 2009-03-05 | Nippon Steel Corp | 熱間耐火物吹付装置、及び、熱間における不定形耐火物の吹付施工方法 |
CN109648706A (zh) * | 2019-01-28 | 2019-04-19 | 河南三和水工机械有限公司 | 一种具有可在线调节的润滑装置的环保型干混砂浆搅拌机 |
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