JP2001065716A - バルブ用シリンダおよびそれを備えるバルブ - Google Patents

バルブ用シリンダおよびそれを備えるバルブ

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JP2001065716A JP23892599A JP23892599A JP2001065716A JP 2001065716 A JP2001065716 A JP 2001065716A JP 23892599 A JP23892599 A JP 23892599A JP 23892599 A JP23892599 A JP 23892599A JP 2001065716 A JP2001065716 A JP 2001065716A
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豊信 桜井
Tsuneo Ishigaki
恒雄 石垣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長期間に亘り良好に開閉動作し、しかも、シー
ル箇所が少ないために気密性の確保が容易なバルブ用シ
リンダおよびそれを備えるバルブを提供する。 【解決手段】ダイヤフラム弁40は、シリンダチューブ
52に挿入された弁棒44と、弁棒44が変位する際に
該弁棒44と一体的に変位する第1のピストン54およ
び第2のピストン56と、両ピストン54、56の間に
介在された筒状隔壁58と、前記シリンダ本体50のロ
ッド側端部またはヘッド側端部にそれぞれ形成された第
1のポート60または第2のポート70とを具備する。
第1のピストン54は筒状隔壁58の内部に嵌合され、
第2のピストン56は弁棒44に保持され、筒状隔壁5
6は第2のピストン56の一端面に突出形成された中央
突出部56aに係合されている。シリンダ本体50の内
部には第1の室28〜第4の室31が形成され、この
中、第1の室28および第3の室30に第1のポート6
0を介して圧縮空気が導入されることにより弁棒44が
変位してダイヤフラム弁40が開状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルブ用シリンダ
およびそれを備えるバルブに関し、一層詳細には、長期
間に亘って良好に開閉動作し、しかも、気密性を容易に
確保することができるバルブ用シリンダおよびそれを備
えるバルブに関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術に係るバルブ用シリンダを備え
るダイヤフラム弁を図6に示す。この図6に示されるよ
うに、ダイヤフラム弁1は、図示しない流体用チューブ
に連結される継手部材2とバルブ用シリンダ3とが互い
に連結されることにより構成される。
【0003】継手部材2の内部には第1の流路4と第2
の流路5が形成されており、両者はそれぞれ、前記継手
部材2に膨出形成された突起部6内の弁棒カバー挿入口
6aに連通している。該弁棒カバー挿入口6aに通じる
第1の流路4の開口部には、該開口部を囲繞するように
弁座7が設けられている。したがって、ダイヤフラム弁
1が閉状態にある場合、この弁座7には、弁棒カバー挿
入口6aの底部と該弁棒カバー挿入口6aに挿入固定さ
れた弁棒カバー8とに挟持されたダイヤフラム9が着座
する。ダイヤフラム9の弁座7に対する着座・離間によ
り第1の流路4と第2の流路5が互いに遮断・連通さ
れ、流体の流通制御が行われる。
【0004】弁棒カバー8の一方の小径な凸状一端部8
aは、前記突起部6の外周部に螺合するスクリューキャ
ップ10に形成された貫通孔を通り、また、大径な他端
部8bは、上記したように、弁棒カバー挿入口6aに挿
入されて該弁棒カバー挿入口6aの底部に着座してい
る。そして、スクリューキャップ10が突起部6の外周
に形成されためねじ部11に螺合されることによって、
弁棒カバー8が継手部材2に連結されている。これによ
り継手部材2とバルブ用シリンダ3とが互いに連結さ
れ、ダイヤフラム弁1が構成される。弁棒カバー8が継
手部材2に連結された際には、スクリューキャップ10
の頭部端面内壁により弁棒カバー8の中腹に形成された
太径部8cが常時押圧される。このため、弁棒カバー8
はスクリューキャップ10から離脱することがない。
【0005】弁棒カバー8の中空内部には、弁棒12が
挿入されている。弁棒12の一端部12aは拡径され、
この一端部12aにはコイルスプリング13の一端が着
座しており、該コイルスプリング13の他端は弁棒カバ
ー8の凸状一端部8aの端面内壁に着座している。ま
た、前記一端部12aには凹部12bが形成されてお
り、該凹部12bにはダイヤフラム押圧部材14が嵌着
されている。
【0006】一方、バルブ用シリンダ3のシリンダ本体
15は、ボディ16とヘッドカバー17とから構成さ
れ、前記ボディ16側の環状壁部16aとヘッドカバー
17側の環状壁部17aによりシリンダチューブ18が
形成される。そして、シリンダ本体15には、弁棒カバ
ー8が保持されている。すなわち、ボディ16の端面に
は貫通孔19が形成されており、この貫通孔19には、
弁棒カバー8の凸状一端部8aが挿入されている。そし
て、該凸状一端部8aにおいて、シリンダチューブ18
の内部に突出した先端部には環状溝8dが形成され、こ
の環状溝8dにリング状の保持部材20が係合されるこ
とによって弁棒カバー8のシリンダ本体15からの抜け
止めがなされている。なお、弁棒カバー8とボディ16
の端部との間および弁棒12と弁棒カバー8の先端部と
の間はOリング21a、21bによりそれぞれシールさ
れている。
【0007】弁棒カバー8の凸状一端部8aが貫通孔1
9に挿入されることにより、弁棒12は、略中央から先
端部にかけてシリンダチューブ18に挿入される。な
お、弁棒12のシリンダチューブ18に挿入された部分
には、2つの横溝22a、22bを備える通路23が形
成されている。
【0008】また、弁棒12には、ボディ16の端面内
壁(シリンダ本体15のロッド側端面内壁)側から、第
1のピストン24および第2のピストン25が所定間隔
離間して保持部材26a、26bによりそれぞれ固着さ
れている。この場合、第1のピストン24と第2のピス
トン25とはそれぞれの受圧面積が等しい。また、第1
のピストン24および第2のピストン25の下面に形成
された環状溝にはOリング21c、21dがそれぞれ埋
入されており、該Oリング21c、21dにより弁棒1
2と第1のピストン24および第2のピストン25との
間がそれぞれシールされている。さらに、第1のピスト
ン24および第2のピストン25の各外周部とシリンダ
チューブ18との間はOリング21e、21fによりシ
ールされている。
【0009】さらに、第1のピストン24と第2のピス
トン25との間には、両者から所定間隔離間して、ボデ
ィ16とヘッドカバー17とに挟持されることによりシ
リンダチューブ18に固定位置決めされた隔壁27が配
置されており、弁棒12は、該隔壁27に形成された貫
通孔に貫通されている。そして、弁棒12と隔壁27と
の間およびシリンダチューブ18の内周壁と隔壁27と
の間はOリング21g、21hによってそれぞれシール
されている。
【0010】以上のような配置構成により、シリンダ本
体15のロッド側端面内壁と第1のピストン24との
間、第1のピストン24と隔壁27との間、隔壁27と
第2のピストン25との間および第2のピストン25と
ヘッドカバー17の端面内壁との間に、第1〜第4の室
28、29、30、31がそれぞれ形成されている。こ
れらの中、第1の室28、第2の室29および第4の室
31は、それぞれ、ボディ16に形成された第1のポー
ト32、ボディ16とヘッドカバー17との係合部に形
成された第2のポート33およびヘッドカバー17に形
成された第3のポート34を介して外部に連通してい
る。また、第1の室28と第3の室30とは前記通路2
3を介して連通している。すなわち、通路23は、図6
から諒解されるように弁棒12の略中央から先端部に至
るまで形成されており、横溝22aにより第1の室28
に連通し、かつ横溝22bにより第3の室30に連通し
ているからである。なお、通路23と第4の室31と
は、該通路23に嵌合する球形状の閉塞部材35により
互いに遮断されている。
【0011】このように構成されたダイヤフラム弁1の
第1の流路4と第2の流路5とを連通して流体を流通さ
せるためには、第1のポート32を介して圧縮空気を第
1の室28に導入する。この際、圧縮空気は横溝22
a、通路23および横溝22bを介して第3の室30へ
も導入される。
【0012】一方、第2の室29および第4の室31に
は圧縮空気は導入されない。したがって、第2の室29
および第4の室31に比して、第1の室28および第3
の室30における圧力が高くなる。このため、第1の室
28および第3の室30側から第1のピストン24およ
び第2のピストン25が押圧され、その結果、両者がヘ
ッドカバー17の端面内壁(図6における上方)に指向
して変位する。この場合、第1のピストン24および第
2のピストン25は保持部材26a、26bにより弁棒
12に堅牢に保持されているので、第1のピストン24
および第2のピストン25の上方への変位に伴い、弁棒
12も上方に変位する。この際、第2の室29および第
4の室31内の空気は、第2のポート33および第3の
ポート34を介して外部へと排出される。
【0013】弁棒12が上方へ変位する際には、コイル
スプリング13が収縮し、一方、ダイヤフラム9は、前
記ダイヤフラム押圧部材14に追従して中央部分が上方
に撓曲変位する。その結果、図6に示すように、ダイヤ
フラム9が弁座7から離間し、第1の流路4と第2の流
路5とが弁棒カバー挿入口6aを介して連通するに至
る。これにより、ダイヤフラム弁1が開状態となり、流
体が流通可能となる。
【0014】第1のポート32からの圧縮空気の導入を
停止した場合、弁棒12は、コイルスプリング13の弾
発付勢により下方に変位する。したがって、ダイヤフラ
ム9が弁座7に着座し、第1の流路4と第2の流路5と
が再び互いに遮断され、流体の流通が停止される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来技術に係るバルブ用シリンダ3においては、隔壁27
をボディ16とヘッドカバー17とによって挟持してい
る。このため、シリンダチューブ18をボディ16側の
環状壁部16aとヘッドカバー17側の環状壁部17a
から構成している。これによって、例えば、製造時にお
ける寸法誤差等によりボディ16またはヘッドカバー1
7の位置に偏りが生じると、第1のピストン24または
第2のピストン25の外周部端面に嵌合されたOリング
21e、21fは、弁棒12が変位する際に、ボディ1
6またはヘッドカバー17の内周壁に偏って摺接する。
その結果、摺接する箇所のみが速く摩耗するので、短期
間で気密性が確保できなくなり、このため、ダイヤフラ
ム弁1の動作不良を招いてしまうという不具合がある。
【0016】また、シール部材や該シール部材が嵌合さ
れる部材に寸法誤差がある場合には気密性を確保するこ
とが困難となることから、シール箇所は少ない方が本来
は望ましいが、上記バルブ用シリンダ3においてはシー
ル箇所が9箇所と多く、しかも、シールを行うために8
個のOリング21a〜21hと閉塞部材35の合計9個
ものシール部材を必要とする。すなわち、構成部材数が
多いので、ダイヤフラム弁1が高価格となっている。
【0017】本発明は上記した問題を解決するためにな
されたもので、シリンダチューブが1つの部材から構成
され、このためにピストンの外周部端面に嵌合されたO
リングが該シリンダチューブの内周壁に均等に摺接する
ので気密性が長期間に亘って確保され、これにより確実
に動作させることができ、しかも、シール箇所が少ない
ために気密性を確保することが容易であるとともに安価
なバルブ用シリンダおよびそれを備えるバルブを提供す
ることを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るバルブ用シリンダは、ボディおよび
前記ボディに固着されたカバー部材からなるシリンダ本
体と、前記ボディの環状壁部からなるシリンダチューブ
と、前記シリンダチューブに挿入された弁棒と、前記弁
棒が変位する際に該弁棒と一体的に変位する第1のピス
トンおよび第2のピストンと、前記第1と第2のピスト
ン間に配置された筒状隔壁と、前記シリンダ本体のロッ
ド側端部に形成された第1のポートと、前記シリンダ本
体のヘッド側端部に形成された第2のポートとを具備
し、前記第1または第2のピストンのいずれか一方が前
記筒状隔壁の内部に嵌合されるとともに他方が前記弁棒
に保持され、かつ前記筒状隔壁は前記第1または第2の
ピストンの一端面に突出形成された突出部に係合されて
おり、前記シリンダ本体のロッド側端面内壁と前記第1
のピストンの間に前記第1のポートを介して外部に連通
された第1の室が形成され、前記第1のピストンと前記
筒状隔壁との間に第2の室が形成され、前記筒状隔壁と
前記第2のピストンとの間に第3の室が形成され、前記
第2のピストンと前記シリンダ本体のヘッド側端面内壁
との間に前記第2のポートを介して外部に連通された第
4の室が形成され、前記第1の室は前記筒状隔壁または
前記第1のピストンに形成された第1の通路を介して前
記第3の室に連通しており、かつ前記第2の室は前記第
2のピストンまたは前記筒状隔壁に形成された第2の通
路を介して前記第4の室に連通していることを特徴とす
る。
【0019】また、本発明に係るバルブは、第1の流路
および第2の流路が形成された継手部材と前記継手部材
に連結されたバルブ用シリンダとから構成され、前記バ
ルブ用シリンダが備える弁棒が変位することに伴って前
記第1の流路および第2の流路が連通または遮断される
ことにより流体の流通制御が行われるバルブにおいて、
前記バルブ用シリンダが、ボディおよび前記ボディに固
着されたカバー部材からなるシリンダ本体と、前記ボデ
ィの環状壁部からなるシリンダチューブと、前記シリン
ダチューブに挿入された弁棒と、前記弁棒が変位する際
に該弁棒と一体的に変位する第1のピストンおよび第2
のピストンと、前記第1と第2のピストン間に配置され
た筒状隔壁と、前記シリンダ本体のロッド側端部に形成
された第1のポートと、前記シリンダ本体のヘッド側端
部に形成された第2のポートとを具備し、前記第1また
は第2のピストンのいずれか一方が前記筒状隔壁の内部
に嵌合されるとともに他方が前記弁棒に保持され、かつ
前記筒状隔壁は前記第1または第2のピストンの一端面
に突出形成された突出部に係合されており、前記シリン
ダ本体のロッド側端面内壁と前記第1のピストンの間に
前記第1のポートを介して外部に連通された第1の室が
形成され、前記第1のピストンと前記筒状隔壁との間に
第2の室が形成され、前記筒状隔壁と前記第2のピスト
ンとの間に第3の室が形成され、前記第2のピストンと
前記シリンダ本体のヘッド側端面内壁との間に前記第2
のポートを介して外部に連通された第4の室が形成さ
れ、前記第1の室は前記筒状隔壁または前記第1のピス
トンに形成された第1の通路を介して前記第3の室に連
通しており、かつ前記第2の室は前記第2のピストンま
たは前記筒状隔壁に形成された第2の通路を介して前記
第4の室に連通しており、前記第1または第2のポート
のいずれか一方から圧力流体が導入されて前記第1と第
3の室または前記第2と第4の室のいずれか一方の2室
内の圧力が他方の2室内の圧力よりも高くなり、かつ前
記他方の2室内の気体が他方のポートから外部に排出さ
れることによって前記弁棒が変位することを特徴とす
る。
【0020】このバルブ用シリンダまたはバルブにおい
ては、筒状隔壁はシリンダチューブに固定位置決めされ
ない。したがって、シリンダチューブを1つの部材(ボ
ディの環状壁部)から構成することができる。このた
め、該シリンダチューブの内周壁にはOリングが均等に
摺接する。したがって、該Oリングの摩耗が極めて少な
くて済む。その結果、長期間に亘りバルブの動作不良を
招くことなく確実に開閉動作させることができる。
【0021】また、このバルブ用シリンダまたはバルブ
においては、シール箇所が少ない。したがって、気密性
を確保することが容易である。加えて、シール部材の数
を少なくすることができるので、バルブを安価に提供す
ることが可能となる。
【0022】この場合、第1または第2のピストンのい
ずれか一方の筒状隔壁側端面を、他方の一端面に突出形
成された突出部の端面に当接させることが好ましい。当
接されたピストンが圧力流体および他方のピストンの双
方から押圧されるので、弁棒が確実に変位するようにな
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るバルブ用シリ
ンダにつきこれを備えるバルブとの関係で好適な実施の
形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。な
お、図6に示される構成要素に対応する構成要素につい
ては同一の参照符号を付しており、また、その詳細な説
明を省略する場合がある。
【0024】本実施の形態に係るバルブ用シリンダを備
え、圧縮空気の導入によって開動作するダイヤフラム弁
の概略縦断面を図1に示す。図1に示されるように、本
実施の形態に係るダイヤフラム弁40は、継手部材2と
バルブ用シリンダ42とが互いに連結されて構成され
る。
【0025】継手部材2には突起部6が膨出形成されて
おり、該突起部6の内部には、後述する弁棒カバー8が
挿入される弁棒カバー挿入口6aが形成されている。継
手部材2の内部にはさらに、流体を流通させるための第
1の流路4と第2の流路5が形成されており、両者は前
記弁棒カバー挿入口6aにそれぞれ連通している。
【0026】弁棒カバー挿入口6aに通じる第1の流路
4の開口部には、該開口部を囲繞するように弁座7が設
けられている。ダイヤフラム弁40が閉状態にある場
合、この弁座7には、弁棒カバー挿入口6aの底部と該
弁棒カバー挿入口6aに挿入固定された弁棒カバー8と
に挟持されたダイヤフラム9が着座する(図1参照)。
この着座によって第1の流路4と第2の流路5が互いに
遮断され、流体の流通が阻止される。
【0027】弁棒カバー8の一方の小径な凸状一端部8
aは、前記突起部6の外周部に嵌合するスクリューキャ
ップ10に形成された貫通孔を通り、また、直径方向の
中心へと指向したテーパ面を有する他端部8bは、上記
したように弁棒カバー挿入口6aに挿入され、該弁棒カ
バー挿入口6aの底部に着座している。そして、弁棒カ
バー8は、スクリューキャップ10が突起部6の外周に
形成されためねじ部11に螺合されることによって継手
部材2に連結されている。これにより継手部材2とバル
ブ用シリンダ42とが互いに連結され、ダイヤフラム弁
40が構成される。弁棒カバー8が継手部材2に連結さ
れた際には、スクリューキャップ10の頭部端面内壁に
より弁棒カバー8の中腹に形成された太径部8cが常時
押圧される。したがって、弁棒カバー8がスクリューキ
ャップ10から離脱することなく継手部材2に保持され
る。
【0028】弁棒カバー8の中空内部には、弁棒44が
挿入されている。すなわち、継手部材2の突起部6内に
は、弁棒44が弁棒カバー8を介して挿入されている。
弁棒44の拡径した端部44aにはコイルスプリング1
3の一端が着座しており、該コイルスプリング13の他
端は弁棒カバー8の凸状一端部8aの端面内壁に着座し
ている。また、端部44aにはダイヤフラム押圧部材1
4が接合されている。
【0029】そして、バルブ用シリンダ42において
は、ボディ46の開口端部にヘッドカバー48が気密に
固着されてシリンダ本体50が構成されている。このこ
とから諒解されるように、シリンダ本体50のシリンダ
チューブ52は、ボディ46の環状壁部46aのみから
構成される。
【0030】ボディ46の端面(シリンダ本体50のロ
ッド側端面)に形成された貫通孔19には、弁棒カバー
8の凸状一端部8aが挿入され、該凸状一端部8aの先
端部はシリンダチューブ52内に突出している。この突
出した先端部には環状溝8dが形成されており、該環状
溝8dにリング状の保持部材20が係合されることによ
って弁棒カバー8のシリンダ本体50からの抜け止めが
なされる。すなわち、弁棒カバー8がシリンダ本体50
に保持され、その結果、弁棒44の略中央から先端部が
シリンダチューブ52に挿入される。なお、弁棒カバー
8とボディ46との間および弁棒44と弁棒カバー8の
先端部との間は、Oリング53a、53bによりそれぞ
れシールされている。
【0031】バルブ用シリンダ42はさらに、互いに所
定間隔離間して、弁棒44が変位する際に該弁棒44と
一体的に変位する第1のピストン54および第2のピス
トン56と、両者の間に介在された筒状隔壁58とを具
備する。このような配置構成により、シリンダ本体50
のロッド側端面内壁と第1のピストン54との間、第1
のピストン54と筒状隔壁58との間、筒状隔壁58と
第2のピストン56との間および第2のピストン56と
ヘッドカバー48の端面内壁との間に、それぞれ、第1
〜第4の室28、29、30、31が形成されている。
【0032】第1のピストン54、筒状隔壁58および
第2のピストン56の構成につき、図1を参照してより
詳細に説明する。まず、略円盤状である第1のピストン
54は、Oリング53cを介して弁棒44に固着され、
かつ筒状隔壁58の内部に嵌合されている。すなわち、
第1のピストン54は、弁棒44と筒状隔壁58との間
に介在されており、第1のピストン54と弁棒44との
間または筒状隔壁58との間はOリング53c、53d
によりそれぞれシールされている。そして、第1の室2
8は、シリンダ本体50のロッ ド側に形成さ
れた第1のポート60に連通している。
【0033】第1のピストン54の筒状隔壁58側は、
第2のピストン56の筒状隔壁58側に突出形成された
中央突出部56aの端面に当接している。後述するよう
に、この当接と保持部材62の係合により、第2のピス
トン56が弁棒44に保持される。
【0034】筒状隔壁58は、第2のピストン56に突
出形成された前記中央突出部56aの環状壁部にOリン
グ53eを介して係合されている。すなわち、筒状隔壁
58はシリンダチューブ52には固定されていない。こ
のため、上記したように、シリンダチューブ52をボデ
ィ46の環状壁部46aのみで構成することができる。
なお、図1から諒解されるように、筒状隔壁58の環状
壁部の端面は、シリンダチューブ52の内周壁に膨出形
成された膨出部52aに当接している。
【0035】ここで、筒状隔壁58には、図2に示すよ
うに、該筒状隔壁58の環状壁部および該環状壁部の端
面の各一部が切り欠かれることによって溝64が形成さ
れている。この溝64により、第1の室28と第3の室
30とが連通する。すなわち、第3の室30は、第1の
室28および前記第1のポート60を介して外部に連通
している。
【0036】第2のピストン56の筒状隔壁58側に突
出形成された前記中央突出部56aは弁棒44を囲繞し
ており、筒状隔壁58はこの中央突出部56aの環状壁
部にOリング53eを介して係合されている。そして、
中央突出部56aの端面には、第1のピストン54の端
面が当接している。
【0037】また、第2のピストン56は直径方向に沿
って立ち上がり部56bを有しており、後述するよう
に、ダイヤフラム弁40が開状態となった際には、この
立ち上がり部56bの上端面がヘッドカバー48の端面
内壁に当接する。そして、前記立ち上がり部56bの外
周部端面とシリンダチューブ52との間はOリング53
fによってシールされている。
【0038】さらに、第2のピストン56は、弁棒44
の先端部側が貫通して突出する貫通孔を有する。この貫
通孔から突出した弁棒44の先端部には環状溝44bが
形成されており、該環状溝44bにはリング状の保持部
材62が係合されている。この保持部材62によって、
第2のピストン56の弁棒44からの抜け止めがなされ
る。結局、第2のピストン56は、この保持部材62と
第1のピストン54とにより挟持されており、これによ
って弁棒44に保持されている。
【0039】第2のピストン56の貫通孔に弁棒44の
先端部が貫通された際には、第2のピストン56と弁棒
44との間に通路66が形成される。この通路66は、
第2のピストン56の中央突出部56aの端面に形成さ
れた横溝68を介して第2の室29と連通している。す
なわち、横溝68は、第2のピストン56に形成された
前記貫通孔から中央突出部56aの端面の直径方向に沿
って形成され、第2の室29に通じる開口部を有する。
さらに、通路66は、保持部材62がシール効果を奏す
ることなく弁棒44の環状溝44bに係合しているた
め、第4の室31にも連通している。結局、第2の室2
9と第4の室31とは、通路66および横溝68を介し
て連通している。
【0040】一方、第4の室31は、ヘッドカバー48
に形成された第2のポート70を介して外部に連通して
いる。以上から諒解されるように、第2の室29は、第
4の室31および第2のポート70を介して外部に連通
している。
【0041】このように、本実施の形態に係るバルブ用
シリンダ42においては、シール部材がOリング53a
〜53fの6個であり、従来技術に係るバルブ用シリン
ダ3より3個も少ない。換言すれば、シール箇所が3箇
所少ないので、従来のバルブ用シリンダ3よりも気密性
を確保することが容易となる。また、シール部材の数が
少ないので、ダイヤフラム弁40を従来のダイヤフラム
弁1よりも安価に提供することが可能となる。
【0042】本実施の形態に係るダイヤフラム弁40は
基本的には以上のように構成されるものであり、次に、
その作用につき説明する。
【0043】ダイヤフラム弁40を開状態として流体を
流通させるためには、継手部材2に形成された第1の流
路4と第2の流路5とを連通させる。すなわち、まず、
前記第1のポート60を介して圧縮空気を第1の室28
に導入する。この際に、圧縮空気は筒状隔壁58に形成
された溝64を介して第3の室30にも導入される。
【0044】一方、第2の室29および第4の室31
は、第2のポート70を介して外部に連通している。す
なわち、両室においては、大気圧に維持される。したが
って、第2の室29および第4の室31に比して第1の
室28および第3の室30内の圧力が高くなる。このた
め、第1のピストン54および第2のピストン56が、
第1の室28および第3の室30側から押圧される。そ
の結果、両者がヘッドカバー48の端面内壁(図1にお
ける上方)に指向して変位する。この場合、第2のピス
トン56の中央突出部56aの端面には第1のピストン
54の端面が当接しているので、第2のピストン56は
第1のピストン54からも押圧されることになる。した
がって、第2のピストン56、ひいては、弁棒44が確
実に上方へ変位する。
【0045】上記したように、第1のピストン54は弁
棒44と筒状隔壁58とに固着されており、また、第2
のピストン56は第1のピストン54および保持部材6
2に挟持されることにより弁棒44に保持されているの
で、第1のピストン54および第2のピストン56が上
方に変位することに伴って、弁棒44もまた上方に変位
する。この際には、第2の室29および第4の室31内
の空気が第2のポート70を介して外部へと排出され、
また、弁棒カバー8内のコイルスプリング13が収縮す
る。なお、筒状隔壁58は第3の室30に導入された圧
縮空気により押圧されているので、弁棒44とともに変
位することはない。
【0046】弁棒44が上方へ変位することに伴って、
ダイヤフラム9の中央部分は、図3に示すように、ダイ
ヤフラム押圧部材14に追従して上方に撓曲変位し、弁
座7から離間する。これにより、第1の流路4と第2の
流路5とが連通し、ダイヤフラム弁40が開状態となる
に至る。その結果、流体が流通可能となる。
【0047】ダイヤフラム弁40が開状態である場合、
第2のピストン56の立ち上がり部56bの上端面がヘ
ッドカバー48の端面内壁に当接する。これにより、ダ
イヤフラム9の過大な変位が抑制されるので、該ダイヤ
フラム9が塑性変形することが回避される。したがっ
て、ダイヤフラム9の弁座7に対する着座不良、すなわ
ち、一方の流路から他方の流路への流体の漏出が惹起さ
れることがない。
【0048】第1のポート60からの圧縮空気の導入を
停止した場合、弁棒44は、コイルスプリング13の弾
発付勢により下方に変位する。したがって、ダイヤフラ
ム9が弁座7に着座し、第1の流路4と第2の流路5と
が再び互いに遮断され、流体の流通が停止される。ま
た、この変位の際には、第1のピストン54、筒状隔壁
58および第2のピストン56が弁棒44とともに下方
へ変位し、図1に示した状態(閉状態)に復帰する。
【0049】なお、弁棒44が変位する際には、第2の
ピストン56の立ち上がり部56bの外周部端面がシリ
ンダチューブ52の内周壁に沿って摺動動作するが、上
記したように、該シリンダチューブ52がボディ46の
環状壁部46aのみからなるので、その内周壁にはOリ
ング53fが均等に摺接する。したがって、該Oリング
53fの摩耗速度が著しく遅くなるので、第1のピスト
ン54とシリンダチューブ52との間の気密性が長期間
に亘り確保され、したがって、ダイヤフラム弁40は、
長期間に亘り良好に開閉動作して流体の流通制御を行う
ことが可能である。
【0050】本実施の形態に係るバルブ用シリンダを備
えるバルブとしては、さらに、図4および図5に示すよ
うに、圧縮空気が導入されることに伴って閉動作するダ
イヤフラム弁100を例示することができる。
【0051】このダイヤフラム弁100の構成および作
用につき、図4および図5を参照して説明する。なお、
図1〜図3に示される構成要素に対応する構成要素につ
いては同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
【0052】ダイヤフラム弁100は、継手部材2とバ
ルブ用シリンダ102とが互いに連結されて構成され
る。該ダイヤフラム弁100においては、バルブ用シリ
ンダ102の内部に圧縮空気が導入されない場合、図4
に示すように、弁棒カバー挿入口6aの底部と該弁棒カ
バー挿入口6aに挿入固定された弁棒カバー8とにより
挟持されたダイヤフラム9は、継手部材2の内部に形成
された第1の流路4の開口部を囲繞する弁座7から離間
している。したがって、弁棒カバー挿入口6aを介して
第1の流路4と第2の流路5が連通するので、流体が流
通可能である。すなわち、ダイヤフラム弁100は開状
態にある。
【0053】この場合、弁棒104は、中空内部を有す
る下端部104aと該下端部104aに比して小径な上
端部104bとからなり、弁棒カバー8の内壁には下端
部104aの環状壁部が摺接する。この下端部104a
の開口端部は、該開口端部に挿入された第1ダイヤフラ
ム押圧部材106および第2ダイヤフラム押圧部材10
7のうち、第1ダイヤフラム押圧部材106の先端部に
より封止されている。弁棒104の下端部104aの中
空内部にはコイルスプリング13が挿入されており、該
コイルスプリング13の一端は第2ダイヤフラム押圧部
材107の先端面に着座し、他端は下端部104aの端
面内壁に着座している。
【0054】ここで、第1ダイヤフラム押圧部材106
は、互いに直径が異なる第1円柱部106a、第2円柱
部106bからなり、第2円柱部106bの上端面およ
び下端面はテーパ状に縮径している。第2ダイヤフラム
押圧部材107も互いに直径が異なる第1円柱部107
a、第2円柱部107bからなり、第2円柱部107b
の下端面がテーパ状に縮径している。そして、ダイヤフ
ラム弁100が開状態にある場合、第1ダイヤフラム押
圧部材106と第2ダイヤフラム押圧部材107とは、
互いに所定間隔離間している。なお、第1ダイヤフラム
押圧部材106は第1抜け止め部材108により抜け止
めがなされ、また、第2ダイヤフラム押圧部材107は
第2抜け止め部材110により抜け止めがなされる。
【0055】バルブ用シリンダ102のシリンダ本体1
12においては、ボディ114の開口端部にロッドカバ
ー116が固着されている。すなわち、このシリンダ本
体112のシリンダチューブ118は、ボディ114の
環状壁部114aのみから構成される。
【0056】そして、ロッドカバー116に形成された
貫通孔119には、弁棒カバー8の凸状一端部8aが挿
入されており、シリンダチューブ118内に突出した該
凸状一端部8aの先端部に形成された環状溝8dにリン
グ状の保持部材20が係合されることによって、弁棒カ
バー8のシリンダ本体112からの抜け止めがなされ
る。すなわち、弁棒カバー8がシリンダ本体112に保
持されるとともに、弁棒104の上端部104bがシリ
ンダチューブ118に挿入される。なお、弁棒カバー8
とロッドカバー116との間および弁棒104と弁棒カ
バー8の先端部との間は、Oリング53a、53bによ
りそれぞれシールされている。
【0057】シリンダチューブ118に挿入された弁棒
104には、該弁棒104と一体的に変位する第1のピ
ストン120および第2のピストン122が保持されて
おり、両者の間には筒状隔壁124が配置されている。
このような配置構成により、ロッドカバー116の端面
内壁と第1のピストン120との間、第1のピストン1
20と筒状隔壁124との間、筒状隔壁124と第2の
ピストン122との間および第2のピストン122とシ
リンダ本体112のヘッド側端面内壁との間に、それぞ
れ、第1〜第4の室28、29、30、31が形成され
ている。この中、第1の室28および第4の室31は、
ロッドカバー116(シリンダ本体112のロッド側端
面)に形成された第1のポート60およびボディ114
のヘッド側端面に形成された第2のポート70を介して
それぞれ外部に連通している。
【0058】第1のピストン120、筒状隔壁124お
よび第2のピストン122の構成につき、図4を参照し
てより詳細に説明する。まず、第1のピストン120の
中央には貫通孔が形成されており、この貫通孔には弁棒
104が貫通している。そして、第1のピストン120
と弁棒104との間に、間隙からなる通路126が形成
されている。ここで、弁棒104の略中腹には環状溝1
04cが形成されており、該環状溝104cにはリング
状の保持部材128が係合されている。第1のピストン
120は、この保持部材128および後述する保持部材
134によって弁棒104に保持されており、さらに、
コイルスプリング129によって図5における上方へと
付勢されている。このため、圧縮空気が導入される前に
第1のピストン120が下降してダイヤフラム弁100
が閉止状態となることが回避される。
【0059】前記通路126は、第1のピストン120
の中央突出部120aの端面に形成された横溝130を
介して第3の室30と連通している。すなわち、横溝1
30は、第1のピストン120に形成された前記貫通孔
から中央突出部120aの端面の直径方向に沿って形成
され、第3の室30に通じる開口部を有する。さらに、
通路126は、保持部材128がシール効果を奏するこ
となく弁棒104の環状溝104cに係合しているた
め、第1の室28にも連通している。結局、第1の室2
8と第3の室30とは、通路126、横溝130および
前記第1のポート60を介して外部に連通している。
【0060】また、第1のピストン120は、環状の垂
下部120bを有しており、ダイヤフラム弁100が閉
状態となった際には、該垂下部120bの下端面がロッ
ドカバー116の端面内壁に形成された膨出部116a
に当接する。そして、垂下部120bの外周部端面とシ
リンダチューブ118との間はOリング53cによって
シールされている。
【0061】第1のピストン120の下端面には、コイ
ルスプリング129の一端が着座しており、該コイルス
プリング129の他端はロッドカバー116の端面内壁
に着座している。すなわち、第1のピストン120は、
上記したようにこのコイルスプリング129により図5
における上方へと付勢されている。なお、該コイルスプ
リング129は、弁棒カバー8に干渉しないようにロッ
ドカバー116側に指向してテーパ状に拡開している。
【0062】筒状隔壁124は、第1のピストン120
の一端面に突出形成されて弁棒104を囲繞する前記中
央突出部120aの環状壁部にOリング53dを介して
係合されている。すなわち、この実施の形態において
も、筒状隔壁124はシリンダチューブ118には固定
されない。このため、シリンダチューブ118をボディ
114の環状壁部114aのみで構成することができ
る。なお、図4から諒解されるように、ダイヤフラム弁
100が開状態である場合、筒状隔壁124の環状壁部
の端面は、ボディ114のヘッド側端面に当接してい
る。
【0063】ここで、筒状隔壁124には、該筒状隔壁
124の環状壁部および該環状壁部の端面の各一部が切
り欠かれることによって溝132が形成されている。こ
の溝132により、第2の室29と第4の室31とが連
通する。すなわち、第2の室29は、第4の室31およ
び前記第2のポート70を介して外部に連通している。
【0064】略円盤状である第2のピストン122は、
Oリング53eを介して弁棒104に固着され、かつ筒
状隔壁124の内部にOリング53fを介して嵌合され
ている。この第2のピストン122の一端面は、第1の
ピストン120の中央突出部120aの端面に当接して
いる。すなわち、第1のピストン120は、第2のピス
トン122と前記保持部材128に挟持され、かつ第1
の室28内に配置されたコイルスプリング129に保持
されることによって弁棒104に保持されている。
【0065】さらに、弁棒104の上端部104bの先
端部には環状溝104dが形成されており、該環状溝1
04dにはリング状の保持部材134が係合されてい
る。すなわち、2つの保持部材128、134によって
第1のピストン120と第2のピストン122が弁棒1
04の上端部104bに位置決めされている。
【0066】以上から諒解されるように、このバルブ用
シリンダ102においても、シール部材はOリング53
a〜53fの6個である。
【0067】このように構成されたダイヤフラム弁10
0を閉止して流体の流通を停止する場合には、第2のポ
ート70からシリンダ本体112の内部に圧縮空気を導
入する。この際、圧縮空気は第4の室31に導入される
とともに筒状隔壁124に形成された溝132を介して
第2の室29にも導入される。
【0068】一方、第1の室28および第3の室30
は、第1のポート60を介して外部に連通している。す
なわち、室28、30においては、大気圧に維持され
る。したがって、第1の室28および第3の室30に比
して第2の室29および第4の室31内の圧力が高くな
る。このため、第2のピストン122および第1のピス
トン120が、第4の室31および第2の室29側から
押圧される。その結果、第2のピストン122および第
1のピストン120がロッドカバー116の端面内壁
(図4における下方)に指向して変位する。なお、筒状
隔壁124は第2の室29に導入された圧縮空気により
押圧されているので、弁棒104とともに変位すること
はない。
【0069】上記したように、第2のピストン122は
弁棒104に固着されており、また、第1のピストン1
20は第2のピストン122および保持部材128に挟
持されることにより弁棒104に保持されているので、
第2のピストン122および第1のピストン120が下
方に変位するのに伴って、弁棒104も下方に変位す
る。この場合、第1のピストン120の中央突出部12
0aの端面には第2のピストン122の端面が当接して
いるので、第1のピストン120は第2のピストン12
2からも押圧されることになる。
【0070】また、この際には、第1の室28および第
3の室30内の空気が第1のポート60を介して外部へ
と排出され、弁棒104の下端部104a内のコイルス
プリング13と第1の室28内のコイルスプリング12
9が収縮する。さらに、収縮したコイルスプリング13
により第2ダイヤフラム押圧部材107が押圧されて下
方へと変位し、その結果、第1ダイヤフラム押圧部材1
06が押圧されて下方へと変位してダイヤフラム9の中
央部分を押圧する。したがって、該中央部分が下方に撓
曲変位する。
【0071】最終的には、図5に示すように、第1のピ
ストン120の垂下部120bの上端面がロッドカバー
116の端面内壁に形成された膨出部116aに当接す
る。そして、ダイヤフラム9の中央部分が弁座7に着座
し、その結果、第1の流路4と第2の流路5とが互いに
遮断されてダイヤフラム弁100が閉状態となるに至
る。すなわち、流体の流通が停止される。
【0072】なお、この際、第1ダイヤフラム押圧部材
106の第2円柱部106bの下端面のテーパ部および
第2ダイヤフラム押圧部材107の第2円柱部107b
の下端面のテーパ部は、それぞれ、第1抜け止め部材1
08および第2抜け止め部材110に当接しない。この
ため、最大に収縮したコイルスプリング13が第1ダイ
ヤフラム押圧部材106および第2ダイヤフラム押圧部
材107を押圧し、ダイヤフラム9が弁座7に確実に着
座する。
【0073】第2のポート70からの圧縮空気の導入を
停止した場合、弁棒104は、コイルスプリング13、
129の弾発付勢により上方に変位する。したがって、
ダイヤフラム9が弁座7から離間して第1の流路4と第
2の流路5とが再び連通するので、流体の流通が可能と
なる。また、この変位の際には、第2のピストン122
および第1のピストン120も弁棒104とともに上方
へ変位し、図4に示した状態(閉状態)に復帰する。
【0074】勿論、このダイヤフラム弁100において
もシリンダチューブ118はボディ114の環状壁部1
14aのみから構成されているので、第1のピストン1
20の垂下部120bの外周部端面に嵌合されたOリン
グ53cが均等にシリンダチューブ118の内周壁に摺
接する。したがって、Oリング53cの摩擦速度が著し
く遅くなるので、ダイヤフラム弁100は、長期間に亘
り良好に開閉動作して流体の流通制御を行うことができ
る。
【0075】なお、上記した実施の形態においては、筒
状隔壁58、124の環状壁部および該環状壁部の端面
の各一部を切り欠いて形成した溝64、132により第
1の室28と第3の室30または第2の室29と第4の
室31とを連通しているが、前記環状壁部に貫通孔を形
成して連通するようにしてもよい。
【0076】また、バルブ用シリンダ42においては、
第2のピストン56と弁棒44との間に形成された間隙
からなる通路66により第2の室29と第4の室31と
を連通しているが、通路66を形成することなく弁棒4
4に第2のピストン56を嵌合して、該第2のピストン
56に第4の室31および横溝68に通じる貫通孔を形
成して連通するようにしてもよい。同様に、バルブ用シ
リンダ102においては、第1のピストン120に第3
の室30および横溝130に通じる貫通孔を形成するこ
とによって第1の室28と第3の室30とを連通するよ
うにしてもよい。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るバル
ブ用シリンダおよびそれを備えるバルブによれば、シリ
ンダチューブを1つの部材から構成することができる。
このため、Oリングが該シリンダチューブの内周壁に均
等に摺接するので、従来技術に係るバルブ用シリンダお
よびそれを備えるバルブよりも該Oリングの摩耗程度が
少ない。このため、バルブを長期間に亘り良好に開閉動
作させることができるという効果が達成される。また、
シール箇所が少ないので、気密性を確保することが容易
であるとともにシール部材の数を低減することができ、
その結果、安価なバルブを提供することが可能となる。
【0078】また、2つのピストンの端面を互いに当接
するように配置することにより、圧力流体が導入された
際に、一方のピストンが圧力流体および他方のピストン
の双方により押圧される。したがって、弁棒が確実に変
位し、弁としての機能を充分に達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るバルブ(ダイヤフラム弁)
の概略縦断面説明図である。
【図2】図1のバルブが備える筒状隔壁の概略全体斜視
説明図である。
【図3】図1のバルブが開状態となり、流体の流通が可
能となった状態を示す概略縦断面説明図である。
【図4】別の実施の形態に係るバルブ(ダイヤフラム
弁)の概略縦断面説明図である。
【図5】図4のバルブが閉状態となり、流体の流通が停
止された状態を示す概略縦断面説明図である。
【図6】従来技術に係るバルブ(ダイヤフラム弁)の概
略縦断面説明図である。
【符号の説明】
1、40、100・・・ダイヤフラム弁 2・・・継手部材 3、42、102・・・バルブ用シリンダ 4、5・・・流路 7・・・弁座 8・・・弁棒カバー 9・・・ダイヤフラ
ム 12、44、104・・・弁棒 13、129・・・
コイルスプリング 15、50、112・・・シリンダ本体 16、46、1
14・・・ボディ 17、48・・・ヘッドカバー 18、52、118・・・シリンダチューブ 21a〜21h、53a〜53f・・・Oリング 22a、22b、68、130・・・横溝 23、66、126・・・通路 24、25、54、56、120、122・・・ピストン 27・・・隔壁 28、29、3
0、31・・・室 32、33、34、60、70・・・ポート 58、124・・・筒状隔壁 56a、120
a・・・中央突出部 64、132・・・溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ボディおよび前記ボディに固着されたカバ
    ー部材からなるシリンダ本体と、 前記ボディの環状壁部からなるシリンダチューブと、 前記シリンダチューブに挿入された弁棒と、 前記弁棒が変位する際に該弁棒と一体的に変位する第1
    のピストンおよび第2のピストンと、 前記第1と第2のピストン間に配置された筒状隔壁と、 前記シリンダ本体のロッド側端部に形成された第1のポ
    ートと、 前記シリンダ本体のヘッド側端部に形成された第2のポ
    ートと、 を具備し、 前記第1または第2のピストンのいずれか一方が前記筒
    状隔壁の内部に嵌合されるとともに他方が前記弁棒に保
    持され、かつ前記筒状隔壁は前記第1または第2のピス
    トンの一端面に突出形成された突出部に係合されてお
    り、 前記シリンダ本体のロッド側端面内壁と前記第1のピス
    トンの間に前記第1のポートを介して外部に連通された
    第1の室が形成され、 前記第1のピストンと前記筒状隔壁との間に第2の室が
    形成され、 前記筒状隔壁と前記第2のピストンとの間に第3の室が
    形成され、 前記第2のピストンと前記シリンダ本体のヘッド側端面
    内壁との間に前記第2のポートを介して外部に連通され
    た第4の室が形成され、 前記第1の室は前記筒状隔壁または前記第1のピストン
    に形成された第1の通路を介して前記第3の室に連通し
    ており、かつ前記第2の室は前記第2のピストンまたは
    前記筒状隔壁に形成された第2の通路を介して前記第4
    の室に連通していることを特徴とするバルブ用シリン
    ダ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のバルブ用シリンダにおい
    て、 前記第1または第2のピストンのいずれか一方の筒状隔
    壁側端面が他方の一端面に突出形成された突出部の端面
    に当接していることを特徴とするバルブ用シリンダ。
  3. 【請求項3】第1の流路および第2の流路が形成された
    継手部材と前記継手部材に連結されたバルブ用シリンダ
    とから構成され、前記バルブ用シリンダが備える弁棒が
    変位することに伴って前記第1の流路および第2の流路
    が連通または遮断されることにより流体の流通制御が行
    われるバルブにおいて、 前記バルブ用シリンダが、 ボディおよび前記ボディに固着されたカバー部材からな
    るシリンダ本体と、 前記ボディの環状壁部からなるシリンダチューブと、 前記シリンダチューブに挿入された弁棒と、 前記弁棒が変位する際に該弁棒と一体的に変位する第1
    のピストンおよび第2のピストンと、 前記第1と第2のピストン間に配置された筒状隔壁と、 前記シリンダ本体のロッド側端部に形成された第1のポ
    ートと、 前記シリンダ本体のヘッド側端部に形成された第2のポ
    ートと、 を具備し、 前記第1または第2のピストンのいずれか一方が前記筒
    状隔壁の内部に嵌合されるとともに他方が前記弁棒に保
    持され、かつ前記筒状隔壁は前記第1または第2のピス
    トンの一端面に突出形成された突出部に係合されてお
    り、 前記シリンダ本体のロッド側端面内壁と前記第1のピス
    トンの間に前記第1のポートを介して外部に連通された
    第1の室が形成され、 前記第1のピストンと前記筒状隔壁との間に第2の室が
    形成され、 前記筒状隔壁と前記第2のピストンとの間に第3の室が
    形成され、 前記第2のピストンと前記シリンダ本体のヘッド側端面
    内壁との間に前記第2のポートを介して外部に連通され
    た第4の室が形成され、 前記第1の室は前記筒状隔壁または前記第1のピストン
    に形成された第1の通路を介して前記第3の室に連通し
    ており、かつ前記第2の室は前記第2のピストンまたは
    前記筒状隔壁に形成された第2の通路を介して前記第4
    の室に連通しており、 前記第1または第2のポートのいずれか一方から圧力流
    体が導入されて前記第1と第3の室または前記第2と第
    4の室のいずれか一方の2室内の圧力が他方の2室内の
    圧力よりも高くなり、かつ前記他方の2室内の気体が他
    方のポートから外部に排出されることによって前記弁棒
    が変位することを特徴とするバルブ。
  4. 【請求項4】請求項3記載のバルブにおいて、 前記第1または第2のピストンのいずれか一方の筒状隔
    壁側端面が他方の一端面に突出形成された突出部の端面
    に当接していることを特徴とするバルブ。
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