JP4247567B2 - 2ポート弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気、油、水、蒸気等の流体の通断を行うパイロット形等の2ポート弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ピストンやダイヤフラム等の受圧体の一面側の圧力作用室に、パイロット弁の切換えで圧力流体を供給・排出させることにより、受圧体及びこれに弁棒を介して連結された弁体を上下動させて弁座を開閉し、該弁座の開閉により圧力流体の入力ポートと出力ポートとの通断を行うパイロット形2ポート弁は、既に知られている。
一例として図4に示す公知のパイロット形2ポート弁100は、圧力流体が入力ポートから導入される入力室103、出力ポート104、これらのポートを連通させる流路中の弁座105、及び該弁座105を開閉する弁体106を有する主弁101と、パイロット弁102とを備え、前記主弁101は弁棒107を介して前記弁体106を上下に移動させることにより前記弁座105を開閉し、前記弁棒107には受圧体(この例では、ダイヤフラム)108が固着されると共に復帰バネ109により常時閉弁方向に押されており、前記受圧体108は前記パイロット弁102により圧力作用室110へ圧力流体を供給・排出することにより上下に移動するようにしている。
【0003】
そして、上記公知のパイロット形2ポート弁100は、弁棒107の下方部分に肩部及び軸方向に延びる小径部から成る第1の段部114と第2の段部115を形成し、第2の段部115の小径部の外周に雄ねじを形成し、第1の段部114及び第2の段部115の小径部にはそれぞれ弁体106及び受け板116を挿入し、ナット117を第2の段部115の小径部に螺入することにより受け板116を介して弁体106を第1の段部114の肩部に押しつけて弁体106を弁棒107に取り付けている。
【0004】
しかしながら、この種のパイロット形2ポート弁100では、弁体106を弁棒107に取り付けるに際し、ナット117を螺入することにより受け板116を介して弁体106を弁棒107に押しつけているため、下記(1)〜(4)に示す問題点を有している。
なお、パイロット形以外の2ポート弁においても本質的に同様の問題を有している。
(1)弁体はナットにより弁棒に固定されているため、弁体と弁座の平行度が出にくく密封性が劣る。
(2)弁棒を固定してナットを回さなければならないため、組立が容易でなく、弁体の交換も容易でない。
(3)ナットの緩み防止対策が必要であり、組立性、信頼性が劣る。
(4)弁棒にネジ加工、回転止め加工が必要であり、コストが上昇する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の2ポート弁は、弁ボディに、圧力流体の入力ポート、出力ポート、これらのポートを連通させる流路中の弁座、及び該弁座を開閉する弁体を備えた2ポート弁において、前記弁体を開閉駆動するシャフトの端部には、テーパ状の肩部及び該肩部の先端から軸方向に延びる小径部が形成されると共に、該小径部の先端部付近に、溝部に装着された止め輪と該止め輪に係止するプレートとが取り付けられ、前記弁体には、前記シャフトの小径部が挿入される貫通孔と、該貫通孔のシャフト先端側の一部を一定孔径に拡径して形成した環状の段部と、上記貫通孔の基端部側の端部を前記肩部のテーパと一致するテーパ状に拡径して形成したテーパ部とが設けられ、前記段部には、前記シャフトと前記弁体との間を封止するシール材が装着され、前記弁体が、前記シャフトに取り付けられた前記プレートで、前記シール部材を介してテーパ部を前記シャフトの肩部に弾性的に押しつけられることにより、該肩部に係止していることを特徴とするものである。
また、上記2ポート弁は、前記弁体が弁座の開閉のために駆動されるピストンにシャフトを介して連結され、前記ピストンの一側面にパイロット流体圧が供給・排出される圧力作用室が形成されることにより、パイロット流体圧で駆動されるパイロット形2ポート弁とすることもできる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明の2ポート弁は、弁ボディに、圧力流体の入力ポート、出力ポート、これらのポートを連通させる流路中の弁座、及び該弁座を開閉する弁体を備えた2ポート弁において、前記弁体を開閉駆動するシャフトの端部には、肩部及びそこから軸方向に延びる小径部が形成され、該小径部の先端部付近には止め輪が装着される溝部が設けられ、前記弁体には前記シャフトの小径部が挿入される貫通孔及び該貫通孔の一部を拡径して形成した環状の段部が設けられ、該段部には前記シャフトと前記弁体間を封止するシール材が装着され、前記弁体がプレートを介して前記溝部に装着された止め輪により前記肩部に押しつけて係止されていることを特徴とするものである。
本発明の2ポート弁は、弁体の貫通孔に設ける段部が該貫通孔のシャフト先端側を拡径して形成され、プレートにより該段部に装着したシール材を介して弁体が肩部に押しつけられ、あるいは、シャフトの肩部がテーパになっており、前記弁体の前記肩部に押しつけられる部分は前記肩部のテーパとほぼ一致するテーパを有しているのが適切である。
上記2ポート弁は、弁体がパイロット流体圧で駆動されるパイロット形2ポート弁とし、前記弁体がシャフトを介して弁座の開閉のために駆動されるピストンに連結され、前記ピストンの一側面にパイロット流体圧が供給・排出される圧力作用室が形成されているものとすることもできる。
【0007】
【作用】
上記2ポート弁における弁体とシャフトの組み立てに際しては、シャフトに形成した小径部に弁体を挿入すると共に、弁体の段部にシール材を装着し、小径部に挿入したプレートでシール材を介して弁体を押しつけることにより弁体をシャフトの肩部に弾性的に押しつけ、その状態で止め輪を拡径してシャフトの小径部に挿入し、前記小径部に設けた溝部の位置で縮径することにより止め輪を前記溝部に装着する。
したがって、プレートがシール材をその弾力に抗して押圧しつつ弁体をシャフトの肩部に押しつけている状態で、弁体はシャフトの溝部に装着された止め輪により係止される。
この逆の操作をすれば、弁体をシャフトから取り外すことができる。
このように、本発明の2ポート弁は、弁体をシャフトに固定せずに、弁体をプレートを介して止め輪により弾性的に係止させているので、弁体は弁座にならって着座可能となり、弁体の平行度のズレを自動的に修正でき、シャフトにネジ加工やナットの回り止め加工が不要となる。
また、止め輪によりプレートがロック状態となるため緩み防止対策となり、さらに、シャフトと弁体間を弁体の段部に装着したシール材で封止しているので封止が確実である。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明をパイロット形2ポート弁に適用した実施例を示す要部縦断面図であり、中心線の左側の弁体は開弁状態、右側の弁体は閉弁状態を示す。
このパイロット形2ポート弁1は、主弁(2ポート弁)2とそれに搭載したパイロット弁3とを備え、該主弁2は、弁ボディ4と、該弁ボディ4に気密に取付けられたカバー5と、該カバー5内を摺動するピストン18と、該ピストン18のシャフト15に取り付けられた弁体25とを備えている。前記弁ボディ4は、圧力流体の入力ポート6、出力ポート7、これらのポートを連通させる流路中における弁座8の着座部9、及び該着座部9と対向して前記カバー5内に開く開口10を備え、前記弁ボディの流路中には前記弁座8を開閉する前記弁体25が装入されている。また、前記カバー5は、内部に前記ピストン18や前記シャフト15を収容する空間部17を有し、その上部付近にはパイロットポート11及び呼吸ポート12が設けられている。
【0009】
前記カバー5内に形成されている空間部17は、下方が前記弁ボディ4の開口10に向けて開放したものであり、該開放された側の口部14には、前記シャフト15が通る貫通孔をもったスペーサ16が気密に収容されている。
前記スペーサ16の上方の空間部17には、前記シャフト15に気密に固着されたピストン18が収容され、該空間部17はその外周壁をピストン18が気密に摺動する円筒面として、該ピストン18の上方にバネ室17aが、該ピストン18と前記スペーサ16の上面との間に圧力作用室17bが形成されている。
前記空間部17の上方には、中央に窪み19を有する円環状の天井部60が形成されていて、該天井部60はピストン18の上昇位置を規制し、前記窪み19の上方部分には中空円筒状の隔壁22が突設されている。該隔壁22内の空間部21は前記シャフト15の延長部15bが嵌挿される空間部であり、該空間部21の外周の隔壁22には前記シャフト15を案内する軸受24及び前記シャフト15の周りを封止するシール材23が設けられている。
前記隔壁22と窪み19の外周壁との間には、環状の空間部19aが構成されており、該環状の空間部19aを含む窪み19内には前記ピストン18に作用してそれを常時下方に付勢する復帰バネ20を収容している。
【0010】
前記スペーサ16は、上方及び下方の端部付近を小径部16a、16bとし、その間を大径部16cとした中央に貫通孔を有する円筒状をしており、下方の小径部16bは前記弁ボディの開口10に挿入され、大径部16cの下端面は前記開口10のまわりのボディ壁により支持されると共に、該開口10を取り囲むように設けられたボディ壁上の環状の溝に装着されているシール材31により封止され、大径部16cの上端面は前記口部14の上部の環状の溝部に装着された止め輪26により位置決めされている。また、大径部16cの上部外周面にはシール材27を装着するための環状の溝が設けられ、一方、前記シャフト15が通る貫通孔の周壁の上端付近には、前記シャフト15を案内する軸受50が取り付けられ、貫通孔の周壁下端と軸受50の間には、シール材28,29,30を装着するための環状の溝がそれぞれ設けられ、各環状の溝には環状のシール材28,29,30がそれぞれ装着されている。
なお、前記シール材27は圧力作用室17bと外気とを遮断するシール材であり、シール材28はシャフトに付着したゴミ等を拭き取るシール材(スクレパー)であり、シール材29は弁ボディ側からの流体の浸入を防止するシール材であり、シール材30は圧力作用室17bの圧力を封止するシール材である。
前記シャフト15は、ピストン18が取り付けられている部分より上の径がスペーサ16を貫通する部分の径より小径になっており、シャフト15の上方部分は前記空間部21に収容され、スペーサ16を貫通して弁ボディ4内に延出したシャフト15の下方部分は縮径されて前記弁座8を開閉する弁体25がシール材34により気密に取り付けられている。
【0011】
前記ピストン18の周囲にはピストンパッキン33が装着されており、ピストン18の上方のバネ室17aは前記呼吸ポート12に連通し、圧力作用室17bはシャフト15内に形成された通孔15aにより空間部21に連通している。カバー5上にパイロット弁3を搭載する場合には、図示したように前記空間部21がパイロット弁3を介してパイロットポート11または呼吸ポート12に連通される。
前記パイロット弁3の切換えにより、空間部21が呼吸ポート12との連通を断たれると同時にパイロットポート11に連通すると、パイロットポート11からの圧力流体は通孔15aを通って圧力作用室17bに供給されるので、ピストン18は復帰バネ20のバネ力に抗して圧力流体により押し上げられ、したがってピストン18を固着したシャフト15を介して弁体25が上方に移動するので弁座8が開き、入力ポート6の圧力流体は出力ポート7へ流れる。
一方、パイロット弁3が切換えられて、空間部21がパイロットポート11との連通を断たれ、呼吸ポート12に連通すると、圧力作用室17bの圧力流体は通孔15a及び空間部21を通って呼吸ポート12から流出するので、復帰バネ20のバネ力によりピストン18が押し下げられ、したがってピストン18を固着したシャフト15を介して前記弁体25が下方に移動するので、前記弁座8が閉じ、入力ポートの圧力流体は出力ポートへ流れない。
【0012】
なお、この実施例では、パイロット弁3をカバー5上に設けることにより、前記空間部21をパイロットポート11に連通させたり呼吸ポート12に連通させるようにしているが、このパイロット形2ポート弁は、必ずしもそれに限定されるものではない。
例えば、パイロットポート11に図示しない3ポート弁を介して外部からパイロット流体圧を導入することもでき、その場合には単に該パイロットポート11と前記空間部21を連通させればよく、図示のパイロット弁3を省略することができる。また、この場合には、空間部21の圧力流体は3ポート弁を切換えることにより供給・排出されるから、空間部21を呼吸ポート12に連通させる必要はなくなる。
【0013】
図2〜3は、シャフト15及び弁体25の連結構造についての実施例を示し、図2は弁体の組立流れ図、図3は弁体の組立後の拡大断面図である。
前記シャフト15は、その下方部分が縮径されて、テーパ角が大きいテーパ状(皿状)の肩部51が形成され、さらにそこから軸方向に延びる小径部52が形成されている。また、前記小径部52の先端部にはテーパ53が設けられ、該テーパ53の上部にはテーパ53に隣接して止め輪54が装着される溝部55が設けられている。
前記弁体25は、前記シャフト15の小径部52が挿入される貫通孔61を有し、該貫通孔61はシャフト15の先端側の一部が拡径されて環状の段部62が形成されており、該貫通孔61の他方の端は前記肩部51のテーパとほぼ一致するテーパをもつように拡径されたテーパ部63が形成されている。
そして、前記段部62には、前記シャフト15の小径部52と前記弁体25との間を封止するシール材65が装着され、弁体25はシャフト15の小径部52が挿入される貫通孔をもったプレート66を介して、前記溝部55に装着された止め輪54により前記肩部51に押しつけて係止されている。弾性部材からなる環状のシール材65は、それを段部62に装着したとき、図3に示すように、シャフトの軸方向の大きさが段部62の深さよりも大きく、そのため溝部55に装着した止め輪54によってプレート66を装着したとき、弁体25がプレート66によりシール材65を介して弾性的に肩部51に押しつけられる。止め輪54は、弾性ある金属線をC字形に湾曲させたものである。
【0014】
弁体25の組立は次のようにしてなされる。
シャフト15に対する弁体25の装着に際しては、弁体25をシャフト15の端部付近に形成した小径部52に挿入すると共に、円環状の段部62にシール材65を装着し、次いで、前記小径部52にプレート66を挿入し、該プレート66でシール材65及び弁体25を押しつけることにより、弁体25のテーパ部63をシャフト15のテーパ状の肩部51に押しつけ、その状態で止め輪54を拡径してシャフト15に挿入し、小径部52に設けた溝部55の位置で縮径することにより止め輪54を溝部55に装着する。
したがって、プレート66がシール材65をその弾力に抗して押圧しつつ弁体25のテーパ部63をシャフト15のテーパ状の肩部51に押しつけている状態で、前記弁体25はシャフト15の溝部55に装着された止め輪54によりプレート66を介してシャフト15に係止される。
このようにして弁体25はシャフト15に装着されるが、この逆の操作をすれば、弁体25をシャフト15から取り外すことができる。
【0015】
このパイロット形2ポート弁は、弁体25をシャフト15にナット等で固定せずに、弁体25をプレート66を介装して止め輪54により係止させているので、弁体25は弁座8にならって着座可能となり、弁体25の平行度のズレを自動的に修正でき、シャフトにネジ加工やナットの回り止め加工が不要となる。
また、止め輪54によりプレート66がロック状態となるため、緩み防止対策となり、シャフトにネジ加工やナットの回り止め加工が不要となるから、弁体の組立や弁体の交換が容易で、組立性、信頼性が優れたものとなり、コストが少なくて済む。
また、シャフト15と弁体25間を、弁体25の段部62に装着したシール材65で封止しているので、封止が確実である。
【0016】
【発明の効果】
以上に詳述したように、本発明によれば、弁体と弁座の平行度のズレを自動的に修正でき、密封性が優れ、弁体の組立や弁体の交換が容易で、組立性、信頼性が優れ、コストが少なくて済む2ポート弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の要部縦断面図である。
【図2】本発明の弁体の組立流れ図である。
【図3】本発明の弁体の組立後の拡大断面図である。
【図4】公知のパイロット形2ポート弁の要部縦断面図である。
【符号の説明】
15 シャフト
25 弁体
51 肩部
52 小径部
54 止め輪
55 溝部
65 シール材
66 プレート
Claims (2)
- 弁ボディに、圧力流体の入力ポート、出力ポート、これらのポートを連通させる流路中の弁座、及び該弁座を開閉する弁体を備えた2ポート弁において、
前記弁体を開閉駆動するシャフトの端部には、テーパ状の肩部及び該肩部の先端から軸方向に延びる小径部が形成されると共に、該小径部の先端部付近に、溝部に装着された止め輪と該止め輪に係止するプレートとが取り付けられ、
前記弁体には、前記シャフトの小径部が挿入される貫通孔と、該貫通孔のシャフト先端側の一部を一定孔径に拡径して形成した環状の段部と、上記貫通孔の基端部側の端部を前記肩部のテーパと一致するテーパ状に拡径して形成したテーパ部とが設けられ、前記段部には、前記シャフトと前記弁体との間を封止するシール材が装着され、
前記弁体が、前記シャフトに取り付けられた前記プレートで、前記シール部材を介してテーパ部を前記シャフトの肩部に弾性的に押しつけられることにより、該肩部に係止している、
ことを特徴とする2ポート弁。 - 前記弁体が、弁座の開閉のために駆動されるピストンにシャフトを介して連結され、前記ピストンの一側面にパイロット流体圧が供給・排出される圧力作用室が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の2ポート弁。
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