JP2001065633A - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP2001065633A
JP2001065633A JP24234999A JP24234999A JP2001065633A JP 2001065633 A JP2001065633 A JP 2001065633A JP 24234999 A JP24234999 A JP 24234999A JP 24234999 A JP24234999 A JP 24234999A JP 2001065633 A JP2001065633 A JP 2001065633A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置空間を極小化し得ると共に、長期の使用
に関しても劣化が少なく、初期の減衰機能を長期に亘っ
て維持し得る免震装置を提供すること。 【解決手段】 免震装置1は、沓3と、沓3の上に相対
的に水平方向に可動に配された沓5と、沓3の水平方向
の振動に基づく沓5の水平方向の相対的な振動を免震す
るように、沓3及び5の間に介在された免震機構8と、
沓3の水平方向の振動に基づく沓5の水平方向の相対的
な振動において粘弾性流体50を体積圧縮させて当該振
動を減衰させると共に、沓3及び5の互いの水平方向の
相対的位置を復元する減衰機構9とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物等の構造物を
地震の被害から防止するために構造物と基礎等の基体と
の間に配置される免震装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】免震装置は、構造物を
免震支持するように構造物と基体との間に配置されるの
であるが、この種の免震装置に、転がり又は滑り介在子
を用いることが提案されているが、転がり又は滑り介在
子を用いた免震装置では、その免震機能は極めて優れる
が、減衰機能が比較的少なく振動がいつまでも構造物に
残存したり、構造物が共振するという虞がある。
【0003】そこで、通常、この種の免震装置は、鋼棒
ダンパ、摩擦ダンパ等を具備して構成されるのである
が、鋼棒ダンパでは、ある程度の長さを必要として比較
的大きな縦方向の設置空間を必要とする上に、疲労破壊
の虞もあって長期の使用に関して未だ信頼性が得られて
いなく、摩擦ダンパでは、摩擦面の摩耗、腐食等の劣化
により、長期の使用において減衰機能が劣化する虞があ
る。
【0004】本発明は、前記諸点に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは、設置空間を極小化
し得ると共に、長期の使用に関しても劣化が少なく、初
期の減衰機能を長期に亘って維持し得る免震装置を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第一の態様の免
震装置は、下側の沓と、この下側の沓の上に相対的に水
平方向に可動に配された上側の沓と、下側の沓の水平方
向の振動に基づく上側の沓の水平方向の相対的な振動を
免震するように、上側及び下側の沓の間に介在された転
がり又は滑り介在子を有した免震機構と、下側の沓の水
平方向の振動に基づく上側の沓の水平方向の相対的な振
動において粘弾性流体を体積圧縮させて当該振動を減衰
させると共に、上側及び下側の沓の互いの水平方向の相
対的位置を復元する減衰機構とを具備している。
【0006】第一の態様の免震装置によれば、粘弾性流
体の体積圧縮を用いるために、疲労破壊の虞がなく、更
には、摩擦面の摩耗、腐食等の劣化もない上に、小さな
量で十分な減衰性を得ることができる結果、設置空間を
極小化し得ると共に、長期の使用に関しても劣化が少な
く、初期の減衰機能を長期に亘って維持し得る。
【0007】粘弾性流体としては、化学的安定性を有し
たシリコン流体からなるものが好ましいが、その他の粘
弾性流体でもよい。
【0008】減衰機構は、本発明の第二の態様の免震装
置のように、粘弾性流体が内部に封入されたシリンダ本
体と、このシリンダ本体内に一端部が進退自在に配され
たロッドとを有したシリンダ装置を少なくとも一個具備
しているのが好ましい。
【0009】第二の態様の免震装置にように、シリンダ
装置でもって減衰機構を構成すると、免震装置をよりコ
ンパクトにできる上に、粘弾性流体を封止できるために
減衰機能の低下を防ぎ得る。
【0010】シリンダ装置は、本発明の第三の態様の免
震装置のように、そのロッドが、その一端で下側の沓及
び上側の沓のうちの一方に連結されて、そのシリンダ本
体が、下側の沓及び上側の沓のうちの他方に固着され
て、構成されるのが好ましいが、ここで、ロッドは、本
発明の第四の態様の免震装置のように、その一端で下側
の沓及び上側の沓のうちの一方に固着されて連結されて
いるのが好ましいが、これに代えて、一方に離反自在に
当接させて連結されていてもよい。
【0011】本発明の第五の態様の免震装置では、第二
の態様の免震装置において、減衰機構は、少なくとも一
対のシリンダ装置を具備しており、この一対のシリンダ
装置のうちの一方のシリンダ装置のロッドは、その一端
で下側の沓及び上側の沓のうちの一方の受部の一方の垂
直面に離反自在に当接しており、一方のシリンダ装置の
シリンダ本体は、下側の沓及び上側の沓のうちの他方に
固着されており、一対のシリンダ装置のうちの他方のシ
リンダ装置のロッドは、その一端で下側の沓及び上側の
沓のうちの一方の受部の他方の垂直面に離反自在に当接
しており、他方のシリンダ装置のシリンダ本体は、下側
の沓及び上側の沓のうちの他方に固着されている。
【0012】第五の態様の免震装置によれば、減衰機構
が一対のシリンダ装置を有して、この一対のシリンダ装
置の各ロッドが受部の一方及び他方の垂直面の夫々に離
反自在に当接しているために、減衰機構により、水平面
内の一の方向とこの一の方向と逆の方向に関して均等に
減衰機能を好ましく発揮できる。
【0013】第五の態様の免震装置において、下側の沓
及び上側の沓のうちの一方の沓の沓本体に受板部材を取
り付けて、この受板部材を受部としてもよく、また、沓
本体に一体的に突起を形成し、この突起を受部としても
よい。
【0014】上記の本発明におけるロッドとしては、単
なる丸棒であってもよいが、本発明の第六の態様の免震
装置のように、それに膨大部が設けられていてもよく、
この場合、膨大部としては、ロッドの先端に取り付けら
れた所謂ピストンであっても、又はこれに代えて若しく
はこれと共にロッドの途中に一体的に形成された瘤のよ
うな膨出部等であってもよい。このようにロッドに膨大
部を設けると、振動における粘弾性流体の比較的大きな
流動抵抗により当該振動をより効率よく減衰させること
ができる。
【0015】二つの沓のみで本発明の免震装置を構成し
てもよいが、これに代えて、本発明の第七の態様の免震
装置のように、下側及び上側の沓の夫々に対して水平方
向に相対的に可動になって、下側の沓に対しては上側の
沓となり、上側の沓に対しては下側の沓となるように、
下側及び上側の沓の間に介在された中間沓を少なくとも
一個更に具備してもよい。
【0016】第七の態様の免震装置によれば、水平面内
で少なくとも二つの方向の振動に対して免震することが
できるようになり、その結果、水平面内の全方向に関し
て免震機能を発揮できる。この場合、好ましくは、第八
の態様の免震装置のように、中間沓を、下側の沓に対し
ては水平方向の一の方向に相対的に可動に、上側の沓に
対しては、水平方向の一の方向に対して直交する水平方
向の他の一の方向に相対的に可動にすることにより、水
平面内の全方向に関してほぼ均等に免震機能を発揮でき
る。
【0017】本発明に係る免震装置は、事務所ビル、集
合住宅、戸建住宅又は美術品展示ケース等の構造物と、
地盤、基礎又は基台等の基体との間に介在されて、基体
上に構造物を免震支持するために用いられる。
【0018】本発明における、転がり介在子として、円
柱状のローラを一つの好ましい例として挙げることがで
きるが、これに代えて又はこれと共に球でもよく、ま
た、滑り介在子としては、主としてポリテトラフルオロ
エチレン等からなる滑り層を表面に具備した滑り板で
も、或いは、対向する両沓の対向面に一体的に形成され
た滑り層それ自体であってもよい。
【0019】
【発明の実施の形態】次に本発明を、その実施の形態の
好ましい例を示す図を参照して詳細に説明する。なお、
本発明はこれら実施の形態に何等限定されないのであ
る。
【0020】図1から図4において、本例の免震装置1
は、下面2で地盤、基礎又は基台等の基体に固定される
沓3と、沓3の上に相対的に水平方向H1に可動に配さ
れた沓4と、沓4の上に、水平方向H1に対して直交す
る水平方向H2に相対的に可動に配された沓5と、沓3
の水平方向H1の振動に基づく沓3に対する沓4の水平
方向H1の相対的な振動を免震するように、沓3及び4
の間に介在された転がり介在子としての円柱状の複数の
ローラ6を有すると共に、沓3の水平方向H2の振動に
基づく沓4に対する沓5の水平方向H2の相対的な振動
を免震するように、沓4及び5の間に介在された転がり
介在子としての円柱状の複数のローラ7を有する免震機
構8と、沓3の水平方向H1の振動に基づく沓3に対す
る沓4の水平方向H1の相対的な振動において粘弾性流
体50を体積圧縮させて当該振動を減衰させると共に、
振動が収まった後に、沓3に対する沓4の水平方向の相
対的位置を元の位置に戻す、すなわち復元し、同様に、
沓3の水平方向H2の振動に基づく沓4に対する沓5の
水平方向H2の相対的な振動において粘弾性流体50を
体積圧縮させて当該振動を減衰させると共に、振動が収
まった後に、沓4に対する沓5の水平方向の相対的位置
を復元する減衰機構9とを具備している。
【0021】本例では、沓4は、下側の沓3に対しては
水平方向の一の方向H1の方行に相対的に可動であっ
て、上側の沓5に対しては、水平方向の一の方向H1に
対して直交する水平方向の他の一の方向H2に相対的に
可動になっている中間沓となっている。
【0022】沓3は、矩形状の沓本体11と、沓本体1
1の上面12に一体的に突出して形成されたローラ受台
部13と、ローラ受台部13の上面14に一体的に突出
して且つ方向H1に沿って伸びて形成された案内突条1
5と、沓本体11の上面12の方向H2の両端部に夫々
取り付けられたブラケット16及び17とを具備してい
る。
【0023】沓4は、矩形状の沓本体18と、沓本体1
8の下面19に一体的に突出して形成されたローラ受台
部20と、沓本体18の下面19の方向H2の両端部に
夫々取り付けられたブラケット21及び22と、沓本体
18の上面23に一体的に突出して形成されたローラ受
台部24と、ローラ受台部24の上面25に一体的に突
出して且つ方向H2に沿って伸びて形成された案内突条
26と、沓本体18の上面23の方向H1の両端部に夫
々取り付けられたブラケット27及び28とを具備して
いる。
【0024】沓5は、矩形状の沓本体29と、沓本体2
9の下面30に一体的に突出して形成されたローラ受台
部31と、沓本体29の下面30の方向H1の両端部に
夫々取り付けられたブラケット32及び33とを具備し
ている。
【0025】各ローラ6は、方向H1に関して等間隔を
もって配列されており、各ローラ6の軸方向のほぼ中央
には、案内突条15を受容する環状溝41が形成されて
おり、各ローラ6は、ローラ受台部13の上面14及び
ローラ受台部20の下面42に転がり接触して、しか
も、案内突条15に案内されて方向H1に転動できるよ
うになっており、同じく、各ローラ7は、方向H2に関
して等間隔をもって配列されており、各ローラ7の軸方
向のほぼ中央には、案内突条26を受容する環状溝43
が形成されており、各ローラ7は、ローラ受台部24の
上面25及びローラ受台部31の下面44に転がり接触
して、しかも、案内突条26に案内されて方向H2に転
動できるようになっている。
【0026】減衰機構9は、沓3と沓4との間であっ
て、ローラ6の両側に配された一対のシリンダ装置45
及び46と、沓4と沓5との間であって、ローラ7の両
側に配された一対のシリンダ装置47及び48とを具備
している。一対のシリンダ装置45及び46は、沓3の
水平方向H1の振動に基づく沓4の水平方向H1の相対
的な振動において粘弾性流体50を体積圧縮させて当該
振動を減衰させると共に、振動が収まった後に、沓3に
対する沓4の水平方向の相対的位置を復元するようにな
っており、一対のシリンダ装置47及び48は、沓3の
水平方向H2の振動に基づく沓4に対する沓5の水平方
向H2の相対的な振動において粘弾性流体50を体積圧
縮させて当該振動を減衰させると共に、振動が収まった
後に、沓4に対する沓5の水平方向の相対的位置を復元
するようになっている。
【0027】シリンダ装置45から48の夫々自体は、
互いに同様に構成されており、また、シリンダ装置45
と46とは、沓3と沓4との間に互いに同様に、シリン
ダ装置47と48とは、沓4と沓5との間に互いに同様
に配されているので、以下、シリンダ装置45について
のみ詳細に説明し、シリンダ装置46から48について
は同一の符号を付して必要に応じて説明する。
【0028】シリンダ装置45は、シリコン流体からな
る粘弾性流体50が内部に封入されたシリンダ本体51
と、シリンダ本体51内に一端部が進退自在に配された
ロッド52とを有しており、ロッド52は、その一端5
3でブラケット21にねじ等により螺着されて沓4に固
着されて連結されており、シリンダ本体51は、沓3の
ブラケット16にねじ等により螺着されて沓3に固着さ
れている。
【0029】シリンダ装置47においては、そのロッド
52は、その一端53でブラケット32にねじ等に螺着
されて沓5に固着されて連結されており、そのシリンダ
本体51は、ブラケット27にねじ等により螺着されて
沓4に固着されている。
【0030】以上の免震装置1では、地震等により基体
が方向H1に振動されると、沓3もまた方向H1に振動
され、この方向H1の振動による各ローラ6の方向H1
の転動で、図5に示すように、沓4は、沓3に対して方
向H1に繰り返して振動される。この振動において、シ
リンダ装置45及び46の各ロッド52は、対応のシリ
ンダ本体51内に対して、当該シリンダ本体51内に封
入された粘弾性流体50を体積圧縮、膨張させ且つそれ
を流動させながら進退され、この粘弾性流体50の体積
圧縮、膨張とその流動とで、各ロッド52の方向H1の
振動エネルギは減衰される結果、沓4の沓3に対する方
向H1の振動も可及的速やかに減衰されることになる。
そして、振動が収まった後は、粘弾性流体50による内
圧に基づいてシリンダ装置45及び46の各ロッド52
は、対応のシリンダ本体51から一杯に退出される結
果、沓4は、沓3に対して水平方向H1に関して元の位
置に戻される。
【0031】地震等により基体が方向H2に振動される
場合も同様であって、図6に示すように、方向H2の振
動による各ローラ7の方向H2の転動で、沓5は、沓4
に対して方向H2に繰り返して振動される。この振動に
おいて、シリンダ装置47及び48の各ロッド52は、
対応のシリンダ本体51内に対して、当該シリンダ本体
51内に封入された粘弾性流体50を体積圧縮、膨張さ
せ且つそれを流動させながら進退され、この粘弾性流体
50の体積圧縮、膨張とその流動とで、各ロッド52の
方向H2の移動エネルギは減衰される結果、沓5の沓4
に対する方向H2の振動も可及的速やかに減衰されるこ
とになる。そして、振動が収まった後は、粘弾性流体5
0による内圧に基づいてシリンダ装置47及び48の各
ロッド52は、対応のシリンダ本体51から一杯に退出
される結果、沓5は、沓4に対して水平方向H2に関し
て元の位置に戻される。
【0032】したがって、免震装置1によれば、地震等
において沓3の水平面内のいずれの方向の振動をも沓5
に対して免震して、しかも、沓3に対する沓5の水平面
内のいずれの方向の振動をも可及的速やかに減衰させる
ことができ、沓5上に設置される構造物を好ましく免震
支持できる。
【0033】そして、免震装置1によれば、粘弾性流体
50の体積圧縮を用いるために、疲労破壊の虞がなく、
更には、摩擦面の摩耗、腐食等の劣化もない上に、小さ
な量で十分な減衰性を得ることができる結果、設置空間
を極小化し得ると共に、長期の使用に関しても劣化が少
なく、初期の減衰機能を長期に亘って維持し得る。
【0034】また免震装置1においては、減衰機構9が
シリンダ装置45から48を具備して構成されているた
めに、免震装置1をよりコンパクトにできる上に、粘弾
性流体50を封止できるために減衰機能の低下を防ぎ得
る。
【0035】更にまた免震装置1においては、中間沓と
しての沓4を具備し、沓4が下側の沓3に対しては水平
方向H1に相対的に可動に、上側の沓5に対しては、水
平方向H1対して直交する水平方向H2に相対的に可動
になっているために、水平面内の全方向に関してほぼ均
等に免震機能を発揮できる。
【0036】ところで、免震装置1では、地震のない状
態では、図1及び図2に示すように、各ロッド52がシ
リンダ本体51の内圧によりシリンダ本体51から一杯
に退出された状態にされるので、地震においては、沓3
に対して沓4及び5は、図1及び図2に示す状態から片
方においてしか振動し得ないが、これを、図7及び図8
に示すように、両方において振動できるようにしてもよ
い。
【0037】すなわち、図7及び図8に示す免震装置1
の減衰機構9は、沓3と沓4との間において、ローラ6
の各側に配された一対のシリンダ装置61及び62(図
7ではローラ6の一方側のみを図示する)と、沓4と沓
5との間において、ローラ7の各側に配された一対のシ
リンダ装置63及び64(図8ではローラ7の一方側の
みを図示する)とを具備しており、一対のシリンダ装置
61及び62は、沓3の水平方向H1の振動に基づく沓
3に対する沓4の水平方向H1の相対的な振動において
粘弾性流体50を体積圧縮させて当該振動を減衰させる
と共に、振動が収まった後に、沓3に対する沓4の水平
方向の相対的位置を復元するようになっており、一対の
シリンダ装置63及び64は、沓3の水平方向H2の振
動に基づく沓4に対する沓5の水平方向H2の相対的な
振動において粘弾性流体50を体積圧縮させて当該振動
を減衰させると共に、振動が収まった後に、沓4に対す
る沓5の水平方向の相対的位置を復元するようになって
いる。
【0038】シリンダ装置61のロッド52は、その一
端53で沓4の受部としての受板部材65の一方の垂直
面66に離反自在に当接しており、シリンダ装置61の
シリンダ本体51は、ブラケット16を介して沓本体1
1に固着されており、シリンダ装置62のロッド52
は、その一端53で受板部材65の他方の垂直面67に
離反自在に当接しており、シリンダ装置62のシリンダ
本体51は、ブラケット16を介して沓本体11に固着
されており、シリンダ装置63のロッド52は、その一
端53で沓5の受部としての受板部材71の一方の垂直
面72に離反自在に当接しており、シリンダ装置63の
シリンダ本体51は、ブラケット16を介して沓本体1
8に固着されており、シリンダ装置64のロッド52
は、その一端53で受板部材71の他方の垂直面73に
離反自在に当接しており、シリンダ装置64のシリンダ
本体51は、ブラケット16を介して沓本体18に固着
されている。
【0039】受板部材65は、沓本体18の下面19に
溶接等により固着されており、受板部材71も同様に、
沓本体29の下面30に溶接等により固着されている。
【0040】図7及び図8に示す免震装置1では、地震
において、シリンダ装置61のロッド52がそのシリン
ダ本体51内に進入される際には、垂直面67へのシリ
ンダ装置62のロッド52の一端53の当接が解除され
て、当該一端53と垂直面67との間に隙間が生じ、シ
リンダ装置62のロッド52がそのシリンダ本体51内
に進入される際には、垂直面66へのシリンダ装置61
のロッド52の一端53の当接が解除されて、当該一端
53と垂直面66との間に隙間が生じ、同様にして、地
震において、シリンダ装置63のロッド52がそのシリ
ンダ本体51内に進入される際には、垂直面73へのシ
リンダ装置64のロッド52の一端53の当接が解除さ
れて、当該一端53と垂直面73との間に隙間が生じ、
シリンダ装置64のロッド52がそのシリンダ本体51
内に進入される際には、垂直面72へのシリンダ装置6
3のロッド52の一端53の当接が解除されて、当該一
端53と垂直面72との間に隙間が生じ、而して、沓3
に対して沓4及び5は、図7及び図8に示す状態から水
平方向において両方において振動できるようになってい
る。
【0041】図7及び図8に示す免震装置1によれば、
減衰機構9が一対のシリンダ装置61及び62並びに6
3及び64を有して、この一対のシリンダ装置61及び
62並びに63及び64の各ロッド52が垂直面66及
び67並びに72及び73の夫々に離反自在に当接して
いるために、減衰機構9により、水平面内の一の方向と
この一の方向と逆の方向に関して均等に減衰機能を好ま
しく発揮できる。
【0042】上記の例の各シリンダ装置において、ロッ
ドに、膨大部としての例えばピストンを取り付けて、当
該ロッドをピストンロッドとして構成することにより、
振動におけるピストンロッドのシリンダ本体内に対する
進退で、粘弾性流体による流動抵抗をより多く生じさせ
ることができる結果、振動エネルギの減衰をより効果的
に得ることができる。
【0043】なお、構造物と基体との間に複数個の免震
機構8を介在させる場合には、その全ての免震機構8に
対して本発明を適用してもよいが、これに代えて、一部
の免震機構8に対して本発明を適用してもよい。複数個
の免震機構8に本発明を適用する場合には、減衰機構と
しての上記のようなシリンダ装置の数と配置とは、振動
が収まった後に、シリンダ装置の全体としての機能が構
造物を元の位置に復帰させるように働くように、決定さ
れればよい。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、設置空間を極小化し得
ると共に、長期の使用に関しても劣化が少なく、初期の
減衰機能を長期に亘って維持し得る免震装置を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施の形態の一例の正面図で
ある。
【図2】図1に示す例の側面図である。
【図3】図1に示す例の中間沓及び上沓を省いた平面図
である。
【図4】図1に示す例の上沓を省いた平面図である。
【図5】図1に示す例の動作説明図である。
【図6】図1に示す例の動作説明図である。
【図7】発明の好ましい実施の形態の他の例の正面図図
である。
【図8】図7に示す例の側面図である。
【符号の説明】
1 免震装置 3、4、5 沓 6、7 ローラ 8 免震機構 9 減衰機構

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下側の沓と、この下側の沓の上に相対的
    に水平方向に可動に配された上側の沓と、下側の沓の水
    平方向の振動に基づく上側の沓の水平方向の相対的な振
    動を免震するように、上側及び下側の沓の間に介在され
    た転がり又は滑り介在子を有した免震機構と、下側の沓
    の水平方向の振動に基づく上側の沓の水平方向の相対的
    な振動において粘弾性流体を体積圧縮させて当該振動を
    減衰させると共に、上側及び下側の沓の互いの水平方向
    の相対的位置を復元する減衰機構とを具備した免震装
    置。
  2. 【請求項2】 減衰機構は、粘弾性流体が内部に封入さ
    れたシリンダ本体と、このシリンダ本体内に一端部が進
    退自在に配されたロッドとを有したシリンダ装置を少な
    くとも一個具備している請求項1に記載の免震装置。
  3. 【請求項3】 ロッドは、その一端で下側の沓及び上側
    の沓のうちの一方に連結されており、シリンダ本体は、
    下側の沓及び上側の沓のうちの他方に固着されている請
    求項1又は2に記載の免震装置。
  4. 【請求項4】 ロッドは、その一端で下側の沓及び上側
    の沓のうちの一方に固着されて連結されている請求項3
    に記載の免震装置。
  5. 【請求項5】 減衰機構は、少なくとも一対のシリンダ
    装置を具備しており、この一対のシリンダ装置のうちの
    一方のシリンダ装置のロッドは、その一端で下側の沓及
    び上側の沓のうちの一方の受部の一方の垂直面に離反自
    在に当接しており、一方のシリンダ装置のシリンダ本体
    は、下側の沓及び上側の沓のうちの他方に固着されてお
    り、一対のシリンダ装置のうちの他方のシリンダ装置の
    ロッドは、その一端で下側の沓及び上側の沓のうちの一
    方の受部の他方の垂直面に離反自在に当接しており、他
    方のシリンダ装置のシリンダ本体は、下側の沓及び上側
    の沓のうちの他方に固着されている請求項2に記載の免
    震装置。
  6. 【請求項6】 ロッドには、膨大部が設けられている請
    求項1から5のいずれか一項に記載の免震装置。
  7. 【請求項7】 下側及び上側の沓の夫々に対して水平方
    向に相対的に可動になって、下側の沓に対しては上側の
    沓となり、上側の沓に対しては下側の沓となるように、
    下側及び上側の沓の間に介在された中間沓を更に具備し
    ている請求項1から6のいずれか一項に記載の免震装
    置。
  8. 【請求項8】 中間沓は、下側の沓に対しては水平方向
    の一の方向に相対的に可動であって、上側の沓に対して
    は、水平方向の一の方向に対して直交する水平方向の他
    の一の方向に相対的に可動になっている請求項7に記載
    の免震装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003035336A (ja) * 2001-07-23 2003-02-07 Mitsubishi Nuclear Fuel Co Ltd ショックアブソーバ
CN109941167A (zh) * 2019-04-27 2019-06-28 吉林大学 非公路车辆座椅水平隔振悬架

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