JP2001065446A - 垂直軸型風車用翼列構造および垂直軸型風車 - Google Patents

垂直軸型風車用翼列構造および垂直軸型風車

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JP2001065446A
JP2001065446A JP23692799A JP23692799A JP2001065446A JP 2001065446 A JP2001065446 A JP 2001065446A JP 23692799 A JP23692799 A JP 23692799A JP 23692799 A JP23692799 A JP 23692799A JP 2001065446 A JP2001065446 A JP 2001065446A
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rotation
wind turbine
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wing
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Hitoshi Iijima
仁 飯島
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    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/74Wind turbines with rotation axis perpendicular to the wind direction

Abstract

(57)【要約】 【課題】 風力により自己起動可能な垂直軸型風車の翼
列構造とその翼列構造を用いた垂直軸型風車を提供す
る。 【解決手段】 垂直軸型風車10の翼列は2組の翼群2
0で構成され、各翼群20は上下2箇所で2本の支持腕
14の一端に固定され、支持腕14の他端は垂直回転軸
12の上下部に固定され、垂直回転軸12は支持部15
で回動可能に軸着されている。垂直回転軸12はエネル
ギー変換手段に接続され垂直回転軸12の回転エネルギ
ーを電力等に変換している。翼群20は、第1のブレー
ド21、第2のブレード22、第3のブレード23の3
枚のブレードで構成され、それぞれのブレードは翼型を
形成し、各ブレードは円運動方向方向に直列に並んだ配
列であり、円運動方向に先行するブレードの回転半径が
後続するブレードの回転半径以下となっている。この場
合第1のブレード21は他のブレードよりも小型となっ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は垂直軸型風車に関
し、特にその翼列構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自然風をエネルギー源として利用する風
車は古来世界各地で利用されていた。その殆どは、オラ
ンダの風車に見られるようなプロペラ型の水平軸型の風
車であり、近年エネルギー資源問題から国内でも風車の
活用が注目され、翼数、翼形状、尾翼の有無、翼の角度
の変化などエネルギー変換効率の向上のための工夫が行
われてきた。
【0003】しかし、水平軸型の風車では、風車の方向
が風の流れの方向に向くように制御することが必要であ
り、また発電機などのエネルギー取り出し手段が通常地
面に近いところにあるため水平軸の回転を垂直軸の回転
に変換する機構を高い位置に設ける必要があり、さらに
翼がこの機構から片持ち状態で支持されるためそれらに
対応する複雑な構造が必要となるという問題点があっ
た。
【0004】この問題を解決するため、風の方向と関係
なく駆動でき、回転軸が垂直方向である垂直軸型の風車
が開発されており、特にダリウス型に代表されるような
翼の揚力を利用する高速型の垂直軸型風車がその優れた
特性から注目されている。
【0005】図8は従来例の垂直軸型風車の模式的外形
図であり、(a)はφダリウス型風車、(b)は東海大
型直線翼垂直軸風車である。これらの風車は、ブレード
の断面が翼型状となっていて揚力を発生し、その揚力か
ら回転力を得ることから、翼の受ける風圧により回転力
を得る抵抗型風車に対して揚力型風車に分類される。φ
ダリウス型風車60は支持部66に回動可能に支持され
た垂直回転軸65の上下に2枚のブレード61の先端が
直接保持されている。東海大型直線翼垂直軸風車70は
支持部76に回動可能に支持された垂直回転軸75の上
下に支持腕74を介して複数のブレード71が保持され
ている。
【0006】図9は従来例の垂直軸型風車の動作原理を
説明するための模式図である。ブレード81は回転中心
82を中心として回転方向83で回転している。ブレー
ド81は回転基準線87に対して360度回転するが回
転角φの状態について説明する。ここで、V∞は空気の
流速と方向を示すベクトルでここでは流体は一様流であ
るものとする。rはブレード81の回転半径、ωはブレ
ード81の回転角速度、従ってrωはブレード速度のベ
クトル、VR はブレード81への相対流入風のベクト
ル、αはブレード81への相対流入風VR の流入角、L
はブレード81に作用する揚力のベクトル、Dはブレー
ド81に作用する抗力のベクトル、Fbは揚力Lと抗力
Dとが合成されてブレードに作用する力のベクトル、F
tはFbによりブレード81に加わる回転方向への力の
ベクトル、φはブレード81の回転基準線87からの回
転角である。
【0007】図9を参照して垂直軸型風車の動作原理を
説明する。ブレード81は一様流V∞の中を回転中心8
2を中心として半径r、角速度ωで回転方向83に回転
しているとする。ブレード81に流入する空気流は、ブ
レード81から見ると一様流V∞とブレード速度rωを
合成したものであるから、ブレード81の進行方向に流
入角αを有する図9中のブレードへの相対流入風VR
なる。このとき、流入角αを有するブレードへの相対流
入風VR により、ブレード81にはその翼型から決まる
揚力Lと抗力Dが発生し、ブレード81にはその合成力
Fbが作用する。この合成力Fbはブレード81を支持
腕をを介して回転中心82方向に押圧する分力と回転方
向83に向けて押圧する分力Ftとに分かれ、この分力
Ftを全周にわたり積分したものがこのブレード81の
トルクとなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ブレード速度
rωが減少すると図9から理解できるように同じ回転角
φであっても流入角αが次第に増大する。流入角αが翼
型によって決まる所定の値を超えるとブレード(翼)5
1は失速状態になる。翼が失速すると抗力Dが大きくな
り、揚力Lは小さくなる。従って回転方向への力Ftは
負となる。従ってこれまで翼に回転方向のトルクを与え
ていた回転角φにおいてもトルクが得られなくなり全て
の回転角におけるトルクの積分が減少し、さらには負の
トルクとなる。
【0009】φダリウス型、東海大直線翼垂直軸型と
も、一様流V∞に対するブレード速度rωの比率(周速
比β=rω/V∞)が約2以下の場合は、即ち空気流の
流速に対しブレード速度が2倍以下となると、全周にわ
たり積分したブレード51のトルクが負となる。
【0010】図10は文献(「直線型垂直軸風車の性
能」関和市他、日本太陽エネルギー学会誌 Vol.1
6、No.3、p.31〜38)から引用した従来例の
垂直軸型風車の周速比βと風車効率CP との関係を示す
模式的グラフである。図10に示されるように風車効率
P は周速比2では負となっている。風車は通常最も風
車効率CP の高くなる周速比βが4前後となるように回
転速度を制御されるが、低速側で風車効率CP が一定値
以下となると制御が困難となる。
【0011】このように、周速比0から約2までの領域
ではトルクが負になるため、風が吹いても風車を停止状
態から自己起動させることができない。このため従来の
垂直軸型風車では周速比が自己回転可能な周速比となる
までモータなどの補助動力で駆動する必要があり、起動
のための動力や、風速を監視して起動を制御するシステ
ムが必要となり、それらの初期コストとメンテナンス費
用とを必要とするという問題点があった。
【0012】本発明の目的は、風力により自己起動可能
な垂直軸型風車の翼列構造とその翼列構造を用いた垂直
軸型風車を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の垂直軸型風車の
翼列構造は、垂直回転軸を回転中心として同心円運動が
可能な翼列を有する垂直軸型風車の翼列構造であって、
翼列が複数の翼群から構成され、各翼群は所定の関係に
配列された所定の翼型の複数のブレードから構成され
る。
【0014】各翼群を構成する複数のブレードの所定の
配列が、円運動方向に直列に並んだ配列であり、円運動
方向に先行するブレードの回転半径が後続するブレード
の回転半径以下であることが好ましく、各翼群を構成す
る複数のブレードの所定の配列が、円運動方向に先行す
るブレードが後続するブレードの半径方向内側に位置
し、先行するブレードの後端が後続するブレードの先端
部と半径方向に間隙をおいて重なるような雁行状態の配
列であってもよい。
【0015】円運動方向の最先端のブレードが、独立し
た小型のブレードであってもよく、後続するブレードに
対してスロットを有するスラットの形状をなすブレード
であってもよい。
【0016】本発明の垂直軸型風車は、垂直回転軸を回
転中心として同心円運動が可能な翼列が、複数の翼群か
ら構成される垂直軸型風車であって、所定の関係に配列
された所定の翼型の複数のブレードから構成される複数
の翼群と、翼群の同心円運動の中心となる垂直回転軸
と、各翼群を垂直回転軸に固定する1個以上の支持腕
と、垂直回転軸を回動可能に軸着する支持部と、垂直回
転軸の回転トルクを、利用可能なエネルギーに変換する
エネルギー変換手段とを備える。
【0017】各翼群を構成する複数のブレードの所定の
配列が、円運動方向に直列に並んだ配列であり、円運動
方向に先行するブレードの回転半径が後続するブレード
の回転半径以下であることが好ましく、各翼群を構成す
る複数のブレードの所定の配列が、円運動方向に先行す
るブレードが後続するブレードの半径方向内側に位置
し、先行するブレードの後端が後続するブレードの先端
部と半径方向に間隙をおいて重なるような雁行状態の配
列であってもよい。
【0018】円運動方向の最先端のブレードが、独立し
た小型のブレードであってもよく、後続するブレードに
対してスロットを有するスラットの形状をなすブレード
であってもよい。
【0019】本発明の翼列構造を有する垂直軸型風車で
は、前置された翼の空気流に与える影響により低周速回
転時において翼の失速範囲が抑えられるため、低周速回
転時においても大きなトルクを得ることができ、自己起
動させることが可能になる。従って起動のための動力や
起動制御が不要となりコストの低減がはかれる。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態
の垂直軸型風車の模式的外形図であり(a)は斜視図、
(b)は上面図である。本発明の実施の形態の垂直軸型
風車10は翼列として2組の翼群20を有し、各翼群2
0は上下2箇所で2本の支持腕14の一端に固定され、
支持腕14の他端は垂直回転軸15の上下部に固定さ
れ、垂直回転軸15は支持部16で回動可能に軸着され
ている。垂直回転軸15は支持部16内で不図示の発電
機などのエネルギー変換手段に接続され風力による垂直
回転軸15の回転エネルギーを電力等の利用可能なエネ
ルギーに変換している。
【0021】翼群20は、第1のブレード21、第2の
ブレード22、第3のブレード23の3枚のブレードで
構成され、それぞれのブレードは翼型を形成し、各ブレ
ードはそれぞれ前のブレードの回転半径が後のブレード
の回転半径以下で回転方向に並んで配列されている。こ
の場合第1のブレード21は他のブレードよりも小型と
なっている。ここでは前のブレードの回転半径が後のブ
レードの回転半径以下で回転方向に並んで配列されてい
るととしたが、前のブレードの後端が後のブレードの前
端の下側に重なるように回転方向および半径方向にずら
した雁行状態で配置されていてもよい。
【0022】このように複数の翼を配置することで前段
のブレードの翼型で加速された空気流が後段のブレード
の翼型に流入して見掛け上後段のブレードのブレード速
度rωを上昇させたと同様の効果をもたらし、結果とし
て流入角αを減少させ、回転中の翼の失速の範囲を抑制
する。
【0023】図2は本発明の実施の形態の垂直軸型風車
の動作原理を説明するための模式図である。ここでは第
2のブレード22について説明する。第2のブレード2
2は回転中心12を中心として回転方向13で回転して
いる。ここで、V∞は空気の流速と方向を示すベクトル
でここでは流体は一様流であるものとする。rは第2の
ブレード22の回転半径、ωは第2のブレード22の回
転角速度、従ってrωは第2のブレード22のブレード
速度のベクトル、Vb は第1のブレード21が空気流に
与えた速度のベクトル、VR は第2のブレード22への
相対流入風のベクトル、αは第2のブレード22への相
対流入風VR の流入角である。
【0024】図2を参照して本発明の実施の形態の垂直
軸型風車の動作原理を説明する。第2のブレード22は
一様流V∞の中を、回転中心12を中心として半径r、
角速度ωで回転方向13に回転しているものとする。ま
た第1のブレード21および第3のブレード23も同様
に同じ角速度ωで回転方向13に回転している。そのた
め第1のブレード21は翼型として空気流に作用し、第
1のブレード21が作用した空気流により第2のブレー
ド22にはVbのベクトルが作用する。もし、第1のブ
レード21がない場合には従来例で図9を参照して説明
したように、一様流のベクトルV∞とブレード速度のベ
クトルrωは図中の点線のように合成される。しかし、
本発明の実施の形態では第1のブレード21が空気流に
与えたベクトルVbが加わるので、ベクトルV∞とベク
トルVbとが合成されてベクトルV’∞となり、ベクト
ルV’∞とブレード速度のベクトルrωとが合成されて
ブレードの相対流入風のベクトルVRとなる。このよう
に第1のブレード21を設けたことにより、流入角αが
減少するので失速しない回転位置の範囲が広くなり、全
体としての揚力が増大しブレード22のトルクが増大す
る。
【0025】翼にスラットを付加すると最大揚力係数
(CLMAX )が約0.5%増加し、最大揚力が発生する
仰角(流入角)αが8°大きくなる(「THEORY
OFWING SECTIONS」 IRA H.AB
BOTT他著、NEW YORK DOBER PUB
LICATIONS発行、225ページ、Fig.13
1、226ページ、Fig.132参照)。ここでは翼
にスラットを付加した場合を例として説明するが前方に
独立翼を設けた場合でも同様の効果が得られる。
【0026】図3はこの条件により翼型がNACA00
12の翼のみの時と同じ翼にスラットを付加した時との
揚力係数CL を試算したグラフである。図中実線で示さ
れるスラット付の翼の揚力係数CL は流入角15°〜2
5°近傍で点線で示される翼のみの時の揚力係数CL
りも高くなっている。
【0027】図4は図3の特性に基づいて単一流管モデ
ルを用いてシュミレーションを行ったNACA0012
の翼のみの時と同じ翼にスラットを付加した時との風車
の特性を示すグラフである。図に示すように、スラット
を付加したことにより周速比βが3以下で風車効率CP
が改善されており、従ってトルク係数も改善されてい
る。ここでトルク係数TC は一枚のブレードに発生する
実際のトルクの理論的な最大トルクに対する比率であ
り、次のように定義される。
【0028】TC =2・TB /ρ・V∞2 ・SU ・R ここで、TB :ブレードに発生するトルク(kg・m2
/sec2 ) ρ :空気の比重(kg/m3 ) V∞:一様流風速(m/sec) SU :風車受風面積(m2 ) R :風車回転半径(m) 図5および図6は、NACA0012の翼のみの時と同
じ翼にスラットを付加した時との各周速比における回転
角とトルク係数との関係を示す模式的グラフであり、図
5(a)は周速比0.5の場合、図5(b)は周速比
1.0の場合、図5(c)は周速比1.5の場合、図6
(a)は周速比2.0の場合、図6(b)は周速比2.
5の場合、図6(c)は周速比3.0の場合である。
【0029】図に見られるように、周速比0.5から
2.5までの範囲ではスラットを付加した翼でトルクが
増加している。しかし、周速比3.0以上ではスラット
のない場合でも翼への流入角が小さくなるのでスラット
による影響は殆ど見られない。
【0030】また、第3のブレード23に対しても第2
のブレード22が同様の作用を及ぼすので第3のブレー
ドのトルクも増大する。一枚目の翼は前置する翼がない
ので失速する回転範囲が広いのでその際の抗力の増加を
抑えるため小さな翼を使用することが望ましい。
【0031】このように回転方向前方に翼やスラットを
設けることによって、回転方向前方の翼が空気流に及ぼ
した力によって後方の翼への流入角が小さくなるという
効果があり、そのため翼の失速する範囲が少なくなり、
図5および図6に見られるように周速比βの低い領域、
即ち風車の回転速度の低い状態でもトルクが発生するの
で、自己起動が可能となる。それによって従来問題であ
った起動の動力が不要となり、起動制御の必要がなくな
る。
【0032】本実施の形態では、翼群の中のブレードの
数を3枚として説明したが3枚に限られるものではな
い。また、第1のブレードを独立した小型のブレードと
して説明したが、第2のブレードに対しスロットを持っ
たスラットとしても同様の効果が得られる。また第1の
ブレードを他のブレードと同じ大きさとすることもでき
る。
【0033】図7は本発明の実施の形態の翼群の応用例
を示す模式的部分平面図であり、(a)は第1のブレー
ド31と第2のブレード32の2枚のブレードで前方の
第1のブレード31が小型の独立翼型の場合、(b)は
第1のブレード41と第2のブレード42の2枚のブレ
ードで前方の第1のブレード41が後方の第2のブレー
ド42に対しスロットを持ったスラットの役割をしてい
る場合、(c)は第1のブレード51と第2のブレード
52と第3のブレード53との3枚のブレードで前方の
第1のブレード51が中央の第2のブレード52に対し
スロットを持ったスラットの役割をし、中央の第2のブ
レード52と後方の第3のブレード53は独立の翼型の
場合である。本図は応用の一例であり更に色々の組合わ
せが可能である。
【0034】また、実施の形態では、翼群を2組として
説明したがこれも2組に限定されるものではなく3組以
上としてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の翼群を有す
る垂直軸型風車では、低周速回転時において翼の失速が
抑えられるため、大きなトルクを得ることができ、自己
起動させることが可能になる。従って起動のための動力
や起動制御が不要となりコストの低減が図れるという効
果がある。
【0036】低周速回転時においても大きなトルクを得
ることができるので低周速回転領域における回転数制御
も容易となる。
【0037】また、従来の垂直軸型風車に比べ、低周速
比で高トルク、高効率型の垂直軸風車を設計できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の垂直軸型風車の模式的外
形図である。(a)は斜視図である。(b)は上面図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態の垂直軸型風車の動作原理
を説明するための模式図である。
【図3】翼型がNACA0012の翼のみの時と同じ翼
にスラットを付加した時との揚力係数を試算したグラフ
である。
【図4】図3の特性に基づいて単一流管モデルを用いて
シュミレーションを行ったNACA0012の翼のみの
時と同じ翼にスラットを付加した時との風車の特性を示
すグラフである。
【図5】NACA0012の翼のみの時と同じ翼にスラ
ットを付加した時との各周速比における回転角とトルク
係数との関係を示す模式的グラフである。(a)は周速
比0.5の場合である。(b)は周速比1.0の場合で
ある。(c)は周速比1.5の場合である。
【図6】NACA0012の翼のみの時と同じ翼にスラ
ットを付加した時との各周速比における回転角とトルク
係数との関係を示す模式的グラフである。(a)は周速
比2.0の場合である。(b)は周速比2.5の場合で
ある。(c)は周速比3.0の場合である。
【図7】本発明の実施の形態の翼群の例を示す模式的部
分平面図である。(a)は2枚のブレードで前方のブレ
ードが小型の独立翼型の場合である。(b)は2枚のブ
レードで前方のブレードが後方のブレードに対しスロッ
トを持ったスラットの役割をしている場合である。
(c)は3枚のブレードで前方のブレードが中央のブレ
ードに対しスロットを持ったスラットの役割をし、中央
と後方のブレードは独立翼型の場合である。
【図8】従来例の垂直軸型風車の模式的外形図である。
(a)はφダリウス型風車である。(b)は東海大型直
線翼垂直軸風車である。
【図9】従来例の垂直軸型風車の動作原理を説明するた
めの模式図である。
【図10】従来例の垂直軸型風車の周速比と風車効率と
の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 垂直軸型風車 12、82 回転中心 13、83 回転方向 14、34、44、54、74 支持腕 15、65、75 垂直回転軸 16、66、76 支持部 17、87 回転基準線 21 第1のブレード 22、32、42 第2のブレード 23、53 第3のブレード 31 第1のブレード(独立型) 41、51 第1のブレード(スラット型) 60 φダリウス風車 61、71、81 ブレード 70 東海大型直線翼垂直軸風車 CL 揚力係数 CP 風車効率 D ブレードに作用する抗力のベクトル Fb 揚力Lと抗力Dとが合成されてブレードに作用
する力のベクトル Ft Fbによりブレードに加わる回転方向への力の
ベクトル L ブレードに作用する揚力のベクトル TC トルク係数 V∞、V’∞ 一様流の流速と方向を示すベクトル Vb 前のブレードが空気流に与えた速度のベクトル VR ブレードへの相対流入風のベクトル r ブレードの回転半径 rω ブレード速度のベクトル α ブレードへの相対流入風VR の流入角 β 周速比 ω ブレードの回転角速度 φ ブレードの回転基準線からの回転角

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直回転軸を回転中心として同心円運動
    が可能な翼列を有する垂直軸型風車の翼列構造であっ
    て、 前記翼列が複数の翼群から構成され、各翼群は所定の関
    係に配列された所定の翼型の複数のブレードから構成さ
    れることを特徴とする垂直軸型風車用翼列構造。
  2. 【請求項2】 各翼群を構成する前記複数のブレードの
    所定の配列が、円運動方向に直列に並んだ配列であり、
    円運動方向に先行するブレードの回転半径が後続するブ
    レードの回転半径以下である請求項1に記載の垂直軸型
    風車用翼列構造。
  3. 【請求項3】 各翼群を構成する前記複数のブレードの
    所定の配列が、円運動方向に先行するブレードが後続す
    るブレードの半径方向内側に位置し、先行するブレード
    の後端が後続するブレードの先端部と半径方向に間隙を
    おいて重なるような雁行状態の配列である請求項2に記
    載の垂直軸型風車用翼列構造。
  4. 【請求項4】 円運動方向の最先端のブレードが、独立
    した小型のブレードである請求項1から請求項3のいず
    れか1項に記載の垂直軸型風車用翼列構造。
  5. 【請求項5】 円運動方向の最先端のブレードが、後続
    するブレードに対してスロットを有するスラットの形状
    をなすブレードである請求項1から請求項3のいずれか
    1項に記載の垂直軸型風車用翼列構造。
  6. 【請求項6】 垂直回転軸を回転中心として同心円運動
    が可能な翼列が、複数の翼群から構成される垂直軸型風
    車であって、 所定の関係に配列された所定の翼型の複数のブレードか
    ら構成される複数の前記翼群と、 前記翼群の同心円運動の中心となる垂直回転軸と、 各前記翼群を前記垂直回転軸に固定する1個以上の支持
    腕と、 前記垂直回転軸を回動可能に軸着する支持部と、 前記垂直回転軸の回転トルクを、利用可能なエネルギー
    に変換するエネルギー変換手段と、を備えたことを特徴
    とする垂直軸型風車。
  7. 【請求項7】 各翼群を構成する前記複数のブレードの
    所定の配列が、円運動方向に直列に並んだ配列であり、
    円運動方向に先行するブレードの回転半径が後続するブ
    レードの回転半径以下である請求項6に記載の垂直軸型
    風車。
  8. 【請求項8】 各翼群を構成する前記複数のブレードの
    所定の配列が、円運動方向に先行するブレードが後続す
    るブレードの半径方向内側に位置し、先行するブレード
    の後端が後続するブレードの先端部と半径方向に間隙を
    おいて重なるような雁行状態の配列である請求項7に記
    載の垂直軸型風車。
  9. 【請求項9】 円運動方向の最先端のブレードが、独立
    した小型のブレードである請求項6から請求項8のいず
    れか1項に記載の垂直軸型風車。
  10. 【請求項10】 円運動方向の最先端のブレードが、後
    続するブレードに対してスロットを有するスラットの形
    状をなすブレードである請求項6から請求項8のいずれ
    か1項に記載の垂直軸型風車。
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