JP2001064657A - 低硫黄軽油の製造方法 - Google Patents
低硫黄軽油の製造方法Info
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- JP2001064657A JP2001064657A JP23920699A JP23920699A JP2001064657A JP 2001064657 A JP2001064657 A JP 2001064657A JP 23920699 A JP23920699 A JP 23920699A JP 23920699 A JP23920699 A JP 23920699A JP 2001064657 A JP2001064657 A JP 2001064657A
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- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 今後要求されるであろう軽油の品質であ
る硫黄分200重量ppm以下、さらには100重量p
pm以下の低レベルの硫黄分濃度を達成することを目指
し、かつ色相良好で、多環芳香族分の少ない低硫黄分の
軽油の製造方法を提供する。 【解決手段】 第一反応帯域〜第三反応帯域に各触媒層
を配置した反応器において、第二反応帯域にニッケル−
モリブデン系触媒を配置し、第一反応帯域入口、及び第
二反応帯域入口及び/又は第三反応帯域入口から新たに
水素を導入しながら、硫黄分0.5〜2.5重量%、沸
点範囲150〜400℃を有する原料油軽油を水素化脱
硫処理することを特徴する低硫黄軽油の製造方法であ
る。
る硫黄分200重量ppm以下、さらには100重量p
pm以下の低レベルの硫黄分濃度を達成することを目指
し、かつ色相良好で、多環芳香族分の少ない低硫黄分の
軽油の製造方法を提供する。 【解決手段】 第一反応帯域〜第三反応帯域に各触媒層
を配置した反応器において、第二反応帯域にニッケル−
モリブデン系触媒を配置し、第一反応帯域入口、及び第
二反応帯域入口及び/又は第三反応帯域入口から新たに
水素を導入しながら、硫黄分0.5〜2.5重量%、沸
点範囲150〜400℃を有する原料油軽油を水素化脱
硫処理することを特徴する低硫黄軽油の製造方法であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は低硫黄軽油の製造方
法に関し、さらに詳しくは、色相良好で、多環芳香族分
の少ない低硫黄軽油の製造方法に関する。
法に関し、さらに詳しくは、色相良好で、多環芳香族分
の少ない低硫黄軽油の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在は、環境規制に対応するために軽油
の硫黄分を500重量ppm以下を目標として製造して
いる。しかし、最近の厳しい環境規制に対応するために
ジーゼルエンジン用の軽油の硫黄分を200重量ppm
以下、できれば100重量ppm以下とすること等が検
討されている。そのため、直留軽油はもとより、重質軽
油、また比較的穏和な条件で精製されていた減圧軽油や
分解軽油についても、将来の環境規制に対応するための
硫黄分、芳香族分の高度な精製技術が要求されている。
さらに窒素規制、パティキュレート規制問題等が重要視
されておりその解決が急がれている。従来から、軽油留
分を深度に水素化脱硫して低硫黄軽油を得るには、単に
反応温度を上げる方法が知られている。しかしながら、
反応温度を上げ過ぎると、脱硫軽油の色相悪化、あるい
は触媒寿命の短縮を招くこととなる。また、超深度脱硫
の反応域になると、生成する硫化水素が多環芳香族分の
水素化反応を阻害し、多環芳香族分の水素化に影響を与
える。そのため、硫黄分100重量ppm以下といった
低硫黄軽油を効率よく生産するには限界があった。
の硫黄分を500重量ppm以下を目標として製造して
いる。しかし、最近の厳しい環境規制に対応するために
ジーゼルエンジン用の軽油の硫黄分を200重量ppm
以下、できれば100重量ppm以下とすること等が検
討されている。そのため、直留軽油はもとより、重質軽
油、また比較的穏和な条件で精製されていた減圧軽油や
分解軽油についても、将来の環境規制に対応するための
硫黄分、芳香族分の高度な精製技術が要求されている。
さらに窒素規制、パティキュレート規制問題等が重要視
されておりその解決が急がれている。従来から、軽油留
分を深度に水素化脱硫して低硫黄軽油を得るには、単に
反応温度を上げる方法が知られている。しかしながら、
反応温度を上げ過ぎると、脱硫軽油の色相悪化、あるい
は触媒寿命の短縮を招くこととなる。また、超深度脱硫
の反応域になると、生成する硫化水素が多環芳香族分の
水素化反応を阻害し、多環芳香族分の水素化に影響を与
える。そのため、硫黄分100重量ppm以下といった
低硫黄軽油を効率よく生産するには限界があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な観点からなされたもので、今後要求されるであろう軽
油の品質である硫黄分200重量ppm以下、さらには
100重量ppm以下の低レベルの硫黄分濃度を達成す
ることを目指し、かつ色相良好で、多環芳香族分の少な
い低硫黄分の軽油の製造方法を提供することを目的とす
るものである。
な観点からなされたもので、今後要求されるであろう軽
油の品質である硫黄分200重量ppm以下、さらには
100重量ppm以下の低レベルの硫黄分濃度を達成す
ることを目指し、かつ色相良好で、多環芳香族分の少な
い低硫黄分の軽油の製造方法を提供することを目的とす
るものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、第一反応帯域〜第三反応帯域に各触媒層を
配置した反応器において、第二反応帯域に特定の触媒を
配置し、第一反応帯域入口、及び第二反応帯域入口及び
/又は第三反応帯域入口から新たに水素を導入しなが
ら、特定の原料油軽油を水素化脱硫処理することによ
り、上記本発明の目的を効果的に達成しうることを見出
し本発明を完成させたものである。
重ねた結果、第一反応帯域〜第三反応帯域に各触媒層を
配置した反応器において、第二反応帯域に特定の触媒を
配置し、第一反応帯域入口、及び第二反応帯域入口及び
/又は第三反応帯域入口から新たに水素を導入しなが
ら、特定の原料油軽油を水素化脱硫処理することによ
り、上記本発明の目的を効果的に達成しうることを見出
し本発明を完成させたものである。
【0005】すなわち、本発明の要旨は下記のとおりで
ある。 1.第一反応帯域〜第三反応帯域に各触媒層を配置した
反応器において、第二反応帯域にニッケル−モリブデン
系触媒を配置し、第一反応帯域入口、及び第二反応帯域
入口及び/又は第三反応帯域入口から新たに水素を導入
しながら、硫黄分0.5〜2.5重量%、沸点範囲15
0〜400℃を有する原料油軽油を水素化脱硫処理する
ことを特徴する低硫黄軽油の製造方法。 2.第一反応帯域に脱硫触媒層を配置した上記1記載の
低硫黄軽油の製造方法。 3.第三反応帯域に水素化触媒層を配置した上記1又は
2に記載の低硫黄軽油の製造方法。 4.第一反応帯域入口における水素/オイル比が100
〜1,500Nm3 /klである上記1〜3のいずれか
に記載の低硫黄軽油の製造方法。 5.第二反応帯域入口における導入水素/オイル比が5
0〜500Nm3 /klである上記1〜4のいずれかに
記載の低硫黄軽油の製造方法。 6.第三反応帯域入口における導入水素/オイル比が5
0〜1,000Nm3 /klである上記1〜5のいずれ
かに記載の低硫黄軽油の製造方法。 7.第二反応帯域入口及び/又は第三帯域入口から導入
する水素ガスの温度が下記式(1)を満足するものであ
る上記1〜6のいずれかに記載の低硫黄軽油の製造方
法。
ある。 1.第一反応帯域〜第三反応帯域に各触媒層を配置した
反応器において、第二反応帯域にニッケル−モリブデン
系触媒を配置し、第一反応帯域入口、及び第二反応帯域
入口及び/又は第三反応帯域入口から新たに水素を導入
しながら、硫黄分0.5〜2.5重量%、沸点範囲15
0〜400℃を有する原料油軽油を水素化脱硫処理する
ことを特徴する低硫黄軽油の製造方法。 2.第一反応帯域に脱硫触媒層を配置した上記1記載の
低硫黄軽油の製造方法。 3.第三反応帯域に水素化触媒層を配置した上記1又は
2に記載の低硫黄軽油の製造方法。 4.第一反応帯域入口における水素/オイル比が100
〜1,500Nm3 /klである上記1〜3のいずれか
に記載の低硫黄軽油の製造方法。 5.第二反応帯域入口における導入水素/オイル比が5
0〜500Nm3 /klである上記1〜4のいずれかに
記載の低硫黄軽油の製造方法。 6.第三反応帯域入口における導入水素/オイル比が5
0〜1,000Nm3 /klである上記1〜5のいずれ
かに記載の低硫黄軽油の製造方法。 7.第二反応帯域入口及び/又は第三帯域入口から導入
する水素ガスの温度が下記式(1)を満足するものであ
る上記1〜6のいずれかに記載の低硫黄軽油の製造方
法。
【0006】
【数2】
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳細に説
明する。まず、第一反応帯域、第二反応帯域及び第三反
応帯域で使用する触媒について説明する。第一反応帯域
で使用する触媒としては、特に限定されないが、いわゆ
る脱硫触媒が好適に使用される。その脱硫触媒として
は、アルミナ,シリカ,チタニア,ボリア,ジルコニ
ア,シリカ−アルミナ,アルミナ−ボリア,アルミナ−
ジルコニア等の多孔性無機酸化物に活性金属を担持した
ものが使用される。その活性金属としては、周期律表第
6族,第8〜10族の金属から選ばれ、具体的には、コ
バルト,モリブデン,ニッケル,タングステン,クロム
等を挙げることができる。好ましくは、コバルト−モリ
ブデン/アルミナが使用される。
明する。まず、第一反応帯域、第二反応帯域及び第三反
応帯域で使用する触媒について説明する。第一反応帯域
で使用する触媒としては、特に限定されないが、いわゆ
る脱硫触媒が好適に使用される。その脱硫触媒として
は、アルミナ,シリカ,チタニア,ボリア,ジルコニ
ア,シリカ−アルミナ,アルミナ−ボリア,アルミナ−
ジルコニア等の多孔性無機酸化物に活性金属を担持した
ものが使用される。その活性金属としては、周期律表第
6族,第8〜10族の金属から選ばれ、具体的には、コ
バルト,モリブデン,ニッケル,タングステン,クロム
等を挙げることができる。好ましくは、コバルト−モリ
ブデン/アルミナが使用される。
【0008】第二反応帯域で使用する触媒としては、ニ
ッケル−モリブデン系触媒が使用される。すなわち、ア
ルミナ,シリカ,チタニア,ボリア,ジルコニア,シリ
カ−アルミナ,アルミナ−ボリア,アルミナ−ジルコニ
ア等の多孔性無機酸化物あるいはそれにゼオライトを混
合した担体に、ニッケル−モリブデン又はそれにリン,
周期律表第6族金属(モリブデン除く)、第8〜10族
金属(ニッケル除く)から選ばれる金属を添加したもの
を担持した触媒が使用される。その場合、ゼオライトと
しては、特に限定されないが、Y型ゼオライト,β型ゼ
オライト,X型ゼオライト,L型ゼオライト,モルデナ
イト,ペンタシル型ゼオライト,A型ゼオライト等を挙
げることができる。好ましい触媒は、ニッケル−モリブ
デン−リン/アルミナ,ニッケル−モリブデン/ゼオラ
イト−アルミナである。
ッケル−モリブデン系触媒が使用される。すなわち、ア
ルミナ,シリカ,チタニア,ボリア,ジルコニア,シリ
カ−アルミナ,アルミナ−ボリア,アルミナ−ジルコニ
ア等の多孔性無機酸化物あるいはそれにゼオライトを混
合した担体に、ニッケル−モリブデン又はそれにリン,
周期律表第6族金属(モリブデン除く)、第8〜10族
金属(ニッケル除く)から選ばれる金属を添加したもの
を担持した触媒が使用される。その場合、ゼオライトと
しては、特に限定されないが、Y型ゼオライト,β型ゼ
オライト,X型ゼオライト,L型ゼオライト,モルデナ
イト,ペンタシル型ゼオライト,A型ゼオライト等を挙
げることができる。好ましい触媒は、ニッケル−モリブ
デン−リン/アルミナ,ニッケル−モリブデン/ゼオラ
イト−アルミナである。
【0009】第三反応帯域で使用する触媒としては、特
に限定されないが、いわゆる水素化触媒が好適に使用さ
れる。その水素化触媒としては、アルミナ,シリカ,チ
タニア,ボリア,ジルコニア,シリカ−アルミナ,アル
ミナ−ボリア,アルミナ−ジルコニア等の多孔性無機酸
化物に活性金属を担持したものが使用される。その活性
金属としては、周期律表第6族,第8〜10族の金属か
ら選ばれ、具体的には、コバルト,モリブデン,ニッケ
ル,タングステン,クロム等を挙げることができる。好
ましくは、ニッケル−モリブデン/アルミナが使用され
る。
に限定されないが、いわゆる水素化触媒が好適に使用さ
れる。その水素化触媒としては、アルミナ,シリカ,チ
タニア,ボリア,ジルコニア,シリカ−アルミナ,アル
ミナ−ボリア,アルミナ−ジルコニア等の多孔性無機酸
化物に活性金属を担持したものが使用される。その活性
金属としては、周期律表第6族,第8〜10族の金属か
ら選ばれ、具体的には、コバルト,モリブデン,ニッケ
ル,タングステン,クロム等を挙げることができる。好
ましくは、ニッケル−モリブデン/アルミナが使用され
る。
【0010】上記の第一反応帯域〜第三反応帯域は同一
の反応塔に存在してもよいし、また別の反応塔に存在し
てもよい。各反応帯域に配置された触媒層の割合は、第
一反応帯域触媒5〜60容量%(好ましくは10〜50
容量%)、第二反応帯域触媒5〜60容量%(好ましく
は10〜40容量%)、第三反応帯域触媒5〜60容量
%(好ましくは10〜50容量%)である。
の反応塔に存在してもよいし、また別の反応塔に存在し
てもよい。各反応帯域に配置された触媒層の割合は、第
一反応帯域触媒5〜60容量%(好ましくは10〜50
容量%)、第二反応帯域触媒5〜60容量%(好ましく
は10〜40容量%)、第三反応帯域触媒5〜60容量
%(好ましくは10〜50容量%)である。
【0011】次に、水素化脱硫条件について説明する。
反応温度は300〜400℃、好ましくは320〜36
0℃である。300℃未満であると、触媒活性が低下し
すぎる場合があり、400℃を超えると、製品油の着色
や、触媒寿命の低下等の問題が発生する場合がある。反
応圧力(水素分圧)は3〜10MPa、好ましくは4〜
8MPaである。3MPa未満であると、脱硫活性が低
下しすぎる場合があり、10MPaを超えると、それだ
けの高圧に耐える高コストの設備を要し、不経済となる
場合がある。
反応温度は300〜400℃、好ましくは320〜36
0℃である。300℃未満であると、触媒活性が低下し
すぎる場合があり、400℃を超えると、製品油の着色
や、触媒寿命の低下等の問題が発生する場合がある。反
応圧力(水素分圧)は3〜10MPa、好ましくは4〜
8MPaである。3MPa未満であると、脱硫活性が低
下しすぎる場合があり、10MPaを超えると、それだ
けの高圧に耐える高コストの設備を要し、不経済となる
場合がある。
【0012】全液空間速度は0.3〜3.0hr-1、好
ましくは0.4〜2.0hr-1である。3.0hr-1を
超えると、触媒と原料油との接触時間が短くなりすぎて
触媒活性が十分に発揮されない場合があり、0.3hr
-1未満であっても、この接触効果が飽和するのみなら
ず、処理効率が低下してしまう場合がある。第一反応帯
域入口の水素/オイル比は100〜1,500Nm3 /
kl、好ましくは200〜1,000Nm3 /klであ
る。第二反応帯域入口及び/又は第三反応帯域に水素を
導入しながら反応させるが、第二反応帯域入口の導入水
素/オイル比は50〜500Nm3 /kl、好ましくは
100〜300Nm3 /klである。第三反応帯域入口
の導入水素/オイル比は50〜1,000Nm3 /k
l、好ましくは100〜400Nm3 /klである。ま
た、第二反応帯域入口及び/又は第三帯域入口から導入
する水素ガスの温度は下記式(1)を満足するものであ
る。
ましくは0.4〜2.0hr-1である。3.0hr-1を
超えると、触媒と原料油との接触時間が短くなりすぎて
触媒活性が十分に発揮されない場合があり、0.3hr
-1未満であっても、この接触効果が飽和するのみなら
ず、処理効率が低下してしまう場合がある。第一反応帯
域入口の水素/オイル比は100〜1,500Nm3 /
kl、好ましくは200〜1,000Nm3 /klであ
る。第二反応帯域入口及び/又は第三反応帯域に水素を
導入しながら反応させるが、第二反応帯域入口の導入水
素/オイル比は50〜500Nm3 /kl、好ましくは
100〜300Nm3 /klである。第三反応帯域入口
の導入水素/オイル比は50〜1,000Nm3 /k
l、好ましくは100〜400Nm3 /klである。ま
た、第二反応帯域入口及び/又は第三帯域入口から導入
する水素ガスの温度は下記式(1)を満足するものであ
る。
【0013】
【数3】
【0014】なお、上記のfは定数で0.4であるが、
好ましくは0.6である。上記式(1)を満足しない温
度で水素ガスを導入すると、反応温度が下がる場合があ
り、好ましくない。なお、導入する水素は、硫化水素や
アンモニア等水素化反応を阻害する成分を含まないもの
であればよい。純水素ガス、プロセス中の洗浄後のリサ
イクルガスを好適に使用することができる。
好ましくは0.6である。上記式(1)を満足しない温
度で水素ガスを導入すると、反応温度が下がる場合があ
り、好ましくない。なお、導入する水素は、硫化水素や
アンモニア等水素化反応を阻害する成分を含まないもの
であればよい。純水素ガス、プロセス中の洗浄後のリサ
イクルガスを好適に使用することができる。
【0015】最後に、本発明における原料軽油について
説明する。本発明に使用される原料軽油は、硫黄分0.
5〜2.5重量%、沸点範囲150〜400℃の石油蒸
留留出油留分である。また、全芳香族分は10〜50容
量%有しているものが好適である。具体的には、原油の
常圧あるいは減圧蒸留により得られる留出油(LGO,
VGO)、流動接触分解(FCC)油の蒸留により得ら
れる留出油(LCO)、脱硫,熱分解、水素化分解等油
の蒸留により得られる留出油(VHLGO,DSGO,
CGO)及びこれらの混合油を挙げることができる。
説明する。本発明に使用される原料軽油は、硫黄分0.
5〜2.5重量%、沸点範囲150〜400℃の石油蒸
留留出油留分である。また、全芳香族分は10〜50容
量%有しているものが好適である。具体的には、原油の
常圧あるいは減圧蒸留により得られる留出油(LGO,
VGO)、流動接触分解(FCC)油の蒸留により得ら
れる留出油(LCO)、脱硫,熱分解、水素化分解等油
の蒸留により得られる留出油(VHLGO,DSGO,
CGO)及びこれらの混合油を挙げることができる。
【0016】本発明によれば、水素を第二反応帯域入口
及び/又は第三反応帯域入口から導入することにより、
脱硫反応を阻害する硫化水素を希釈させると同時に、そ
の結果水素分圧の低下が避けられ、芳香族分の水素化も
促進することとなる。また、本発明の方法は、反応中間
にセパレーター等を設置して硫化水素を高圧ストリッピ
ング除去する方法、降圧して除去する方法等に比べ、低
コストである。
及び/又は第三反応帯域入口から導入することにより、
脱硫反応を阻害する硫化水素を希釈させると同時に、そ
の結果水素分圧の低下が避けられ、芳香族分の水素化も
促進することとなる。また、本発明の方法は、反応中間
にセパレーター等を設置して硫化水素を高圧ストリッピ
ング除去する方法、降圧して除去する方法等に比べ、低
コストである。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限される
ものではない。 実施例1〜4及び比較例1,2 原料軽油として、硫黄分1.4重量%、沸点範囲180
〜380℃、多環芳香族分12.0容量%の性状を有す
る常圧蒸留軽油(LGO)を第1表、第2表に示した条
件で水素化脱硫反応を行った。結果を第1表に示す。
るが、本発明はこれらの実施例によりなんら制限される
ものではない。 実施例1〜4及び比較例1,2 原料軽油として、硫黄分1.4重量%、沸点範囲180
〜380℃、多環芳香族分12.0容量%の性状を有す
る常圧蒸留軽油(LGO)を第1表、第2表に示した条
件で水素化脱硫反応を行った。結果を第1表に示す。
【0018】なお、使用した触媒は下記のとおりであ
る。 (1)CoMo/アルミナ Co:触媒基準、元素換算で2.8重量% Mo:触媒基準、元素換算で15.8重量% (2)NiMoP/アルミナ Ni:触媒基準、元素換算で2.7重量% Mo:触媒基準、元素換算で14.6重量% P:触媒基準、元素換算で2.6重量% (3)NiMo/アルミナ Ni:触媒基準、元素換算で2.8重量% Mo:触媒基準、元素換算で15.0重量% (4)NiMo/(ゼオライト−アルミナ) Ni:触媒基準、元素換算で2.6重量% Mo:触媒基準、元素換算で14.2重量% ゼオライト−アルミナ:Y型ゼオライト20重量%
る。 (1)CoMo/アルミナ Co:触媒基準、元素換算で2.8重量% Mo:触媒基準、元素換算で15.8重量% (2)NiMoP/アルミナ Ni:触媒基準、元素換算で2.7重量% Mo:触媒基準、元素換算で14.6重量% P:触媒基準、元素換算で2.6重量% (3)NiMo/アルミナ Ni:触媒基準、元素換算で2.8重量% Mo:触媒基準、元素換算で15.0重量% (4)NiMo/(ゼオライト−アルミナ) Ni:触媒基準、元素換算で2.6重量% Mo:触媒基準、元素換算で14.2重量% ゼオライト−アルミナ:Y型ゼオライト20重量%
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【表4】
【0023】
【発明の効果】本発明の方法によれば、色相良好で、多
環芳香族分も少ない100重量ppm以下の低硫黄分の
軽油を製造することができる。
環芳香族分も少ない100重量ppm以下の低硫黄分の
軽油を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10G 45/08 C10G 45/08 Z
Claims (7)
- 【請求項1】 第一反応帯域〜第三反応帯域に各触媒層
を配置した反応器において、第二反応帯域にニッケル−
モリブデン系触媒を配置し、第一反応帯域入口、及び第
二反応帯域入口及び/又は第三反応帯域入口から新たに
水素を導入しながら、硫黄分0.5〜2.5重量%、沸
点範囲150〜400℃を有する原料油軽油を水素化脱
硫処理することを特徴する低硫黄軽油の製造方法。 - 【請求項2】 第一反応帯域に脱硫触媒層を配置した請
求項1記載の低硫黄軽油の製造方法。 - 【請求項3】 第三反応帯域に水素化触媒層を配置した
請求項1又は2に記載の低硫黄軽油の製造方法。 - 【請求項4】 第一反応帯域入口における水素/オイル
比が100〜1,500Nm3 /klである請求項1〜
3のいずれかに記載の低硫黄軽油の製造方法。 - 【請求項5】 第二反応帯域入口における導入水素/オ
イル比が50〜500Nm3 /klである請求項1〜4
のいずれかに記載の低硫黄軽油の製造方法。 - 【請求項6】 第三反応帯域入口における導入水素/オ
イル比が50〜1,000Nm3 /klである請求項1
〜5のいずれかに記載の低硫黄軽油の製造方法。 - 【請求項7】 第二反応帯域入口及び/又は第三帯域入
口から導入する水素ガスの温度が下記式(1)を満足す
るものである請求項1〜6のいずれかに記載の低硫黄軽
油の製造方法。 【数1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23920699A JP2001064657A (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 低硫黄軽油の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23920699A JP2001064657A (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 低硫黄軽油の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001064657A true JP2001064657A (ja) | 2001-03-13 |
Family
ID=17041325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23920699A Pending JP2001064657A (ja) | 1999-08-26 | 1999-08-26 | 低硫黄軽油の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001064657A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002010314A1 (fr) * | 2000-07-28 | 2002-02-07 | Japan Energy Corporation | Procede de desulfuration super profonde d'une fraction d'huile legere |
CN100393846C (zh) * | 2004-12-07 | 2008-06-11 | 株式会社日本能源 | 轻油基材及轻油、以及它们的制造方法 |
JP2013209529A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-10 | Jx Nippon Oil & Energy Corp | 重質残油の水素化精製方法 |
-
1999
- 1999-08-26 JP JP23920699A patent/JP2001064657A/ja active Pending
Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
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