JP2001064541A - セメント系水性塗料及びそれを用いた構築部材 - Google Patents

セメント系水性塗料及びそれを用いた構築部材

Info

Publication number
JP2001064541A
JP2001064541A JP23892699A JP23892699A JP2001064541A JP 2001064541 A JP2001064541 A JP 2001064541A JP 23892699 A JP23892699 A JP 23892699A JP 23892699 A JP23892699 A JP 23892699A JP 2001064541 A JP2001064541 A JP 2001064541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sand
water
cement
inorganic aggregate
roasting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23892699A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimoro Washisaki
義師 鷲崎
Sumiaki Ichikawa
純明 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Yukizai Corp
Original Assignee
Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd filed Critical Asahi Organic Chemicals Industry Co Ltd
Priority to JP23892699A priority Critical patent/JP2001064541A/ja
Publication of JP2001064541A publication Critical patent/JP2001064541A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済みの砂型から鋳物砂を再生する際に副
生し、これまで産業廃棄物として投棄されていた廃微細
砂を、無機骨材として配合してなるセメント系水性塗料
及びそれを用いた構築部材を提供する。 【解決手段】 セメント系固化材、アクリル系樹脂、使
用済み砂型から鋳物砂を再生する際に得られる平均粒径
100μm以下の廃微細砂及び場合により他の無機骨材
を含むセメント系水性塗料とすると共に、このセメント
系水性塗料を用いて形成された凹凸模様を表面に有する
構築部材とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用済砂型を崩壊
して、鋳物砂を回収、再生及び分級(以下単に「再生」
という)する際に副生する微細な廃砂の有効利用をはか
るために、これを無機骨材として配合したセメント系水
性塗料及びこれを用いて表面に凹凸模様を形成させた構
築部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鋳造工場で使用される砂型すなわち主型
及び中子としては、例えばケイ砂に代表される鋳物砂と
ベントナイトとの混合物を常温で加圧固化させた生型、
鋳物砂と熱硬化性フェノール樹脂との混練物を加熱硬化
させたシェルモールド型、ベンジルエーテル型フェノー
ル樹脂/ポリイソシアネート系キット、アルカリフェノ
ール樹脂などに代表される粘結剤と鋳物砂との混練物に
硬化剤を通気して硬化させたコールドボックス型、ベン
ジルエーテル型フェノール樹脂/ポリイソシアネート系
キット、アルカリフェノール樹脂、フラン系樹脂などに
代表される粘結剤と硬化剤と鋳物砂との混練物を常温で
硬化させた有機自硬性型などが知られている
【0003】そして、これらの砂型は、鋳造終了後は、
通常、まず鋳物砂として回収され、次いで量的に多い有
機自硬性型については研磨処理して、その表面に付着す
る有機物、カーボン、その他の無機物を機械的に除去
し、また生型やシェルモールド型あるいは量的に少ない
コールドボックス型は高温焙焼して混在又は表面付着の
有機物を燃焼除去し、さらに必要に応じこれらの処理砂
に研磨処理又は分級処理あるいはその両方を施しながら
微細砂を除去し、再生砂として再利用されている。
【0004】ところで、この使用済み砂型から鋳物砂を
再生する際に得られる微細な砂は、一般に鋳物砂として
再利用するには、粒度が小さすぎるため、従来は産業廃
棄物として処理されていた。しかしながら、近年産業廃
棄物の投棄による環境汚染が社会的問題として取り上げ
られ、産業廃棄物はできるだけ事業所内で再利用し、外
部への排出を極力抑えることが要請されるようになって
きた。このような要請に対応し、廃微細砂の再資源化は
重要かつ緊急の課題として位置付けられているにもかか
わらず、現状ではまだ土木、窯業用代替骨材として使用
されているにすぎない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑み、使用済みの砂型から鋳物砂を再生する際に
得られ、これまで産業廃棄物として投棄されていた廃微
細砂を産業資材として有効利用することを目的としてな
されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋳物砂の
再生に際して生じる廃微細砂の有効利用について、種々
検討を重ねた結果、このものをセメント系固化材及びア
クリル系樹脂と混合し、水性塗料としたところ、優れた
チキソトロピー性を発現し、各種基材表面に強固に接着
するとともに、これで凹凸模様を形成した場合、収縮す
ることなく固化し、原画に忠実な模様が得られることを
見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0007】すなわち、本発明は、セメント系固化材、
アクリル系樹脂及び無機骨材を含有してなる水性塗料に
おいて、前記無機骨材として使用済み砂型から鋳物砂を
再生する際に得られる平均粒径100μm以下の廃微細
砂又はこれと他の無機骨材との混合物を用いたことを特
徴とするセメント系水性塗料、及びこのセメント系水性
塗料により形成された凹凸模様を表面に有する構築部材
を提供するものである
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のセメント系水性塗料は、
セメント系固化材、アクリル系樹脂及び無機骨材を含む
ものであって、上記セメント系固化材としては、特に限
定はなく、従来セメント系固化材として慣用されている
ものの中から任意のものを適宜選択して用いることがで
きる。このセメント系固化材としては、例えばポルトラ
ンドセメント、アルミナセメント、マグネシアセメント
のほか、ポリマーセメントなどが挙げられる。これらは
単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0009】本発明のセメント系水性塗料における前記
セメント系固化材の含有量は、該セメント系水性塗料の
固形分重量に基づき、9〜79重量%の範囲にあるのが
好ましい。この含有量が9重量%未満では形成される塗
膜の強度が不足するおそれがあるし、79重量%を超え
ると塗膜が脆くなって耐摩耗性が低下しやすくなる。塗
膜の強度及び耐摩耗性などを考慮すると、このセメント
系固化材のより好ましい含有量は15〜50重量%の範
囲である。
【0010】また、本発明のセメント系水性塗料におけ
るアクリル系樹脂は、主に塗工性(高流動性)及び前記
セメント系固化材によって形成される塗膜の性状、具体
的には、強度、接着性、耐摩耗性、脆さなどを向上させ
るために用いられるものである。このようなアクリル系
樹脂としては、特に制限はなく、例えばアクリル酸アル
キルエステル単独重合体、あるいはアクリル酸アルキル
エステルとメタクリル酸アルキルエステルやスチレンな
どの共重合性モノマーとの共重合体などを挙げることが
できるが、なかでも、「リポテックスM400」[ライ
オン(株)製,商品名]のような水系のエマルションタ
イプのものが好ましい。このアクリル系樹脂は単独で用
いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0011】本発明のセメント系水性塗料における前記
アクリル系樹脂の含有量は、該セメント系水性塗料の固
形分重量に基づき、1〜13重量%の範囲にあるのが好
ましい。この含有量が1重量%未満では、塗工性及び形
成される塗膜物性の向上効果が十分に発揮されないおそ
れがあるし、13重量%を超えるとその量の割には効果
の向上が認められず、経済的にも不利となる。塗工性や
塗膜物性の向上効果及び経済性のバランスなどの点か
ら、このアクリル系樹脂のより好ましい含有量は2〜1
0重量%の範囲である。
【0012】一方、本発明のセメント系水性塗料におい
ては、無機骨材として、使用済み砂型から鋳物砂を再生
する際に得られる平均粒径100μm以下、好ましくは
50μm以下の廃微細砂が用いられる。このような廃微
細砂は、セメント系水性塗料にチキソトロピー性を付与
することから、該セメント系水性塗料は液だれが改善さ
れ、構築部材表面に凹凸模様を容易に形成することがで
きる。また、この廃微細砂の平均粒径が100μmを超
えると得られるセメント系水性塗料に対するチキソトロ
ピー性の付与効果が十分に発揮されない。チキソトロピ
ー性の付与効果の点から、この廃微細砂の平均粒径は、
特に50μm以下が好ましい。
【0013】この廃微細砂は、鋳造後の使用済み砂型か
ら鋳物砂を再生して再利用するために、使用済み砂型を
壊して鋳物砂を回収する際、又はこれを研磨処理や焙焼
処理、好ましくは400℃以上の温度で焙焼処理した
後、必要に応じ研磨処理して再生する際、又は必要に応
じこれらの再生砂を分級処理する際に得られる平均粒径
100μm以下の微細粒子であって、鋳物砂として再利
用できず、本来産業廃棄物として処理されていた微細砂
である。なかでも焙焼処理、焙焼後の研磨処理及び焙焼
後又は研磨後の分級処理で得られる廃微細砂が着色性の
点で好適である。この廃微細砂は、単独で用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このような
廃微細砂の原料源としては、例えば有機自硬性型、コー
ルドボックス型、生型及びシェルモールド型などの使用
済み砂型が挙げられるが、なかでも従来焙焼再生原料源
として供せられてきたコールドボックス型、生型及びシ
ェルモールド型、特に、生型及びシェルモールド型が量
確保及び着色性の観点から望ましい。なお、この廃微細
砂には、砂型製造時(混練時や造型時)に捕集される廃
微細砂を本発明を損なわない範囲で配合することもでき
る。
【0014】本発明のセメント系水性塗料における前記
廃微細砂の含有量は、該セメント系水性塗料の固形分重
量に基づき、18〜89重量%の範囲にあるのが好まし
い。この含有量が18重量%未滴ではセメント系水性塗
料の液だれ改善効果が十分に発揮されないおそれがある
し、89重量%を超えると該水性塗料の粘度が高くなり
すぎるため水の添加量を多くする必要があり、その結
果、硬化性が悪化するおそれが生じる。セメント系水性
塗料の液だれ改善効果及び粘度などを考慮すると、この
廃微細砂のより好ましい含有量は、25〜70重量%の
範囲である。
【0015】本発明のセメント系水性塗料においては、
形成される凹凸模様に対するさらなる立体感の付与及び
塗膜の物性改善や収縮防止などの目的で、無機骨材とし
て、前記廃微細砂と他の無機骨材との混合物を用いるこ
とができる。上記他の無機骨材の例としては、天然ケイ
砂や再生ケイ砂などのケイ砂、アルミナサンド、鉱砕ス
ラグ、フライアッシュ(石炭灰),廃タイル粉砕品、廃
ガラス粉砕品、シラスバルーン、軽量多孔質ガラス、各
種発泡粒子や多孔質造粒品、タルク、雲母、ワラストナ
イト、チタン酸カリウムウイスカーなどが挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせ
て用いてもよい。
【0016】廃微細砂と他の無機骨材の使用割合は、重
量比で90:10ないし20:80の範囲が好ましい。
他の無機骨材の量が上記範囲より少ないと、他の無機骨
材を併用した効果が十分に発揮されないおそれがある
し、上記範囲より多いとチキソトロピー性の付与効果が
十分に発揮されないおそれが生じる。他の無機骨材の併
用効果及びチキソトロピー性の付与効果などを考慮する
と、この廃微細砂と他の無機骨材のより好ましい使用割
合は70:30ないし30:70の範囲である。
【0017】本発明のセメント系水性塗料における廃微
細砂と前記他の無機骨材との混合物の含有量は、該セメ
ント系水性塗料の固形分重量に基づき20〜90重量%
の範囲にあるのが好ましい。この含有量が20重量%未
満では、チキソトロピー性の付与効果、凹凸模様に対す
るさらなる立体感の付与効果、塗膜の物性改善効果や収
縮防止効果などが十分に発揮されないおそれがあるし、
90重量%を超える該水性塗料の粘度が高くなりすぎる
ため、水の添加量を多くする必要があり、その結果硬化
性が悪化するおそれが生じる。塗料及び塗膜の物性など
を考慮すると、廃微細砂と他の無機骨材との混合物のよ
り好ましい含有量は25〜60重量%の範囲である。
【0018】本発明のセメント系水性塗料には、本発明
の目的がそこなわれない範囲で、必要に応じ、従来セメ
ント系水性塗料に慣用されている各種の添加成分を含有
させることができる。この添加成分としては、例えば熱
硬化性樹脂、着色剤、有機系充填材、繊維基材、減水
剤、混和剤、流動化剤、抗菌剤、抗かび剤、磁性体など
が挙げられる。
【0019】上記熱硬化性樹脂は、構築部材に対するセ
メント系水性塗料の接着性の改善のために用いられるも
のであり、具体的には水性エポキシ樹脂、水性ウレタン
樹脂、水性フェノール樹脂などを挙げることができる。
着色剤は、意匠性を向上させるために用いられるもので
あり、具体的には、酸化鉄、酸化クロム、クロムイエロ
ー、シアニングリーン、シアニンブルー、レーキレッ
ド、カーボンブラック、酸化チタン、ジアゾ顔料などを
挙げることができる。有機系充填材及び繊維基材は、軽
量化や補強目的に用いられるものであり、具体的には、
木粉、フェノール樹脂硬化粒子、合成樹脂バルーン、セ
ルロース系粉砕パルプ、アクリル繊維、ポリエステル繊
維、硬化フェノール樹脂繊維、炭素繊維、ガラス繊維、
ロックウール繊維などを挙げることができる。
【0020】本発明のセメント系水性塗料の調製方法と
しては、特に制限はなく、例えばセメント系固化材、ア
クリル系樹脂、廃微細砂、水及び必要により他の無機骨
材や各種添加成分を同時に撹拌混合する方法、あるい
は、予めセメント系固化材、廃微細砂及び必要により他
の無機骨材を混合して混合物を調製したのち、これをア
クリル系樹脂及び水からなる混合液中に投入、混合する
方法(この際必要により使用する各種添加成分は前記混
合物又は混合液に加えることができる)などを用いるこ
とができる。ここで、水は得られる水性塗料の粘度調整
のために用いられるものであり、その添加量は、塗工方
法に応じて適宜選定することが望ましい。また、上記混
合にはミキサーが用いられるが、これは得られる水性塗
料の粘度に応じて適宜選択すればよく、特に制限され
ず、例えば低粘度水性塗料ではドリルミキサーを、高粘
度水性塗料ではモルタルミキサー、セメントミキサー、
ワールミキサー、スクリューミキサーなどを用いること
ができる。
【0021】このようにして得られた本発明のセメント
系水性塗料は、液だれが生じにくい特性を有することか
ら、構築部材の被塗工面、なかでも壁面や天井面への塗
装に好適に用いられる。特に、該被塗工面に任意模様の
型紙を貼り付けて、該水性塗料を吹付塗工法やコテ塗工
法などで塗工したのち、型紙を剥がすことによって、意
匠性に富む凹凸模様が表面に形成された構築部材を提供
することができる。なお、本発明のセメント系水性塗料
は、通常、常温で養生して硬化させることにより被施工
体と強固に接着させるが、場合によっては温風などによ
り硬化を促進させても差し支えない。また、凹凸模様形
成後には、トップコート材、例えばアクリルウレタン系
樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル
系樹脂、エポキシ系樹脂などで表面仕上げを施して美
観、強度、耐摩耗性、耐久性などの向上を図ることがで
きる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、下記の効果を奏するこ
とができる。 (1)本発明のセメント系水性塗料は、廃微細砂(産業
廃棄物)の使用に基づく優れたチキソトロピー性の発現
により、塗料の液だれが防止されるため、構築部材、特
に天井や壁面などに対して、意匠性に富む凹凸模様の形
成が容易となる。(2)廃微細砂と共に他の無機骨材を
含む本発明のセメント系水性塗料は、さらなる立体感を
与える凹凸模様を形成することができる。 (3)本発明のセメント系水性塗料においては、従来廃
棄処分されていた産業廃棄物をコストをかけることな
く、再資源化して再利用することができる。 (4)本発明の構築部材は、表面に意匠性に富む凹凸模
様を有するため、周辺環境に対して美観、景観を提供す
ることができる。特に、比較的色彩制限を受けにくい焙
焼処理後に得られた廃微細砂を用いた本発明のセメント
系水性塗料によれば、より高度の美観、景観を提供する
ことができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0024】実施例 まず、砂型鋳造工場から排出されるシェルモールド型及
び生型の残骸を壊して回収砂とし、これを流動焙焼炉
(温度約600℃)で焙焼して調製した再生ケイ砂(平
均粒径500μm)2kgと該流動焙焼炉付き集塵機に
捕集された廃微細砂(平均粒径25μm)5kgと白色
ポルトランドセメント3kgとベンガラ粉末0.2kg
をワールミキサーで撹拌混合して粉体混合物を得た。次
に、20リットル容器内に48重量%水/アクリル系エ
マルション1.5kgと水2.5kgを投入後、ドリル
ミキサーで撹拌混合しながら前記粉体混合物を少しずつ
全量投入して赤煉瓦色のスラリー状セメント系水性塗料
を調製した。
【0025】次に、コンクリートブロック壁面に煉瓦調
目地摸様の型紙(厚さ0.5mm)を貼り付けてから、
前記スラリー状セメント系水性塗料をスプレーガンで吹
き付けた。この際、塗工部での液だれはみられなかっ
た。塗工10分後に型紙を取り外して常温で1時間養生
したところ、手で触れても粘着性のない程度まで硬化し
ていた。さらに、トップコート材(アクリルウレタン系
樹脂)を塗布、乾燥させて赤煉瓦調模様の意匠性に富む
コンクリートブロック壁面を作製した。また、前記摸様
塗膜はコンクリートブロックに強固に接着し、表面硬度
も非常に硬く、耐久性に優れたものであった。このよう
に従来廃棄するしかなかった廃微細砂が水性塗料の原料
として再利用できることが確認された。なお、水性塗料
のチキソトロピー性は、J1S K5400(塗料の一
般試験法中の参考試験 回転粘度計による非ニュートン
性の評価)によるTI値(ローター用いて測定した回
転数5rpmと50rpmでの粘度値の比)を測定した
ところ6.8であった。
【0026】比較例 実施例において、廃微細砂(平均粒径25μm)に代え
てケイ石粉(平均粒径24μm)を用いた以外は、実施
例と同様にして赤煉瓦色でスラリー状セメント系水性塗
料を調製し、これを実施例と同様に吹付塗工して赤煉瓦
調模様のコンクリートブロック壁面を作製したが、塗工
部で液だれがみられ、模様の稜線が滲み、意匠性に欠け
るものであった。なお、水性塗料のチキソトロピー性
は、実施例と同様にして測定したTI値で4.0であ
り、実施例のものに比べてチキソトロピー性に劣ること
が分かった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント系固化材、アクリル系樹脂及び
    無機骨材を含有してなる水性塗料において、前記無機骨
    材として使用済み砂型から鋳物砂を回収、再生及び分級
    する際に得られる少なくとも1種の平均粒径100μm
    以下の廃微細砂を用いたことを特徴とするセメント系水
    性塗料。
  2. 【請求項2】 セメント系固化材、アクリル系樹脂及び
    無機骨材を含有してなる水性塗料において、前記無機骨
    材として使用済み砂型から鋳物砂を回収、再生及び分級
    する際に得られる少なくとも1種の平均粒径100μm
    以下の廃微細砂と他の無機骨材との混合物を用いたこと
    を特徴とするセメント系水性塗料。
  3. 【請求項3】 廃微細砂が使用済み砂型から回収された
    鋳物砂の焙焼処理、焙焼後の研磨処理及び焙焼後又は研
    磨後の分級処理で得られる少なくとも1種の平均粒径1
    00μm以下の廃微細砂である請求項1又は2記載のセ
    メント系水性塗料。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3記載のセメント系水性
    塗料により形成された凹凸模様を表面に有する構築部
    材。
JP23892699A 1999-08-25 1999-08-25 セメント系水性塗料及びそれを用いた構築部材 Pending JP2001064541A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23892699A JP2001064541A (ja) 1999-08-25 1999-08-25 セメント系水性塗料及びそれを用いた構築部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23892699A JP2001064541A (ja) 1999-08-25 1999-08-25 セメント系水性塗料及びそれを用いた構築部材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001064541A true JP2001064541A (ja) 2001-03-13

Family

ID=17037340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23892699A Pending JP2001064541A (ja) 1999-08-25 1999-08-25 セメント系水性塗料及びそれを用いた構築部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001064541A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005162999A (ja) * 2003-12-01 2005-06-23 Idm:Kk エアゾール型セメントスプレー塗材及びその使用方法
JP2007270518A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Shikoku Chem Corp 壁面用塗材
JP2010248304A (ja) * 2009-04-13 2010-11-04 Aica Kogyo Co Ltd 砂壁状塗料組成物
JP7100280B1 (ja) 2021-04-06 2022-07-13 藤倉化成株式会社 下塗塗料とその製造方法および塗膜付き基材の製造方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005162999A (ja) * 2003-12-01 2005-06-23 Idm:Kk エアゾール型セメントスプレー塗材及びその使用方法
JP2007270518A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Shikoku Chem Corp 壁面用塗材
JP2010248304A (ja) * 2009-04-13 2010-11-04 Aica Kogyo Co Ltd 砂壁状塗料組成物
JP7100280B1 (ja) 2021-04-06 2022-07-13 藤倉化成株式会社 下塗塗料とその製造方法および塗膜付き基材の製造方法
JP2022160152A (ja) * 2021-04-06 2022-10-19 藤倉化成株式会社 下塗塗料とその製造方法および塗膜付き基材の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3734834B2 (ja) 人造石組成物と人造石の製造方法
CN106630854A (zh) 仿石材混凝土装饰板及其制备方法
JP2001064541A (ja) セメント系水性塗料及びそれを用いた構築部材
CN114213085A (zh) 一种微水泥、微水泥地面结构及其施工方法
JP2006334525A (ja) 模様形成方法
JP2000281424A (ja) 軽量不焼成タイル
JP5155516B2 (ja) 着色無機成形品およびその製造方法
JP3479762B2 (ja) 建築用板材の製造方法
JP2010274314A (ja) 消失模型用塗型剤組成物
JP2003063850A (ja) 無機質成形体および該無機質成形体の製造方法
KR100466698B1 (ko) 인조석재
JP4364972B2 (ja) 即時脱型コンクリートブロックの製造方法
KR100537761B1 (ko) 거푸집용 코팅합판의 제조방법
JP4850747B2 (ja) セメント質硬化体
JP2905958B2 (ja) 樹脂ライニング材
JP2003137637A (ja) 焼却灰を混入したコンクリート体及び木質炭化物を混入したコンクリート体
CN108145070A (zh) 一种低成本环保醇基铸铁涂料及其制备方法
JP2017226553A (ja) 水硬性無機材料
JP2004107604A (ja) 装飾性塗材
JP4183022B2 (ja) 人造石材
JPH11293901A (ja) 水硬性防滑無機材床及びその形成方法
JP3761087B2 (ja) 建築用土
JP2005131935A (ja) 着色建築板の製造方法
KR100525197B1 (ko) 폐내화물을 이용한 콘크리트용 구형 골재 및 그 제조방법
JP2967853B2 (ja) 着色コンクリート施工方法