JP2001064046A - ガラス積層体、その製造法及び積層シート - Google Patents
ガラス積層体、その製造法及び積層シートInfo
- Publication number
- JP2001064046A JP2001064046A JP23775899A JP23775899A JP2001064046A JP 2001064046 A JP2001064046 A JP 2001064046A JP 23775899 A JP23775899 A JP 23775899A JP 23775899 A JP23775899 A JP 23775899A JP 2001064046 A JP2001064046 A JP 2001064046A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- silicone
- silicone resin
- resin layer
- fire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Joining Of Glass To Other Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】常温における安全性、輻射熱による延焼を防ぐ
ことができる優れた防火性の両方を満足するガラス積層
体を提供する。 【解決手段】少なくとも2枚のガラス板1の間に、ジメ
チルシロキサンを主なモノマー成分とするシリコーンを
主成分とした組成物からなるシリコーン樹脂層2が積層
形成されていることを特徴とするガラス積層体。
ことができる優れた防火性の両方を満足するガラス積層
体を提供する。 【解決手段】少なくとも2枚のガラス板1の間に、ジメ
チルシロキサンを主なモノマー成分とするシリコーンを
主成分とした組成物からなるシリコーン樹脂層2が積層
形成されていることを特徴とするガラス積層体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、火災時には防火戸
として機能し、平常時には安全ガラスとして機能するガ
ラス積層体に関し、またガラス積層体を構成する積層シ
ートに関するものである。
として機能し、平常時には安全ガラスとして機能するガ
ラス積層体に関し、またガラス積層体を構成する積層シ
ートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビルディング、百貨店、スーパー
等の大型の建物が増加するにつれて火災時に火炎や煙を
遮断して延焼を最小限に食い止める防火戸の機能と、常
温において破損しても破片が飛散せず、貫通孔を生じな
い安全ガラスの機能の両方を実現するために、耐熱性の
高いフッ素樹脂フィルムとガラスとを積層したガラス積
層体が提案されている(特願平2−414822号、特
開平8−132560号)。 さらに、樹脂フィルムと
粘着材層から形成される樹脂中間層を用いたものが提案
されている(特開平7−138051号)。
等の大型の建物が増加するにつれて火災時に火炎や煙を
遮断して延焼を最小限に食い止める防火戸の機能と、常
温において破損しても破片が飛散せず、貫通孔を生じな
い安全ガラスの機能の両方を実現するために、耐熱性の
高いフッ素樹脂フィルムとガラスとを積層したガラス積
層体が提案されている(特願平2−414822号、特
開平8−132560号)。 さらに、樹脂フィルムと
粘着材層から形成される樹脂中間層を用いたものが提案
されている(特開平7−138051号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の技術の内、前者のフッ素樹脂フィルムを用いる技術で
は、破片の飛散を防止する安全性や、貫通孔を生じ難く
炎が直接侵入することを未然に防ぐと言う意味での防火
性に対しては効果的であったが、火炎から発せられる熱
線が安全ガラス面を通って侵入する熱により可燃物が発
火したり、可燃物が分解ガス化して発火・引火すること
によって引き起こされる輻射熱による延焼までは抑えき
れなかった。
の技術の内、前者のフッ素樹脂フィルムを用いる技術で
は、破片の飛散を防止する安全性や、貫通孔を生じ難く
炎が直接侵入することを未然に防ぐと言う意味での防火
性に対しては効果的であったが、火炎から発せられる熱
線が安全ガラス面を通って侵入する熱により可燃物が発
火したり、可燃物が分解ガス化して発火・引火すること
によって引き起こされる輻射熱による延焼までは抑えき
れなかった。
【0004】そこで、本発明は常温における安全性とと
もに、輻射熱による延焼を防ぐことができるという優れ
た防火性の両方を満足するガラス積層体およびガラス積
層体を構成する積層シートを提供することを目的とす
る。
もに、輻射熱による延焼を防ぐことができるという優れ
た防火性の両方を満足するガラス積層体およびガラス積
層体を構成する積層シートを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決する手段】本発明は、少なくとも2枚のガ
ラス板の間に、ジメチルシロキサンを主なモノマー成分
とするシリコーンを主成分とした組成物からなるシリコ
ーン樹脂層が積層形成されていることを特徴とするガラ
ス積層体であり、常温における安全性とともに、輻射熱
による延焼を防ぐことができるという優れた防火性の両
方を満足することができる。さらに、シリコーン樹脂層
が、ジメチルシロキサンを主なモノマー成分とするシリ
コーンを主成分とした組成物からなるため、比較的透明
性、機械物性に優れる。
ラス板の間に、ジメチルシロキサンを主なモノマー成分
とするシリコーンを主成分とした組成物からなるシリコ
ーン樹脂層が積層形成されていることを特徴とするガラ
ス積層体であり、常温における安全性とともに、輻射熱
による延焼を防ぐことができるという優れた防火性の両
方を満足することができる。さらに、シリコーン樹脂層
が、ジメチルシロキサンを主なモノマー成分とするシリ
コーンを主成分とした組成物からなるため、比較的透明
性、機械物性に優れる。
【0006】また本発明は、少なくとも2枚のガラス板
の間に、加熱硬化型シリコーン樹脂層が積層形成されて
いることを特徴とするガラス積層体であり、加熱硬化型
シリコーンが常温下で硬化反応が進まないのでガラスと
の積層化のセッティングが容易で、しかも加熱によって
反応速度を制御でき、接着並びに硬化の速度を大きくし
て製造効率を上げることができる。加熱硬化型シリコー
ン樹脂のなかでも特に縮合硬化型のシリコーンは反応副
生成物が発生しやすいのであるが、これら副生成物が加
熱により系外に除去され残存しないので不純物を嫌う用
途に適し、しかもシリコーン本来の透明性に優れるガラ
ス積層体が得られる。
の間に、加熱硬化型シリコーン樹脂層が積層形成されて
いることを特徴とするガラス積層体であり、加熱硬化型
シリコーンが常温下で硬化反応が進まないのでガラスと
の積層化のセッティングが容易で、しかも加熱によって
反応速度を制御でき、接着並びに硬化の速度を大きくし
て製造効率を上げることができる。加熱硬化型シリコー
ン樹脂のなかでも特に縮合硬化型のシリコーンは反応副
生成物が発生しやすいのであるが、これら副生成物が加
熱により系外に除去され残存しないので不純物を嫌う用
途に適し、しかもシリコーン本来の透明性に優れるガラ
ス積層体が得られる。
【0007】また本発明は、少なくとも2枚のガラス板
の間に、シリコーン樹脂層が未硬化の状態で積層形成さ
れた後、オートクレーブにより加熱加圧を行うことを特
徴とするガラス積層体の製造法であり、加圧と同時の加
熱によって反応速度を制御できるので接着並びに硬化を
早くできるばかりか、シリコーン樹脂以外の従来あるガ
ラス接着用樹脂(ポリビニルブチラールなど)を介して
の加熱接着が同時に可能となる。とりわけ、縮合硬化型
シリコーンやパーオキサイド硬化型シリコーン等の硬化
反応で生成する低分子量の反応副生成物のある系やシリ
コーンの特性を改良するために添加される添加剤で揮発
性の高い成分のある系においては、加圧によりそれら反
応副生成物乃至成分を系外への除去もしくは樹脂層への
溶解により気泡発生などの悪影響を抑え外観・物性の低
下を防げるのでシリコーン樹脂の選択の制限がなくな
る。さらに本発明に使用するオートクレーブは従来より
あるポリビニルブチラールなどを用いた積層、合わせ加
工設備そのものであり、これをそのまま活用できる結
果、ガラス積層体が効率的に得られ、その製造効率も大
きい。
の間に、シリコーン樹脂層が未硬化の状態で積層形成さ
れた後、オートクレーブにより加熱加圧を行うことを特
徴とするガラス積層体の製造法であり、加圧と同時の加
熱によって反応速度を制御できるので接着並びに硬化を
早くできるばかりか、シリコーン樹脂以外の従来あるガ
ラス接着用樹脂(ポリビニルブチラールなど)を介して
の加熱接着が同時に可能となる。とりわけ、縮合硬化型
シリコーンやパーオキサイド硬化型シリコーン等の硬化
反応で生成する低分子量の反応副生成物のある系やシリ
コーンの特性を改良するために添加される添加剤で揮発
性の高い成分のある系においては、加圧によりそれら反
応副生成物乃至成分を系外への除去もしくは樹脂層への
溶解により気泡発生などの悪影響を抑え外観・物性の低
下を防げるのでシリコーン樹脂の選択の制限がなくな
る。さらに本発明に使用するオートクレーブは従来より
あるポリビニルブチラールなどを用いた積層、合わせ加
工設備そのものであり、これをそのまま活用できる結
果、ガラス積層体が効率的に得られ、その製造効率も大
きい。
【0008】また本発明は、シリコーン樹脂層と高速衝
撃試験における破壊エネルギー値で200kgf・mm以上の
フィルム層とが積層形成されていることを特徴とする積
層シートであり、ドライラミネート法などによりガラス
板表面に積層することができ、得られるガラス積層体
は、常温においては、高速衝撃試験における破壊エネル
ギー値で200kgf・mm以上のフィルム層の効果により、
ガラス積層体の衝撃に対する安全性が向上するととも
に、シリコーン樹脂層の効果により防火性に優れるとい
う性能が得られる。さらには高価なシリコーン樹脂を節
約しながらもシリコーン樹脂の弱点である衝撃に対する
安全性をかばい、かつシリコーン樹脂の特長である防火
性を損ねない。
撃試験における破壊エネルギー値で200kgf・mm以上の
フィルム層とが積層形成されていることを特徴とする積
層シートであり、ドライラミネート法などによりガラス
板表面に積層することができ、得られるガラス積層体
は、常温においては、高速衝撃試験における破壊エネル
ギー値で200kgf・mm以上のフィルム層の効果により、
ガラス積層体の衝撃に対する安全性が向上するととも
に、シリコーン樹脂層の効果により防火性に優れるとい
う性能が得られる。さらには高価なシリコーン樹脂を節
約しながらもシリコーン樹脂の弱点である衝撃に対する
安全性をかばい、かつシリコーン樹脂の特長である防火
性を損ねない。
【0009】また本発明は、ガラス板表面に、シリコー
ン樹脂層と高速衝撃試験における破壊エネルギー値で2
00kgf・mm以上のフィルム層とが積層形成されているこ
とを特徴とするガラス積層体であり、常温においては、
高速衝撃試験における破壊エネルギー値で200kgf・mm
以上のフィルム層の効果により、ガラス積層体の衝撃に
対する安全性が向上するとともに、シリコーン樹脂層の
効果により防火性に優れるという性能が得られる。さら
には高価なシリコーン樹脂を節約しながらもシリコーン
樹脂の弱点である衝撃に対する安全性をかばい、かつシ
リコーン樹脂の特長である防火性を損ねない。
ン樹脂層と高速衝撃試験における破壊エネルギー値で2
00kgf・mm以上のフィルム層とが積層形成されているこ
とを特徴とするガラス積層体であり、常温においては、
高速衝撃試験における破壊エネルギー値で200kgf・mm
以上のフィルム層の効果により、ガラス積層体の衝撃に
対する安全性が向上するとともに、シリコーン樹脂層の
効果により防火性に優れるという性能が得られる。さら
には高価なシリコーン樹脂を節約しながらもシリコーン
樹脂の弱点である衝撃に対する安全性をかばい、かつシ
リコーン樹脂の特長である防火性を損ねない。
【0010】
【発明の実施の態様】以下、本発明を図面に基づいて詳
細に説明する。
細に説明する。
【0011】図1は本発明のガラス積層体の一例を示す
概略断面図、図2は本発明のガラス積層体の別の例を示
す概略断面図、図3は本発明において高速衝撃試験を行
うための装置を示す概略正面図、図4は高速衝撃試験か
ら破壊エネルギーを算出する概要を示すグラフである。
概略断面図、図2は本発明のガラス積層体の別の例を示
す概略断面図、図3は本発明において高速衝撃試験を行
うための装置を示す概略正面図、図4は高速衝撃試験か
ら破壊エネルギーを算出する概要を示すグラフである。
【0012】本発明は、図1に示すように少なくとも2
枚のガラス板1の間に、ジメチルシロキサンを主なモノ
マー成分とするシリコーンを主成分とした組成物からな
るシリコーン樹脂層2が積層形成されていることを特徴
とするガラス積層体である。
枚のガラス板1の間に、ジメチルシロキサンを主なモノ
マー成分とするシリコーンを主成分とした組成物からな
るシリコーン樹脂層2が積層形成されていることを特徴
とするガラス積層体である。
【0013】本発明において使用するガラス板1として
は、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス等の一
般のガラスの外、耐熱結晶化ガラス、網入りガラス、強
化ボロシリケートガラス等、建設省告示第1125号の
防火試験に合格する透明ガラス板が好ましく採用でき、
一般のガラス板の場合、前記建設省告示第1125号の
防火試験に合格する透明ガラス板を貼り合わせることが
好ましい。
は、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス等の一
般のガラスの外、耐熱結晶化ガラス、網入りガラス、強
化ボロシリケートガラス等、建設省告示第1125号の
防火試験に合格する透明ガラス板が好ましく採用でき、
一般のガラス板の場合、前記建設省告示第1125号の
防火試験に合格する透明ガラス板を貼り合わせることが
好ましい。
【0014】本発明における、シリコーン樹脂層2とし
てはその種類を問わず、材料形態としてはジメチルシロ
キサンを主なモノマー成分としたポリジメチルシロキサ
ンを主成分とした組成物からなるミラブル型シリコーン
ゴム、液状硬化型シリコーンゴム等のゴムや、シリコー
ンワニス、シリコーン塗料等のレジンに分類されるシリ
コーンを単独使用もしくは併用でき、反応形態としては
付加反応型シリコーン樹脂、縮合反応型シリコーン樹脂
等が使用できる。
てはその種類を問わず、材料形態としてはジメチルシロ
キサンを主なモノマー成分としたポリジメチルシロキサ
ンを主成分とした組成物からなるミラブル型シリコーン
ゴム、液状硬化型シリコーンゴム等のゴムや、シリコー
ンワニス、シリコーン塗料等のレジンに分類されるシリ
コーンを単独使用もしくは併用でき、反応形態としては
付加反応型シリコーン樹脂、縮合反応型シリコーン樹脂
等が使用できる。
【0015】特にフィルムへの加工性、ガラス面、他の
プラスチックフィルム面への積層性・加工性等を考慮す
ると加熱硬化型シリコーンが最も好適に使用でき、ミラ
ブル型シリコーンゴム、液状硬化型シリコーンゴム等の
ゴムや、シリコーンワニス、シリコーン塗料等のレジン
に分類されるシリコーンを単独使用もしくは併用するの
が好ましい。
プラスチックフィルム面への積層性・加工性等を考慮す
ると加熱硬化型シリコーンが最も好適に使用でき、ミラ
ブル型シリコーンゴム、液状硬化型シリコーンゴム等の
ゴムや、シリコーンワニス、シリコーン塗料等のレジン
に分類されるシリコーンを単独使用もしくは併用するの
が好ましい。
【0016】ジメチルシロキサンを主なモノマー成分と
したポリジメチルシロキサンにおける他のモノマー成分
としては、メチル基のひとつないしは二つ(末端につい
てはひとつないしは三つ)をビニル基、フェニル基、
(長鎖)アルキル基、フルオロアルキル基、ヒドロキシ
ル基(=シラノール基)、アミノ基、グリシジル基、ア
ルコキシ基、塩素、水素等で置換したモノマーが応用で
きる。
したポリジメチルシロキサンにおける他のモノマー成分
としては、メチル基のひとつないしは二つ(末端につい
てはひとつないしは三つ)をビニル基、フェニル基、
(長鎖)アルキル基、フルオロアルキル基、ヒドロキシ
ル基(=シラノール基)、アミノ基、グリシジル基、ア
ルコキシ基、塩素、水素等で置換したモノマーが応用で
きる。
【0017】シリコーン単独では成しえない特性例えば
加工性、耐熱性、機械物性、接着性、難燃性、信頼性等
を補助する目的でポリジメチルシロキサン以外の充填
材、加硫剤、特性向上剤などの成分を添加してもよい。
加工性、耐熱性、機械物性、接着性、難燃性、信頼性等
を補助する目的でポリジメチルシロキサン以外の充填
材、加硫剤、特性向上剤などの成分を添加してもよい。
【0018】充填材としてはシリカ、けいそう土、石英
粉、炭酸カルシウム、シリコーンレジン、カーボン等が
用いられる。また加硫剤としては有機過酸化物、変性シ
ラン、変性シロキサン、アルコキシシラン、白金化合物
等が用いられ、硬化性の調整のため反応抑制剤としてア
セチレンアルコール、環状メチルビニルシロキサン等が
用いられる。また特性向上剤としては末端シラノール基
あるいは末端アルコキシ基含有低粘度シリコーンオイル
・シリコーンレジン、シラン化合物(以上加工助剤)、
鉄、ニッケル等の金属酸化物、金属有機酸塩(以上耐熱
向上剤)酸化カルシウム、酸化バリウム等の酸受容体
(以上加硫戻り防止剤)白金化合物、酸化鉄、酸化チタ
ン、カーボン(以上難燃性付与剤)シランカップリング
剤(以上接着向上剤)等が用いられる。
粉、炭酸カルシウム、シリコーンレジン、カーボン等が
用いられる。また加硫剤としては有機過酸化物、変性シ
ラン、変性シロキサン、アルコキシシラン、白金化合物
等が用いられ、硬化性の調整のため反応抑制剤としてア
セチレンアルコール、環状メチルビニルシロキサン等が
用いられる。また特性向上剤としては末端シラノール基
あるいは末端アルコキシ基含有低粘度シリコーンオイル
・シリコーンレジン、シラン化合物(以上加工助剤)、
鉄、ニッケル等の金属酸化物、金属有機酸塩(以上耐熱
向上剤)酸化カルシウム、酸化バリウム等の酸受容体
(以上加硫戻り防止剤)白金化合物、酸化鉄、酸化チタ
ン、カーボン(以上難燃性付与剤)シランカップリング
剤(以上接着向上剤)等が用いられる。
【0019】また本発明は、少なくとも2枚のガラス板
1の間に、加熱硬化型シリコーン樹脂層が積層形成され
ていることを特徴とするガラス積層体であり、図1に示
すシリコーン樹脂層2として特に加熱硬化型シリコーン
を採用したもので、加硫剤として有機過酸化物、白金化
合物と反応抑制剤の組み合わせ等を応用することが可能
である。
1の間に、加熱硬化型シリコーン樹脂層が積層形成され
ていることを特徴とするガラス積層体であり、図1に示
すシリコーン樹脂層2として特に加熱硬化型シリコーン
を採用したもので、加硫剤として有機過酸化物、白金化
合物と反応抑制剤の組み合わせ等を応用することが可能
である。
【0020】シリコーン樹脂層2の厚さは防火安全ガラ
スとしての防火性、安全性を損なわない範囲で選択でき
るが、シリコーン樹脂層2単層の場合は20μmないし
2mmが特に好適である。
スとしての防火性、安全性を損なわない範囲で選択でき
るが、シリコーン樹脂層2単層の場合は20μmないし
2mmが特に好適である。
【0021】シリコーン樹脂層2の応用による防火性、
特に火災時における効果的な熱線遮断性を成しうる機構
の詳細は不明であるが、シリコーンの分解再結合による
無定形酸化ケイ素化による断熱層化、残存した充填剤用
シリカによる断熱層化等が予測される。
特に火災時における効果的な熱線遮断性を成しうる機構
の詳細は不明であるが、シリコーンの分解再結合による
無定形酸化ケイ素化による断熱層化、残存した充填剤用
シリカによる断熱層化等が予測される。
【0022】また本発明は、少なくとも2枚のガラス板
1の間に、シリコーン樹脂層2が未硬化の状態で積層形
成された後、オートクレーブにより加圧処理を行うこと
を特徴とするガラス積層体の製造法であり、例えばガラ
ス板1の表面を必要に応じて接着剤、接着向上剤等で前
処理した後、2枚のガラス板1の間にシリコーン樹脂層
2のフィルムをセッティングするかもしくはコーティン
グにより形成し、オートクレーブ内で加熱加圧処理する
方法が工業的にも好適である。
1の間に、シリコーン樹脂層2が未硬化の状態で積層形
成された後、オートクレーブにより加圧処理を行うこと
を特徴とするガラス積層体の製造法であり、例えばガラ
ス板1の表面を必要に応じて接着剤、接着向上剤等で前
処理した後、2枚のガラス板1の間にシリコーン樹脂層
2のフィルムをセッティングするかもしくはコーティン
グにより形成し、オートクレーブ内で加熱加圧処理する
方法が工業的にも好適である。
【0023】本発明はまた、図2に示すようにシリコー
ン樹脂層2と高速衝撃試験における破壊エネルギー値で
200kgf・mm以上のフィルム層3とが積層形成されてい
ることを特徴とする積層シート乃至は、ガラス板1表面
に、シリコーン樹脂層2と高速衝撃試験における破壊エ
ネルギー値で200kgf・mm以上のフィルム層3とが積層
形成されていることを特徴とするガラス積層体である。
ン樹脂層2と高速衝撃試験における破壊エネルギー値で
200kgf・mm以上のフィルム層3とが積層形成されてい
ることを特徴とする積層シート乃至は、ガラス板1表面
に、シリコーン樹脂層2と高速衝撃試験における破壊エ
ネルギー値で200kgf・mm以上のフィルム層3とが積層
形成されていることを特徴とするガラス積層体である。
【0024】本発明において、耐衝撃性が高速衝撃試験
における破壊エネルギー値で200kgf・mm以上のフィル
ム3は、シリコーン樹脂層2及びシリコーン樹脂層が形
成されてなるガラス積層体の機械物性を補う意味で使用
できる。
における破壊エネルギー値で200kgf・mm以上のフィル
ム3は、シリコーン樹脂層2及びシリコーン樹脂層が形
成されてなるガラス積層体の機械物性を補う意味で使用
できる。
【0025】ここで、高速衝撃試験の方法を以下に説明
する。図3に高速衝撃試験装置概要を、図4にエネルギ
ー算出方法の概要を示した。図3に示すように、応力変
換器52、出力装置53に接続されたロードセルを備え
た棒状治具51で、フィルム固定枠54に固定されたフ
ィルム3を高速で打ち抜いたときに棒状治具51が受け
た応力(kgf)を出力装置53により、図4に示すよう
に応力(kgf):棒状治具の変位(mm)のグラフから破
壊開始点から破壊終了点までの応力を積算して破壊エネ
ルギーを算出する方式の試験機を使用し、以下の測定条
件で評価した値を破壊エネルギー値(kgf・mm)とした。
(破壊エネルギー値は以後、断りがなければこの条件で
測定・評価された値を指すものとする。) ・試験機:(株)島津製作所製「ハイドロショットHM−1型」 ・測定雰囲気:23(±1)℃、50(±10)%RH ・棒状治具51先端形状:2R=0.5インチ径の半球形 ・ 〃 材質:ジュラルミン ・ 〃 打ち抜き速度:3m/s ・ 〃 応力検出方式:ロードセル方式 ・フィルム固定枠54内径:D=2インチ この条件で測定された破壊エネルギー値が200kgf・mm
未満の場合は積層効果が低く積層する目的が薄れるばか
りでなく、積層する目的に対する積層する手間の比重が
大きくなるので好ましくない。
する。図3に高速衝撃試験装置概要を、図4にエネルギ
ー算出方法の概要を示した。図3に示すように、応力変
換器52、出力装置53に接続されたロードセルを備え
た棒状治具51で、フィルム固定枠54に固定されたフ
ィルム3を高速で打ち抜いたときに棒状治具51が受け
た応力(kgf)を出力装置53により、図4に示すよう
に応力(kgf):棒状治具の変位(mm)のグラフから破
壊開始点から破壊終了点までの応力を積算して破壊エネ
ルギーを算出する方式の試験機を使用し、以下の測定条
件で評価した値を破壊エネルギー値(kgf・mm)とした。
(破壊エネルギー値は以後、断りがなければこの条件で
測定・評価された値を指すものとする。) ・試験機:(株)島津製作所製「ハイドロショットHM−1型」 ・測定雰囲気:23(±1)℃、50(±10)%RH ・棒状治具51先端形状:2R=0.5インチ径の半球形 ・ 〃 材質:ジュラルミン ・ 〃 打ち抜き速度:3m/s ・ 〃 応力検出方式:ロードセル方式 ・フィルム固定枠54内径:D=2インチ この条件で測定された破壊エネルギー値が200kgf・mm
未満の場合は積層効果が低く積層する目的が薄れるばか
りでなく、積層する目的に対する積層する手間の比重が
大きくなるので好ましくない。
【0026】破壊エネルギー値が200kgf・mm以上を達
成するためにはフィルムの材質・厚さにより、また防火
安全ガラスとしての防火性、安全性を損なわない範囲で
選択され、例えば厚さ188μmのポリエチレンテレフ
タレートの二軸延伸フィルム、厚さ100μmのポリカ
ーボネートフィルム、透明性は損なうが意匠性で有効で
あれば厚さ120μm、重さ120g/m2の平織のガラス
クロスなどが好適に使用できる。工業的には場合によっ
てはコストを考慮する必要もある。
成するためにはフィルムの材質・厚さにより、また防火
安全ガラスとしての防火性、安全性を損なわない範囲で
選択され、例えば厚さ188μmのポリエチレンテレフ
タレートの二軸延伸フィルム、厚さ100μmのポリカ
ーボネートフィルム、透明性は損なうが意匠性で有効で
あれば厚さ120μm、重さ120g/m2の平織のガラス
クロスなどが好適に使用できる。工業的には場合によっ
てはコストを考慮する必要もある。
【0027】また、破壊エネルギー値が200kgf・mmに
満たないフィルムでも2枚以上重ね合わせた状態での破
壊エネルギー値が200kgf・mm以上となればよい。
満たないフィルムでも2枚以上重ね合わせた状態での破
壊エネルギー値が200kgf・mm以上となればよい。
【0028】この場合のシリコーン樹脂層2の厚さは防
火安全ガラスとしての防火性、安全性を損なわない範囲
で選択できるが、20μmないし2mmが特に好適であ
る。
火安全ガラスとしての防火性、安全性を損なわない範囲
で選択できるが、20μmないし2mmが特に好適であ
る。
【0029】シリコーン樹脂層2と高速衝撃試験におけ
る破壊エネルギー値で200kgf・mm以上のフィルム層3
に加えて、フッ素樹脂フィルムを積層形成して難燃性を
補助することもでき、例えば、モノマー成分がフッ化ビ
ニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、テト
ラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキ
サフルオロプロピレン等の含フッ素系モノマーの単独重
合体または共重合体、あるいは前記含フッ素系モノマー
にエチレン、アルキルビニルエーテル等のビニルモノマ
ーなどが併用された共重合体などがある。
る破壊エネルギー値で200kgf・mm以上のフィルム層3
に加えて、フッ素樹脂フィルムを積層形成して難燃性を
補助することもでき、例えば、モノマー成分がフッ化ビ
ニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、テト
ラフルオロエチレン、ペンタフルオロプロピレン、ヘキ
サフルオロプロピレン等の含フッ素系モノマーの単独重
合体または共重合体、あるいは前記含フッ素系モノマー
にエチレン、アルキルビニルエーテル等のビニルモノマ
ーなどが併用された共重合体などがある。
【0030】そして、フィルム状に成形できるもの、す
なわち、熱溶融成形可能なものであればよく、テトラフ
ルオロエチレンの単独重合体以外のフッ素樹脂は特に制
限なく使用することができる。
なわち、熱溶融成形可能なものであればよく、テトラフ
ルオロエチレンの単独重合体以外のフッ素樹脂は特に制
限なく使用することができる。
【0031】具体的にはポリビニリデンフルオライド、
ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデ
ンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、
ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体、などが挙げられる。
特に加工性、難燃性、透明性、接着性、ガラス積層体と
しての安全性等の観点より、フッ化ビニリデンを20重
量%以上含むビニリデンフルオライド−テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体が好適で
ある。
ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフ
ルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデ
ンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、
ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン−ヘ
キサフルオロプロピレン共重合体、などが挙げられる。
特に加工性、難燃性、透明性、接着性、ガラス積層体と
しての安全性等の観点より、フッ化ビニリデンを20重
量%以上含むビニリデンフルオライド−テトラフルオロ
エチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体が好適で
ある。
【0032】フッ素樹脂フィルムの厚さはシリコーン樹
脂層2の難燃性を補助する効果の他ガラス積層体として
の防火性、安全性を損なわない範囲で選択され、50μ
mから1mmの範囲が好適である。
脂層2の難燃性を補助する効果の他ガラス積層体として
の防火性、安全性を損なわない範囲で選択され、50μ
mから1mmの範囲が好適である。
【0033】本発明のガラス積層体の製造方法として
は、まずシリコーン樹脂層2としてシリコーンフィルム
を作製した後、予め準備した耐衝撃性が高速衝撃試験に
おける破壊エネルギー値で200kgf・mm以上のフィルム
3、あるいはフッ素樹脂フィルムと表面処理、接着剤、
粘着剤、熱ラミネート等の方法を組み合わせて積層した
後、ガラス板1と貼り合わせる方法を採用できる。
は、まずシリコーン樹脂層2としてシリコーンフィルム
を作製した後、予め準備した耐衝撃性が高速衝撃試験に
おける破壊エネルギー値で200kgf・mm以上のフィルム
3、あるいはフッ素樹脂フィルムと表面処理、接着剤、
粘着剤、熱ラミネート等の方法を組み合わせて積層した
後、ガラス板1と貼り合わせる方法を採用できる。
【0034】ガラス板1の貼り合わせは、ガラス表面を
必要に応じて接着剤、接着向上剤等で前処理した後、2
枚のガラス板1の間にシリコーン樹脂層2と高速衝撃試
験における破壊エネルギー値で200kgf・mm以上のフィ
ルム3との積層体をセッティングするかもしくはコーテ
ィングにより形成し、ゴム袋に入れて袋内を減圧して或
いはゴム製ニップロール間を通して或いはオートクレー
ブ処理で或いは真空プレス(減圧下でセッティング後プ
レス)等により加圧し、場合によって加熱を併用する方
法が工業的にも好適である。
必要に応じて接着剤、接着向上剤等で前処理した後、2
枚のガラス板1の間にシリコーン樹脂層2と高速衝撃試
験における破壊エネルギー値で200kgf・mm以上のフィ
ルム3との積層体をセッティングするかもしくはコーテ
ィングにより形成し、ゴム袋に入れて袋内を減圧して或
いはゴム製ニップロール間を通して或いはオートクレー
ブ処理で或いは真空プレス(減圧下でセッティング後プ
レス)等により加圧し、場合によって加熱を併用する方
法が工業的にも好適である。
【0035】シリコーンフィルムを予め作製する方法と
しては例えば旧来より知られているカレンダー成形の
他、シリコーン樹脂に対して離型フィルムとして働くフ
ィルム上に押出コート、プレス、カレンダー法等により
フィルム状に成形した後、加熱、放射線照射等の公知の
方法により架橋・硬化し、離型フィルムを剥がして得る
等が可能である。
しては例えば旧来より知られているカレンダー成形の
他、シリコーン樹脂に対して離型フィルムとして働くフ
ィルム上に押出コート、プレス、カレンダー法等により
フィルム状に成形した後、加熱、放射線照射等の公知の
方法により架橋・硬化し、離型フィルムを剥がして得る
等が可能である。
【0036】さらにシリコーン樹脂層2に耐衝撃性が高
速衝撃試験における破壊エネルギー値で200kgf・mm以
上のフィルム3、あるいはフッ素樹脂フィルムを積層す
る場合にはこれらフィルムに接着剤、接着向上剤等で前
処理してシリコーンに対して親和性を持たせておき、そ
の表面に押出コート、プレス、カレンダー法等によりフ
ィルム状に成形した後、加熱、放射線照射等の公知の方
法により架橋・硬化して積層接着とシリコーンの硬化を
同時に達成する方法も可能で効率的である。
速衝撃試験における破壊エネルギー値で200kgf・mm以
上のフィルム3、あるいはフッ素樹脂フィルムを積層す
る場合にはこれらフィルムに接着剤、接着向上剤等で前
処理してシリコーンに対して親和性を持たせておき、そ
の表面に押出コート、プレス、カレンダー法等によりフ
ィルム状に成形した後、加熱、放射線照射等の公知の方
法により架橋・硬化して積層接着とシリコーンの硬化を
同時に達成する方法も可能で効率的である。
【0037】また、シリコーン樹脂を未硬化状態でガラ
ス板1にコーティングし、予め準備した耐衝撃性が高速
衝撃試験における破壊エネルギー値で200kgf・mm以上
のフィルム3、あるいはフッ素樹脂フィルムに表面処
理、接着剤、粘着剤、熱ラミネート等の方法を組み合わ
せて積層した後、同工程の熱、圧力により同時にシリコ
ーン樹脂層2の硬化・接着を促進する方法も実施可能で
ある。
ス板1にコーティングし、予め準備した耐衝撃性が高速
衝撃試験における破壊エネルギー値で200kgf・mm以上
のフィルム3、あるいはフッ素樹脂フィルムに表面処
理、接着剤、粘着剤、熱ラミネート等の方法を組み合わ
せて積層した後、同工程の熱、圧力により同時にシリコ
ーン樹脂層2の硬化・接着を促進する方法も実施可能で
ある。
【0038】
【発明の効果】本発明は、少なくとも2枚のガラス板の
間に、ジメチルシロキサンを主なモノマー成分とするシ
リコーンを主成分とした組成物からなるシリコーン樹脂
層が積層形成されていることを特徴とするガラス積層体
であるので、常温においてはガラス積層体の衝撃に対す
る安全性が向上するとともに、シリコーン樹脂層の効果
により防火性に優れるという性能が得られる。
間に、ジメチルシロキサンを主なモノマー成分とするシ
リコーンを主成分とした組成物からなるシリコーン樹脂
層が積層形成されていることを特徴とするガラス積層体
であるので、常温においてはガラス積層体の衝撃に対す
る安全性が向上するとともに、シリコーン樹脂層の効果
により防火性に優れるという性能が得られる。
【0039】
【実施例】以下実施例を挙げて詳細に説明する。
【0040】(実施例1)主にジメチルシロキサンと少
量のメチルビニルシロキサンからなるシリコーンとシリ
カからなるミラブル型シリコーンゴムKE−9510U
(信越化学(株)製)100重量部にp−クロロベンゾ
イルパーオキサイド3重量部を加えて室温下で2本ロー
ルによりカレンダー成形を行い、厚さ800μmのシリ
コーンフィルムを得た。
量のメチルビニルシロキサンからなるシリコーンとシリ
カからなるミラブル型シリコーンゴムKE−9510U
(信越化学(株)製)100重量部にp−クロロベンゾ
イルパーオキサイド3重量部を加えて室温下で2本ロー
ルによりカレンダー成形を行い、厚さ800μmのシリ
コーンフィルムを得た。
【0041】一方厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラスフ
ァイアライト(日本電気硝子(株)製)を2枚用意し上
記シリコーンフィルムをその間に挟みかけた状態でセッ
ティングし、雰囲気を20Torrに減圧した後完全に積層
・セッティングして引き続き120℃、2kgf/cm2、2
0分間の条件で加熱プレス(=真空プレス)した。その
結果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優れたガ
ラス積層体を得た。
ァイアライト(日本電気硝子(株)製)を2枚用意し上
記シリコーンフィルムをその間に挟みかけた状態でセッ
ティングし、雰囲気を20Torrに減圧した後完全に積層
・セッティングして引き続き120℃、2kgf/cm2、2
0分間の条件で加熱プレス(=真空プレス)した。その
結果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優れたガ
ラス積層体を得た。
【0042】得られたガラス積層体の特性を以下に示し
た項目について評価・判定しその結果を表1に示した。
た項目について評価・判定しその結果を表1に示した。
【0043】<安全性>JISR3205に準じてショ
ットバッグ試験を行い、次の要領で判定を行った。
ットバッグ試験を行い、次の要領で判定を行った。
【0044】 ◎・・・加撃体を120cm高さから衝突させて合格 ○・・・加撃体を75cm高さから衝突させて合格 △・・・加撃体を30cm高さから衝突させて合格 ×・・・加撃体を30cm高さから衝突させても不合格 <防火性>ガラス積層体を800×500mmサイズで加
工し、同サイズにくり抜かれた鉄枠のくり抜かれた部分
に端面をシリコーンシーラント及びガラスウールで気密
接着してはめ殺しにした鉄枠との複合材を作製し、建設
省告示第1125号に準じた甲種防火戸の試験を行い、
合否判定を行った。
工し、同サイズにくり抜かれた鉄枠のくり抜かれた部分
に端面をシリコーンシーラント及びガラスウールで気密
接着してはめ殺しにした鉄枠との複合材を作製し、建設
省告示第1125号に準じた甲種防火戸の試験を行い、
合否判定を行った。
【0045】 ○・・・合格 ×・・・不合格 さらに同試験において試験終了時点における複合材の防
火安全ガラスの非加熱面側のガラス中心部の1)表面の
温度をアルミナ系接着剤にて固着した熱電対により、
2)水平方向に1m離れた位置における熱流密度を熱伝
導率既知の熱抵抗板両表面に熱電対を配してその温度差
により計測する原理に基づいた熱流計ShothermHFM
(昭和電工(株)製)により測定し、次の要領で判定を
行った。
火安全ガラスの非加熱面側のガラス中心部の1)表面の
温度をアルミナ系接着剤にて固着した熱電対により、
2)水平方向に1m離れた位置における熱流密度を熱伝
導率既知の熱抵抗板両表面に熱電対を配してその温度差
により計測する原理に基づいた熱流計ShothermHFM
(昭和電工(株)製)により測定し、次の要領で判定を
行った。
【0046】 ◎・・・1)が300℃未満、もしくは2)が0.2W
/cm2未満 ○・・・1)が400℃未満、もしくは2)が0.3W
/cm2未満 △・・・1)が500℃未満、もしくは2)が0.5W
/cm2未満 ×・・・1)が500℃以上、もしくは2)が0.5W
/cm2以上 <透明性>JISK7105に準じて光線透過率を測定
し、次の要領で判定を行った。
/cm2未満 ○・・・1)が400℃未満、もしくは2)が0.3W
/cm2未満 △・・・1)が500℃未満、もしくは2)が0.5W
/cm2未満 ×・・・1)が500℃以上、もしくは2)が0.5W
/cm2以上 <透明性>JISK7105に準じて光線透過率を測定
し、次の要領で判定を行った。
【0047】 ○・・・85%以上 △・・・70%以上 ×・・・70%未満 <耐熱性>JISR3205に準じて耐熱試験、煮沸試
験を行い、次の要領で判定を行った。
験を行い、次の要領で判定を行った。
【0048】 ○・・・いずれも合格 △・・・いずれか合格 ×・・・いずれも不合格 (実施例2)主にジメチルシロキサンと少量のメチルビ
ニルシロキサンからなるシリコーンとシリカからなるミ
ラブル型シリコーンゴムKE−9510U(信越化学
(株)製)100重量部に白金化合物0.5重量部を加
えて、室温の下で、2本ロールによりカレンダー成形を
行い、両ロールに沿わせて挿入した2枚の二軸延伸PE
Tフィルム(厚さ100μm、両面にシリコーン系接着
剤をコートしたもの)の間に厚さ400μmのシリコー
ンが積層された総厚さ600μmのフィルムを得た。
ニルシロキサンからなるシリコーンとシリカからなるミ
ラブル型シリコーンゴムKE−9510U(信越化学
(株)製)100重量部に白金化合物0.5重量部を加
えて、室温の下で、2本ロールによりカレンダー成形を
行い、両ロールに沿わせて挿入した2枚の二軸延伸PE
Tフィルム(厚さ100μm、両面にシリコーン系接着
剤をコートしたもの)の間に厚さ400μmのシリコー
ンが積層された総厚さ600μmのフィルムを得た。
【0049】一方、厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラス
を2枚用意し、上記シリコーン積層フィルムの両面にシ
リコーン系粘着剤をコーティングしたものと片面ずつ速
度2m/min線圧10kgf/cm2のニップロールで室温下加
圧接着・脱泡した。その結果透明性に優れ気泡等の欠陥
部のない外観に優れた防火安全ガラスを得た。この特性
を実施例1で示した項目について付記した要領で評価・
判定しその結果を表1に示した。
を2枚用意し、上記シリコーン積層フィルムの両面にシ
リコーン系粘着剤をコーティングしたものと片面ずつ速
度2m/min線圧10kgf/cm2のニップロールで室温下加
圧接着・脱泡した。その結果透明性に優れ気泡等の欠陥
部のない外観に優れた防火安全ガラスを得た。この特性
を実施例1で示した項目について付記した要領で評価・
判定しその結果を表1に示した。
【0050】(実施例3)オキシム型1液縮合液状シリ
コーンゴムTSE382(東芝シリコーン(株)製)1
00重量部を、室温の下で、2本ロールによりカレンダ
ー成形を行い、両ロールに沿わせて挿入した2枚の二軸
延伸PETフィルム(厚さ100μm、両面にシリコー
ン系接着剤をコートしたもの)の間に厚さ400μmの
シリコーンが積層された総厚さ600μmのフィルムを
得た。
コーンゴムTSE382(東芝シリコーン(株)製)1
00重量部を、室温の下で、2本ロールによりカレンダ
ー成形を行い、両ロールに沿わせて挿入した2枚の二軸
延伸PETフィルム(厚さ100μm、両面にシリコー
ン系接着剤をコートしたもの)の間に厚さ400μmの
シリコーンが積層された総厚さ600μmのフィルムを
得た。
【0051】一方、厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラス
を2枚用意し、上記シリコーン積層フィルムの両面にシ
リコーン系粘着剤をコーティングしたものと片面ずつ速
度2m/min線圧10kgf/cm2のニップロールで室温下加
圧接着・脱泡した。その結果透明性に優れ気泡等の欠陥
部のない外観に優れた防火安全ガラスを得た。この特性
を実施例1で示した項目について付記した要領で評価・
判定しその結果を表1に示した。
を2枚用意し、上記シリコーン積層フィルムの両面にシ
リコーン系粘着剤をコーティングしたものと片面ずつ速
度2m/min線圧10kgf/cm2のニップロールで室温下加
圧接着・脱泡した。その結果透明性に優れ気泡等の欠陥
部のない外観に優れた防火安全ガラスを得た。この特性
を実施例1で示した項目について付記した要領で評価・
判定しその結果を表1に示した。
【0052】(実施例4)主にジメチルシロキサンと少
量のメチルビニルシロキサンからなるシリコーンとシリ
カからなるミラブル型シリコーンゴムKE−9510U
(信越化学(株)製)100重量部にp−クロロベンゾ
イルパーオキサイド3重量部を加えて室温下で2本ロー
ルによりカレンダー成形を行い、両ロールに沿わせて挿
入した2枚の二軸延伸PETフィルムの間に厚さ400
μmのシリコーンが積層されたフィルムを得た。
量のメチルビニルシロキサンからなるシリコーンとシリ
カからなるミラブル型シリコーンゴムKE−9510U
(信越化学(株)製)100重量部にp−クロロベンゾ
イルパーオキサイド3重量部を加えて室温下で2本ロー
ルによりカレンダー成形を行い、両ロールに沿わせて挿
入した2枚の二軸延伸PETフィルムの間に厚さ400
μmのシリコーンが積層されたフィルムを得た。
【0053】一方厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラスフ
ァイアライト(日本電気硝子(株)製)を2枚用意し、
まず上記シリコーンフィルムの片面のPETフィルムを
剥がして片側のガラス面に室温下加圧ゴムロールにより
密着させ、次にもう片面のPETフィルムを剥離し、別
に用意した厚さ250μmの変性EVAフィルム、デュ
ミランF300をその剥離面上に室温下加圧ゴムロール
により密着させ、その上にもう1枚のガラスを載せて2
枚のガラスで挟み、セッティングを行った。80℃に予
熱した後加圧ゴムロールで仮圧着し、さらに120℃、
2kgf/cm2、20分間の条件でオートクレーブ処理し
た。その結果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に
優れたガラス積層体を得た。
ァイアライト(日本電気硝子(株)製)を2枚用意し、
まず上記シリコーンフィルムの片面のPETフィルムを
剥がして片側のガラス面に室温下加圧ゴムロールにより
密着させ、次にもう片面のPETフィルムを剥離し、別
に用意した厚さ250μmの変性EVAフィルム、デュ
ミランF300をその剥離面上に室温下加圧ゴムロール
により密着させ、その上にもう1枚のガラスを載せて2
枚のガラスで挟み、セッティングを行った。80℃に予
熱した後加圧ゴムロールで仮圧着し、さらに120℃、
2kgf/cm2、20分間の条件でオートクレーブ処理し
た。その結果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に
優れたガラス積層体を得た。
【0054】得られたガラス積層体の特性を実施例1で
示した項目について評価・判定しその結果を表1に示し
た。
示した項目について評価・判定しその結果を表1に示し
た。
【0055】(実施例5)シリコーン粘着剤TSR15
16(東芝シリコーン(株)製)100重量部にp−ク
ロロベンゾイルパーオキサイド3重量部シランカップリ
ング剤1重量部を加えたトルエン溶液をロールコーター
により、厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラス上に塗布・
乾燥し、乾燥後シリコーンの厚さが200μmとなるよ
う数回繰り返し加工を行った。
16(東芝シリコーン(株)製)100重量部にp−ク
ロロベンゾイルパーオキサイド3重量部シランカップリ
ング剤1重量部を加えたトルエン溶液をロールコーター
により、厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラス上に塗布・
乾燥し、乾燥後シリコーンの厚さが200μmとなるよ
う数回繰り返し加工を行った。
【0056】このシリコーン粘着剤加工ガラスを2枚用
意し、シリコーン粘着剤面同士を内側に向け、さらにシ
リコーン粘着剤間に厚さ100μmの二軸延伸PETフ
ィルムをその間に挟みかけた状態でセッティングし、雰
囲気を20Torrに減圧した後、完全に積層・セッティン
グして、引き続き120℃、2kgf/cm2、20分間の条
件で加熱プレス(=真空プレス)した。その結果シリコ
ーン樹脂層2と二軸延伸PETフィルムとの総厚さ50
0μmの、透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優
れたガラス積層体を得た。この特性を実施例1で示した
項目について評価・判定しその結果を表1に示した。
意し、シリコーン粘着剤面同士を内側に向け、さらにシ
リコーン粘着剤間に厚さ100μmの二軸延伸PETフ
ィルムをその間に挟みかけた状態でセッティングし、雰
囲気を20Torrに減圧した後、完全に積層・セッティン
グして、引き続き120℃、2kgf/cm2、20分間の条
件で加熱プレス(=真空プレス)した。その結果シリコ
ーン樹脂層2と二軸延伸PETフィルムとの総厚さ50
0μmの、透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優
れたガラス積層体を得た。この特性を実施例1で示した
項目について評価・判定しその結果を表1に示した。
【0057】(実施例6)主にジメチルシロキサンと少
量のメチルビニルシロキサンからなるシリコーンとシリ
カからなるミラブル型シリコーンゴムKE−9510U
(信越化学(株)製)100重量部にp−クロロベンゾ
イルパーオキサイド3重量部を加えて室温下で2本ロー
ルによりカレンダー成形を行い、厚さ400μmのシリ
コーンフィルムを得た。
量のメチルビニルシロキサンからなるシリコーンとシリ
カからなるミラブル型シリコーンゴムKE−9510U
(信越化学(株)製)100重量部にp−クロロベンゾ
イルパーオキサイド3重量部を加えて室温下で2本ロー
ルによりカレンダー成形を行い、厚さ400μmのシリ
コーンフィルムを得た。
【0058】一方厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラスフ
ァイアライト(日本電気硝子(株)製)を2枚用意し上
記シリコーンフィルムをその間に挟みかけた状態でセッ
ティングし、雰囲気を20Torrに減圧した後、完全に積
層・セッティングして引き続き120℃、2kgf/cm2、
20分間の条件で加熱プレス(=真空プレス)した。そ
の結果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優れた
ガラス積層体を得た。
ァイアライト(日本電気硝子(株)製)を2枚用意し上
記シリコーンフィルムをその間に挟みかけた状態でセッ
ティングし、雰囲気を20Torrに減圧した後、完全に積
層・セッティングして引き続き120℃、2kgf/cm2、
20分間の条件で加熱プレス(=真空プレス)した。そ
の結果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優れた
ガラス積層体を得た。
【0059】得られたガラス積層体の特性を以下に示し
た項目について評価・判定しその結果を表1に示した。
た項目について評価・判定しその結果を表1に示した。
【0060】(実施例7)主にジメチルシロキサンと少
量のメチルビニルシロキサンからなるシリコーンとシリ
カからなるミラブル型シリコーンゴムKE−9510U
(信越化学(株)製)100重量部に白金化合物0.5
重量部を加えて、室温の下で、2本ロールによりカレン
ダー成形を行い、両ロールに沿わせて挿入した2枚の二
軸延伸PETフィルム(厚さ25μm、両面にシリコー
ン系接着剤をコートしたもの)の間に厚さ400μmの
シリコーンが積層された総厚さ450μmのフィルムを
得た。
量のメチルビニルシロキサンからなるシリコーンとシリ
カからなるミラブル型シリコーンゴムKE−9510U
(信越化学(株)製)100重量部に白金化合物0.5
重量部を加えて、室温の下で、2本ロールによりカレン
ダー成形を行い、両ロールに沿わせて挿入した2枚の二
軸延伸PETフィルム(厚さ25μm、両面にシリコー
ン系接着剤をコートしたもの)の間に厚さ400μmの
シリコーンが積層された総厚さ450μmのフィルムを
得た。
【0061】一方、厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラス
を2枚用意し、上記シリコーン積層フィルムの両面にシ
リコーン系粘着剤をコーティングしたものと片面ずつ速
度2m/min線圧10kgf/cm2のニップロールで室温下加
圧接着・脱泡した。その結果透明性に優れ気泡等の欠陥
部のない外観に優れた防火安全ガラスを得た。この特性
を実施例1で示した項目について付記した要領で評価・
判定しその結果を表1に示した。
を2枚用意し、上記シリコーン積層フィルムの両面にシ
リコーン系粘着剤をコーティングしたものと片面ずつ速
度2m/min線圧10kgf/cm2のニップロールで室温下加
圧接着・脱泡した。その結果透明性に優れ気泡等の欠陥
部のない外観に優れた防火安全ガラスを得た。この特性
を実施例1で示した項目について付記した要領で評価・
判定しその結果を表1に示した。
【0062】(比較例1)一般の合わせガラス用中間膜
として汎用化されている厚さ760μmのポリビニルブ
チラールフィルムを厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラス
2枚の間に挟んで積層・セッティングして90℃、2kg
f/cm2、5分間の条件で加熱プレス及び120℃、10
kgf/cm2、20分間の条件でオートクレーブ処理した。
その結果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優れ
た安全ガラスを得た。この特性を実施例1で示した項目
について評価・判定しその結果を表1に示した。
として汎用化されている厚さ760μmのポリビニルブ
チラールフィルムを厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラス
2枚の間に挟んで積層・セッティングして90℃、2kg
f/cm2、5分間の条件で加熱プレス及び120℃、10
kgf/cm2、20分間の条件でオートクレーブ処理した。
その結果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優れ
た安全ガラスを得た。この特性を実施例1で示した項目
について評価・判定しその結果を表1に示した。
【0063】(比較例2)ビニリデンフルオライド−テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体(共重合比が40:40:20(重量%)からなる
厚さ600μmのフッ素樹脂フィルムを押出成形し、そ
の両表面にアミン系シランカップリング剤を0.03μ
m塗布した積層フィルムを得た。
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体(共重合比が40:40:20(重量%)からなる
厚さ600μmのフッ素樹脂フィルムを押出成形し、そ
の両表面にアミン系シランカップリング剤を0.03μ
m塗布した積層フィルムを得た。
【0064】一方厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラスを
2枚用意し、前記積層フィルムをその間に挟んでセッテ
ィングし、140℃に予熱した後、速度1m/min線圧1
0kgf/cmのニップロールで加圧接着・脱泡した。その結
果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優れたガラ
ス積層体を得た。この特性を実施例1で示した項目につ
いて評価・判定しその結果を表1に示した。
2枚用意し、前記積層フィルムをその間に挟んでセッテ
ィングし、140℃に予熱した後、速度1m/min線圧1
0kgf/cmのニップロールで加圧接着・脱泡した。その結
果透明性に優れ気泡等の欠陥部のない外観に優れたガラ
ス積層体を得た。この特性を実施例1で示した項目につ
いて評価・判定しその結果を表1に示した。
【0065】(比較例3)ビニリデンフルオライド−テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体(共重合比が40:40:20(重量%)からなる
厚さ300μmのフッ素樹脂フィルムを2枚用意しその
間にアンチモン・スズ酸化物を分散塗布した厚さ50μ
mの透明熱線カット性二軸延伸PETフィルム(住友大
阪セメント(株)製)をアクリル系接着剤を介して挟ん
で接着した総厚さ650μmの積層フィルムを得た。
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重
合体(共重合比が40:40:20(重量%)からなる
厚さ300μmのフッ素樹脂フィルムを2枚用意しその
間にアンチモン・スズ酸化物を分散塗布した厚さ50μ
mの透明熱線カット性二軸延伸PETフィルム(住友大
阪セメント(株)製)をアクリル系接着剤を介して挟ん
で接着した総厚さ650μmの積層フィルムを得た。
【0066】一方厚さ4mmの耐熱性透明結晶化ガラスを
2枚用意しその間に挟んでセッティングし、140℃に
予熱した後、速度1m/min線圧10kgf/cmのニップロー
ルで加圧接着・脱泡した。その結果透明性に優れ気泡等
の欠陥部のない外観に優れた防火安全ガラスを得た。こ
の特性を実施例1で示した項目について評価・判定しそ
の結果を表1に示した。
2枚用意しその間に挟んでセッティングし、140℃に
予熱した後、速度1m/min線圧10kgf/cmのニップロー
ルで加圧接着・脱泡した。その結果透明性に優れ気泡等
の欠陥部のない外観に優れた防火安全ガラスを得た。こ
の特性を実施例1で示した項目について評価・判定しそ
の結果を表1に示した。
【0067】
【表1】 表1の結果からもわかるように、本発明のガラス板表面
に、ジメチルシロキサンを主なモノマー成分とするシリ
コーンを主成分とした組成物からなるシリコーン樹脂層
が積層形成されている実施例1,6、あるいは加熱硬化
型シリコーン樹脂層が積層形成されている実施例4のガ
ラス積層体は、常温における安全性、防火性に優れ、特
に火災を想定した場合の同状況下における熱線遮断性に
も優れ、本用途に好適であることがわかる。またガラス
板1表面に、シリコーン樹脂層と高速衝撃試験における
破壊エネルギー値で88kgf・mmのフィルム層とが積層形
成されている実施例7のガラス積層体も同様に、常温に
おける安全性、防火性に優れ、特に火災を想定した場合
の同状況下における熱線遮断性にも優れ、本用途に好適
であることがわかる。
に、ジメチルシロキサンを主なモノマー成分とするシリ
コーンを主成分とした組成物からなるシリコーン樹脂層
が積層形成されている実施例1,6、あるいは加熱硬化
型シリコーン樹脂層が積層形成されている実施例4のガ
ラス積層体は、常温における安全性、防火性に優れ、特
に火災を想定した場合の同状況下における熱線遮断性に
も優れ、本用途に好適であることがわかる。またガラス
板1表面に、シリコーン樹脂層と高速衝撃試験における
破壊エネルギー値で88kgf・mmのフィルム層とが積層形
成されている実施例7のガラス積層体も同様に、常温に
おける安全性、防火性に優れ、特に火災を想定した場合
の同状況下における熱線遮断性にも優れ、本用途に好適
であることがわかる。
【0068】また、ガラス板1表面に、シリコーン樹脂
層と高速衝撃試験における破壊エネルギー値で200kg
f・mm以上のフィルム層とが積層形成されていることを特
徴とするガラス積層体は実施例2,3及び5に示すよう
に常温における安全性が◎あるいは◎〜○と極めて優れ
ており、防火性に優れ、特に火災を想定した場合の同状
況下における熱線遮断性にも優れている。
層と高速衝撃試験における破壊エネルギー値で200kg
f・mm以上のフィルム層とが積層形成されていることを特
徴とするガラス積層体は実施例2,3及び5に示すよう
に常温における安全性が◎あるいは◎〜○と極めて優れ
ており、防火性に優れ、特に火災を想定した場合の同状
況下における熱線遮断性にも優れている。
【0069】一方従来より一般の合わせガラス用中間膜
として知られている比較例1のポリビニルブチラール
や、防火合わせガラス用中間膜として知られている比較
例2のフッ素樹脂のフィルムあるいは窓貼り用等に使わ
れている常温で熱線カット性を有する比較例3に示す蒸
着フィルムを用いた場合には火災時の熱線遮断性を満足
するに至らず、本発明のガラス積層体は、常温における
安全性、輻射熱による延焼を防ぐことができる優れた防
火性の両方を満足するという優位性が示された。
として知られている比較例1のポリビニルブチラール
や、防火合わせガラス用中間膜として知られている比較
例2のフッ素樹脂のフィルムあるいは窓貼り用等に使わ
れている常温で熱線カット性を有する比較例3に示す蒸
着フィルムを用いた場合には火災時の熱線遮断性を満足
するに至らず、本発明のガラス積層体は、常温における
安全性、輻射熱による延焼を防ぐことができる優れた防
火性の両方を満足するという優位性が示された。
【図1】本発明のガラス積層体の一例を示す概略断面
図。
図。
【図2】本発明のガラス積層体の別の例を示す概略断面
図。
図。
【図3】本発明において高速衝撃試験を行うための装置
を示す概略正面図。
を示す概略正面図。
【図4】高速衝撃試験から破壊エネルギー値を算出する
概要を示すグラフ。
概要を示すグラフ。
1 ガラス板 2 シリコーン樹脂層 3 高速衝撃試験における破壊エネルギー値で200
kgf・mm以上のフィルム層。
kgf・mm以上のフィルム層。
Claims (5)
- 【請求項1】少なくとも2枚のガラス板の間に、ジメチ
ルシロキサンを主なモノマー成分とするシリコーンを主
成分とした組成物からなるシリコーン樹脂層が積層形成
されていることを特徴とするガラス積層体。 - 【請求項2】少なくとも2枚のガラス板の間に、加熱硬
化型シリコーン樹脂層が積層形成されていることを特徴
とするガラス積層体。 - 【請求項3】少なくとも2枚のガラス板の間に、シリコ
ーン樹脂層が未硬化の状態で積層形成された後、オート
クレーブにより加圧処理を行うことを特徴とするガラス
積層体の製造法。 - 【請求項4】シリコーン樹脂層と高速衝撃試験における
破壊エネルギー値で200kgf・mm以上のフィルム層とが
積層形成されていることを特徴とする積層シート。 - 【請求項5】ガラス板の表面にシリコーン樹脂層と高速
衝撃試験における破壊エネルギー値で200kgf・mm以上
のフィルム層とが積層形成されていることを特徴とする
ガラス積層体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23775899A JP2001064046A (ja) | 1999-08-25 | 1999-08-25 | ガラス積層体、その製造法及び積層シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23775899A JP2001064046A (ja) | 1999-08-25 | 1999-08-25 | ガラス積層体、その製造法及び積層シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001064046A true JP2001064046A (ja) | 2001-03-13 |
Family
ID=17020025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23775899A Pending JP2001064046A (ja) | 1999-08-25 | 1999-08-25 | ガラス積層体、その製造法及び積層シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001064046A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005082617A1 (ja) * | 2004-03-02 | 2005-09-09 | Mitsubishi Plastics, Inc. | 積層樹脂フィルム及び合わせガラス |
JP2005246708A (ja) * | 2004-03-02 | 2005-09-15 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 積層樹脂フィルム及び合わせガラス |
JP2006096612A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 合わせガラス |
JP2009084356A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Hitachi Chem Co Ltd | シート状ガラス基材プリプレグ、積層板及びプリント配線板 |
JP2010519089A (ja) * | 2007-02-22 | 2010-06-03 | ダウ・コーニング・コーポレイション | 優れた耐火性及び耐衝撃性を有する複合品並びにそれの製造方法 |
JP2010519088A (ja) * | 2007-02-22 | 2010-06-03 | ダウ・コーニング・コーポレイション | 優れた耐火性を有する複合品 |
JP2010522649A (ja) * | 2007-02-22 | 2010-07-08 | ダウ・コーニング・コーポレイション | 優れた耐火性を有する複合品 |
JP2011523673A (ja) * | 2008-05-27 | 2011-08-18 | ダウ・コーニング・コーポレイション | 接着テープおよび合わせガラス |
KR101396083B1 (ko) | 2011-12-09 | 2014-05-16 | (주)엘지하우시스 | 접합 진공유리 및 그 제조방법 |
-
1999
- 1999-08-25 JP JP23775899A patent/JP2001064046A/ja active Pending
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005082617A1 (ja) * | 2004-03-02 | 2005-09-09 | Mitsubishi Plastics, Inc. | 積層樹脂フィルム及び合わせガラス |
JP2005246708A (ja) * | 2004-03-02 | 2005-09-15 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 積層樹脂フィルム及び合わせガラス |
JP2006096612A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 合わせガラス |
JP2010519089A (ja) * | 2007-02-22 | 2010-06-03 | ダウ・コーニング・コーポレイション | 優れた耐火性及び耐衝撃性を有する複合品並びにそれの製造方法 |
JP2010519088A (ja) * | 2007-02-22 | 2010-06-03 | ダウ・コーニング・コーポレイション | 優れた耐火性を有する複合品 |
JP2010522649A (ja) * | 2007-02-22 | 2010-07-08 | ダウ・コーニング・コーポレイション | 優れた耐火性を有する複合品 |
US8323797B2 (en) | 2007-02-22 | 2012-12-04 | Dow Corning Corporation | Composite article having excellent fire and impact resistance and method of making the same |
JP2015051635A (ja) * | 2007-02-22 | 2015-03-19 | ダウ・コーニング・コーポレイション | 優れた耐火性を有する複合品 |
JP2009084356A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Hitachi Chem Co Ltd | シート状ガラス基材プリプレグ、積層板及びプリント配線板 |
JP2011523673A (ja) * | 2008-05-27 | 2011-08-18 | ダウ・コーニング・コーポレイション | 接着テープおよび合わせガラス |
KR101396083B1 (ko) | 2011-12-09 | 2014-05-16 | (주)엘지하우시스 | 접합 진공유리 및 그 제조방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4846567B2 (ja) | シート状接着剤及びそれを用いた積層体 | |
JP2014116601A (ja) | 多層フィルム | |
JP2002036441A (ja) | ハードコートフィルム | |
JP2007254207A (ja) | 合わせガラス用中間膜、それを用いた合わせガラス及びその製造方法 | |
WO2007108506A1 (ja) | 合わせガラス用中間膜、それを用いた合わせガラス及びその製造方法 | |
WO2013047603A1 (ja) | ウィンドウフィルム及びその製造方法、並びにそのウィンドウフィルムを用いたウィンドウ及びその製造方法 | |
JP5542805B2 (ja) | 接着テープおよび合わせガラス | |
KR20020034099A (ko) | 감압 접착제 시트 및 그의 제조 방법 | |
WO2005082617A1 (ja) | 積層樹脂フィルム及び合わせガラス | |
JP2009137012A (ja) | 積層体、太陽電池表面保護シート及び建材シート | |
JP2001064046A (ja) | ガラス積層体、その製造法及び積層シート | |
JP2008303084A (ja) | 合わせガラス用中間膜、及びこれを用いた合わせガラス | |
WO2007148624A1 (ja) | 合わせガラス用中間膜形成用組成物、合わせガラス用中間膜、および合わせガラス | |
JP5758764B2 (ja) | ウィンドウフィルム及びその製造方法、並びにそのウィンドウフィルムを用いたウィンドウ及びその製造方法 | |
JP2017114028A (ja) | 透明樹脂積層体 | |
JP2001062959A (ja) | プラスチック積層体およびガラス積層体 | |
JPH0699547A (ja) | 新規な積層体 | |
JP2001036116A (ja) | 太陽電池 | |
JP3248670B2 (ja) | 防火合わせガラス板の取付構造 | |
JP2008195557A (ja) | 合わせガラス用中間膜及びこれを用いた合わせガラス | |
JP2007253469A (ja) | 積層体 | |
JP2002293585A (ja) | 防火性合わせガラス | |
JP3673619B2 (ja) | ガラス積層体およびガラス貼り合わせ用フッ素樹脂シート | |
JPH11268187A (ja) | ガラス積層体及びガラス貼り合わせ用のフッ素樹脂シート | |
JP7087669B2 (ja) | ガラス積層体用接着剤、ガラス積層体用フッ素樹脂シート及びガラス積層体 |