JP2001062407A - 農産物の内部品質検査装置及びその運用方法 - Google Patents
農産物の内部品質検査装置及びその運用方法Info
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Abstract
上させる。 【解決手段】 西瓜をフリートレイ5に載せて搬送する
搬送コンベア4と、このフリートレイ5上の西瓜Pを打
撃装置2で打撃したときに発生した振動波を検出するマ
イクロホン装置3とを備え、検出振動波に含まれる内部
品質由来の信号を解析して農産物の内部品質を検査する
装置であって、打撃装置2とマイクロホン装置3の打撃
点及び振動波検出点を同一水平面上に設定し、西瓜Pの
果心を通る垂線回りに該西瓜Pを載せたフリートレイ5
を90゜回転させるフリートレイ90゜回転機構105
を設けた。
Description
の球塊状の農産物の内部品質、例えば「ひび」や「割
れ」等の空洞、熟度などを自動的、機械的に検査するた
めの農産物の内部品質検査装置及びその運用方法に関す
るものである。
級・等級などの取り引き市場での価格に反映する種々の
項目で評価し、仕分けすることが一般的になってきてお
り、これが生産者の品質向上のための努力や意欲の増進
に貢献するとされている。かかる状況下においては、何
が重要な評価項目であるのかという選択だけでなく、必
要とされる評価項目については、客観性が高く、評価の
ばらつきの少ない検査・評価方法が求められることにな
る。これは、作業者の技能,技倆に頼る人為的な検査・
評価では、客観性が乏しかったり評価のばらつき度合も
安定しないのが普通であるから、農産物に対する実際の
品質の違いが市場価格に十分に反映しない結果を招くか
らである。
をできるだけ客観性のある方法で検査・評価する方法が
従来から様々に提案されている。
を非破壊的に検査することが評価項目の一つとして注目
されており、その中でも西瓜やメロン等の球塊状の農産
物などについては、衝撃を与えた際に発生する振動波が
内部構造や熟成の状態などを示すシグナル(信号)を含
んでいるため、この農産物を打撃して振動を与え、 その
振動波を検出することで内部品質に関する情報を得る技
術が考えられ、例えば特開昭62−44660号公報、
特開平3−12551号公報、特開平7−239320
号公報等により、理論的な解析やこれを基礎とした技術
が1980年代から現在に至るまで提案され、また一部
は実際に実施されてきている。
な農産物の内部品質評価を選果場で行う作業は、特定の
一つを単品検査する目的ではなくて、大量の農産物を迅
速にかつ効率よく評価しなければならないという工業的
な観点で考えなければならない一面があり、この際に多
数の農産物間の評価の精度にバラツキがない、安定した
評価が求められる。
け少なくする観点からの提案も従来されているが、従来
のかかる提案は、農産物の内部品質を自動的,機械的な
装置を用いて検査する際に、例えば打撃ハンマー、集音
マイク等を農産物に対して適正な配置に位置させて、打
撃−振動波検出のための装置類の安定作動を確保すると
か、振動波に含まれる可能性のあるノイズをできるだけ
除去するというものである。もちろんかかる観点からの
提案の装置を用いることによって、球塊状農産物の内部
品質を非破壊的に検査する評価の客観性は高くなってき
ている。
きるだけ精度よくしあるいは生産性向上のために迅速処
理を可能とすることの工夫はそれなりに有意義な提案で
あるが、多数の農産物を客観的に評価する精度を向上さ
せるためには限界がある。具体的に言えば、農産物の内
部品質を打撃−振動波検出という間接的な情報を利用し
て検査するという点からの限界がある。
れる情報は非破壊検査では極めて重要であり、本発明者
は、上述の従来の技術における問題点を考慮した上で、
農産物打撃方式の農産物内部品質評価の検査精度の向上
と、この検査をできるだけ迅速に処理することを可能に
するという観点から、従来は全く考えられていなかった
新たな装置を提案するものである。
願請求1の農産物の内部品質検査装置の発明は、球塊状
の農産物を受皿に載せて搬送する搬送手段と、受皿上の
農産物に打撃を与える打撃手段及び打撃により発生した
振動波を検出する振動波検出手段の一対からなる打撃−
振動波検出手段とを備え、検出した振動波に含まれる農
産物の内部品質由来の信号を解析して農産物の内部品質
を検査するための装置であって、前記打撃−振動波検出
手段による農産物の打撃点及び振動波検出点を同一水平
面上に設けると共に、実質的に農産物の果心を通る垂線
回りに該農産物を載せた受皿を所定角度回転させる受皿
回転手段を設けたことを特徴とする。
ないが、例えば、受皿搬送路の途中に設けた内部品質検
査(振動波計測)ステージにおいて、受皿を回転台の上
に乗せてエアシリンダとカム機構により回転させる方式
のものなどを例示することができる。
る搬送手段には、通常はベルトコンベアあるいはローラ
コンベア等のコンベア装置が用いられ、受皿と機械的に
連結された形式のもの、あるいは機械的に連結されない
受皿(以下「フリートレイ」と称する)を搬送するもの
のいずれであってもよい。
来一般に用いられているハンマーが揺動する形式のもの
や、後述の実施形態で説明するピストン−シリンダ式の
構成のものを用いることができるが、一定の慣性力で衝
撃(打撃)を与えるものが内部品質の判定のバラツキを
抑制するために好ましく用いられる。また同じく振動波
計測装置を構成する振動波検出手段には一般に集音マイ
クを用いることができる。
個々の農産物の内部品質を検査するのに適した位置に移
動されて動作できるように、検査位置の農産物に対し、
振動波の計測に適した該農産物との相対的な関係位置
(以下「計測適性位置」という)と、農産物の搬送に干
渉しない退避位置との間で進出・後退可能に設けること
がよい。このような退避位置から計測適性位置への移動
を行なわせるためには、打撃手段,振動波検出手段を上
下方向、水平方向に移動させる機構を設けることがよ
い。また必要に応じて、内部品質の適正な検査のため、
公知の高さ検出センサ、農産物と上記各手段の接近状態
を検出する距離(接近)センサ等を用いることができ
る。
品質検査ステージにおいて受皿を停止させるように設け
ることもできるし、受皿の搬送と同期して移動(並走)
するように設けることもできる。後者としては、例えば
打撃−振動波検出手段を固定台に搭載し、この固定台を
受皿の搬送と同期して移動さて、この移動の途中におい
て農産物の打撃と振動波検出を行なうようにすればよ
い。
部品質の解析は、既知の方法(例えば特公昭63−44
193号公報等の方法)を用いて行なうことができる。
定角度回転させる前後の姿勢のそれぞれにおいて農産物
を打撃し、振動波を検出するという請求項5の発明の運
用方法によって、農産物の異なる方向からの打撃による
振動波を検出して、内部品質検査の精度を向上させるこ
とができる。
できる農産物としては、代表的には西瓜,メロン等を例
示することができるが、打音検出が有効なものであれば
特に上記のものに限定されずに適用することができる。
産物の載置によってその実質的な果心が該受皿の中心に
位置する構造に設けられていることを特徴とする。
農産物載置凹部を有する構造のものとして与えられる。
ける農産物の果心の位置に変化がないので、打撃手段,
振動波検出手段の計測適性位置への移動が省略できる
か、移動が必要としても僅かな移動で行なうことができ
る。
ける打撃−振動波検出手段の農産物に対する打撃点と振
動波検出点が、該農産物の果心に対して周方向に略90
°離隔していることを特徴とする。
る打撃点と振動波検出点の位置関係は必ずしも90゜に
限定されるものではないが、180゜以下の範囲内であ
る程度の角度以上離隔していることが好ましい。
を90゜とした場合との関係では、水平面内の直交2軸
方向の振動波を検出できることになる。また、打撃点と
振動波検出点を周方向に90゜程度離隔させて打撃手段
と振動波検出手段を農産物から八の字状に開いた姿勢と
し、その八の字状に開く側を搬送路の上流側に向けた場
合には、農産物は計測終了後に打撃−振動波検出手段に
邪魔されずに搬送下流側に搬送離間することができるの
で、好ましい。
ける受皿回転手段が、受皿中心回りに90°回転させる
ものであることを特徴とする。
平面内の直交2軸方向の振動波の検出信号に基づいて検
査することができる本願請求項5の農産物内部品質検査
装置の運用方法の発明は、上記の各発明における打撃−
振動波検出手段による農産物の内部品質検査のための打
撃及び振動波検出を、受皿回転手段による受皿の少なく
とも1回の回転の前後においてそれぞれ行うようにした
運用方法を特徴とする。
転させ、その前後で振動波検出を行なうことで少なくと
も水平面内の2方向からの打撃に基づく振動波検出を行
なうことができる。なお、受皿の回転は1回に限定され
るものではなく、2回行なうようにすれば、水平面内の
3方向からの打撃に基づく振動波検出を行なうことがで
きる。
旦停止させ、内部品質を検査する農産物の内部品質検査
装置の例に基づいて説明する。
質検査装置は、農産物を載せた受皿(この例では搬送コ
ンベア4に連結されていない平面円形のフリートレイ
5)の搬送路の途中に設けた内部品質検査ステージ1の
固定台101上に、エアシリンダ型の打撃装置2と、振
動波検出手段であるマイクロホン装置3とを、これらの
打撃装置2とマイクロホン装置3が農産物に対するその
作用方向を90゜直交する角度をもつように搭載した例
を示すものである。
は、フレーム401等により軸支されたスプロケット4
02により無端回転するコンベアチエン403(本例で
は左右2条)により構成され、このコンベアチエンとは
機械的に連結されていない受皿(以下「フリートレイ」
という)5を搬送する。Pはこのフリートレイ5の上に
載置されている農産物(本例は西瓜)である。
部品質検査ステージ1は、搬送コンベア4の搬送路の下
側において、搬送路の左右外側に広がった平面略矩形状
の固定台101が設けられていると共に、この内部品質
検査ステージ1の入口部には、搬送路の直上に位置する
ように設けた固定フレーム6に、該ステージ1に搬入す
る西瓜Pの高さを計測する高さセンサ601(光学式の
距離センサ等)が設けられていて、図2に示すように、
搬入する西瓜Pの高さを一つ一つ計測し、振動波計測の
ための最適打撃高さ(一般的には西瓜Pの1/2の高さ
である赤道位置)を割り出すように利用される。なお、
602はこの農産物高さを計測する際にフリートレイ5
を一旦停止させるストッパであり、図2に示すエアシリ
ンダ装置6021により搬送路上にストッパを突出させ
てフリートレイ5を停止させ、搬送時には搬送路下にス
トッパ602を没入させるように設けられている。
すると、本例では、このステージ1に移入されたフリー
トレイ5はストッパ102によって停止される。このス
トッパ102は図2に示すように上記ストッパ602と
構造は同じであり、エアシリンダ装置1021によって
搬送路上に突出することでフリートレイ5の搬送を停止
させ、没入することで該フリートレイ5の搬送を許すよ
うになっている。
成について説明すると、その上流側半部には、搬送路を
左右から挟んで打撃装置2、及びマイクロホン装置3が
上流側に八の字状に開いた姿勢で搭載され、下流側半部
には、図3,図4に示したように上方に開口した吊台1
03が搬送路の下方に組み付けられていて、この吊台1
03内にフリートレイ5を上動させる上動機構104、
フリートレイ90゜回転機構105、及び西瓜Pの底部
を打撃する上向き打撃装置20が収納されている。
部に上下方向のエアシリンダ装置のシリンダボディ10
41,1041を固定し、上向きピストン1042,1
042の先端(上端)に組み付けた上下動板1043に
対して、上下方向の貫通孔を有する軸受部材1044の
下半部10441をその中央部に固定し、この下半部1
0441に対して上半部10442を垂直軸回りに自転
可能に設けて90゜回転機構105で回転できるように
設けると共に、この軸受部材1044の上半部1044
2の上に円環板106、更にその上にスペーサ107及
び中央開口を有する天板108を組み付けた構成に設け
られている。そして、ピストン1042の上動時には、
図4の二点鎖線位置にある天板108が図の実線位置ま
で上動して、フリートレイ5をコンベアチエン403か
ら上方に離間した状態に押し上げるようになっている。
本例の特徴的構成部分をなすもので、図3,図4に示す
ように、上記自転可能な軸受部材1044の上半部10
442の一部に回転用シリンダ装置1051のピストン
1052先端を枢着点1053で枢着し、ピストン10
52の進出,後退で該上半部10442、円環板10
6、したがって天板108を、図3の実線で示した位置
と二点鎖線で示した位置の間で90゜回転させることが
できるようになっている。これにより、天板108の上
に乗っているフリートレイ5が90゜回転することにな
る。なお、本例の回転用シリンダ装置1051は、回転
しない上下動板1043に固定のブラケット109によ
り、シリンダのピストン側端部で垂直軸回りに回転自在
に支持されており、これにより天板108を回転させる
際の弧状の軌跡にシリンダ装置1051が追従できるよ
うになっている。
に上向き打撃装置20が収容されているが、打撃方向が
垂直上方である他は、その詳細構造は上記水平打撃用の
打撃装置2と同じであるので説明は省略する。
上記フリートレイ5の上動機構104に連係してフリー
トレイ5を安定に支持するためのトレイ保持ローラ機構
7が設けられている。本例のトレイ保持ローラ機構7は
図1及び図3に示され、固定台1上に固定された左右対
向一対のシリンダブロック701,701から、ピスト
ン702が対向内向きに進出,後退可能に突出されてい
て、シリンダブロック701に形成した貫通孔に嵌挿滑
合したガイドバー703,703及び上記ピストン70
2の先端に組み付けられたローラ支持板704と、この
ローラ支持板704の両端に組み付けられた垂直軸回り
に回転自在のローラ705,705とを有し、これらの
ローラ705をフリートレイ5の円周状側面に係合させ
て該フリートレイ5を安定保持できるように構成されて
いる。そしてフリートレイ5が平面でみて円形であるこ
とから、この保持状態で、上記の90゜回転を行なわせ
ることができるようになっている。
5に示される。なお、上記上向き打撃装置20も打撃方
向が異なるだけで構造は同じである。
の駆動機構としてのピストン−シリンダ装置201を有
していて、この装置201は、上記固定台1上に固定し
た架台204により、以下の構成により水平方向及び垂
直方向に移動可能に設けられている。すなわち、202
は水平螺子軸機構であり、上記架台204の上部に水平
方向に長いケース2021を固定し、このケース202
1内で螺子軸2022が延設するように設けられ、モー
タ(例えばサーボモータ)2024の駆動により螺子軸
2022が回転することでこれに螺合したそれ自身は回
転不能に拘束されたナット部材2023を水平方向に移
動させるように設けられている。203は垂直螺子軸機
構であり、水平螺子軸機構202とはその向きが異なる
他は同じ構成のケース2031,螺子軸2032,ナッ
ト部材2033及びモータ2034を有していて、モー
タ2034の回転駆動によりナット部材2033を垂直
方向に移動させるように設けられている。
装置201は、垂直螺子軸機構203のナット部材20
33に固定され、その詳細は図5に示されている。すな
わち、本例では、シリンダボディ2011の内面で形成
される大径シリンダ部20111と、その先端側に嵌挿
したブッシュ20112の内面で形成される小径シリン
ダ部20113とを有する段付形状に形成されたシリン
ダを有し、ピストン2012は、大径シリンダ部201
11に滑合する短尺のピストン頭部(後端部)2012
1と、この頭部から上記小径シリンダ部20113に滑
合してシリンダ外に延出されるピストン小径軸部201
22とを有するように設けられ、ピストン小径軸部20
122のシリンダ外側に位置する先端には、ハンマーヘ
ッド20123が組み付けられている。本例の装置にお
けるこのピストン先端に組み付けられているハンマーヘ
ッド20123は、西瓜Pに衝当する面を円板状のフェ
ルト部材からなる衝当板20124を、リング状のスポ
ンジゴム20125を介してピストン小径軸部2012
2の先端に固定したという構成をなしている。2013
はピストン頭部20121と固定部との間に張設された
リターンスプリングであり、常時はピストン2012を
初期位置に偏倚させ静止させるように働く。2014は
ピストン2012がリターンスプリング2013のバネ
力で初期位置に復帰する動作の終期において、その衝撃
を緩和するための弾性体である。
−シリンダ装置201は、更に次のような特徴的構成を
備えている。すなわち、ピストン2012は、そのピス
トン頭部20121の端部が臨むシリンダ後端部のシリ
ンダ室2017に、不図示のエア源(蓄圧器,コンプレ
ッサ等)から切換バルブを介して圧力エアを衝撃的に作
用させることにより、図5の実線で示した初期位置から
ハンマーヘッド20123を前方にリターンスプリング
2013のバネ力に抗して衝撃的に移動ストロークする
ように設けられているが、この圧力エアによる移動スト
ロークを開始した後は、ピストンのストロークが一定長
に達したところで、圧力エアを外部に開放(例えば大気
に開放)するように、大径シリンダ部20111に設け
たエア抜き用周溝2015と、この周溝2015に通じ
た径方向エア通路2016とが形成されている。これに
よって、ピストン頭部20121の後端が上記周溝20
15の縁を通過した時点で、供給されたエアは大気に開
放され、その後は、圧力エアで付与された衝撃的な移動
力だけでピストン20122が慣性移動することにな
り、振り子式の打撃装置と同様の精度で農産物に対する
打撃力付与を安定して行うことができる。また同振り子
式打撃装置よりも構成がコンパクトにまとまった打撃手
段を構成できる。
出)させるために、本例では、水平打撃用のピストン−
シリンダ装置201に距離センサ2018を組み付け、
この距離センサ2018からの信号に基づいてサーボモ
ータであるモータ2024の駆動制御を行うようにして
いる。
ロホン装置3の詳細は図3及び図4図に示され、打撃装
置のピストン−シリンダ装置201がマイクロホンに変
更された以外は構造は基本的に打撃装置2と同じに構成
することができる。すなわち本例のマイクロホン装置3
は、振動波検出用のマイクロホン301を有していて、
固定台1上に固定した架台304上に、以下の構成によ
り水平方向及び垂直方向に移動可能に設けられている。
すなわち、302は水平螺子軸機構であり、上記架台3
04の上部に水平方向に長いケース3021を固定し、
このケース3021内で螺子軸3022が延設するよう
に設けられ、モータ3024の駆動により螺子軸302
2が回転することでこれに螺合したそれ自身の回転はで
きないように拘束されているナット部材3023を水平
方向に移動させるように設けられている。303は垂直
螺子軸機構であり、水平螺子軸機構302とはその向き
が異なる他は同じ構成のケース3031,螺子軸303
2,ナット部材3033及びモータ3034を有してい
て、モータ3034の回転駆動によりナット部材303
3を垂直方向に移動させるように設けられている。そし
てこのナット部材3033にマイクロホン301が固定
されている。
搬送路の途中に設けた内部品質検査ステージ1の固定台
101上の打撃装置2とマイクロホン装置3によって行
われる打撃−振動波検出について説明する。
質検査ステージ6に移入されてくると、その直前でスト
ッパ602で一旦停止されたフリートレイ5上の農産物
Pに対して、高さセンサ601により西瓜Pの高さが計
測される。この高さが計測されることによって、上動機
構104で上動された状態での西瓜Pの最適打撃高さが
図示しないコンピュータにより計算される。そしてこの
高さ計測がなされた西瓜Pを載せたフリートレイ5は搬
送コンベア4で搬送され、固定台101の吊台103の
直上に至った位置でストッパ102により停止される。
至った位置で、吊台103内の上動機構104によりフ
リートレイ5は上動され、またトレイ保持ローラ機構7
により搬送路の左右両側から挾持されて安定に保持され
る。また、これらの動きと併せて、打撃装置2とマイク
ロホン装置3の各螺子軸機構202,203及び30
2,303の動作により、水平打撃用のピストン−シリ
ンダ装置201及びマイクロホン301が、それぞれ打
撃及び振動波検出の最適位置に移動される。つまり、水
平打撃用シリンダ装置201は衝当板20124が西瓜
P表面から一定長離間した位置で停止され、マイクロホ
ン301はその先端集音部3011が西瓜P表面に係合
される。なおこのマイクロホン301の先端集音部30
11は、係合時に西瓜Pを傷めないように、マイクロホ
ン支持体3012に対して軸方向に移動可能であると共
に、バネ3013により通常は先端限界位置に偏倚され
ている。したがって本例では、先端集音部3011が西
瓜P表面に係合する際における進出位置の若干の狂いは
このバネ3013の撓みで吸収されることになる。
出)させるためには、マイクロホン301に距離センサ
3014を組み付けてサーボモータであるモータ302
4の駆動制御を行うようにしている。
ンダ装置201のピストン頭部20121が臨むシリン
ダ室2017に不図示のエア圧力源から圧力エアを衝撃
的に供給することで、ピストン2012をリターンスプ
リング2013のバネ力に抗して図1の矢印方向にスト
ロークさせ、その先端の衝当板20124を西瓜Pを打
撃する。
クロホン301により検出し、検出された振動波の情報
は電気信号として不図示のコンピュータに出力されて、
振動波の解析が行なわれる。この振動波の解析は既知の
方法に従って行なうことができる。
は、上述した特徴的なフリートレイ90゜回転機構10
5を備えており、上記の1回の水平打撃による振動波検
出の後に、フリートレイ5を90゜回転させて2回目の
水平打撃を行ない、西瓜Pに対する異なる方向の振動波
を検出し、また上向き打撃装置20を備えていて、これ
により下方からの打撃を検出することで、一つの西瓜P
について三次元各軸方向(x,y,z軸方向)の振動波
を検出することができる。
レイ5は、上動機構104が没入することで搬送コンベ
ア4に支持された搬送状態に復帰され、ストッパ102
が没入してこれによる停止が解除され、下流側に搬送さ
れる。なおこの際、打撃装置2とマイクロホン装置3は
上流側に八の字状に開いた姿勢に配置されているので、
これらを次の農産物Pの移入を受け入れるために退避位
置に退避させる前に下流側に搬送させることができると
いう利点も得られる。
形態のようにフリートレイの搬送を停止させて打撃計測
を行なう場合に限定されるものではなく、搬送を停止さ
せずに打撃計測を行なう内部品質検査装置に適用するこ
ともできるし、受皿がフリートレイでなく、受皿がコン
ベアに連結されているバケット式の搬送コンベアを用い
る内部品質検査装置に適用することもできる。
部品質検査打撃装置によれば、垂直軸回りに受皿を所定
角度回転させる前後の姿勢のそれぞれにおいて農産物を
打撃し、振動波を検出するという運用によって、農産物
の異なる方向からの打撃による振動波を検出して、内部
品質検査の精度を向上させることができるという効果が
奏される。
の前後における農産物の果心の位置に変化がないので、
打撃手段,振動波検出手段の計測適性位置への移動が省
略できるか、移動が必要としても僅かな移動で行なうこ
とができるという効果が奏される。
を90゜とした場合との関係では、水平面内の直交2軸
方向の振動波を検出できることになり、また打撃点と振
動波検出点を周方向に90゜程度離隔させて打撃手段と
振動波検出手段を農産物から八の字状に開いた姿勢と
し、その八の字状に開く側を搬送路の上流側に向けた場
合には、農産物は計測終了後に打撃−振動波検出手段に
邪魔されずに搬送下流側に搬送離間することができると
いう効果が奏される。
質を水平面内の直交2軸方向の振動波の検出信号に基づ
いて検査できるという効果が奏される。
りに回転させ、その前後で振動波検出を行なうことで少
なくとも水平面内の2方向からの打撃に基づく振動波検
出を行なうことができる。また、上記実施形態で説明し
た垂直上方への打撃を行う打撃装置を併用した装置にお
いては、x,y,zの直交三次元の各軸方向の打撃に基
づく振動波検出を行なうことができ、より精度の高い内
部品質の検査を行うことができるという効果が奏され
る。
置の構成概要を示した平面図。
面図。
り、(a)はその縦断面図、(b)はピストン先端の構
造を示した部分断面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 球塊状の農産物を受皿に載せて搬送する
搬送手段と、受皿上の農産物に打撃を与える打撃手段及
び打撃により発生した振動波を検出する振動波検出手段
の一対からなる打撃−振動波検出手段とを備え、検出し
た振動波に含まれる農産物の内部品質由来の信号を解析
して農産物の内部品質を検査するための装置であって、 前記打撃−振動波検出手段による農産物の打撃点及び振
動波検出点を同一水平面上に設けると共に、実質的に農
産物の果心を通る垂線回りに該農産物を載せた受皿を所
定角度回転させる受皿回転手段を設けたことを特徴とす
る農産物の内部品質検査装置。 - 【請求項2】 前記受皿は、球塊状農産物の載置によっ
てその実質的な果心が該受皿の中心に位置する構造に設
けられていることを特徴とする請求項1に記載の農産物
の内部品質検査装置。 - 【請求項3】 前記打撃−振動波検出手段は、農産物に
対する打撃点と振動波検出点が、該農産物の果心に対し
て周方向に略90°離隔していることを特徴とする請求
項1又は2に記載の農産物の内部品質検査装置。 - 【請求項4】 前記受皿回転手段は、受皿中心回りに9
0°回転させるものであることを特徴とする請求項1な
いし3のいずれかに記載の農産物の内部品質検査装置。 - 【請求項5】 前記打撃−振動波検出手段による農産物
の内部品質検査のための打撃及び振動波検出は、受皿回
転手段による受皿の少なくとも1回の回転の前後におい
てそれぞれ行うことを特徴とする請求項1ないし4のい
ずれかに記載の農産物内部品質検査装置の運用方法。
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