JP3621609B2 - 農産物の内部品質検査装置 - Google Patents

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    • G01N2291/02827Elastic parameters, strength or force

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、西瓜やメロン等の農産物の内部品質、例えば「ひび」や「割れ」等の空洞、熟度などを自動的、機械的に検査するための農産物の内部品質検査装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】
近年の選果場においては、農産物をその階級・等級などの取り引き市場での価格に反映する種々の項目で評価し、仕分けすることが一般的になってきており、これが生産者の品質向上のための努力や意欲の増進に貢献するとされている。かかる状況下においては、何が重要な評価項目であるのかという選択だけでなく、必要とされる評価項目については、客観性が高く、評価のばらつきの小さな検査・評価方法が求められることになる。これは、作業者の技能,技倆に頼る人為的な検査・評価では、客観性が乏しかったり評価のばらつき度合も安定しないのが普通であるから、農産物に対する実際の品質の違いが市場価格に十分に反映しない結果を招くからである。
【0003】
このような問題を考慮して、農産物の品質をできるだけ客観性のある方法で検査・評価する方法が従来から様々に提案されている。
【0004】
そして近時は特に、「農産物の内部品質」を非破壊的に検査することが評価項目の一つとして注目されており、その中でも西瓜等の瓜系の農産物などについては、衝撃を与えた際に発生する振動波が内部構造や熟成の状態などを示すシグナルを含んでいるため、西瓜等を打撃して振動を与え、 その振動を検出することで所定の内部品質に関する情報を得る技術が考えられ、例えば特開昭62−44660号公報、特開平3−12551号公報、特開平7−239320号公報等により、理論的な解析やこれを基礎とした技術が1980年代から現在に至るまで提案されてきている。
【0005】
また一方において、上記のような農産物の品質評価は、単品検査を目的としたものではなくて、一日に数千個〜数万個にも及ぶ数を迅速にかつ効率よく評価しなければならないという工業的な観点で考えなければならない一面もある。
【0006】
上述のような観点から、西瓜等の農産物の内部品質を自動的,機械的な装置を用いて検査するのに提案されている従来の農産物選別装置は、西瓜を例にして言うと、フリートレイと称されるコンベアに機械的に連結されていない受皿や、バケット等のコンベアに機械的に連結されている受皿の上に西瓜を載せて搬送し、一つの西瓜が打音検出ステージ(検査位置)に搬入した時点でコンベアの搬送を一旦停止させ、打撃−振動検出のための装置類、例えば打撃ハンマー、集音マイク等を西瓜に対して適正な配置に位置させ、打撃を行なって振動を検出した後、これらの装置類を待機位置に後退させると共に西瓜を送り出し(搬出し)、かつ次の西瓜を打音検出ステージに搬入させる、というようにコンベアを間欠駆動させる方式で稼動させているのが普通である。
【0007】
かかる装置を用いることによって、西瓜内部品質の非破壊検査は、客観性が高く処理が大幅に迅速化されるようになってきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、西瓜等の農産物の品質検査は、一般に複数項目について行われ、例えば上記のような内部品質と共に、外観等の外部等級要素や、大きさ,重量等の階級要素についても検査され、これらの複数の項目の総合により仕分区分が判定されるのが普通であり、したがって、農産物の品質検査に用いる技術は、選果場において採用される種々の技術との関連を含めた総合的な観点からの検討が望まれる。
【0009】
かかる観点から上記した農産物の外部品質、内部品質について考えると、外部品質については、カメラによる外観撮像技術や画像解析技術の向上に伴い、処理能力は大幅に向上され、コンベアを連続的にかつ高速に駆動させながら迅速,高速の処理が可能となってきている。しかし、上述した打音(振動波)検出による内部品質の非破壊検査の処理については、打音検出ステージにおいて西瓜を一旦停止させることが必要で、搬送速度の高速化は難かしい。
【0010】
このため、打音検出による内部品質の非破壊検査の工程を含む西瓜等の農産物の選別仕分けを行なう選別装置では、処理速度が遅い打音検出工程の速度に律速されてしまい、単純には、設備全体に渡る高速処理は実現できない。
【0011】
これらのことから、打音検出の工程をできるだけ迅速に処理できるようにする工夫が求められている。
【0012】
打音検出工程における処理速度の向上は、別言すれば「単位時間当たりの処理数を多くする」ことにより実現できるから、打音検出のための装置を複数組準備して、一度に処理する個数を複数にすることが考えられる。複数の打音検出装置の配置としては、農産物を搬送するコンベアの搬送方向に沿って該装置を直列に複数配置する態様、あるいは図8に示したように、受皿としてフリートレイ5を用い、コンベアの搬送方向に対して並列に形成した複数列の搬送路9に該装置をそれぞれ配置する態様などが考えられる。
【0013】
このように打音検出装置を複数配置することで、例えば図8のように3台の打音検出装置10を並列搬送路に各々有する選別装置設備であれば、1台の場合に比べて3倍の能力で内部品質検査を行なうことができ、一条のコンベアで搬送されるその前後の工程との間で分流と合流を行なわせて設備全体の処理能力の向上を図ることができる。
【0014】
しかしながら、上記のような複数台の打音検出装置を用いる場合には、必ずしもその台数分の能力向上が得られず、また、複数台を設置することに伴う新たな解決すべき課題も招く。
【0015】
すなわち、上記の直列配置あるいは並列配置のいずれの態様においても、打音検出のために一旦停止させるための減速と、停止後の加速によって農産物に衝撃等が作用する虞れがあるので、比較的低速の搬送を行なう設備に用いるのはよいが、コンベアの搬送速度をあまり高速にすることは難しく、また加速,減速の初期及び終期の加速度を可変させる制御をしないと農産物に衝撃を与える虞れもあるという問題がある。またこれとは別に、直列配置の態様では、停止時の正味の検査時間の他に検査ステージに農産物を搬入し、検査後に搬出するのに搬送距離の長い分時間がかかる(概ね、1台の場合の時間×設置台数)という問題もあり、並列配置の態様では、フリートレイの分流,合流のための機構(図8の符号11参照)が必要になり、特に合流制御のためにはフリートレイ同士が係合しないように合流のタイミング制御を行なわせなければならないなどの問題を招くことになる。
【0016】
本発明者は、以上のような従来の技術における問題点を考慮し、従来は全く提案されていなかった農産物の搬送を継続しながら打音検出を行なうことができるようにした新規な農産物内部品質の検査装置の提供を目的として本発明をなすに到ったものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する本願請求1の農産物の内部品質検査装置の発明は、受皿に農産物を載せて搬送する搬送手段と、上記農産物に衝撃を与え、該衝撃により発生した振動波を検出する振動波計測装置とを備え、検出した振動波に含まれる農産物の内部品質由来の信号を解析して内部品質を検査する装置であって、上記振動波計測装置は、農産物に衝撃を与える衝撃付与手段、衝撃により農産物に発生した振動波を検出する振動波検出手段、これら衝撃付与手段と振動波検出手段を搭載した移動台、及び上記搬送手段の搬送方向に沿って設定した移動軌道に従って上記移動台を農産物を載せた受皿の搬送に同期して並走移動させる移動台駆動手段、を備え、上記衝撃付与手段による衝撃付与と振動波検出手段による振動波の検出とを、上記移動台が受皿と同期並走する移動中に行なうことを特徴とする。
【0018】
上記構成において、農産物を載せて搬送する搬送手段には、通常はベルトコンベアあるいはローラコンベア等のコンベア装置が用いられ、受皿と機械的に連結された形式のもの、あるいは機械的に連結されない受皿(以下「フリートレイ」と称する)を搬送するもののいずれであってもよい。
【0019】
振動波計測装置を構成する衝撃付与手段は、従来一般に用いられているハンマーが揺動する形式のものや、後述の実施例で説明するピストン−シリンダ式の構成のものを用いることができるが、一定の慣性力で衝撃(打撃)を与えるものが、内部品質の判定のバラツキを抑制するために好ましく用いられる。また同じく振動波計測装置を構成する振動波検出手段には一般に集音マイクを用いることができる。
【0020】
これらの打撃付与手段及び振動波検出手段は、個々の農産物の内部品質を検査するのに適した位置に移動されて動作できるように、例えば、請求項2の発明のように、検査位置の農産物に対し、振動波の計測に適した該農産物との相対的な関係位置(以下「計測適性位置」という)と、農産物の搬送に干渉しない退避位置との間で進出・後退可能に設けることがよい。このような退避位置から計測適性位置への移動を行なわせるためには、打撃付与手段,振動波検出手段を上下方向、水平方向に移動させる機構を設けることがよい。また必要に応じて、内部品質の適正な計測のため、公知の高させ検出センサ、農産物と上記各手段の接近状態を検出する距離(接近)センサ等が付帯される。
【0021】
上記の打撃付与手段,振動波検出手段を搭載する移動台は、これらを共通の台上に載せる一つの台であってもよいし、それぞれ別々に載せる二つの台であってもよい。一つの台の場合には、移動台の駆動機構が簡単化できる利点があり、またそれぞれを別々に載せる二つの台とする場合には、搬送手段の搬送路の両側に移動台の循環軌道を設定できるので、搬送手段との構造上の干渉の虞れが少ないという利点が得られる。
【0022】
なお、移動台は、搬送手段上の受皿に載っている農産物の振動波計測を行なうために該受皿(従って農産物)と同期並走することができればよいが、一般的には移動台移動案内用のコンベア装置に連係することで無端回動するように設けることが好ましい。
【0023】
また、検出した振動波に含まれる信号に基づく内部品質の解析は、既知の方法(例えば特公昭63−44193号公報等)を用いて行なうことができる。
【0024】
この発明によれば、農産物を停止させることなく搬送させながら打音し、振動波を検出することができるので、単位時間当たりの処理能力を向上させることができる。
【0025】
したがって、外観撮像等によって大きさ等の他の選別要素を計測する工程を併せもつ農産物選別装置などに適用する場合に、全体の処理能力を高めることができるという利点が得られる。
【0026】
なお、この発明を適用して処理することができる農産物としては、代表的には西瓜,メロン等を例示することができるが、打音検出が有効なものであれば特に上記のものに限定されずに適用することができる。
【0027】
請求項2の発明は、上記発明において、衝撃付与手段と振動波検出手段を、振動波の検出に適した農産物との相対的な関係位置(計測適性位置)と、農産物の搬送に干渉しない退避位置との間で進出・後退可能に設けたことを特徴とする。
【0028】
上記構成において、上記の各手段を計測適性位置に移動させるものとしては、例えば上下(垂直)方向及び水平方向の進出・後退手段として、回転する螺子軸に非回転のナット部材が螺合し、このナット部材に衝撃付与手段あるいは振動波検出手段が固定されている形式の移動機構を用いることができるが、これに限定されるものではない。また、計測適性位置に上記の各手段を移動停止させるためには、農産物との距離を計測するレーザー式等の適宜の距離センサを用いることが好ましい。
【0029】
この発明によれば、大きさの異なる農産物に対する振動波検出を常に適性な位置で行なうことができる。
【0030】
請求項3の発明は、上記の各発明において、上記振動波計測装置は、受皿を垂直軸回りに一定角度自転させる水平回転手段を有し、一組の衝撃付与手段及び振動波検出手段による農産物に対する振動波検出を自転前後の姿勢それぞれについて行なうことを特徴とする。
【0031】
上記構成において、受皿の自転(回転)は、例えばシリンダ装置とクランク機構を用いて受皿が載っている搬送台を回転させることで行なうようにすることができる。回転角度としては、限定されるものではないが、90゜回転とすれば水平2軸方向の振動波を検出できて好ましい。
【0032】
この発明によれば、受皿の回転の前後における打撃(衝撃)によって、農産物に方向が異なる振動波を発生させることができ、農産物の内部品質の検査がより正確に行なえる。
【0033】
請求項4の発明は、上記の各発明において、上記移動台が、農産物の上面に衝撃を与える下向きの衝撃付与手段、あるいは受皿の底部開口を通して農産物の下面に衝撃を付与する上向きの衝撃付与手段を有することを特徴とする。
【0034】
上記構成において、衝撃付与手段としては、上述したピストン−シリンダ式のものを用いることができる。また、下向きの衝撃付与手段には打撃重錘を自由落下させる方式のものを用いることもでき、また上向きの衝撃付与手段にはバネ式のものを用いることもできる。
【0035】
この発明によれば、水平方向の打撃による振動波検出のみならず、垂直方向の振動波を検出できるので、内部品質のより一層正確な検査が可能となり、特に上記した受皿の90゜回転を行なう方式を採用した装置によれば、三次元的な直交3軸方向の振動波を検出できるので、特に好ましい。
【0036】
請求項5の発明は、上記の各発明において、搬送手段の搬送方向に沿って設定した上記移動台の移動軌道が往復移動のための軌道であることを特徴とする。
【0037】
この発明によれば、衝撃付与手段と振動波検出手段を搬送させる移動台(共通の1台の場合、あるいはそれぞれ別々の台の場合のいずれも含む)は、直線的に往復動することになり、移動する衝撃付与手段,振動波検出手段が、単純な直線移動のみ行なう台上に搭載されるので、周辺機構との干渉等の虞れを軽減できる。また、例えば無端回転するコンベアチエンに設けたピンを、移動台に設けた垂直方向の長溝に垂直方向移動自在に係合させることで、長円軌道に沿って回転するピンにより移動台が往復動する機構を簡単に構成することができ、駆動機能(或いは駆動力伝達機構)の構成を簡易とできる。
【0038】
請求項6の発明は、上記の各発明において、搬送手段の搬送方向に沿って設定した上記移動台の移動軌道が無端回転のための軌道であることを特徴とする。
【0039】
上記構成において、移動台が垂直方向に無端回転する場合には1台の移動台とすることができるが、移動台が水平方向に無端回転する場合には、衝撃付与手段と振動波検出手段はそれぞれ別々の移動台に搭載して、受皿の搬送手段に沿った軌道に対して水平横方向の外側に設定した戻り軌道で初期位置に戻るようにすることができる。
【0040】
この発明によっても、衝撃付与手段と振動波検出手段を移動台で移動させながら繰り返して農産物の振動波検出による内部品質の検査を行なうことができる。
【0041】
請求項7の発明は、上記の各発明において、搬送手段の駆動力を移動台駆動手段に連係させる駆動力伝達手段を有することを特徴とする。
【0042】
上記構成において、連係させる方式は限定されないが、例えば受皿を搬送させる搬送手段の駆動スプロケットを、移動台を移動させるコンベアのスプロケットにギア列(入出力ギア比=1:1)やチエン等で連結することで行なわせることができる。
【0043】
この発明によれば、受皿の搬送コンベア等の搬送手段の搬送速度と、移動台の移動速度の同期、等速移動を確保することが容易であり、また、駆動源を一つのモータとすることができるなどの利点が得られる。
【0044】
請求項8の発明は、上記の各発明において、上記移動台上に一組の衝撃付与手段及び振動波検出手段を設け、かつ該衝撃付与手段と振動波検出手段の作用方向が農産物の中心に向かって水平面内で90゜異なるようにしたことを特徴とする。
【0045】
上記構成において、「衝撃付与手段の作用方向」というのは、重錘等により農産物の表面に略直角に与える衝撃の方向をいい、重錘を揺動させて衝撃を与える場合には、その衝撃時の揺動軌跡の接線により与えられる。また、「振動波検出手段の作用方向」というのは、農産物の表面に略直角な方向をその検出指向性の方向とすることをいう。そして、これらの方向は農産物、一般的には球塊状の果実の表面から中心(果芯)に向かうように設定される。
【0046】
これらの作用方向は、多数の農産物の検査において常に一定していれば検査実績の積み重ねにより安定した検査を実行できるので特に両者の角度の関係は限定されるものではないが、水平面内で例えば180゜、あるいは90゜異なるように設定すると、他の角度の場合に比べて衝撃付与手段と振動波検出手段の退避位置から計測適正位置への進出・後退の移動が単純化でき、また、90゜異なるように設定した場合には、後述するように、計測終了後にこれらの衝撃付与手段と振動波検出手段と係合している受皿の離間搬送をスムースに行える利点が得られるので好ましい。
【0047】
請求項9の発明は、上記請求項8の発明において、農産物の中心に向かう作用方向が前記90゜異なる角度に設けられている衝撃付与手段と振動波検出手段を、搬送手段の上流側に向かって八の字形に開いているように設置したことを特徴とする。
【0048】
上述した請求項8の発明において説明したように、衝撃付与手段と振動波検出手段を水平面内でその作用方向が90゜異なるように設定し、かつこれら両者の角度関係のみならず、受皿の搬送方向との関係を上述したように受皿搬送手段の上流側に向かって八の字形に開いた状態に設定した場合には、これらの手段から受皿が搬送方向下流側に離間していく際に、これら手段の退避位置への後退移動を行わせることとは無関係にスムースに離間できることになるので、移動台の移動制御の簡易化や、万一の係合解除不良等による不具合の発生を防止できるという利点がある。
【0049】
請求項10の発明は、上記の各請求項に記載した振動波計測装置を、受皿に載せた農産物を搬送する上記搬送手段の搬送方向に沿って複数(N個:Nは2以上の整数)配置したことを特徴とする。
【0050】
上記構成において、搬送手段の搬送方向に沿って振動波計測装置を複数配置する理由は次のことによる。すなわち、搬送手段上を比較的に間隔を空けて受皿が搬送される場合には、衝撃付与手段と振動波検出手段を搭載した移動台を一つの受皿に対して同期移動させた後、次の受皿の内部品質検査のために繰り返して用いることができる。しかし、上記移動台を一つの受皿に対して同期移動させた後に次の受皿上の農産物の内部品質検査に適用するには受皿の搬送間隔が短すぎる場合にはかかる対応はできず、特に近時の農産物選別の効率を向上させることが強く求められている設備では適当でない場合がある。
【0051】
そこで、一つの振動波計測装置だけでは対応できないことを考慮して、受皿搬送手段の搬送方向に沿って振動波計測装置を複数配置して、一群の受皿上の農産物に対する内部品質検査の操作を分担させることが有効になる。
【0052】
請求項11の発明は、上記請求項10の発明において、搬送手段上を順次に搬送される受皿をN個づつの群に区切ったときに、搬送手段の搬送方向に沿って配置したN個の前記振動波計測装置は、各群のN個の受皿とN個の振動波計測装置が各々一対一に対応する関係に設定したことを特徴とする。
【0053】
上記構成において「N個づつに区切られた一群の受皿上の農産物と、N個の振動波計測装置とを一対一に対応する」関係の設定は、効率を考えなければ様々に設定することも可能であるが、最適効率を考慮すれば、受皿の搬送速度,振動波測定装置の振動波計測に要する時間(より具体的には、移動台が振動波計測のために並走する必要のある時間)などから決めることができる。
【0054】
上記の構成は特に限定されるものではないが、一群の受皿と、一群の振動波計測装置の関係を単純化し、制御のためのコンピュータプログラムの作成を容易化するのに好ましく採用される。
【0055】
【発明の実施の形態】
実施形態1
以下本発明を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0056】
本例の振動波計測装置は、農産物を載せた受皿(この例では搬送コンベア4に連結されていない平面円形のフリートレイ5)の搬送方向に沿って往復動する一つの移動台1上に、衝撃付与手段であるエアシリンダ型のハンマー装置2と、振動波検出手段であるマイクロホン装置3とを、これらのハンマー装置2とマイクロホン装置3が農産物に対するその作用方向を90゜直交する角度をもつように搭載した例を示すものである。
【0057】
なお図1〜図4はこの振動波計測装置の構成を説明するための図であり、図5及び図6は、この振動波計測装置を搬送コンベア4の搬送方向に沿って順次に3台連続するようにした配置と、搬送コンベア4上を搬送される農産物が上記3台の振動波計測装置により振動波計測される順番の関係を説明するための図、図7は本例に特徴的な衝撃付与手段としてのハンマー装置2の構成を説明するための図である。
【0058】
これらの図において、4の搬送コンベアは、フレーム401等により軸支されたスプロケット402により無端回転するコンベアチエン403(本例では左右2条)により構成され、このコンベアチエンとは機械的に連結されていない受皿(以下「フリートレイ」という)5を搬送する。Pはこのフリートレイ5の上に載置されている農産物(本例は西瓜)である。
【0059】
6はこの搬送コンベア4の搬送路の途中に設けられた振動波計測ステージを示し、搬送コンベア4の搬送路の下側において、搬送路の左右外側にまで広がった平面でみて略矩形枠状に組まれた固定フレーム601が設けられていると共に、搬送コンベア4の左右外側に沿って移動台1の移動案内レール602が架設され、移動台1の基板101の底面に固定した凹溝部材102(一つのレール602に対して2ヶ所)の凹溝が該レール602に滑合することで、移動台1の搬送路に沿った往復移動を可能にしている。
【0060】
また、この振動波計測ステージ6の入口部には、固定フレームを上方に延長して搬送路の直上から、該ステージ6に搬入する西瓜Pの高さを計測する高さセンサ603(光学式の距離センサ等)が設けられていて、図2に示すように、搬入する西瓜Pの高さを一つ一つ計測し、振動波計測のための最適打撃高さ(一般的には西瓜Pの1/2の高さである赤道位置)を割り出すように利用される。
【0061】
次に移動台1について説明すると、本例の移動台1は、略矩形をなす平板状の基板101が、上述したようにその底面に設けた凹溝部材102が移動案内レール602と滑合することで、図1の実線で示した移動の始端位置から、二点鎖線で示した移動の終端位置の間で往復できるようになっていると共に、該移動台基板101の上流側半部には、搬送路を左右から挟んでハンマー装置2、及びマイクロホン装置3が搭載され、下流側半部には、図4に示したように上方に開口した吊台103が搬送路の下方に組み付けられていて、この吊台103内にフリートレイ5を上動させる上動機構104、フリートレイ90゜回転機構105、及び西瓜Pの底部を打撃する上向きハンマー装置20が収納されている。
【0062】
上記の上動機構104は、吊台103の底部に上下方向のエアシリンダ装置のシリンダボディ1041,1041を固定し、上向きピストン1042,1042の先端(上端)に組み付けた上下動板1043に対して、上下方向の貫通孔を有する軸受部材1044の下半部10441をその中央部に固定し、この下半部10441に対して上半部10442を自転可能に設けて90゜回転機構105で回転できるように設けると共に、この軸受部材1044の上半部10442の上に円環板106、更にその上にスペーサ107及び中央開口を有する天板1045を組み付けた構成に設けられている。そして、ピストン1042の上動時には、図4の二点鎖線位置にある天板1045が図の実線位置まで上動して、フリートレイ5をコンベアチエン403から上方に離間した状態に押し上げるようになっている。
【0063】
また、上記フリートレイ90゜回転機構105は、図3,図4に示すように、上記自転可能な円環板106の一部に回転用シリンダ装置1051のピストン1052先端を枢着点1053で枢着し、ピストン1052の進出,後退で該円環板106、したがって天板1045を、図3の実線で示した位置と二点鎖線で示した位置の間で90゜回転させることができるようになっている。これにより、天板1045の上に乗っているフリートレイ5が90゜回転することになる。なお、本例の回転用シリンダ装置1051は、上下動板1043に固定のブラケット109により、シリンダのピストン側端部で垂直軸回りに回転自在に支持されており、これにより天板1045を回転させる際の弧状の軌跡に追従できるようになっている。
【0064】
さらにこの吊台103内には、上述のように上向きハンマー装置20が収容されているが、その垂直打撃用シリンダ装置の詳細構造は上記ハンマー装置2の水平打撃用シリンダ装置と同じであるので、これについては後述する。
【0065】
また、移動台1の下流側半部の上には、上記フリートレイ5の上動機構104に連係してフリートレイ5を安定に支持するための保持ローラ機構7が設けられている。本例の保持ローラ機構7は図1及び図3に示され、移動台1上に固定された左右対向一対のシリンダブロック701,701から、ピストン702が内向きに進出,後退可能に突出されていて、シリンダブロック701に形成した貫通孔に嵌挿滑合したガイドバー703,703と上記ピストン702の先端にローラ支持板704を組み付け、そのローラ支持板704の両端に垂直軸回りに回転自在のローラ705,705を組み付けて、これらのローラ705をフリートレイ5の円周状側面に係合させて該フリートレイ5を安定保持できるようにしている。又このフリートレイ5が平面円形であることから、この保持状態で、上記の90゜回転を行なうことができる。
【0066】
上記のハンマー装置2の詳細は図3,図4及び図7に示される。本例のハンマー装置2は、水平打撃用シリンダ装置201を有していて、この移動台1上に固定した架台204上に、以下の構成により水平方向及び垂直方向に移動可能に設けられている。すなわち、202は水平螺子軸機構であり、上記架台204の上部に水平方向に長いケース2021を固定し、このケース2021内で螺子軸2022が延設するように設けられ、モータ2024の駆動により螺子軸2022が回転することでこれに螺合したそれ自身は回転不能なナット部材2023を水平方向に移動させるように設けられている。203は垂直螺子軸機構であり、水平螺子軸機構202とはその向きが異なる他は同じ構成のケース2031,螺子軸2032,ナット部材2033及びモータ(例えばサーボモータ)2034を有していて、モータ2034の回転駆動によりナット部材2033を垂直方向に移動させるように設けられている。
【0067】
上記した水平打撃用シリンダ装置201は、水平螺子軸機構202のナット部材2033に固定されている。この水平打撃用シリンダ装置201の詳細は図7に示されていて、本例では、シリンダボディ2011の内面で形成される大径シリンダ部20111と、その先端側に嵌挿したブッシュ20112の内面で形成される小径シリンダ部20113とを有する段付形状に形成されたシリンダを有し、ピストン2012は、大径シリンダ部20111に滑合する短尺のピストン頭部20121と、この頭部から上記小径シリンダ部20113に滑合してシリンダ外に延出されるピストン小径軸部20122とを有するように設けられ、ピストン小径軸部20122のシリンダ外側端には、その本体が硬質樹脂部材で形成されたハンマーヘッド20123が組み付けられている。本例の装置におけるこのピストン先端に組み付けられているハンマーヘッド20123は、西瓜Pに衝当する面を円板状のフェルト部材からなる衝当板20124を、リング状の弾性体20125を介してピストン小径軸部20122の先端に固定したという構成をなしている。2013はピストン頭部20121と固定部との間に張設されたリターンスプリングであり、常時はピストン2012を初期位置に静止させているように働く。2014はピストン2012がリターンスプリング2013のバネ力で初期位置に復帰する動作の終期において、その衝撃を緩和するための弾性体である。
【0068】
そして、本例のこの水平打撃用シリンダ装置201は、更に次のような特徴的構成を備えている。すなわち、ピストン2012は、そのピストン頭部20121の端部に不図示のエア源から切換バルブを介して圧力エアが衝撃的に作用されることにより、初期位置からハンマーヘッド20123方向にリターンスプリング2013のバネ力に抗して瞬間的に移動ストロークするように設けられているが、この圧力エアによる移動ストロークを開始した後は、圧力エアの影響をなくすために、ピストンのストロークが一定長に達したところで、圧力エアを外部に開放(例えば大気に開放)できるように形成された大径シリンダ部20111のエア抜き用周溝2015と、この周溝2015に通じた径方向エア通路2016とが形成されている。これによって、ピストン頭部20121の後端が上記周溝2015の縁を通過した時点で、供給されたエアは例えば大気に開放され、その後は、圧力エアで付与された瞬間的な移動力だけでピストン20122が慣性移動することになり、振り子式のハンマー装置と同等以上の精度で安定した農産物に対する衝撃力付与を行うことができると共に、同振り子式ハンマー装置よりも構成がコンパクトにまとまった打撃手段を構成できる。
【0069】
上記のマイクロホン装置3の詳細は図3及び図4図に示され、打撃用シリンダ装置がマイクロホンに変更された以外は基本的にハンマー装置2と同じである。本例のマイクロホン装置3は、振動波検出用のマイクロホン301を有していて、この移動台1上に固定した架台304上に、以下の構成により水平方向及び垂直方向に移動可能に設けられている。すなわち、302は水平螺子軸機構であり、上記架台304の上部に水平方向に長いケース3021を固定し、このケース3021内で螺子軸3022が延設するように設けられ、モータ3024の駆動により螺子軸3022が回転することでこれに螺合したそれ自身は回転不能なナット部材3023を水平方向に移動させるように設けられている。303は垂直螺子軸機構であり、水平螺子軸機構302とはその向きが異なる他は同じ構成のケース3031,螺子軸3032,ナット部材3033及びモータ3034を有していて、モータ3034の回転駆動によりナット部材3033を垂直方向に移動させるように設けられている。そしてこのナット部材3033にマイクロホン301が固定されている。
【0070】
次に、移動台を搬送コンベア4と同期して駆動させる駆動力伝達機構について説明する。
【0071】
本例におけるこの駆動力伝達機構は、搬送コンベア4のスプロケット402とチエンで連係された同期等速回転する連動機構404を介して、固定フレーム601に軸支されたチエンスプロケット405により、搬送路方向に沿った一定の無端回転軌道に沿ってチエンリンク406が回転されるようになっていて、このチエンリンク406の一部に設けた内向きの突起407が、移動台1の側面に設けたブラケット108の垂直方向の長溝(チエンリンク406の無端回転軌道の上側及び下側の軌道の範囲に渡る長溝)1081に滑合し、チエンリンク406の回転に伴う上記突起407の一定の長円無端回転軌道に沿った動きにより、突起407が該軌道の上側軌道を移動(この場合の突起407の移動は搬送コンベア4と同じ方向に移動)する際には、移動台1は搬送コンベア4と同期して等速度(したがってフリートレイ5と等速度)で移動する。そして突起407がチエンリンク406が掛け回される下流側のチエンスプロケット405により180゜転向される際には、次第に移動速度が遅くなり、90゜回転した位置での停止状態(図1の二点鎖線で示した位置の状態)を経て、次第に速度を増しながら下側軌道を移動(突起の移動は搬送コンベア4と反対方向に移動)することになり、移動台1は初期位置方向に戻り移動する。そして、突起407が下側軌道から上側軌道に移行する際に、上記とは反対の180゜転向を行なって、再び搬送コンベア4と同じ方向に同期等速移動を行なうことになる。
【0072】
以上のようにして、搬送コンベア4の振動波計測ステージ6において直線的な往復動を行なう移動台1上のハンマー装置2とマイクロホン装置3によって行われる振動波計測の動作について説明する。
【0073】
一つのフリートレイ5が振動波計測ステージ6に移入されてくると、初めに、高さセンサ603によって西瓜Pの高さが計測される。この高さが計測されることによって、上動機構104で上動された状態での西瓜Pの最適打撃高さが図示しないコンピュータにより計算される。そしてこの高さ計測がなされた西瓜Pを載せたフリートレイ5が搬送コンベア4で搬送されるのと同期して移動台1が初期位置(図1の実線で示した位置)から徐々に速度を増しながら移動され、フリートレイ5が吊台103の直上に至ったところから、両者は等速移動するようになっている。なおこの場合において、移動台1とフリートレイ5の移動位置を揃えるために、フリートレイ5の移動位置を調節するタイミング合せ手段を付加して設けてもよい。
【0074】
そして、上記のように吊台103の直上に至った位置で、吊台103内の上動機構104によりフリートレイ5は上動され、また保持ローラ機構7により搬送路の左右両側から挾持されて安定に保持される。また、これらの動きと併せて、ハンマー装置2とマイクロホン装置3の各螺子軸機構202,203及び302,303の動作により、水平打撃用シリンダ装置201及びマイクロホン301が、それぞれ打撃及び振動波検出の最適位置に移動される。つまり、水平打撃用シリンダ装置201は衝当板20124が西瓜P表面から一定長離間した位置で停止され、マイクロホン301はその先端集音部3011が西瓜P表面に係合される。なおこのマイクロホン301の先端集音部3011は、係合時に西瓜Pを傷めないように、マイクロホン支持体3012に対して軸方向に移動可能であると共に、バネ3013により通常は先端限界位置に偏倚されている。したがって先端集音部3011が西瓜P表面に係合する際における進出位置の若干の狂いはこのバネ3013の撓みで吸収される。なおこのバネ3013は蛇腹等で代替することもできる。またこのハンマー装置2とマイクロホン装置3を最適位置に移動(進出)させるために、本例では、水平打撃用シリンダ装置201及びマイクロホン301に距離センサ2018,3014を組み付け、例えばサーボモータであるモータ2024,3024の駆動制御を行うようにしている。
【0075】
この状態で、ハンマー装置2の水平打撃用シリンダ装置201のピストン頭部20121が臨む室2017に圧力エアを不図示のエア圧力源からエアを供給することで、ピストン2012はリターンスプリング2013のバネ力に抗して図7の矢印方向にはじかれ、その先端の衝当板20124が西瓜Pを衝撃する。
【0076】
そしてこれによって発生する振動波がマイクロホン301により検出され、検出された振動波の情報は電気信号として不図示のコンピュータに出力されて、振動波の解析が行なわれる。この振動波の解析は既知の方法に従って行なうことができる。
【0077】
なお、本例の装置は、上述したようにフリートレイ90゜回転機構105を備えており、上記の1回の水平打撃による振動波検出の後に、フリートレイ5を90゜回転させて2度目の水平打撃を行ない、西瓜Pに対する異なる方向の振動波を検出すると共に、更に本例の装置は、上向きハンマー装置20を備えていて、これにより下方からの打撃を検出するようにしている。
【0078】
これらによって、一つの西瓜Pについて三次元各軸方向(x,y,z軸方向)の振動波を検出することができる。
【0079】
そして以上の一連の動作は、フリートレイ5を搬送させながらこれに移動台1が同期等速度での移動を行なって追随しながら行なうことができるので、搬送コンベア4上でフリートレイ5を停止させることなく実施することができる。
【0080】
また、一連の振動波検出を行なった後のフリートレイ5は、上動機構104が没入して搬送コンベア4に支持された搬送状態に復帰して下流側への搬送が更に継続して行われることになるが、移動台1は搬送方向とは反対側に戻り移動することになる。そしてその際、ローラ保持機構7の係合が外れていれば、ハンマー装置2及びマイクロホン装置3は、フリートレイ5の離間に特に支障とならないので、初期位置方向への後退は後続するフリートレイ5の搬送に干渉しない限り遅れて行われてもよい。
【0081】
以上の動作を行う振動波計測ステージ6に対して、フリートレイ5が移入されるタイミングが比較的まばらで、したがって、移動台1が搬送コンベア4の搬送方向と同じ方向に移動し、かつ反対方向に戻り移動して初期位置に復帰するまでの1サイクルのうちに一つのフリートレイ5が同振動波計測ステージ6に移入される場合には、同搬送系統に一つの振動波計測ステージ6を設けることで全西瓜Pの振動波検査を行うことができる。
【0082】
実施形態2
上記実施形態1で説明した態様を、一つの搬送系統で搬送される全西瓜(農産物)Pについて行うためには、例えば上記例で説明したようにフリートレイ5の搬送間隔がまばらであるという条件が必要になる。
【0083】
しかし、振動波計測による農産物の内部品質検査の効率をより一層向上させるためには、搬送コンベア4上の多数のフリートレイ5の前後間隔を比較的につめて搬送することが求められることになるが、移動台1上に搭載した上記の諸装置等で、間隔をつめて連続搬送される全フリートレイ上の西瓜(農産物)の振動波検査を行うことには無理がある。すなわち、上記例では移動台1が直線的に往復動するため、全てのフリートレイ5上の西瓜Pを打撃検査するには、移動台1が往復動して初期位置に戻る毎に一つのフリートレイ5が移入される以上の速いタイミングで次のフリートレイ5が移入されるとすれば、振動波計測ができないものが発生してしまうからである。
【0084】
そこで本例においては、振動波計測ステージ6を設けることで搬送コンベア4上のフリートレイ5に載せられた西瓜Pの振動波計測を行なうにあたって、図5に示したように搬送コンベア4の搬送路に沿って三つの振動波計測ステージ61,62,63を順次に設け、これに対応して、搬送コンベア4を搬送されるフリートレイ5を搬送方向に三つ毎の群に区切り、例えば各群の第1番目のフリートレイ5(P)については、第1計測ステージ61で計測を行ない、第2番目のフリートレイ5(P)については第2計測ステージ62で計測を行ない、第3番目のフリートレイ5(P)については第3計測ステージ63で計測を行なうようにして、搬送される全ての西瓜Pについて搬送コンベア4の移動を停止させることなく計測が行なえるようにしている。
【0085】
上記の各振動波計測ステージ61〜63とフリートレイ5の相互関係は図6に示される。すなわち、各群に分けた西瓜Pの順番をハッチングの方向で区別して示した図6において、ハッチングが垂直方向で示したものを第1番目のフリートレイ5に載っている西瓜Pとし、同様に左くだりのハッチングのものを第2番目のフリートレイ5に載っている西瓜P、右くだりのハッチングのものを第3番目のフリートレイ5に載っている西瓜Pを表わし、同じハッチングのものは常に同じ振動波計測ステージ6(61〜63のいずれか)で振動波計測が行われることになる。したがって、一ヶ所の計測ステージからみれば、トレイの2個おきに計測が行われる。また図6から、第1振動波計測ステージ61は移動台1が移動の終端に至って振動波計測が終了した状態をそれぞれ示し、第2振動波計測ステージ62は移動台1が戻り移動している状態を示し、第3振動波計測ステージ63は移動台1が移動の始端位置にあって振動波計測を開始する時の状態を示している。
【0086】
なお、図5に示した8はタイミングコンベアであり、搬送コンベア4上を搬送されるフリートレイ5が、各振動波計測ステージ6に対して所定のタイミングで移入されるように、タイミングのずれがある場合にはこれを修正するために設けられている。
【0087】
以上のように構成された本例によれば、搬送コンベア4上の全ての農産物(本例では西瓜)を、該搬送コンベア4の運転を停止させることなく、移動(搬送)を連続的に行ないながら、内部品質検査のための振動波計測を行なうことができ、生産性の高い効率的な処理を実現することができる。
【0088】
【発明の効果】
以上述べた本発明によれば、農産物を停止させることなく搬送させながら打音し、振動波を検出することができるので、単位時間当たりの処理能力を向上できる。また特に、外観撮像等によって大きさ等の他の選別要素を計測する工程を併せもつ農産物選別装置などに適用する場合に、全体の処理能力を高めることができるという利点が得られる。
【0089】
以上のことに加えて各請求項の発明においては以下の効果が奏される。
【0090】
▲1▼:衝撃付与手段と振動波検出手段を振動波検出に適した計測適性位置に進出・後退可能に設けた請求項2の発明によれば、大きさの異なる農産物に対する振動波検出を常に適性な位置で行なうことができる。
【0091】
▲2▼:フリートレイ(受皿)を垂直軸回りに一定角度自転させる水平回転手段を有する請求項3の発明によれば、一組の振動波計測装置で複数の水平方向(回転が90゜であれば水平直交2軸方向)の振動波を計測でき、農産物の内部品質の検査がより正確に行なえる。
【0092】
▲3▼:移動台が、農産物の上面に衝撃を与える下向きの衝撃付与手段、あるいは受皿の底部開口を通して農産物の下面に衝撃を付与する上向きの衝撃付与手段を有する請求項4の発明によれば、水平方向の打撃による振動波検出のみならず、垂直方向の振動波を検出できるので、内部品質のより一層正確な検査が可能となり、特に上記した受皿を水平面内で90゜回転させる方式と併用した装置によれば、三次元の直交3軸方向の振動波を検出でき、より一層内部品質の正確な検査が行なえる。
【0093】
▲4▼:移動台の移動軌道が往復移動のための軌道とした請求項5の発明によれば、移動台は直線的に往復動することになり、移動する衝撃付与手段,振動波検出手段が、単純な直線移動のみ行なう台上に搭載されるので、周辺機構との干渉等の虞れを軽減できる。また、移動台を往復動させるための機構(駆動力伝達機構等)の構成を簡易とできる。
【0094】
▲5▼:搬送手段の搬送方向に沿って設定した上記移動台の移動軌道を無端回転のための軌道とした請求項6の発明によれば、衝撃付与手段と振動波検出手段を同じ或いは別々の移動台で移動させながら、繰り返して農産物の内部品質検査を行なうことができる。
【0095】
▲6▼:搬送手段の駆動力を移動台駆動手段に連係させる駆動力伝達手段を有する請求項7の発明によれば、受皿の搬送コンベアと移動台の移動速度の同期、等速移動を容易に確保でき、また、駆動源を一つのモータとすることができるなどの利点が得られる。
【0096】
▲7▼:上記移動台上に一組の衝撃付与手段及び振動波検出手段を設け、かつ該衝撃付与手段と振動波検出手段の作用方向が農産物の中心(果芯)に向かって水平面内で90゜異なるようにした請求項8の発明によれば、他の角度の場合に比べて衝撃付与手段と振動波検出手段の退避位置から計測適正位置への進出・後退の移動が単純化できる。
【0097】
また、上記の90゜異なる角度に設けられている衝撃付与手段と振動波検出手段が、搬送手段の上流側に向かって八の字形に開いているように設置した請求項9の発明によれば、計測終了後にこれらの衝撃付与手段と振動波検出手段と係合している受皿の離間搬送をスムースに行える利点が得られる。
【0098】
▲8▼:受皿に載せた農産物を搬送する搬送手段の搬送方向に沿って、振動波測定装置を複数配置した請求項10,11の発明によれば、受皿の搬送間隔が短い場合にも搬送コンベアの停止を行なうことなく、連続的に振動波計測を行なうことができ、農産物選別の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の農産物の内部品質検査装置の実施形態1の構成概要を示した平面図。
【図2】図1の装置の一部側面図。
【図3】図1の装置の移動台の部分を拡大して示した平面図。
【図4】図1の装置の一部縦断正面図
【図5】図5は本発明の農産物の内部品質検査装置の振動波計測ステージを三つ連続的に配置した実施形態2の構成概要を示した平面図。
【図6】図5の装置の各振動波計測ステージとフリートレイの関係を説明するための図。
【図7】本発明のハンマー装置に用いられる打撃用シリンダ装置の構造を説明するための図。
【図8】振動波計測を行なう場合の従来の一例を示した図。
【符号の説明】
1・・・移動台
101・・・移動台基板
102・・・凹溝部材
103・・・吊台
104・・・上動機構
1041・・・シリンダボディ
1042・・・上向きピストン
1043・・・上下動板
1044・・・軸受部材
10441・・・下半部
10442・・・上半部
1045・・・天板
105・・・フリートレイ90゜回転機構
1051・・・回転用シリンダ装置
1052・・・ピストン
1053・・・枢着点
106・・・円環板
107・・・スペーサ
108・・・ブラケット
1081・・・長溝
109・・・ブラケット
2・・・ハンマー装置
201・・・水平打撃用シリンダ装置
2011・・・シリンダボディ
20111・・・大径シリンダ部
20112・・・ブッシュ
20113・・・小径シリンダ部
2012・・・ピストン
20121・・・ピストン頭部
20122・・・ピストン小径軸部
20123・・・ハンマーヘッド
20124・・・衝当板
20125・・・弾性体
2013・・・リターンスプリング
2014・・・弾性体
2015・・・周溝
2016・・・径方向エア通路
2017・・・室
2018・・・距離センサ
202・・・水平螺子軸機構
2021・・・ケース
2022・・・螺子軸
2023・・・ナット部材
2024・・・モータ
203・・・垂直螺子軸機構
2031・・・ケース
2032・・・螺子軸
2033・・・ナット部材
2034・・・モータ
204・・・架台
3・・・マイクロホン装置
301・・・マイクロホン
3011・・・先端集音部
3012・・・マイクロホン支持体
3013・・・バネ
3014・・・距離センサ
302・・・水平螺子軸機構
3021・・・ケース
3022・・・螺子軸
3023・・・ナット部材
3024・・・モータ
303・・・垂直螺子軸機構
3031・・・ケース
3032・・・螺子軸
3033・・・ナット部材
3034・・・モータ
304・・・架台
4・・・搬送コンベア
401・・・フレーム
402・・・スプロケット
403・・・コンベアチエン
404・・・連動機構
405・・・チエンスプロケット
406・・・チエンリンク
407・・・突起
5・・・フリートレイ
6(61,62,63)・・・振動波計測ステージ
601・・・固定フレーム
602・・・移動案内レール
603・・・高さセンサ
7・・・保持ローラ機構
701・・・シリンダブロック
702・・・ピストン
703・・・ガイドバー
704・・・ローラ支持板
705・・・ローラ
8・・・タイミングコンベア
P(P,P,P)・・・西瓜。

Claims (11)

  1. 農産物を受皿に載せて搬送する搬送手段と、前記農産物に衝撃を与え、該衝撃により発生した振動波を検出する振動波計測装置とを備え、検出した振動波に含まれる農産物の内部品質由来の信号を解析して内部品質を検査する装置であって、
    前記振動波計測装置は、農産物に衝撃を与える衝撃付与手段、衝撃により農産物に発生した振動波を検出する振動波検出手段、これら衝撃付与手段と振動波検出手段を搭載した移動台、及び前記搬送手段の搬送方向に沿って設定した移動軌道に従って前記移動台を農産物を載せた受皿の搬送に同期して並走移動させる移動台駆動手段、を備え、前記衝撃付与手段による衝撃付与と振動波検出手段による振動波の検出とを、前記移動台が受皿と同期並走する移動中に行なうことを特徴とする農産物の内部品質検査装置。
  2. 前記衝撃付与手段と振動波検出手段は、振動波の検出に適した農産物との相対的な関係位置と、農産物の搬送に干渉しない退避位置との間で進出・後退可能に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の農産物の内部品質検査装置。
  3. 前記振動波計測装置は、受皿を垂直軸回りに一定角度自転させる水平回転手段を有し、一組の衝撃付与手段及び振動波検出手段による農産物に対する振動波検出を自転前後の姿勢それぞれについて行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の農産物の内部品質検査装置。
  4. 前記移動台は、農産物の上面に衝撃を与える下向きの衝撃付与手段、あるいは受皿の底部開口を通して農産物の下面に衝撃を付与する上向きの衝撃付与手段を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の農産物の内部品質検査装置。
  5. 前記搬送手段の搬送方向に沿って設定した移動台の移動軌道が往復移動のための軌道であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の農産物の内部品質検査装置。
  6. 前記搬送手段の搬送方向に沿って設定した移動台の移動軌道が無端回転のための軌道であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の農産物の内部品質検査装置。
  7. 前記搬送手段の駆動力を移動台駆動手段に連係させる駆動力伝達手段を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の農産物の内部品質検査装置。
  8. 前記移動台上に一組の衝撃付与手段及び振動波検出手段が設けられ、かつ該衝撃付与手段と振動波検出手段の作用方向が農産物の中心に向かって水平面内で90゜異なることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の農産物の内部品質検査装置。
  9. 前記農産物の中心に向かう作用方向が前記90゜異なる角度に設けられている衝撃付与手段と振動波検出手段は、搬送手段の上流側に向かって八の字形に開いていることを特徴とする請求項8に記載の農産物の内部品質検査装置。
  10. 前記請求項1ないし9のいずれかの振動波計測装置を、受皿に載せた農産物を搬送する前記搬送手段の搬送方向に沿ってN個(ただしNは2以上の整数)を配置したことを特徴とする農産物の内部品質検査装置。
  11. 前記搬送手段上を順次に搬送される受皿をN個づつの群に区切ったときに、搬送手段の搬送方向に沿って配置したN個の前記振動波計測装置は、各群のN個の受皿とN個の振動波計測装置が各々一対一に対応する関係に設定されていることを特徴とする請求項10に記載の農産物の内部品質検査装置。
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