JP2001061883A - 医療用ギブス - Google Patents

医療用ギブス

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JP2001061883A
JP2001061883A JP24084599A JP24084599A JP2001061883A JP 2001061883 A JP2001061883 A JP 2001061883A JP 24084599 A JP24084599 A JP 24084599A JP 24084599 A JP24084599 A JP 24084599A JP 2001061883 A JP2001061883 A JP 2001061883A
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Michio Fujioka
道雄 藤岡
Kazuyoshi Fujioka
万喜 藤岡
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  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、医療用のギブスを患部に適用、硬
化した状態において通気性が確保されていることによ
り、当該ギブスをあてがった患部が蒸れることがなく、
又、その適用箇所に汗や老廃物が皮膚とギブスとの間に
滞留することがないので、当該箇所での雑菌の繁殖を防
止し、清潔になって悪臭の発生もなく、かぶれや腫れ更
に痒み、赤み、痛みなどの皮膚刺激や機能障害も生じる
ことがなく、夏期においても患者にとって快適に使用で
きる医療用ギブスを提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、シート状の柔軟性担持体には水分
の存在により軟化し、且つこれを患部に直接巻き付け硬
化するギブス用組成物を担持させてなる医療用のギブス
であって、前記シート状の柔軟性担持体が多孔質で患部
への適用、硬化状態において通気性が確保されているこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、骨折等の患部箇所の補
助や保護に用いられる補助・保護具、あるいはそのリハ
ビリテーション又は整形外科等として患部の支持、矯
正、固定等が正確に、且つ簡単に行える上、特に通気性
を確保して患部の蒸れやかぶれ更にかゆみを防止するた
めに用いられる医療用ギブスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種、ギブスとして以下のもの
が提案されている。即ち、(1)ギブスとしてガーゼ地
にギブス用組成物を塗し、これを水に浸した後、患部に
相当厚さに巻き重ねて患部の固定および外部からの衝撃
の保護に適用している。
【0003】また、(2)最近、支持体にギブス用ポリ
マー材料を担持させて医療用ギブスを得た後、この医療
用ギブスを水に浸して柔軟性をもたせ、これを患部に直
接あてがい硬化させて使用するものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)
のものは、ギブス用組成物としては、焼石膏を主成分と
するものが知られているが、患部への取り付け・固定作
業に取扱いが繁雑なうえに、患部に医療用ギブスを適用
した際、この医療用ギブスにおけるギブス用組成物の固
化熱が伴うこと、重量が相当にあること、さらに完全に
一体となって固化するために硬すぎる嫌いがあったり、
嵩張って使用上不便であるなどの不都合があった。
【0005】又、この(1)のものは、適用後は患部を
パイプ状に巻き付けた状態となって、適用部位表面の通
気が行われないため、適用後数時間を経るとギブスをあ
てがった患部が蒸れたり或いはその適用箇所に汗や老廃
物が皮膚とギブスの間に滞留し、当該箇所に雑菌が繁殖
し、不潔になって炎症を起こしたり、かぶれや腫れ更に
痒みが生じたり、赤み、痛みなどの皮膚刺激や機能障害
を生じたり、特に夏期は患者にとって不快感が大きく、
悪臭を放つなどの原因となっていた。
【0006】一方、前記(2)のものは、支持体にギブ
ス用ポリマー材料を担持させて医療用ギブスとしたもの
であり、この支持体としては、通気性に欠けるものが用
いられており、しかもこの支持体にギブス用ポリマー材
料を担持させると、一層通気性が失われる。
【0007】このため、前記(2)のものは、前記
(1)の場合と同様に、通気性に全く欠けるため、適用
後数時間を経るとギブスをあてがった患部が蒸れたり或
いはその適用箇所に汗や老廃物が皮膚とギブスとの間に
滞留し、当該箇所に雑菌が繁殖し、不潔になって炎症を
起こしたり、かぶれや腫れが生じたり、赤み、痛みなど
の皮膚刺激や機能障害を生じたり、さらに悪臭を放つな
どの原因となっていた。
【0008】本発明は、医療用のギブスを患部に適用、
硬化した状態において通気性が確保されていることによ
り、当該ギブスをあてがった患部が蒸れることがなく、
又、その適用箇所に汗や老廃物が皮膚とギブスとの間に
滞留することがないので、当該箇所での雑菌の繁殖を防
止し、清潔になって悪臭の発生もなく、かぶれや腫れ更
に痒み、赤み、痛みなどの皮膚刺激や機能障害も生じる
ことがなく、夏期においても患者にとって快適に使用で
きる医療用ギブスを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る医療用ギブ
スは、前記目的を達成するために、シート状の柔軟性担
持体には水分の存在により軟化し、且つこれを患部に直
接巻き付け硬化するギブス用組成物を担持させてなる医
療用のギブスであって、前記シート状の担持体が多孔質
で患部への適用、硬化状態において通気性が確保されて
いることを特徴とする。
【0010】本発明で用いられるシート状の柔軟性担持
体としては、ギブス用組成物を担持し得るものであって
柔軟性を有するものであれば特に限定されるものではな
く、具体的には、例えばスポンジ(発泡体)、繊維材料
で形成された不織布、織布又は編布等の布状のもの、帯
状やリボン状のもの、或いは合成樹脂製のフィルムない
しシートが挙げられ、これらは打ち抜きによって貫通孔
が形成されたり、繊維材料で網体に形成され、その結
果、多孔質で患部への適用、硬化状態において通気性が
確保されるように構成されている。
【0011】ところで、本発明で用いられるシート状の
柔軟性担持体には、単にシート状のものだけでなく、伸
縮性を有するパイプ状に形成されたもの、伸縮性の網体
でパイプ状に形成されたものも含まれる。
【0012】前記シート状の柔軟性担持体の厚さは0.
3〜6.5mmで、しかも打ち抜きによって貫通孔が形
成されたものが好ましく、厚さが0.3mm未満ではギ
ブス用組成物の担持性が乏しく、その使用の際や使用後
の取り外しの際に種々の弊害が生じるのであり、一方、
厚さが6.5mmを超えると、厚くする意味が無いだけ
でなく、厚くなり過ぎて使用感が悪くなるので好まし
く、従って、望ましくは0.5〜4.5mm程度とする
のが好ましい。
【0013】本発明で用いられる繊維材料としては、天
然繊維と人造繊維が挙げられる。この天然繊維には植物
繊維と動物繊維が挙げられるのであり、又、人造繊維に
は再生繊維、半合成繊維或いは合成繊維が挙げられる。
【0014】そして、前記植物繊維の具体例としては、
例えば綿花、カポック、亜麻、ラミー、大麻、黄麻又は
マニラ麻等が挙げられるのであり、動物繊維の具体例と
しては、例えば生糸、野蚕糸、羊毛、アルパカ毛、兎毛
又はラクダ毛等が挙げられるのであり、再生繊維の具体
例としては、例えば人絹糸やスフ等が挙げられるのであ
り、半合成繊維の具体例としては、例えばアセテート、
そのスフ、シノン等が挙げられるのであり、合成繊維の
具体例としては、例えばポリアミド(ナイロン)繊維、
ポリエステル繊維、アクリル繊維、ビニロン繊維、サラ
ン、ポリエチレン繊維又はポリエチレン繊維等が挙げら
れる。
【0015】又、本発明においては、例えばロック繊
維、グラス繊維、カーボン繊維、金属繊維又はスラグ繊
維等の無機繊維を単独或いは二種以上又は前記有機繊維
とこれらの無機繊維の少なくとも1種を混合して用いて
も良いのである。
【0016】即ち、本発明で用いられるシート状の柔軟
性担持体が、網体、打ち抜によって貫通孔が形成された
スポンジ(発泡体)、織布、不織布又はフェルト等が挙
げられる。
【0017】本発明で用いられる他のシート状の柔軟性
担持体としては、打ち抜きによって貫通孔が形成された
クッション材とその片面又は両面に積層されたシート材
からなり、このシート材が打ち抜きによって貫通孔が形
成されており、全体として通気性を有するものが挙げら
れる。
【0018】このようなシート状の柔軟性担持体を備え
る医療用ギブスを腕や足等の生体に適用する場合、当該
ギブスを腕や足等に巻き付けるとき、クッション材が緩
衝材としての役割を果す結果、巻き付けの際や硬化後に
おいて、腕や足等を不必要に圧迫するのを抑えて血行促
進に悪影響を与えることがないのであり、又、当該ギブ
スを腕や足等に適用後、はさみやカッターなどでそのギ
ブスを取り除く際、クッション材による隙間、ゆとりに
よって皮膚が傷付くことがなくなるので望ましい。
【0019】このクッション材としては、前記スポンジ
(発泡体)が好適であり、このスポンジ(発泡体)とし
ては、例えばポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチ
レン又はポリウレタンの発泡体が挙げられる。
【0020】前記クッション材としては、厚さが0.5
〜5mmで、しかも打ち抜きによって貫通孔が形成され
た綿材、スポンジ(発泡体)、織布、不織布又はフェル
トが挙げられるが、厚さが0.5mm未満では緩衝材と
しての機能が乏しく、その使用の際や使用後の取り外し
の際に種々の弊害が生じるのであり、一方、厚さが5m
mを超えると、緩衝材しての機能に限界が生じそれ以上
厚くする意味が無いだけでなく、厚くなり過ぎて使用感
が悪くなるので好ましく、従って、望ましくは1〜3m
m程度とするのが好ましい。
【0021】ここで用いられるシート材としては、クッ
ション材を担持、保護し得るものであってシート状のも
のであれば特に限定されるものではないが、紙類、網
体、前述のように、繊維材料で形成された不織布、織布
又は編布等の布状のもの、帯状やリボン状のもの、或い
は合成樹脂製のフィルムないしシートが挙げられ、これ
らは打ち抜きによって貫通孔が形成されたものが挙げら
れる。
【0022】そして、本発明で用いられるシート状の柔
軟性担持体としては、貫通孔の孔径或いは網体の目が1
mm以上でかつ開孔率が25%以上であるもの、好まし
くは貫通孔の孔径或いは網体の目が2〜10mmでかつ
開孔率が35〜75%であるもの、特に好ましくは貫通
孔の孔径或いは網体の目が3.5〜6.5mmでかつ開
孔率が40〜65%であるものが望ましく、貫通孔の孔
径或いは網体の目が1mm未満でかつ開孔率が25%未
満であると、貫通孔の孔径或いは網体の目が小さく、し
かも開孔率が低すぎるため、ギブス用組成物を担持させ
たとき、貫通孔や網体の目が塞れて、所要の通気性が得
られず、従って、従来の場合と同様の問題が生じるおそ
れがあり、一方、貫通孔の孔径或いは網体の目が10m
mを超えかつ開孔率が75%を超えると、貫通孔の孔径
或いは網体の目及び開孔率が大き過ぎて、ギブス用組成
物を担持させたとき、その担持量が少なく、打撲や骨折
或いは靭帯の損傷した腕や足等に適用してもその保護を
確実にできない場合があるので好ましくない。この貫通
孔の形状は特に限定されるものではないが、円形、楕円
形、矩形又は長孔等が挙げられるが、前記の孔径や目の
大きさは、円形以外は、短尺と長尺の平均値をいう。
【0023】ところで、本発明に係る医療用ギブスにお
いて、用いられるギブス用組成物としては、水分の存在
によって軟化し前記柔軟性担持体に担持され得るギブス
用材料で形成されており、且つ水分除去により硬化する
ものであれば特に限定されるものではなく、以下に述べ
る従来公知のものが挙げられる。
【0024】具体的には、例えば従来公知のギブス用石
膏、あるいは水と接触すると内部に浸透して含水し速や
かに軟化する一方、乾燥すると硬化し、硬化後は高強度
を示すものであり、例えばメタクリレート類の共重合
物、メタクリレート類と環状ラクタム類例えばN−ビニ
ルピロリドンとの共重合物等が挙げられる。前記メタク
リレート類としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのヒドロ
キシ低級アルキルメタクリレート類、エチレングリコー
ルジメタクリレートのような低級アルキレングリコール
メタクリレート類、メチル又はエチルメタクリレートの
ような低級アルキルメタクリレート類及びメタクリルア
ミド(アクリルアミドを含む)等が挙げられるのであ
り、これらのうち、特に、ヒドロキシ低級アルキルメタ
クリレートやメタクリルアミド(アクリルアミドを含
む)のように末端に親水性基を有するメタクリレートが
望ましい。
【0025】前記ギブス用組成物には殺菌剤及び/又は
抗菌剤が配合されているものが、皮膚とギブスの間で雑
菌が繁殖するのを防止し、衛生性を向上させるのが望ま
しい。
【0026】この殺菌剤及び/又は抗菌剤としては、塩
化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、ハロカルバ
ン、2,4,4ートリクロロー2ーヒドロキシフェノー
ル、グリチルリチン酸、グルコン酸クロルヘキシジン、
トリクロロカルバニリド、安息香酸、安息香酸塩類、サ
リチル酸、サリチル酸塩類、石炭酸、ソルビン酸および
その塩類、デヒドロ酢酸およびその塩類、パラオキシ安
息香酸エステル(パラペン)、パラクロルメタクレゾー
ル、ヘキサクロロフェン、ホウ酸、レゾルシン、トリブ
ロムサラン、イソプロピルメチルフェノール又はオルト
フェニルフェノール等が挙げられる。
【0027】本発明で用いられるギブス用組成物には、
所望により、例えば、界面活性剤、消泡剤、増量剤、可
塑剤、粘着性付与剤、濃縮剤、溶剤、pH調節剤、着色
色素、保存剤、耐老化剤、抗疲労剤等が適宜量配合され
る。
【0028】このメタクリレート系の共重合物は水に分
散され、この分散液を用いて当該メタクリレート系の共
重合物が前記シート状の柔軟性担持体に担持されるが、
このメタクリレート系の共重合物の分散液において、当
該メタクリレート系の共重合物の含有量は20〜75重
量%の範囲とするのが好ましく、この含有量が、20重
量%未満であると、前記柔軟性担持体への担持性が悪
く、担持作業を繰り返す必要があるので不経済であり、
一方、75重量%を超えると、粘度が高く取扱性が悪く
なるうえ、柔軟性担持体の貫通孔を塞ぐおそれがあり、
これらの観点から、メタクリレート系の共重合物の含有
量は、好ましくは30〜70重量%の範囲、特に好まし
くは35〜65重量%の範囲、とするのが望ましい。
【0029】前記シート状の柔軟性担持体に前記メタク
リレート系の共重合物を担持させるには、メタクリレー
ト系の共重合物の粉末をシート状の柔軟性担持体に分
散、加温したり、前記メタクリレート系の共重合物の分
散液を当該シート状の柔軟性担持体に、例えば、含浸、
吹き付け、流し込み、噴霧およびブレード適用して担持
させた後、所望により、水分が5〜15重量%の範囲に
なるまで除去される。
【0030】又、シート状の柔軟性担持体をメタクリレ
ート系の共重合物の分散液の浴槽中を通過させた後、好
ましくは一対のローラー間を通して圧搾し、次いで、所
望により、これをロール状に巻き上げたり、或いはこれ
に前記分散液やメタクリレート系の共重合物の粉末が再
度担持されるが、更に、所望により、水分が5〜15重
量%の範囲になるまで除去され、これによって、メタク
リレート系の共重合物がシート状の柔軟性担持体に担持
される。
【0031】本発明において、ギブス用組成物(A)を
シート状の柔軟性担持体(B)に担持させる割合は、前
記(A)が前記(B)に対し、重量比で、2.5倍以
上、特に3〜12.5倍担持させることが好ましく、
2.5倍未満ではギブス用組成物の担持量が少な過ぎて
患部の固定・保護性に欠けるのであり、一方、12.5
倍を超えると、患部の固定・保護性に限界が生じると共
に、不経済であるうえ、医療用ギブスが重く、使用感が
悪くなり、従って、3.5〜10倍、特に4〜7.5倍
とするのが望ましい。
【0032】本発明に係る医療用ギブスは、水に浸漬す
ることによって軟化し、速やかに使用できる状態で、容
易に長期間保存できる上、安全に使用できる。
【0033】そして、本発明に係る医療用ギブスは、水
に浸漬すると軟化し、柔軟になり、この状態で、医療用
ギブスを患部にパイプ状に巻き付けたり、パイプ状のも
のは患部に挿通され、次いで、加温などによって、乾燥
すると接着力が発現するうえ、硬化し、当該患部が保護
される。
【0034】この場合、医療用ギブスは通気性を有する
ので、患部皮膚表面の通気が充分に行われる結果、当該
ギブスをあてがった患部が蒸れることがなく、又、その
適用箇所に汗や老廃物が皮膚とギブスとの間に滞留する
ことがないので、当該箇所での雑菌の繁殖を防止し、清
潔になって悪臭の発生もなく、かぶれや腫れ更に痒み、
赤み、痛みなどの皮膚刺激や機能障害も生じることがな
く、夏期においても患者にとって快適に使用できるので
ある。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0036】ギブス用組成物として、ヒドロキシプロピ
ルメタクリレートとN−ビニルピロリドンとの共重合物
を用い、これに、界面活性剤としてステアリン酸ナトリ
ウムを用いて、当該共重合物55重量%の分散液を用い
た。
【0037】実施例1 図1は本発明の一実施例に係る長尺帯状の医療用ギブス
が多数巻回され、一部が引き出された状態を示す斜視図
であり、図2はその縦断面図であり、図1及び図2にお
いて、本発明に係る医療用ギブス1は、シート状の柔軟
性担持体2とこのシート状の柔軟性担持体2に担持され
たギブス用組成物3からなり、このギブス用組成物2は
水分の存在により軟化し、且つこれを患部に直接巻き付
けると硬化するもの、この実施例では前述のメタクリレ
ート系の共重合物で形成されている。
【0038】又、前記シート状の柔軟性担持体2は、図
2に示すように、打ち抜きによって貫通孔4が形成され
たクッション材2aとその両面に積層されたシート材2
b、2cからなり、このシート材2b、2cが打ち抜き
によって貫通孔4が形成されており、全体として通気性
を有するものである上、その全体にギブス用組成物3が
含浸法によって、前記柔軟性担持体2に対して5.5倍
となるように担持されている(水分が8.5重量%、開
孔率が48.5%)。
【0039】前記クッション材2aとしては発泡倍率
5.5倍で厚さ1.5mmの発泡ポリウレタンが用いら
れており、また、前記シート材2b、2cとしては厚さ
0.35mmの綿布が用いられており、これら2b、2
a、2cは上下方向に重ねられて孔径3.5mmの貫通
孔4が形成されている。
【0040】そして、この医療用ギブス1は、例えば図
3に示すように、腕Hに両側端部がわずかに重なるよう
にバイプ状に巻き付けたり、あるいは図4に示すよう
に、足Lに両側端部がわずかに重なるようにバイプ状に
巻き付けて硬化、使用される。
【0041】実施例2 図5及び図6は、本発明の他の実施例を示し、この医療
用ギブス1は、木綿糸をよって太さ1mmの網体用糸を
形成し、この網体用糸を用いて目孔が4.5mmの網体
5を形成し、これを3重に重ね、これをパイフ状に形成
すると共に、ゴム糸等の伸縮糸を用いて縮んだ状態に構
成して、つまり伸縮自在に構成してなり、全体として通
気性を有するものである上、その全体に前述のギブス用
組成物3が含浸法によって、前記柔軟性担持体2に対し
て6.5倍となるように担持されている(水分が8重量
%、開孔率が68.5%)。
【0042】そして、この医療用ギブス1は、伸縮自在
なので、例えば図7に示すように、腕Hに挿通して使用
したり、あるいは図8に示すように、足Lに挿通して硬
化、使用される。
【0043】実施例1のものと実施例2のものとを用
い、腕Hに痛みを感じている男性(パネラー 3名 年
齢38〜55歳)ずつに、図3及び図7に示すように、
腕Hに適用、硬化したところ、総てのパネラーが通気性
が確保されていることにより、何等異状が無く、使用感
も良好で、安全かつ快適に使用できると主張した。
【0044】一方、市販されている医療用ギブスを用
い、腕Hに痛みを感じている男性(パネラー 3名 年
齢42〜55歳)に、前記各実施例と同様に、適用、硬
化し使用したところ、適用部位表面の通気がないため、
適用患部が蒸れたり或いはその適用箇所に汗や老廃物が
皮膚とギブスの間に滞留し、当該箇所に雑菌が繁殖し、
不潔になって炎症を起こしたり、かぶれや腫れ更に痒み
が生じたり、赤み、痛みなどの皮膚刺激や機能障害を生
じたり、特に夏期は患者にとって不快感が大きく、異臭
が感じられると主張した。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る医療用ギブスは、当該ギブ
スを患部に適用、硬化した状態において通気性が確保さ
れていることにより、ギブスをあてがった患部が蒸れる
ことがなく、又、その適用箇所に汗や老廃物が皮膚とギ
ブスとの間に滞留することがないので、当該箇所での雑
菌の繁殖を防止し、清潔になって異臭の発生もなく、か
ぶれや腫れ更に痒み、赤み、痛みなどの皮膚刺激や機能
障害も生じることがなく、夏期においても患者にとって
快適に使用できる効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る長尺帯状の医
療用ギブスが多数巻回され、一部が引き出された状態を
示す斜視図である。
【図2】図2は、その縦断面図であり、
【図3】図3は、腕に両側端部がわずかに重なるように
バイプ状に巻き付けて硬化、使用される状態を示す説明
図である。
【図4】図4は、足に両側端部がわずかに重なるように
バイプ状に巻き付けて硬化、使用される状態を示す説明
図である。
【図5】図5は、伸縮自在の網体にギブス用組成物を担
持させた医療用ギブスを示す斜視図である。
【図6】図6は、それを輪状に開いた状態を示す断面図
である。
【図7】図7は、この医療用ギブスを腕に挿通して使用
している状態を示す説明図である。
【図8】図8は、この医療用ギブスを足に挿通して使用
している状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 医療用ギブス 2 シート状の柔軟性担持体 2a クッション材 2b シート材 2c シート材 3 ギブス用組成物 4 貫通孔 5 網体 H 腕 L 足
フロントページの続き Fターム(参考) 4C058 AA12 BB07 JJ03 JJ08 4C098 AA01 BB11 BB16 BC03 BC41 DD02 DD10

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の柔軟性担持体には水分の存在
    により軟化し、且つこれを患部に直接巻き付け硬化する
    ギブス用組成物を担持させてなる医療用のギブスであっ
    て、前記シート状の柔軟性担持体が多孔質で患部への適
    用、硬化状態において通気性が確保されていることを特
    徴とする医療用ギブス。
  2. 【請求項2】 シート状の柔軟性担持体が、網体、打ち
    抜きによって貫通孔が形成されたスポンジ(発泡体)、
    織布、不織布又はフェルトである請求項1に記載の医療
    用ギブス。
  3. 【請求項3】 シート状の柔軟性担持体が、打ち抜きに
    よって貫通孔が形成されたクッション材とその片面又は
    両面に積層されたシート材からなり、このシート材が打
    ち抜きによって貫通孔が形成されており、全体として通
    気性を有するものである請求項1又は2に記載の医療用
    ギブス。
  4. 【請求項4】 クッション材が、厚さが0.5〜5mm
    で、しかも打ち抜きによって貫通孔が形成された綿材、
    スポンジ(発泡体)、織布、不織布又はフェルトである
    請求項3に記載の医療用ギブス。
  5. 【請求項5】 ギブス用組成物が水分の存在によって軟
    化し、シート状の柔軟性担持体に担持され得るギブス用
    材料で形成されており、且つ水分除去により硬化するも
    のである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の医療
    用ギブス。
  6. 【請求項6】 シート状の柔軟性担持体は、貫通孔の孔
    径或いは網体の目が1mm以上でかつ開孔率が25%以
    上である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の医療
    用ギブス。
  7. 【請求項7】 ギブス用組成物には殺菌剤及び/又は抗
    菌剤が配合されている請求項1ないし6のいずれか1項
    に記載の医療用ギブス。
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