JPH09504199A - 整形用成形テープのための緻密化布帛 - Google Patents

整形用成形テープのための緻密化布帛

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JPH09504199A JP7512605A JP51260595A JPH09504199A JP H09504199 A JPH09504199 A JP H09504199A JP 7512605 A JP7512605 A JP 7512605A JP 51260595 A JP51260595 A JP 51260595A JP H09504199 A JPH09504199 A JP H09504199A
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    • Y10T442/2992Coated or impregnated glass fiber fabric

Abstract

(57)【要約】 本発明は、熱収縮性糸を用いて緻密化された布帛シートと、この布帛シートを被覆している硬化性樹脂とを含む物品を提供するものであって、本発明は、布帛シートを緻密化して、この布帛に伸縮性および順応性を付与し、同時に、望ましくない回復力を最小にするものであり、緻密化に好適な布帛は、緻密化可能であり、かつ緻密化された状態でヒートセット又は焼鈍され得るガラス繊維を含む布帛であり、前記物品は、整形用包帯の形状のものであってもよく、場合により樹脂に混合された微細繊維状充填剤を含むものであってもよい。

Description

【発明の詳細な説明】 整形用成形テープのための緻密化布帛 技術分野 本発明は硬化性ポリマー樹脂により被覆されたシート材料に関するものである 。更に詳しく述べるならば、本発明は整形用包帯を作製するために有用な硬化性 樹脂被覆シート材料に関するものである。 背景技術 多数の異った整形用成形材料が、折損した、又はその他の損傷した身体四肢を 固定する用途のためと開発されている。この目的に最初に開発された成形(ギプ ス)用材料のいくつかは、メッシュ布帛(例えば綿ガーゼ)と、このメッシュ布 帛の開口部中、およびその表面上に合体された石膏とからなる焼石膏包帯を用い ることを含むものである。 しかしながら、焼石膏成形物(ギプス)には、強度対重量比が低く、しかも得 られる成形物がきわめて重くかつ嵩ばるなどの多数の付随的不利益点がある。 さらに、焼石膏成形物(ギプス)は通常水中で崩壊するから、従って、入浴や シャワー、およびその他の水と接触するような行為を避けることが必要である。 さらに、焼石膏成形物(ギプス)は、空気不透過性であるので、このため、成形 物の下に空気を循環させて、成形物と皮膚との間に排出される水分の蒸発および 除去を大いに推進することができない。このことは、しばしば、皮膚のふやけ、 刺激、又は感染を生じさせている。上記のような、およびその他の 不利益は、整形用成形技術において焼石膏を超える改良された特性を有する成形 材料の研究に刺激を与えた。 当該技術における著しい発展は、例えば米国特許第 4,502,479号(Garwood 他 )および米国特許第 4,441,262号(Von Bonin 他)に開示されているように、ポ リイソシアネートプレポリマーが、整形用成形材料用樹脂を形成するのに有用で あることが発見されたことによって達成された。米国特許第 4,502,479号は、ポ リ尿素を形成するポリイソシアネートプレポリマー樹脂により含浸された高モジ ュラス繊維(例えばガラス繊維)から作られた編物を含む整形用成形材料を記載 している。米国特許第 4,502,479号により作製された整形用成形材料は、焼石膏 成形物を超える顕著な利点を有するものであって、この利点は、強度対重量比が より高く、空気透過度がより大きいことなどを含むものである。しかしながら、 このような整形用成形材料は、焼石膏を用いたときと同程度に、成形物の下の微 細な骨構造の触感的感知又は触診を許さないことが多い。この点に関して、ガラ ス繊維編物材料は、石膏のようには圧縮可能ではないが、成形物が施されたとき に骨の微細構造をマスクしてしまう傾向があり、例えば介護者が、骨折の治療間 に、骨の感知に関して制約されることがある。 ガラス繊維の裏打ちは、さらに不利益を生ずる。例えば、ガラス繊維裏打ちは 、本質的に伸びのない繊維を含むものである。このように、繊維の伸びが本質的 にないので、ガラス布帛は、それがきわめて緩いループをもって構成され、この ループが張力を与えたときに変形でき、それによって布帛が伸縮性を持つように なっていない限り、伸縮しないものである。緩く形成された鎖状編み目(ステッ チ)を有する。編物は、その組み合っている結節部および緩いループ部からなる 系の特性によって、それに拡張性が付与されている。 ガラス繊維編物は、その糸が切断され、隣接するループの編み目が解除された とき、その切断端において、多くの編物布帛よりもさらにカールし、又はほつれ 易くなる。 上記のほつれ又は編み目解除は、見苦しい末端を形成し、また整形用成形物の 場合には、ほつれた末端は成形物(ギプス)の円滑な形成を阻害し、また、ばら ばらにほつれた末端は、その上で樹脂が硬化したとき、一層明瞭になり、かつチ クチクするようになることがある。従って、整形用成形テープにおいては、ほつ れた端縁部は、明瞭な不都合を生ずるものと考えられる。米国特許第 4,609,578 号(Reed)にはほつれにくい伸縮性ガラス繊維布帛が開示されている。よって、 ガラス繊維編物の切断端縁におけるほつれについては、この布帛を、糸をヒート セットする加熱サイクルを通過させ、糸に対して、編物内におけるその位置に基 づく新らたな三次元的寸法形状を与えることによって減少させ得ることが、よく 知られている。ヒートセットされたガラス繊維布帛を切断すると、ほつれは最少 になり、また、ヒートセットされた布帛から一部の糸を取り出し、この糸を緩和 (リラックス)させると、それは、編物中において糸が保持されていたちぢれた 状態にカールする。従って、切断された糸は、その切断部分において、ばらばら にはじけたり、またほつれたりする傾向よりも、むしろそのループ又は結節の形 状を保持しようとする傾向を示す。 米国特許第 4,609,578号(Reed)に従って拡張可能なガラス繊維布帛を加工す るとき、布帛の長さは、本質的に無張力下においてヒートセットされる。この布 帛は、しばしば、筒状の芯に巻き取られ、大きなバッチで、一度に単一加熱器中 で加工を受けることができるようにされる。この布帛に対しては、編み立て機上 で巻き取る間に、結節部やループ部を変形するような不適当な張力がかかること を防止するように注意しなければならない。巻き取り操作中に、布帛に張力がか かることを防止するためには、それが芯に巻き取られるときに、たるみを持たせ て巻き取りを行うことが好ましい。 上記とは別に、米国特許第 5,014,403号(Buese)は、弾性糸を張力下にガラス 繊維布帛中に、その長さ方向に編み込み、この弾性糸から張力を解除して布帛を 緻密化し、この弾性糸を布帛から除去することにより整形用伸縮性ガラス繊維成 形テープを製造する方法を記述している。その緻密化された形状を保持するため には、このようにして得られた布帛を、次に、低張力下に引き取られなければな らない。同様に、次のヒートセット工程も低張力下に行われなければならない。 しかしながら、低張力が過度になることを防止することは困難であり、その結果 、エラストマー糸により付与された緻密化の大部分が、次の加工工程中に失われ ることがある。前記弾性糸は焼去法により除去されるが、この方法は、その局部 的部分の温度が高くなることがあり、それによりガラス繊維糸が劣化することが ある。ガラス繊維の物理的特性は、それを約540℃をこえる温度に加熱すると、 悪影響を受ける。ガラス繊維布帛を、540℃より高い温度に加熱することは避け るべきであり、これは、ガラス繊維を540℃より高い温度に加熱すると布帛中の ガラス繊維糸を弱化させ、その結果この布帛から作られた成形物の強度を低下さ せるからである。 上述から、当該技術に必要なことは、焼石膏の利点、例えば良好な注型性およ び骨の微細構造の触診性、並びに非焼石膏材料の利点、例えば良好な強度対重量 比および良好な空気透過性など、の両方を有する整形用成形材料を得ることであ る。この点に関して、事実上焼石膏を用いることなしに上記のような利点の組み 合わせを得ること、およびそれによって焼石膏本来の不利益を回避することは、 当該技術において、きわめて有益なことである。さらに、従来技術における非焼 石膏整形用成形材料よりも、良好な、又は一層良い特性を有する非焼石膏整形用 成形材料を、提供することは当該技術にとって有益なことである。このような整 形用成形材料および、それを製造する方法が、本願において開示され、特許請求 されている。 関連する出願 本願に関連する米国出願は、本発明の譲受人により1993年1月25日に出願され た「整形用成形テープのための機械的に緻密化された布帛」−出願番号08/008,1 61号、および「整形用成形テープのための布帛の微細クレープ法」−出願番号08 /008,751号、および本発明の譲受人により、1993年10月25日に出願された係属中 の米国出願「整形用成形テープのための布帛の湿式緻密化法」−出願番号08/142 ,573号、および「整形用成形テープのための振動緻密化された布帛」−出願番号 08/142,177号である。 発明の開示 本発明は、緻密化されたガラス繊維布帛シートおよびこの布帛シートに被覆さ れた硬化性樹脂を含む物品を提供するものである。この布帛シートは、熱収縮可 能な糸(以下これを熱収縮性糸と記す)を用いて緻密化され、かつ必要により、 ヒートセットされ、それによって、熱収縮性糸を除去し、布帛に伸長性を付与す る。この物品は、整形用包帯の形状を有するものであってもよい。本発明は、ま た、緻密化されたガラス繊維布帛シート、熱収縮性糸、および、この布帛シート に被覆された硬化性樹脂を含む物品を提供するものである。この態様における前 記熱収縮性糸は布帛中に残留して、それによってその長さ方向の伸びに対する抵 抗を持たせ、しかし、引っ 張り力に対応して変形し、それによって、布帛の伸びを調整可能にするものであ る。 図面の簡単な説明 図1は、二バーラッシェル編みを示し、これらのバーにおいてバー1は、シン プル鎖ステッチを形成するものであり、バー2は、糸を挿入するためのラッピン グ動作をするものである。 図2は、三バーラッシェル編みを示し、これらのバーにおいて、バー1は、シ ンプル鎖ステッチを形成するものであり、バー2、およびバー3は、糸を挿入す るためのラッピング動作をするものであり、またバー3は、熱収縮性糸の挿入を 示すものである。 図3は、四バーラッシェル編みを示し、バー1は、シンプル鎖ステッチを形成 するものであり、バー2、バー3およびバー4は、糸を挿入するためのラッピン グ動作をなすものであり、かつバー4は、熱収縮性糸の挿入をなすものである。 図4は、三バーラッシェル編みを示すものであって、バー1は、シングル鎖ス テッチを形成し、バー2は糸の挿入のためのラッピング動作をなし、かつバー3 は、熱収縮性糸を挿入するためのラッピング動作をなすものであり、これらのバ ーは、オーバーラップする状態で示されている。 図5は、三バー「ラッチホック」ラッシェル編機を示し、この編み立て機にお いて、4本の針(ニードル)により四鎖ステッチを編むことが示され、かつ挿入 糸を供給する2個のガイドバーが示されている。本発明の目的に対し、「コンパ ウンドニードル」ラッシェル編機を用いることもあるが、それは図示されていな い。 発明の詳細な説明 本発明は、整形用成形材料、およびこのような整形用成形材料を製造する方法 および使用する方法に関するものであり、この材料は、ガラス繊維裏打ち又は布 帛を含み、それは硬化性液状樹脂により含浸されている。詳しく述べるならば、 本発明に用いられる布帛は、重要な特性および物性を有するものであって、これ らの特性および物性は、この布帛を高度に、伸縮自在にすることを可能にしてい る。 本発明の要素の一つは、屈曲自在なシートであり、その上に硬化性樹脂を被覆 することができ、この樹脂を布帛上において硬化すると、このシートを強化する 。前記シートは、好ましくは多孔質なものであって、シートが少なくとも部分的 に、樹脂により含浸されるようになっている。好ましいシートを例示するならば 、無機繊維、又はガラス繊維のような材料を含む編物布帛がある。またこのシー トは、粗布又は裏地と呼ばれるものであってもよい。 本発明は、熱収縮性糸を用いて布帛シートを緻密化して、布帛の好ましくない 回復力を最小にしながら、布帛に伸縮性および順応性を付与することを包含する ものである。 好適な布帛は、その緻密化の後に重要な特徴と物性を有しており、これらの特 徴、物性は、布帛が、整形用成形材料として適切な強さを具備するのに必要な程 度に樹脂で被覆されることを可能にするものであり、同時に改善された拡張性を 具備させ、それによって必要な気孔率、並びに、順応性、触感的感知性、注型性 、および触診性を向上させるものである。本発明の目的達成に必要な特徴を具備 させる布帛の選択のための重要な事項は、 (1)緻密化後の長さ方向伸長度および順応度、およびそれに関連して、布帛が 樹脂で含浸されたときの、成形性、触感性、および触診性など、 (2)樹脂被覆容量(キャパシティ)、および (3)気孔率、 などである。 布帛の調製の際に、これらのパラメーターの各々を注意深くコントロールされ ることが重要であり、このような布帛は、本発明の範囲内において整形用成形材 料(例えば、高強度および良好な層対層積層強度を有する成形物)を、成功裡に 形成させるものである。 布帛は、その長さに沿って、すなわち、その伸長される方向に十分な伸長性を 有し、得られた整形用成形材料が、それが適用される身体部分にほぼ整合させる ことができなければならないという観点から、伸長性は重要な事項である。伸長 方向に十分な伸長性を有していない材料は、それを巻きつける身体部分に整合せ ず、しばしば、材料中に望ましくないしわや折れ目を生ずることになる。また、 他方において、布帛の伸長方向における伸長性は、当該材料が過度に伸縮し、そ の結果、強度が実質的に低下する程度に変形するような材料構造になる程には高 くないものでなければならない。 本発明の目的に対し、緻密化後、かつ硬化性液状樹脂により被覆された後に、 被覆された布帛は、布帛の幅1cm当り、2.63Nの引っ張り荷重又は力を負荷した とき、その伸長方向に約10%〜約200%の伸長度を有していなければならず、布 帛の幅1cm当り、2.63Nの引っ張り荷重又は力をかけたとき、その伸長方向に約 25%〜約100%の伸長度を有することが好ましく、かつ布帛の幅1cm当り268gの 荷重又は力をかけたとき、その伸長方向に約35%〜約65%の伸長度を有すること がより好ましい。 これは決定的(臨界的)に近いものではないが、使用される布帛がその幅に沿 って、すなわちその伸長方向を横切る方向に、或る程度の伸長性を有することも また望ましい。従って、布帛は、その横 方向に0〜100%の伸長度を有していてもよいけれども、現在においては、布帛 の幅1cm当り2.63Nの荷重又は力をかけたとき、横方向に約1%〜約30%の伸長 度を有する布帛を用いることが好ましい。ここに述べられている緻密化方法は、 主として伸長される方向に伸長性を与えるものである。しかしながら、それが、 伸長方向および横方向に布帛を緻密化し、それによって2軸方向に伸長性を与え るものであることが好ましい。 本発明の布帛は、緻密化後に伸縮性であっても、しかし過度に弾性又は反撥性 を示すものでないことが好ましい。過度に弾性を示す布帛は、それを整形用包帯 の裏打ちとして使用したとき、それが巻きつけられた四肢又は身体部分のまわり に望ましくない圧縮力を生ずる。従って、樹脂含浸布帛が伸ばされ、身体部分の まわりに巻きつけられたとき、伸ばされた材料は、その形状を保持し、その伸長 前の状態に復帰しないことが好ましい。 布帛の、樹脂保持のための樹脂収容の容量又は可能度は、身体部分を、効果的 に固定するために十分な強度を有する整形用成形材料を形成するという観点から 、重要な事項である。布帛の表面構造は、繊維、空隙、および空孔を含めて、本 発明の目的のために適当な樹脂収容容量を得るために非常に重要である。この点 に関して、各繊維束の繊維の間の空隙は、繊維束内に適切な量の樹脂を保持し、 必要な強度を得るために十分な容積又は空間を提供するものでなければならず、 同時に、繊維束の間の空孔は、成形が行われたとき、適当な気孔率が保持される ように、閉塞されずに十分に残存していることが好ましい。従って、繊維間の空 隙は、必要な樹脂収容の容量を提供するために重要であり、しかし空孔は、仕上 がり成形物に必要な気孔率を提供するために重要なものである。しかしながら、 種々のパラメーターが、適切な樹脂収容および気孔率の両方を達成 するようにバランスよく設定されることが必要である。被覆布帛は、幅1cm当り 2.63Nの引っ張り荷重下で測定したとき、1平方cm当り約6〜70個の開口(すな わち空孔)を有することが好ましく、1平方cm当り約10〜50個の開口を有するこ とがより好ましく、1平方cm当り、約20〜40個の開口を有することが最も好まし い。ここに用いられている用語「開口」は、隣り合うウエールと挿入糸により規 定される区域(area)と定義される。従って、単位面積当りの開口の数は、ウエ ールの数にコースの数を乗じ、その面積で割ることにより算定される。 ここで用いられている「緻密化」されたガラス繊維シートとは、ここに述べら れた熱収縮性糸緻密化方法によって、連続したループの構造的重複および/又は 、ループの構造的緩和に起因する伸長性が布帛に付与されているものである。こ の緻密化法は、ここに述べられているように編物のループを緻密化することによ り布帛に伸長性を付与するものと思われる。通常、布帛が編み立てられるとき、 2つの隣り合った列のループの内側面は、接触している状態、又は接触に近い状 態にあり、また、ループは、その長さ方向に変形(すなわち、楕円形)される。 この接触および/又は変形は、編物が形成されている間に布帛に与えられた張力 に由来するものである。連続しているループの列(すなわち鎖状ステッチ)の各 々は、事実上、それに先行するループ列に対向して形成される。本発明の緻密化 方法は、隣り合うループ列を一部重複させること(すなわち、非接触位置に)、 および/又は、歪んだループを緩和して、低応力(すなわちより円形)形状にし 、必要により、布帛を緻密化された形状においてセット又は焼鈍することにより 布帛を緻密化するものである。伸長性は、ループ列の一部重複および/又はより 円形のループのより大きな変性可能性によって布帛に付与される。布帛に再び張 力を付与したとき、ループは、そのもとの接触位置、すなわち最初に編み立てら れたときに、これらのループが占有していた位置、に復帰することができる。 良好な伸長性を有するガラス繊維編物布帛は、二つの通常の編製法、ラッシェ ルおよびトリコット法により得られる。ラッシェル編製法は、B.Wheatleyによ る「Raschel Lace Production」(National Knitted Outerwear Association,5 1 Madison Avenue,New York,N.Y.10010により発行)およびDr.S.Razによ る「Warp Knitting Production」(Heidelberger Verlagsanstadt unt Druckere i GmbH,Hauptstr.23,D-6900 Heidelberg,Germanyにより発行)に記載されて いる。二、三、および四バーラッシェル編物は、各ステッチ(編み目)における 糸の量を調節することにより製造される。整形用成形テープ布帛は一般に二バー ラッシェル編物であり、但し、追加バー使用されるときもある。ガラス繊維ラッ シェル編物の伸長性に影響するファクターは、「鎖」ステッチのループのサイズ 、特に、ステッチを通る糸の直径に相関するサイズ、および挿入糸又は挿入ステ ッチ中のゆるんだ糸の量である。若し鎖状ループが形成され、挿入糸の2本の糸 が、このループを通り、それがループをほぼ満たしているならば、そのときはル ープは変形しにくく、かつ小さな伸縮が認められるようになる。これとは反対に 、若し、挿入糸がループを満たしていないならば、そのときは、張力をかけると ループは、挿入糸の直径の限度まで変形し、伸縮が認められるようになる。 本発明の編物布帛基体用代表的バーパターンは、添付図面に示されている。 図1は、二バーラッシェル編みを示し、そのバーにおいて、バー1は、シンプ ル鎖ステッチを形成するものであり、バー2は、糸を 挿入するためのラッピング動作をするものである。 図2は、三バーラッシェル編みを示し、そのバーにおいて、バー1は、シンプ ル鎖ステッチを形成するものであり、バー2、およびバー3は、糸を挿入するた めのラッピング動作をなすものであり、そのうちのバー3は、熱収縮性糸の挿入 をなすものである。 図3は、四バーラッシェル編みを示し、これらのバーのうち、バー1は、シン プル鎖ステッチを形成するものであり、バー2、バー3およびバー4は、糸を挿 入するためのラッピング動作をなすものであり、これらのうちのバー4は、熱収 縮性糸の挿入をなすものである。 図4は、三バーラッシェル編みを示すものであって、そのバー1はシンプル鎖 ステッチを形成するものであり、バー2は、糸を挿入するためのラッピング動作 をするものであり、かつバー3は、熱収縮糸を挿入するためのラッピング動作を なすものである。これらのバーは、オーバーラップする状態で示されている。 図5は、三バー「ラッチホック」ラッシェル編機を示すもので、その中の四本 のニードルが、4鎖ステッチ、および2挿入ステッチを編む状態が示されている 。本発明の目的のために、前記の代りに、「コンパウンドニードル」ラッシェル 編機を用いてもよいが、この編機は、ここには示されていない。 上記のバーパターンは、改変してもよいものであることを理解すべきである。 例えば、図2は、数本以上の熱収縮性挿入糸を用いることによって改変されても よい。或は、熱収縮性糸が布帛の1以上の鎖ステッチ中に挿入されてもよく、或 は2本以上の熱収縮性糸を、シングル鎖ステッチ中に挿入してもよい。 整形用成形材料のために、選択された(好ましくはガラス繊維の)布帛は、前 述の伸長性要件に加えて、適切な厚さおよびメッシュ サイズを有し、硬化剤(例えば水)を樹脂被覆テープのロール中に確実にかつよ く滲透させることができ、かつ仕上げ成形物が適当な強さと気孔度を有するよう にしなければならない。このような布帛パラメーターは、当業者によく知られて おり、米国特許第 4,502,479号に記載されている。 成形材料が、ガラス繊維布帛である場合、好適な熱収縮性糸は、布帛の無機繊 維(例えばガラス繊維)の劣化温度より低い温度において、収縮し、時には燃焼 する繊維から作られる。この熱収縮性糸の収縮および燃焼温度は、ガラス繊維糸 をヒートセットするために通常使用されている温度より低いか、又はそれに等し いことが好ましい。熱収縮性糸の収縮温度は、約70℃〜300℃であることがより 好ましい。また、熱収縮性糸の収縮温度は、約100℃〜200℃であることが最も好 ましい。 さらに、熱収縮性糸の燃焼温度は、200℃〜540℃であることが好ましい。また 熱収縮糸の燃焼温度は約300℃〜500℃であることがより好ましい。布帛を約540 ℃より高い温度に加熱することは、避けるべきであり、その理由は、ガラス繊維 を約540℃より高い温度に曝露すると、布帛中のガラス繊維糸が弱化し、このよ うな布帛から作られた成形物の強度が低下することがあるという点にある。 本発明に用いるために好適な熱収縮性糸は、前記無機布帛の劣化温度より低い 温度に加熱したときに収縮し、かつそれが十分な量で存在するとき、布帛を緻密 化することができるような糸を包含する。好ましい熱収縮性糸は、加熱されたと き(かつ、後記実施例1に記載のTestrite(テストライト)MK4テスターを用い てテストしたとき)、10%以上の収縮率を示す繊維を含むものである。また、こ の糸は20%以上の収縮率を有することがより好ましく、30%以上の収縮率を示す ものであることが最も好ましい。 好適な一群の熱収縮性糸は、部分的に、又は高度に配向(延伸)されたポリマ ー糸であって、それは、そのガラス繊維温度より高く、しかしその溶融温度より 低い温度に加熱されたときに収縮するものである。一般に、ポリマー繊維(例え ば、ポリエステル繊維)の物理的性質は、繊維構造により強く影響される。例え ば、熱収縮性を有するためには、或る程度の結晶化度を有することが好ましい。 熱収縮性糸として使用するのに好適なポリマー繊維は、マルチフィラメントお よびモノフィラメント(ステープル又は連続フィラメント)糸を包含し、これら は必要により、嵩高加工されていてもよく、また全体的に、又は部分的に配向化 (延伸)されていてもよい。これらの糸は、ポリエステル、ポリアミド、ポリエ チレンおよびこれらの共重合体又はグラフト重合体のような半結晶性ポリマーを 含むものであってもよい。熱収縮糸として使用するのに好ましいポリマー繊維は 、ポリエステルおよびポリエチレンを含むものである。部分的に配向(延伸)さ れたポリエステルが現在最も好まれている。 熱収縮糸は、挿入糸として、および鎖ステッチ糸のいずれかとして布帛中に編 み込まれてもよい。この熱収縮糸は、挿入ステッチ糸として布帛中に編み込まれ ることが好ましい。熱収縮糸の本質的要件は、それが布帛糸とともに編み込みで きること、および、それが布帛を緻密化し得ることである。従って、熱収縮糸が 収縮し、時には燃焼したとき、例えば加熱処理を経過したとき、布帛は緻密化さ れ、必要によりヒートセットされた布帛の形状で残存する熱収縮性糸が布帛に編 み立てられ、この編物が10%以上緻密化されることが好ましく、14%以上緻密化 されることがより好ましく、18%以上緻密化されることがより好ましい。 熱収縮性糸が、挿入糸として用いられるとき、それが、シングル ウエールに沿って編み立てられることが好ましい。この態様は、例えば図2に示 されているものである。図2において、バー3(第3バー)は、熱収縮糸をシン グル鎖ステッチ(バー1)と交るように、編み込むことを示している。追加の挿 入糸は、バー2を使用して布帛中に編み込まれる。この方法において、熱収縮性 糸が収縮したとき、最大の長さ方向緻密化が達成される。或は、熱収縮性糸は、 1以上のウエールと交差してもよい。この態様は、2軸方向に緻密化された布帛 を製造するものと思われる。 前述のように、熱収縮性糸は、その所要量を最小にし、かつ収縮中に発生する 力が最大になるように編物中に位置せしめられなければならない。若し、この糸 が、ガラス繊維ウエールに対し追加のウエールとして(すなわち、デサイズイン グの後にいくつかのウエールの存在が必要になるので、追加のウエールとして) 編み込まれるならば、多量の有機材料が付加され、それが加熱処理後にテープを 脆くすることになる。若し、この糸が挿入糸として用いられ、かつ、長さ方向の 最大緻密化が所望されるならば、そのときはこの糸を、シングルニードル(針) と交差するように編み込み、それによって挿入糸の収縮力の大部分がテープを長 さ方向に緻密化するために使用されるようにすることが好ましい。 熱収縮性糸は、各ウエールを形成するように編み込まれてもよく(図2に示さ れていない)、又は、全ウエールの少数を形成するように(図2に示されている ように)編み込まれてもよい。熱収縮性糸は、この糸が熱収縮したときに、布帛 に所望の緻密化を与えるのに十分な量で存在することだけが必要である。熱収縮 性糸を、第4および第5ウエールのすべてを通るように編み立てることが好まし いことが見出された。過度に多数の熱収縮性糸を用いると、必要により行われる 燃焼工程中にガラス繊維の望ましくない局部的加熱の 可能性が増大する。また熱収縮性糸を過少量で使用すると、緻密化が不均一にな り、或は不適切な緻密化がなされる。所要の熱収縮性糸の正確な数は、布帛重量 および使用された編み立てパターン、使用された熱収縮性糸の重量、および収縮 性、並びに所要緻密化量により定まる。 熱収縮性糸はまた、鎖ステッチ糸の形状をなしていてもよい。熱収縮糸が、鎖 ステッチの形状で編み立てられたとき、熱収縮性鎖ステッチ糸と交差する非燃焼 性糸(例えばガラス繊維糸)中に編み込まれ、それによって非燃焼性鎖ステッチ と連結することが好ましい。従って、ガラス繊維にヒートセットを施し、若し、 熱収縮性鎖ステッチを後に所望により除去されるならば、この布帛は、その形状 をそっくり維持することができる。 緻密化の均一性を向上させるために、緻密化工程中に、布帛を振動させること が有益なことがある。このときは、熱収縮性糸が離間しており、かつすべてのウ エールを通って編み立てられることがないことが特に重要である。 適当な振動方法は、米国出願「整形用成形テープ用振動緻密化布帛」出願番号 08/142,117号に記載されている。 本発明のガラス繊維編物布帛の加工において、一定長の布帛を、場合により、 かつ好ましくはヒートセットする。このとき布帛は緻密化された形状にあるもの である。好ましくは、この布帛は緻密化され、次にシリンダー状芯上に巻かれ、 大きなバッチを形成する。これは、単一オーブン中において、一時にヒートセッ トできるものである。このとき、布帛に不当な張力をかけないように注意しなけ ればならない(熱収縮性糸の燃焼後、かつヒートセットが施される前)。上記不 当な張力は、結節部およびループをゆがめるものである。 連続的ヒートセット法を用いてもよく、この方法において、一定長の布帛を先 ず、熱収縮糸を収縮させることによって緻密化し、次にこの緻密化された布帛を 、搬送コンベアシステム上に置き、布帛のヒートセットを達成するのに十分な時 間および温度で、オーブンを通過させる。別の方法としては、同一オーブンを、 布帛の緻密化とガラス繊維糸のヒートセットの両方に使用することができる。こ のときオーブンは、熱収縮性糸の溶融前に緻密化工程をなし得るように十分な時 間をとり得るものであることが必要である。長さの短い布帛が加工されるときは 、熱収縮性糸の末端が、ガラス繊維糸の末端との関係において保持され、緻密化 がなされるようにしなければならないことは当然である。そうでなければ、熱収 縮性糸は、それが収縮するときに、布帛に対して単にスリップするだけで編物布 帛を緻密化しないことになる。 ヒートセット工程は、当業界に既知の多数の従来方法により行うことができる 。ガラス繊維の小片、例えば単一層の25cmのテープを、ヒートセットする場合42 5℃の温度で3分間で十分である。これよりも低い温度でも同様のヒートセット が可能であるが、より長い時間が必要になる。一般にバッチ方式は、加熱される べきガラス繊維の量に応じて選択された温度において、より長い滞在時間を必要 とし、また、最終布帛に望ましくない着色を与えるおそれのある残留サイジング 剤を完全に除去することが必要となる。 上述の最適のヒートセット方法は、多くの場合において、布帛からサイジング 剤を除去するのに十分なものである。しかしながら、本発明の方法は、部分的に 、加熱によりデサイズされた、又は化学的にデサイズされた布帛を用いて行って もよい。化学的デサイジング法は、米国特許第 3,686,725号 3,787,272号および 3,793,686号に記述されている。加熱デサイジング法は、米国特許第 4,609,578 号に記載されている。 一般に、ガラスファイバテープを完全にデサイズし、可視的残留物を残さない ためには、このテープを、370〜430℃の温度に加熱することが必要であり、より 好ましくは400〜430℃である。430℃に近くなる程、サイクルが短くなり、操作 効率がよくなる。テープを、より高い温度において清浄化してもよいが、それは 、ガラス繊維布帛の永久劣化を生ずることがある。例えば、布帛の温度が、480 ℃を超えたとき、特にこの温度が540℃を超えたとき、編物の引っ張り強度は、 きわめて急速に低下する。テープが590℃より高い温度に曝されると、それは、 非常に脆くなり、通常の張力下において成形物を巻くことができなくなる。好ま しい加熱デサイジングサイクルにおいては、加熱炉温度を約430℃に上昇させ、 この温度を、テープが清浄化されるまで(例えば、再循環炉中で約6〜8時間) 維持する。しかし、この結果を得ることは、やや繁雑である。何故ならば、テー プの温度は、加熱炉の熱と、存在するサイジング剤および/又は、いずれかの有 機糸(すなわち熱収縮性糸)の燃焼により発生する燃焼熱との両者により影響さ れるからである。 編物中の有機材料からの発熱をコントロールすることは、本質的なことであり 、また、除去されるべき添加有機材料(例えばサイジング剤および熱収縮性糸) の合計量を制限することにより、最も容易に、かつ経済的に達成できる。ガラス 繊維糸を、損傷なく編み立てるためには、サイジング剤の存在が好ましい。使用 されるサイジング剤の量は、編み立て中の損傷を防止するために必要な最小レベ ルであることが好ましい。ガラス繊維上のサイジング剤の好ましい量は、0.75〜 1.35%(布帛重量に基いて)である。このサイジングに加えて、テープを緻密化 するために、熱収縮可能な糸が布帛に加えられる。この糸は布帛中の有機材料の ほぼ全量を占めるレベルま で加えられるので、その使用量を制限することが重要である。この制限は、いく つもの方法により達成することができる。 第一に、使用される熱収縮性糸の数を制限することである。最初に本発明の方 法を用いて布帛を緻密化するときに、すべてのウエールに熱収縮性糸を配置する 試験を行ってみた。このような量の熱収縮性糸は、デサイジングを行うときに発 熱によって高い温度を生ずるから、不必要かつ望ましくないものと思われる。編 物には、テープの横方向に2〜6本のニードル(針)をへだてたウエールのみに 、熱収縮性糸が挿入されていることが好ましい。また編物は、テープの横方向に 3〜6本のニードルをへだてたウエールのみに熱収縮性糸が挿入されていること が最も好ましい。通常、上記間隔はウエブの横方向に均一であるが、しかし、使 用される好ましいパターンは、シングルニードルのみと交差するから、この間隔 は、編み立て機に改変を施すことなく変更することができる。 第二に、熱収縮性糸のデニールを減少させることである。好ましくはテープを 緻密化するための十分な収縮力を有する最小デニールの糸を使用するべきである 。好ましいガラス繊維布帛に対しては、熱収縮性糸が約100〜500デニールである ことが好ましく、約200〜300デニールであることがより好ましい。 最後に、ジャンボの巻き取り張力は、燃焼による発熱温度上昇に大きく影響し 得るもので従って、ウエブの強度に悪影響を及ぼすことが観察されている。一般 に、高い張力下において巻き取られたジャンボは、よりゆるく巻き取られたもの よりも、到達するピーク温度がより低くなる傾向があり、かつそのウエブ強度が より高くなる傾向がある。よりきつく巻き取られたジャンボの有機含有物は、よ りゆっくり燃焼し、従ってジャンボはより低いピーク内部温度を有するものと思 われる。この結果は、ジャンボ中の酸素欠乏によるも のと思われるが、この説に執着するものではない。ジャンボ内(すなわちロール の表面からはなれた部分)において、酸素の供給は、ジャンボ中への拡散速度に よりコントロールされる。ロールの酸素透過性の注意深いコントロールは、有機 材料の燃焼の速度のコントロールに利用することができる。 布帛は、樹脂の塗布の前に冷却されることが好ましい。ヒートセットされた布 帛に塗布するように選択されるべき樹脂は、製品の最終用途により定められる。 整形用成形材料の用途に対し、好適な樹脂はよく知られており、例えば、米国特 許第 4,376,438号、4,433,680号、4,502,479号、および4,667,661号および米国 特許出願番号07/376,421号に記載されている。現在、最も好まれている樹脂は、 上記特許に記載された水分(モイスチャー)硬化性イソシアネート末端基を有す るポリウレタンプレポリマーである。また別に、ここに記載された樹脂系の一つ を用いてもよい。整形用成形材料を形成するためのガラス繊維テープに塗布され る上記樹脂の量は一般に、最終被覆テープの重量の35〜50%を構成するのに十分 な量である。樹脂に関してここに用いられている用語「被覆された」又は「被覆 している」は、総括的に、布帛に樹脂を付着させるためのすべての従来方法に関 して云うものであって、それを限定するものではない。 被覆されたテープの貯蔵安定性を確保するためには、当業界においてよく知ら れているように、それを適切に包装しなければならない。水硬化性イソシアネー ト末端基を有するポリウレタンプレポリマー樹脂系の場合には、水分を避けなけ ればならない。水分防止は、一般にテープをホイル又は他の防湿性袋中に封入す ることによって達成される。 本発明の一実施態様において、複数の水収縮性糸をさらに含むガ ラス繊維布帛がここに記載された方法に従って編み立てられ、前述の糸を収縮さ せることにより緻密化され、そして、次にその緻密化された形状においてヒート セットされ、同時に、前記熱収縮性糸を除去する。この緻密化された布帛は、次 に、硬化性樹脂により被覆される。この方法には、従来の編み立て方法にくらべ て多くの利点がある。先ず、この方法により製造された布帛は、従来の未緻密化 編物ガラス繊維布帛とは異なり、向上した伸縮自在性を有している。さらに、熱 収縮性糸は、それが収縮されたとき、その次の捕集操作(大きなジャンボロール に巻き取られる操作)の間に、布帛を支持するように働き、それによって、この 布帛がヒートセットされる前の、布帛の好ましくない伸長を防止する。この態様 の仕上げされた布帛は非燃焼性糸のみを含み、ガラス繊維糸のヒートセットの結 果として、この布帛は、その緻密化形状を保持する。 本発明の第二の実施態様において、複数の熱収縮性糸をさらに含むガラス繊維 布帛が、本明細書に記載の方法に従って編み立てられ、前記糸を収縮することに より緻密化される。この緻密化された布帛は次に、硬化性樹脂により被覆される 。この方法には、従来の編み立て方法にくらべて多くの利点がある。先ず、この 方法により製造された布帛は、従来の未緻密化編物ガラス繊維布帛とは異り、増 大した伸長性を有している。前記熱収縮性糸は、それが収縮処理されたとき、次 の巻き取り操作(この製造方法中にロールに巻き取られる操作)中、および巻き 戻し操作(布帛が患者に使用されるとき)中に、布帛を支持するように働き、そ れにより布帛の使用前の好ましくない伸長が防止される。この態様の仕上げ布帛 は主として、熱収縮性糸の結果として、その緻密化された形状を保持し、その熱 収縮性糸が塑性的に(例えば、それを伸ばすことにより)変形したときにのみ伸 長することができる。すなわちガラス繊維は、熱収縮 糸を伸ばすことにより(かつそれによって塑性的に変形することにより)患者に 用いられたとき、必要により伸ばされてもよい。弾性糸の伸長に対比して、熱収 縮性糸を塑性的に変形することは、好ましくない緊縮力を生ずることがなく、布 帛の好ましくない反撥が回避される。また、塑性的に変形した熱収縮性糸は、張 力が除去されたとき、その変形した状態に保持される。 緻密化の後に、適当な布帛は、原寸法の約30〜90%に緊縮されている。より好 ましくは布帛は原寸法の約50〜80%に緊縮される。最も好ましくは、布帛は原寸 法の約60〜75%に緊縮される。 本発明に有用な硬化性樹脂は、シート材料の被覆に使用し得るものであり、か つシート材料を強化するために硬化し得る樹脂である。例えば、この樹脂は、架 橋結合された熱硬化状態に硬化できるものである。好ましい硬化性樹脂は、約5 Pa〜約500Pa、好ましくは約10Pa〜約100Paの粘度を有する流体、すなわち組成物 である。 本発明の成形材料に用いられる樹脂は、好ましくは整形用成形の機能的要求を 満足する硬化性樹脂である。当然のことながら、この樹脂は、その硬化中に成形 物を患者、その他の人に対して有害であるような、かなりの量の有害蒸気を発生 することがなく、従って無毒なものでなければならないし、また、硬化中に化学 的刺激、又は過剰な熱の発生のいずれかにより皮膚を刺激することがないもので なければならない。さらに、樹脂は硬化剤と十分に反応するものであって、成形 物を使用したときに、成形物の急速硬化が確実に行われるものでなければならな いが、しかし成形物を使用し成形するための十分な作業時間を与えない程に強い 反応性を有するものであってはならない。成形材料は先ず、曲げやすく、成形し 得るものでなければならず、かつ自己接着するものでなければならない。次に、 成形物の適用の完了後、短時間内に成形物がかたくなり、又は、少 なくとも半硬質となり、それが支持負荷に対して強く、かつ使用者(着用者)の 活動により、成形物に与えられるストレス(歪)に強いものでなければならない 。よって材料は、分のオーダーの時間において、液状様状態から固体状態に状態 変化をなし得るものでなければならない。 好ましい樹脂は、水により硬化する樹脂である。現在好まれているものは、米 国特許第 4,131,114号に開示されているような、ポリイソシアネートとポリオー ルとの反応により硬化するウレタン樹脂である。当業界に既知の、多数の種類の 水硬化性樹脂が、ポリウレタン、シアノアクリレートエステル、エポキシ樹脂( 水分感応性触媒と組み合わされて使用される)および、トリアルコキシ−又はト リハロシラン末端基を有するプレポリマーなどを含めて、好適に用いられる。例 えば、米国特許第 3,932,526号は、ビス(パーフルオロメチルスルホニル)−2 −アリールエチレン類から、少量の水分を含み、重合するエポキシ樹脂が得られ ることを開示している。 水硬化性樹脂とは異なる樹脂系を用いてもよいが、しかし、整形用成形テープ の硬化を活性化するために水を使用することが、整形外科医および医療成形技術 者に最も便利かつ安全であり、しかも熟知されている。米国特許第 3,908,644号 に開示されているような樹脂系が本発明に好適であり、この樹脂系において包帯 が、二官能性アクリレート又はメタクリレート、例えばグリシジルメタクリレー トおよびビスフェノールA(4,4′−イソプロピリデンジフェノール)の縮合 により得られるビス−メタクリレートエステルなどにより含浸される。この樹脂 は、3級アミンおよび有機過酸化物の溶液により湿潤されると硬化する。また、 水が触媒を含んでいてもよい。例えば、米国特許第 3,630,194号はアクリルアミ ドモノマーにより含浸された整形用テープを提案しており、前記モノマーの重合 は、包帯を酸化還元剤(当業者にレドックス反応開始剤として知られている)の 水溶液中に、浸漬することにより開始する。このような包帯の強さ、剛性、およ び硬化の速度は本願明細書に開示されたファクターに該当する。或は、硬化性ポ リマー分散液、例えば、米国特許第 5,169,698号に開示されている水性ポリマー 分散液を本発明に用いてもよい。 現在、本発明用としてより好ましい樹脂とされているものは、水硬化性イソシ アネート機能性プレポリマーである。このタイプの好ましい系は、例えば、米国 特許第 4,411,262号、および米国特許第 4,502,479号に開示されているものであ る。また、好ましい樹脂系が、米国特許第 4,667,661号および米国特許出願番号 07/376,421号にも開示されている。下記の開示は主として、本発明の好ましい態 様に関するものであり、この態様では、水硬化性イソシアネート−機能性プレポ リマーが硬化性樹脂として使用されている。ここで用いられている「水硬化性イ ソシアネート−機能性プレポリマー」とは、ポリイソシアネート、好ましくは芳 香族のもの、および反応性水素化合物又はオリゴマーから得られたプレポリマー を意味する。このプレポリマーは、水、例えば、水蒸気、又は好ましくは液状の 水に曝露されたとき、硬化(すなわち液体状態から固体状態に固定(セット)又 は変化)するための十分なイソシアネート官能性を有している。 イソシアネートとポリオールとの反応により形成されたポリイソシアネートプ レポリマーを樹脂として布帛上に被覆することが好まれている。好ましいイソシ アネートは、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシア ネート、これらのアイソマーの混合物、4,4′−ジフェニルメタンジイソシア ネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、これらのアイソマーと 、可能ならば少量の2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(市販品とし て入手可能なジフェニルメタンジイソシアネートの代表例)との混合物、および 芳香族ポリイソシアネート類およびその混合物、例えばアニリンとホルムアルデ ヒドの縮合生成物のホスゲン化から得られるものなどを包含する。揮発性が低い イソシアネート、例えばジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を使用するこ とは、揮発性の高い材料、例えばトルエンジイソシアネート(TDI)を用いるより も好ましい。プレポリマー系に用いられる代表的ポリオールは、ポリプロピレン エーテルグリコール(Arcol PPGの商標で、Aro Chemical Co.より市販されてお り、また、Pluracolの商標で、BASF Wyandotteより市販されている)、ポリテト ラメチレンエーテルグリコール(商標:Polymey,Quaker Oats Co.製)、ポリカ プロラクトンジオール(商標:Niax PCPポリオールシリーズ、Union Carbide製 )、およびポリエステルポリオール類(ジカルボン酸とジオール(例えば商標: Rucoflexポリオール類、Ruco division,Hooker Chemical Co.製)とのエステル 化により得られるヒドロキシル基を末端とするポリエステル類)などを包含する 。高分子量ポリオールを用いることにより、硬化樹脂の剛性を減少させることが できる。 本発明の成形材料に有用な樹脂の一例において、Upjohn Companyから市販され ているIsonate(商標)(約73%のMDIを含む混合物)として知られているイソシア ネートと、Arcol PPG725(商標、Aro製)として知られているポリプロピレンオ キサイドポリオールが用いられる。この材料の寿命を長くするためには、それに 、0.01〜1.0重量%のベンゾイルクロライド又は他の適切な安定剤を含むことが 好ましい。 樹脂が水硬化剤に曝露されたとき、この樹脂の反応性を、適当な 触媒を用いることによりコントロールすることができる。この反応性は、下記事 項:(1)硬いフィルムが樹脂表面に急速に形成され、水が樹脂バルク中にさら に侵入することを防止してしまうこと、又は、(2)成形物が、その使用前およ び成形が完了する前に硬くなってしまうこと、などがないように、あまり高くな いものでなければならない。米国特許第 4,705,840号に記載されているように、 約0.05〜約5重量%の濃度に調製された4−〔2−〔1−メチル−2−(4−モ ルホリニル)エトキシ〕−エチル〕モルホリン(MEMPE)を用いると、良好な結果 が得られている。 樹脂の発泡は、成形物の気孔率およびそのあらゆる強度を減少するので、最少 化されるべきである。発泡は、水がイソシアネート基と反応したときこの酸化炭 素が発生するために生ずる。発泡を最少にする一方法は、プレポリマー中のイソ シアネート基の濃度を減少することである。しかし、反応性、加工性、および極 限強度を有するためには、適量のイソシアネート基濃度が必要である。発泡は、 樹脂含有量が低いときにより少なくなるけれども、所望の成形物特性、例えば強 度および剥離に対する抵抗を得るためには、適量の樹脂含有量が必要である。発 泡を最少にするための満足できる一方法は、樹脂に発泡防止剤、例えばシリコー ンAntifoam A(Dow Corning)、又はAntifoam 1400シリコーンフルイド(Dow Corni ng)を添加することである。Dow Corning Antifoam 1400のような液状シリコーン を、0.05〜1.0重量%の濃度で用いることが、特に好まれている。疎水性ポリマ ー粒子の安定な分散液を含む水硬化性樹脂、例えば米国特許出願番号07/276,421 号、およびヨーロッパ特許公開公報第 0407056号に開示されているようなものを 、発泡を減少させるために使用してもよい。 また、本発明において、現在、より好まれている樹脂は、水反応 性液状有機金属化合物のような非イソシアネート樹脂を包含する。これらの樹脂 は、イソシアネート樹脂系に代るものとして好ましいものである。整形用成形物 の用途に適した水硬化性樹脂組成物は、水反応性液体有機金属化合物と、有機ポ リマーとからなるものである。この有機金属化合物は、式(R1O)x MR2 (y-x)の化 合物であって、前記式中、各R1は、互に独立に、C1−C100炭化水素基(但し その主鎖は1〜50個の非過酸化物−O−,−S−,−C(O) は、互に独立に、水素、C1−C100炭化水素基(但し、その主鎖 −基により中継ぎされていてもよい)を表し、xは1〜yの整数を表し、yはM の原子価であり、かつMはほう素、アルミニウム、珪素、又はチタン原子を表す 。前記有機ポリマーは、付加重合ポリマー又は縮重合ポリマーのいずれかである 。付加重合ポリマーは、有機ポリマー成分として、好ましく利用されている。特 に、有用な付加重合ポリマーは、エチレン性不飽和モノマーから作られたポリマ ーである。付加重合ポリマーを形成することができる市販のモノマーは、エチレ ン、イソブチレン、1−ヘキセン、クロロトリフルオロエチレン、塩化ビニリデ ン、ブタジエン、イソプレン、スチレン、ビニルナフタレン、アクリル酸エチル 、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アクリ ル酸ベンジル、モノアクリル酸ポリ(エチレンオキサイド)、アクリル酸ヘプタ フルオロブチル、アクリル酸、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸2−ジメ チルアミノエチル、2−メタアクリロキシ−プロピルトリス(トリメチルシロキ シ)シラン、メタアクリル酸イソブチル、イタコン酸、酢酸ビニル、ステアリン 酸ビニル、N,N−ジメチルアクリルアミド、tert−ブチルアクリルアミド、ア クリロニトリ ル、イソブチルビニルエーテル、N−ビニルピロリジノン、ビニルアズラクトン 、メタアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸2−イソシアナトエチル、無水マ レイン酸、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ) シラン、およびアクリル酸3−(トリメトキシシリル)プロピルなどを包含する が、これらに限定されるものではない。加水分解可能な官能性を有するポリマー が好ましい。これらの組成物の水硬化を促進するために酸性又は塩基性触媒を用 いてもよい。強酸性触媒が好ましい。 本発明に、現在より好ましいとされている樹脂としては、アルコキシシラン末 端基を有する樹脂、すなわち、プレポリマー又はオリゴマーがあり、これらは、 約400〜10,000の、好ましくは約500〜3,000の数平均分子量を有するものである 。アルコキシシラン末端基を有するプレポリマーと水とを接触させると、プレポ リマーの分子と、同一プレポリマーの他の分子との縮合の結果としてポリマーが 形成する。プレポリマー又はオリゴマーの各分子は、少なくとも1個の加水分解 可能な末端アルコキシシラン基を含んでいる。本発明の樹脂組成物に有用な下記 式Iの化合物は、1分子当り1〜6個のアルコキシシラン基を含んでいてもよい 。好ましくは、アルコキシシラン末端基含有樹脂は、ウレタン基本樹脂、すなわ ち、1個又は2個以上の−NH−C(O)−O−基を含む樹脂、又は、ウレア樹脂 、すなわち1個又は2個以上の−NH-C(O)−N−基を含むプレポリマー、又 はウレア基およびウレタン基の両方を有する樹脂である。 1個の分子当り少なくとも1個の加水分解可能な末端アルコキシシラン基を有 する水反応性アルコキシシラン末端基含有樹脂は、下記式(式I)の化合物であ ることが好ましい。 上式中、 Qはポリオール残基であり、 Wは−NH-C(O)−X(R2 2-n-q)又は −X−C(O)−NH−であり、 −NH−、カルバメート(−O−C(O)−NH−)、或は、置換された、又はN− 置換されたウレイド(−N(C(O)−NH−)−)基であり、 R1は、置換された又は未置換の2価の架橋性C1−C200炭化水素基(但し、 その主鎖は、1〜50個の非過酸化物−O−,C(O)−,−S−,−SO2−,−N R6−、アミド(−C(O)−NH−)、ウレイド(−NH−C(O)−NH−)、カル バメート(−O−C(O)−NH−)、カルバミルチオ(−S−C(O)−NH−) 、置換された、又は未置換のアロホネート(−NH−C(O)−N(C(O)−O −)−)、置換された、又は未置換のビウレット(−NH−C(O)−N(C(O )−NH)−)、およびN−置換又は未置換イソシアヌレート基により中継ぎされ ていてもよい)であり、 R2は、存在しても存在していなくてもよく、かつH、並びに置換された又は 未置換のC1−C20炭化水素基(但し、その主鎖は1〜20個の非過酸化物−O− ,−C(O)−,−S−,−SO2−、又はNR6基により中継ぎされていてもよい) から選ばれ、 R3は、置換された又は未置換の2価の架橋性C1−C20炭化水 素基(但し、その主鎖は1〜5個の非過酸化物−O−,−C(O)−,−S−, −SO2−、又は−NR6基により中継ぎされていてもよい)であり、 R4はC1−C6炭化水素基又は−N=C(R72であり、 R5およびR7の各々は、互に独立に、C1−C6炭化水素基であり、 R6はH、又はC1−C6炭化水素基であり、 nは1〜2であり、qは0〜1であり、但し、XがNであるとき、n+q=1 であり、またXがS又はOであるとき、n+q=2であり、 uは前記ポリオール残基の官能基数であって、0〜6であり、但し、u=0の ときは、式(I)の化合物は下記式: (但し、m=2〜3,z=1〜3である) の化合物である。 上記R3−Si(R53-m (OR4)m基の各々は、互に同一であってもよく、異っ ていてもよいと理解すべきである。式(I)に用いられているYおよびR1は、 それぞれ対称形ではなく、これらは、例えば、アミド(−C(O)−NH−)およ びカルバミルチオ(−S−C(O)−NH−)基であるが、YおよびR1はここに 表されている基により示されている方式で隣り合う基に結合するものに限定され るものではない。すなわち、例えば、若し、R1がカーバメート基(−O−C( O)−NH−により表される)である場合、R1は、YおよびWに、下記結合: −Y−O−C(O)−NH−W− および −W−O−C(O)−NH−Y− のいずれかにより結合することができる。 ここで、「R5およびR7の各々は、互に独立に、……置換置である」というの は、一般にすべてのR5が互に同一であることは要求されず、またすべてのR7が 互に同一であることを要求されていないことを意味する。ここで「置換された」 とは、1個以上の水素原子が、例えば加水分解および/又は縮合反応に非反応性 であり、かつ硬化ポリマーの形成に、干渉しない官能基により置換されているこ とを意味する。 好ましい材料において、R1は、置換された又は未置換のC1−C200アルキル 基、置換された又は未置換のC1−C200アシル基、およびC3−C18シクロアル キル基、C7−C20アラルキル基およびC6−C18アリール基の50回迄の繰り返え しからなる基からなる群から選ばれる。これにより、R1は、例えばC6−C18ア リール基の50回迄の繰り返えしからなる基を含む長鎖であることができる。より 好ましくは、R1は、置換された又は未置換のC1−C100アルキル基、置換され た又は未置換のC1−C100アシル基、並びにC5−C8シクロアルキルおよびC6 −C10アリール基の30回迄の繰り返えしからなる基からなる群から選ばれる。最 も好ましくは、R1はC1−C20アルキル基、C1−C8アシル基、並びにC5−C8 シクロアルキル基およびC5−C10アリール基の5回迄の繰り返えしからなる基 からなる群から選ばれる。好ましいR1基の各々において、その主鎖は、1〜20 個の非過酸化物−O−,−C(O)−,−S−,−SO2−,−NR6−、アミド、ウ レイド、カルバメート、カルバミルチオ、アロホネート、ビウレット、およびイ ソシアヌレート基により中継ぎされていてもよい。 より好ましいR1基の各々において、その主鎖は、1〜10個の非過酸化物−O −,−C(O)−,−S−,−SO2−,−NR6−、アミド、ウレイド、カルバメー ト、カルバミルチオ、アロホネート、ビウレット、およびイソシアヌレート基に より中継ぎされていてもよい。R1基の各々において、R1基の各々の主鎖は、上 記の基のいずれによっても中継ぎされていないものであることが最も好ましい。 好ましい材料において、R2およびR3の各々は互に独立に、置換された又は未 置換のC1−C20アルキル基、置換された又は未置換のC2−C18アルケニル基、 並びに、C3−C18シクロアルキル基およびC6−C18アリール基の10回以下の繰 り返えしからなる基からなる群から選ばれる。より好ましくは、R2およびR3の 各々は、互に独立に、置換された又は未置換のC1−C10アルキル基、置換され た又は未置換のC2−C10アルケニル基、C5−C8シクロアルキル基、およびC6 −C10アリール基からなる群から選ばれる。最も好ましくは、R2およびR3の各 々は、互に独立に、C1−C6アルキル基、C2アルケニル基、C5−C8シクロア ルキル基、およびC6アリール基からなる群から選ばれる。好ましいR2およびR3 の各々において、その主鎖は、1〜5個の非過酸化物−O−,−C(O)−, −S−,−SO2−、および−NR6−基により中継ぎされていてもよい。最適の樹脂 においては、R2およびR3の各々の主鎖は、上記の基により中継ぎされていない ものである。好ましい材料において、R4,R5,R6およびR7の各々は、互に独 立に、C1−C6アルキル基である。より好ましくは、上記基の各々はC1−C3ア ルキル基である。式(I)の単一プレポリマーは、本発明の樹脂組成物中に使用 できるものである。式Iのプレポリマーとは異なる若干種のプレポリマーの混合 物を本発明の樹脂 組成物に使用することができる。 必要により、本発明の布帛が微細繊維状充填剤を含む樹脂により被覆されても よい。この場合の整形用包帯は多くの利点を有する。例えば、微細繊維状充填剤 を含む樹脂は、それを本発明の裏打ち布帛上に被覆すると、その強度が劇的に増 大すること、硬化により初期強度が増大すること、耐久性が向上し、およびモジ ュラスが増大すること、層間積層強度がよりよくなること、ヒートセットすると 発熱が少なくなること、および微細繊維状充填剤を含まない樹脂に比較して有効 樹脂のコストが低いこと、などの利点を生ずる。これらに加えて、本発明の微細 繊維状充填剤を使用している樹脂懸沈液は、樹脂粘度の増大はきわめて小さく、 それにより成形包帯の巻き戻しを容易にし、かつドレープ性などの取扱い性が良 好なものである。本発明に使用できる好適な微細繊維は、米国特許出願番号08/0 08,755号に開示されている微細繊維状充填剤を包含している。 本発明を、整形用成形テープ用途分野に応用することに加えて、他の用途とし てパイプ、ケーブル、又はその類似物の包装および/又は結合、隙間を補修又は 接続して、表面を充填および修理することなどを包含する。 下記実施例は、本願の理解を深めるためのものであって、その範囲を限定しよ うとするものではない。特に断らない限り、すべての「部」および「パーセント 」は重量によるものである。 実施例 リング強度を下記方法により測定した。樹脂被覆材料の6層体を含むシリンダ ー状リングを、この樹脂被覆材料のロールを、その貯蔵袋から取り出し、このロ ールを、約27℃の温度を有する脱イオン水中に完全に約30秒間浸漬することによ り形成した。形成されたリ ングの幅は、使用された樹脂被覆材料の幅と同一であり、すなわち7.62cmであっ た。樹脂被覆材料のロールを、水中から取り出し、この材料を、薄いメリヤス地 (すなわち3M Synthetic Stockinet MSO2)によりカバーされ、5.08cmの直径を 有するマンドレル(心棒)のまわりに巻きつけ、巻きつけ張力をマンドレルの幅 1cm当り約45gにコントロールして、均一な完全6層を形成した。各シリンダー は、水から取り出した後30秒間以内に巻きつけを完了したものであった。 水中浸漬開始から7〜20分後に、硬化したシリンダーを、マンドレルから取り 外した。水中浸漬開始から24時間後にリング強度を測定した。すなわちこれらの サンプルを、テスト前に、25℃±2℃の温度および55%±5%の相対湿度にコン トロールされた雰囲気内において、24時間硬化させた。 適当なときに、各シリンダーを、市販試験機、例えばInstron 1122装置の固定 具に装着しこのシリンダー状リングに、その外表面に沿って、かつその軸に平行 に圧縮負荷をかけた。このシリンダー状リングを、その長さ方向に、前記固定具 の、約4cmの間隔をおいて設けられた2つの底部バー(このバーは、幅1.9cm、 高さ1.3cm、長さ15.2cmのものであった)の間に装着した。このバーの内側縁は 、0.31cmの半径を有するカーブした表面を形成するように加工されていた。第3 のバー(幅0.63cm、高さ2.5cm、長さ15.2cm)を、シリンダーの頂部をカバーし かつその軸に平行なように、シリンダーの中心に配置した。前記第3のバーの底 部又は接触エッジは、半径0.31cmのカーブした表面を形成するように加工されて いた。前記第3のバーを、前記シリンダーに向って下向きに、約5cm/分の速度 で前記シリンダーを押し潰すように動かした。前記シリンダーを圧潰したときに かけられた最大の力を記録し、この値を幅の値で除し て、「リング強度」を算出した。この例においては、これは「乾燥強度」(シリ ンダーの単位長さ当りの力、すなわち「ニュートン/cm」に換算して表記する) である。各材料に対して、少なくとも5試料をテストし、かけられた最大の力の 平均値を算出し、これを「乾燥リング」強度として報告した。「湿潤リング強度 」を測定するには、乾燥リング強度と同様の測定操作を行い、但し、24時間の硬 化の後に、シリンダーを、水中に約45℃において約30分間浸漬し、次に室温にお いて約15分間乾燥した。次にこのシリンダーを、測定装置に装着し上記と同様に 圧潰し、その湿潤リング強度を測定した。 シリンダーの「熱間湿潤リング強度」を測定するには、前記「湿潤リング強度 」測定と、全く同様の操作を行い、但しシリンダーを45℃の水浴から取り出した 直後に、それを全く乾燥することなく固定具に装置し、圧潰した。 下記方法により、リング離層強度を測定した。樹脂被覆材料の6層体からなる シリンダー状リングを、下記操作、すなわち、樹脂被覆材料のロールをその貯蔵 袋から取り出し、このロールを約27℃の温度を有する脱イオン水中に完全に約30 分間浸漬することにより形成した。形成されたリングの幅は、使用された樹脂材 料の幅と同一であり、すなわち7.62cmであった。この樹脂被覆材料のロールを水 中から取り出し、この材料を、薄いメリヤス地(すなわち3M Synthetic Stock inet MSO2)でカバーされている直径5.08cmのマンドレルのまわりに巻きつけ、そ の巻きつけ張力を材料幅1cm当り約45gにコントロールしながら、均一な完全6 層体を形成した。長さ約15.24cmの自由尾端を保持し、ロールの残部を切断した 。各シリンダーは、水から取り出してから30秒間以内に完全に巻きつけられたも のである。 水中浸漬開始から15〜20分後に、硬化したシリンダーをマンドレルから取り外 し、水中浸漬開始から30分間後に、その離層強度を測定した。 離層強度の測定は、シリンダー状試料の前記自由尾端を、計測機すなわちInst ron Model 1122の把持具に装着し、スピンドルをシリンダーの中空芯部に通し、 シリンダーがスピンドルの軸のまわりに自由に回転できるようにした。次に、前 記Instron機を運転して試料の自由尾端を約125cm/分の速度で引張った。シリン ダー中の巻きつけられた層を、長さ33cmにわたって離層するのに要した平均力を 、試料の単位幅当りの力(ニュートン/cm幅)に換算して記録した。各材料につ いて、少なくとも5個のサンプルをテストし、その平均離層力を算出し、それを 「離層強さ」として報告した。 実施例1 ガラス繊維編物成形テープの緻密化に用いられる収縮性糸 多くの合成ポリマー繊維は加熱されたとき、或る程度の収縮率を示す。本発明 に対して有用であるためには、熱収縮性繊維はその収縮中に、十分な力および十 分な変位を生じ、それによって編物テープを適当に緻密化するものでなければな らない。好適な熱収縮性繊維は、それが、ガラス繊維(例えば比較的低いデニー ルで存在するとき)の過剰な劣化を生ずることなく、十分にデサイズされ得る量 で存在し、それによって、前記緻密化を行うことができるものであることが好ま しい。 下記市販糸の収縮率(パーセント)および収縮力は、温度の関数として測定さ れた。 表1bおよび1cに示されたデータは、Testrite(商標)MKIV収縮力測定機(Test rite Ltd.,West Yorkshire、英国より入手可能)を用いて得られたものである 。収縮率(%)は、下記測定法を用いて測定された。前記Testrite(商標)装置 を所望温度範囲に前加熱し、長さ約600mmの糸試料をその一端において固定把持 具により把持し、引き取りドラム上にたらし掛けた。糸の他端にクリップ荷重( 1.79g)を取りつけ、前記ドラムの中心の下約100mmにたれ下がるようにした。 この荷重は主として、試料から垂曲線を除くために用いられる。ドラム上に試料 を位置させたまま、ドラムを回転してデジタル読み取り表示をゼロにした。前記 測定組み立て物を注意深く押し、ゆっくりと加熱帯域中の所定位置に入れた。加 熱により試料は収縮し、それによって引き取りドラムを回転させた。所定操作温 度における試料の最大収縮率は、デジタル読み取りが一定になったときの値とし て測定される。 収縮力は同様にして、下記方法により測定された。前記Testrite(商標)装置 に、負荷セルおよび変位路に固定された把持具を取りつけた。試料を固定された 把持クランプに取りつけ、前述のように引き取りドラム上にたれ下げた。試料か ら垂曲線を除き(例えば試料の自由端に1.78gの荷動を吊すことにより)、その 後に、前記負荷セルクランプを試料に取りつけた。前記測定組み立て物を注意深 く、ゆっくりと、前加熱帯域中の所定位置に押し出した。加熱により試料は収縮 し、従って負荷セルに張力をかけるようになる。所定操作温度における試料の最 大収縮力を記録した。 表1bは、加熱サイクルに供された種々の有機糸の収縮率(%)を 示すものである。この表から明らかに認められるように、(および表示の温度の 範囲内において)、これらの糸は一般に加熱温度が高い程、大きな収縮率を示し た。とりわけ、Shakespeare MX-306糸(ポリエチレンポリマーを含む)は、他の 糸(これらはそれぞれポリエステルポリマーを含む)よりも低い温度において収 縮した。 表1cは、種々の糸の収縮力(ニュートン)を示す。これらの糸は、テストする 前に約1.73gの荷重をかけて、前負荷した。表1cに示されたCelanese 90の36フ ィラメント糸のデータは、収縮力が、一 般に、使用された糸の数に比例することを示している。 実施例2 ガラス繊維編物成形テープの緻密化 実施例1に記載の糸をガラス繊維編物組織に挿入し、編物構造を緻密化するた めに用いた。これらの糸を下記パラメーターを有するガラス繊維布帛中にシング ルニードル挿入糸として挿入した。パラメーター: Mayer ラッシェル60インチ編機(Meyer Textile Machinery Corp.,Greensbov o,NC からHDR 10 EHWとして市販)、 18ゲージ(7.09ニードル/cm)、 フロントランナーの長さ(主鎖ステッチ)403.9cm、 バックランナーの長さ(挿入ステッチ)355.6cm、 および ミドルランナーの長さ(収縮性糸挿入ステッチ)91.4cmOwens Corning ガラス 繊維(Owens Corning,Aiken,SCより、ECG75 1/0 0.7Z 620として市販)を、フ ロントバーおよびバックバーの両方に用いた。 熱収縮糸を、第3バー(すなわち、前記のミドルバー)を用いて、編物に挿入 した。下記のように、熱収縮糸は、ウエールのすべてに用いるということはしな かったが、第3ウエール毎に、又は第6ウエール毎に、間隔をおいて用いた。こ の布帛は、下記特性を有していた。 幅 :10.4cm 1cm当りのコース数:5.39 1m長さ当りの重量:29.6g この布帛を強制熱風を用いて熱収縮させ、次に巻き上げた。布のもとの長さをマ ークしておき、熱収縮後にその長さを測定することに よって緻密化率(%)を測定した。マークされた部分が、布帛の長さ方向の中部 に位置するようにして、熱収縮性糸が緻密化中にスリップしないように注意しな ければならない。緻密化率(%)は下記により算出する。 その結果を下記表にまとめて示す。 上記のデータは、上記特定組織の布帛を緻密化するためには、約1Nより大き な力が望ましいことを示している。さらに、これらのデータは、同一デニールの モノフィラメントは、マルチフィラメント糸よりも大きな緻密化率が得られるこ とを示している。 実施例3 巻き取り張力の効果 DuPont 440-100-R02-52 ポリエステルマルチフィラメント収縮性糸を含む幅7. 62cmの編物ガラス繊維布帛を、下記パラメーターにより製造した。 Owens Corning ガラス繊維 ECG 75 1/0 620 熱収縮性糸:DuPont 440-100-R02-52 ポリエステル糸、 Mayer ラッセル229cm 編機、 8ゲージ(7.1 ニードル/cm) 編み立てパターン:0/2,2/0(フロントバー) 0/0,2/2(ミドルバー) および 6/6,0/0(バックバー) 糸通し:フロントおよびバック−フル、 ミドルバー:シングルニードル挿入、6ウエール間隔、 フロントランナーの長さ(ガラス繊維主鎖ステッチ):406cm、 バックランナーの長さ(ガラス繊維挿入ステッチ):274cm、 ミドルバーランナーの長さ(ポリエステル熱収縮糸挿入ステッチ):86.4cm、 Owens Corning ガラス繊維(Owens Corning,Aiken,SCより、ECG75 1/0 620と して市販)を、フロントバーおよびバックバーの両方に用いた。この熱収縮性糸 は下記:1ウエールに含まれ、次の5ウエールには含まれないという交互(くり かえし)パターンにおいて、ガラス繊維挿入糸に対して180度の位相差をもって 、シングルニードルを振って挿入された。 正確なミドルバーの糸通しは、(1,5,1,5,1,5,1,5,1,4, 1,5,1,5,1,5,1,5,1)であり、ここで1は熱収縮性糸を含む1 ウエールを表し、4は熱収縮性糸を含まない4ウエールを表し、5は熱収縮性糸 を含まない5ウエールを表す。 布帛の巻き上げロール“ジャンボ”中のデサイジング中に到達した温度におけ る巻き上げ張力の効果を定めるために、下記の実験を行った。 約27.4cmの編物構造体からなる供試試料を手動により、かたいロール、又はゆ るいロールのいずれかに巻き上げた。かたいロールは、編物布帛を熱収縮性糸を 塑性変形させることなく、手動でなし得る限りのかたさに巻き上げることにより 作製された。またゆるいロールは、巻き上げ中に編物にきわめてわずかな張力を かけて作製された。前記かたく巻かれたロールは約36.5cmの外周長さを有し、前 記ゆるく巻かれたロールは約44.0cmの外周長さを有していた。巻き上げ操作中に 、2つの小さなプラスチックチューブを層間に挿入してサーモカップルセンサー 挿入用ガイドとした。第1チューブをロール直径のほぼ中央部(すなわち芯に近 く)に挿入し、第2チューブを外縁から約1.3cmのところに挿入した。前記プラ スチックガイドを、デサイジングする前に除去した。これらのロールを別々のサ イクルにおいて、強制空気循環オーブン中に入れた。このオーブンを500℃の温 度とし、この温度に8〜10時間保持した。ロールの温度を時間の関数として記録 した。最高温度は下記に示す通りであった。 上記データは、両ロールがオーブンの温度よりも顕著に高い温度に加熱された ことを示している。またこれらのデータは、ゆるく巻かれたロールは、ロールの 中央部において、かたく巻かれたロール よりも顕著に高温になったことを示している。このようなより高い温度は、布帛 製品の劣化をもたらすものである。また、前記ゆるく巻かれたロールは、かたく 巻かれたロールよりも早く、その最高発熱温度に到達した。この結果は、ロール 中の利用可能な酸素の量がロールの部分の間で異ることに由来するものと考えら れる。しかし、この説に執着するつもりはない。酸素は、熱収縮性糸の燃焼に必 要であり、燃焼速度に影響を及ぼす。 明らかに、熱収縮性糸を編物布帛を緻密化するために使用することの重要な利 点は、編物を、張力下において、その伸長性を失うことなく巻くことが可能であ るということにある。 実施例4 被覆された布帛 実施例3に示された編み立てパラメーターにより製造された幅10.2cmの編物を 210℃の温度のトンネルオーブン中において熱収縮させた。この熱収縮処理によ り布帛に、約15%の収縮が認められた。次に、この収縮した布帛を、低張力下に きわめてゆるいロールに巻き上げた。オーブン中における、布帛の緻密化率を減 少させる「たわみ」を防止するために、ガラス繊維布帛を、アルミニウム芯を介 して、かつロールの外側のまわりに巻きつけ包装することによってロールを支持 した。この包装は、布帛の重量を支持し、望ましくない「たわみ」を防止する。 上記テープをヒートセットし、かつ、熱風循環オーブン中において、427℃に おいて8時間清浄化(クリーン)した。このヒートセットされた布帛を張力のき わめて低いコーターを用いて、下記イソシアネート官能性プレポリマー樹脂によ り被覆した。 上記樹脂を、上記のように製造された幅10.2cmの布帛上に40重量%の被覆重量 で被覆した。製品を直径1.27cmのポリプロピレン芯上に巻きつけて各々約320cm 長さのロールとし、このロールを従来の防湿性アルミニウムホイル積層物袋中に 封入した。上述のテスト方法により、この製品の下記の特性をテストした。すべ ての数値は、特に断りがない限り5個の試料の平均値である。 実施例5 デサイズサイクルの最適化 布帛の劣化を防止するためには、巻き上げロール“ジャンボ”中の温度をでき るだけ低く保持し、同時に前記熱収縮糸、および燃焼生成物を完全に除去するこ とが重要である。本実験はオーブンサイクルにおける種々の温度態様および内部 布帛温度における効果を検討したものである。 DuPont 440-100-R02-52熱収縮性ポリエステルマルチフィラメント糸を含む幅7 .62cmのガラス繊維編物布帛を下記パラメーターにより製造した。 Owens Corningガラス繊維ECG 75 1/0 620、 熱収縮性糸:DuPont 440/100/R02/52ポリエステル、 Mayer ラッシェル229cm編み立て機、 18ゲージ(7.1 ニードル/cm)、 ニットパターン:0/2,2/0(フロントバー) 0/0,2/2(ミドルバー) および 8/8,0/0(バックバー) 糸通し:フロントおよびバック−フル、 ミドルバー:シングルニードル挿入糸、6ウエールおき、 フロントランナー長さ(ガラス繊維主鎖ステッチ)406cm バックランナー長さ(ガラス繊維挿入ステッチ)368cm ミドルバーランナー長さ(熱収縮性ポリエステル糸挿入ステッチ)96.5cm Owens Corning ガラス繊維(Owens Corning,Aiken,SCより、ECG75 1/0 620と して市販されている)を、フロントバーおよびバックバーの両方に使用した。熱 収縮性糸は、1ウエール内に含まれ、次の5ウエール中に含まれないという交互 パターンにおいて、ガラス繊維挿入糸に対し、180度の位相差をもって、シング ルニードルを振って挿入された。正確なミドルバーの糸通しは、(1,5,1, 5,1,5,1,5,1,4,1,5,1,5,1,5,1,5,1)であり、 ここで1は熱収縮性糸を含むウエールを表し、4は熱収縮性糸を含まない4ウエ ールを表し、5は熱収縮性糸を含まない5ウエールを表す。 製造されたテープは10.2cmの各目幅を有し、サーフェスワインダーを用いて、 約45.7cmの直径を有するロールに巻き上げられた。この布帛は下記物性を有して いた。:幅10.4cm,cm当りコース数5.79,240コース当りの重量16.6g。 このロールを、金属ベルトコンベヤー上に支持し、材料を単一層として249℃ の温度に設定されたトンネルオーブン(長さ約1メートル)を、96.5cm/分の速 度で通すことにより熱収縮させた。熱収縮した後に、テープを7.62cmの直径を有 するアルミニウムロール上に、ロール形状に巻きかえした。個々のロールを小さ な再循環オーブン中においてヒートセットし清浄化した。温度サイクルを変化さ せ、この温度を1組のサーモカップルを用いてモニターした。前記サーモカップ ルは、ロールの半径方向に、ロールの長さの約10,50および90%だけロールの芯 からはなれた位置において、布帛の層間に配置された。各サイクルにおいて、上 記測定点において到達した最高温度を下記に示す。 オーブル中の処理の後、すべての材料が清浄であることが観察された。現在の ところ、測定5の結果が好ましいものである。 実施例6 ウエブ強度における熱収縮性糸の効果 実施例4に記載のものと同様のヒートセット、清浄化された布帛試料について 、燃焼性熱収縮性糸(DuPont 440糸)の添加によるガラス繊維の局部的劣化があ るかどうかを確めるために検討を行った。前記布帛をTrip1e Concentrate Downy (商標)布帛柔軟剤(Proctor and Gamlle Co.,Cincinati,OHより市販されて いる)の1%水溶液中に浸漬することにより、布帛試料をサイズした。この試料 は、表5aの測定#5の操作条件に供されたロールの中央部から採取されたもので ある。テープの幅方向と交差する選択された位置にあるウエールを取り出し、そ の引張り強度をInstron モデル1122テスト機(Instron Corp,Park Ridge,IL製 )を用いて測定した。3試料の平均値を下記表6aに示す。 上記結果は熱収縮性糸の配置部位に近い程、ガラス繊維糸が劣化していること を明瞭に示している。この結果は、熱収縮糸の燃焼に起因する局部的高温にガラ ス繊維が曝露されたことによると思われるが、この説に固執するものではない。 前述の編物と同様の編物を製造した。但し、前記熱収縮糸をそれぞれ位置にお いて、Celanese 90デニールポリエステル収縮性糸(C90)の3本の糸又は、Shakes pear PX-301 283デニールポリエステルモノフィラメント(PX-301)の1本の糸 により置き換えた。前記PX-301編物は、幅が7.62cmのものであり、ヒートセット 前に熱収縮させていないものであった。これらの布帛の個々のウエール引張り強 度を下記表6bに示す。 前記C90試料は熱収縮糸の配置域に近い程強度(integrity)が低下することを示 している。しかしながら、前記PX-301試料は、この効果を明瞭には示していない 。前記ウエール強度値のすべては、Du Pont 440デニールポリエステル糸含有編 物のそれよりも顕著に高いものであった。 Shakespear MX-306 ポリエステルモノフィラメント糸を用い、熱収縮性糸を用 いなかった(コントロール)ことを除き、上記と同じ実験を行った。全材料につ いて、布帛試料をInstron 1122を用いて伸長し、切断時の荷重を記録した。得ら れたデータを下記の表にまとめて示す(値の単位はニュートン)、すべての表示 値は、少なくとも3回の測定値の平均値である。 上記のデータは、低デニールポリエステル材料(C90又はPX-301)を含む布帛 は、高デニールポリエステル熱収縮性糸(Du Pont 440)を含む布帛よりも、著し く大きな強度(integrity)を保持していることを示している。 実施例7 マルチフィラメントPOY糸により緻密化された布帛 Celanese製部分的延伸糸(以下POYと記す)を含む幅7.62cmのガラス繊維編物 布帛を下記パラメーターをもって製造した。 Owens Corning ガラス繊維 ECG 75 1/0 620、 熱収縮性糸:Celanese POY スタイル661,227デニール、 Mayer ラッシェル229cm編み立て機、 18ゲージ(7.0866ニードル/cm)、 編みパターン:2/0,0/2(フロントバー) 0/0,2/2(ミドルバー) および 0/0,8/8(バックバー) 糸通し:フロントおよびバック−フル、 ミドルバー:第3ウエール毎に離間して、シングルニードル挿入、 フロントランナーの長さ(ガラス繊維主鎖ステッチ)419cm、 バックランナーの長さ(ガラス繊維挿入ステッチ)338cm、 ラック当り取り上げ長さ:94cm Owens Corning ガラス繊維(Owens Corning,Aiken,SCより、ECG75 1/0 620と して市販)を、フロントバーおよびバックバーの両方に使用した。熱収縮糸を、 1ウエール中に存在させ、次の2ウエール中には存在させないという交互パター ンにおいて、ガラス繊維挿入糸と同位相において、シングルニードルを振って挿 入した。正確なミドルバーの糸通しは、(0101001001001001001001001001001001 001001001001001001001010)であって、ここで1は熱収縮性糸を含むウエールを 表し、0は熱収縮性糸を含まないウエールを表す。各目幅10.2cmの布帛を製造し 、手動により巻き上げた。この布帛を、圧力10.3N/cm2の飽和スチームにより 加熱して熱収縮させた。この布帛は約12〜15%収縮した。この編物は、デサイズ した後に約40〜45%の伸長度を有していた。 本発明の範囲および要旨からはなれることなく、本発明を種々に改変し変化さ せることは、当業者に明らかなことであり、本発明は、ここに記載された説明的 実施態様に限定されるものではないことを理解すべきである。
【手続補正書】特許法第184条の7第1項 【提出日】1995年3月17日 【補正内容】 請求の範囲 1.緻密化されたガラス繊維編物布帛シート、但し、この布帛は、ガラス繊維 糸の重なり合ったループの隣接する列を有し、このガラス繊維布帛は熱収縮性糸 を使用して緻密化されており、 および、 前記緻密化されたガラス繊維布帛上に被覆された硬化性液状樹脂、 を含む整形用成形包帯。 2.前記被覆された布帛が、さらに熱収縮した糸を含む、請求の範囲第1項に 記載の整形用成形包帯。 3.前記熱収縮性糸が、ポリエステル、ポリアミドおよびポリエチレン糸から なる群から選ばれる、請求の範囲第1項に記載の整形用成形包帯。 4.前記熱収縮性糸が、70℃〜300℃の温度において収縮する、請求の範囲第 1項に記載の整形用成形包帯。 5.前記熱収縮性糸が、挿入糸として前記布帛に編み込まれている、請求の範 囲第3項に記載の整形用成形包帯。 6.前記シートが、前記布帛の幅1cm当り268gの荷重又は力をかけたときに 、その伸長方向に、約25%から約75%までの伸長度を有する、請求の範囲第3項 に記載の整形用成形包帯。 7.前記硬化性樹脂が、水反応性液状有機金属化合物および有機ポリマーを含 む水硬化性樹脂、アルコキシシラン末端基を有するポリウレタンプレポリマー樹 脂、およびイソシアネート官能性樹脂からなる群から選ばれる、請求の範囲第1 項に記載の整形用成形包帯。 8.前記硬化性樹脂が、イソシアネート官能性樹脂を含む水硬化 性樹脂である、請求の範囲第1項に記載の整形用成形包帯。 9.前記布帛が、幅1cm当り2.63Nの引っ張り負荷をかけたときに、1平方cm 当り約6〜70個の開口部を有する、請求の範囲第3項に記載の整形用成形包帯。 10.前記布帛が、その原寸法の約30〜90%に緻密化されたものである、請求の 範囲第1項に記載の整形用成形包帯。 11.前記布帛が、その原寸法の約50〜80%に緻密化されたものである、請求の 範囲第1項に記載の整形用成形包帯。 12.前記樹脂が、約10Pa〜100Paの粘度を有する、請求の範囲第8項に記載の 整形用成形包帯。 13.前記熱収縮性糸が、100〜500のデニールを有する、請求の範囲第3項に記 載の整形用成形包帯。 14.前記熱収縮性糸が、200〜300のデニールを有する、請求の範囲第5項に記 載の整形用成形包帯。 15.下記工程: 高モジュラス糸および熱収縮性糸を編み立てて布帛を形成し、 前記布帛を、前記熱収縮性糸を収縮させるのに十分な温度に加熱して、前記布 帛を緻密化し、 そして、 前記布帛を、硬化性液状樹脂により被覆する、 ことを含む整形用成形包帯を製造する方法。 16.さらに下記工程: 前記布帛を加熱し、それによって前記熱収縮性糸を燃焼する ことを含み、 前記高モジュラス糸がガラス繊維を含む、 請求の範囲第15項に記載の方法。 17.前記シートが、前記布帛の幅1cm当り2.63Nの引っ張り荷重 又は力がかけられたとき、その伸長方向に約25%〜約75%の伸長度を有する、請 求の範囲第15項に記載の方法。 18.前記硬化性樹脂が、イソシアネート官能性プレポリマー、水反応性液状有 機金属化合物と有機ポリマーとを含む水反応性樹脂、およびアルコキシシラン末 端基を有するポリウレタンプレポリマー樹脂からなる群より選ばれる、請求の範 囲第16項に記載の方法。 19.前記樹脂が、約10Pa〜100Paの粘度を有し、かつ前記布帛が、その原寸法 の約20〜50%に緻密化されている、請求の範囲第16項に記載の方法。 20.前記熱収縮性糸が、挿入糸として前記布帛中に編み込まれている、請求の 範囲第15項に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ノバック,ジェームス シー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133―3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427(番地なし) (72)発明者 ショルツ,マシュー ティー. アメリカ合衆国,ミネソタ 55133―3427, セント ポール,ポスト オフィス ボッ クス 33427(番地なし)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.緻密化されたガラス繊維編物布帛シート、但し、この布帛は、重なり合っ たループの隣接する列を有し、このガラス繊維布帛は熱収縮性糸を使用して緻密 化されており、 および、 前記緻密化されたガラス繊維布帛上に被覆された硬化性液状樹脂、 を含む整形用成形包帯。 2.前記被覆された布帛が、さらに熱収縮した糸を含む、請求の範囲第1項に 記載の整形用成形包帯。 3.前記熱収縮性糸が、ポリエステル、ポリアミドおよびポリエチレン糸から なる群から選ばれる、請求の範囲第1項に記載の整形用成形包帯。 4.前記熱収縮性糸が、70℃〜300℃の温度において収縮する、請求の範囲第 1項に記載の整形用成形包帯。 5.前記熱収縮性糸が、挿入糸として前記布帛に編み込まれている、請求の範 囲第3項に記載の整形用成形包帯。 6.前記シートが、前記布帛の幅1cm当り268gの荷重又は力をかけたときに 、その伸長方向に、約25%から約75%までの伸長度を有する、請求の範囲第3項 に記載の整形用成形包帯。 7.前記硬化性樹脂が、水反応性液状有機金属化合物および有機ポリマーを含 む水硬化性樹脂、アルコキシシラン末端基を有するポリウレタンプレポリマー樹 脂、およびイソシアネート官能性樹脂からなる群から選ばれる、請求の範囲第1 項に記載の整形用成形包帯。 8.前記硬化性樹脂が、イソシアネート官能性樹脂を含む水硬化 性樹脂である、請求の範囲第1項に記載の整形用成形包帯。 9.前記布帛が、幅1cm当り2.63Nの引っ張り負荷をかけたときに、1平方cm 当り約6〜70個の開口部を有する、請求の範囲第3項に記載の整形用成形包帯。 10.前記布帛が、その原寸法の約30〜90%に緻密化されたものである、請求の 範囲第1項に記載の整形用成形包帯。 11.前記布帛が、その原寸法の約50〜80%に緻密化されたものである、請求の 範囲第1項に記載の整形用成形包帯。 12.前記樹脂が、約10Pa〜100Paの粘度を有する、請求の範囲第8項に記載の 整形用成形包帯。 13.前記熱収縮性糸が、100〜500のデニールを有する、請求の範囲第3項に記 載の整形用成形包帯。 14.前記熱収縮性糸が、200〜300のデニールを有する、請求の範囲第5項に記 載の整形用成形包帯。 15.下記工程: 高モジュラス糸および熱収縮性糸を編み立てて布帛を形成し、 前記布帛を、前記熱収縮性糸を収縮させるのに十分な温度に加熱して、前記布 帛を緻密化し、 そして、 前記布帛を、硬化性液状樹脂により被覆する、 ことを含む整形用成形包帯を製造する方法。 16.さらに下記工程: 前記布帛を加熱し、それによって前記熱収縮性糸を燃焼することを含み、 前記高モジュラス糸がガラス繊維を含む、 請求の範囲第15項に記載の方法。 17.前記シートが、前記布帛の幅1cm当り2.63Nの引っ張り荷重 又は力がかけられたとき、その伸長方向に約25%〜約75%の伸長度を有する、請 求の範囲第15項に記載の方法。 18.前記硬化性樹脂が、イソシアネート官能性プレポリマー、水反応性液状有 機金属化合物と有機ポリマーとを含む水反応性樹脂、およびアルコキシシラン末 端基を有するポリウレタンプレポリマー樹脂からなる群より選ばれる、請求の範 囲第16項に記載の方法。 19.前記樹脂が、約10Pa〜100Paの粘度を有し、かつ前記布帛が、その原寸法 の約20〜50%に緻密化されている、請求の範囲第16項に記載の方法。 20.前記熱収縮性糸が、挿入糸として前記布帛中に編み込まれている、請求の 範囲第15項に記載の方法。
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