JPH0626510U - 靴用中敷 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長時間、靴を繰り返し履用しても、足蒸れが
生せず殺菌性を有する靴用中敷を得る。 【構成】 略足形形状の表布(1) と吸湿・殺菌パット
(2) との積層体(3) の側面(4) が覆帯(5) でコ字状に包
むように縫着(6) されており、且つ、前記吸湿・殺菌パ
ット(2) は吸水性樹脂(7) と殺菌剤(8) とよりなる芯部
(9) と、この芯部(9) を上下で覆っている不織布(10)と
より構成されている靴用中敷。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、長時間履用しても足蒸れがせず、しかも、殺菌性も有する靴用中敷 に関する。

【０００２】

【従来の技術】

靴を長時間履用したときの足蒸れ、細菌の発生等を防ぐために中敷が使用され ている。かかる足蒸れ、細菌の発生等を防ぐために、従来、合成繊維，麻，木綿 等の天然繊維をメッシュ状に編成又は織成した中敷や前記中敷に活性炭を組み込 んだ中敷等が使用されている。さらに又、前記各繊維に銅繊維を混ぜてメッシュ 状に編成した中敷等も最近は数多く提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、合成繊維，麻，木綿等をメッシュ状に編成又は織成した中敷は 十分な吸湿効果が得られず、しかも細菌効果もなく、又前記中敷に活性炭を組み 込んだ中敷は吸湿効果は前記中敷よりも若干良くなるけれども、依然として殺菌 効果はなく、さらに前記各種繊維に銅繊維を混ぜてメッシュ状に編成又は織成し た中敷等は、殺菌性は相当効果が上がるものの、吸湿効果は殆ど得られなかった 。 本考案は前記三種類の中敷が有する欠点を全て解決することを目的とするもの である。

【０００４】

【問題を解決する為の手段】

本考案は、図１の平面図、図２の図１におけるＡ−Ａ線一部端面図、図３の図 ２における吸湿・殺菌パット(2) の要部拡大図に示すように、略足形形状の表布 (1) と吸湿・殺菌パット(2) とが積層されており、この積層体(3) は側面(4) を 覆帯(5) でコ字状に包むようにして縫着(6) されている靴用中敷を第１の要旨と するものであり、更に、前記吸湿・殺菌パット(2) が吸水性樹脂(7) と殺菌剤(8 ) とよりなる芯部(9) と、前記芯部(9) を上下で覆っている不織布(10)とよりな ることを特徴とする前記第１の要旨記載の靴用中敷を第２の要旨とするものであ る。 ここで、吸水性樹脂は澱粉−アクリル酸ナトリウムグラフト共重合体の架橋体 、アクリル酸−アクリル酸ナトリウム自己架橋共重合体、澱粉−アクリロニトリ ル重合体のけん化物、アクリル酸共重合体，アクリロニトリル系繊維の一部（表 面）加水分解物等が用いられ、これらは自重に対して50〜2000倍の水分吸収量を もつ。殺菌剤は、例えば塩化ベンゼトニウム, 塩化クロルヘキシジン, イルガッ サン等が用いられる。

【０００５】

【実施例】

図中の表布(1) は足当りがよいパイル織り木綿タオル地，覆帯(5) はポリエス テル系繊維織布、不織布(10)はポリエステル系レーヨン性の多孔性シート、芯部 (9) は塩化ベンゼトニウムの水溶液をアルコール0.05％混合液に澱粉−アクリル 酸ナトリウムグラフト共重合体の架橋体に浸し、適宜時間静置後引上げ、加熱乾 燥させることによって得られたものが使用される。 前記構成よりなる本考案の靴用中敷と、木綿繊維をメッシュ状に編成し、活性 炭を組み込んだ靴用中敷（これを対照例とした）とを革靴に入れ、過去３年の内 に水虫が足指間に発生し、その後治療し、テスト前は全治したテストスタッフ10 人を選び、夏期60日間１日当り６時間履用させ、足蒸れ, 臭気, 水虫の発生の有 無を調べた。 足蒸れ 臭気 水虫発生の有無 本考案 なし なし 全員なし 対照例 若干あり あり 全員あり

【０００６】

【効果】

長時間、靴を履用するときに、靴内に入れて繰り返し使用しても足蒸れが少な く、水虫も生じない靴用中敷を得た。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の靴用中敷の平面図。

【図２】図１におけるＡ−Ａ線一部端面図。

【図３】図２における吸湿・殺菌パット(2) の要部拡大
図。

【符号の説明】

１ 表布 ２ 吸湿・殺菌パット ３ 積層体 ４ 側面 ５ 覆帯 ６ 縫着 ７ 吸水性樹脂 ８ 殺菌剤 ９ 芯部 10 不織布

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 略足形形状の表布(1) と吸湿・殺菌パッ
   ト(2) とが積層されており、この積層体(3) は側面(4)
   が覆帯(5) でコ字状に包むようにして縫着(6) されてい
   る靴用中敷。
2. 【請求項２】 前記吸湿・殺菌パット(2) が吸水性樹脂
   (7) と殺菌剤(8) とよりなる芯部(9) と、前記芯部(9)
   を上下で覆っている不織布(10)とよりなることを特徴と
   する請求項１記載の靴用中敷。