JP2001060211A - コンピュータによる建築物の防音評価方法 - Google Patents

コンピュータによる建築物の防音評価方法

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JP2001060211A
JP2001060211A JP11234386A JP23438699A JP2001060211A JP 2001060211 A JP2001060211 A JP 2001060211A JP 11234386 A JP11234386 A JP 11234386A JP 23438699 A JP23438699 A JP 23438699A JP 2001060211 A JP2001060211 A JP 2001060211A
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Minoru Funaki
実 船木
Kazuaki Kuratate
和明 倉立
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Sekisui House Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CG画像によるウォークスルー中に防音効果
について的確かつ容易に検討することのできるコンピュ
ータによる建築物の防音評価方法を提供すること。 【解決手段】 コンピュータ11を用いて生成したCG
画像Qにより建築物の各部を動画または静止画として表
示するに際して、壁30または床からなる建築物の隔体
の構造をCG画像により複数種に切り換えて表示して所
望の構造の隔体を選択できるようにするとともに、当該
所望の構造の隔体の外側で所定の騒音が発生した場合の
当該隔体の内側における騒音レベルを上記コンピュータ
により求めて報知することを特徴とするコンピュータに
よる建築物の防音評価方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅等の建築物を
CG画像(コンピュータグラフィックスによる画像)に
より表示するに際して、壁や床等の隔体の構造に応じて
防音効果がどのように異なるかをコンピュータにより求
めて報知する、コンピュータによる建築物の防音評価方
法、並びに係る方法をコンピュータに実行させるための
プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅等の建築物の建築に際して、
一通りの設計が終了した建築予定の住宅に対応した3次
元形状データを作成し、建築会社の営業所等におけるプ
レゼンテーションルーム(表示室)に設置したワークス
テーションを用いて、上記3次元形状データに基づき上
記住宅をCG画像としてスクリーン等の適宜の表示装置
上に表示させるようにした表示方法が提案されている
(特開平9−106408号公報参照)。その場合、建
築会社のオペレータ等が表示された建築物に対する視点
を適宜移動させることにより、上記表示装置上で上記建
築会社を静止画としてばかりでなく動画としても表示す
ることができる。
【0003】係る表示方法によれば、顧客は、建築予定
の住宅の内外を実際に歩き回っているのと同様の体験
(いわゆる、ウォークスルー)をCG画像上で行うこと
ができるので、建築予定の住宅の各部の設計が適切であ
るかの検討を極めて的確に行うことができ、ウォークス
ルーの結果に基づいて、適宜住宅の設計の変更等を行う
ことができる。従って、顧客に設計図面を提示するのみ
で住宅の建築を行ったような場合と比べて、CG画像に
よるウォークスルーに基づいた修正等を行った場合は、
住宅の建築後における設計不良や使用勝手の悪さ等の顧
客からのクレームが大幅に少なくなり、建築会社及び顧
客の双方にとって有益である。
【0004】一方、住宅の設計に際しては、屋外または
隣室、上下階の室等の騒音を遮断できるような防音対策
が必要であるが、係る防音対策のためには、壁または床
を十分な遮音性を有する構造とすることが重要である。
この点に関連して、本件出願人は、壁の構造によって防
音効果がどのように異なるかを体験的に学習するための
体験設備について、既に特許出願している(特願平10
−326220号)。
【0005】係る体験設備は、例えば、建築会社の展示
場等に設けられ、4方の壁の構造(つまり、防音効果)
が各々異なるものとされて、例えば、各々の壁の外側で
一定レベルの騒音を発生させた場合に体験設備内の騒音
レベルが各々どの程度になるかを体験できるようになっ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、顧客が
上記体験設備を用いて学習するためには、実際に建築会
社の展示場等を訪問しなければならない煩雑さがあるば
かりでなく、個々の顧客が住宅を建築しようとする予定
地の周辺環境には、具体的にどのような壁構造が適切か
等を判断するための個別的な判断材料を提供することは
困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決するため、CG画像によるウォークスルー中に防音効
果について的確かつ容易に検討することのできるコンピ
ュータによる建築物の防音評価方法、並びに係る方法を
実行するためのプログラムを記録した記録媒体を提供す
ることを目的とする。そのため、本発明の請求項1のコ
ンピュータによる建築物の防音評価方法は、コンピュー
タを用いて生成したCG画像により建築物の各部を動画
または静止画として表示するに際して、壁または床から
なる建築物の隔体の構造をCG画像により複数種に切り
換えて表示して所望の構造の隔体を選択できるようにす
るとともに、当該所望の構造の隔体の外側で所定の騒音
が発生した場合の当該隔体の内側における騒音レベルを
上記コンピュータにより求めて報知することを特徴とす
るものである。
【0008】請求項2のコンピュータによる建築物の防
音評価方法は、請求項1の方法において、上記所定の騒
音に対応した隔体の内側の騒音レベルに応じた音が上記
コンピュータに付属するスピーカにより発生されること
を特徴としている。
【0009】請求項3のコンピュータによる建築物の防
音評価方法は、請求項1の方法において、上記所定の騒
音に対応した隔体の内側の騒音レベルは数値データ(例
えば、デシベル値等)として表示されることを特徴とす
るものである。
【0010】請求項4のコンピュータによる建築物の防
音評価方法は、請求項2または3の方法において、上記
所定の騒音は予め録音された騒音であり、この騒音に対
応した上記隔体の内側の騒音レベルがコンピュータによ
り求められることを特徴とするものである。
【0011】請求項5のコンピュータによる建築物の防
音評価方法は、請求項2または3の方法において、上記
騒音は、上記CG画像により表示される建築物の建築予
定地において録音されたものであることを特徴とするも
のである。
【0012】請求項6の記録媒体は、請求項1乃至5の
いずれかの防音評価方法を実行するためのプログラムを
記録したコンピュータ読取可能な記録媒体である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1及び図2に示すように、表示
室1には、その2つのコーナ部近傍に各々回動式のドア
2が設けられ、後部(図2の下部)の壁3に、昇降可能
なブラインド4aを有する上下方向に長い窓4が形成さ
れる一方、前部(図2の上部)の壁3には、矩形状のス
クリーン5が嵌め込まれている。このスクリーン5は、
例えば、サイズが100インチ以上程度の大画面(画素
数は、例えば、1280×1024ドット程度又はそれ
以上)のものである。
【0014】表示室1の後部の壁3の天井付近には、例
えば、3本の投影管6を有するプロジェクタ7(投影
機)が設置され、プロジェクタ7からスクリーン5に向
けて投影像が投影されるようになっている。なお、スク
リーン5の裏側に別途投影室を設け、スクリーン5の裏
面側から投影するようにしてもよい。
【0015】表示室1内には、スクリーン5上に投影さ
れるCG画像を鑑賞する顧客K等が使用するための複数
の椅子8及びテーブル9等が配置されるとともに、この
テーブル9上の片隅には、顧客Kが建築しようとする住
宅に関するCG画像を作成してスクリーン5に表示させ
るためのワークステーション11(コンピュータ)の表
示装置12(CRT:Cathode Ray Tube等)と、入力装
置としてのキーボード13及びマウス14が設置されて
いる。
【0016】また、表示室1のコーナ部付近に配置した
補助テーブル15の下方には、上記ワークステーション
11の本体部分を成す演算処理装置16が設置されると
ともに、補助テーブル15上には、スクリーン5上に表
示される画像を適宜印刷するためのカラープリンタ17
やワークステーション11内に画像を取り込むためのス
キャナ18が載置されている。さらに、表示室1の前部
の壁3上には、スピーカ19が配置されている。
【0017】上記演算処理装置16は、具体的に図示し
ないが、制御部、演算部及び記憶部等を備えている。そ
して、この演算処理装置16には、住宅(建築物)の各
階の間取りや備品類の配置等を表す平面図等を作成する
ことにより当該住宅を表す3次元形状データを作成する
ための住宅データ作成用プログラムP1、上記3次元形
状データに基づいて上記住宅の各部を動画又は静止画と
してCG画像により描写してウォークスルーを行うため
のCG画像生成用プログラムP2、並びにウォークスル
ー中等に所望の部屋内等で当該部屋の壁、床、天井等
(隔体)の構造等を適宜変化させながら屋内側及び屋外
側からの騒音レベルを求めて当該部屋等の防音効果が十
分であるか否かを評価するための防音評価用プログラム
P3等がインストールされている。
【0018】また、演算処理装置16には、住宅の屋外
側及び屋内側で発生し得る各種騒音を予め録音したり、
人工的に合成した音声データが記録されている。屋外側
の騒音としては、例えば、一般道路付近の騒音、高速道
路付近の騒音、鉄道沿線の騒音、空港近隣の騒音等を記
録しておくことができ、屋内側の騒音としては、例え
ば、隣室の騒音(テレビジョンの音や話し声等)や上階
の騒音(床上で跳躍する跳躍音等)等を記録しておくこ
とができる。
【0019】なお、屋外側の騒音については、実際の建
築予定地で屋外側の道路の騒音等を採取し、演算処理装
置16に記録しておくことが好ましい。さらに、壁、床
等の各種隔体について、各々防音機能の異なる複数の構
造のものを準備し、各構造の壁、床等を表す断面図や斜
視図等を演算処理装置16に記憶させておくようにす
る。
【0020】表示室1内でのCG画像の表示に際して
は、図3に示すように、建築会社の操作者Sが、予め、
すなわち、顧客Kが表示室1を訪問する前に顧客Kの建
築予定の住宅Hの各階の平面図等をワークステーション
11の表示装置12に表示される平面図作成用画面G1
の画像表示領域A1内に、右側の道具類表示領域A2に
表示される道具類T(ボタン、選択欄等)を用いて作成
する。
【0021】この平面図の作成手順は、詳細には説明し
ないが、道具類表示領域A2に表示される道具類Tを用
いて「部屋名」と「広さ」を指定するとともに、画像表
示領域A1内で当該「部屋」を配置する位置をマウス1
4等で指定するのみで間取りの設計を行えるようになっ
ている。また、各部屋に配置する「備品類」の「種類」
と配置する位置を指定するのみで備品類の配置を行え
る。
【0022】上記した設計に使用する各部屋や備品類
は、予め高さ寸法を備えた3次元形状データとして作成
されているため、図3のような平面図を住宅の各階毎に
作成するのみで、住宅及び備品類の3次元形状データが
作成され、この3次元形状データには、必要により、色
付け等の加工が行われる。なお、ワークステーション1
1上で住宅の3次元形状データを作成する以外に、予め
別途CADシステム等で作成した住宅の図面データ(3
次元形状データ)をワークステーション11に取り込ん
で利用するようにしてもよい。
【0023】以下、顧客Kが表示室1を訪問した際に行
うウォークスルーの手順及び、ウォークスルー中に屋内
側及び屋外側からの各種騒音に対する防音評価を行う手
順を説明する。まず、スクリーン5上に顧客Kの建築予
定の住宅の内外をCG画像で動画又は静止画として表示
して、いわゆるウォークスルーを行う手順について説明
する。
【0024】図3の道具類表示領域A2でウォークスル
ーボタンB1をクリックすると、図4のウォークスルー
用画面G2が表示される。このウォークスルー用画面G
2のサブウインドーW1内に作成済の平面図が縮小表示
され、ここで、操作者SがCG画像生成の基準となる視
点V及び注視点Uを設定することにより、視点Vから注
視点Uを見た場合の仮想的な画像がCG画像により、ウ
ォークスルーの初期画面として画像表示領域A1に表示
される。ここでは、視点V及び注視点Uを居間内に設定
した場合のウォークスルー画面が例示されている。
【0025】そして、ウォークスルーに際しては、操作
者Sが道具類表示領域A2における「前進」、「後
退」、「左回転」、「右回転」、「上回転」、「下回
転」等の各ボタンB2〜B7を適宜クリックすること等
により、上記した視点Vの移動や視線方向Dの転換を行
わせると、これに応じて、画像表示領域A1及びスクリ
ーン12上に視点Vや視線方向Dの変化に応じて、住宅
の室内等をCG画像Qにより動画又は静止画として表示
される。
【0026】すなわち、「前進」または「後退」ボタン
B2、B3をクリックすると視点Vが前進または後退す
ることにより、図示しないが、画像表示領域A1及びス
クリーン12内でCG画像Qが拡大または縮小されるこ
とになる。図5には、図4の状態から視点Vを前進させ
た状態が表示されている。また、「左回転」又は「右回
転」ボタンB4、B5等をクリックすると、視線方向D
が左方向又は右方向等へ変化し、それに応じて、画像表
示領域A1及びスクリーン12に表示されるCG画像が
変化する。
【0027】図6には、ウォークスルーにより上記視点
V及び注視点Uを寝室内に移動させた状態が示されてい
る。以下、ウォークスルー中に、この寝室の壁及び床等
の防音評価を行う手順を説明すると、まず、防音評価ボ
タンB8をクリックすることにより、図7に示すよう
に、道具類表示領域A2に防音評価用のボタン類が表示
される。
【0028】例えば、屋内側からの騒音として、図示し
ない上階から寝室への騒音の影響を評価する場合、ま
ず、隔体選択ボタンB9をクリックした上で天井部20
をクリックすると、防音評価の対象として天井部20
(隔体)が選択される。続いて、予め、顧客Kに天井部2
0、つまり、上階の床の構造を示しておくために隔体構
造例表示ボタンB10をクリックすると、図8に示すよ
うに、隔体表示領域A4に上階の床の構造が、例えば、
斜視図で表示される。
【0029】ここで、上記床はH型鋼からなる梁21上
に鉄根太22を設け、この鉄根太22上に順次合板23
とフローリング24を配置したものである。なお、隔体
の構造の表示は、断面図等の形式で行うようにしてもよ
く、或いは、具体的な構造の表示を省略することも可能
である。
【0030】続いて、屋内側騒音ボタンB11をクリッ
クすると、一覧表示欄Cに上階からの騒音の種類が一覧
表示されるので、所望の騒音、例えば、「跳躍音」を選択
する。これにより、上階の床上で人が跳躍した場合に寝
室内で発生し得る騒音のレベルが演算処理装置16で演
算されてスピーカ19から当該レベルの騒音が発生され
るとともに、上階における騒音レベル(デシベル値)が
隔体外騒音レベル欄D1に、上階の床(天井部20)を
隔てた寝室内での騒音レベルが隔体内騒音レベル欄D2
に各々数値表示される。
【0031】この場合、上階における騒音レベルは、通
常、標準的な値を用いることができ、スピーカ19から
の騒音は、予め録音しておいた跳躍音又は人工的に合成
された跳躍音が、演算により求められた上記寝室内での
騒音レベルに応じて適宜増幅又は減衰された上で発生さ
れる。なお、上階の跳躍音のレベルは、標準的な値以外
に所望の値を数値指定してもよく、その場合は、指定さ
れた値に応じて寝室内での騒音レベルが演算される。
【0032】顧客Kが寝室内の騒音レベルが高すぎると
判断した場合、上階の床の構造を変更することが可能で
ある。その場合、隔体構造例表示ボタンB10をクリッ
クすると、図9に示すように、隔体表示領域A4に異な
る構造の上階の床が表示される。図9の床は、H型鋼か
らなる梁21上にALC板25を設け、このALC板2
5上に順次パーティクルボード27とフローリング24
を配置した構造である。
【0033】続いて、騒音リピートボタンB13をクリ
ックすると、前回、つまり、図8の床を用いたシミュレ
ーション時と同一種類、同一レベルの騒音が上階で発生
したことを前提に寝室内の騒音レベルが演算され、スピ
ーカ19から寝室内での騒音レベルに対応した大きさの
騒音が発生されるとともに隔体外騒音レベル欄D1及び
隔体内騒音レベル欄D2に上階及び寝室内の各騒音レベ
ルが表示される。
【0034】顧客Kは上階の床の構造を図9のものに変
更することにより、寝室内での騒音レベルが低減するこ
とを上記シミュレーションにより確認でき、係るシミュ
レーションを通して上階の床、つまり、天井部20の構
造を十分な防音効果を有するものに設計することができ
る。なお、図示しないが、隣室、例えば、和室からの騒
音が寝室内にどの程度響くかも同様に評価することがで
きる。
【0035】すなわち、図3に示したように、寝室と和
室間には建具28(障子)が配置されているが、この建
具28による防音効果、建具28を他の種類の建具に変
更した場合の防音効果、及び寝室と和室間に建具を設け
ずに両室を壁で完全に区画した場合の防音効果等を適宜
比較しながら、寝室と和室間の最適な区画方法を選択す
ることができる。
【0036】次に、屋外側から寝室への騒音の影響を評
価する場合、図10において、隔体選択ボタンB9をク
リックした後、窓31を有する壁30(隔体)をクリック
することにより、防音評価の対象として壁30が選択さ
れる。続いて、隔体構造例表示ボタンB10をクリック
すると、図11に示すように、壁30の構造の第1の例
が隔体表示領域A4に斜視図で表示される。ここで、壁
30は、寝室側から順次石膏ボード32、ロックウール
33が配置され、軸組34を挟んで屋外側に外壁パネル
35が配置されたものである。
【0037】図11の構造の壁30について騒音シミュ
レーションを行う場合、屋外側騒音ボタンB12をクリ
ックすると、一覧表示欄Cに屋外側からの種々の騒音が
表示される。例えば、一般道路からの騒音が寝室内にど
の程度響くかを評価する場合、「一般道路」をクリックす
ると、予め採取等した一般道路の騒音データと上記壁3
0の構造とに基づいて寝室内での騒音レベルが演算さ
れ、スピーカ19から当該レベルに相当する騒音が発生
されると同時に隔体外騒音レベル欄D1及び隔体内騒音
レベル欄D2に屋外の一般道路及び寝室内の各騒音レベ
ルが表示される。
【0038】上記シミュレーションの結果、壁30の防
音効果が不十分と判断される場合、隔体構造例表示ボタ
ンB10をクリックすると、図12に示すように、隔体
表示領域A4に壁30の他の構造が表示される。この壁
30は、寝室側から順次防音パネル36、石膏ボード3
2、ロックウール33、石膏ボード32、ロックウール
33が配置され、軸組34を挟んで屋外側に外壁パネル
35が配置されたものである。
【0039】また、隔体構造例表示ボタンB10を今一
度クリックすると、図13に示すように、隔体表示領域
A4にさらに異なる壁30の構造が示されが、この構造
の壁30は、寝室側から順次ロックウール吸音ボード3
7、防音パネル36、石膏ボード32、ロックウール3
3、空気層、石膏ボード32、ロックウール33が配置
され、軸組34を挟んで屋外側に外壁パネル35が配置
されている。また、図13の構造では窓31は設けられ
ていない。
【0040】図12、図13に示した構造の壁30の防
音効果についても上記と同様にシミュレーションするこ
とができる。その場合、壁30の防音効果は図11、図
12、図13の順に向上するが、顧客Kは防音効果とコ
スト等を総合的に勘案して自らが最適と考える構造を選
択することができる。なお、屋外側の騒音データは、実
際の顧客Kの住宅の建築予定地で採取したものを用いる
ことが好適である。
【0041】以上では、寝室内の騒音についてシミュレ
ーションする場合を説明したが、他の部屋等についても
同様に評価することができる。また、屋内側の騒音が屋
外側にどの程度伝わるかについても同様に演算処理装置
16によって演算することが可能である。さらに、以上
では、ウォークスルー中に騒音評価を行うものとした
が、ウォークスルーと無関係に図3の平面図で所望の部
屋等を選択して防音評価を行うようにしてもよい。
【0042】
【発明の効果】本発明の請求項1のコンピュータによる
建築物の防音評価方法は、コンピュータを用いて生成し
たCG画像により建築物の各部を動画または静止画とし
て表示するに際して、壁または床からなる建築物の隔体
の構造をCG画像により複数種に切り換えて表示して所
望の構造の隔体を選択できるようにするとともに、当該
所望の構造の隔体の外側で所定の騒音が発生した場合の
当該隔体の内側における騒音レベルを上記コンピュータ
により求めて報知するものであるから、隔体の構造によ
って当該隔体の内側での騒音レベルがどのように異なる
かをコンピュータによるシミュレーション形式で知るこ
とができる。これにより、実際に建築物を建築する前に
予め建築後の室内等での騒音レベルを予測した上で壁や
床等の隔体の設計を行えるので、有益である。
【0043】請求項2のコンピュータによる建築物の防
音評価方法は、請求項1の方法において、上記所定の騒
音に対応した隔体の内側の騒音レベルに応じた音が上記
コンピュータに付属するスピーカにより発生されるもの
であるから、実際に上記建築物を建築した場合の室内等
における騒音を擬似的に体験することができ、臨場感に
富んだ防音評価を行うことが可能になる。
【0044】請求項3のコンピュータによる建築物の防
音評価方法は、請求項1の方法において、上記所定の騒
音に対応した隔体の内側の騒音レベルは数値データ(デ
シベル値等)として表示されるものであるから、スピー
カ等を利用する必要なく、コンピュータの画面上の表示
等のみで容易に騒音レベルを報知することが可能とな
る。
【0045】請求項4のコンピュータによる建築物の防
音評価方法は、請求項2または3の方法において、上記
所定の騒音は予め録音された騒音であり、この騒音に対
応した上記隔体の内側の騒音レベルがコンピュータによ
り求められるものであるから、例えば、屋外の道路を通
行する車両の騒音や、上下階の室、隣室の騒音等を予め
録音しておいて、これらの騒音が建築後の室内等でどの
程度響くかを壁や床等の構造を種々変更しながらシミュ
レーションにより求めることができ、現実の騒音に対応
した防音対策を取る上で極めて有益である。
【0046】請求項5のコンピュータによる建築物の防
音評価方法は、請求項2または3の方法において、上記
騒音は、上記CG画像により表示される建築物の建築予
定地において録音されたものであるものであるから、実
際に建築物を建築した後の周辺環境等からの騒音が、壁
等の隔体の構造を種々変更した場合に室内等において、
各々どの程度のレベルになるかをコンピュータのシミュ
レーションにより求めることができ、実際の建築予定地
の音環境に応じた防音設計を行うことができて有益であ
る。
【0047】請求項6の記録媒体は、請求項1乃至5の
いずれかの防音評価方法を実行するためのプログラムを
記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であるから、
係る記録媒体からコンピュータに上記プログラムをイン
ストールすることにより、上記した有益な防音評価方法
を実現することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態で使用するCG画像の表示
室を示す概略斜視図。
【図2】上記表示室を示す概略平面図。
【図3】上記表示室で表示する住宅の平面図を作成する
ための画面を示す説明図。
【図4】上記表示室で住宅の各部を静止画又は動画表示
してウォークスルーを行う様子を示す説明図。
【図5】図4の状態から視点を前進させた場合のCG画
像を示す説明図。
【図6】上記視点を寝室内に移動させた状態を示す説明
図。
【図7】防音評価の対象となる隔体として天井部(上階
の床)を選択する手順を示す説明図。
【図8】上記天井部の構造の一例を隔体表示領域に表示
した状態を示す説明図。
【図9】上記天井部の構造の他の一例を隔体表示領域に
表示した状態を示す説明図。
【図10】防音評価の対象となる隔体として壁を選択す
る手順を示す説明図。
【図11】上記壁の構造の一例を隔体表示領域に表示し
た状態を示す説明図。
【図12】上記壁の構造の他の一例を隔体表示領域に表
示した状態を示す説明図。
【図13】上記壁の構造のさらに他の一例を隔体表示領
域に表示した状態を示す説明図。
【符号の説明】
11 ワークステーション(コンピュータ) 20 天井部(隔体) 30 壁(隔体) Q CG画像 Q:CG画像

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンピュータを用いて生成したCG画像
    により建築物の各部を動画または静止画として表示する
    に際して、 壁または床からなる建築物の隔体の構造をCG画像によ
    り複数種に切り換えて表示して所望の構造の隔体を選択
    できるようにするとともに、当該所望の構造の隔体の外
    側で所定の騒音が発生した場合の当該隔体の内側におけ
    る騒音レベルを上記コンピュータにより求めて報知する
    ことを特徴とするコンピュータによる建築物の防音評価
    方法。
  2. 【請求項2】 上記所定の騒音に対応した隔体の内側の
    騒音レベルに応じた音が上記コンピュータに付属するス
    ピーカにより発生されることを特徴とする請求項1記載
    のコンピュータによる建築物の防音評価方法。
  3. 【請求項3】 上記所定の騒音に対応した隔体の内側の
    騒音レベルは数値データとして表示されることを特徴と
    する請求項1記載のコンピュータによる建築物の防音評
    価方法。
  4. 【請求項4】 上記所定の騒音は予め録音された騒音で
    あり、この騒音に対応した上記隔体の内側の騒音レベル
    がコンピュータにより求められることを特徴とする請求
    項2または3記載のコンピュータによる建築物の防音評
    価方法。
  5. 【請求項5】 上記騒音は、上記CG画像により表示さ
    れる建築物の建築予定地において録音されたものである
    ことを特徴とする請求項4記載のコンピュータによる建
    築物の防音評価方法。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかの防音評価方
    法を実行するためのプログラムを記録したコンピュータ
    読取可能な記録媒体。
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