JP2001059614A - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放射熱を有効に活用すると共に熱効率の高い
加熱を行うことができる燃焼装置を開発する。 【解決手段】燃焼ガスが熱輻射体10を通過する際に、
熱輻射体10が加熱され、熱輻射体が赤熱し、熱輻射体
10から熱線が放射され、熱交換器5を加熱する。熱輻
射体10の温度を感知する温度感知部材30を有し、温
度感知部材によって燃焼量を増減又は断続する。熱輻射
体10は、燃焼を停止しても相当の時間に渡って外部に
熱を発し続けるので、燃焼を停止しても、被加熱物に与
える熱量は、大差が生じない。そのため燃料の燃焼量を
減少させて実質的に熱効率を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、給湯器等に使用す
る燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】給湯器100は、図6の様に燃焼ケース
101内に燃焼装置102と熱交換器103を内蔵した
ものである。また燃焼ケース101には、ファン105
が接続されている。従来技術の給湯器100は、ファン
105によって燃焼ケース101内を通風し、燃焼装置
102によって燃料ガス等を燃焼させる。そして燃焼装
置102によって発生された燃焼ガスを熱交換器103
に接触させて熱交換器103内の水を加熱する。すなわ
ち従来技術の給湯器100は、専ら燃焼装置102が発
生する熱を、燃焼ガスを介して熱交換器103に伝導
し、内部の水を加熱するものであった。従来技術の給湯
器100は、気体対固体(熱交換器103)の接触によ
る熱伝導だけによって水を加熱するものであり、放射熱
(輻射熱)はほとんど活用していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の給湯器10
0は、燃焼ガスを介して熱交換器103に熱を伝達する
ものであるから、効率を向上させるためには、燃焼ガス
と熱交換器103との接触機会を増大させる必要があ
る。そのため従来技術の給湯器100は、熱交換器10
3の段数が多くならざるを得ない。従って従来技術の給
湯器100は、どうしても全高が高くなってしまう。ま
た燃焼ガスとの接触機会を増大させるために、熱交換器
103のフィンは密にせざるを得ず、熱交換器103に
おける圧力損失が大きい。そのためファン105は、発
生圧力が高い機種を選定せざるを得ず、ファン105が
大型になるという問題がある。またファン105が発生
する圧力が高いために騒音が大きいという不満もある。
【0004】また近年、大気汚染が大きな社会問題とな
り、給湯器等の家庭用燃焼機器についても、NOX の発
生は無視できない。これらの小規模燃焼機器では、ユー
ザ側の燃焼管理技術によってNOX の排出抑制を行うこ
とは困難であるから、機器の設計・製造段階において低
NOX 化を図る必要がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは上記
した課題を解決するために鋭意研究を重ね、バーナの火
炎によって熱輻射体を加熱し、熱輻射体の下流側に被加
熱物を置く構成を発明した。またバーナは、希薄燃焼を
行う構成を採用した。ここで希薄燃焼とは、燃料ガスと
空気を希薄状態に混合して燃焼させる燃焼方式であり、
火炎の温度が比較的低いのでNOX の発生が少ない。上
記した構成では、熱輻射体がバーナによって加熱され、
熱輻射体が熱線を放射する。この熱線が被加熱物たる熱
交換器にあたり、熱交換器は熱線によって加熱される。
すなわち熱輻射体を介することにより燃焼ガスの熱が放
射熱に変換され、放射熱によっても熱交換器を加熱す
る。また燃焼ガスは、熱輻射体を通過して熱交換器と接
触するので、旧来の対流による加熱も行われる。
【0006】ところで、上記した構成の燃焼装置に点火
し、時間の経過と外部に発する熱量との関係を調査した
ところ、熱輻射体を持たない燃焼装置に比べて、相当の
遅延があることが判明した。すなわち上記した構成の熱
交換器では、バーナに点火した直後は熱輻射体を加熱す
るのに熱量を消費し、外部に発生する熱量は小さいが、
一旦熱輻射体が赤熱すると、バーナの燃焼を停止しても
相当の時間に渡って外部に熱を発し続ける。
【0007】本発明は、上記した知見に基づいて前記し
た構成の燃焼装置に改良を加えたものであり、熱効率の
さらなる向上を図るものである。また本発明は、上記し
た構成をさらに改良し、燃料燃焼量の可変範囲(TD
R)の増大を図るものである。すなわち上記した構成の
燃焼装置は、低NOX 化を図るために希薄燃焼を採用し
ているため、燃料燃焼量の可変範囲が狭い。また本発明
は、燃焼装置の耐久性向上を図るものである。
【0008】そして請求項1に記載の燃焼装置は、燃料
又は燃料と空気の混合気体が噴射されるバーナ部を有
し、当該バーナ部と被加熱体との間に熱輻射体が設けら
れた燃焼装置において、熱輻射体の温度を直接的或いは
間接的に感知する温度感知部材を有し、当該熱輻射体の
温度に応じてバーナ部の燃焼量を増減又は断続されるこ
とを特徴とする燃焼装置である。
【0009】本発明の燃焼装置では、バーナ部と被加熱
体との間に熱輻射体が設けられており、熱輻射体によっ
て熱の一部が輻射熱に変換され、熱輻射体が熱線を放射
する。この熱線が被加熱体である熱交換器にあたり、熱
交換器が加熱される。すなわち熱輻射体を介することに
より燃焼ガスの熱が輻射熱に変換され、輻射熱によって
も熱交換器を加熱する。そして本発明の燃焼装置は、熱
輻射体の温度を直接的或いは間接的に感知する温度感知
部材を有し、当該温度感知部材が感知する熱輻射体の温
度に基づいてバーナ部の燃焼量を増減又は断続する。例
えば熱輻射体の温度が一定温度に達したり、あるいは一
定温度以上を所定時間維持した場合に、バーナ部の燃焼
量を減少し、又は燃焼を停止する。ここで本発明の燃焼
装置は、バーナ部によって熱輻射体を加熱し、熱の一部
を輻射熱に変換して被加熱物を加熱するものであるか
ら、前述の様に一旦熱輻射体が赤熱すると、燃焼を停止
しても相当の時間に渡って外部に熱を発し続ける。その
ためバーナ部の燃焼量を減少或いは停止しても、被加熱
物に与える熱量には、大差が生じない。そのためバーナ
部の燃焼量を減少又は停止しても被加熱物に熱を与える
ことができる。即ち本発明は、燃料の供給を減少又は停
止した時にも燃焼装置の余熱を無駄に捨てることなく被
加熱物に供給することができる。また一般に、バーナ部
の燃焼が過大になると、熱が外部に逃げて熱効率が低下
する場合が多いが、本発明の燃焼装置は、バーナ部の燃
焼を一時的に減少又は停止することにより、熱の漏れを
防ぐことができる。そのため本発明は、実質的に熱効率
を向上させることができる。また、燃料供給量の可変域
が実質上拡大するので、燃料燃焼量の可変範囲(TD
R)が増大する。さらに本発明の燃焼装置では、熱輻射
体が加熱される時間が短縮されると共に、最高上昇温度
が低くなるので、熱輻射体の耐久性が向上する。
【0010】また同様の課題を解決するための請求項2
に記載の燃焼装置は、燃料又は燃料と空気の混合気体が
噴射されるバーナ部を有し、当該バーナ部と被加熱体と
の間に熱輻射体が設けられた燃焼装置において、所定の
時間間隔をもってバーナ部の燃焼量が増減又は断続され
ることを特徴とする燃焼装置である。
【0011】本発明の燃焼装置についても前記した発明
と同様に、熱輻射体を介することにより燃焼ガスの熱が
放射熱に変換され、放射熱によっても被加熱体を加熱す
る。そして本発明の燃焼装置では、所定の時間間隔をも
ってバーナ部の燃焼量が増減又は断続される。例えば、
燃焼開始から一定時間に渡って燃焼が継続した場合はバ
ーナ部の燃焼量を減少し、又は燃焼を停止する。前記し
た発明と同様に本発明の燃焼装置は、バーナ部によって
熱輻射体を加熱し、熱の一部を輻射熱に変換して被加熱
物を加熱するものであるから、一定時間バーナが燃焼し
て熱輻射体が赤熱すると、燃焼を停止しても相当の時間
に渡って外部に熱を発し続ける。そのため燃焼量を減少
或いは停止しても、被加熱物に与える熱量は、大差が生
じない。本発明についても、請求項1の発明と同様に、
外部に逃げる熱量を減少させ、実質的に熱効率を向上さ
せることができる。また、燃料供給量の可変域が実質上
拡大するので、燃料燃焼量の可変範囲(TDR)が増大
する。さらに本発明の燃焼装置についても、熱輻射体が
加熱される時間が短縮されると共に、最高上昇温度が低
くなるので、熱輻射体の耐久性が向上する。
【0012】また請求項3に記載の発明は、熱輻射体
は、多孔質のセラミックであることを特徴とする請求項
1又は2に記載の燃焼装置である。
【0013】本発明の燃焼装置は、熱輻射体として多孔
質のセラミックを採用するので、耐久性が高い。
【0014】また請求項4に記載の発明は、バーナ部に
は、燃料に対して空気が過剰に供給されることを特徴と
する請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼装置であ
る。
【0015】本発明の燃焼装置は、希薄燃焼を行う構成
を採用したものであり、火炎の温度が比較的低いのでN
X の発生が少ない。
【0016】
【発明の実施の形態】以下さらに、本発明の実施形態に
ついて説明する。図1は、本発明の実施形態の燃焼装置
を内蔵した給湯器の断面図である。図2は、本発明の実
施形態の燃焼装置を内蔵した給湯器の断面図であって、
温度感知部材の配置位置を示す。図3は、本発明の実施
形態の燃焼装置の動作を示すフローチャート図である。
図4は、本発明の他の実施形態の燃焼装置の動作を示す
フローチャート図である。図5は、本発明のさらに他の
実施形態の燃焼装置の動作を示すフローチャート図であ
る。
【0017】図1において、1は、給湯器を示す。給湯
器1の概略構成は、従来技術と同一であり、燃焼ケース
2内に燃焼装置3と熱交換器(被加熱物)5を内蔵した
ものである。また燃焼ケース2には、ファン6が接続さ
れている。図1に示す給湯器1の構成部品中、燃焼ケー
ス2及び熱交換器5は、全長が短い点を除いて従来技術
のそれと同一である。これに対して燃焼装置3は、本実
施形態に特有のものである。以下、燃焼装置3の構成に
重点をおいて説明する。なお説明に際し、部材の前後関
係を説明する場合は、便宜上、給湯器1内における気体
の流れ方向を基準とする。すなわちファン6側(図面
下側)が上流側であり、排気口7側を下流側として表現
する。また理解を容易にするため、各部材の下流側に面
して配される部分を表面と表現し、上流側に配される部
分を裏面と表現する。
【0018】本実施形態で採用する燃焼装置3は、給湯
器1の燃焼ケース2の内部にあって、独立した一個のハ
ウジング8を持つ。そして当該ハウジング8の内に熱輻
射体10、遮蔽部材11、バーナ部12及び温度感知部
材30が設けられている。またバーナ部12は、さらに
炎孔部材13と、ガス噴射ノズル15によって構成され
ている。
【0019】ハウジング8は、ステンレススチール等で
作られた筒体である。ハウジング8の断面形状は燃焼ケ
ース2と相似形であり、燃焼ケース2に比べて面積が少
し小さい。本実施形態では、ハウジング8は、円筒形の
ものが採用されている。ハウジング8の両端は開放され
ているが、上流側の開口16は、面積がやや小さい。ハ
ウジング8の外周部であって下流寄りの部位には、複数
の小孔18が設けられている。
【0020】熱輻射体10は、具体的にはセラミック製
のポーラス体である。すなわち熱輻射体10は多孔質体
によって作られていて通気性を持つ。熱輻射体10の材
質は、チタン酸アルミニウム、ムライト、コージライト
或いはこれらの混合材料が使用可能であるが、耐熱性が
優れるという点で、チタン酸アルミニウムが最も適切で
ある。熱輻射体10の厚さは3mm〜20mm程度、よ
り好ましくは3mm〜10mm程度である。また熱輻射
体10の気孔率は、75%〜85%である。
【0021】熱輻射体10の形状は、円板状である。そ
して熱輻射体10の裏面(上流側)の中心には、円形の
閉塞部材20が設けられており、当該部分は通気性が無
い。閉塞部材20には、円形の金属板や、円形の耐熱製
セラミック、あるいはアルミナやシリカ等の耐熱性の無
機粉末を適当なバインダーで固めて成形した成形物が活
用できる。なお本実施形態では、閉塞部材20は、通気
性の無いものを使用したが、閉塞部材20は必ずしも通
気性が無い部位である必要はなく、他の部位よりも通気
性が弱いものであれば足る。従って閉塞部材20は、熱
輻射体10よりも通気性が劣る他の熱輻射体を採用して
もよい。閉塞部材20の取付け構造は、鋲や耐熱性の高
い接着剤による方法の他、熱輻射体10の一部と閉塞部
材20を嵌合させる方策等が可能である。
【0022】遮蔽部材11は、厚さが3mm〜10mm
程度の円板であり、中央に燃焼ガス通過開口21が設け
られている。
【0023】遮蔽部材11の素材は、耐熱性に優れたも
のであることが必要である。この点から、遮蔽部材11
の素材は、アルミナやシリカを高温で溶融し、高速気体
流で繊維化した非結晶質のセラミックファイバーや、ゾ
ルゲル法の技術により製造された多結晶ムライト質のセ
ラミックファイバー等が適当である。
【0024】遮蔽部材11に要求される性質としては、
前記した耐熱性の他、熱線の反射効果又は断熱作用を持
つことが望ましい。熱線の反射効果は、例えば赤外線の
反射率が0.5以上であることが望ましく、より好まし
くは0.8以上であることが推奨される。また断熱作用
としては、熱伝導率が0.6W/m℃以下、より好まし
くは0.2W/m℃以下であることが推奨される。遮蔽
部材11は、前記した様に熱線の反射効果が優れること
が望ましいため、表面に白色系の耐熱塗料を塗布した
り、表面を鏡面仕上げすることが望ましい。また表面が
汚れて熱反射作用が劣化することを防ぐために、表面に
ガラス層を設けることが推奨される。これらの点を満足
する遮蔽部材11の構成例として、剛性を有する耐熱層
に耐熱白色塗料等の反射層を積層し、さらにその上に酸
化・汚れ防止層としてガラス層を設けた構成が挙げられ
る。
【0025】バーナ部12は、公知の炎孔部材13とガ
ス噴射ノズル15によって構成される。炎孔部材13
は、燃料ガスと空気の混合ガスを噴射する小孔を多数有
する部材であり、プレス製のものやセラミツク製のもの
が採用可能である。炎孔部材13の形式や炎孔の向きに
ついては特に限定はないが、本実施形態の燃焼装置3で
は、遮蔽部材11の中央に燃焼ガス通過開口21が設け
られているので、火炎が中央に集中する様に炎孔が配置
されていることが望ましい。
【0026】温度感知部材30は、サーモスタット等の
バイメタルを利用したもの、測温抵抗体を活用したも
の、熱電対を利用したもの等が活用できる。また放射温
度計や色温度計と同様の原理を利用した非接触形の温度
感知部材も活用可能である。
【0027】次に本実施形態の燃焼装置3の各部材同士
の関係について説明する。燃焼装置3の各部材は、いず
れもハウジング8の中に配される。すなわちハウジング
8の下流側端部(図面 上側)に熱輻射体10が配され
ている。なお熱輻射体10は、ハウジング8の内側に設
けられたリブ17(図2)に載置されて位置決めされ
る。またハウジング8の上流側の部位には、端部から少
し距離を置いて炎孔部材13が配されている。ガス噴射
ノズル15は、炎孔部材13とハウジング8の上流側の
開口との間の空洞部分に配置されている。さらに炎孔部
材13と熱輻射体10との間に、遮蔽部材11が設けら
れている。遮蔽部材11の位置は、熱輻射体10との間
に空洞部23を形成しえる位置である。遮蔽部材11の
上流側近傍には、前記したハウジング8の側面の小孔1
8が位置する。
【0028】温度感知部材30は、空洞部23のハウジ
ング8の側壁に取り付けられている。すなわち温度感知
部材30の取付位置は、ハウジング8の内側であって、
熱輻射体10の上流側であり、熱輻射体10と遮蔽部材
11との間である。
【0029】燃焼装置3は、燃焼ケース2内に、燃焼ケ
ース2と同心状に配される。燃焼部材3のハウジング8
は、燃焼ケース2と相似形であり、且つ燃焼ケース2よ
りも小さいので、燃焼部材3の外周面と燃焼ケース2内
周との間には環状の空隙が形成される。このバーナ部1
2の側面に設けられた空隙は、冷却用空気が通過する空
気流路25として機能する。なお空気流路25を通過す
る空気は、ハウジング8から熱を奪ってハウジング8を
冷却する作用を持つが、当該空気は最終的に熱交換器
(被加熱物)5と接するため、熱交換器(被加熱物)5
の温度上昇に寄与する。従って空気流路25は、ハウジ
ング8の熱が外部に逃げることを防止し、熱効率を向上
させる機能を持つ。
【0030】給湯器1には、外部のガス供給源31から
配管32を通じて燃料ガスが供給されるが、当該配管3
2には電磁弁33が接続されている。すなわちガス供給
源31から燃焼装置3のガス噴射ノズル15に至る間に
電磁弁33が設けられている。電磁弁33は、前記した
温度感知部材30が一定以上の温度を検知したときに閉
塞され、温度感知部材30が一定以下の温度を検知した
ときに開成される。
【0031】次に本実施形態の給湯器1の機能をバーナ
部12が燃焼している際の機能と、経時的機能とに分け
て説明する。先ず、給湯器1のバーナ部12が燃焼して
いる際の機能を説明すると次の通りである。本実施形態
の給湯器1は、公知のそれと同様に熱交換器5に通水し
つつ、燃焼装置3によって熱を発生させるものである。
すなわちファン6を起動してバーナケース2内を通風雰
囲気とし、ガス噴射ノズル15から燃料ガスを噴射さ
せ、ハウジング8の上流側の空洞部内で燃料ガスと空気
を混合する。なおこの時、燃料ガスと空気は、燃料が希
薄状態(空気過剰率1.4〜1.7)となる様に混合さ
れる。そして炎孔部材13から燃料ガスと空気との混合
気体を噴射させ、図示しない点火装置で点火する。
【0032】その結果、炎孔部材13から火炎が発生
し、火炎及び燃焼ガスは、図1の様に燃焼ガス通過開口
21を経て空洞部23内に入る。ここで、燃焼ガスは、
燃焼ガス通過開口21を通過する際に熱輻射体10に対
して垂直方向に方向づけられ、さらに中央部分から熱輻
射体10に当たる。しかしながら、本実施形態では、熱
輻射体10の中央部分に閉塞部材20が設けられている
ので、燃焼ガスは閉塞部20が邪魔板的に作用して空洞
部23の全体に広がる。そのため、熱輻射体10は、そ
の裏面(上流側)が均一に加熱される。そして燃焼ガス
は、熱輻射体10の中を抜け、熱交換器5側に至る。熱
輻射体10を抜けた燃焼ガスは、従来技術の給湯器10
0と同様に熱交換器5と接触し、熱交換器5に熱を伝達
する。
【0033】一方、燃焼ガスが熱輻射体10を通過する
際に、熱輻射体10が加熱され、熱輻射体が赤熱する。
その結果、熱輻射体10から熱線が放射され、熱交換器
5を加熱する。ここで、熱輻射体10から放射される熱
線は、表面(下流側)だけでなく裏面(上流側)からも
発生し、熱線は上流(図面 下)のバーナ部12側にも
向かう。しかしながら、本実施形態の燃焼装置3では、
裏面側から発生した熱線は、遮蔽部材11の表面によっ
て反射され、熱輻射体10のさらなる加熱に寄与する。
すなわち本実施形態の燃焼装置3では、熱輻射体10の
裏面と対向して遮蔽部材11が設けられている。そして
遮蔽部材11は、特に熱反射作用が優れる。そのため図
1の破線の矢印の様に、熱輻射体10からバーナ部12
側に放射された熱線は、遮蔽部材11によって反射さ
れ、熱輻射体10に戻る。特に本実施形態で採用する遮
蔽部材11の表面は、熱輻射体10の裏面と平行である
から、熱輻射体10から放射された熱線は、略同一の軌
跡を辿って熱輻射体10に戻る。
【0034】また遮蔽部材11の中央には、燃焼ガスが
通過するための開口21が設けられているが、当該開口
21と対向する位置の熱輻射体10には、遮蔽部材11
が設けられているため、開口と対向する部位の温度は低
い。そのため燃焼ガス通過開口21に入る熱線を発生さ
せる部位はそもそも温度が低く、放射する熱線は弱い。
従って燃焼ガス通過開口21からバーナ部12側に至る
熱線は僅かである。そのため本実施形態で採用する燃焼
装置3は、燃焼ガスの発熱の大部分が下流側に至り、熱
交換器5の加熱に寄与する。また本実施形態の加熱装置
3では、従来の様な気体対固体(熱交換器103)の接
触による熱伝達に加えて放射による熱伝達がなされ、熱
効率の向上が期待できる。そのため、給湯器1の内部に
組み込んだとき、給湯器1の全高を低くすることも可能
である。
【0035】また本実施形態で採用する燃焼装置3で
は、熱輻射体10の裏面から放射される熱線が、遮蔽部
材11によって反射されるばかりでなく、遮蔽部材11
自体が断熱作用を持つことから、バーナ部12が加熱さ
れることがなく、バーナの逆火や熱変形が少ない。加え
て本実施形態で採用する燃焼装置3では、強制的に遮蔽
部材11を冷却する工夫もなされている。すなわち本実
施形態では、バーナケース3と、ハウジング8の空隙が
冷却用空気が通過する空気流路25として機能し、ファ
ン6の送風の一部が空気流路25を流れ、小孔18から
燃焼装置3のハウジング8内に入る。ここで小孔18
は、遮蔽部材11の裏面近傍に設けられているので、小
孔18から入った空気は、遮蔽部材11の裏面に沿って
流れ、遮蔽部材11を冷却する。そのため遮蔽部材11
の温度上昇は抑制され、バーナ部12の炎孔部材13
は、温度上昇が抑制され、逆火や変形が防止される。
【0036】次に、本実施形態の給湯器1の経時的な機
能について説明する。本実施形態の給湯器1では、空洞
部23に温度感知部材30が取り付けられている。ここ
で温度感知部材30の取付け位置たる空洞部23は、熱
輻射体10と遮蔽部材11の間の位置であり、当該部位
の温度は熱輻射体10の温度と強い相関を持つ。従って
温度感知部材30は、熱輻射体10の温度を直接的に感
知することとなる。また燃料ガスの供給側に設けられた
電磁弁33は、温度感知部材30に対応して開閉され
る。具体的には、電磁弁33は、温度感知部材30が一
定以上の温度を検知したときに閉塞され、温度感知部材
30が一定以下の温度を検知したときに開成される。
【0037】従って本実施形態の給湯器1では、バーナ
部12は、熱輻射体10の温度が一定温度以上となった
時に燃焼が停止し、時間が経過して当該温度が一定温度
以下となると燃焼が再開される。本実施形態で採用する
燃焼装置3の動作をフローチャートを使用して説明する
と図3の通りである。すなわち燃焼装置3のバーナ部1
2に点火されると熱輻射体10が加熱され、熱輻射体1
0が赤熱して熱線が放射され、熱交換器5を加熱する。
熱輻射体10から放射される熱線は、点火の初期におい
ては弱いものであるが、時間の経過と共に増加して行
く。そして熱輻射体10の温度が安定すると熱線の増加
は鈍化し、熱線の強度も安定する。本実施形態で採用す
る燃焼装置3では、熱輻射体10の温度が、熱線の放射
量が安定する程度の一定の温度に達すると電磁弁33が
閉止し、燃料の供給が停止してバーナ部12が消火され
る。しかしながら、熱輻射体10は、赤熱しているた
め、バーナ部12が消火後も熱線を放射し続け、熱交換
器5を加熱し続ける。この間、燃焼装置3は、燃料の供
給を受けることなく熱放射を続けるため、実質的に熱効
率が高いものとなる。
【0038】そして熱輻射体10の温度が低下し、十分
な熱線を放射し得なくなると、電磁弁33が開成し、燃
料ガスが供給されてバーナ部12に再点火される。こう
して点火と消火を繰り返す。
【0039】上記した実施形態では、温度感知部材30
を空洞部23の側壁に取り付けた例を示した。当該部位
の温度は、熱輻射体10の温度と強い相関があり、熱輻
射体10の温度変化を端的に検知することができる。し
かしながら本発明は、温度感知部材30の取付け位置を
上記した位置に限定するものではなく、他の部位に温度
感知部材30を取り付けてもよい。要するに、熱輻射体
10の温度と相関があり、熱輻射体10の温度変化を検
知することができる部位であれば、温度感知部材30の
取り付け位置は任意である。例えば、図2のAで示す熱
輻射体10の下流側に、温度感知部材を設けてもよい。
またBの様にハウジング8の外壁であって、熱輻射体1
0の側面部に設ける構成も推奨される。上記したA,B
の位置は、熱輻射体10の温度を直接検知することがで
きる。ただし、当該A,Bの位置は、極めて高温となる
部位であるから、温度感知部材は耐熱性の高いものを採
用する必要がある。
【0040】温度検知部材の耐熱性に不安がある場合
は、図2のCで示す空洞部23の外壁部や、Dで示す炎
孔部材13と遮蔽部材11の間の外壁部に温度検知部材
を設けてもよい。
【0041】また上記した実施形態では、温度検知部材
30に応じてバーナ部12の燃焼を断続したが、時間に
よって燃焼を断続しても同様の作用効果が期待できる。
すなわち熱輻射体10が、前記した熱線の増加が鈍化す
る温度に達するまでの時間と、熱輻射体10の温度が一
定温度まで低下するのに要する時間を記憶し、この時間
に基づいて電磁弁33を開閉する。
【0042】具体的には、図4に示すような動作を行
う。すなわち点火と同時にタイマーが計時を開始し、一
定の時間の経過を待つ。この時間は、熱輻射体10から
放射される熱線の強度が安定するまでの時間であり、経
験則に基づいて定められる。そして熱輻射体10が赤熱
するのに十分な時間が経過すると、電磁弁33が閉塞
し、バーナ部12は消火される。また消火と同時にタイ
マーが計時を開始する。そして経験則上、熱輻射体10
の温度が低下するであろう時間が経過すると、電磁弁3
3が開成し、燃料ガスが供給されて再点火される。こう
して点火と消火を繰り返す。
【0043】また図5は、他の実施形態を示すものであ
り、熱輻射体10が一定の温度に達した後にタイマーが
計時を開始し、当該温度を一定の時間のあいだ維持する
と電磁弁33が閉塞し、消火する。そして経験則上、熱
輻射体10の温度が低下した時間が経過すると電磁弁3
3が開成し、燃料ガスが供給されてバーナ部12が再点
火される。こうして点火と消火を繰り返す。
【0044】以上説明した実施形態では、熱輻射体10
が一定の温度に達した時や、所定時間が経過した時に、
電磁弁33によって燃料の供給を停止する構成を例示し
たが、これに代わって燃料の供給量を減少させる構成を
採用してもよい。
【0045】また以上説明した実施形態は、いずれも本
発明の燃焼装置を給湯器に適用した例を説明したが、本
発明は、給湯器に限定されるものではなく、他のあらゆ
る燃焼装置に活用することができる。例えば家庭用のコ
ンロに本発明を活用することも可能である。家庭用のコ
ンロに本発明を活用する場合は、熱輻射体が使用者から
目視可能であることから、熱輻射体が赤熱する温度や時
間でバーナ部の燃焼を停止し、熱輻射体の色が褪せない
程度の温度や時間間隔をおいて燃焼を再開することが望
ましい。また本明細書では、燃料としてガスを使用した
が、本発明は、ガスを使用するものに限定されるもので
はなく、灯油等の液体燃料を使用することも可能であ
る。
【0046】
【発明の効果】請求項1乃至4に記載の燃焼装置では、
熱輻射体によって熱の一部を輻射熱に変換して被加熱物
を加熱するので、熱効率が高い。加えて本発明の燃焼装
置は、熱輻射体の加熱と熱輻射体からの輻射熱の放射量
との間に、時間的な遅延があることを利用し、温度感知
部材(請求項1)や時間(請求項2)によってバーナ部
の燃焼量を増減又は断続し、燃料を節約しつつ所望の発
熱量を維持することができる。従って本発明の燃焼装置
は、より熱効率が高いという効果がある。また本発明で
は、燃料供給量の可変域が実質上拡大するので、燃料燃
焼量の可変範囲(TDR)が増大する効果がある。さら
に本発明の燃焼装置では、熱輻射体が加熱される時間が
短縮されるので、熱輻射体の耐久性が向上する効果があ
る。
【0047】また特に請求項3に記載の燃焼装置は、熱
輻射体として多孔質のセラミックを採用しているので、
熱輻射体の加熱時間が短縮される作用と相まって、より
耐久性の高い燃焼装置を実現することができる。
【0048】さらに請求項4に燃焼装置では、火炎の温
度が比較的低いので、NOX の発生が少ない効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の燃焼装置を内蔵した給湯器
の断面図である。
【図2】本発明の実施形態の燃焼装置を内蔵した給湯器
の断面図であって、温度感知部材の配置位置を示す。
【図3】本発明の実施形態の燃焼装置の動作を示すフロ
ーチャート図である。
【図4】本発明の他の実施形態の燃焼装置の動作を示す
フローチャート図である。
【図5】本発明のさらに他の実施形態の燃焼装置の動作
を示すフローチャート図である。
【図6】従来技術の実施形態の燃焼装置を内蔵した給湯
器の断面図である。
【符号の説明】
1 給湯器 2 燃焼ケース 3 燃焼装置 5 熱交換器(被加熱物) 6 ファン 8 ハウジング 10 熱輻射体(多孔質体) 11 遮蔽部材 12 バーナ部 13 炎孔部材 15 ガス噴射ノズル 30 温度感知部材 33 電磁弁
フロントページの続き (72)発明者 亀山 修司 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 Fターム(参考) 3K005 AA06 AB06 AC05 BA01 CA06 DA02 EA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料又は燃料と空気の混合気体が噴射さ
    れるバーナ部を有し、当該バーナ部と被加熱体との間に
    熱輻射体が設けられた燃焼装置において、熱輻射体の温
    度を直接的或いは間接的に感知する温度感知部材を有
    し、当該熱輻射体の温度に応じてバーナ部の燃焼量を増
    減又は断続されることを特徴とする燃焼装置。
  2. 【請求項2】 燃料又は燃料と空気の混合気体が噴射さ
    れるバーナ部を有し、当該バーナ部と被加熱体との間に
    熱輻射体が設けられた燃焼装置において、所定の時間間
    隔をもってバーナ部の燃焼量が増減又は断続されること
    を特徴とする燃焼装置。
  3. 【請求項3】 熱輻射体は、多孔質のセラミックである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の燃焼装置。
  4. 【請求項4】 バーナ部には、燃料に対して空気が過剰
    に供給されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の燃焼装置。
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