JP3888960B2 - 密閉型コンロ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用もしくは業務用に使用する調理用コンロの内、燃焼ガスを被加熱物に直接接触させることなく、燃料の燃焼による加熱を、耐熱材料よりなる加熱天板を介して被加熱物に伝える間接加熱型の密閉型コンロに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の密閉型コンロとしては、従来、特許文献1に開示されているものがあった。
この公知例によれば、円筒状の外側ケーシングの上部に、被加熱物を加熱する耐熱ガラス製天板が設けられている。外側ケーシングの内周面に環状のパイプバーナが設けられ、そのパイプバーナに、複数の炎口が所定間隔をおいて形成されている。
【0003】
また、パイプバーナに、複数個の垂直管が外側ケーシングの底面に向けて設けられ、垂直管の下端開口部にガスノズルが設けられ、更に、外側ケーシングの底面に送風機の吹き出し口が接続されている。
【0004】
パイプバーナの内周側を覆うように、底面を閉鎖した円筒状の内側ケーシングが設けられ、その内側ケーシングにおけるパイプバーナの炎口に対向する部位に火炎吹き出し口が形成されている。内側ケーシングにおける火炎吹き出し口が形成されているレベルより幾分下方の位置に、平板状の通気性多孔質体が設けられ、その通気性多孔質体と天板との間が実質的に閉鎖された燃焼空間に構成されている。
【0005】
上記構成により、燃焼空間で燃焼される燃焼ガスの燃焼熱を天板から熱伝導して被加熱物を加熱するようになっている。また、高温の燃焼ガスが通気性多孔質体を通過し、それに伴って通気性多孔質体の表面側が燃焼ガスと同等の温度にまで昇温され、通気性多孔質体の表面から天板に向けて熱エネルギーが輻射され、この輻射によるエネルギーが、熱伝導による加熱に加えて、天板を通して被加熱物を加熱するようになっている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−206713号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例の場合、高温の燃焼ガスを通過させることにより通気性多孔質体を加熱するものであり、通気性多孔質体の厚みが薄い場合には全面ともほぼ同じ温度となるため、高温の燃焼ガスの流入部分からの輻射も流出部分からの輻射もほぼ同程度になる。
【0008】
そのため、通気性多孔質体からは、天板に向かう輻射以外に、天板とは反対側など、目的とする輻射方向以外の方向への輻射もあり、筐体を過熱させ、変形を生じるといった問題があった。実験では、無冷却のコンロ底面の筐体鋼鈑は赤熱し、また、その熱により変形を生じた。さらに、コンロを載置する木製台の上面も加熱されて炭化状態に至ることが見受けられ、火災の危険性すら生じることが明らかになった。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、請求項1に係る発明は、通気性多孔体からの輻射熱による筐体の過熱を防止できるようにすることを目的とし、請求項2に係る発明は、バーナ構成材からの輻射熱による筐体の過熱を防止できるようにすることを目的とし、請求項3に係る発明は、通気性多孔体からの不要な輻射熱で通気性多孔体または加熱用天板の加熱を促進し、熱エネルギーの利用効率を向上することを目的とし、請求項4に係る発明は、遮熱板の冷却によって得られる加熱空気を燃焼に利用して、熱エネルギーの利用効率を向上することを目的とし、請求項5および請求項6に係る発明は、遮熱板の冷却によって得られる加熱空気を安定した状態で燃焼に利用できるようにして、熱エネルギーの利用効率を一層向上することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、上述のような目的を達成するために、
筐体の上部に、被加熱物を載置する加熱用天板を設け、前記加熱用天板の下方に位置させて、前記筐体内に燃料を燃焼させるバーナを設置し、前記バ−ナの火炎とバーナ構成材からの輻射熱で被加熱物を加熱するように構成し、かつ、前記筐体内に、前記加熱用天板に対向させて前記バーナの燃焼排ガスを排出する通気性多孔体を設け、燃焼排ガスの通過により前記通気性多孔体を加熱し、前記通気性多孔体から加熱用天板に向かう輻射熱をも被加熱物の加熱に利用するように構成した密閉型コンロにおいて、
前記通気性多孔体と前記筐体との間に、前記通気性多孔体から輻射される輻射熱の内の前記加熱用天板に向かう輻射熱以外の輻射熱が前記筐体に及ぶことを遮る遮熱板を設けるとともに前記遮熱板に冷却手段を付設して構成する。
【0011】
(作用・効果)
請求項1に係る発明の密閉型コンロの構成によれば、通気性多孔体から筐体に輻射される輻射熱を遮熱板で遮るとともに、それに伴って遮熱板が加熱されることを冷却手段による冷却で防止する。
したがって、通気性多孔体からの輻射熱による筐体の過熱を防止でき、筐体の変形や火災の虞を防止できる。また、遮熱板を冷却するから、遮熱板自体が変形することをも防止でき、製品寿命を向上できる。
【0012】
また、請求項2に係る発明は、上述のような目的を達成するために、
請求項1に記載の密閉型コンロにおいて、
遮熱板が、バーナ構成材の炎口に近い部分からの輻射熱が筐体に及ぶことをも遮るように構成する。
【0013】
(作用・効果)
請求項2に係る発明の密閉型コンロの構成によれば、バーナ構成材から筐体に輻射される輻射熱を遮熱板で遮るとともに、それに伴って遮熱板が加熱されることを冷却手段による冷却で防止する。
したがって、バーナ構成材からの輻射熱による筐体の過熱を防止でき、筐体の変形や火災の虞を防止でき、製品寿命を一層向上できる。
【0014】
また、請求項3に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1または2に記載の密閉型コンロにおいて、
遮熱板を、通気性多孔体から輻射される輻射熱を前記通気性多孔体または加熱用天板に向けて反射させる反射板で構成する。
【0015】
(作用・効果)
請求項3に係る発明の密閉型コンロの構成によれば、通気性多孔体から輻射される輻射熱を反射板によって通気性多孔体または加熱用天板に向けて反射させ、被加熱物に対する熱エネルギーに利用する。
したがって、通気性多孔体からの不要な輻射熱をも利用して通気性多孔体または加熱用天板の加熱を促進し、熱エネルギーの利用効率を向上できる。
【0016】
また、請求項4に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項1、2,3のいずれかに記載の密閉型コンロにおいて、
冷却手段が、空気によって冷却するものであり、かつ、冷却に使用して昇温した空気の全部もしくは一部をバーナの燃焼に用いるように構成する。
【0017】
(作用・効果)
請求項4に係る発明の密閉型コンロの構成によれば、遮熱板(反射板)の冷却を空冷によって行い、その空冷によって得られる加熱空気をバーナの燃焼に利用する。
したがって、被加熱物の加熱に際して生じる熱エネルギーを回収して利用でき、熱エネルギーの利用効率を一層向上できる。また、筐体外に放出される加熱空気を減少または無くせるから、密閉型コンロの周囲が高温化することを防止でき、厨房内などの環境悪化の防止にも寄与できる。
【0018】
また、請求項5に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項4に記載の密閉型コンロにおいて、
バーナの燃焼方式が、拡散燃焼もしくは部分予混合燃焼であり、拡散燃焼に用いる燃焼用空気もしくは部分予混合燃焼に用いる二次空気に、冷却に使用して昇温した空気の全部もしくは一部を用いるように構成する。
【0019】
(作用・効果)
請求項5に係る発明の密閉型コンロの構成によれば、燃焼速度への影響の少ない拡散燃焼もしくは部分予混合燃焼の二次空気に予熱空気を用いる。
すなわち、燃料と燃焼用空気を予め混合してから燃焼させる場合、その燃焼速度は予混合ガスの温度によって変化する。燃焼速度が温度に強く依存するためである。このため、予混合気の温度が高くなると燃焼速度が速くなり、フラッシュバックを起こす危険がある。逆に、昇温時の速い燃焼速度に合わせてバーナを設計した場合には、点火直後の予混合気の温度が低い場合には、火炎がリフトして安定しない可能性が生じる。
したがって、燃焼速度への影響の少ない状態で、遮熱板(反射板)の冷却によって得られる加熱空気を利用するから、燃焼の不安定性を抑止して熱エネルギーの利用効率を一層向上できる。
【0020】
また、請求項6に係る発明は、前述のような目的を達成するために、
請求項4に記載の密閉型コンロにおいて、
バーナの燃焼方式が、予混合燃焼もしくは部分予混合燃焼であり、予混合燃焼に用いる燃焼用空気もしくは部分予混合燃焼に用いる一次空気に、冷却に使用して昇温した後の空気の全部もしくは一部を用いるものであり、前記バーナの炎口の上流で、かつ、燃料と昇温した空気の混合部位より下流の間に混合ガスの温度を測定する温度センサを設け、前記温度センサによる測定温度が予め設定した下限値より低い場合には最大燃焼量を減少させる最大燃焼量制御手段、あるいは、前記温度センサによる測定温度が予め設定した上限値より高い場合には最小燃焼量を増加させる最小燃焼量制御手段のいずれかを一方もしくは両方を備えて構成する。
【0021】
(作用・効果)
請求項6に係る発明の密閉型コンロの構成によれば、予混合燃焼もしくは部分予混合燃焼の一次空気にも予熱空気を用い、バーナの炎口の上流での混合ガスの温度に基づき、測定温度が低い場合には、最大燃焼量を減少して混合気の噴出速度を抑えることでリフトを防止するか、測定温度が高い場合には最小燃焼量を増加して予混合気の噴出速度を上昇させてフラッシュバックを防止するかの制御、あるいは両方の制御を行う。
したがって、赤外線バーナなどのようにバーナ構成材を赤熱させて輻射を発生させる予混合方式の輻射型バーナでは、燃焼に利用できる予熱空気量を増加できて、バーナ構成材の温度を上昇して輻射熱をより多く発生させることができるとともに、遮熱板(反射板)に対する空冷効果を高めることができ、熱エネルギーの利用効率を一層向上できる。
しかも、混合ガスの温度に基づいて燃焼量を制御し、リフトとかフラッシュバックを防止でき、安定した状態で燃焼させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る密閉型コンロの第1実施例を示す全体横断面図、図2は一部を省略した外観斜視図であり、筐体1の上部に、鍋などの被加熱物2を載置して加熱する加熱用天板3を設けて密閉型コンロ4が構成されている。
加熱用天板3は、耐熱ガラスやセラミックス板で製作され、筐体1は、鋼鈑をプレス成形することによって製作され、塗装されて使用される。
【0023】
加熱用天板3の被加熱物2を載置する加熱部5の下方には、断熱性の内筒6が設けられ、その内筒6に、燃焼排ガスを通す通気性多孔体7が設けられるとともに、通気性多孔体7の中央箇所に環状のバーナ構成材8が設けられ、加熱用天板3との間に燃焼空間Sが形成されるように拡散燃焼方式のバーナが構成されている。
【0024】
通気性多孔体7としては、シリカやアルミナ等の耐熱性セラミック材料を円筒状に成形し、ハニカム状に多数の通気口を円筒軸方向に開口した材料が適している。もちろん耐熱性セラミックのボールや不定形砕片を充填したものを用いることも可能である。
【0025】
また、内筒6と同芯状に断熱性の外筒10が設けられ、その外筒10に、その底側全面を閉塞するように、通気性多孔体7およびバーナ構成材8からの輻射熱が筐体1に及ぶことを遮る中空円板状の遮熱板11が設けられている。
【0026】
遮熱板11の通気性多孔体7とは反対側に形成される中空空間S1には送風機12が接続され、遮熱板11を空冷によって冷却するように冷却手段が構成されている。遮熱板11のバーナ構成材8で囲まれる中央箇所には通気孔13が形成され、送風機12から供給されて遮熱板11の冷却により加熱された空気を燃焼用空気として、バーナ構成材8の中央の空気孔8aを通じてバーナ構成材8に形成された炎口14に供給するように構成されている。
【0027】
筐体1の奥部の加熱用天板3よりも高い箇所に排気口15が設けられ、外筒10の周方向の所定箇所に、排気口15に連なる排気路形成材16が設けられ、燃焼空間Sから通気性多孔体7を通じ、更に、内筒6の下端面と遮熱板11との間から内筒6の外周面と外筒10の内周面との間を経て排出される燃焼排ガスを排気口15から排出するように構成されている。
【0028】
バーナ構成材8の下部の所定箇所には、遮熱板11の中空空間S1を貫通して燃料供給口部17が接続され、その燃料供給口部17に、流量調整弁(比例弁)18を介装した燃料供給管19が接続されている。図中、20は、筐体1内に空気を取り込む空気取入れ口を示し、21は燃焼量設定器を示し、そして、22は、燃焼量設定器21で設定された燃料供給量が得られるように流量調整弁18の開度を制御する制御基盤を示している。
【0029】
以上の構成により、炎口14より噴出された気体燃料が、空気孔8aから供給される燃焼用空気によって燃焼され、燃焼排ガスが加熱用天板3の加熱部5を加熱した後に通気性多孔体7を通って下向きに排出され、これに伴って通気性多孔体7を加熱する。加熱された通気性多孔体7が輻射熱を放射し、そのの内上方の加熱用天板3の加熱部5に向かう輻射熱を、加熱用天板3の加熱部5を加熱あるいは加熱部5を透過して被加熱物2を直接加熱することに有効に利用する。一方、下向きに放射される輻射熱は、遮熱板11を加熱することで筐体1に及ぶことを遮り、筐体1の過熱を防止するようになっている。
【0030】
また、遮熱板11への輻射と対流によってエネルギーの一部を失った排ガスは温度を下げ、排気口15から安全に排出される。送風機12から供給され、遮熱板11を冷却するために使用された空気は、空気孔8aを経て燃焼に使用される。このとき、通気性多孔体7から下部に向かって放射された輻射熱は遮熱板11を熱交換器として燃焼用空気の予熱エネルギーとして有効に回収できるようになっている。
【0031】
図3は、本発明に係る密閉型コンロの第2実施例を示す要部の断面図であり、第1実施例と異なるところは、次の通りである。
すなわち、内筒6の下部に遮熱板11が設けられるとともに、バーナ構成材8と通気性多孔体7の位置関係を入れ替えた構成となっている。また、内筒6の外周面と外筒10の内周面との間に、中空空間S1に連なる状態で環状の燃焼用空気路31が形成され、排気路形成材16が内筒6に接続されている。
【0032】
また、遮熱板11が反射板で構成され、通気性多孔体7およびバーナ構成材8の炎口14に近い箇所から受けた輻射熱をそのまま通気性多孔体7に反射させることによって通気性多孔体7の温度低下を防止して加熱できるように構成されている。他の構成は第1実施例と同じであり、同一図番を付すことによりその説明は省略する。
【0033】
この第2実施例によれば、通気性多孔体7およびバーナ構成材8からの輻射熱を反射板11(遮熱板と同じ番号を付す)で反射させることにより、加熱用天板3の加熱面に対向した通気性多孔体7の表面温度を上昇するために、被加熱物2を加熱する輻射熱を増大させることができる。
また、反射率100%の物質は事実上存在せず、また対流による受熱のために反射板11の温度は上昇するが、燃焼用空気に利用する空冷の冷却手段によって反射板11を冷却し、その冷却によって加熱された空気を燃焼に用い、熱エネルギーの利用効率を向上している。
【0034】
反射板11としては、輻射熱を通気性多孔体7に向けて放射するように、その形状を凹面にすることも可能である。また、赤外光を反射する表面材としては、アルミや金等の光沢金属面を選択することができる。これらの表面を用いる場合には、酸化抑制のため冷却は必須である。
【0035】
上記第1および第2実施例では、バーナの燃焼方式を拡散燃焼として例示しているが、燃料ガスに燃焼用一次空気を混合して拡散燃焼の場合の燃料ガスと同様に供給することで、燃焼方式を部分予混合燃焼(ブンゼン燃焼)とすることも可能である。この場合には、二次空気として予熱空気を使用する。予熱空気を一次空気として用いれば、混合気の温度が昇温して燃焼速度や噴出速度が変化し、予混合燃焼と同様に、燃焼の安定を保つには不都合を生じるからである。
【0036】
図4は、本発明に係る密閉型コンロの第3実施例を示す要部の断面図であり、第2実施例と異なるところは、次の通りである。
すなわち、外筒10が無くされて燃焼用空気路31が無く、遮熱板11の中空空間S1とバーナ構成材8の燃料供給口部17とが連通接続され、燃料供給管41(第1実施例の燃料供給管19に相当する)の先端のノズル42から供給される燃料と予熱空気とが炎口14よりも上流側で混合されるように燃焼方式が予混合方式に構成され、かつ、バーナ構成材8と通気性多孔体7がハニカム状セラミックを用いて一体成形されている。
【0037】
また、バーナ9の炎口14の上流で、かつ、燃料と昇温した空気の混合部位より下流の間に、サーミスタや熱電対などの、混合ガスの温度を測定する温度センサ43が設けられ、その温度センサ43がコントローラ44(第1実施例の制御基盤22に相当する)に接続され、そのコントローラ44に、送風機12(図1参照)の送風機モータ12aと燃料供給管41に設けられた流量調整弁45(第1実施例の流量調整弁18に相当する)とが接続されている。
【0038】
コントローラ44には、図5の制御系のブロック図に示すように、第1および第2の比較手段46,47、最小燃焼量制御手段48、最大燃焼量制御手段49が備えられている。
第1の比較手段46では、温度センサ43で測定された温度と予め設定した上限設定値と比較し、測定温度が上限設定値よりも高い場合に、最小燃焼量制御手段48に指令信号を出力するようになっている。
第2の比較手段47では、温度センサ43で測定された温度と予め設定した下限設定値と比較し、測定温度が下限設定値よりも低い場合に、最大燃焼量制御手段49に指令信号を出力するようになっている。
【0039】
最小燃焼量制御手段48では、燃焼設定器21の設定が最小燃焼量に設定されている場合、第1の比較手段46からの指令信号に応答して送風機モータ12aに増加信号を出力するとともに流量調整弁45に開き信号を出力し、送風機モータ12aの回転数を設定量増加させて燃焼用空気の供給量を増加するとともに流量調整弁45の開度を設定量開いて燃料供給量を増加させ、最小燃焼量を増加して予混合気の噴出速度を上昇させ、フラッシュバックを防止するようになっている。
ここで、最小燃焼量と同一の燃焼発熱量に発熱量を減少させるためには、フラッシュバックの限界値を下回らない状態で、流量調整弁45を最小の開き状態と全閉状態とを交互に繰り返すON―OFF制御で対処すれば良い。
【0040】
最大燃焼量制御手段49では、燃焼設定器21の設定が最大燃焼量に設定されている場合、第2の比較手段47からの指令信号に応答して送風機モータ12aに減少信号を出力するとともに流量調整弁45に閉じ信号を出力し、送風機モータ12aの回転数を設定量減少させて燃焼用空気の供給量を減少するとともにるとともに流量調整弁45の開度を設定量閉じて燃料供給量を減少させ、最大燃焼量を減少して予混合気の噴出速度を抑え、リフトを防止するようになっている。
燃焼用空気の制御としては、燃焼用空気の供給流路途中にダンパーを設け、そのダンパーの開度を制御することによって行っても良い。
【0041】
上記構成により、遮熱板(反射板)11の冷却に用いた空気を燃焼用空気に利用しながら、安定した燃焼状態を得ることができるようになっている。他の構成は第2実施例と同じであり、同一図番を付すことによりその説明は省略する。
【0042】
なお、加熱予混合気を得る方法としては、予め燃料と空気を混合してから遮熱板(反射板)の冷却に用いて加熱する方式と、空気のみを予め加熱しておいてから常温の燃料と混合する方法との二通りが考えられるが、前者は燃料が熱分解してカーボン等を遊離して混合気通路を閉塞する可能性があり、また、漏洩もしくは着火温度以上への過熱が起きた場合には、その混合気が可燃範囲である場合には燃焼・爆発が生じるため、実用上は後者の構成が望ましい。
【0043】
上記第3実施例では、燃焼量制御を送風機モータ12aの回転数と流量調整弁45の開度とを設定量づつ調整しながらのフィードバック制御により行っているが、例えば、送風機モータ12aの回転数を測定する回転数センサや流量調整弁45の開度を測定する開度センサを設け、温度センサ43で測定された温度に基づいて、目標燃焼速度および目標噴出速度それぞれとの差分を演算するとともに、その差分を吸収するのに必要な送風機モータ12aの回転数と流量調整弁45の開度とを演算し、回転数センサおよび開度センサで確認しながら、演算した送風機モータ12aの回転数と流量調整弁45の開度とが得られるように制御するようにしても良い。この場合、燃料、燃焼用空気、もしくは混合気の流量を回転数センサおよび開度センサで求めることができ、制御構成を安価にできる利点を有しているが、燃料、燃焼用空気、もしくは混合気の流量を専用の流量センサで測定するようにしても良い。
【0044】
上記第3実施例では、最小燃焼量制御手段48と最大燃焼量制御手段49の両方を備えているが、本発明としては、機器の特性に応じ、いずれか一方のみを備えさせるように構成するものでも良い。
【0045】
上述実施例では、遮熱板(反射板)11を冷却する冷却手段として空冷に構成しているが、水冷に構成するものでも良い。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に係る発明によれば、通気性多孔体から筐体に輻射される輻射熱を遮熱板で遮るとともに、それに伴って遮熱板が加熱されることを冷却手段による冷却で防止するから、通気性多孔体からの輻射熱による筐体の過熱を防止でき、筐体の変形や火災の虞を防止できる。また、遮熱板を冷却するから、遮熱板自体が変形することをも防止でき、製品寿命を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る密閉型コンロの第1実施例を示す全体横断面図である。
【図2】一部を省略した外観斜視図である。
【図3】本発明に係る密閉型コンロの第2実施例を示す要部の断面図である。
【図4】本発明に係る密閉型コンロの第3実施例を示す要部の断面図である。
【図5】制御系のブロック図である。
【符号の説明】
1…筐体
2…被加熱物
3…加熱用天板
7…通気性多孔体
8…バーナ構成材
9…バーナ
11…遮熱板
12…送風機(冷却手段)
14…炎口
43…温度センサ
48…最小燃焼量制御手段
49…最大燃焼量制御手段
Claims (6)
- 筐体の上部に、被加熱物を載置する加熱用天板を設け、前記加熱用天板の下方に位置させて、前記筐体内に燃料を燃焼させるバーナを設置し、前記バ−ナの火炎とバーナ構成材からの輻射熱で被加熱物を加熱するように構成し、かつ、前記筐体内に、前記加熱用天板に対向させて前記バーナの燃焼排ガスを排出する通気性多孔体を設け、燃焼排ガスの通過により前記通気性多孔体を加熱し、前記通気性多孔体から加熱用天板に向かう輻射熱をも被加熱物の加熱に利用するように構成した密閉型コンロにおいて、
前記通気性多孔体と前記筐体との間に、前記通気性多孔体から輻射される輻射熱の内の前記加熱用天板に向かう輻射熱以外の輻射熱が前記筐体に及ぶことを遮る遮熱板を設けるとともに前記遮熱板に冷却手段を付設してあることを特徴とする密閉型コンロ。 - 請求項1に記載の密閉型コンロにおいて、
遮熱板が、バーナ構成材の炎口に近い部分からの輻射熱が筐体に及ぶことをも遮るものである密閉型コンロ。 - 請求項1または2に記載の密閉型コンロにおいて、
遮熱板が、通気性多孔体から輻射される輻射熱を前記通気性多孔体または加熱用天板に向けて反射させる反射板である密閉型コンロ。 - 請求項1、2,3のいずれかに記載の密閉型コンロにおいて、
冷却手段が、空気によって冷却するものであり、かつ、冷却に使用して昇温した空気の全部もしくは一部をバーナの燃焼に用いるものである密閉型コンロ。 - 請求項4に記載の密閉型コンロにおいて、
バーナの燃焼方式が、拡散燃焼もしくは部分予混合燃焼であり、拡散燃焼に用いる燃焼用空気もしくは部分予混合燃焼に用いる二次空気に、冷却に使用して昇温した空気の全部もしくは一部を用いるものである密閉型コンロ。 - 請求項4に記載の密閉型コンロにおいて、
バーナの燃焼方式が、予混合燃焼もしくは部分予混合燃焼であり、予混合燃焼に用いる燃焼用空気もしくは部分予混合燃焼に用いる一次空気に、冷却に使用して昇温した後の空気の全部もしくは一部を用いるものであり、前記バーナの炎口の上流で、かつ、燃料と昇温した空気の混合部位より下流の間に混合ガスの温度を測定する温度センサを設け、前記温度センサによる測定温度が予め設定した下限値より低い場合には最大燃焼量を減少させる最大燃焼量制御手段、あるいは、前記温度センサによる測定温度が予め設定した上限値より高い場合には最小燃焼量を増加させる最小燃焼量制御手段のいずれかを一方もしくは両方を備えている密閉型コンロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002323692A JP3888960B2 (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 密閉型コンロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002323692A JP3888960B2 (ja) | 2002-11-07 | 2002-11-07 | 密閉型コンロ |
Publications (2)
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