JP2001059534A - 自動車用防振ゴム成形品 - Google Patents

自動車用防振ゴム成形品

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JP2001059534A JP11234303A JP23430399A JP2001059534A JP 2001059534 A JP2001059534 A JP 2001059534A JP 11234303 A JP11234303 A JP 11234303A JP 23430399 A JP23430399 A JP 23430399A JP 2001059534 A JP2001059534 A JP 2001059534A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バリの光透過度を目視することにより、バリ
中の厚肉部を簡単に発見し、もって亀裂を防止するのみ
ならず、金型不良も簡単に判定できる防振ゴム成形品を
提供する。 【解決手段】 バリを有するとともに、シリカ粉末及び
カーボンブラックを含有し、カーボンブラックの含有量
は、(a) バリのうち厚さ1mm以下の部分は実質的に白色
又は灰色の透明又は半透明であるが、(b) 厚さ2mm以上
の部分は実質的に黒色で不透明であり、もってバリ中に
厚さ2mm以上の部分があるか否かを目視で判定できるよ
うに、設定されている防振ゴム成形品。ゴム成分100 ph
r に対して、シリカ粉末の含有量は20〜70phr であり、
カーボンブラックの含有量は40〜60phr であり、かつカ
ーボンブラック/シリカ粉末の重量比は20/80〜0.5 /
99.5である。バリの光透過度は厚さ1mmのときに20%以
上であり、厚さ2mmのときに5%以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は自動車用防振ゴム成
形品に関し、特にそのバリを目視することにより、金型
の破損等の欠陥を発見することができる自動車用防振ゴ
ム成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジン等の部品を車体に取り
付ける際に、防振ゴム成形品を介することにより、エン
ジン等の部品の振動をできるだけ吸収することが広く行
なわれている。特にエンジン用の防振ゴム成形品の場
合、高温のエンジンに長時間さらされるので、耐熱性に
優れていることが要求される。そのために、エチレン―
プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)等が広く使用
されている。
【0003】このような防振ゴム成形品用のゴム組成物
として、特開平5-239289号は、エチレン- プロピレン-
非共役ジエン共重合体ゴム又はエチレン- プロピレン-
非共役ジエン共重合体ゴムとジエン系ゴムとのブレンド
物と、特定のアルコキシシラン化合物と、比表面積が5
〜100 m2/g(BET 吸着量)の微粉珪酸及び/又は珪酸
塩とを含有する加硫可能なゴム組成物を提案している。
このゴム組成物はさらに5〜90m2/gの比表面積を有す
るカーボンブラック0.1 〜60重量を含有する。このた
め、このゴム組成物は動的特性、機械的強度、耐動的疲
労性及び耐熱老化性等に優れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5-239289号に記載の具体例では、カーボンブラックの含
有量は20〜40重量%であり、全体的に真っ黒で不透明で
ある。そのため、バリの約1mm以下の部分も実質的に不
透明であり、バリの厚さを目視により評価することは不
可能である。
【0005】一般に防振ゴム成形品は取り付け部材のフ
レームに一体的に密着するように、インサート成形法に
より作製されている。インサート成形は金型キャビティ
ー内に取り付け部材のフレームを載置した後で、ゴム組
成物を射出し、一体的に成形する方法である。このよう
にして得られるゴム成形品の外周には、不可避的に金型
の離型面に沿ってバリが形成されるが、正常に成形され
ている場合、すなわち金型に欠け等の破損がない場合に
は、バリの厚さはせいぜい1mm以下である。ところが金
型に欠け等の破損があると、その部分のバリが厚くな
る。厚いバリがある部分は加熱疲労劣化を起こしやす
く、その部分から亀裂が発生して、防振ゴム成形品全体
が破断することがしばしばある。
【0006】そこでもしバリの厚さを簡単にチェックす
ることができれば、防振ゴム成形品の亀裂を防止できる
のみならず、バリの厚肉化の原因である金型の破損も発
見できる。ところが、通常の防振ゴム成形品は、シリカ
粉末のみ含有するために白色であるか、多量のカーボン
ブラックを含有するために真っ黒である。そのため、い
ちいちバリの各部の厚さを計測しなければならず、バリ
の中に厚肉部があるか否かを簡単に発見することができ
ないという問題があった。
【0007】従って、本発明の目的は、バリの光透過度
を目視することにより、バリ中の厚肉部を簡単に発見
し、もって防振ゴム成形品の亀裂を防止するのみなら
ず、金型不良も簡単に判定できるような防振ゴム成形品
を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、防振ゴム成形品用のゴムにシリカ粉末及びカー
ボンブラックを配合することにより、ゴムの耐熱性、機
械的強度、耐久性等を向上させるとともに、カーボンブ
ラックの含有量を調整することにより、正常な薄いバリ
部分は光透過性であるが、異常に厚いバリ部分は実質的
に光不透過性であるようにすれば、防振ゴム成形品のバ
リの色を目視するだけで、金型不良による異常な厚みが
あるか否かを判定できることを発見し、本発明に想到し
た。
【0009】すなわち、本発明のバリを有する防振ゴム
成形品は、シリカ粉末及びカーボンブラックを含有し、
前記カーボンブラックの含有量は、(a) 前記バリのうち
厚さ1mm以下の部分は実質的に白色又は灰色の透明又は
半透明であるが、(b) 厚さ2mm以上の部分は実質的に黒
色で不透明であり、もって前記バリ中に厚さ2mm以上の
部分があるか否かを目視で判定できるように、設定され
ていることを特徴とする。具体的には、バリの光透過度
が厚さ1mmのときに20%以上であり、厚さ2mmのときに
5%以下であるように、シリカ粉末及びカーボンブラッ
クの含有量を設定するのが好ましい。
【0010】本発明の好ましい実施例では、ゴム成分10
0 phr に対して、シリカ粉末の含有量は20〜70phr であ
り、カーボンブラックの含有量は0.5 〜10phr であり、
かつカーボンブラック/シリカ粉末の重量比は20/80〜
0.5 /99.5である。また好ましいゴム成分は40万以上の
重量平均分子量を有するエチレン―プロピレン−ジエン
共重合体ゴムである。ゴム成分にさらにシリカ100 重量
%当たり3〜8重量%のカップリング剤を配合するのが
好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】[1] ゴム組成物 本発明の防振ゴム成形品用のゴム組成物は、ゴム成分の
他に、シリカ粉末、カーボンブラック、及び必要に応じ
てカップリング剤を含有する。以下、各成分について詳
述する。
【0012】(A) ゴム成分 本発明に使用し得るゴム成分としては、エチレン―プロ
ピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)のようなオレフィ
ン系ゴムの他に、天然ゴム(NR)、スチレン-ブタジエ
ン系ゴム(SBR )、ブタジエンゴム(BR)、イソプロピ
レンゴム(IR)、アクリロニトリル- ブタジエンゴム
(NBR )、クロロプレンゴム(CR)等のジエン系ゴムが
挙げられる。なかでも、EPDMは優れた耐熱性及び耐久性
を有するとともに、低い動倍率を有するために、好適で
ある。
【0013】EPDMのエチレン/プロピレンのモル比は、
30/70〜60/40であるのが好ましい。残部は実質的にジ
エンであり、ジエンとしては非共役ジエンが好ましい。
非共役ジエンの含有量は、ヨウ素価で表すと、一般に8
〜30であり、好ましくは8〜25である。
【0014】非共役ジエンの具体例としては、1,4-ヘキ
サジエン、1,6-オクタジエン、2-メチル- 1,5-ヘキサジ
エン、6-メチル-1,5- ヘプタジエン、7-メチル-1,6- オ
クタジエン等の鎖状非共役ジエン;シクロヘキサジエ
ン、ジシクロペンタジエン、メチルテトラヒドロインデ
ン、5-ビニルノルボルネン、5-エチリデン-2- ノルボル
ネン、5-メチレン-2- ノルボルネン、5-イソプロピリデ
ン-2- ノルボルネン、6-クロロメチル-5- イソプロペニ
ル-2- ノルボルネン等の環状非共役ジエン;2,3-ジイソ
プロピリデン-5- ノルボルネン、2-エチリデン-3- イソ
プロピリデン-5-ノルボルネン、2-プロペニル-2,2- ノ
ルボルナジエン、1,3,7-オクタトリエン、1,4,9-デカト
リエン等のトリエンが挙げられる。なかでも、1,4-ヘキ
サジエンおよび環状非共役ジエン、特に5-エチリデン-2
- ノルボルネンが好ましい。
【0015】EPDMは40万以上の重量平均分子量を有する
のが好ましい。このように高分子量のEPDMを使用する
と、ポリマーの自由長が増大するために末端成分が減
少し、振動入力時のヒステリシスロス成分が減少する結
果、動倍率が向上し、加振時の疲労耐久性が向上し、
機械的強度が向上するので、必要最小限のシリカ粉末
の添加で良くなり、その結果、振動入力時のヒステリシ
スロス成分が減少し、低動倍率化する。
【0016】(B) シリカ粉末 シリカ粉末は防振ゴム成形品の補強目的で添加する。シ
リカ粉末の平均粒径は7〜15μmであるのが好ましい。
またシリカ粉末の添加量は、ゴム成分100 phrに対し
て、一般に20〜70phr 、好ましくは40〜60phr である。
シリカ粉末の添加量が20phr 未満であると、ゴム組成物
の硬さ及び機械的強度のいずれも不十分であり、また70
phr 超では硬くなりすぎ、防振性が低下する。
【0017】(C) カーボンブラック カーボンブラックはゴム組成物の熱伝導性を向上するた
めに添加する。カーボンブラックとしては、SRF、G
PF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT
等が挙げられる。
【0018】カーボンブラックの添加量は、(a) バリの
うち厚さ1mm以下の部分は実質的に白色又は灰色の透明
又は半透明であるが、(b) 厚さ2mm以上の部分は実質的
に黒色で不透明であり、もってバリ中に厚さ2mm以上の
部分があるか否かを目視で判定できるように、設定す
る。バリは正常な成形では1mm以下の厚さしか有さない
が、破損等の金型不良があると、その部分に厚肉のバリ
が形成される。金型不良による厚肉部は通常2〜3mmの
厚さを有するが、そのような厚肉部があると、その部分
から亀裂が発生して、防振ゴム成形品全体が破断するこ
とがある。そのため、バリのうち厚肉部を目視により検
出できるために、防振ゴム成形品を形成するゴム組成物
の光透過度を設定する。
【0019】具体的には、(a) の正常なバリの場合、バ
リの厚さは通常0.3 〜0.5mm 程度であるが、実質的に白
色又は灰色の透明又は半透明である。定量的には、厚さ
1mmのバリの光透過度は20%以上である。また(b) の異
常なバリの場合、その厚肉部は実質的に黒色で不透明で
ある。定量的には、厚さ2mmのバリの光透過度は5%以
下である。1〜2mmの範囲では、バリの光透過度は5〜
20%の範囲を直線的に変化する。ただし多くの場合、金
型不良によるバリの厚肉化は2mm以上であり、1〜2mm
の範囲内では少ない。
【0020】上記条件を満たすカーボンブラックの添加
量は、具体的にはゴム成分100phr当たり0.5 〜10phr の
範囲内であり、好ましくは1〜3phr の範囲内である。
またカーボンブラック/シリカ粉末の重量比は一般に20
/80〜0.5 /99.5であり、好ましくは10/90 〜2/98であ
る。この範囲内にあると、ゴム組成物は良好な耐熱性を
有し、高温での耐疲労性及び耐久性に優れているととも
に、バリの目視により異常の発見が容易である。
【0021】(D) カップリング剤 必要に応じてゴム組成物に添加するカップリング剤は、
いわゆるシランカップリング剤と呼ばれるアルコキシシ
ラン化合物である。このようなカップリング剤の具体例
としては、ビス-3- (トリメトキシシリル)プロピル-
テトラスルファン、ビス-3- (トリエトキシシリル)プ
ロピル- テトラスルファン、ビス-3- (トリプロポキシ
シリル)プロピル- テトラスルファン等が挙げられる。
カップリング剤は、シリカ粉末やカーボンブラック等の
添加材のゴム組成物内への分散性を向上させる。
【0022】(E) その他の添加剤 その他に、加硫剤(架橋剤)、加硫助剤、加硫調節剤、
老化防止剤、酸化防止剤、補強剤等を添加するのが好ま
しい。
【0023】加硫剤としては有機過酸化物が好ましい。
有機過酸化物としては、例えば過酸化ベンゾイル、過酸
化ラウロイル、過酸化ジターシャリーブチル、過酸化ア
セチル、ターシャリーブチルペルオキシ安息香酸、過酸
化ジクミル、ペルオキシ安息香酸、ペルオキシ酢酸、タ
ーシャリーブチルペルオキシピバレート等の過酸化物類
や、アゾビスイソブチロニトリル等のジアゾ化合物類等
が好ましい。
【0024】加硫調節剤は望ましくない早期加硫を防止
する目的で使用するもので、メルカプトベンゾチアゾー
ル(MBT )、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、
2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩(ZnMBT )等の
チアゾール類、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾ
ールスルフェンアミド(CBS )等のスルフェンアミド
類、テトラメチルチウラムモノスルフィド(TMTM)、テ
トラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチ
ルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラ
ムジスルフィド(TBTD)、ジペンタメチレンチウラムテ
トラスルフィド(DPTT)等のチウラム類等があり、その
他にアルデヒド・アミン類、グアニジン類等を併用する
ことができる。
【0025】加硫助剤としては酸化亜鉛等の金属酸化物
が好ましい。また老化防止剤は加硫後に硬化、軟化、亀
裂発生、弾性喪失等の老化現象が起るのを防止するため
のもので、2−メルカプトベンゾイミダゾール亜鉛塩
(MBZ)、2,2,4-トリメチル-1,2- ジヒドロキノリン重合
物(TMDQ)、N,N'- ジフェニル−p−フェニレンジアミ
ン(DPPD)、p−フェニレンジアミン類等が有効であ
る。
【0026】[2] 防振ゴム成形品の構造 図1は本発明の一実施例によるエンジン取り付け用防振
ゴム成形品を示す。この防振ゴム成形品1は、金属製の
外筒11及び内筒12と、外筒11と内筒12の間に一体的に成
形されたゴム部材13とを有する。ゴム部材13は、内筒12
に密着したゴム部13aと、ゴム部13aの両側に間隔を開
けて設けられた一対のゴム部13b、13cと、全てのゴム
部と一体的であるとともに外筒11に密着したフリンジ部
13dとからなる。外筒11の外面には、サスペンションア
ーム15等の取り付け部材が固着している。ゴム部13aと
13bの間及びゴム部13aと13cの間には、それぞれバリ
16a、16bがある。
【0027】図2は図1のA-A 拡大断面図である。ゴム
部13aと13bの間のバリ16aは各ゴム部13a、13bの離
型面に相当する部位から延びているが、ゴム部13aと13
bとの間隔が狭い領域では、各バリ16aは連結している
こともある。これはバリ16bについても同じである。従
って、以下では特に断らない限り、両方のバリ16a、16
bを区別せずに、単にバリ16と呼ぶことにする。
【0028】図3は図1の防振ゴム成形品を射出成形す
る様子を示す断面図であって、(a)は金型3が開放した
状態を示し、(b) は型締めされた状態を示し、図1のB-
B 断面に相当する。金型3は、ゴム組成物の射出用ゲー
ト31aを有する上型31と、下型32と、一対の中型33a,
33bとからなり、金型3のキャビティー35内に外筒11及
び内筒12が載置される。図1及び図3から明らかなよう
に、隣接するゴム部の間に空間を設けるために、上型31
と下型32とが密着する部分37がある。その部分37では、
僅かな隙間にゴム組成物が流入するためにバリ16が形成
されるが、金型3が正常であれば隙間は極く僅かである
ので、バリ16の厚さは0.3 〜0.5mm 程度である。
【0029】ところが、図3に示すように、密着部分37
において上型31及び下型32のいずれかに欠け等の破損が
ある場合には、その部分にゴム組成物が流入し、バリ16
は異常に厚くなる。破損の深さは通常2〜3mmであるの
で、バリ16の異常部の厚さも2〜3mm程度である。
【0030】図4は本発明の別の実施例によるエンジン
取り付け用防振ゴム成形品4を示す。この防振ゴム成形
品4は、外筒41と、内筒42と、両者を接続するように一
体的に成形されたゴム部材43とからなり、ゴム部材43に
はバリ46がある。
【0031】また図5は本発明のさらに別の実施例によ
るエンジン取り付け用防振ゴム成形品5を示す。この防
振ゴム成形品5は、車体57と、エンジン58と、両者を接
続するように一体的に成形されたゴム部材53とからな
り、ゴム部材53にはバリ56がある。
【0032】また図6は本発明のさらに別の実施例によ
るエンジン取り付け用防振ゴム成形品6を示す。この防
振ゴム成形品6は、LWR 金具61と、UPR 金具62と、両者
を接続するように一体的に成形されたゴム部材63とから
なり、ゴム部材63にはバリ66がある。
【0033】また図7は本発明のさらに別の実施例によ
る排気パイプ取り付け用防振ゴム成形品7を示す。この
防振ゴム成形品7のゴム部材73にもバリ76がある。
【0034】[3] 防振ゴム成形品の製造方法 図3に示すように、まず金型3のキャビティー内にゴム
部材と一体化すべき部材、例えば外筒11及び内筒12を載
置したまま、金型3の中型33a、33bを締め、次いで上
型31を閉じる。金型3は加硫温度まで加熱されている。
この状態で上型31のゲート31aよりキャビティー内にゴ
ム組成物の溶融物を射出し、ゴム組成物を加硫させる。
最後に型開きして、ゴム成形品を取り出す。
【0035】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0036】実施例1 図3の金型を使用して、図8〜図10に示す防振ゴム成形
品8のサンプルを作製した。図8は正面図であり、図9
は図8のC-C 断面図であり、図10は図8のD-D断面図で
ある。防振ゴム成形品8は、外筒81と、内筒82と、両者
を一体的に接続する断面I字形のゴム部材83とからな
る。ゴム部材83の両側にはバリ86がある。図8〜図10に
サンプルの各部の寸法が示してある。
【0037】ゴム部材83の組成は、EPDM(住友化学工業
(株)製、601F)100phr、シリカ粉末(平均粒径:11μ
m)40phr 、FTカーボンブラック2phr 、酸化亜鉛4ph
r 、ステアリン酸1phr 、カップリング剤2phr からな
る。加硫剤として、有機過酸化物(ジクミルパオキサイ
ド)を2.7phr、イオウを少量添加し、加硫温度は170℃
であった。
【0038】上型31と下型32との密着部分37に欠けの全
くない金型を使用した場合、及び密着部分37に深さ2mm
の欠けを有する金型を使用した場合について、それぞれ
得られたサンプルのバリ86の厚さ、色調及び光透過度を
観察した。その結果、正常なサンプルのバリは0.3 〜0.
5mm 程度の厚さを有し、ほぼ白色〜灰色で透明感を有し
ていた。空気の光透過度を100 %とし、完全黒体の光透
過度を0%とすると、各バリの光透過度は40〜60%の範
囲に入っていた。これに対して、不良なサンプルのバリ
は2〜3mm程度の厚さを有し、ほぼ黒色で不透明であっ
た。各バリの光透過度は5%以下であった。これから、
本発明の防振ゴム成形品の場合、バリの異常は光透過性
を目視で観察することにより発見できることが分かる。
【0039】次に正常なサンプル及び不良なサンプルの
両方に対して、変位14mmの振動を加え、ゴム部材83に亀
裂が発生するまでの加振回数を測定した。また正常なサ
ンプルの場合、変位14mmの振動の他に変位16mmの振動を
加えたときについても、ゴム部材83に亀裂が発生するま
での加振回数を測定した。加振変位と亀裂が発生するま
での加振回数(耐久加振回数)との関係を図11に示す。
図11から明らかなように、正常なサンプルの場合、変位
16mmの加振の場合でも耐久加振回数は50万回程度であ
り、変位14mmの加振の場合には200 万回近くあった。こ
れに対して、不良なサンプルの場合、耐久加振回数は4
万回〜20万回と少なかった。
【0040】実施例2 実施例1のEPDM系ゴム組成物において、種々の配合量の
シリカ粉末を配合したときの引っ張り強度及び硬さを測
定した。シリカ粉末の配合量と引っ張り強度及び硬さと
の関係を図12に示す。図12から明らかなように、シリカ
粉末の配合量が増大するにつれて、引っ張り強度及び硬
さのいずれも増大する。
【0041】実施例3 実施例1のEPDM系ゴム組成物において、EPDMの含有量を
変化させたときの動倍率及び引っ張り強度を測定した。
その結果を図13に示す。図13から明らかなように、EPDM
の含有量が増大するにつれて、動倍率及び引っ張り強度
のいずれも低下する。
【0042】実施例4 実施例1のEPDM系ゴム組成物において、EPDMの重量平均
分子量を変化させたときの動倍率及び加工性を測定し
た。その結果を図14に示す。図14から明らかなように、
EPDMの重量平均分子量が増大するにつれて、動倍率及び
加工性のいずれも低下する。
【0043】実施例5 実施例1のEPDM系ゴム組成物において、カーボンブラッ
ク/シリカ粉末の比率を変化させたときの動倍率を測定
した。その結果を図15に示す。図15から明らかなよう
に、カーボンブラック/シリカ粉末の比率が増大するに
つれて、動倍率が低下する。図示の通り、本発明では20
/80〜0.5 /99.5のカーボンブラック/シリカ粉末の比
率を採用している。この範囲で、バリの目視による判定
を簡単に行なうことができる。
【0044】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の防振ゴム成
形品には、シリカ粉末及びカーボンブラックが含有され
ているとともに、カーボンブラックの含有量が調整され
ているので、正常な薄いバリ部分は光透過性であるが、
異常に厚いバリ部分は実質的に光不透過性となってい
る。そのため、防振ゴム成形品のバリの色を目視するだ
けで、金型不良による異常な厚みがあるか否かを判定で
きることを発見することができる。従って、異常に厚い
バリ部分による防振ゴム成形品の亀裂等の問題を防止す
ることができるのみならず、金型不良の発見も簡単に行
なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるエンジン取り付け用
防振ゴム成形品を示す正面図である。
【図2】 図1のA-A 断面図である。
【図3】 図1の防振ゴム成形品を成形するための金型
を示す断面図である。
【図4】 本発明の別の実施例によるエンジン取り付け
用防振ゴム成形品を示す正面図である。
【図5】 本発明のさらに別の実施例によるエンジン取
り付け用防振ゴム成形品を示す正面図である。
【図6】 本発明のさらに別の実施例によるエンジン取
り付け用防振ゴム成形品を示す正面図である。
【図7】 本発明のさらに別の実施例による排気パイプ
取り付け用防振ゴム成形品を示す正面図である。
【図8】 実施例1において製造し、測定した防振ゴム
成形品のサンプルを示す正面図である。
【図9】 図8のC-C 断面図である。
【図10】 図8のD-D 断面図である。
【図11】 実施例1の正常なサンプル及び不良なサンプ
ルの各々について、加振変位と耐久加振回数との関係を
示すグラフである。
【図12】 実施例1に使用したEPDM系ゴム組成物につい
て、シリカ粉末の配合量と引っ張り強度及び硬さとの関
係を示すグラフである。
【図13】 実施例1に使用したEPDM系ゴム組成物につい
て、EPDMの含有量と動倍率及び引っ張り強度との関係を
示すグラフである。
【図14】 実施例1に使用したEPDM系ゴム組成物につい
て、EPDMの重量平均分子量と動倍率及び加工性との関係
を示すグラフである。
【図15】 実施例1に使用したEPDM系ゴム組成物につい
て、カーボンブラック/シリカ粉末の比率と動倍率との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1,4〜8・・・防振ゴム成形品 11,81・・・・外筒 12,82・・・・内筒 13,43,53,63,73,83・・・ゴム部材 16,46,56,66,76,86・・・バリ 3・・・金型 31・・・上型 32・・・下型 33a,33b・・・中型 37・・・金型の密着部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16F 15/08 F16F 15/08 B // B62D 24/02 B62D 27/04 Z Fターム(参考) 3J048 AA01 BA19 BD04 EA01 3J059 AB12 AE03 BA42 BA74 BC08 BC19 BD07 EA04 GA09 4F071 AA11 AA12 AA12X AA13 AA13X AA15 AA15X AA20 AA20X AA22 AA22X AA34 AA34X AB03 AB26 AC16 AE02 AH17 BB05 BC07 4J002 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 AC091 BB151 DA037 DJ016 EX088 FD148 FD150 GM01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バリを有する防振ゴム成形品において、
    シリカ粉末及びカーボンブラックを含有し、前記カーボ
    ンブラックの含有量は、(a) 前記バリのうち厚さ1mm以
    下の部分は実質的に白色又は灰色の透明又は半透明であ
    るが、(b) 厚さ2mm以上の部分は実質的に黒色で不透明
    であり、もって前記バリ中に厚さ2mm以上の部分がある
    か否かを目視で判定できるように、設定されていること
    を特徴とする防振ゴム成形品。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の防振ゴム成形品におい
    て、ゴム成分100 phr に対して、前記シリカ粉末の含有
    量は20〜70phr であり、前記カーボンブラックの含有量
    は0.5 〜10phr であり、かつカーボンブラック/シリカ
    粉末の重量比は20/80〜0.5 /99.5であることを特徴と
    する防振ゴム成形品。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の防振ゴム成形品
    において、前記ゴム成分は40万以上の重量平均分子量を
    有するエチレン―プロピレン−ジエン共重合体ゴムであ
    ることを特徴とする防振ゴム成形品。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の防振ゴ
    ム成形品において、前記ゴム成分がさらにシリカ100 重
    量%当たり3〜8重量%のカップリング剤を含有するこ
    とを特徴とする防振ゴム成形品。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の防振ゴ
    ム成形品において、前記バリの光透過度は厚さ1mmのと
    きに20%以上であり、厚さ2mmのときに5%以下である
    ことを特徴とする防振ゴム成形品。
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