JP2001059172A - 成膜装置および成膜方法 - Google Patents

成膜装置および成膜方法

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JP2001059172A
JP2001059172A JP11234683A JP23468399A JP2001059172A JP 2001059172 A JP2001059172 A JP 2001059172A JP 11234683 A JP11234683 A JP 11234683A JP 23468399 A JP23468399 A JP 23468399A JP 2001059172 A JP2001059172 A JP 2001059172A
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film forming
material supply
film
thin film
forming apparatus
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JP11234683A
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Hideo Fujii
秀雄 藤井
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Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多彩な膜組成・膜構成を得ることができ、所望
の薄膜を短時間で効率的に製造でき、特に、傾斜屈折率
薄膜を容易に形成することができる成膜装置およびこの
成膜装置を用いた成膜方法を提供することにある。 【解決手段】成膜装置1は、チャンバ2と、基板3を保
持する保持部4と、膜厚計5と、シャッタ6と、第1の
材料供給源7と、第2の材料供給源8と、駆動系11
と、制御手段12とを有している。第1の材料供給源7
は、チャンバ2の底部に固定・配設されている。第2の
材料供給源8は、駆動系11を備え、基板3の成膜面に
対して垂直方向に移動することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、成膜装置および成
膜方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、眼鏡レンズやカメラレンズのよ
うな光学部品には、薄膜を積層させた多層膜からなる光
学薄膜が設けられている。光学薄膜は、通常、屈折率の
異なる層を交互に積層し、所望の光学特性を得るが、そ
の他にも、層内で屈折率が連続的に変化する傾斜屈折率
薄膜により所望の光学特性を得る方法がある。
【0003】傾斜屈折率薄膜としては、反射防止膜、マ
イナスフィルタ、偏向ビームスプリッタ等に用いられる
ルーゲットフィルタ(Rugate Filter)が挙げられる。
【0004】そのような傾斜屈折率薄膜の製造方法は、
従来、屈折率の異なる複数の材料の蒸発源をそれぞれ設
け、それらからの蒸発速度を制御する第1の方法と、チ
ャンバ内に導入する反応ガスの混合比を制御し、混合比
に基づいた薄膜を連続的に積層させる第2の方法とが知
られる。
【0005】しかしながら、第1の方法の場合、急激に
蒸発速度を変更することは困難であり、所望の光学特性
を有する薄膜を得るには、多くの製造時間を必要とする
という欠点を有する。
【0006】また、第2の方法の場合、チャンバ内での
反応ガス濃度を一定にするまでの時間が長く、製造時間
に長時間を要する。さらに、膜組成は、蒸発源と反応ガ
スの混合比とで決定されるので膜組成の種類は限定され
る。そのため、傾斜屈折率薄膜において屈折率の幅(差)
を大きくとれず所望の光学特性を得難い。よって、膜厚
を厚くする必要があり、このことからも製造時間が長時
間となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、多彩
な膜組成・膜構成を得ることができ、所望の薄膜を短時
間で効率的に製造でき、特に、傾斜屈折率薄膜を容易に
形成することができる成膜装置およびこの成膜装置を用
いた成膜方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(14)の本発明により達成される。
【0009】(1) チャンバと、チャンバ内に配置さ
れた複数の材料供給源と、薄膜形成対象物を保持する保
持部とを有し、気相成膜法により材料供給源から供給さ
れる膜材料により薄膜形成対象物に成膜する成膜装置で
あって、前記材料供給源の少なくとも1つが移動可能で
あり、前記薄膜形成対象物に対する距離が可変であるこ
とを特徴とする成膜装置。
【0010】これにより、移動可能な材料供給源を移動
し、該材料供給源と薄膜形成対象物との距離を接近/離
間させることで、薄膜の構成成分の比率を任意に設定し
たり、その比率を連続的に変化させたりすることができ
る。よって、多彩な膜組成・膜構成を容易に実現でき、
特に、傾斜屈折率薄膜をも短時間で効率的に製造するこ
とができる。
【0011】(2) 前記距離は、チャンバを閉鎖した
ままでチャンバ外部から変更が可能である上記(1)に
記載した成膜装置。
【0012】これにより、チャンバを閉鎖したままチャ
ンバ外部から材料供給源の移動を変更することができ、
成膜作業を中断することなく、製造時間を短縮すること
ができる。
【0013】(3) 前記材料供給源からの材料供給速
度を検出する検出手段を有する上記(1)または(2)
に記載の成膜装置。これにより、材料供給速度を検出で
き、所望の膜組成・膜構成を実現できる。
【0014】(4) 前記検出手段の検出値に基づいて
前記材料供給速度を一定となるよう制御する制御手段が
ある上記(3)に記載の成膜装置。
【0015】これにより、薄膜形成対象物と材料供給源
との距離を変更することで膜の組成を制御でき、所望の
薄膜を容易に得ることができる。
【0016】(5) 前記薄膜形成対象物に成膜する薄
膜の膜厚をモニタするモニタ手段を有する上記(1)な
いし(4)のいずれかに記載の成膜装置。
【0017】これにより、成膜時の膜厚をモニタするこ
とができ、所望の膜厚を形成することができる。
【0018】(6) 前記材料供給源の移動により、該
材料供給源およびその他の材料供給源の前記薄膜形成対
象物との距離の大小関係を逆転することができる上記
(1)ないし(5)のいずれかに記載の成膜装置。
【0019】これにより、得られる薄膜における屈折率
の幅を拡大またはシフトすることができる。
【0020】(7) 前記材料供給源の移動は、前記薄
膜形成対象物の成膜面に対して垂直方向に行われる上記
(1)ないし(6)のいずれかに記載の成膜装置。これ
により、薄膜形成対象物側への材料供給源の接近/離間
を効率的に行う。
【0021】(8) 前記材料供給源の移動は、前記薄
膜形成対象物との接近/離間を周期的に行う上記(1)
ないし(7)のいずれかに記載の成膜装置。
【0022】これにより、薄膜形成対象物の成膜面に屈
折率が連続的に変化する薄膜、例えば、ルーゲットフィ
ルタのような傾斜屈折率薄膜を形成することができる。
【0023】(9) 前記材料供給源を移動するための
駆動源としてステッピングモータを備えた上記(1)な
いし(8)のいずれかに記載の成膜装置。
【0024】これにより、材料供給源の移動が、高速
で、かつ所定の駆動量を正確に行うことができる。
【0025】(10) 前記駆動源を制御する制御手段
を有する上記(9)に記載の成膜装置。
【0026】これにより、成膜装置の自動化が図れ、成
膜を繰り返し行った場合に再現性良く成膜できる。
【0027】(11) 前記薄膜形成対象物に傾斜屈折
率薄膜を形成するための成膜装置である上記(1)ない
し(10)のいずれかに記載の成膜装置。これにより、
薄膜形成対象物に傾斜屈折率薄膜を形成することができ
る。
【0028】(12) チャンバと、チャンバ内に配置
された複数の材料供給源とを有する成膜装置を用いて薄
膜形成対象物に成膜する成膜方法であって、前記材料供
給源の少なくとも1つを移動することにより、薄膜形成
対象物との距離を変更しつつ、成膜を行うことを特徴と
する成膜方法。
【0029】これにより、移動可能な材料供給源を移動
し、該材料供給源と薄膜形成対象物との距離を接近/離
間させることで、薄膜の構成成分の比率を任意に設定し
たり、その比率を連続的に変化させたりすることができ
る。よって、多彩な膜組成・膜構成を容易に実現でき、
特に、傾斜屈折率薄膜をも短時間で効率的に製造するこ
とができる。
【0030】(13) チャンバと、チャンバ内に配置
された複数の材料供給源とを有する成膜装置を用いて薄
膜形成対象物に成膜する成膜方法であって、前記材料供
給源の少なくとも1つを薄膜形成対象物と接近/離間す
るよう周期的に移動しつつ成膜することを特徴とする成
膜方法。
【0031】これにより、薄膜形成対象物の成膜面に
は、屈折率が連続的に変化する薄膜、特に、ルーゲット
フィルタのような傾斜屈折率薄膜を形成することができ
る。
【0032】(14) 前記各材料供給源からの材料供
給速度をそれぞれ一定にしつつ成膜を行う上記(12)
または(13)に記載の成膜方法。
【0033】これにより、薄膜形成対象物と材料供給源
との距離を変更することで膜組成を制御でき、所望の薄
膜を容易に得ることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の成膜装置および前
記成膜装置を用いた成膜方法を添付図面に示す好適実施
形態に基づいて詳細に説明する。なお、説明中「膜厚」
とは、物理的膜厚を意味するものとする。
【0035】本発明の成膜装置は、気相成膜法により成
膜を行う装置である。この気相成膜法としては、例え
ば、真空蒸着法、イオンアシスト蒸着法、イオンプレー
ティング、スパッタリング等が挙げられる。特に、真空
蒸着法は、多種の材料に適用が可能であり、成膜条件の
制御が比較的簡易であることから、膜厚、屈折率の再現
性に優れ、目的とする多層薄膜を精度よく形成すること
ができる。また、成膜装置の構成が比較的簡単であると
いう利点もある。
【0036】以下の説明では、代表的に真空蒸着法によ
り成膜を行う成膜装置について説明する。
【0037】図1は、本発明の成膜装置の第1実施形態
を示す断面図、図2は、図1中の駆動系および駆動系近
傍の部分拡大断面図、図3は、本発明の成膜装置で得ら
れた薄膜の屈折率と基板間距離との関係を示すグラフ、
図4は、薄膜の分光反射率特性(実測値および目標値)
を示すグラフ、図5は、図4中、分光反射特性(目標
値)を得るための計算により求めた屈折率分布図(屈折
率プロファイル)、図6は、本発明の成膜装置で用いら
れた駆動系の1サイクルを示すグラフである。
【0038】図1に示すように、成膜装置1は、チャン
バ(真空炉)2と、基板(薄膜形成対象物)3を保持す
る保持部4と、膜厚計5と、シャッタ6と、第1の材料
供給源(固定材料供給源)7と、第2の材料供給源(可
動材料供給源)8と、駆動系11と、制御手段12と、
加熱ヒータ(図示せず)とを有している。
【0039】チャンバ2には、複数の管路が接続されて
いる。その管路の1つは、チャンバ2内の雰囲気ガスを
排気する真空ポンプ(図示せず)に接続されている。チ
ャンバ2と真空ポンプの間には、バルブ13が取付けら
れている。また、他の管路は、雰囲気ガス(不活性ガ
ス、反応ガス等)を導入するための管路である。その管
路の途中には、バルブ14が取付けられている。
【0040】このチャンバ2の雰囲気としては、通常、
非酸化性雰囲気、例えば、減圧(真空)状態下、あるい
は窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガスが好ましい。
ここで雰囲気中には、少量の反応ガス(酸素ガス等)を
導入することができる。酸化チタンには、TiO、Ti
23、TiO2があるが、成膜の際、これらが混合して
基板3に成膜する可能性がある。そのため、チャンバ2
内の酸素分圧を制御することにより蒸発物と酸素原子と
の結合を調整して所望の価数の酸化チタンを得ることが
できる。
【0041】例えば、TiO、Ti23、TiO2のう
ちで光の吸収が最も少ないTiO2を基板3に成膜しよ
うとするには、酸素分圧を比較的高くすることが好まし
い。このときの酸素分圧は、5×10-3Pa以上にして成
膜することが好ましく、1×10-2〜3×10-2Paにし
て成膜することがより好ましい。5×10-3Pa未満で
は、結合する酸素原子が不足し、TiOやTi23の量
が増大するおそれがある。
【0042】また、チャンバ2上部には、保持部4が設
けられている。この保持部4は、基板ホルダ41と、回
転軸42と、基板ホルダ回転機構43とで構成されてい
る。
【0043】基板ホルダ41は、チャンバ2内の上部に
配置されている。この基板ホルダ41の全体形状は、円
盤状をなしている。
【0044】基板ホルダ41には、基板3の基板面に垂
直方向に、すなわち、図1中上下方向に平行な複数の貫
通した開口411が形成されている。開口411の形状
は、基板3の形状に対応し、本実施形態では、円形状を
なしている。
【0045】回転軸42は、チャンバ2内の上部と上壁
21とを貫通して、その一端が基板ホルダ41に設置さ
れている。
【0046】回転軸42が通る貫通孔には、シール部材
22が設置され、チャンバ2内部と外気とを遮断してい
る。
【0047】チャンバ2の外部には、支持部材(図示せ
ず)により基板ホルダ回転機構43が設置されている。
【0048】基板ホルダ回転機構43は、モータ(図示
せず)と、減速手段(図示せず)等とを内蔵しており、
このモータの回転を減速手段で減速しつつ、回転軸42
に伝達する。なお、モータの作動/停止、回転速度、回
転方向等は、後述する制御手段12により制御される。
【0049】基板ホルダ41の上面412には、複数の
基板(成膜形成対象物)3が保持されている。基板3の
形状は、円盤状をなしている。それぞれ、基板3は、基
板ホルダ41の上面412に開放する開口411に対応
するよう配置されている。そして、それぞれの基板3に
は、対応した開口411内の領域に薄膜が形成される。
【0050】この基板3としては、各種の光学ガラス
や、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリア
リレート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の樹脂材料等
の光学材料が挙げられる。
【0051】また、基板ホルダ41近傍には、膜厚計5
が配置されている。この膜厚計5は、支持部材51に支
持され、基板3の成膜面と同等の成膜が形成される位置
に膜厚モニタ(モニタ手段)として設置されている。
【0052】膜厚計5の内部に組込まれた水晶振動子の
固有振動数の変化から薄膜の膜厚を検出する。この検出
値は、制御手段12に入力される。制御手段12は、入
力された検出値に基づいて基板3の膜厚を求めることが
できる。これにより、所望の膜厚を精度良く形成するこ
とができる。
【0053】また、基板ホルダ41の下部近傍には、シ
ャッタ6が配置されている。シャッタ6側部の一部は、
チャンバ2の側部に設置・固定され、シャッタ6の全体
を支持している。
【0054】図1に示すように、シャッタ6は、基板3
と蒸発源から蒸発した材料(成膜材料)とを遮断するよ
う閉じられている。これにより、シャッタ6の開放前に
基板3に薄膜が形成することを防止できるので精度の高
い膜厚を得ることができる。
【0055】シャッタ6の開閉の制御方法は、後述の制
御手段12についての説明の部分で詳細に説明する。
【0056】また、基板ホルダ41と上壁21との間に
は、加熱ヒータが配置されている。この加熱ヒータは、
チャンバ2内の基板3および雰囲気を加熱する。この
際、光学ガラスの場合には、基板温度を150〜350
℃に加熱・保持することが好ましく、200〜300℃
に加熱・保持することがより好ましい。これにより、得
られる薄膜の膜密度が向上する。樹脂材料等の光学材料
を使う場合には、基板変形を生じない程度に加熱・保持
することが好ましい。なお、基板3および雰囲気の温度
は、加熱ヒータ近傍に設置された熱電対(図示せず)に
より計測され、計測値は制御手段12に入力される。そ
の計測値に基づいて制御手段12が加熱ヒータを制御す
る。
【0057】チャンバ2内の底部には、第1の材料供給
源7と第2の材料供給源8とが隣接して配置されてい
る。第1の材料供給源7は、チャンバ2内の底面に固定
された固定材料供給源であり、第2の材料供給源8は、
その底部に後述する駆動系11を備えた移動可能な可動
材料供給源である。
【0058】まず、第1の材料供給源7は、蒸発源71
と、ルツボ72と、電子銃73と、電子銃用電源731
と、膜厚計74と、支持部材741とで構成されてい
る。
【0059】ルツボ72内には、蒸発源71が配置され
ている。この第1の材料供給源7の側部には、電子銃7
3が設置されている。該電子銃73は、高エネルギー密
度の電子ビーム732を放出し、ルツボ72内の蒸発源
71を加熱し、蒸発させる。
【0060】第1の材料供給源7の上部には、所定の高
さに設置された膜厚計74が設置され、支持部材741
に支持されている。
【0061】この膜厚計74は、前述の膜厚計5と同様
に水晶振動子の固定振動数の変化から膜厚を検出する。
この検出値は、後述する制御手段12に入力される。こ
れにより、後述する制御手段12は、材料供給速度を制
御することができる。材料供給速度の制御については、
後述する。
【0062】電子銃用電源731は、チャンバ2の外部
に設置されている。電子銃用電源731からの配線によ
り電子銃73に電力を供給する。電子銃73の電力は、
制御手段12により制御される。
【0063】次に、第2の材料供給源8は、蒸発源81
と、ルツボ82と、電子銃83と、電子銃用電源831
と、膜厚計84と、支持部材841と、駆動系11とで
構成されている。
【0064】上記においてルツボ82に配置される蒸発
源81は、蒸発源71とは異なる組成の材料とされる。
【0065】ルツボ82、電子銃83、電子銃用電源8
31、膜厚計84、支持部材841は、前述のルツボ7
2、電子銃73、電子銃用電源731、膜厚計74、支
持部材741と同様のものである。
【0066】駆動系11は、チャンバの底部と底壁23
とを貫通して設置されている。以下、図2を用いて駆動
系11を詳細に説明する。
【0067】駆動系11は、ベローズ管15と、ステッ
ピングモータ16と、ピニオンギア17と、ラックギア
18が形成された支持部材25と、ガイド部材19とを
有している。
【0068】図2中上部、第2の材料供給源8の下面8
21にベローズ管15の上部が固着されている。このベ
ローズ管15は、伸縮自在であり、後述する支持部材2
5の駆動に対応して伸縮する。ベローズ管15の形状
は、中空円筒状をなしている。ベローズ管15の内部
は、空洞部26を形成している。
【0069】空洞部26内では、第2の材料供給源8の
下面821に支持部材25の上部が固定されている。支
持部材25は、ガイド部材19に支持されている。ま
た、支持部材25の側部には、レール27が形成されて
おり、このレール27により、支持部材25は、ガイド
部材19に沿って図2中の上下方向にのみ移動する。こ
れにより、支持部材25は、第2の材料供給源8を上下
方向、すなわち、基板3の成膜面に垂直な方向に移動す
ることができ、第2の材料供給源8の基板3側への接近
/離間を効率的に行うことができる。
【0070】また、この支持部材25には、レール27
の反対側の側部にラックギア18が形成されている。支
持部材25の近傍には、ステッピングモータ16が配置
されている。ステッピングモータ16の回転軸には、ラ
ックギア18と歯合するピニオンギア17が取付けられ
ている。このステッピングモータ16の駆動により生じ
る回転力は、ピニオンギア17およびラックギア18を
介して支持部材25に伝達され、支持部材25を高速
で、かつ所望の移動距離を正確に上下方向に移動するこ
とができる。
【0071】また、ステッピングモータ16は、後述す
る制御手段12により、チャンバ2を閉鎖したままチャ
ンバ2の外部からその駆動を制御できるので、材料供給
源と基板との距離を必要時にはいつでも、特に、成膜作
業中でも変更することできる。よって、前記距離を変更
するためにチャンバ2を開く等の成膜作業を中断するこ
となく、製造時間を短縮することができる。
【0072】制御手段12は、通常、マイクロコンピュ
ータ(CPU)で構成されている。制御手段12は、基
板ホルダ回転機構43、シャッタ6、電子銃用電源73
1、831、ステッピングモータ16等を制御してい
る。
【0073】制御手段12は、前述した基板ホルダ回転
機構43のモータの作動/不作動を制御し、さらに、作
動中の回転速度、回転方向等を制御する。この回転速度
は、2〜100rpmであることが好ましく、10〜50r
pmであることがより好ましい。2rpm未満では、膜厚を
均一化することが困難であり、100rpmを超えると、
回転の遠心力により基板3が固定位置から外れるおそれ
がある。なお、回転方向は、一方向に限るものではな
く、例えば、正回転と逆回転を組み合わせた回転であっ
てもよい。
【0074】成膜の際、各材料供給源からのそれぞれの
材料供給速度と、材料供給源と基板との距離の2つの条
件により膜組成が決定されるが、その内の材料供給速度
を一定の速度に固定しておけば、前記距離の変更のみで
膜の組成を制御できるので所望の薄膜を容易に得ること
ができる。この場合、制御手段12は、蒸発源71、8
1においてそれぞれの材料供給速度が一定になるよう電
子銃73、83の作動を制御する。
【0075】制御手段12は、各材料供給源からのそれ
ぞれの材料供給速度を経時的に変化させるよう制御して
もよい。特に、制御手段12は、第1の材料供給源7お
よび第2の材料供給源8からの材料供給速度を各材料供
給源の移動する距離に応じて可変とするよう制御しても
よい。例えば、第2の材料供給源8が基板3側に近づい
たときにその材料供給速度を大とすれば、基板3の成膜
面には、蒸発源81の材料が優先的に成膜され、第2の
材料供給源8が遠ざかったときにその材料供給速度を小
とすれば、基板3の成膜面には、蒸発源71の材料が優
先的に成膜される。これにより、基板3に形成される薄
膜における含有成分の濃淡(含有量の差)をより大きく
することができる。
【0076】材料供給速度は、例えば、蒸発源近傍に設
置された膜厚計74、84に1秒間に形成される膜厚と
して知ることができ、制御手段12は、その膜厚計7
4、84の検出値に基づいてそれぞれの材料供給速度を
制御する。
【0077】成膜開始時において、制御手段12は、前
述の膜厚計74、84の検出値に基づいてそれぞれの材
料供給速度があらかじめ設定した速度に安定したと判断
したら、シャッタ6を開く。
【0078】また、成膜終了時において、制御手段12
は、膜厚計5からの検出値に基づいて所望の膜厚に達し
たと判断したら、シャッタ6を閉じる。これにより、過
剰な成膜を防止することができ、精度の高い膜厚を得る
ことができる。
【0079】薄膜を形成するにおいて、制御手段12
は、ステッピングモータ16の作動/不作動、駆動量、
駆動のタイミング等をあらかじめ設定されたプログラム
に従ってシーケンス制御する。これにより、成膜装置1
の自動化が図れ、成膜を繰り返し行った場合に再現性良
く成膜できる。
【0080】また、第2の供給材料源8の移動を基板3
に対して接近/離間を周期的に行うよう制御した場合、
基板3の成膜面に屈折率が連続的に変化する薄膜、例え
ば、ルーゲットフィルタのような傾斜屈折率薄膜を形成
することができる。
【0081】前述の接近/離間の周期を1サイクルとし
た場合、求める傾斜屈折率薄膜を形成するには、1サイ
クルにおける移動距離、材料供給速度(蒸発速度)、チ
ャンバ2内の雰囲気等の諸条件により異なるが、その一
例を挙げれば、1サイクルを10〜500秒で10サイ
クル以上で行うことが好ましく、1サイクルを30〜1
50秒で20サイクル以上で行うことがより好ましい。
1サイクルの間隔が狭すぎると、往復動を行うピニオン
ギア17およびラックギア18への負担が集中し、摩耗
・損傷等を起こしやすく、成膜装置1の使用寿命を縮め
る。また、1サイクルの間隔が広すぎると、膜厚が過剰
に厚くなり使用用途を狭め、長時間の製造時間が必要と
なり生産性を低下させる。また、サイクルの回数が少な
すぎると、所望の光学特性を得ることができないおそれ
が生じる。
【0082】なお、本発明においてステッピングモータ
16の制御は、シーケンス制御に限るものではなく、手
動制御でもよい。
【0083】ルーゲットフィルタのような傾斜屈折率薄
膜を形成する場合について、第1の材料供給源7と基板
3との距離(以下、単に「第1の材料供給源7の基板間
距離」という)と、第2の材料供給源8と基板3との距
離(以下、単に「第2の材料供給源8の基板間距離」と
いう)と、成膜される薄膜材料の屈折率との関係を説明
する。なお、真空蒸着法では、蒸発源からの蒸発量を一
定にした場合、基板での蒸着量が基板と蒸発源との間の
距離の2乗に反比例する関係が成立する。
【0084】第2の材料供給源8は、基板3側に対し接
近/離間する。この場合、第2の材料供給源8が最も下
降するとき、その基板間距離が最長となる。このとき、
第2の材料供給源8の基板間距離は、第1の材料供給源
7の基板間距離にほぼ等しくなる。また、第2の材料供
給源8が最も上昇する場合にその基板間距離が最短とな
る。
【0085】前述の基板間距離の位置関係において、各
材料供給源7および8の蒸発速度を1対1の比率とした
場合、得られる薄膜の屈折率の幅、すなわち、高屈折率
の部位と低屈折率の部位との差(以下、単に「屈折率の
幅」という)は、蒸発源81の材料の屈折率と蒸発源7
1の材料の屈折率との和の半分程度の屈折率から蒸発源
81の材料の屈折率に近い屈折率までの範囲となる。
【0086】また、各材料供給源7および8の蒸発速度
の比率は、1対1に限らず、任意の比率に設定すること
ができる。これにより、得られる薄膜の屈折率の幅(範
囲)をシフトすることができる。前述のような成膜装置
を用いて前記気相成膜法により傾斜屈折率薄膜を形成し
た実施例について、以下に説明する。
【0087】[I]薄膜の形成 まず、基板3には、光学ガラス(Bk7;屈折率1.5
2)を用いた。固定された第1の材料供給源7には、蒸
発源71としてTiO2(屈折率2.25)を配置し
た。駆動系11に設置された第2の材料供給源8には、
蒸発源81としてSiO2(屈折率1.47)を配置し
た。また、各材料供給源7、8には、それぞれの上面か
ら100mmのところに膜厚計74、84を設置した。ま
た、TiO 2の基板間距離を800mmと定め、駆動系1
1に設置したSiO2の基板間距離を350〜750mm
と定めた。なお、薄膜を形成させる際、蒸発源と基板と
の距離は、基板ホルダ41が回転するため変化する。本
明細書では、基板ホルダ41が1回転した際の蒸発源と
基板との平均距離を基板間距離とする。このような条件
下で、以下の手順により成膜を行った。
【0088】まず、チャンバ2内を約2×10-3Paの真
空度まで真空ポンプで排気した。また、加熱ヒータによ
りチャンバ2内の基板3および雰囲気を加熱し、基板3
が約250℃に達するまで加熱した。保持部4を駆動し
て、基板ホルダ41を20rpmの回転速度で回転させ
た。
【0089】次に、電子銃73、83からは電子ビーム
732、832が蒸発源71、81に照射され、それぞ
れの蒸発源を融解した。それぞれの蒸発源71、81か
らの蒸発量を膜厚計74、84で検出しつつ、その検出
値に基づいて制御手段12が電子銃電源731、831
の電力を制御し、膜厚計74へのTiO2の成膜速度が
60nm/sec、膜厚計84へのSiO2の成膜速度が40n
m/secとなるようにフィードバック制御した。
【0090】次に、バルブ14を開き、チャンバ2内に
酸素ガスを導入し、酸素分圧を2.5×10-2Paとし
て、蒸発源71からの蒸発物が基板3上でTiO2とな
るよう設定した。
【0091】次に、シャッタ6を開放し、任意の基板3
への成膜を開始した。膜厚を膜厚計5でモニタし、モニ
タした検出値に基づいて制御手段12により膜厚を求め
た。所定の膜厚に達したと制御手段12が判断した後、
シャッタ6を閉鎖し、成膜を終了した。
【0092】成膜の際、SiO2の基板間距離を350m
m、450mm、550mm、650mm、750mmと変更
し、それぞれの距離で膜厚が約100nmになるまで成膜
を行った。そして、それぞれの距離で得られた薄膜の各
屈折率を測定した。その結果を図3に示す。
【0093】図3に示すように、SiO2の基板間距離
を変更することにより、基板3上に成膜された薄膜の屈
折率が1.64〜1.91の間で連続的に変化すること
が認められた。
【0094】[II] 傾斜屈折率薄膜の形成 前述した[I]の結果に基づいてSiO2からの基板間距
離を350〜750mmの間で接近/離間を周期的に行っ
た。その際、図4に点線で示された分光反射特性を有す
る傾斜屈折率薄膜を得るよう成膜を行った。このとき、
図6に示すように駆動系11の往復動(1サイクル)
は、約43秒の周期であり、図5に示すように屈折率変
化のサイクルが27サイクルなので、これと同じように
前記往復動を27サイクル行った。形成された薄膜の膜
厚は、約2700nmであった。図4中に得られた傾斜屈
折率薄膜の分光反射特性を実線で示した。
【0095】図4に示すように、得られた傾斜屈折率薄
膜の分光反射曲線は、計算による分光反射曲線と近似し
ていることが認められた。これにより、本発明の成膜装
置1を用いてほぼ所望の傾斜屈折率薄膜を得られたこと
が確認された。
【0096】次に、第2実施形態について説明する。こ
の場合、第1実施形態の成膜装置との共通点については
説明を省略し、主な相違点を説明する。
【0097】図7は、本発明の成膜装置の第2実施形態
を示す断面図である。本実施形態の成膜装置1は、第1
の材料供給源7の設定位置が第1実施形態と異なる。す
なわち、第1の材料供給源7とチャンバ2の底部との間
に支持部材75が配置されている。
【0098】図7に示すように、第1の材料供給源7
は、支持部材75により所定の高さに設置されている。
第1の材料供給源7の高さは、蒸発源71が第2の材料
供給源8の移動ストロークの最高位と最低位の中間位置
(二点鎖線で示す)となるように設定されている。
【0099】図7のような成膜装置1においてルーゲッ
トフィルタのような傾斜屈折率薄膜を形成する場合、第
1の材料供給源7の基板間距離と第2の材料供給源8の
基板間距離と成膜される薄膜の屈折率との関係を説明す
る。
【0100】第2の材料供給源8の基板間距離が最短の
場合、すなわち、第2の材料供給源8が図7中一点鎖線
で示された位置に移動した場合、基板3には、蒸発源8
1の材料が優先的に成膜され、蒸発源81の材料の屈折
率に近い薄膜が形成される。
【0101】第2の材料供給源8の基板間距離が最長の
場合、すなわち、第2の材料供給源8が図7中実線で示
された位置に移動した場合、基板3には、蒸発源71の
材料が優先的に成膜され、蒸発源71の材料の屈折率に
近い薄膜が形成される。
【0102】以上のように第1の材料供給源7の基板間
距離と第2の材料供給源8の基板間距離との距離の大小
関係が逆転するよう第2の材料供給源8を移動すること
により、得られる傾斜屈折率薄膜の屈折率の幅を拡大ま
たはシフトすることができる。
【0103】また、第1の材料供給源7は、その高さを
変更するようになっていてもよい。その高さを変更する
手段としては、例えば、支持部材75に第1の材料供給
源7の設置高さを変更するためのアジャスタ機構が取付
けられていたり、高さの異なる支持部材75を適宜交換
して使用する構成とすることが挙げられる。
【0104】また、前述した支持部材75の形状および
設置位置(例えば、図7中の左右方向の位置)を変更し
てもよい。なお、このような調整は、通常、成膜を開始
する以前に行う。
【0105】次に、第3実施形態について説明する。こ
の場合、第1実施形態の成膜装置との共通点については
説明を省略し、主な相違点を説明する。
【0106】図8は、本発明の成膜装置の第3実施形態
を示す断面図である。本実施形態の成膜装置1は、第1
の材料供給源7が移動可能であることが第1実施形態と
異なる。すなわち、第2の材料供給源8と同様に駆動系
11が第2の材料供給源8の底部に設置され、第1の材
料供給源7の蒸発源71と基板3との距離が変動する。
【0107】第1の材料供給源7に設置された駆動系1
1は、第2の材料供給源8に設置された駆動系11と同
様に制御手段12により制御される。
【0108】図8のような成膜装置1において第1の材
料供給源7の基板間距離と、第2の材料供給源8の基板
間距離と、成膜される薄膜の屈折率との関係を説明す
る。
【0109】第1の材料供給源7の上昇/下降と第2の
材料供給源8の上昇/下降とを逆位相で行う。すなわ
ち、第1の材料供給源7が最高位にあるとき、第2の材
料供給源8を最低位にし、第2の材料供給源8が最低位
にあるとき、第1の材料供給源7を最高位にあるように
する。これにより、得られる薄膜の屈折率の幅を最も広
くすることができる。
【0110】また、前述のように両材料供給源の上昇/
下降を逆位相で周期的に行うことにより、ルーゲットフ
ィルタのような傾斜屈折率薄膜における含有成分の濃淡
(含有量の差)をより大きくすることができる。これに
より、所望の光学特性を得る上で、より前記サイクルの
回数を少なくできる。従って、膜厚をより薄くすること
ができ、製造時間を短縮することができる。
【0111】以上のように、本発明の成膜装置および前
記成膜装置を用いた成膜方法を各実施形態に基づいて説
明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、
各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに
置換することができる。
【0112】例えば、本成膜装置は、屈折率の異なる物
質を交互に積層し、多層光学薄膜を形成することに用い
てもよい。その一例を述べると、可動材料供給源を所定
の高さに設定し、固定した後、該材料供給源と他の材料
供給源の作動を択一的に行って、両材料供給源の材料に
よる薄膜を交互に形成する。また、材料供給源の作動の
切換の際、シャッタを一旦閉じる操作を組合わせてもよ
く、この場合には、隣接する層間の境界をよりシャープ
とすることができる。
【0113】
【発明の効果】以上述べたように、多彩な膜組成・膜構
成を有する薄膜を形成することができ、特に、傾斜屈折
率薄膜を容易に形成することができる。
【0114】また、チャンバを閉鎖したまま、チャンバ
外部から材料供給源の移動ができるようにすると、所望
の薄膜をより短時間で簡単に成膜することができ、生産
性の向上が図れる。
【0115】傾斜屈折率薄膜等を形成する場合、蒸発源
からの基板間距離と、他の蒸発源からの基板間距離との
距離の大小関係を逆転するよう移動させることにより、
得られる薄膜の屈折率の幅を拡大またはシフトすること
ができる。これにより、設計の幅を拡大し、所望の光学
特性を得る上で、膜厚(総厚)をより薄くすることがで
き、製造時間を短縮することができる。
【0116】また、基板と蒸発源との距離を変更する駆
動源としてステッピングモータを用いることで、得られ
る薄膜を精度良く形成することができ、特に、傾斜屈折
率薄膜の生産性を向上することができる。
【0117】このような成膜装置により成膜される薄
膜、特に、ルーゲットフィルタのような傾斜屈折率薄膜
は、設計通り製造できるので、これらを用いた眼鏡、カ
メラ、望遠鏡等の光学機器および光学部品の性能を十分
に発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成膜装置の第1実施形態を示す断面図
である。
【図2】図1中、駆動系および駆動系近傍を示す拡大断
面図である。
【図3】本発明の成膜装置で得られた薄膜の屈折率と基
板間距離との関係を示すグラフである。
【図4】薄膜の分光反射率特性(実測値および目標値)
を示すグラフである。
【図5】図4中、分光反射特性(目標値)を得るための
計算により求めた屈折率分布図である。
【図6】本発明の成膜装置で用いられた駆動系の1サイ
クルを示すグラフである。
【図7】本発明の成膜装置の第2実施形態を示す断面図
である。
【図8】本発明の成膜装置の第3実施形態を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 成膜装置 2 チャンバ(真空炉) 21 上壁 22 シール部材 23 底壁 3 基板 4 保持部 41 基板ホルダ 411 開口 412 上面 42 回転軸 43 基板ホルダ回転機構 5 膜厚計 51 支持部材 6 シャッタ 7 第1の材料供給源(固定材料供給源) 71 蒸発源 72 ルツボ 73 電子銃 731 電子銃電源 732 電子ビーム 74 膜厚計 741 支持部材 75 支持部材 8 第2の材料供給源(可動材料供給源) 81 蒸発源 82 ルツボ 821 下面 83 電子銃 831 電子銃電源 832 電子ビーム 84 膜厚計 841 支持部材 11 駆動系 12 制御手段 13 バルブ 14 バルブ 15 ベローズ管 16 ステッピングモータ 17 ピニオンギア 18 ラックギア 19 ガイド部材 25 支持部材 26 空洞部 27 レール

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバと、チャンバ内に配置された複
    数の材料供給源と、薄膜形成対象物を保持する保持部と
    を有し、気相成膜法により材料供給源から供給される膜
    材料により薄膜形成対象物に成膜する成膜装置であっ
    て、 前記材料供給源の少なくとも1つが移動可能であり、前
    記薄膜形成対象物に対する距離が可変であることを特徴
    とする成膜装置。
  2. 【請求項2】 前記距離は、チャンバを閉鎖したままで
    チャンバ外部から変更が可能である請求項1に記載した
    成膜装置。
  3. 【請求項3】 前記材料供給源からの材料供給速度を検
    出する検出手段を有する請求項1または2に記載の成膜
    装置。
  4. 【請求項4】 前記検出手段の検出値に基づいて前記材
    料供給速度が一定となるよう制御する制御手段がある請
    求項3に記載の成膜装置。
  5. 【請求項5】 前記薄膜形成対象物に成膜する薄膜の膜
    厚をモニタするモニタ手段を有する請求項1ないし4の
    いずれかに記載の成膜装置。
  6. 【請求項6】 前記材料供給源の移動により、該材料供
    給源およびその他の材料供給源の前記薄膜形成対象物と
    の距離の大小関係を逆転することができる請求項1ない
    し5のいずれかに記載の成膜装置。
  7. 【請求項7】 前記材料供給源の移動は、前記薄膜形成
    対象物の成膜面に対して垂直方向に行われる請求項1な
    いし6のいずれかに記載の成膜装置。
  8. 【請求項8】 前記材料供給源の移動は、前記薄膜形成
    対象物との接近/離間を周期的に行う請求項1ないし7
    のいずれかに記載の成膜装置。
  9. 【請求項9】 前記材料供給源を移動するための駆動源
    としてステッピングモータを備えた請求項1ないし8の
    いずれかに記載の成膜装置。
  10. 【請求項10】 前記駆動源を制御する制御手段を有す
    る請求項9に記載の成膜装置。
  11. 【請求項11】 前記薄膜形成対象物に傾斜屈折率薄膜
    を形成するための成膜装置である請求項1ないし10の
    いずれかに記載の成膜装置。
  12. 【請求項12】 チャンバと、チャンバ内に配置された
    複数の材料供給源とを有する成膜装置を用いて薄膜形成
    対象物に成膜する成膜方法であって、 前記材料供給源の少なくとも1つを移動することによ
    り、薄膜形成対象物との距離を変更しつつ、成膜を行う
    ことを特徴とする成膜方法。
  13. 【請求項13】 チャンバと、チャンバ内に配置された
    複数の材料供給源とを有する成膜装置を用いて薄膜形成
    対象物に成膜する成膜方法であって、 前記材料供給源の少なくとも1つを薄膜形成対象物と接
    近/離間するよう周期的に移動しつつ成膜することを特
    徴とする成膜方法。
  14. 【請求項14】 前記各材料供給源からの材料供給速度
    をそれぞれ一定にしつつ成膜を行う請求項12または1
    3に記載の成膜方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003038142A1 (en) * 2001-11-02 2003-05-08 Galileo Vaccum System S.R.L. Apparatus for vacuum deposition, specifically for metallizing plastic film
US7507522B2 (en) 2004-05-20 2009-03-24 E. I. Dupont De Nemours And Company Photoresists comprising polymers derived from fluoroalcohol-substituted polycyclic monomers

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WO2003038142A1 (en) * 2001-11-02 2003-05-08 Galileo Vaccum System S.R.L. Apparatus for vacuum deposition, specifically for metallizing plastic film
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