JP2010242202A - 蒸着装置 - Google Patents

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博之 大工
Kenji Kamikawa
健司 上川
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Abstract

【課題】基板に対する蒸着速度が大幅に変更されても、検出ノズルから検出素子に対する蒸着速度を精度よく検出して、フィードバック制御を適正に行う。
【解決手段】真空状態の成膜室11内で、複数の蒸着ノズル15を有する分散容器14を基板12に対向して配置し、この分散容器14に検出ノズル32を貫設するとともに、検出ノズル32に対向して蒸着速度検出素子33を配置し、検出ノズル32の放出口に対して蒸着速度検出素子33を接近離間させる蒸着速度調整手段34を設け、蒸着速度に対応して検出ノズル32の放出口32aと蒸着速度検出素子33との距離を調整する。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸着速度(蒸着レートともいう)検出装置を有する蒸着装置に関する。
たとえば特許文献1には、アップデポジションタイプの蒸着装置が開示されている。この蒸着装置は、真空状態に保持される成膜室の上部に保持具を介して基板が保持され、この基板に対向して成膜室の下部に複数の放出ノズルを有する分散容器が配置されている。そして、成膜室の下方に蒸着材料を蒸発させるための複数の蒸発セルが設置され、これら蒸発セルに接続されて制御バルブを有する材料導入管が、成膜室の底壁を貫通して前記分散容器に接続されている。さらに分散容器の上面に複数の蒸着ノズルが設けられている。
基板の近傍に基板への蒸着速度をモニタするための第1水晶振動子が配置されている。また各分散容器の側部に、材料の一部を放出する検出ノズルがそれぞれ設けられており、これら検出ノズルに対向して蒸着速度を検出する第2水晶振動子がそれぞれ配置されている。
上記従来構成において、第2水晶振動子により分散容器から第2水晶振動子に対する蒸着速度を検出して膜厚制御装置により制御バルブを制御するフィードバック制御を行っている。第1水晶振動子は基板に対する蒸着速度をモニタリングするためのものである。
特開2008−75095号公報
しかしながら、精度よく検出できるように、基板に対する蒸着速度に対応して、水晶振動子に対する蒸着速度が設定されているが、基板に対する蒸着速度の変化が大きすぎると不具合が生じることがある。
蒸発源の基板に対する蒸着速度を10Å/secとして安定化蒸着する時に、第2水晶振動子に対する蒸着速度が1Å/secの適正値に設定されている場合、この蒸発源を用いて、基板に対する蒸着速度が0.1Å/secで安定化蒸着するように変更された場合、第2水晶振動子に対する蒸着速度も1/100の0.01Å/secとなり、検出信号が極めて小さくなる。このように適正値である1Å/secに比べて検出信号が大幅に小さくなると、第2水晶振動子における信号/ノイズ比(S/N比)が小さくなってノイズの影響が大きくなり、適正なフィードバック制御ができないという問題がある。
また基板に対する蒸着速度を0.1Å/secで安定化蒸着にした時に、第2水晶振動子に対する蒸着速度を1Å/secに設定しておくと、基板に対する蒸着速度が10Å/secで安定化蒸着するように変更した時に、第2水晶振動子に対する蒸着速度が100Å/secとなって大量の材料が第2基水晶振動子に蒸着され、第2水晶振動子の寿命が極端に短くなるという問題が生じる。
これを防止する対策として、口径の異なる検出ノズルを複数個用意しておき、基板に対する蒸着速度が変更されるごとに、口径の異なる検出ノズルと交換して、水晶振動子に対する蒸着速度を適正な検出値を得ることが考えられる。しかし、口径の異なる検出ノズルを複数個用意するためにコストが嵩むとともに、基板に対する蒸着速度が変更されるごとに検出ノズルを交換する作業に時間がかかり、生産性が低下するという問題があった。
本発明は、被蒸着材に対する蒸着速度が大幅に変更されても、検出ノズルを口径の異なるものに交換することなく、精度よく蒸着速度を検出することができ、また水晶振動子の寿命が短くなることもない蒸着速度検出装置を有する蒸着装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、
真空状態に保持される成膜室内に、複数の蒸着ノズルを有する分散容器が被蒸着材に対向して配置され、蒸着材料を蒸発させる蒸発セルと前記分散容器とを、制御バルブが介在された材料導入管により接続した蒸着装置において、
前記分散容器に検出ノズルを貫設するとともに、当該検出ノズルに対向して配置されて当該検出ノズルから放出される蒸着材料の蒸着速度を検出する蒸着速度検出素子を設け、
前記検出ノズルの放出口と前記蒸着速度検出素子との少なくとも一方を、他方に対して接近離間させる蒸着速度調整手段を設けたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、
蒸着速度調整手段は、固定された検出ノズルに対して、蒸着速度検出素子を接近離間させる素子調整装置からなり、
前記蒸着速度検出素子の検出信号により制御バルブを操作するとともに、被蒸着材に対する蒸着速度に対応して前記素子調整装置を操作し、前記検出ノズルの放出口と前記蒸着速度検出素子の距離を調整する蒸着制御装置を設けたものである。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の構成において、
蒸着速度調整手段は、検出ノズルを出退自在または伸縮自在に構成するとともに、前記検出ノズルを出退または伸縮してその放出口を蒸着速度検出素子に接近離間させるノズル調整装置からなり、
前記蒸着速度検出素子の検出信号により制御バルブを操作するとともに、被蒸着材に対する蒸着速度に対応して前記ノズル調整装置を操作して前記検出ノズルの放出口と前記蒸着速度検出素子との距離を調整する蒸着制御装置を設けたものである。
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の構成において、
蒸着制御装置は、
蒸着速度:Q(Å/sec)、検出ノズルの放出口と蒸着速度検出素子との距離:L(mm)、蒸着速度に関する係数:kとすると、
Q(L)=k(1/L)…(1)式に基づいて、
前記検出ノズルの放出口と前記蒸着速度検出素子との距離:Lを求め、素子調整装置またはノズル調整装置を操作するように構成されたものである。
請求項1記載の発明によれば、分散容器から被溶着材に対する蒸着速度が変更された時に、蒸着速度調整手段により、検出ノズルの放出口と蒸着速度検出素子との距離を変更することで、蒸着速度検出素子に対する蒸着速度を適正範囲に変更することができる。これにより、適正な大きさの検出信号を得ることができて検出信号/ノイズ比(S/N比)を十分に大きくできてノイズに影響されることもなく、制御バルブの制御を適正に行うことができ、また蒸着速度検出素子に対する蒸着速度が増大して寿命が極端に短くなることもない。
請求項2記載の発明によれば、蒸着速度調整手段を構成する素子調整装置により、検出ノズルの放出口に対して蒸着速度検出素子を接近離間させて互いの距離を調整することにより、蒸着速度検出素子に対する蒸着速度を適正値に調整することができる。
請求項3記載の発明によれば、蒸着速度調整手段を構成するノズル調整装置により、蒸着速度検出素子に対して検出ノズルの放出口を接近離間させてお互いの距離を調整することにより、蒸着速度検出素子に対する蒸着速度を適正値に調整することができる。
請求項4記載の発明によれば、蒸着制御装置により、(1)式に基づいて、検出ノズルの放出口と蒸着速度検出素子との距離:Lを求め、素子調整装置またはノズル調整装置を操作することにより、検出ノズルの放出口と蒸着速度検出素子とを距離を精度良く調整することができる。
本発明に係る蒸着装置の実施例1を示す概略構成図である。 素子調整装置を有する蒸着速度調整手段の構成図である。 蒸着速度と距離の関係を示すグラフである。 本発明に係る蒸着装置の実施例2を示し、ノズル調整装置を有する蒸着速度調整手段の構成図である。 本発明に係る蒸着装置の実施例3を示し、他のノズル調整装置を有する蒸着速度調整手段の構成図である。
以下、本発明に係る蒸着装置の実施例1を図1〜図3に基づいて説明する。
(全体構造)
図1に示すように、真空状態に保持される成膜室11において、上部に被蒸着材である基板12を支持する基板保持具13が配置され、成膜室11の下部に基板12に対向して分散容器14が配置されている。そして、成膜室11の下部外方に、第1,第2蒸着材料をそれぞれ蒸発させる加熱装置を具備した第1,第2蒸発セル16A,16Bが設置されている。そして第1,第2蒸発セル16A,16Bに接続された材料導入管18A,18Bが合流管18Cに合流され、この合流管18Cが成膜室11の底壁を貫通して分散容器14の底壁14d中央に接続されている。そしてこれら材料導入管18A,18Bに、蒸着速度を制御可能な第1,第2制御バルブ17A,17Bが介在されている。
分散容器14の上壁14uには、複数の蒸着ノズル15が所定間隔をあけて貫設されている。またこれら蒸着ノズル15に、開口部を開閉可能な開閉シャッター装置19が設置されており、この開閉シャッター装置19は、開口部を開閉可能な放出穴19bを有するシャッター板19aと、このシャッター板19aを水平方向に所定量スライドさせて蒸着ノズル15を開閉するシャッター駆動部19cとで構成されている。
これにより、第1,第2蒸発セル16A,16Bで蒸発された蒸着材料を材料導入管18A,18Bから第1,第2制御バルブ17A,17Bを介して分散容器14に導入し、蒸着ノズル15から基板12に向かって蒸着材料を放出して基板12に均一に蒸着することができる。
(蒸着速度検出装置)
この成膜室11には、基板12に対する蒸着速度を検出するための蒸着速度検出装置31が設けられている。
蒸着速度検出装置32は、分散容器14の一側部側壁14sに貫設されて蒸発材料の一部を放出する検出ノズル32と、この検出ノズル32に対向して配置された水晶振動子からなる可動式の蒸着速度検出素子33と、検出ノズル32の放出口32aと蒸着速度検出素子33との距離を調整し蒸着速度検出素子33に対する蒸着速度を調整可能な蒸着速度調整手段34と、蒸着速度検出素子33の検出信号に基づいて蒸着速度を求める蒸着速度検出部35とを具備し、その検出値が蒸着速度検出部35から蒸着制御装置21に出力されている。
図2に示すように、蒸着速度調整手段34は、固定式の検出ノズル32の放出口32aに対して蒸着速度検出素子33を接近離間移動させることにより、蒸着速度検出素子33に対する蒸着速度を調整する素子調整装置36により構成されている。この素子調整装置36はたとえばラック・ピニオン機構からなる直線移動装置からなり、この直線移動装置は、検出ノズル32の軸心と平行に移動自在に案内されて蒸着速度検出素子33の素子ホルダー37を有するラック部材38と、このラック部材38のラック歯に噛合するピニオン39と、このピニオン39を正逆回転して蒸着速度検出素子33を移動し位置調整可能な調整用モータ40と、この調整用モータ40の回転方向および回転角から蒸着速度検出素子33の位置を検出可能なロータリエンコーダ(素子位置検出器)41とを具備している。
蒸着制御装置21は、操作器22からの操作信号と、蒸着速度検出部35により検出された検出値とに基づいて、蒸発セル16A,16Bの加熱温度や制御バルブ17A,17Bの開閉度、開閉シャッター装置19の開閉をそれぞれ制御するものである。
また蒸着制御装置21により、調整駆動部23を介して素子調整装置36の調整用モータ40を制御し、検出ノズル32の放出口32aに対する蒸着速度検出素子33の距離を調整することにより、蒸着速度検出素子33に適正な蒸着速度で蒸着させることができる。
ところで、蒸着速度検出素子33に蒸着される蒸着速度:Q(Å/sec)、蒸着速度検出ノズル32の放出口32aと蒸着速度検出素子33の距離:L(mm)、蒸着速度に関する係数:k(≒1)とすると、蒸着速度:Qと距離:Lの間に、
Q(L)=k(1/L)…(1式)の関係が成り立つ。
またここで、蒸着速度に関する係数k≒1であり、(1式)によれば、図4に示すように、Qと(1/L)とがほぼ直線となる比例関係となる。これは、距離:Lが長いほど、蒸着速度:Qが少なくなることを示している。
ここで蒸着速度:Q1,Q2、距離:L1,L2とすると、
(1式)Q1=k(1/L1)、Q2=k(1/L2)から、
Q1×k(1/L2)=Q2×k(1/L1
Q2/Q1=k(1/L2)/k(1/L1
Q2/Q1=L1/L2となり、
√(Q2/Q1)=L1/L2…(2式)となる。
蒸着制御装置21では、最初に設定された蒸着速度:Q1、距離:L1とし、操作器22から入力された基板12に対する蒸着速度に対応して、蒸着速度検出素子33に対して目標となる蒸着速度:Q2とすると、(2式)に基づいて目標とする距離:L2を求め、調整駆動部23を介して直線移動装置の調整用モータ40を駆動して蒸着速度検出素子33を移動させ、蒸着速度検出ノズル32の放出口32aと蒸着速度検出素子33との距離をL2として、蒸着速度検出素子33に対する蒸着速度をQ2にすることができる。
上記構成における蒸着作業を説明する。
まず、必要に応じてマスクが取り付けられた基板12を成膜室11に搬入して基板保持具13に取り付ける。第1蒸発セル16Aに第1の蒸着材料を投入して加熱、蒸発させ、第1制御バルブ17Aを開けて、第1の蒸着材料を材料導入管18Aから分散容器14に導入する。分散容器14では、シャッター装置19により蒸着ノズル15が閉鎖されており、蒸着速度検出装置31により蒸着速度が求められる。すなわち、分散容器14内の蒸発材料が検出ノズル32から蒸着速度検出素子33に放出されて蒸着され、蒸着速度検出素子33の検出信号に基づいて蒸着速度検出部35により蒸着速度検出素子33に対する蒸着速度が検出される。
蒸着制御装置21では、蒸着速度検出部35の検出値に基づいて第1制御バルブ17Aを操作し、目的の蒸着速度になるようにフィードバック制御する。そして目的の蒸着速度になると、シャッター装置19を開放して第1の蒸着材料を蒸着ノズル15から基板12に向かって放出させ安定化蒸着する。
安定化蒸着中は、蒸着速度検出装置31により蒸着速度検出素子33で検出された検出信号が、一定時間ごとに蒸着速度検出部35を介して膜厚制御装置21に出力されており、膜厚制御装置21では、この検出値に基づいて第1制御バルブ17Aをフィードバック制御して、基板12に対する蒸着速度が適正な値となるように制御する。
所定の蒸着時間が経過すると、シャッター装置19を閉じるとともに、第1制御バルブ17Aを閉じて第1の蒸着材料の蒸着が完了する。
次に第2の蒸着材料を第2蒸発セル16Bで蒸発させて次の膜を蒸着する。
この時、たとえば第1の蒸着材料による蒸着速度検出素子33に対する蒸着速度:Q1=10(Å/sec)で、検出ノズル32の放出口32aと蒸着速度検出素子33の距離:L1=10(mm)であった場合、第2の蒸着材料による蒸着速度検出素子33に対する蒸着速度を、第1の蒸着材料の1/10となるQ2=1(Å/sec)とする場合、蒸着制御装置21では(2)式に基づいて距離:L2を求める。
すなわち、
√(Q2/Q1)=L1/L2…(2)式から
√0.1=10/L2
10/√(1/10)=L2
L2≒3.16(mm)となる。
また、第2の蒸着材料の蒸着速度検出素子33に対する蒸着速度が第1の蒸着材料の10倍のQ2=100(Å/sec)とする場合、(2)式から
√(100/10)=10/L2
10×√10=L2
L2≒31.6(mm)となる。
このようにして求められた距離L2に基づいて、蒸着制御装置21により素子調整装置36の調整用モータ40を駆動して蒸着速度検出素子33の位置を変更する。
蒸着作業は、第2蒸発セル16Bに第2の蒸着材料を投入して加熱、蒸発させ、第2制御バルブ17Bを開けて、第2の蒸着材料を材料導入管18Bから分散容器14に導入する。分散容器14では、シャッター装置19により蒸着ノズル15が閉鎖されており、蒸着速度検出装置31により蒸着速度が検出されている。
蒸着制御装置21では、この検出値に基づいて第2制御バルブ17Bを操作して、目的の蒸着速度になるようにフィードバック制御される。そして目的の蒸着速度になると、シャッター装置19を開放して第2の蒸着材料を蒸着ノズル15から基板12に向かって放出させ安定化蒸着する。さらに安定化蒸着中も、蒸着速度検出装置31において一定時間ごとに検出されており、膜厚制御装置21により第2制御バルブ17Bをフィードバック制御して、基板12に対する蒸着速度を一定になるように制御する。
所定の蒸着時間が経過すると、シャッター装置19を閉じるとともに、第2制御バルブ17Bを閉じて第2の蒸着材料の蒸着が完了する。
(実施例1の効果)
上記実施例1によれば、分散容器14から蒸着ノズル15を介して放出される蒸着材料の基板12に対する蒸着速度が変更された時に、蒸着速度調整手段34により、検出ノズル32の放出口32aと蒸着速度検出素子33との距離を変更することで、蒸着速度検出素子33に対する蒸着速度を適正値に変更することができる。これにより、蒸着速度検出素子33の検出信号/ノイズ比(S/N比)を十分に大きくして、精度よく検出することができ、この検出値に基づいて第1,第2制御バルブ17A,17Bをフィードバック制御して、基板12に対する蒸着速度を安定して保持することができる。また蒸着速度検出素子33への蒸着速度が増大されて寿命が極端に短くなることもない。
また蒸着速度調整手段34を素子調整装置36により構成し、素子調整装置36により蒸着速度検出素子33を検出ノズル32の放出口32aに対して接近離間させて、放出口32aと蒸着速度検出素子33とを適正距離に調整するので、蒸着速度検出素子33に対する蒸着速度を適正に検出することができる。
さらに、基板12に対する蒸着速度が変更された時には、蒸着制御装置21により、(2)式に基づいて、検出ノズル32の放出口32aと蒸着速度検出素子33との距離を求め、素子調整装置36を操作して蒸着速度検出素子33を精度良く適正距離にすることができる。
[実施例2]
実施例1における蒸着速度調整手段34は、検出ノズル32の放出口32aを固定し、蒸着速度検出素子33を接近離間させる素子調整装置を設けたが、実施例2では、図4に示すように、検出ノズル32の放出口32aの位置を調整する蒸着速度調整手段51を設けたものである。なお、実施例1と同一部材には、同一符号を付して説明を省略する。
実施例2における蒸着速度調整手段51は、分散容器14の一側部側壁14sに貫設されたガイド筒54内にスライド自在に設けられた出退式の検出ノズル55と、この検出ノズル55に対向する位置に素子ホルダー52を介して固定された蒸着速度検出素子(水晶振動子)53と、検出ノズル55をスライドさせて放出口を移動させ蒸着速度検出素子53と放出口55aとの距離を調整可能なノズル調整装置56とにより構成されている。ノズル調整装置56はたとえばラック・ピニオン機構からなる直線移動装置からなり、この直線移動装置は、検出ノズル55の軸心と平行に移動自在に案内されて検出ノズル55に連結部材57を介して連結されたラック部材58と、このラック部材58のラック歯に噛合するピニオン59と、このピニオン58を正逆回転可能な調整用モータ60と、調整用モータ60の回転方向および回転角から検出ノズル55の放出口55aの位置を検出可能なロータリエンコーダ(ノズル位置検出器)61とを具備している。
上記実施例2の構成によれば、基板12に対する蒸着速度に対応してノズル調整装置56を操作し、検出ノズル55の放出口55aを蒸着速度検出素子53に対して接近離間させて放出口55aと蒸着速度検出素子53との距離を調整し、蒸着速度検出素子53に対する蒸着速度を適正値にすることができる。これにより、検出信号に対するノイズの影響も少なく、また蒸着速度検出素子53の寿命が短くなることもない。
さらに蒸着制御装置21により、(1)式に基づいて、検出ノズル55の放出口55aと蒸着速度検出素子53との距離を求め、ノズル調整装置56を操作することにより、検出ノズル55の放出口55aと蒸着速度検出素子53とを精度良く適正距離に調整することができる。
[実施例3]
実施例3は実施例2と同様に放出口を出退させるものであるが、図5に示すように、分散容器14の一側部側壁14sに貫設された伸縮式の検出ノズル71を貫設して放出口71aを出退自在とし、ノズル調整装置56により、検出ノズル71を伸縮させて放出口71aを移動させ、放出口71aと蒸着速度検出素子53との距離を調整可能にしたもので、同一構造のノズル調整装置56が設けられている。なお、実施の形態2と同一部材には、同一符号を付して説明を省略する。
実施例3によれば、実施例1または2と同様の作用効果を奏することができる。
なお、上記実施例1〜3では、直線移動装置としてラック・ピニオン機構を説明したが、これに限るものではなく、ボールねじ機構や電動シリンダ装置などを使用することができる。
11 成膜室
12 基板(被蒸着材)
14 分散容器
15 蒸着ノズル
16A 第1蒸発セル
16B 第2蒸発セル
17A 第1制御バルブ
17B 第2制御バルブ
19 開閉シャッター装置
21 蒸着制御装置
31 蒸着速度検出装置
32 検出ノズル
32a 放出口
33 蒸着速度検出素子
34 蒸着速度調整手段
35 第2蒸着速度検出部
36 素子調整装置
51 蒸着速度調整手段
53 蒸着速度検出素子
55 検出ノズル
55a 放出口
56 ノズル調整装置
71 検出ノズル
71a 放出口

Claims (4)

  1. 真空状態に保持される成膜室内に、複数の蒸着ノズルを有する分散容器が被蒸着材に対向して配置され、蒸着材料を蒸発させる蒸発セルと前記分散容器とを、制御バルブが介在された材料導入管により接続した蒸着装置において、
    前記分散容器に検出ノズルを貫設するとともに、当該検出ノズルに対向して配置されて当該検出ノズルから放出される蒸着材料の蒸着速度を検出する蒸着速度検出素子を設け、
    前記検出ノズルの放出口と前記蒸着速度検出素子との少なくとも一方を、他方に対して接近離間させる蒸着速度調整手段を設けた
    ことを特徴とする蒸着装置。
  2. 蒸着速度調整手段は、固定された検出ノズルに対して、蒸着速度検出素子を接近離間させる素子調整装置からなり、
    前記蒸着速度検出素子の検出信号により制御バルブを操作するとともに、被蒸着材に対する蒸着速度に対応して前記素子調整装置を操作し、前記検出ノズルの放出口と前記蒸着速度検出素子の距離を調整する蒸着制御装置を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  3. 蒸着速度調整手段は、検出ノズルを出退自在または伸縮自在に構成するとともに、前記検出ノズルを出退または伸縮してその放出口を蒸着速度検出素子に接近離間させるノズル調整装置からなり、
    前記蒸着速度検出素子の検出信号により制御バルブを操作するとともに、被蒸着材に対する蒸着速度に対応して前記ノズル調整装置を操作して前記検出ノズルの放出口と前記蒸着速度検出素子との距離を調整する蒸着制御装置を設けた
    ことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  4. 蒸着制御装置は、
    蒸着速度:Q(Å/sec)、検出ノズルの放出口と蒸着速度検出素子との距離:L(mm)、蒸着速度に関する係数:kとすると、
    Q(L)=k(1/L)…(1)式に基づいて、
    前記検出ノズルの放出口と前記蒸着速度検出素子との距離:Lを求め、素子調整装置またはノズル調整装置を操作するように構成された
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の蒸着装置。
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