JP2001058096A - 洗濯機の制御装置 - Google Patents

洗濯機の制御装置

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JP2001058096A
JP2001058096A JP11235043A JP23504399A JP2001058096A JP 2001058096 A JP2001058096 A JP 2001058096A JP 11235043 A JP11235043 A JP 11235043A JP 23504399 A JP23504399 A JP 23504399A JP 2001058096 A JP2001058096 A JP 2001058096A
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motor
inverter circuit
washing
pump motor
switching
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JP11235043A
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English (en)
Inventor
Mitsusachi Kiuchi
光幸 木内
Yutaka Inoue
豊 井上
Masashi Kanetake
政司 兼武
Shigeru Matsuo
松尾  繁
Hisashi Hagiwara
久 萩原
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インバータ回路により洗濯モータとポンプモ
ータを駆動させる洗濯機の制御装置において、交流電源
の周波数に関係なく給水性能を一定にし、ポンプモータ
を駆動するインバータ回路とその制御手段を洗濯モータ
を駆動するインバータ回路とその制御手段と共用化し、
小型、低価格、静騒音を実現する。 【解決手段】 交流電源1に接続された整流回路3の直
流電力をインバータ回路4により交流電力に変換し、こ
のインバータ回路4により攪拌翼または洗濯槽を駆動す
る洗濯モータ5を駆動し、給水弁6、排水弁7の開閉を
スイッチング手段9により制御し、インバータ回路4の
出力を切り換える負荷切換手段11により、洗濯槽に給
水するポンプモータ10への通電を切り換えて、制御手
段12によりインバータ回路4を制御して、ポンプモー
タ10を駆動するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インバータ回路に
より洗濯モータとポンプモータを駆動させる洗濯機の制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、家庭用の洗濯機は、ポンプを内蔵
し、給水弁より呼び水をポンプ内に注水してからポンプ
を駆動する、いわゆる自吸水ポンプで風呂水を洗濯機内
に給水するポンプ内蔵洗濯機が提案されている。
【0003】従来、この種の洗濯機は、特開平8ー66
588号公報に示すように構成していた。すなわち、ポ
ンプモータを交流モータで構成し、交流電圧をポンプモ
ータに加える構成としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来のポンプモータは、交流モータで構成されていたので
回転数が交流電源の周波数に依存する課題があり、50
Hz地域で使用される場合には、回転数が上昇せず、給
水能力が低下する欠点があった。
【0005】本発明は上記従来課題を解決するもので、
交流電源の周波数に関係なく給水性能を一定にし、ポン
プモータを駆動するインバータ回路とその制御手段を洗
濯モータを駆動するインバータ回路とその制御手段と共
用化し、小型、低価格、静騒音の洗濯機の制御装置を実
現することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、交流電源に接続された整流回路の直流電力
をインバータ回路により交流電力に変換し、このインバ
ータ回路により撹拌翼または洗濯槽を駆動する洗濯モー
タを駆動し、給水弁、排水弁の開閉をスイッチング手段
により制御し、インバータ回路の出力を切り換える負荷
切換手段により、洗濯槽に給水するポンプモータへの通
電を切り換えて、制御手段によりインバータ回路を制御
して、ポンプモータを駆動するように構成したものであ
る。
【0007】これにより、交流電源の周波数に関係なく
給水性能を一定にできるとともに、ポンプモータを駆動
するインバータ回路とその制御手段を洗濯モータを駆動
するインバータ回路とその制御手段と共用化することが
でき、小型、低価格、静騒音の洗濯機の制御装置を実現
することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、交流電源と、前記交流電源に接続された整流回路
と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換するイン
バータ回路と、前記インバータ回路により駆動され撹拌
翼または洗濯槽を駆動する洗濯モータと、前記洗濯槽に
給水する給水弁と、前記洗濯槽の洗濯液を排水する排水
弁と、前記給水弁および前記排水弁の開閉を制御するス
イッチング手段と、前記洗濯槽に給水するポンプを駆動
するポンプモータと、前記インバータ回路の出力を前記
洗濯モータまたは前記ポンプモータに切り換える負荷切
換手段と、前記インバータ回路と前記スイッチング手段
および前記負荷切換手段を制御する制御手段とを備え、
前記負荷切換手段により前記インバータ回路をポンプモ
ータに接続し、前記インバータ回路を制御してポンプモ
ータを駆動するようにしたものであり、ポンプモータを
インバータ駆動することにより、交流電源の周波数に関
係なく給水性能を一定にできるとともに、ポンプモータ
を駆動するインバータ回路とその制御手段を洗濯モータ
を駆動するインバータ回路とその制御手段と共用化する
ことができ、小型、低価格、静騒音の洗濯機の制御装置
を実現することができる。
【0009】請求項2に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、インバータ回路は、3相フルブリ
ッジインバータ回路で構成し、3相出力の少なくとも2
相出力に負荷切換手段を接続し、前記インバータ回路と
前記洗濯モータまたは前記ポンプモータとの接続を前記
負荷切換手段により切り換えるようにしたものであり、
構成が簡単で、安価な負荷切換手段により3相ポンプモ
ータ駆動が可能となり、安価で、信頼性の高い洗濯機の
制御装置を実現できる。
【0010】請求項3に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、洗濯モータとポンプモータは、そ
れぞれ直流ブラシレスモータと回転子の位置を検出する
位置検出手段とで構成し、制御手段は、前記位置検出手
段の信号を選択的に切り換える位置信号切換回路を備
え、前記洗濯モータと前記ポンプモータに応じて負荷切
換手段と位置検出手段の信号をそれぞれ切り換えるよう
にしたものであり、洗濯モータとポンプモータとで、1
つのインバータ回路を共用化するだけでなく、マイクロ
コンピュータの入力信号となる位置検出信号も共用して
インバータ回路を制御できるので、制御手段のプログラ
ムが簡単となり、安価で信頼性の高い洗濯機の制御装置
を実現できる。
【0011】請求項4に記載の発明は、上記請求項3に
記載の発明において、ポンプモータの位置検出手段は、
モータ逆起電力より回転子位置を検出するようにしたも
のであり、ポンプモータへの接続リード線を減らし、ポ
ンプモータの構成を簡単にでき、安価で信頼性の高い洗
濯機の制御装置を実現できる。
【0012】請求項5に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、制御手段は、インバータ回路の過
電流を検知する過電流検知手段と、過電流検知レベル設
定手段とを備え、洗濯モータ、ポンプモータの駆動時に
応じて、前記過電流検知手段の設定値を変更するように
したものであり、ポンプモータ駆動時の過電流検知設定
値を小さくすることにより、モータ容量の小さいポンプ
モータの異常温度上昇を防ぐだけではなく、モータロッ
ク検知精度を向上させて、直流ブラシレスモータの永久
磁石回転子の減磁を防止することができ、安価で信頼性
の高い洗濯機の制御装置を実現できる。
【0013】請求項6に記載の発明は、上記請求項1に
記載の発明において、制御手段は、前記インバータ回路
のパワースイッチング半導体をPWM制御することによ
り回転数制御し、ポンプモータ駆動時には前記パワース
イッチング半導体の片側アームのみPWM制御するよう
にしたものであり、PWM制御により回転数制御するこ
とにより、部品を増加せずに回転数制御でき、モータの
逆起電力から回転子位置検出を行うセンサレス位置検出
手段の回路構成を簡単にでき、部品点数が少なく、安価
で信頼性の高い洗濯機の制御装置を実現できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0015】図1に示すように、交流電源1は、ライン
フィルター2を介して整流回路3に交流電力を加えてお
り、整流回路3により直流電力に変換する。整流回路3
は倍電圧整流回路を構成し、交流電源1が正電圧のと
き、ダイオード30によりコンデンサ31aを充電し、
交流電源1が負電圧のとき、コンデンサ31bを充電
し、直列接続されたコンデンサ31a、31bの両端に
は倍電圧直流電圧が発生し、インバータ回路4に倍電圧
直流電圧を加える。
【0016】インバータ回路4は、6個のパワースイッ
チング半導体と逆並列ダイオードよりなる3相フルブリ
ッジインバータ回路により構成し、通常、パワートラン
ジスタと逆並列ダイオード、およびその駆動回路と保護
回路を内蔵したインテリジェントパワーモジュール(以
下、IPMという)で構成している。インバータ回路4
の出力端子には洗濯モータ5を接続し、撹拌翼あるいは
洗濯槽(いずれも図示せず)を回転駆動する。
【0017】洗濯モータ5は直流ブラシレスモータによ
り構成し、回転子を構成する永久磁石と固定子との相対
位置(回転子位置)を第1の位置検出手段5aにより検
出する。第1の位置検出手段5aはホールICにより構
成している。インバータ回路4の負電圧端子と整流回路
3の負電圧端子間に過電流検知抵抗4aを接続する。
【0018】ラインフィルター2の出力交流電圧端子間
には、給水弁6、排水弁7、クラッチ8を接続し、スイ
ッチング手段9により制御する。給水弁6は水道水を洗
濯槽に給水する電磁弁により構成し、排水弁7は洗濯槽
内の洗濯水を排水するギヤードモータにより構成してい
る。クラッチ8は、撹拌翼あるいは洗濯槽の回転駆動を
切り換えるもので、ギヤードモータにより構成してい
る。スイッチング手段9は、双方向性サイリスタなどの
ソリッドステートリレーで構成している。
【0019】ポンプモータ10は、風呂水などを吸水し
て洗濯槽に給水するポンプを駆動するもので、ポンプは
給水弁6より呼び水を注水してから吸水する自吸水ポン
プで構成し、ポンプモータ10は3相直流ブラシレスモ
ータで構成している。
【0020】インバータ回路4と洗濯モータ5の間に
は、負荷切換手段11を接続し、通常はインバータ回路
4に接続された洗濯モータ5を回転駆動するが、洗濯槽
に給水する場合には、負荷切換手段11を切り換えてポ
ンプモータ10をインバータ回路4に接続する。第2の
位置検出手段10aは、ポンプモータ10の回転子を構
成する永久磁石と固定子との相対位置(回転子位置)を
回転子位置を検出するものである。
【0021】制御手段12は、インバータ回路4、スイ
ッチング手段9、負荷切換手段11を制御して洗濯運転
を制御するもので、マイクロコンピュータ12aとその
周辺回路より構成している。インバータ駆動回路12b
は、インバータ回路4のパワースイッチング半導体を駆
動するもので、スイッチング手段駆動回路12cは、ス
イッチング手段9を構成する双方向性サイリスタを駆動
し、負荷切換手段駆動回路12dは、負荷切換手段11
を構成するリレーの制御コイルを駆動する。
【0022】位置信号切換回路12eは、洗濯モータ
5、またはポンプモータ10を回転制御する場合に、回
転子位置検出信号を切り換えるものである。洗濯モータ
5を回転制御する場合には、第1の位置検出手段5aの
位置信号を選択し、ポンプモータ10を回転駆動する場
合には、第2の位置検出手段10aの位置信号を選択し
てインバータ回路4を制御する。
【0023】過電流検知手段12fは、過電流検知抵抗
4aの端子電圧降下を検出して過電流を検出するもの
で、過電流検知レベル設定手段12gにより過電流検知
手段12fの過電流設定値をマイクロコンピュータ12
aにより変更することができる。
【0024】インバータ回路4は、図2に示すように、
3相フルブリッジインバータ回路で構成し、インバータ
回路4のパワースイッチング半導体は、パワーMOSF
ETにより構成し、整流回路3の正電圧側にドレイン端
子を共通接続したパワースイッチング半導体40aを上
アームと呼び、負電圧側にソース端子を共通接続したパ
ワースイッチング半導体40bを下アームと呼ぶ。パワ
ーMOSFETは、逆並列に寄生ダイオードができるの
で、寄生ダイオードを高速ダイオードにすることによ
り、部品点数を増やさずにインバータ回路を構成するこ
とができる特徴がある。
【0025】インバータ回路4を3相フルブリッジイン
バータ回路で構成した場合は、負荷切換手段11は、3
相出力の少なくとも2相出力に接続したリレー11’で
構成してもよく、この場合は、インバータ回路4の出力
端子U、Vに共通端子と常閉、常開接点を2組有するリ
レー11’を接続する。それぞれの常閉接点端子には洗
濯モータ5のU相、V相端子を接続し、常開接点端子に
はポンプモータ10のU相、V相端子を接続する。イン
バータ回路4の出力端子Wには、直接、洗濯モータ5お
よびポンプモータ10のW相端子を共通接続する。リレ
ー11’は、通称2c接点リレー1個で構成できるの
で、負荷切換手段11の部品点数を減らし、安価に構成
できる。1c接点リレー2個で構成しても特に問題はな
い。
【0026】第2の位置検出手段10aは、ポンプモー
タ10のU、V、W各端子の逆起電力を検出して回転子
位置検出を行うもので、いわゆる、センサレス方式の位
置検出手段を構成している。
【0027】1相(ここではV相)を例にとって説明す
ると、ポンプモータ10のV相端子に抵抗110a、1
11aを直列接続し、抵抗111aと並列にコンデンサ
112aを接続する。コンデンサ112aの電圧は、V
相端子電圧の位相を約90度遅らしたもので、コンデン
サ113aは直流成分をカットし、抵抗114aの両端
に交流成分のみ取り出し、コンパレータ115aの出力
端子に位置信号を取り出す。
【0028】抵抗111a、111b、111cの負電
圧端子側は共通接続して仮想中性点としてツェナーダイ
オード116のカソード端子に接続し、ツェナーダイオ
ード116のアノード端子はインバータ回路4のグラウ
ンド端子Gに接続する。
【0029】ポンプモータ10の端子電圧波形(Vu、
Vv、Vw)と第2の位置検出手段10aの出力信号波
形(φ1、φ2、φ3)の関係は、図3に示すようにな
り、ポンプモータ10の端子電圧波形は、PWM制御さ
れるとチョッピング波形となるが、片側PWMしても積
分回路により高周波ノイズを除去すれば、基本的には同
じ台形波形となり、モータ端子電圧の1/2から90度
位相ずらすことによりホールICと同じ回転子位置信号
を検出することができる。
【0030】位置信号切換回路12eは、駆動モータに
応じて、洗濯モータ5の第1の位置検出手段5a、また
はポンプモータ10の第2の位置検出手段10aの信号
を選択するもので、アンドゲート120a、120b、
120cの入力端子に、第1の位置検出手段5aの出力
信号h1、h2、h3を加え、アンドゲート121a、
121b、121cの入力端子に、第2の位置検出手段
10aの信号φ1、φ2、φ3を加える。
【0031】アンドゲート121a、121b、121
cの他方の入力端子には、選択信号Sを加え、アンドゲ
ート120a、120b、120cの他方の入力端子に
は選択信号Sの反転信号を加える。アンドゲート120
a、121aの出力信号は、オアゲート123aに加え
る。同様に、アンドゲート120b、121bの出力信
号は、オアゲート123bに加え、アンドゲート120
c、121cの出力信号は、オアゲート123cに加
え、アンドオアゲートを構成し、出力信号をマイクロコ
ンピュータ12aの入力端子H1、H2、H3に加え
る。
【0032】選択信号Sをハイにすると、第2の位置検
出手段10aの信号φ1、φ2、φ3がマイクロコンピ
ュータ12aに加えられ、選択信号Sをローにすると第
1のモータ位置検出手段5aの信号h1、h2、h3が
マイクロコンピュータ12aに加えられる。
【0033】マイクロコンピュータ12aは、ポンプモ
ータ10を回転駆動させる場合には、リレー11’を駆
動して常開接点を閉じ、選択信号Sをハイにして第2の
位置検出手段10aの信号φ1、φ2、φ3を選択す
る。マイクロコンピュータ12aの入力端子数が十分あ
れば、アンドオアゲートは必要なく直接信号φ1、φ
2、φ3をマイクロコンピュータ12aに加え、ソフト
ウェアで入力信号を選択することができる。
【0034】つぎに、過電流検知手段12fは、図4に
示すように構成し、過電流検知抵抗4aの端子電圧VL
を検出し、端子電圧VLが所定値以上になるとインバー
タ回路4の出力を停止させる。過電流検知レベル設定手
段12gは過電流検知手段12fの電流設定値を変更す
るものである。
【0035】過電流検知抵抗4aの端子電圧VLは、抵
抗124aとコンデンサ124bよりなるRC積分回路
を介してインバータスイッチングノイズを除去し、抵抗
125と抵抗126の直列接続体にRC積分回路を接続
する。直列接続体の一方の端子は、信号回路の電源電圧
Vccに接続する。抵抗125と抵抗126の接続点と
グラウンド間にコンデンサ127を接続しノイズを除去
し、ノイズ除去した信号vlをコンパレータ128の+
入力端子に加える。
【0036】過電流検知抵抗4aに電流が流れないとき
には、コンパレータ128の+入力端子電圧は2V程度
に設定し、電流が流れると+入力端子電圧は低下し、コ
ンパレータ128の−入力端子電圧よりも低くなると、
コンパレータ128の出力電圧は反転する。
【0037】過電流検知レベル設定手段12gは、コン
パレータ128の−入力端子電圧を制御することによ
り、過電流検知レベルを設定変更でき、抵抗129aと
抵抗129bにより電源電圧Vccを分圧し、分圧した
信号をコンパレータ128の−入力端子電圧に接続す
る。トランジスタ130のコレクタ・エミッタ端子を抵
抗129bと並列接続し、トランジスタ130のベース
端子に接続されたインバータ131とベース抵抗132
によりトランジスタ130のオンオフを制御し、コンパ
レータ128の−入力端子設定電圧vsを制御する。
【0038】洗濯モータ5を回転駆動する場合には、マ
イクロコンピュータ12aの信号Sはローなので、イン
バータ131の出力電圧はハイとなり、トランジスタ1
30はオン状態で設定電圧vsは零となる。よって、過
電流検知抵抗4aの端子電圧VLが少なくとも−2V以
上にならないと、コンパレータ128の出力は反転しな
い。例えば、過電流検知抵抗4aを0.2Ωとすれば、
電流が10A以上流れると過電流を検出する。
【0039】ポンプモータ10を回転駆動する場合に
は、マイクロコンピュータ12aの信号Sをハイとし、
トランジスタ130はオフ状態となり、設定電圧vsは
約1.5Vに設定される。過電流検知抵抗4aの端子電
圧Lが約−0.5V低下すると過電流検知動作する。す
なわち、約0.25A流れると過電流検知するので、洗
濯モータ5に比較して小さなポンプモータ10のロック
時の発熱を押さえることができ、回転子永久磁石の減磁
も防止することができる。
【0040】つぎに、インバータ駆動回路12bは、図
5に示すように、上アーム、あるいは下アームのPWM
制御を切り換えることのできるPWM制御切換回路によ
り構成している。
【0041】図5において、信号u、v、wは上アーム
側トランジスタを駆動するマイクロコンピュータ12a
の出力信号で、信号x、y、zは下アーム側トランジス
タの駆動信号である。信号pは上アームでPWM制御す
るか下アームでPWM制御するかのアーム切換信号で、
信号pをハイにすると上アームPWM、ローにすると下
アームPWMとなる。信号PWMはトランジスタの一定
周期でのオンオフデューティを制御するPWM信号であ
る。
【0042】アンドゲート133a、133b、133
cは上アームのPWM制御用ゲートで、アンドゲート1
34a、134b、134cは下アームのPWM制御用
ゲートである。信号PWMは、インバータ135により
反転されてナンドゲート136a、136bのそれぞれ
の入力端子に加えられ、ナンドゲート136bの他方の
入力端子にはアーム切換信号pが加えられ、ナンドゲー
ト136aの他方の入力端子にはインバータ137によ
りアーム切換信号pの反転信号が加えられる。
【0043】ナンドゲート136aの出力信号は、アン
ドゲート134a、134b、134cの他方の入力端
子に加えられ、ナンドゲート136bの出力信号は、ア
ンドゲート133a、133b、133cの他方の入力
端子に加えられる。
【0044】アーム切換信号pをハイにすると、アンド
ゲート136bの出力信号は信号PWMが出力され、ア
ンドゲート136aの出力信号はハイとなり、アンドゲ
ート133a、133b、133cの出力信号Up、V
p、WpがPWM制御され、上アームPWM制御を実現
できる。
【0045】ポンプモータ10を回転駆動する場合に
は、アーム切換信号pをハイに設定してから、インバー
タ回路4を駆動する。後述する上アームと下アームの交
互PWMでは、モータ端子電圧波形が非対称となり、モ
ータ逆起電力の検出が非常に困難となるが、片側PWM
にすると、モータ逆起電力の検出が容易となり、第2の
位置検出手段10aの回路構成を簡単にでき、低価格で
信頼性を向上することができる。
【0046】図6は、ポンプモータ10を回転駆動させ
る場合の上アームPWM制御のタイムチャートであり、
マイクロコンピュータ12aに入力される位置検出信号
H1、H2、H3と、アーム切換信号pと、マイクロコ
ンピュータ12aの出力信号u、v、w、x、y、z
と、PWM制御切換回路12b’の出力信号、すなわ
ち、上アームトランジスタ駆動信号Up、Vp、Wp、
下アームトランジスタ駆動信号Un、Vn、Wnの波形
を示している。アーム切換信号pをハイにすると、12
0度通電される上アームトランジスタ駆動信号Up、V
p、WpがPWM制御される。
【0047】図7は、洗濯モータ5を回転制御する場合
の上下アーム交互PWMの波形例を示している。アーム
切換信号pは、回転子位置検出信号H1、H2、H3の
イクスクルーシブオア信号にすると、60度毎にハイ、
ローに変化し、上アームと下アームが交互にPWM制御
される。120度通電の前半60度をPWM制御し、後
半60度はPWM制御をやめると、パワースイッチング
トランジスタがオフしたときのモータ蓄積エネルギー
は、整流回路3には流れず、逆並列ダイオードとモータ
コイルのみに流れるので、モータ電流波形の高調波成分
が減少し、騒音が減る特徴がある。
【0048】上記構成においてポンプモータ10を回転
駆動する場合の動作について、図8を参照しながら説明
する。
【0049】ステップ200よりプログラムが開始し、
ステップ201で各種初期設定を行い、つぎにステップ
202でリレー11’をオンさせて、インバータ回路4
の出力をポンプモータ10に加える。ステップ203で
は、マイクロコンピュータ12aの選択信号Sのビット
を1(ハイ)にし、位置信号切換回路12eにより第2
の位置検出手段10aの信号を選択する。
【0050】つぎに、ステップ204に進み、過電流検
知手段12fの過電流検知レベル設定値を小さくなるよ
うに変更し、ステップ205に進んでPWM制御を上ア
ームPWMに設定する。前述したように、上アームPW
M、あるいは下アームPWMの片側PWMにすると、抵
抗とコンデンサの積分回路によりPWMのスイッチング
ノイズをフィルターするだけでモータ逆起電力の検出が
容易になる。
【0051】つぎに、ステップ206よりモータ制御ル
ーチンとなり、ステップ206では運転時間tをカウン
トし、ステップ207でブートストラップのために下ア
ームトランジスタを同時に断続通電する。
【0052】ブートストラップとは、上アーム側トラン
ジスタ(IGBT、あるいはMOSFET)のゲート駆
動電源を簡単に作る方法で、直流電源より充電用ダイオ
ードを介して電解コンデンサの+端子に接続し、電解コ
ンデンサの−端子はIGBTのエミッタ端子、又はMO
SFETのソース端子に接続する。下アーム側のトラン
ジスタあるいは逆並列ダイオードが導通すると、直流電
源より充電用ダイオードを介して電解コンデンサが充電
されるので、電解コンデンサに蓄積された電源エネルギ
ーをMOS系トランジスタのゲート端子駆動に用いる。
【0053】ステップ208は、ポンプモータ10の回
転子位置決めのために、モータコイルにパルス電流を流
し、回転子磁石の位置決めをするもので、例えば、上ア
ームU相トランジスタと、下アームV相トランジスタを
通電して回転子磁石の位置と極性を決めてから、つぎの
コイル通電パターンを行う。
【0054】その後、ステップ209に進んで同期モー
タ駆動、あるいは強制転流駆動と呼ばれる回転磁界を発
生させてモータを回転させる同期モータ駆動サブルーチ
ンを実行する。このとき、回転数を急に高くすると、回
転子の慣性、あるいは負荷トルクのために回転子は回ら
ないので、同期回転数とPWMデューティを徐々に大き
くする。
【0055】つぎに、ステップ210に進んで回転子位
置検出信号を入力し、つぎに、ステップ211に進んで
モータ回転数Nが所定回転数Ns0以上に達したかどう
か判定し、所定回転数Ns0以上ならばステップ212
に進んで、回転数位置検出信号に応じてモータコイル通
電を切り換える位置検出駆動サブルーチンを実行する。
つぎに、ステップ213に進んでモータ回転数Nが設定
回転数Ns1以上に達したかどうか判定し、設定回転数
Ns1以上ならば、モータ回転起動は正常と判断してモ
ータ位置検出駆動を継続し、ステップ124に進んでサ
ブルーチンリターンする。
【0056】ステップ213にて、モータ回転数Nが設
定回転数Ns1に達しない場合にはステップ215に進
み、運転時間tが所定時間ts1以上経過するとステッ
プ216に進んで異常判定し、モータ駆動を停止させ、
再起動シーケンス、あるいは異常報知などの異常処理行
程を行う。ステップ215で運転時間tが所定時間ts
1以上経過するまで、ステップ212のモータ位置検出
駆動を実行する。
【0057】ポンプモータ10の運転終了制御は、洗濯
行程制御のメインルーチン(図示せず)で行い、洗濯槽
の水位が所定値に達するとポンプモータ10の運転を終
了させる。勿論、ポンプモータ10運転サブルーチン内
で、洗濯槽水位が所定値に達したかどうか判定してポン
プモータ10の運転を停止させ、サブルーチンをリター
ンさせてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上のように本発明の請求項1に記載の
発明によれば、交流電源と、前記交流電源に接続された
整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換
するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動
され撹拌翼または洗濯槽を駆動する洗濯モータと、前記
洗濯槽に給水する給水弁と、前記洗濯槽の洗濯液を排水
する排水弁と、前記給水弁および前記排水弁の開閉を制
御するスイッチング手段と、前記洗濯槽に給水するポン
プを駆動するポンプモータと、前記インバータ回路の出
力を前記洗濯モータまたは前記ポンプモータに切り換え
る負荷切換手段と、前記インバータ回路と前記スイッチ
ング手段および前記負荷切換手段を制御する制御手段と
を備え、前記負荷切換手段により前記インバータ回路を
ポンプモータに接続し、前記インバータ回路を制御して
ポンプモータを駆動するようにしたから、ポンプモータ
をインバータ回路により駆動できるので、交流電源の周
波数に関係なく給水性能を一定にできるとともに、ポン
プモータを駆動するインバータ回路とその制御手段を洗
濯モータを駆動するインバータ回路とその制御手段と共
用化することができ、小型、低価格、静騒音の洗濯機の
制御装置を実現することができる。
【0059】また、請求項2に記載の発明によれば、イ
ンバータ回路は、3相フルブリッジインバータ回路で構
成し、3相出力の少なくとも2相出力に負荷切換手段を
接続し、前記インバータ回路と前記洗濯モータまたは前
記ポンプモータとの接続を前記負荷切換手段により切り
換えるようにしたから、構成が簡単で、安価な負荷切換
手段により3相ポンプモータ駆動が可能となり、安価
で、信頼性の高い洗濯機の制御装置を実現できる。
【0060】また、請求項3に記載の発明によれば、洗
濯モータとポンプモータは、それぞれ直流ブラシレスモ
ータと回転子の位置を検出する位置検出手段とで構成
し、制御手段は、前記位置検出手段の信号を選択的に切
り換える位置信号切換回路を備え、前記洗濯モータと前
記ポンプモータに応じて負荷切換手段と位置検出手段の
信号をそれぞれ切り換えるようにしたから、洗濯モータ
とポンプモータとで、1つのインバータ回路を共用化す
るだけではなく、マイクロコンピュータの入力信号とな
る位置検出信号も共用してインバータ回路を制御できる
ので、モータ回転制御の基本プログラムを共用化でき、
マイクロコンピュータのプログラムステップ数を減ら
し、メモリ容量を小さくできて、安価で信頼性の高い洗
濯機の制御装置を実現できる。
【0061】また、請求項4に記載の発明によれば、ポ
ンプモータの位置検出手段は、モータ逆起電力より回転
子位置を検出するようにしたから、ポンプモータ内にホ
ールICなどの位置センサを設ける必要がないセンサレ
ス方式の位置検出手段で構成できて、ポンプモータの構
成を簡単にでき、安価で信頼性の高いポンプモータを実
現でき、制御手段とポンプモータ間を接続する位置セン
サ用のリード線を省略することができ、安価で信頼性の
高い洗濯機の制御装置を実現できる。
【0062】また、請求項5に記載の発明によれば、制
御手段は、インバータ回路の過電流を検知する過電流検
知手段と、過電流検知レベル設定手段とを備え、洗濯モ
ータ、ポンプモータの駆動時に応じて、前記過電流検知
手段の設定値を変更するようにしたから、小容量のポン
プモータ駆動時に大電流が流れてポンプモータが発熱し
たり、あるいは、ポンプモータの回転子永久磁石の減磁
を防止でき、さらに、過電流検知手段を共用化し、過電
流検知レベル設定値を変更するだけでよいので、検知回
路の簡略化、部品点数の削減により安価で信頼性が高い
洗濯機の制御装置を実現することができる。
【0063】また、請求項6に記載の発明によれば、制
御手段は、前記インバータ回路のパワースイッチング半
導体をPWM制御することにより回転数制御し、ポンプ
モータ駆動時には前記パワースイッチング半導体の片側
アームのみPWM制御するようにしたから、洗濯モータ
とポンプモータのPWM制御による回転数制御の基本プ
ログラムを共用化できるので、マイクロコンピュータの
プログラムステップ数を削減してプログラム容量を小さ
くでき、さらに、モータ逆起電力の検知が容易となるの
でポンプモータの回転子位置検出手段をセンサレス方式
に構成でき、低価格で信頼性の高い洗濯機の制御装置を
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の洗濯機の制御装置のブロッ
ク図
【図2】同洗濯機の制御装置の要部具体回路図
【図3】同洗濯機の制御装置のモータの端子電圧と回転
子位置信号のタイムチャート
【図4】同洗濯機の制御装置に使用する過電流検知手段
の回路図
【図5】同洗濯機の制御装置に使用するPWM制御切換
回路の回路図
【図6】同洗濯機の制御装置のポンプモータの上アーム
PWM制御のタイムチャート
【図7】同洗濯機の制御装置の洗濯モータの上下アーム
交互PWM制御のタイムチャート
【図8】同洗濯機の制御装置のポンプモータ制御プログ
ラムのフローチャート
【符号の説明】
1 交流電源 3 整流回路 4 インバータ回路 5 洗濯モータ 6 給水弁 7 排水弁 9 スイッチング手段 10 ポンプモータ 11 負荷切換手段 12 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 兼武 政司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 松尾 繁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 萩原 久 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3B155 AA10 CB42 HC05 HC07 KA36 LA12 LC12 LC15 MA06 MA07 MA08 MA09

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源と、前記交流電源に接続された
    整流回路と、前記整流回路の直流電力を交流電力に変換
    するインバータ回路と、前記インバータ回路により駆動
    され撹拌翼または洗濯槽を駆動する洗濯モータと、前記
    洗濯槽に給水する給水弁と、前記洗濯槽の洗濯液を排水
    する排水弁と、前記給水弁および前記排水弁の開閉を制
    御するスイッチング手段と、前記洗濯槽に給水するポン
    プを駆動するポンプモータと、前記インバータ回路の出
    力を前記洗濯モータまたは前記ポンプモータに切り換え
    る負荷切換手段と、前記インバータ回路と前記スイッチ
    ング手段および前記負荷切換手段を制御する制御手段と
    を備え、前記負荷切換手段により前記インバータ回路を
    ポンプモータに接続し、前記インバータ回路を制御して
    ポンプモータを駆動するようにした洗濯機の制御装置。
  2. 【請求項2】 インバータ回路は、3相フルブリッジイ
    ンバータ回路で構成し、3相出力の少なくとも2相出力
    に負荷切換手段を接続し、前記インバータ回路と前記洗
    濯モータまたは前記ポンプモータとの接続を前記負荷切
    換手段により切り換えるようにした請求項1記載の洗濯
    機の制御装置。
  3. 【請求項3】 洗濯モータとポンプモータは、それぞれ
    直流ブラシレスモータと回転子の位置を検出する位置検
    出手段とで構成し、制御手段は、前記位置検出手段の信
    号を選択的に切り換える位置信号切換回路を備え、前記
    洗濯モータと前記ポンプモータに応じて負荷切換手段と
    位置検出手段の信号をそれぞれ切り換えるようにした請
    求項1記載の洗濯機の制御装置。
  4. 【請求項4】 ポンプモータの位置検出手段は、モータ
    逆起電力より回転子位置を検出するようにした請求項3
    記載の洗濯機の制御装置。
  5. 【請求項5】 制御手段は、インバータ回路の過電流を
    検知する過電流検知手段と、過電流検知レベル設定手段
    とを備え、洗濯モータ、ポンプモータの駆動時に応じ
    て、前記過電流検知手段の設定値を変更するようにした
    請求項1記載の洗濯機の制御装置。
  6. 【請求項6】 制御手段は、前記インバータ回路のパワ
    ースイッチング半導体をPWM制御することにより回転
    数制御し、ポンプモータ駆動時には前記パワースイッチ
    ング半導体の片側アームのみPWM制御するようにした
    請求項1記載の洗濯機の制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015096030A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド モータ駆動装置及びこれを備えた洗濯物処理機器
CN112219350A (zh) * 2018-06-14 2021-01-12 三菱电机株式会社 马达驱动装置以及空气调节机

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JP2015096030A (ja) * 2013-11-08 2015-05-18 エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド モータ駆動装置及びこれを備えた洗濯物処理機器
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CN112219350B (zh) * 2018-06-14 2024-02-27 三菱电机株式会社 马达驱动装置、马达驱动装置的控制装置、马达驱动装置的控制方法以及空气调节机

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