JP2001057401A - 電子部品パッケージ用積層基板、チップ型電子部品及び電子部品パッケージ用積層基板の製造方法 - Google Patents
電子部品パッケージ用積層基板、チップ型電子部品及び電子部品パッケージ用積層基板の製造方法Info
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- JP2001057401A JP2001057401A JP11231990A JP23199099A JP2001057401A JP 2001057401 A JP2001057401 A JP 2001057401A JP 11231990 A JP11231990 A JP 11231990A JP 23199099 A JP23199099 A JP 23199099A JP 2001057401 A JP2001057401 A JP 2001057401A
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- electrodes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧電共振子などの電子部品素子の電気的接続
が容易であり、表面実装に適したように外部電極が形成
されており、高誘電率かつ耐機械的衝撃性に優れた誘電
体セラミックスを用いて構成し得る電子部品パッケージ
用積層基板を得る。 【解決手段】 誘電体セラミックスよりなる基板本体2
内に第1の内部電極3,4が形成されており、基板本体
2の上面2cから第1の内部電極3,4に至るように、
かつ下面には至らないように穴2e,2fが形成されて
おり、穴2e,2f内に第1の内部電極3,4に電気的
に接続された内部接続電極8,9が形成されており、上
面2cにおいて穴2e,2fの周囲に接続電極10,1
1が形成されおり、該接続電極10,11が内部接続電
極8,9に接続されており、かつ接続電極10,11
が、基板本体2の上面に搭載される電子部品素子に接続
される電子部品パッケージ用積層基板。
が容易であり、表面実装に適したように外部電極が形成
されており、高誘電率かつ耐機械的衝撃性に優れた誘電
体セラミックスを用いて構成し得る電子部品パッケージ
用積層基板を得る。 【解決手段】 誘電体セラミックスよりなる基板本体2
内に第1の内部電極3,4が形成されており、基板本体
2の上面2cから第1の内部電極3,4に至るように、
かつ下面には至らないように穴2e,2fが形成されて
おり、穴2e,2f内に第1の内部電極3,4に電気的
に接続された内部接続電極8,9が形成されており、上
面2cにおいて穴2e,2fの周囲に接続電極10,1
1が形成されおり、該接続電極10,11が内部接続電
極8,9に接続されており、かつ接続電極10,11
が、基板本体2の上面に搭載される電子部品素子に接続
される電子部品パッケージ用積層基板。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばチップ型圧
電共振部品などにおいてケース基板として用いられる電
子部品パッケージ用積層基板、チップ型電子部品及び上
記電子部品パッケージ用積層基板の製造方法に関する。
電共振部品などにおいてケース基板として用いられる電
子部品パッケージ用積層基板、チップ型電子部品及び上
記電子部品パッケージ用積層基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々のチップ型圧電共振部品が実
用に供されている。チップ型圧電共振部品の中でも、例
えばチップ型圧電発振子を構成する場合、圧電共振子に
コンデンサを電気的に接続する必要がある。この場合、
チップ型圧電発振子の小型化を図るために、圧電共振子
を搭載するパッケージ用基板として、誘電体基板を用
い、該誘電体基板内にコンデンサを構成したものが知ら
れている。
用に供されている。チップ型圧電共振部品の中でも、例
えばチップ型圧電発振子を構成する場合、圧電共振子に
コンデンサを電気的に接続する必要がある。この場合、
チップ型圧電発振子の小型化を図るために、圧電共振子
を搭載するパッケージ用基板として、誘電体基板を用
い、該誘電体基板内にコンデンサを構成したものが知ら
れている。
【0003】図6は、この種のチップ型圧電発振子の一
例を示す正面図である。チップ型圧電発振子51では、
積層コンデンサ基板52がパッケージ用基板として用い
られている。積層コンデンサ基板52は、誘電体セラミ
ックスよりなり、内部に3端子型コンデンサを構成する
ための複数の内部電極(図示されず)を有する。
例を示す正面図である。チップ型圧電発振子51では、
積層コンデンサ基板52がパッケージ用基板として用い
られている。積層コンデンサ基板52は、誘電体セラミ
ックスよりなり、内部に3端子型コンデンサを構成する
ための複数の内部電極(図示されず)を有する。
【0004】積層コンデンサ基板52の上面52aから
両側面52b(他方側の側面は図示されず)及び下面5
2cに至るように外部電極53〜55が形成されてい
る。外部電極53〜55は、上記3端子型コンデンサを
構成している各内部電極に電気的に接続されている。言
い換えれば、外部電極53〜55間において3端子型積
層コンデンサが構成されている。
両側面52b(他方側の側面は図示されず)及び下面5
2cに至るように外部電極53〜55が形成されてい
る。外部電極53〜55は、上記3端子型コンデンサを
構成している各内部電極に電気的に接続されている。言
い換えれば、外部電極53〜55間において3端子型積
層コンデンサが構成されている。
【0005】他方、積層コンデンサ基板52の上面に
は、圧電共振子(図示せず)が接合される。圧電共振子
は、一方の共振電極が外部電極53に、他方の共振電極
が外部電極55に電気的に接続されている。
は、圧電共振子(図示せず)が接合される。圧電共振子
は、一方の共振電極が外部電極53に、他方の共振電極
が外部電極55に電気的に接続されている。
【0006】さらに、圧電共振子を囲繞するように、金
属キャップ56が積層コンデンサ基板52に絶縁性接着
剤を用いて接合されている。チップ型圧電発振子51で
は、積層コンデンサ基板52をパッケージ用基板として
用いているので、別体のコンデンサを用意する必要はな
く、小型化を図り得る。
属キャップ56が積層コンデンサ基板52に絶縁性接着
剤を用いて接合されている。チップ型圧電発振子51で
は、積層コンデンサ基板52をパッケージ用基板として
用いているので、別体のコンデンサを用意する必要はな
く、小型化を図り得る。
【0007】しかしながら、積層コンデンサ基板52の
周囲を巻回するように外部電極53〜55が形成されて
いる。従って、積層コンデンサ基板52の上面52aに
おいては、外部電極53〜55が存在する部分とその他
の部分との間に段差が生じる。よって、金属キャップ5
6を積層コンデンサ基板52に接合した場合、外部電極
53〜55が存在する部分以外に隙間Aが生じがちであ
った。そのため、圧電共振子を確実に封止することが困
難であった。
周囲を巻回するように外部電極53〜55が形成されて
いる。従って、積層コンデンサ基板52の上面52aに
おいては、外部電極53〜55が存在する部分とその他
の部分との間に段差が生じる。よって、金属キャップ5
6を積層コンデンサ基板52に接合した場合、外部電極
53〜55が存在する部分以外に隙間Aが生じがちであ
った。そのため、圧電共振子を確実に封止することが困
難であった。
【0008】また、上記金属キャップ56を用いる場
合、金属キャップ56と、外部電極53〜55との間を
電気的に絶縁する必要がある。この電気的絶縁を確実に
するためには、積層コンデンサ基板52の上面に図示し
ない絶縁膜を、金属キャップ56が接合される部分に形
成しておく必要がある。しかしながら、小型の積層コン
デンサ基板52の上面の外周部に上記絶縁膜を高精度に
形成することは非常に困難であった。
合、金属キャップ56と、外部電極53〜55との間を
電気的に絶縁する必要がある。この電気的絶縁を確実に
するためには、積層コンデンサ基板52の上面に図示し
ない絶縁膜を、金属キャップ56が接合される部分に形
成しておく必要がある。しかしながら、小型の積層コン
デンサ基板52の上面の外周部に上記絶縁膜を高精度に
形成することは非常に困難であった。
【0009】上記のような積層コンデンサ基板52を用
いた場合の問題を解決するための構造の一例が、特開平
4−192709号公報に開示されている。ここでは、
セラミック基板内に積層コンデンサがセラミックス一体
焼成技術により構成されている。積層コンデンサを構成
している内部電極は、ビアホール電極により、基板の上
面または下面に引き出されている。そして、基板の上面
には、ビアホール電極に接続された接続電極が形成され
ており、該接続電極に圧電共振子が接合されている。ま
た、該圧電共振子を囲繞するようにキャップがケース基
板に接合されている。
いた場合の問題を解決するための構造の一例が、特開平
4−192709号公報に開示されている。ここでは、
セラミック基板内に積層コンデンサがセラミックス一体
焼成技術により構成されている。積層コンデンサを構成
している内部電極は、ビアホール電極により、基板の上
面または下面に引き出されている。そして、基板の上面
には、ビアホール電極に接続された接続電極が形成され
ており、該接続電極に圧電共振子が接合されている。ま
た、該圧電共振子を囲繞するようにキャップがケース基
板に接合されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開平4−19270
9号公報に開示されているチップ型圧電振動部品では、
ビアホール電極に接続された接続電極が基板の上面に形
成されているので、基板の上面の外周縁近傍には電極が
形成されていない。よって、金属キャップを基板上面に
安定に接着し得る。しかしながら、上記ビアホール電極
はセラミックス一体焼成技術により構成されている。ビ
アホール電極は非常に細いため、高温で焼成されると、
電極材料が飛散し、接続電極と内部電極とを確実に電気
的に接続し得るビアホール電極を形成し得ないことがあ
る。そこで、このようなビアホール電極を有する基板を
得る際には、一般的にセラミック材料として低温焼成可
能なガラス系セラミックスが用いられる。しかしなが
ら、このようなガラス系セラミックスを用いた場合、誘
電率が低く、大きな容量のコンデンサを構成することが
できなかった。また、ガラス系セラミックスからなる基
板の耐衝撃強度が十分でなく、従って、電子部品パッケ
ージ用基板としては不十分であった。
9号公報に開示されているチップ型圧電振動部品では、
ビアホール電極に接続された接続電極が基板の上面に形
成されているので、基板の上面の外周縁近傍には電極が
形成されていない。よって、金属キャップを基板上面に
安定に接着し得る。しかしながら、上記ビアホール電極
はセラミックス一体焼成技術により構成されている。ビ
アホール電極は非常に細いため、高温で焼成されると、
電極材料が飛散し、接続電極と内部電極とを確実に電気
的に接続し得るビアホール電極を形成し得ないことがあ
る。そこで、このようなビアホール電極を有する基板を
得る際には、一般的にセラミック材料として低温焼成可
能なガラス系セラミックスが用いられる。しかしなが
ら、このようなガラス系セラミックスを用いた場合、誘
電率が低く、大きな容量のコンデンサを構成することが
できなかった。また、ガラス系セラミックスからなる基
板の耐衝撃強度が十分でなく、従って、電子部品パッケ
ージ用基板としては不十分であった。
【0011】本発明の目的は、上述した従来技術の欠点
を解消し、上面に圧電共振子などの電子部品素子を搭載
するためのパッケージ用基板であって、かつ電子部品素
子との電気的接続が容易であり、金属キャップ等を安定
に接合でき、さらに、十分大きな容量のコンデンサを構
成することができ、かつパッケージ構成材料として十分
な機械的強度を有する電子部品パッケージ用積層基板、
該電子部品パッケージ用積層基板を用いたチップ型圧電
共振部品及び上記電子部品パッケージ用積層基板の製造
方法を提供することにある。
を解消し、上面に圧電共振子などの電子部品素子を搭載
するためのパッケージ用基板であって、かつ電子部品素
子との電気的接続が容易であり、金属キャップ等を安定
に接合でき、さらに、十分大きな容量のコンデンサを構
成することができ、かつパッケージ構成材料として十分
な機械的強度を有する電子部品パッケージ用積層基板、
該電子部品パッケージ用積層基板を用いたチップ型圧電
共振部品及び上記電子部品パッケージ用積層基板の製造
方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願の第1の発明は、電
子部品パッケージ用積層基板であって、誘電体セラミッ
クスよりなる基板本体と、前記基板本体の内部に形成さ
れた第1の内部電極とを備え、前記基板本体の上面から
前記第1の内部電極に至るように、かつ下面には至らな
いように穴が形成されており、前記穴内に形成されてお
り、前記第1の内部電極に電気的に接続されている内部
接続電極と、前記基板本体の上面において前記穴の周囲
に形成されており、かつ前記内部接続電極に電気的に接
続されており、基板本体の上面に搭載される電子部品に
接続される接続電極とをさらに備えることを特徴とす
る。
子部品パッケージ用積層基板であって、誘電体セラミッ
クスよりなる基板本体と、前記基板本体の内部に形成さ
れた第1の内部電極とを備え、前記基板本体の上面から
前記第1の内部電極に至るように、かつ下面には至らな
いように穴が形成されており、前記穴内に形成されてお
り、前記第1の内部電極に電気的に接続されている内部
接続電極と、前記基板本体の上面において前記穴の周囲
に形成されており、かつ前記内部接続電極に電気的に接
続されており、基板本体の上面に搭載される電子部品に
接続される接続電極とをさらに備えることを特徴とす
る。
【0013】好ましくは、前記基板本体内に、前記第1
の内部電極よりも低い位置に形成された第2の内部電極
がさらに備えられ、第1,第2の内部電極間でコンデン
サが構成されている。
の内部電極よりも低い位置に形成された第2の内部電極
がさらに備えられ、第1,第2の内部電極間でコンデン
サが構成されている。
【0014】また、第1の発明の特定の局面では、前記
基板本体の側面に形成された第1,第2の外部電極がさ
らに備えられ、該側面に第1,第2の内部電極が引き出
されており、第1,第2の内部電極がそれぞれ第1,第
2の外部電極に電気的に接続されている。
基板本体の側面に形成された第1,第2の外部電極がさ
らに備えられ、該側面に第1,第2の内部電極が引き出
されており、第1,第2の内部電極がそれぞれ第1,第
2の外部電極に電気的に接続されている。
【0015】本発明に係る電子部品パッケージ用積層基
板の特定の局面では、前記基板本体の側面に第1,第2
の凹部が形成されている。第1,第2の凹部は、基板本
体の下面から上方に、但し上面には至らないように形成
されており、第1,第2の凹部に前記第1,第2の外部
電極が形成されている。
板の特定の局面では、前記基板本体の側面に第1,第2
の凹部が形成されている。第1,第2の凹部は、基板本
体の下面から上方に、但し上面には至らないように形成
されており、第1,第2の凹部に前記第1,第2の外部
電極が形成されている。
【0016】上記凹部は、好ましくは、円筒を分割する
ことにより得られる半円筒曲面状凹部とされる。第1の
発明の特定の局面では、前記第1の内部電極が、基板内
のある高さ位置でギャップを隔てて配置された一対の内
部電極を有し、該一対の内部電極と第2の内部電極とに
より3端子型コンデンサが構成されており、前記一対の
内部電極に電気的に接続されるように、一対の内部接続
電極及び一対の接続電極が形成されている。
ことにより得られる半円筒曲面状凹部とされる。第1の
発明の特定の局面では、前記第1の内部電極が、基板内
のある高さ位置でギャップを隔てて配置された一対の内
部電極を有し、該一対の内部電極と第2の内部電極とに
より3端子型コンデンサが構成されており、前記一対の
内部電極に電気的に接続されるように、一対の内部接続
電極及び一対の接続電極が形成されている。
【0017】本願の第2の発明はチップ型電子部品に関
し、第1の発明に係る電子部品パッケージ用積層基板
と、前記積層基板の上面に搭載されており、前記接続電
極に電気的に接続された電子部品素子と、前記電子部品
素子を囲繞するように、前記電子部品パッケージ用積層
基板の上面に接合されている導電性キャップとを備え、
基板本体上面において前記導電性キャップが接合される
部分の内側に前記接続電極が配置されていることを特徴
とする。
し、第1の発明に係る電子部品パッケージ用積層基板
と、前記積層基板の上面に搭載されており、前記接続電
極に電気的に接続された電子部品素子と、前記電子部品
素子を囲繞するように、前記電子部品パッケージ用積層
基板の上面に接合されている導電性キャップとを備え、
基板本体上面において前記導電性キャップが接合される
部分の内側に前記接続電極が配置されていることを特徴
とする。
【0018】上記電子部品素子としては、好ましくは、
圧電素子が用いられる。第3の発明は、電子部品パッケ
ージ用積層基板の製造方法であって、誘電体セラミック
スよりなり、内部に第1の内部電極を有する基板本体を
用意する工程と、前記基板本体の上面から前記第1の内
部電極に至るように穴を形成する工程と、前記穴の内壁
及び開口部周縁に導電性材料を付与し、それによって前
記第1の内部電極に電気的に接続される内部接続電極
と、内部接続電極に接続された接続電極とを形成する工
程と、前記マザーの基板本体を個々の電子部品パッケー
ジ用積層基板単位に分割する工程とを備えることを特徴
とする。
圧電素子が用いられる。第3の発明は、電子部品パッケ
ージ用積層基板の製造方法であって、誘電体セラミック
スよりなり、内部に第1の内部電極を有する基板本体を
用意する工程と、前記基板本体の上面から前記第1の内
部電極に至るように穴を形成する工程と、前記穴の内壁
及び開口部周縁に導電性材料を付与し、それによって前
記第1の内部電極に電気的に接続される内部接続電極
と、内部接続電極に接続された接続電極とを形成する工
程と、前記マザーの基板本体を個々の電子部品パッケー
ジ用積層基板単位に分割する工程とを備えることを特徴
とする。
【0019】好ましくは、前記マザーの基板本体とし
て、第1の内部電極よりも低い位置に形成された第2の
内部電極を有するものが用いられ、前記マザーの基板本
体の下面から、上面には至らないように、かつマザーの
基板本体において隣り合う個々の電子部品パッケージ用
積層基板の境界に第2の穴を形成する工程と、前記第2
の穴に導電性材料を付与する工程とが備えられ、前記マ
ザーの基板本体を分割する工程により、前記第2の穴に
形成された導電性材料が分割されて、基板本体側面に第
1,第2の外部電極が形成される。
て、第1の内部電極よりも低い位置に形成された第2の
内部電極を有するものが用いられ、前記マザーの基板本
体の下面から、上面には至らないように、かつマザーの
基板本体において隣り合う個々の電子部品パッケージ用
積層基板の境界に第2の穴を形成する工程と、前記第2
の穴に導電性材料を付与する工程とが備えられ、前記マ
ザーの基板本体を分割する工程により、前記第2の穴に
形成された導電性材料が分割されて、基板本体側面に第
1,第2の外部電極が形成される。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施例を
挙げることにより、本発明をより詳細に説明する。
挙げることにより、本発明をより詳細に説明する。
【0021】図1(a)及び(b)は、本発明の一実施
例に係る電子部品のパッケージ用積層基板を示す斜視図
及び縦断面図である。電子部品パッケージ用積層基板1
は、誘電体セラミックスよりなる矩形板状の基板本体2
を有する。誘電体セラミックスとしては、例えばチタン
酸バリウム系セラミックスのような適宜の誘電体セラミ
ックスを用いることができる。
例に係る電子部品のパッケージ用積層基板を示す斜視図
及び縦断面図である。電子部品パッケージ用積層基板1
は、誘電体セラミックスよりなる矩形板状の基板本体2
を有する。誘電体セラミックスとしては、例えばチタン
酸バリウム系セラミックスのような適宜の誘電体セラミ
ックスを用いることができる。
【0022】基板本体2内には、第1の内部電極3,4
が同一高さ位置に所定距離を隔てて形成されている。第
1の内部電極3,4は、図2(a)に平面断面図で示す
ように、基板本体2の側面2a,2b間に至るように形
成されている。また、第1の内部電極3,4の下方に
は、第1の内部電極3,4と誘電体セラミック層を介し
て重なり合うように、第2の内部電極5が形成されてい
る。図2(b)に示すように、第2の内部電極5もま
た、基板本体2の側面2a,2b間に至るように形成さ
れている。
が同一高さ位置に所定距離を隔てて形成されている。第
1の内部電極3,4は、図2(a)に平面断面図で示す
ように、基板本体2の側面2a,2b間に至るように形
成されている。また、第1の内部電極3,4の下方に
は、第1の内部電極3,4と誘電体セラミック層を介し
て重なり合うように、第2の内部電極5が形成されてい
る。図2(b)に示すように、第2の内部電極5もま
た、基板本体2の側面2a,2b間に至るように形成さ
れている。
【0023】さらに、第2の内部電極5の下方には、第
2の内部電極と対向するうように、第3の内部電極6,
7が形成されている。第3の内部電極6,7は、第1の
内部電極3,4と誘電体セラミック層を介して重なり合
う位置に形成されている。第3の内部電極6,7もま
た、基板本体2の側面2a,2b間に至るように形成さ
れている。
2の内部電極と対向するうように、第3の内部電極6,
7が形成されている。第3の内部電極6,7は、第1の
内部電極3,4と誘電体セラミック層を介して重なり合
う位置に形成されている。第3の内部電極6,7もま
た、基板本体2の側面2a,2b間に至るように形成さ
れている。
【0024】内部電極3〜7は、基板本体2を構成する
誘電体セラミックスと共に、セラミックス一体焼成技術
を用いて得ることができる。内部電極3〜7を構成する
材料については、Ag、Ag−Pdなどの適宜の金属を
用いることができる。
誘電体セラミックスと共に、セラミックス一体焼成技術
を用いて得ることができる。内部電極3〜7を構成する
材料については、Ag、Ag−Pdなどの適宜の金属を
用いることができる。
【0025】他方、基板本体2の上面2cに開口するよ
うに、第1の穴2e,2fが形成されている。穴2e,
2fは、上面2cから下方に延び、第1の内部電極3,
4に至るように形成されている。なお、穴2e,2f
は、第1の内部電極3,4を貫通していてもよい。もっ
とも、穴2e,2fは、下面2dには至らないように形
成される。
うに、第1の穴2e,2fが形成されている。穴2e,
2fは、上面2cから下方に延び、第1の内部電極3,
4に至るように形成されている。なお、穴2e,2f
は、第1の内部電極3,4を貫通していてもよい。もっ
とも、穴2e,2fは、下面2dには至らないように形
成される。
【0026】上記穴2e,2fは、セラミック生基板を
焼成し、基板本体2を得た後に、超音波加工、あるいは
機械加工等により形成される。また、2e,2f内に、
第1の内部接続電極8,9が形成されてる。内部接続電
極8,9の下端は内部電極3,4に電気的に接続されて
いる。また、上面2cにおいては、内部接続電極8,9
に電気的に接続されるように、穴2e,2fの開口周縁
に接続電極10,11が形成されている。接続電極1
0,11は、上面2cに搭載される電子部品に電気的に
接続される。
焼成し、基板本体2を得た後に、超音波加工、あるいは
機械加工等により形成される。また、2e,2f内に、
第1の内部接続電極8,9が形成されてる。内部接続電
極8,9の下端は内部電極3,4に電気的に接続されて
いる。また、上面2cにおいては、内部接続電極8,9
に電気的に接続されるように、穴2e,2fの開口周縁
に接続電極10,11が形成されている。接続電極1
0,11は、上面2cに搭載される電子部品に電気的に
接続される。
【0027】なお、基板本体2の側面2aには、第1の
外部電極12,13と第2の外部電極14とが形成され
ている。外部電極12〜14は、それぞれ、図2から明
らかなように、基板本体2の側面において、下面2dか
ら上方に至る凹部2g〜2iを形成し、凹部2g〜2i
内に導電性材料を付与することにより形成されている。
凹部2g〜2iは、本実施例では、円筒をその軸芯を含
む平面で分割した半円筒状局面を有する。また、凹部2
g〜2iは、上面2cには至らないように形成されてい
る。
外部電極12,13と第2の外部電極14とが形成され
ている。外部電極12〜14は、それぞれ、図2から明
らかなように、基板本体2の側面において、下面2dか
ら上方に至る凹部2g〜2iを形成し、凹部2g〜2i
内に導電性材料を付与することにより形成されている。
凹部2g〜2iは、本実施例では、円筒をその軸芯を含
む平面で分割した半円筒状局面を有する。また、凹部2
g〜2iは、上面2cには至らないように形成されてい
る。
【0028】上記凹部2g〜2iは、前述した穴2e,
2fと同様に、焼成された基板本体2に、超音波加工や
機械加工により加工を施すことにより形成される。図2
(a)及び(c)から明らかなように、外部電極12に
は、第1の内部電極3及び第3の内部電極6が電気的に
接続され、外部電極13には、第1の内部電極4及び第
3の内部電極7が電気的に接続されている。また、第2
の外部電極14には、第2の内部電極5が電気的に接続
されている。
2fと同様に、焼成された基板本体2に、超音波加工や
機械加工により加工を施すことにより形成される。図2
(a)及び(c)から明らかなように、外部電極12に
は、第1の内部電極3及び第3の内部電極6が電気的に
接続され、外部電極13には、第1の内部電極4及び第
3の内部電極7が電気的に接続されている。また、第2
の外部電極14には、第2の内部電極5が電気的に接続
されている。
【0029】従って、外部電極12,13と外部電極1
4との間に、それぞれ、コンデンサが構成される。本実
施例の電子部品パッケージ用積層基板1では、基板本体
2の上面2cに接続電極10,11が形成されており、
該接続電極10,11は上記内部接続電極8,9に電気
的に接続されている。すなわち、接続電極10,11
は、基板本体2の上面2cにおいて、外周縁よりも内側
に形成され得る。従って、例えば電子部品パッケージ用
積層基板本体1の上面に、図3(a),(b)に示すよ
うに、圧電共振子21を導電性接着剤22により接合
し、電気的に接続することができる。この場合、基板本
体2の上面2c上において、外周縁近傍には電極が形成
されていない。
4との間に、それぞれ、コンデンサが構成される。本実
施例の電子部品パッケージ用積層基板1では、基板本体
2の上面2cに接続電極10,11が形成されており、
該接続電極10,11は上記内部接続電極8,9に電気
的に接続されている。すなわち、接続電極10,11
は、基板本体2の上面2cにおいて、外周縁よりも内側
に形成され得る。従って、例えば電子部品パッケージ用
積層基板本体1の上面に、図3(a),(b)に示すよ
うに、圧電共振子21を導電性接着剤22により接合
し、電気的に接続することができる。この場合、基板本
体2の上面2c上において、外周縁近傍には電極が形成
されていない。
【0030】圧電共振子21は、厚み滑りモードを利用
した圧電共振子である。すなわち、矩形板上の圧電板2
1aが、主面と平行な方向に分極処理されている。圧電
板21aの上面及び下面には、部分的に対向するよう
に、励振電極21b,21cが形成されている。励振電
極21b,21cが圧電板21aを介して対向している
部分が、エネルギー閉じ込め型の圧電振動部を構成して
いる。励振電極21bは、圧電板21aの側面を経て下
面に至る端子電極21dに接続されている。端子電極2
1d及び励振電極21cがそれぞれ、導電性接着剤2
2,22により、接続電極10,11に電気的に接続さ
れている。
した圧電共振子である。すなわち、矩形板上の圧電板2
1aが、主面と平行な方向に分極処理されている。圧電
板21aの上面及び下面には、部分的に対向するよう
に、励振電極21b,21cが形成されている。励振電
極21b,21cが圧電板21aを介して対向している
部分が、エネルギー閉じ込め型の圧電振動部を構成して
いる。励振電極21bは、圧電板21aの側面を経て下
面に至る端子電極21dに接続されている。端子電極2
1d及び励振電極21cがそれぞれ、導電性接着剤2
2,22により、接続電極10,11に電気的に接続さ
れている。
【0031】よって、金属キャップ16を圧電共振子2
1を囲繞するように基板本体2の上面2cに絶縁性接着
剤を用いて接合し、チップ型圧電共振部品を容易に得る
ことができる。この場合、基板本体2の上面2cの周縁
には電極が形成されていないので、金属キャップ16と
接続電極10,11などの電極との電気的絶縁を容易に
確保することができる。すなわち、基板本体2の上面2
cに絶縁膜を形成するといった煩雑な工程を省略するこ
とができる。
1を囲繞するように基板本体2の上面2cに絶縁性接着
剤を用いて接合し、チップ型圧電共振部品を容易に得る
ことができる。この場合、基板本体2の上面2cの周縁
には電極が形成されていないので、金属キャップ16と
接続電極10,11などの電極との電気的絶縁を容易に
確保することができる。すなわち、基板本体2の上面2
cに絶縁膜を形成するといった煩雑な工程を省略するこ
とができる。
【0032】加えて、基板本体2の上面2cの周縁部に
電極が形成されていないので、金属キャップ16と基板
本体2の上面2cとを絶縁性接着剤18を用いて確実に
接合でき、金属キャップ16と電子部品パッケージ用積
層基板1とで構成される内部空間を確実に密封すること
ができる。
電極が形成されていないので、金属キャップ16と基板
本体2の上面2cとを絶縁性接着剤18を用いて確実に
接合でき、金属キャップ16と電子部品パッケージ用積
層基板1とで構成される内部空間を確実に密封すること
ができる。
【0033】次に、本実施例の電子部品パッケージ用積
層基板1の製造方法を、図4及び図5を参照して説明す
る。まず、図4(a)に示すように、マザーの積層体3
1を用意する。すなわち、まず、複数枚のセラミックグ
リーンシート上に、内部電極パターンを印刷し、該複数
のセラミックグリーンシートを積層する。さらに上部に
無地のマザーのセラミックグリーンシートを積層し、厚
み方向に加圧することにより、マザーの積層体31が得
られている。
層基板1の製造方法を、図4及び図5を参照して説明す
る。まず、図4(a)に示すように、マザーの積層体3
1を用意する。すなわち、まず、複数枚のセラミックグ
リーンシート上に、内部電極パターンを印刷し、該複数
のセラミックグリーンシートを積層する。さらに上部に
無地のマザーのセラミックグリーンシートを積層し、厚
み方向に加圧することにより、マザーの積層体31が得
られている。
【0034】上記セラミックグリーンシートは、基板本
体2を構成する誘電体セラミック粉末を主体とするセラ
ミックスラリーをシート成形することにより得られる。
マザーの積層体31内の内部電極パターンは、図1に示
した第1〜第3の内部電極3〜7がマザーの積層体31
内において主面方向に連ねられた形状を有する。
体2を構成する誘電体セラミック粉末を主体とするセラ
ミックスラリーをシート成形することにより得られる。
マザーの積層体31内の内部電極パターンは、図1に示
した第1〜第3の内部電極3〜7がマザーの積層体31
内において主面方向に連ねられた形状を有する。
【0035】次に、マザーの積層体31を焼成し、マザ
ーの焼結体を得る。しかる後、マザーの焼結体の表面及
び裏面から穴を超音波加工または機械加工により形成す
る。図4(b)は、マザーの焼結体31Aの上面31a
上に、第1の穴2e,2fを形成した状態を示す。第1
の穴2e,2fは、前述したように、基板本体2の上面
2cから下方に延び、ただし第1の内部電極3,4が形
成されている部分に至るように形成されている。
ーの焼結体を得る。しかる後、マザーの焼結体の表面及
び裏面から穴を超音波加工または機械加工により形成す
る。図4(b)は、マザーの焼結体31Aの上面31a
上に、第1の穴2e,2fを形成した状態を示す。第1
の穴2e,2fは、前述したように、基板本体2の上面
2cから下方に延び、ただし第1の内部電極3,4が形
成されている部分に至るように形成されている。
【0036】他方、同様にして、マザーの焼結体31A
の下面においても、第2の穴を超音波加工または機械加
工により形成する。第2の穴は、マザーの焼結体31A
を分割して得られる個々の電子部品パッケージ用積層基
板が隣り合う位置に形成される。
の下面においても、第2の穴を超音波加工または機械加
工により形成する。第2の穴は、マザーの焼結体31A
を分割して得られる個々の電子部品パッケージ用積層基
板が隣り合う位置に形成される。
【0037】しかる後、マザーの焼結体31Aの上面3
1a上にマスクを当接し、穴2e,2f内及び穴2e,
2fの上面に開口している部分周縁に導電性材料を付与
し、内部接続電極8,9及び接続電極10,11を形成
する(図5(a))。導電性材料を付与する方法として
は、蒸着、スパッタリングあるいは導電ペーストの塗布
・硬化などの適宜の方法により行い得る。
1a上にマスクを当接し、穴2e,2f内及び穴2e,
2fの上面に開口している部分周縁に導電性材料を付与
し、内部接続電極8,9及び接続電極10,11を形成
する(図5(a))。導電性材料を付与する方法として
は、蒸着、スパッタリングあるいは導電ペーストの塗布
・硬化などの適宜の方法により行い得る。
【0038】同様に、マザーの焼結体31Aの下面31
b側にも、マスクを当接し、同様の方法により導電性材
料を付与する。図5(b)に示すように、第2の穴2j
内に導電性材料が充填されると共に、下面31b上にお
いてストライプ状に電極膜32a,32a,32aが形
成される。
b側にも、マスクを当接し、同様の方法により導電性材
料を付与する。図5(b)に示すように、第2の穴2j
内に導電性材料が充填されると共に、下面31b上にお
いてストライプ状に電極膜32a,32a,32aが形
成される。
【0039】なお、第2の穴2jは、最終的に外部電極
を形成する凹部を構成するために設けられている。従っ
て、穴2jは、下面に31bから上方に延びるものの、
上面31aには至らないように形成されている。
を形成する凹部を構成するために設けられている。従っ
て、穴2jは、下面に31bから上方に延びるものの、
上面31aには至らないように形成されている。
【0040】しかる後、マザーの焼結体31Aを、図5
(a),(b)の一点鎖線D,Dに沿って分割すること
により、電子部品パッケージ用積層基板1が得られる。
すなわち、一点鎖線D−Dに沿って分割する部分におい
て、上記第2の穴2jが半分に分割され、半円筒状局面
を有する凹部が形成されると共に、第2の穴に充填され
ていた導電性材料も2分割されて、外部電極12〜14
が形成されることになる。
(a),(b)の一点鎖線D,Dに沿って分割すること
により、電子部品パッケージ用積層基板1が得られる。
すなわち、一点鎖線D−Dに沿って分割する部分におい
て、上記第2の穴2jが半分に分割され、半円筒状局面
を有する凹部が形成されると共に、第2の穴に充填され
ていた導電性材料も2分割されて、外部電極12〜14
が形成されることになる。
【0041】上記マザーの焼結体31Aの分割は、ダイ
サーなどを用いて行い得る。本実施例の製造方法では、
上記のように、周知の積層セラミックス一体焼成技術を
用いてマザーの焼結体31Aを得た後に、上面31a及
び下面31bから第1,第2の穴を形成した後、導電性
材料を付与し、マザーの焼結体31Aを分割するだけ
で、上記電子部品パッケージ用積層基板1を得ることが
できる。
サーなどを用いて行い得る。本実施例の製造方法では、
上記のように、周知の積層セラミックス一体焼成技術を
用いてマザーの焼結体31Aを得た後に、上面31a及
び下面31bから第1,第2の穴を形成した後、導電性
材料を付与し、マザーの焼結体31Aを分割するだけ
で、上記電子部品パッケージ用積層基板1を得ることが
できる。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る電子部品パッケージ用積層
基板では、誘電体セラミックスよりなる基板本体の内部
に形成された第1の内部電極が、第1の穴内に形成され
た内部接続電極により基板本体上面の接続電極と電気的
に接続されている。従って、基板本体の上面に形成され
た接続電極を、穴の位置を工夫することにより、基板本
体上面の中央よりに配置することができる。従って、基
板本体上面の外周縁に電極が存在しないため、例えば基
板本体上面に電子部品素子を固定し、金属キャップなど
を接合する場合、金属キャップとケース基板本体との間
の絶縁を確実に確保することができる。すなわち、基板
本体上面の外周縁に、金属キャップとの電気的絶縁を図
るための絶縁膜の形成等の煩雑な工程を省略することが
でき、かつ金属キャップと電子部品素子やケース基板と
の電気的絶縁を確実に確保することができる。
基板では、誘電体セラミックスよりなる基板本体の内部
に形成された第1の内部電極が、第1の穴内に形成され
た内部接続電極により基板本体上面の接続電極と電気的
に接続されている。従って、基板本体の上面に形成され
た接続電極を、穴の位置を工夫することにより、基板本
体上面の中央よりに配置することができる。従って、基
板本体上面の外周縁に電極が存在しないため、例えば基
板本体上面に電子部品素子を固定し、金属キャップなど
を接合する場合、金属キャップとケース基板本体との間
の絶縁を確実に確保することができる。すなわち、基板
本体上面の外周縁に、金属キャップとの電気的絶縁を図
るための絶縁膜の形成等の煩雑な工程を省略することが
でき、かつ金属キャップと電子部品素子やケース基板と
の電気的絶縁を確実に確保することができる。
【0043】また、従来のビアホール電極を用いた積層
基板では、ビアホール電極が一体焼成技術を用いて得ら
れているので、焼成時にビアホール電極を構成する電極
材料の飛散を防止するために、セラミックスとして低温
焼成可能なものを用いる必要があった。従って、従来の
積層基板では、誘電率が低く、衝撃強度も弱かった。
基板では、ビアホール電極が一体焼成技術を用いて得ら
れているので、焼成時にビアホール電極を構成する電極
材料の飛散を防止するために、セラミックスとして低温
焼成可能なものを用いる必要があった。従って、従来の
積層基板では、誘電率が低く、衝撃強度も弱かった。
【0044】これに対して、本発明に係る電子部品パッ
ケージ用積層基板では、上記内部接続電極は、焼成後に
第1の穴を形成し、該穴に導電性材料を付与することに
より構成されているので、誘電体セラミックスとして、
低温焼成可能な材料を用いる必要がなく、従って、誘電
率が高く、耐衝撃強度に優れた誘電体セラミックスを用
いることができる。よって、誘電率が高く、かつ耐衝撃
強度に優れた電子部品パッケージ用積層基板を提供する
ことができる。
ケージ用積層基板では、上記内部接続電極は、焼成後に
第1の穴を形成し、該穴に導電性材料を付与することに
より構成されているので、誘電体セラミックスとして、
低温焼成可能な材料を用いる必要がなく、従って、誘電
率が高く、耐衝撃強度に優れた誘電体セラミックスを用
いることができる。よって、誘電率が高く、かつ耐衝撃
強度に優れた電子部品パッケージ用積層基板を提供する
ことができる。
【0045】基板本体内に第1の内部電極よりも低い位
置に第2の内部電極が形成されており、第1,第2の内
部電極間でコンデンサを構成した場合には、誘電体セラ
ミックスとして、上記のように高誘電率のものを用いる
ことができるので、容量の大きなコンデンサを構成する
ことができる。
置に第2の内部電極が形成されており、第1,第2の内
部電極間でコンデンサを構成した場合には、誘電体セラ
ミックスとして、上記のように高誘電率のものを用いる
ことができるので、容量の大きなコンデンサを構成する
ことができる。
【0046】基板本体の側面に形成された第1,第2の
外部電極を備え、側面に第1,第2の内部電極が引き出
されており、第1,第2の内部電極がそれぞれ第1,第
2の外部電極に電気的に接続されている構成によれば、
側面に形成された第1,第2の外部電極を利用して本発
明に係る電子部品パッケージ用積層基板をプリント回路
基板などに容易に表面実装することができる。
外部電極を備え、側面に第1,第2の内部電極が引き出
されており、第1,第2の内部電極がそれぞれ第1,第
2の外部電極に電気的に接続されている構成によれば、
側面に形成された第1,第2の外部電極を利用して本発
明に係る電子部品パッケージ用積層基板をプリント回路
基板などに容易に表面実装することができる。
【0047】また、基板本体の側面に形成されており、
基板本体の下面から上方に、ただし上面には至らないよ
うに第1,第2の凹部が形成されており、第1,第2の
凹部に第1,第2の外部電極が形成されている場合に
は、マザーの基板本体を得た後に、下面側から第2の穴
を形成し、該マザーの基板本体を分割する際に第2の穴
を分割することにより、第1,第2の凹部を形成するこ
とができる。従って、第1,第2の外部電極について
も、内部接続電極と同様の工程で形成することができ、
内部接続電極の形成及び第1,第2の外部電極の形成を
同様の工程で容易に行うことができる。
基板本体の下面から上方に、ただし上面には至らないよ
うに第1,第2の凹部が形成されており、第1,第2の
凹部に第1,第2の外部電極が形成されている場合に
は、マザーの基板本体を得た後に、下面側から第2の穴
を形成し、該マザーの基板本体を分割する際に第2の穴
を分割することにより、第1,第2の凹部を形成するこ
とができる。従って、第1,第2の外部電極について
も、内部接続電極と同様の工程で形成することができ、
内部接続電極の形成及び第1,第2の外部電極の形成を
同様の工程で容易に行うことができる。
【0048】凹部が円筒を分割することにより得られる
半円筒曲面状凹部である場合には、マザーの基板本体に
おいて、下面側から断面円形の穴を加工するだけで、マ
ザーの基板本体を分割することにより、容易に上記凹部
を形成することができる。
半円筒曲面状凹部である場合には、マザーの基板本体に
おいて、下面側から断面円形の穴を加工するだけで、マ
ザーの基板本体を分割することにより、容易に上記凹部
を形成することができる。
【0049】第1の内部電極が基板内のある高さ位置で
ギャップを隔てて配置された一対の内部電極を有し、該
一対の内部電極と第2の内部電極とにより3端子型コン
デンサが構成されており、一対の内部電極に電気的に接
続されるように一対の内部接続電極及び一対の接続電極
が形成されている場合には、コンデンサ内蔵の3端子型
の電子部品パッケージ用積層基板を提供することができ
る。
ギャップを隔てて配置された一対の内部電極を有し、該
一対の内部電極と第2の内部電極とにより3端子型コン
デンサが構成されており、一対の内部電極に電気的に接
続されるように一対の内部接続電極及び一対の接続電極
が形成されている場合には、コンデンサ内蔵の3端子型
の電子部品パッケージ用積層基板を提供することができ
る。
【0050】本発明に係るチップ型電子部品では、本発
明に係る電子部品パッケージ用積層基板の上面に電子部
品素子が搭載されており、電子部品素子を囲繞するよう
に導電性キャップが電子部品パッケージ用積層基板の上
面に接合されている。接続電極が導電性キャップの基板
本体上面に接合される部分の内側に設けられているの
で、導電性キャップと基板本体との電気的絶縁を容易に
確保することができ、かつ内部空間の密封性も高められ
る。また、接続電極が導電性キャップの積層基板上面に
接合される部分の内側に設けられているので、チップ型
電子部品の小型化も図り得る。
明に係る電子部品パッケージ用積層基板の上面に電子部
品素子が搭載されており、電子部品素子を囲繞するよう
に導電性キャップが電子部品パッケージ用積層基板の上
面に接合されている。接続電極が導電性キャップの基板
本体上面に接合される部分の内側に設けられているの
で、導電性キャップと基板本体との電気的絶縁を容易に
確保することができ、かつ内部空間の密封性も高められ
る。また、接続電極が導電性キャップの積層基板上面に
接合される部分の内側に設けられているので、チップ型
電子部品の小型化も図り得る。
【0051】電子部品素子としては、特に限定されるわ
けではないが、圧電素子を好適に用いることができ、そ
の場合には、導電性キャップ付のチップ型圧電部品を提
供することができる。
けではないが、圧電素子を好適に用いることができ、そ
の場合には、導電性キャップ付のチップ型圧電部品を提
供することができる。
【0052】本発明に係る電子部品パッケージ用積層基
板の製造方法では、内部に第1の内部電極を有する基板
本体の上面から第1の内部電極に至るように第1の穴を
形成し、第1の穴の内壁及び開口部周縁に導電性材料を
付与し、それによって内部接続電極及び接続電極が形成
される。そして、マザーの基板本体を個々の電子部品パ
ッケージ用積層基板単位に分割することにより、本発明
に係る電子部品パッケージ用積層基板を容易に得ること
ができる。この場合、既に焼成された基板本体を用意し
た後に、超音波加工や機械加工により第1の穴を形成す
ればよいため、基板本体を構成する誘電体セラミックス
についての材料的な制限がほとんど存在しない。従っ
て、従来のビアホール電極を有する積層基板に比べて、
高誘電率かつ耐機械的衝撃性に優れた誘電体セラミック
スを用いることができる。
板の製造方法では、内部に第1の内部電極を有する基板
本体の上面から第1の内部電極に至るように第1の穴を
形成し、第1の穴の内壁及び開口部周縁に導電性材料を
付与し、それによって内部接続電極及び接続電極が形成
される。そして、マザーの基板本体を個々の電子部品パ
ッケージ用積層基板単位に分割することにより、本発明
に係る電子部品パッケージ用積層基板を容易に得ること
ができる。この場合、既に焼成された基板本体を用意し
た後に、超音波加工や機械加工により第1の穴を形成す
ればよいため、基板本体を構成する誘電体セラミックス
についての材料的な制限がほとんど存在しない。従っ
て、従来のビアホール電極を有する積層基板に比べて、
高誘電率かつ耐機械的衝撃性に優れた誘電体セラミック
スを用いることができる。
【0053】本発明に係る電子部品パッケージ用積層基
板の製造方法において、マザーの基板本体として、第1
の内部電極よりも低い位置に形成された第2の内部電極
を有するものを用い、上記第2の穴をマザーの基板本体
に形成した後に、第2の穴に導電性材料を付与し、マザ
ーの基板本体を分割した場合には、第2の穴が分割され
て上記凹部が形成されると共に、基板本体側面に第1,
第2の外部電極が形成される。従って、第1,第2の内
部電極に電気的に接続される第1,第2の外部電極を容
易に形成することができる。
板の製造方法において、マザーの基板本体として、第1
の内部電極よりも低い位置に形成された第2の内部電極
を有するものを用い、上記第2の穴をマザーの基板本体
に形成した後に、第2の穴に導電性材料を付与し、マザ
ーの基板本体を分割した場合には、第2の穴が分割され
て上記凹部が形成されると共に、基板本体側面に第1,
第2の外部電極が形成される。従って、第1,第2の内
部電極に電気的に接続される第1,第2の外部電極を容
易に形成することができる。
【図1】(a)及び(b)は、本発明の一実施例に係る
電子部品パッケージ用積層基板の外観斜視図及び縦断面
図。
電子部品パッケージ用積層基板の外観斜視図及び縦断面
図。
【図2】(a)〜(c)は、本発明の一実施例に係る電
子部品パッケージ用積層基板の異なる高さ位置における
各平面断面図。
子部品パッケージ用積層基板の異なる高さ位置における
各平面断面図。
【図3】(a)及び(b)は、本発明の一実施例の電子
部品パッケージ用積層基板を用いたチップ型電子部品を
説明するための正面図及び縦断面図。
部品パッケージ用積層基板を用いたチップ型電子部品を
説明するための正面図及び縦断面図。
【図4】(a)は、本発明に係る一実施例の電子部品パ
ッケージ用積層基板の製造に際し容易されるマザーの積
層耐を示す斜視図、(b)はマザーの基板本体に第1の
穴を加工した状態を示す部分切欠斜視図。
ッケージ用積層基板の製造に際し容易されるマザーの積
層耐を示す斜視図、(b)はマザーの基板本体に第1の
穴を加工した状態を示す部分切欠斜視図。
【図5】(a)及び(b)は、本発明の一実施例の製造
方法において、マザーの基板本体の上面から第1の穴に
導電性材料を付与した状態、並びに下面から第2の穴内
に導電性材料を付与した状態を示す各部分切欠斜視図。
方法において、マザーの基板本体の上面から第1の穴に
導電性材料を付与した状態、並びに下面から第2の穴内
に導電性材料を付与した状態を示す各部分切欠斜視図。
【図6】従来のチップ型圧電発振子の一例を示す正面
図。
図。
1…電子部品パッケージ用積層基板 2…基板本体 2c…上面 2d…下面 2e,2f…第1の穴 2g〜2i…凹部 3,4…第1の内部電極 5…第2の内部電極 6,7…第3の内部電極 8,9…内部接続電極 10,11…接続電極 12,13…第1の外部電極 14…第2の外部電極
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年8月31日(1999.8.3
1)
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項10
【補正方法】変更
【補正内容】
Claims (10)
- 【請求項1】 誘電体セラミックスよりなる基板本体
と、 前記基板本体の内部に形成された第1の内部電極とを備
え、 前記基板本体の上面から前記第1の内部電極に至るよう
に、かつ下面には至らないように穴が形成されており、 前記穴内に形成されており、前記第1の内部電極に電気
的に接続されている内部接続電極と、 前記基板本体の上面において前記穴の周囲に形成されて
おり、かつ前記内部接続電極に電気的に接続されてお
り、基板本体の上面に搭載される電子部品に接続される
接続電極とをさらに備えることを特徴とする、電子部品
パッケージ用積層基板。 - 【請求項2】 前記基板本体内に、前記第1の内部電極
よりも低い位置に形成された第2の内部電極をさらに備
え、少なくとも第1,第2の内部電極間でコンデンサが
構成されている、請求項1に記載の電子部品パッケージ
用積層基板。 - 【請求項3】 前記基板本体の側面に形成された第1,
第2の外部電極をさらに備え、 該側面に第1,第2の内部電極が引き出されており、第
1,第2の内部電極がそれぞれ第1,第2の外部電極に
電気的に接続されている、請求項2に記載の電子部品パ
ッケージ用積層基板。 - 【請求項4】 前記基板本体の側面に形成されており、
かつ基板本体の下面から上方に、但し上面には至らない
ように第1,第2の凹部が形成されており、第1,第2
の凹部に前記第1,第2の外部電極が形成されている、
請求項3に記載の電子部品パッケージ用積層基板。 - 【請求項5】 前記凹部が円筒を分割することにより得
られる半円筒曲面状凹部である、請求項4に記載の電子
部品パッケージ用積層基板。 - 【請求項6】 前記第1の内部電極が、基板内のある高
さ位置でギャップを隔てて配置された一対の内部電極を
有し、該一対の内部電極と第2の内部電極とにより3端
子型コンデンサが構成されており、 前記一対の内部電極に電気的に接続されるように、一対
の内部接続電極及び一対の接続電極が形成されている、
請求項1〜5のいずれかに記載の電子部品パッケージ用
積層基板。 - 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかに記載の電子部
品パッケージ用積層基板と、 前記積層基板の上面に搭載されており、前記接続電極に
電気的に接続された電子部品素子と、 前記電子部品素子を囲繞するように、前記電子部品パッ
ケージ用積層基板の上面に接合されている導電性キャッ
プとを備え、 基板本体上面において前記導電性キャップが接合される
部分の内側に前記接続電極が配置されていることを特徴
とする、チップ型電子部品。 - 【請求項8】 前記電子部品素子が、圧電素子である、
請求項7に記載のチップ型電子部品。 - 【請求項9】 誘電体セラミックスよりなり、内部に第
1の内部電極を有する基板本体を用意する工程と、 前記基板本体の上面から前記第1の内部電極に至るよう
に穴を形成する工程と、 前記穴の内壁及び開口部周縁に導電性材料を付与し、そ
れによって前記第1の内部電極に電気的に接続される内
部接続電極と、内部接続電極に接続された接続電極とを
形成する工程と、 前記マザーの基板本体を個々の電子部品パッケージ用積
層基板単位に分割する工程とを備えることを特徴とす
る、電子部品パッケージ用積層基板の製造方法。 - 【請求項10】 前記マザーの基板本体として、第1の
内部電極よりも低い位置に形成された第2の内部電極を
有するものを用い、 前記マザーの基板本体の下面から、上面には至らないよ
うに、かつマザーの基板本体において隣り合う個々の電
子部品パッケージ用積層基板の境界に第2の穴を形成す
る工程と、 前記第2の穴に導電性材料を付与する工程とを備え、 前記マザーの基板本体を分割する工程により、前記第2
の穴に形成された導電性材料が分割されて、基板本体側
面に第1,第2の外部電極が形成される、請求項10に
記載の電子部品パッケージ用積層基板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11231990A JP2001057401A (ja) | 1999-08-18 | 1999-08-18 | 電子部品パッケージ用積層基板、チップ型電子部品及び電子部品パッケージ用積層基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11231990A JP2001057401A (ja) | 1999-08-18 | 1999-08-18 | 電子部品パッケージ用積層基板、チップ型電子部品及び電子部品パッケージ用積層基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001057401A true JP2001057401A (ja) | 2001-02-27 |
Family
ID=16932225
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11231990A Pending JP2001057401A (ja) | 1999-08-18 | 1999-08-18 | 電子部品パッケージ用積層基板、チップ型電子部品及び電子部品パッケージ用積層基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001057401A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006270170A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Seiko Epson Corp | 弾性表面波素子及び弾性表面波素子の製造方法 |
JP2006270548A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-10-05 | Tdk Corp | 圧電共振部品 |
-
1999
- 1999-08-18 JP JP11231990A patent/JP2001057401A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006270170A (ja) * | 2005-03-22 | 2006-10-05 | Seiko Epson Corp | 弾性表面波素子及び弾性表面波素子の製造方法 |
JP2006270548A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-10-05 | Tdk Corp | 圧電共振部品 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040406 |