JP2001055928A - ガスタービン高温部品の補修再生処理方法 - Google Patents
ガスタービン高温部品の補修再生処理方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温下での使用により析出物の析出形態や相
の変化を生じたり、クリープや疲労によりき裂が生じた
ガスタービンの高温部品のき裂を補修するとともに、析
出相を固溶・再析出させ材質をも回復させることができ
るガスタービン高温部品の補修再生処理方法を提供す
る。 【解決手段】 結晶方向を制御された析出強化型の合金
からなり高温下での使用によって析出相が変化し、ある
いはき裂を生じたがスタービン高温部品にたいして高圧
下での熱処理を施すことによって析出相を固溶・再析出
させて材質を回復させるとともにき裂を拡散接合によっ
て補修する。具体的には、き裂を生じた部品の上部と下
部を部品の熱膨張率より低い熱膨張率の治具で挟んで熱
処理中に部品に圧縮応力を発生させ、固相拡散接合また
は液相拡散接合によってき裂を補修する。あるいは、き
裂を生じた部品の上部に荷重をかけて部品に圧縮応力を
発生させ、固相拡散接合または液相拡散接合によってき
裂を補修する。
の変化を生じたり、クリープや疲労によりき裂が生じた
ガスタービンの高温部品のき裂を補修するとともに、析
出相を固溶・再析出させ材質をも回復させることができ
るガスタービン高温部品の補修再生処理方法を提供す
る。 【解決手段】 結晶方向を制御された析出強化型の合金
からなり高温下での使用によって析出相が変化し、ある
いはき裂を生じたがスタービン高温部品にたいして高圧
下での熱処理を施すことによって析出相を固溶・再析出
させて材質を回復させるとともにき裂を拡散接合によっ
て補修する。具体的には、き裂を生じた部品の上部と下
部を部品の熱膨張率より低い熱膨張率の治具で挟んで熱
処理中に部品に圧縮応力を発生させ、固相拡散接合また
は液相拡散接合によってき裂を補修する。あるいは、き
裂を生じた部品の上部に荷重をかけて部品に圧縮応力を
発生させ、固相拡散接合または液相拡散接合によってき
裂を補修する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービン高温部
品の補修再生処理方法に係り、特に運転中に高温に曝さ
れることにより、熱劣化、クリープ損傷、疲労損傷ある
いは酸化・腐食、エロージョン、飛来異物損傷等を受け
たガスタービン高温部品の補修再生処理方法に関する。
品の補修再生処理方法に係り、特に運転中に高温に曝さ
れることにより、熱劣化、クリープ損傷、疲労損傷ある
いは酸化・腐食、エロージョン、飛来異物損傷等を受け
たガスタービン高温部品の補修再生処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービン発電プラントでは、ガスタ
ービンと同軸に設けられた圧縮機の駆動によって圧縮さ
れた圧縮空気を燃焼器に案内して燃焼させ、これにより
発生する高温の燃焼ガスをトランジションピースおよび
静翼を経て動翼に衝突させこの動翼を回転駆動させてガ
スタービンの仕事をさせ、同軸の発電機にて発電するよ
うになっている。
ービンと同軸に設けられた圧縮機の駆動によって圧縮さ
れた圧縮空気を燃焼器に案内して燃焼させ、これにより
発生する高温の燃焼ガスをトランジションピースおよび
静翼を経て動翼に衝突させこの動翼を回転駆動させてガ
スタービンの仕事をさせ、同軸の発電機にて発電するよ
うになっている。
【0003】このようなガスタービンの高温部品である
燃焼器ライナ、トランジションピース、静翼および動翼
には耐熱超合金が用いられている。特に高温強度が要求
される動翼にはNi基超合金が使用されている。このNi基
超合金は析出強化型合金であり、一般にγ’相と呼ばれ
るNi3 (Al,Ti)の金属間化合物をNiマトリックスに析
出させることによって高温強度を出している。しかし、
ガスタービンの運転とともに種々の損傷がみられる。
燃焼器ライナ、トランジションピース、静翼および動翼
には耐熱超合金が用いられている。特に高温強度が要求
される動翼にはNi基超合金が使用されている。このNi基
超合金は析出強化型合金であり、一般にγ’相と呼ばれ
るNi3 (Al,Ti)の金属間化合物をNiマトリックスに析
出させることによって高温強度を出している。しかし、
ガスタービンの運転とともに種々の損傷がみられる。
【0004】すなわち動翼等のガスタービン部品は高温
の燃焼雰囲気に曝されるため、腐食・酸化および材質劣
化が生じるとともに、遠心応力でクリープ損傷が蓄積す
る。また、ガスタービンの起動と停止のくり返しによっ
て熱履歴に遠心応力が重畳した熱疲労が生じ、さらに損
傷が蓄積してき裂が発生する。
の燃焼雰囲気に曝されるため、腐食・酸化および材質劣
化が生じるとともに、遠心応力でクリープ損傷が蓄積す
る。また、ガスタービンの起動と停止のくり返しによっ
て熱履歴に遠心応力が重畳した熱疲労が生じ、さらに損
傷が蓄積してき裂が発生する。
【0005】一般に動翼は設計寿命に達すると廃却する
ことになっている。中でも表面に耐酸化・耐腐食コーテ
ィングを有している初段動翼の廃却となる時間は、1100
℃級ガスタービンのベースロード仕様の例で48000 時間
であり、リコーティングを施して使用する場合は、コー
ティング層の耐久性にもよるが、24000 時間でリコーテ
ィングし、その後48000 時間使用して廃却となってい
る。ここではリコーティング時に施す熱処理による母材
の寿命回復は見込まれていない。
ことになっている。中でも表面に耐酸化・耐腐食コーテ
ィングを有している初段動翼の廃却となる時間は、1100
℃級ガスタービンのベースロード仕様の例で48000 時間
であり、リコーティングを施して使用する場合は、コー
ティング層の耐久性にもよるが、24000 時間でリコーテ
ィングし、その後48000 時間使用して廃却となってい
る。ここではリコーティング時に施す熱処理による母材
の寿命回復は見込まれていない。
【0006】近年、ガスタービンの高温化に伴い、より
高温強度の高い方向制御合金、すなわち一方向凝固翼や
単結晶翼が用いられるようになっている。これらの動翼
の場合でも設計寿命に達すると廃却になり、設計寿命内
でき裂が発生した場合は、き裂を補修する技術が開発さ
れていないため廃却されている。
高温強度の高い方向制御合金、すなわち一方向凝固翼や
単結晶翼が用いられるようになっている。これらの動翼
の場合でも設計寿命に達すると廃却になり、設計寿命内
でき裂が発生した場合は、き裂を補修する技術が開発さ
れていないため廃却されている。
【0007】動翼以外の高温部品である静翼、燃焼器ラ
イナおよびトランジションピースに生じるき裂あるいは
摩耗は、溶接補修を施し継続して使用している。これら
の補修の際、必要に応じて溶接時の熱影響及び残留応力
を除去するための熱処理を真空中またはArガス中で実施
している。
イナおよびトランジションピースに生じるき裂あるいは
摩耗は、溶接補修を施し継続して使用している。これら
の補修の際、必要に応じて溶接時の熱影響及び残留応力
を除去するための熱処理を真空中またはArガス中で実施
している。
【0008】しかし、静翼、燃焼器ライナおよびトラン
ジションピースも、ガスタービンの高温化とともに動翼
と類似した高強度のNi基の結晶方向制御合金を用いるよ
うになり、補修および再生処理が困難になっている。
ジションピースも、ガスタービンの高温化とともに動翼
と類似した高強度のNi基の結晶方向制御合金を用いるよ
うになり、補修および再生処理が困難になっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】一方向凝固翼は遠心応
力方向に結晶を成長させ、き裂が生じやすい結晶粒界は
遠心応力方向と平行に形成されている。また、単結晶翼
はき裂が生じやすい結晶粒界を持たない。従って、多結
晶翼と比較すると結晶方向制御翼は高温強度が高い。し
かしながら、強度的にはすぐれているものの、長時間運
転後に生じる遠心応力方向と垂直なき裂を溶接補修する
場合、溶接補修部に結晶粒界が形成される。この結晶粒
界は結合強度が低く、再度運転に供することができな
い。このように、き裂補修しても結晶粒界が形成される
ことが結晶方向制御翼のき裂補修における問題点となっ
ている。
力方向に結晶を成長させ、き裂が生じやすい結晶粒界は
遠心応力方向と平行に形成されている。また、単結晶翼
はき裂が生じやすい結晶粒界を持たない。従って、多結
晶翼と比較すると結晶方向制御翼は高温強度が高い。し
かしながら、強度的にはすぐれているものの、長時間運
転後に生じる遠心応力方向と垂直なき裂を溶接補修する
場合、溶接補修部に結晶粒界が形成される。この結晶粒
界は結合強度が低く、再度運転に供することができな
い。このように、き裂補修しても結晶粒界が形成される
ことが結晶方向制御翼のき裂補修における問題点となっ
ている。
【0010】本発明は前記課題を解決するためになされ
たものであり、高温下での使用により析出物の析出形態
や相の変化を生じたり、クリープや疲労によりき裂が生
じたガスタービンの高温部品のき裂を補修するととも
に、析出相を固溶・再析出させ材質をも回復させること
ができるガスタービン高温部品の補修再生処理方法を提
供することを目的とする。
たものであり、高温下での使用により析出物の析出形態
や相の変化を生じたり、クリープや疲労によりき裂が生
じたガスタービンの高温部品のき裂を補修するととも
に、析出相を固溶・再析出させ材質をも回復させること
ができるガスタービン高温部品の補修再生処理方法を提
供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、結晶
方向を制御された析出強化型の合金からなり高温下での
使用によって析出相が変化し、あるいはき裂を生じたガ
スタービン高温部品にたいして高圧下での熱処理を施す
ことによって析出相を固溶・再析出させて材質を回復さ
せるとともにき裂を拡散接合によって補修することを特
徴とする。
方向を制御された析出強化型の合金からなり高温下での
使用によって析出相が変化し、あるいはき裂を生じたガ
スタービン高温部品にたいして高圧下での熱処理を施す
ことによって析出相を固溶・再析出させて材質を回復さ
せるとともにき裂を拡散接合によって補修することを特
徴とする。
【0012】請求項2の発明は、き裂を生じた部品の上
部と下部を部品の熱膨張率より低い熱膨張率の治具で挟
んで熱処理中に部品に圧縮応力を発生させ、固相拡散接
合または液相拡散接合によってき裂を補修することを特
徴とする。
部と下部を部品の熱膨張率より低い熱膨張率の治具で挟
んで熱処理中に部品に圧縮応力を発生させ、固相拡散接
合または液相拡散接合によってき裂を補修することを特
徴とする。
【0013】請求項3の発明は、き裂を生じた部品の上
部に荷重をかけて部品に圧縮応力を発生させ、固相拡散
接合または液相拡散接合によってき裂を補修することを
特徴とする。
部に荷重をかけて部品に圧縮応力を発生させ、固相拡散
接合または液相拡散接合によってき裂を補修することを
特徴とする。
【0014】請求項4の発明は、液相拡散接合は、Ni−
Si−B 系のろう材を用いて行うことを特徴とする。
Si−B 系のろう材を用いて行うことを特徴とする。
【0015】請求項5の発明は、ガスタービン高温部品
は、Ni基の合金であり、γ’相[Ni3 (Al,Ti)]が主
強化析出相であることを特徴とする。
は、Ni基の合金であり、γ’相[Ni3 (Al,Ti)]が主
強化析出相であることを特徴とする。
【0016】請求項6の発明は、ガスタービン高温部品
は、動翼または静翼または燃焼器ライナまたはトランジ
ションピースであることを特徴とする ガスタービン高温部品、特に動翼において、析出強化型
の合金で結晶方向制御にて製造された翼、すなわち一方
向凝固翼または単結晶翼は、高温下での使用により析出
物の析出・成長および凝集粗大化が進み、その形状が変
化するとともに、新たな析出相の析出あるいはその析出
に伴い強化析出相の消失等が生じる。その結果、本来の
材料特性、特にクリープ寿命あるいは延・靱性の低下が
生じるとともに、遠心応力あるいは熱応力等によるクリ
ープ、起動・停止の熱・歪み履歴による熱疲労、あるい
は高・低サイクル疲労による損傷を受け、き裂をも発生
する。このような劣化と損傷を受けた部材を補修、再生
するためには、結晶粒界を生じさせることなくき裂を補
修し、γ’相の固溶温度以上で熱処理して材質を回復さ
せる必要がある。
は、動翼または静翼または燃焼器ライナまたはトランジ
ションピースであることを特徴とする ガスタービン高温部品、特に動翼において、析出強化型
の合金で結晶方向制御にて製造された翼、すなわち一方
向凝固翼または単結晶翼は、高温下での使用により析出
物の析出・成長および凝集粗大化が進み、その形状が変
化するとともに、新たな析出相の析出あるいはその析出
に伴い強化析出相の消失等が生じる。その結果、本来の
材料特性、特にクリープ寿命あるいは延・靱性の低下が
生じるとともに、遠心応力あるいは熱応力等によるクリ
ープ、起動・停止の熱・歪み履歴による熱疲労、あるい
は高・低サイクル疲労による損傷を受け、き裂をも発生
する。このような劣化と損傷を受けた部材を補修、再生
するためには、結晶粒界を生じさせることなくき裂を補
修し、γ’相の固溶温度以上で熱処理して材質を回復さ
せる必要がある。
【0017】き裂の補修方法として、開口した面を固相
状態で接合させる固相拡散接合がある。通常のこの接合
では、接合面同士を接触させ、熱処理により原子を拡散
させ接合させる。開口したき裂を接合させるためにはま
ず、高温下でき裂を閉塞できる方向に圧縮応力を生じさ
せ、物理的に接触させる。これにより開口面間で原子が
拡散し、接合が可能となる。
状態で接合させる固相拡散接合がある。通常のこの接合
では、接合面同士を接触させ、熱処理により原子を拡散
させ接合させる。開口したき裂を接合させるためにはま
ず、高温下でき裂を閉塞できる方向に圧縮応力を生じさ
せ、物理的に接触させる。これにより開口面間で原子が
拡散し、接合が可能となる。
【0018】また、液相拡散接合もき裂の補修方法とし
て有効である。この方法では接合面間すなわちき裂にイ
ンサート金属を注入し、熱処理で一時的に溶融液化した
後、原子の拡散を利用し等温凝固させて接合する。ここ
で用いるインサート金属としては、翼材の主成分と同じ
Niに融点降下元素であるB およびSiを添加したろう材を
用いる。このようなNi-Si-B 系のろう材として、Ni,C
r,Co,Fe,Cu,Ta,Al,W ,Re,La,Mo,Mn,P ,B
,Siおよび不可避的に混入する不純物からなるろう材
がある。これは、熱処理により融点降下元素が母材すな
わち翼材に拡散することによって接合部の液相の融点が
上昇し、凝固するものである。このように液相拡散接合
によるき裂の補修では、き裂にろう材を充填するため、
圧縮応力を発生させる意図的なき裂の閉塞は必要ない。
て有効である。この方法では接合面間すなわちき裂にイ
ンサート金属を注入し、熱処理で一時的に溶融液化した
後、原子の拡散を利用し等温凝固させて接合する。ここ
で用いるインサート金属としては、翼材の主成分と同じ
Niに融点降下元素であるB およびSiを添加したろう材を
用いる。このようなNi-Si-B 系のろう材として、Ni,C
r,Co,Fe,Cu,Ta,Al,W ,Re,La,Mo,Mn,P ,B
,Siおよび不可避的に混入する不純物からなるろう材
がある。これは、熱処理により融点降下元素が母材すな
わち翼材に拡散することによって接合部の液相の融点が
上昇し、凝固するものである。このように液相拡散接合
によるき裂の補修では、き裂にろう材を充填するため、
圧縮応力を発生させる意図的なき裂の閉塞は必要ない。
【0019】固相拡散接合および液相拡散接合によるき
裂補修において、熱処理は母材中に元素を拡散させるた
めに実施する。一方、母材すなわち高温下で使用された
翼材は主強化相のγ’相が析出・成長および凝集粗大化
し、その形状が変化するとともに、新たな析出相の析出
あるいはその析出に伴う強化析出相の消失等が生じてい
る。その結果、本来の材料特性、特にクリープ寿命ある
いは延・靱性の低下が生じる。また、遠心応力あるいは
熱応力等によるクリープ、起動・停止の熱・歪み履歴に
よる熱疲労、あるいは高・低サイクル疲労による損傷を
受けている。このような劣化損傷を受けた部品の材質を
回復させるためには、γ’相の固溶温度以上で熱処理す
る必要がある。
裂補修において、熱処理は母材中に元素を拡散させるた
めに実施する。一方、母材すなわち高温下で使用された
翼材は主強化相のγ’相が析出・成長および凝集粗大化
し、その形状が変化するとともに、新たな析出相の析出
あるいはその析出に伴う強化析出相の消失等が生じてい
る。その結果、本来の材料特性、特にクリープ寿命ある
いは延・靱性の低下が生じる。また、遠心応力あるいは
熱応力等によるクリープ、起動・停止の熱・歪み履歴に
よる熱疲労、あるいは高・低サイクル疲労による損傷を
受けている。このような劣化損傷を受けた部品の材質を
回復させるためには、γ’相の固溶温度以上で熱処理す
る必要がある。
【0020】本発明の補修再生処理方法では、き裂補修
のための熱処理と材質劣化を回復させるための熱処理を
同時に行う。熱処理には、中に加熱装置を配備した圧力
容器と、不活性ガスタンクと、この不活性ガスタンク中
の不活性ガスを圧縮し圧力容器中に送り込む圧縮装置
と、使用した不活性ガスを回収する排気・回収装置およ
び加熱装置内に配備した部品を保持する容器からなる熱
処理装置を用いる。圧力容器中に部品をセットした後、
一旦容器内を排気した後、不活性ガスを封入し、加圧し
ながら昇温し、所定の温度および圧力でき裂の接合と
γ’相の母材への完全固溶を図るとともに、不可避的に
生じたき裂部の内部欠陥を消失させる。
のための熱処理と材質劣化を回復させるための熱処理を
同時に行う。熱処理には、中に加熱装置を配備した圧力
容器と、不活性ガスタンクと、この不活性ガスタンク中
の不活性ガスを圧縮し圧力容器中に送り込む圧縮装置
と、使用した不活性ガスを回収する排気・回収装置およ
び加熱装置内に配備した部品を保持する容器からなる熱
処理装置を用いる。圧力容器中に部品をセットした後、
一旦容器内を排気した後、不活性ガスを封入し、加圧し
ながら昇温し、所定の温度および圧力でき裂の接合と
γ’相の母材への完全固溶を図るとともに、不可避的に
生じたき裂部の内部欠陥を消失させる。
【0021】なお、高圧下での熱処理後の部品の状態
は、新品を鋳造し凝固した状態に等しいので、その後、
その合金の通常の熱処理(例えば、溶体化処理と時効処
理)を施すことが望ましい。しかし、高圧下における熱
処理を施す装置がガス冷却装置を装備し、毎分40℃以上
の速さで冷却可能な場合には、γ’相を固溶させる熱処
理を施した後、その合金本来の溶体化処理温度で一時保
持した後、急冷することによって溶体化処理を兼ねるこ
ともできる。
は、新品を鋳造し凝固した状態に等しいので、その後、
その合金の通常の熱処理(例えば、溶体化処理と時効処
理)を施すことが望ましい。しかし、高圧下における熱
処理を施す装置がガス冷却装置を装備し、毎分40℃以上
の速さで冷却可能な場合には、γ’相を固溶させる熱処
理を施した後、その合金本来の溶体化処理温度で一時保
持した後、急冷することによって溶体化処理を兼ねるこ
ともできる。
【0022】高圧下で施す熱処理の温度は、前記した理
由によりき裂が原子の拡散により容易に接合され、かつ
析出物が固溶する温度以上である。しかし、過度に温度
を上げることは、温度が高くなるにつれて部材の強度が
低下し、自重により変形を生じるので、このような変形
を生じない温度以下にする必要がある。また、熱処理時
に施す加圧は、熱処理時に局所に偏析した元素の拡散を
加速し、かつ不可避的に生じたき裂部の内部欠陥をその
処理温度で回復させるのに十分な圧力であり、かつ熱処
理時に部品の機能上問題を生じるような変形を生じさせ
ない圧力以下であることが必要である。
由によりき裂が原子の拡散により容易に接合され、かつ
析出物が固溶する温度以上である。しかし、過度に温度
を上げることは、温度が高くなるにつれて部材の強度が
低下し、自重により変形を生じるので、このような変形
を生じない温度以下にする必要がある。また、熱処理時
に施す加圧は、熱処理時に局所に偏析した元素の拡散を
加速し、かつ不可避的に生じたき裂部の内部欠陥をその
処理温度で回復させるのに十分な圧力であり、かつ熱処
理時に部品の機能上問題を生じるような変形を生じさせ
ない圧力以下であることが必要である。
【0023】本高温高圧下の熱処理において、処理前の
部品のき裂面は酸化しているため、水素および、または
塩素雰囲気中で熱処理し、酸化層を還元する前処理を行
う。また、翼表面はアルミナ粒子等によりブラストし
て、部品と反応する可能性のある汚れは除去した後、熱
処理を行う必要がある。さらに、コーティングが施され
ている部品の場合、コーティング元素が基材に拡散する
ことにより合金本来の特性を損ない、あるいは寿命の低
下を来す場合は、コーティング層を除去して行うことが
望ましい。
部品のき裂面は酸化しているため、水素および、または
塩素雰囲気中で熱処理し、酸化層を還元する前処理を行
う。また、翼表面はアルミナ粒子等によりブラストし
て、部品と反応する可能性のある汚れは除去した後、熱
処理を行う必要がある。さらに、コーティングが施され
ている部品の場合、コーティング元素が基材に拡散する
ことにより合金本来の特性を損ない、あるいは寿命の低
下を来す場合は、コーティング層を除去して行うことが
望ましい。
【0024】本発明のタービン高温部品の補修再生処理
は、析出強化型のNi基の合金であり、γ’相[Ni3 (A
l,Ti)]を主強化析出相としている部材を対象として
いる。この中でも特に、結晶方向制御合金すなわち一方
向凝固合金または単結晶合金である。本発明の方法はき
裂が発生している上記合金部材に対し有効な処理方法で
ある。また、本発明の補修再生処理方法によってメンテ
ナンスされる機器はガスタービンの高温部品であり、特
に前記した材料によって製造された部品であるガスター
ビン動翼、静翼あるいは燃焼器ライナ、トランジション
ピースである。
は、析出強化型のNi基の合金であり、γ’相[Ni3 (A
l,Ti)]を主強化析出相としている部材を対象として
いる。この中でも特に、結晶方向制御合金すなわち一方
向凝固合金または単結晶合金である。本発明の方法はき
裂が発生している上記合金部材に対し有効な処理方法で
ある。また、本発明の補修再生処理方法によってメンテ
ナンスされる機器はガスタービンの高温部品であり、特
に前記した材料によって製造された部品であるガスター
ビン動翼、静翼あるいは燃焼器ライナ、トランジション
ピースである。
【0025】次に、本発明の方法によってガスタービン
高温部品を補修再生処理する手順を順を追って説明す
る。
高温部品を補修再生処理する手順を順を追って説明す
る。
【0026】まず、き裂を補修するにあたり、再生処理
する部品に用いられている合金の最適接合温度を求め
る。これには、種々の温度で接合した材料から接合部を
中心に試験片を採取し、高温引張試験を行い、接合温度
を設定する。また、材質の回復の面から、回復処理する
部品に用いられている合金のγ’相固溶温度を示差熱分
析によりおおまかに求め、次いで、その温度前後の温度
に保持し急冷した試料の組織観察により、正確にその製
品の鋳造方案による製品部材の局部溶解開始温度を求め
る。こうして、示差熱分析によるγ’相固溶温度および
組織観察による局部溶解開始温度から回復処理の温度条
件を設定する。また、高温にて引張試験を行い、その耐
力から加圧圧力を設定する。
する部品に用いられている合金の最適接合温度を求め
る。これには、種々の温度で接合した材料から接合部を
中心に試験片を採取し、高温引張試験を行い、接合温度
を設定する。また、材質の回復の面から、回復処理する
部品に用いられている合金のγ’相固溶温度を示差熱分
析によりおおまかに求め、次いで、その温度前後の温度
に保持し急冷した試料の組織観察により、正確にその製
品の鋳造方案による製品部材の局部溶解開始温度を求め
る。こうして、示差熱分析によるγ’相固溶温度および
組織観察による局部溶解開始温度から回復処理の温度条
件を設定する。また、高温にて引張試験を行い、その耐
力から加圧圧力を設定する。
【0027】一方、管理寿命に達した部品あるいはそれ
以前の部品は、目視検査、寸法検査等の非破壊検査を行
い、検査結果に基づき使用可能な部品を選定する。この
検査にて部品表面およびその直下にき裂がある場合は、
水素および、または塩素雰囲気中で熱処理し、酸化層の
還元処理を行い、必要な場合にはろう材を充填する。な
お、き裂以外の腐食・酸化あるいはエロージョン、異物
衝突等による損傷も切削や肉盛りして補修する。また、
外表面にコーティングが施されている部品ではコーティ
ングを除去することが望ましい。
以前の部品は、目視検査、寸法検査等の非破壊検査を行
い、検査結果に基づき使用可能な部品を選定する。この
検査にて部品表面およびその直下にき裂がある場合は、
水素および、または塩素雰囲気中で熱処理し、酸化層の
還元処理を行い、必要な場合にはろう材を充填する。な
お、き裂以外の腐食・酸化あるいはエロージョン、異物
衝突等による損傷も切削や肉盛りして補修する。また、
外表面にコーティングが施されている部品ではコーティ
ングを除去することが望ましい。
【0028】次に高圧下で熱処理を施すが、き裂が著し
く開口している部品を、固相拡散接合によって補修再生
処理する場合には、熱処理時にき裂部に圧縮応力を生じ
させ物理的に接触させるために、部品の上部にき裂を閉
塞できる荷重をかけるか、部品の熱膨張率より小さい熱
膨張率の部材で挟み込む。その後、処理炉に部品を装填
するが、高温下で熱処理するため、部品が自重により変
形しないように配置する。また、部品の装填は炉の均熱
帯に配置することが望ましい。
く開口している部品を、固相拡散接合によって補修再生
処理する場合には、熱処理時にき裂部に圧縮応力を生じ
させ物理的に接触させるために、部品の上部にき裂を閉
塞できる荷重をかけるか、部品の熱膨張率より小さい熱
膨張率の部材で挟み込む。その後、処理炉に部品を装填
するが、高温下で熱処理するため、部品が自重により変
形しないように配置する。また、部品の装填は炉の均熱
帯に配置することが望ましい。
【0029】処理炉に部品を装填した時点では雰囲気が
大気であるので、Ar雰囲気で処理するためにまず、圧力
容器の真空引きを行う。続いて、Arガスを注入する。こ
の真空引きとArガス注入のArガス置換操作は2〜3回行
うことが望ましい。続いて、圧縮機にて高圧のArガスを
注入するとともに所定の温度まで昇温する。
大気であるので、Ar雰囲気で処理するためにまず、圧力
容器の真空引きを行う。続いて、Arガスを注入する。こ
の真空引きとArガス注入のArガス置換操作は2〜3回行
うことが望ましい。続いて、圧縮機にて高圧のArガスを
注入するとともに所定の温度まで昇温する。
【0030】温度が所定値に達した後、最終的に圧縮機
により所定の圧力値に調整する。その後所定の時間のあ
いだ、温度および圧力を保持し、冷却する。冷却後は部
品に用いられている材料の通常の熱処理を施す。この回
復処理を施した後、目視検査、寸法検査等の非破壊検査
を行う。コーティングを施す場合は通常の熱処理の前と
後に行い、その後に非破壊検査を行う。以上のような、
本発明の補修再生処理方法により、ガスタービン高温部
品を補修し再生することができる。
により所定の圧力値に調整する。その後所定の時間のあ
いだ、温度および圧力を保持し、冷却する。冷却後は部
品に用いられている材料の通常の熱処理を施す。この回
復処理を施した後、目視検査、寸法検査等の非破壊検査
を行う。コーティングを施す場合は通常の熱処理の前と
後に行い、その後に非破壊検査を行う。以上のような、
本発明の補修再生処理方法により、ガスタービン高温部
品を補修し再生することができる。
【0031】
【発明の実施の形態】(実施例1)以下、本発明に係る
ガスタービン高温部品である動翼の補修再生処理方法及
び再生処理した動翼の実施例について述べる。
ガスタービン高温部品である動翼の補修再生処理方法及
び再生処理した動翼の実施例について述べる。
【0032】図1に補修再生処理のフローチャートを示
す。この再生処理工程は回復前検査、コーティング除
去、き裂面の洗浄、補修再生熱処理、容体化熱処理およ
び、回復後検査からなる。順を追って以下に各工程の概
要を述べる。まず、回復前検査(ステップS1)にて実機
での使用により生じたき裂、酸化、減肉および変形等の
損傷を検査し、続いてステップS2にて表面に施工されて
いる劣化した耐酸化・耐腐食コーティングを除去する。
す。この再生処理工程は回復前検査、コーティング除
去、き裂面の洗浄、補修再生熱処理、容体化熱処理およ
び、回復後検査からなる。順を追って以下に各工程の概
要を述べる。まず、回復前検査(ステップS1)にて実機
での使用により生じたき裂、酸化、減肉および変形等の
損傷を検査し、続いてステップS2にて表面に施工されて
いる劣化した耐酸化・耐腐食コーティングを除去する。
【0033】ステップS3のき裂面の洗浄ではき裂表面に
生成した酸化層を除去する。ステップS4の補修再生熱処
理では開口したき裂の閉塞と劣化した材料を回復させる
目的で高圧下で熱処理を施し、この材料を強化している
析出相の固溶・再析出を図り、材質を回復させると同時
にき裂をも補修する。
生成した酸化層を除去する。ステップS4の補修再生熱処
理では開口したき裂の閉塞と劣化した材料を回復させる
目的で高圧下で熱処理を施し、この材料を強化している
析出相の固溶・再析出を図り、材質を回復させると同時
にき裂をも補修する。
【0034】次に容体化熱処理(ステップS5)と時効熱
処理(ステップS6)を施すが、これはステップS4の補修
再生熱処理にて再析出した析出相の形状、大きさおよび
析出密度を調整するために実施する。最後にステップS7
にてこれまでの工程での損傷の有無、き裂が補修されて
いるか、部品の形状が設計的に満足するか等の確認のた
めの目視検査、寸法検査等を行う。なお、再生品にコー
ティングを施す場合は容体化熱処理前または後、時効熱
処理の前または後に行う。
処理(ステップS6)を施すが、これはステップS4の補修
再生熱処理にて再析出した析出相の形状、大きさおよび
析出密度を調整するために実施する。最後にステップS7
にてこれまでの工程での損傷の有無、き裂が補修されて
いるか、部品の形状が設計的に満足するか等の確認のた
めの目視検査、寸法検査等を行う。なお、再生品にコー
ティングを施す場合は容体化熱処理前または後、時効熱
処理の前または後に行う。
【0035】ここでは本発明の効果を調べるため、ま
ず、ガスタービンの動翼に用いられているNi基超合金の
結晶方向制御した一方向凝固Rene80(米国INCO社商品
名)材の試験材を用いて補修再生処理の実験を行った。
図2にこの試験材の化学組成を示す。
ず、ガスタービンの動翼に用いられているNi基超合金の
結晶方向制御した一方向凝固Rene80(米国INCO社商品
名)材の試験材を用いて補修再生処理の実験を行った。
図2にこの試験材の化学組成を示す。
【0036】まず、本試験材の最適接合温度を求めるた
めに種々の温度で接合した材料から接合部を中心に試験
片を採取し、高温引張試験を行った。なお、接合は固相
およびろう材を用いた液相拡散接合により実施した。図
3にその結果を示す。固相拡散接合では接合温度が高く
なるに従い、引張強さが高くなる傾向が認められ、最も
低い温度でもほぼ母材と同等の強度を示した。液相拡散
接合では各温度で引張強さに差は認められず、ほぼ母材
と同等の強度を示した。これらの試験結果より接合は11
00℃〜1300℃の間のいずれの温度でもよいことがわかっ
た。
めに種々の温度で接合した材料から接合部を中心に試験
片を採取し、高温引張試験を行った。なお、接合は固相
およびろう材を用いた液相拡散接合により実施した。図
3にその結果を示す。固相拡散接合では接合温度が高く
なるに従い、引張強さが高くなる傾向が認められ、最も
低い温度でもほぼ母材と同等の強度を示した。液相拡散
接合では各温度で引張強さに差は認められず、ほぼ母材
と同等の強度を示した。これらの試験結果より接合は11
00℃〜1300℃の間のいずれの温度でもよいことがわかっ
た。
【0037】次に、接合と再生処理を組み合わせた実験
は、本試験材のγ’相固溶温度を示差熱分析により求め
た。その結果、γ’相固溶温度は1160℃〜1175℃であっ
た。なお、試験材を加熱し、加熱後に断面の組織観察を
行ったところ、γ’相の局部溶解は1200℃以上でみられ
た。
は、本試験材のγ’相固溶温度を示差熱分析により求め
た。その結果、γ’相固溶温度は1160℃〜1175℃であっ
た。なお、試験材を加熱し、加熱後に断面の組織観察を
行ったところ、γ’相の局部溶解は1200℃以上でみられ
た。
【0038】一方、補修再生処理を施すにあたり、TIG
溶接材、固相拡散接合材および液相拡散接合材を作成し
た。その後、あらかじめクリープ損傷を与えるため、90
0 ℃で29.4MPa の条件でクリープ中断材14本を作成し、
図4に示す条件にて高圧下で熱処理を施し、組織観察お
よびクリープ試験を行った。各試験材の組織観察結果を
図5に模式的に示し、クリープ試験結果を図6に示す。
溶接材、固相拡散接合材および液相拡散接合材を作成し
た。その後、あらかじめクリープ損傷を与えるため、90
0 ℃で29.4MPa の条件でクリープ中断材14本を作成し、
図4に示す条件にて高圧下で熱処理を施し、組織観察お
よびクリープ試験を行った。各試験材の組織観察結果を
図5に模式的に示し、クリープ試験結果を図6に示す。
【0039】図5に示されているように、クリープ中断
材である試験材1の組織は、本合金のクリープ損傷を受
けた組織特有のラフト化したγ’相2が認められた。試
験材3では試験材1と同様にラフト化したγ’相2が認
められる他、溶接組織3が認められた。試験材5では微
細なγ’相4と矩形状のγ’相5が整列して析出してお
り、新材の組織と同等であったが、溶接組織が認められ
た。試験材7では接合面に粒界は認められなかったが、
γ’相はランダムに析出し、その形状は金平糖状6であ
った。試験材9では接合面に粒界は認められず、新材と
同等の組織を呈していた。試験材11では接合面に粒界は
認められなかったが、γ’相はランダムに析出し、その
形状は金平糖状であった。試験材13は接合面に粒界は認
められず、新材と同等の組織を呈していた。
材である試験材1の組織は、本合金のクリープ損傷を受
けた組織特有のラフト化したγ’相2が認められた。試
験材3では試験材1と同様にラフト化したγ’相2が認
められる他、溶接組織3が認められた。試験材5では微
細なγ’相4と矩形状のγ’相5が整列して析出してお
り、新材の組織と同等であったが、溶接組織が認められ
た。試験材7では接合面に粒界は認められなかったが、
γ’相はランダムに析出し、その形状は金平糖状6であ
った。試験材9では接合面に粒界は認められず、新材と
同等の組織を呈していた。試験材11では接合面に粒界は
認められなかったが、γ’相はランダムに析出し、その
形状は金平糖状であった。試験材13は接合面に粒界は認
められず、新材と同等の組織を呈していた。
【0040】図6に示すクリープ試験結果では、試験材
9および試験材13の組織に対応する試験材10および試験
材14において、ほぼ新材のクリープ破断時間と同等であ
り、粒界が認められない組織の完全回復でクリープ強度
も回復していることが示されている。
9および試験材13の組織に対応する試験材10および試験
材14において、ほぼ新材のクリープ破断時間と同等であ
り、粒界が認められない組織の完全回復でクリープ強度
も回復していることが示されている。
【0041】(実施例2)ここでは実プラントで翼有効
部にき裂が発生し、設計寿命前に廃却となったNi基超合
金の結晶方向制御した一方向凝固Rene80合金のガスター
ビンの第1段動翼を固相接合により補修再生処理した事
例について述べる。再生処理は図1に示した工程に従い
実施し、まず、外表面のコーティングをアルミナブラス
トにより除去した。その後、翼有効部に発生したき裂面
の酸化層を除去するために、水素および塩素雰囲気中で
熱処理し、酸化層の還元処理を行った。
部にき裂が発生し、設計寿命前に廃却となったNi基超合
金の結晶方向制御した一方向凝固Rene80合金のガスター
ビンの第1段動翼を固相接合により補修再生処理した事
例について述べる。再生処理は図1に示した工程に従い
実施し、まず、外表面のコーティングをアルミナブラス
トにより除去した。その後、翼有効部に発生したき裂面
の酸化層を除去するために、水素および塩素雰囲気中で
熱処理し、酸化層の還元処理を行った。
【0042】次に補修再生処理を施したが、この熱処理
時に、き裂部に圧縮応力を生じさせ、物理的に接触させ
るために図7に示すように翼16を翼材より熱膨張率が小
さい治具17で挟み込み、処理装置18に装填した。補修再
生処理温度は実施例1にて示した試験材10にて実施した
温度と同じである。その後は本合金の通常の熱処理条件
にて処理した。
時に、き裂部に圧縮応力を生じさせ、物理的に接触させ
るために図7に示すように翼16を翼材より熱膨張率が小
さい治具17で挟み込み、処理装置18に装填した。補修再
生処理温度は実施例1にて示した試験材10にて実施した
温度と同じである。その後は本合金の通常の熱処理条件
にて処理した。
【0043】図8に補修再生処理後の組織を新翼および
廃却翼と比較し模式的に示すが、廃却翼には凝集粗大化
したγ’相7が形成され、かつ、き裂8が認められるの
に対し、補修再生処理翼はほぼ新翼の組織に回復し、き
裂も消失していた。なお、処理中にき裂部に空孔が生じ
たと思われるが、高圧で処理しているため、この部分は
圧着していた。
廃却翼と比較し模式的に示すが、廃却翼には凝集粗大化
したγ’相7が形成され、かつ、き裂8が認められるの
に対し、補修再生処理翼はほぼ新翼の組織に回復し、き
裂も消失していた。なお、処理中にき裂部に空孔が生じ
たと思われるが、高圧で処理しているため、この部分は
圧着していた。
【0044】また、図9に補修再生処理後のき裂補修部
から採取した試験片のクリープ破断時間を示す。廃却翼
の試験片はき裂から離れた位置にて採取している。廃却
翼は極度のクリープ強度の低下が生じていたのに対し、
再生処理翼は組織と同様にクリープ強度の完全回復が図
られていた。
から採取した試験片のクリープ破断時間を示す。廃却翼
の試験片はき裂から離れた位置にて採取している。廃却
翼は極度のクリープ強度の低下が生じていたのに対し、
再生処理翼は組織と同様にクリープ強度の完全回復が図
られていた。
【0045】(実施例3)ここでは実プラントで翼有効
部にき裂が発生し、設計寿命前に廃却となったNi基超合
金の結晶方向制御した一方向凝固Rene80合金のガスター
ビンの第1段動翼を液相接合により補修再生処理した事
例について述べる。再生処理は図1に示した工程に従い
実施し、まず、外表面のコーティングをアルミナブラス
トにより除去した。その後、翼有効部に発生したき裂面
の酸化層を除去するために、水素および塩素雰囲気中で
熱処理し、酸化層の還元処理を行い、Ni-Si-B 系のろう
材を充填した。補修再生処理温度は実施例1にて示した
試験材13にて実施した温度と同じである。その後は本合
金の通常の熱処理条件にて処理した。
部にき裂が発生し、設計寿命前に廃却となったNi基超合
金の結晶方向制御した一方向凝固Rene80合金のガスター
ビンの第1段動翼を液相接合により補修再生処理した事
例について述べる。再生処理は図1に示した工程に従い
実施し、まず、外表面のコーティングをアルミナブラス
トにより除去した。その後、翼有効部に発生したき裂面
の酸化層を除去するために、水素および塩素雰囲気中で
熱処理し、酸化層の還元処理を行い、Ni-Si-B 系のろう
材を充填した。補修再生処理温度は実施例1にて示した
試験材13にて実施した温度と同じである。その後は本合
金の通常の熱処理条件にて処理した。
【0046】図10に補修再生処理後の組織を新翼および
廃却翼と比較し模式的に示すが、廃却翼のγ’相が凝集
粗大化しておりかつき裂が認められているのに対し、補
修再生処理翼はほぼ新翼の組織に回復し、き裂も消失し
ていた。
廃却翼と比較し模式的に示すが、廃却翼のγ’相が凝集
粗大化しておりかつき裂が認められているのに対し、補
修再生処理翼はほぼ新翼の組織に回復し、き裂も消失し
ていた。
【0047】また、図11に補修再生処理後のき裂補修部
から採取した試験片のクリープ破断時間を示す。廃却翼
の試験片はき裂から離れた位置にて採取している。廃却
翼は極度のクリープ強度の低下が生じていたのに対し、
再生処理翼は組織と同様にクリープ強度の完全回復が図
られていた。
から採取した試験片のクリープ破断時間を示す。廃却翼
の試験片はき裂から離れた位置にて採取している。廃却
翼は極度のクリープ強度の低下が生じていたのに対し、
再生処理翼は組織と同様にクリープ強度の完全回復が図
られていた。
【0048】(実施例4)ここでは実プラントで翼有効
部にき裂が発生し、設計寿命前に廃却となった図12に示
すNi基超合金の結晶方向制御した単結晶CMSX-4合金(米
国キャノン・マスケゴン社商品名)のガスタービンの第
1段動翼を液相接合により補修再生処理した事例につい
て述べる。まず、翼有効部に発生したき裂面の酸化層を
除去するために、水素および塩素雰囲気中で熱処理し、
酸化層の還元処理を行い、Ni-Si-B系のろう材を充填し
た。補修再生処理温度は実施例1にて示した試験材13に
て実施した温度と同じである。その後は本合金の通常の
熱処理条件にて実施した。
部にき裂が発生し、設計寿命前に廃却となった図12に示
すNi基超合金の結晶方向制御した単結晶CMSX-4合金(米
国キャノン・マスケゴン社商品名)のガスタービンの第
1段動翼を液相接合により補修再生処理した事例につい
て述べる。まず、翼有効部に発生したき裂面の酸化層を
除去するために、水素および塩素雰囲気中で熱処理し、
酸化層の還元処理を行い、Ni-Si-B系のろう材を充填し
た。補修再生処理温度は実施例1にて示した試験材13に
て実施した温度と同じである。その後は本合金の通常の
熱処理条件にて実施した。
【0049】図13に補修再生処理後の組織を新翼および
廃却翼と比較し模式的に示すが、廃却翼のγ’相が凝集
粗大化しておりかつき裂が認められているのに対し、補
修、再生処理翼はほぼ新翼の組織に回復し、き裂も消失
していた。
廃却翼と比較し模式的に示すが、廃却翼のγ’相が凝集
粗大化しておりかつき裂が認められているのに対し、補
修、再生処理翼はほぼ新翼の組織に回復し、き裂も消失
していた。
【0050】また、図14に補修再生処理後のき裂補修部
から採取した試験片のクリープ破断時間を示す。なお、
廃却翼の試験片はき裂から離れた位置にて採取してい
る。廃却翼は極度のクリープ強度の低下が生じていたの
に対し、再生処理翼は組織と同様にクリープ強度の完全
回復が図られていた。
から採取した試験片のクリープ破断時間を示す。なお、
廃却翼の試験片はき裂から離れた位置にて採取してい
る。廃却翼は極度のクリープ強度の低下が生じていたの
に対し、再生処理翼は組織と同様にクリープ強度の完全
回復が図られていた。
【0051】一方、再生処理後のコーティング層と母材
の境界近傍の組織を観察すると、図15に示すように回復
熱処理およびその後実施した通常の熱処理により、コー
ティング層10の構成元素と母材9の構成元素が相互拡散
し、翼の強度に寄与しない拡散層の幅が大きくなり、か
つ劣化相11の粗大化もみられた。したがってコーティン
グ翼を再生する場合は補修再生熱処理前にコーティング
を除去することが望ましい。
の境界近傍の組織を観察すると、図15に示すように回復
熱処理およびその後実施した通常の熱処理により、コー
ティング層10の構成元素と母材9の構成元素が相互拡散
し、翼の強度に寄与しない拡散層の幅が大きくなり、か
つ劣化相11の粗大化もみられた。したがってコーティン
グ翼を再生する場合は補修再生熱処理前にコーティング
を除去することが望ましい。
【0052】その他の実施例として、図16に組成を示
すガスタービンの動翼材であるNi基合金のIN738LC 材
(米国INCO社商品名)、U500材(米国INCO社商品名)、
MarM247 材(米国キャノン・マスケゴン社商品名)、CM
SX-2材(米国キャノン・マスケゴン社商品名)およびこ
れらの材料からなる動翼でも本補修再生処理方法でクリ
ープ寿命および組織の完全回復が図られた。さらに、Ni
基合金を用いた燃焼器ライナ、トランジションピースお
よび静翼に対しても本補修再生処理法にてき裂の補修と
同時に材料劣化をも回復させることができる。
すガスタービンの動翼材であるNi基合金のIN738LC 材
(米国INCO社商品名)、U500材(米国INCO社商品名)、
MarM247 材(米国キャノン・マスケゴン社商品名)、CM
SX-2材(米国キャノン・マスケゴン社商品名)およびこ
れらの材料からなる動翼でも本補修再生処理方法でクリ
ープ寿命および組織の完全回復が図られた。さらに、Ni
基合金を用いた燃焼器ライナ、トランジションピースお
よび静翼に対しても本補修再生処理法にてき裂の補修と
同時に材料劣化をも回復させることができる。
【0053】
【発明の効果】以上の通り、本発明のガスタービン高温
部品の補修再生処理方法によれば、き裂や材質劣化が生
じたガスタービン高温部品に補修と高圧下での熱処理を
施すことによって、それらの部品を再使用に供すること
ができる。
部品の補修再生処理方法によれば、き裂や材質劣化が生
じたガスタービン高温部品に補修と高圧下での熱処理を
施すことによって、それらの部品を再使用に供すること
ができる。
【図1】本発明の実施の形態のガスタービン高温部品の
補修再生処理を示すフローチャート。
補修再生処理を示すフローチャート。
【図2】実施例1において用いた試験材の化学組成を示
す表。
す表。
【図3】実施例1における各種接合材の引張試験の結果
を示す図。
を示す図。
【図4】実施例1において用いた試験材のき裂接合方
法、補修再生処理温度、試験項目等を示す表。
法、補修再生処理温度、試験項目等を示す表。
【図5】実施例1における各種接合材の組織観察の結果
を示す図。
を示す図。
【図6】実施例1における各種接合材のクリープ試験の
結果を示す図。
結果を示す図。
【図7】実施例2における翼のセット状況を示し、(a)
は処理装置を含む断面図、(b)は(a) のb 部拡大図。
は処理装置を含む断面図、(b)は(a) のb 部拡大図。
【図8】実施例2における再生処理後の金属組織の模式
図。
図。
【図9】実施例2における再生処理後のクリープ試験の
結果を示す図。
結果を示す図。
【図10】実施例3における再生処理後の金属組織の模
式図。
式図。
【図11】実施例3における再生処理後のクリープ試験
の結果を示す図。
の結果を示す図。
【図12】実施例4において用いた試験翼の化学組成を
示す表。
示す表。
【図13】実施例4における再生処理後の金属組織の模
式図。
式図。
【図14】実施例4における再生処理後のクリープ試験
の結果を示す図。
の結果を示す図。
【図15】実施例4における再生処理後のコーティング
と母材界面近傍の組織を示す模式図。
と母材界面近傍の組織を示す模式図。
【図16】他の実施例の試験翼の化学組成を示す表。
1…γ相、2…ラフト化したγ’相、3…溶接組織、4
…微細なγ’相、5…γ’相、6…金平糖状のγ’相、
7…凝集粗大化したγ’相、8…き裂、9…母材、10…
コーティング、11…拡散層内の劣化相、16…翼、17…治
具、18…処理装置、20…応力方向。
…微細なγ’相、5…γ’相、6…金平糖状のγ’相、
7…凝集粗大化したγ’相、8…き裂、9…母材、10…
コーティング、11…拡散層内の劣化相、16…翼、17…治
具、18…処理装置、20…応力方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉岡 洋明 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 石井 潤治 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 近藤 卓久 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 4E067 AA09 AB06 BA03 BA05 EA04 EA06 EB02
Claims (6)
- 【請求項1】 結晶方向を制御された析出強化型の合金
からなり高温下での使用によって析出相が変化し、ある
いはき裂を生じたガスタービン高温部品にたいして高圧
下での熱処理を施すことによって析出相を固溶・再析出
させて材質を回復させるとともにき裂を拡散接合によっ
て補修することを特徴とするガスタービン高温部品の補
修再生処理方法。 - 【請求項2】 き裂を生じた部品の上部と下部を部品の
熱膨張率より低い熱膨張率の治具で挟んで熱処理中に部
品に圧縮応力を発生させ、固相拡散接合または液相拡散
接合によってき裂を補修することを特徴とする請求項1
記載のガスタービン高温部品の補修再生処理方法。 - 【請求項3】 き裂を生じた部品の上部に荷重をかけて
部品に圧縮応力を発生させ、固相拡散接合または液相拡
散接合によってき裂を補修することを特徴とする請求項
1記載のガスタービン高温部品の補修再生処理方法。 - 【請求項4】 液相拡散接合は、Ni-Si-B 系のろう材を
用いて行うことを特徴とする請求項2または3記載のガ
スタービン高温部品の補修再生処理方法。 - 【請求項5】 ガスタービン高温部品は、Ni基の合金で
あり、γ’相[Ni3(Al,Ti)]が主強化析出相であること
を特徴とする請求項1記載のガスタービン高温部品の補
修再生処理方法。 - 【請求項6】 ガスタービン高温部品は、動翼または静
翼または燃焼器ライナまたはトランジションピースであ
ることを特徴とする請求項1記載のガスタービン高温部
品の補修再生処理方法。
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JP11228673A JP2001055928A (ja) | 1999-08-12 | 1999-08-12 | ガスタービン高温部品の補修再生処理方法 |
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