JP2001051284A

JP2001051284A - 液晶表示装置製造装置

Info

Publication number: JP2001051284A
Application number: JP11226330A
Authority: JP
Inventors: Norihiko Egami; 典彦江上
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1999-08-10
Filing date: 1999-08-10
Publication date: 2001-02-23

Abstract

(57)【要約】【課題】液晶滴下方法を採用する液晶表示装置製造装
置において、下基板と上基板の貼り合わせ時の位置ずれ
及び間隔むらを無くす。【解決手段】下基板と上基板との接合位置の位置合わ
せを行うときに両基板に加圧力を懸ける加圧機構を第１
の加圧機構とし、上基板を接着剤により下基板に貼り合
わせ所定の間隔になるまで加圧する加圧機構を第２の加
圧機構とするのであるが、第１の加圧機構と第２の加圧
機構とは、加圧力が異なる、別の加圧機構である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置を精
密に製造する、製造装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】液晶表示装置の従来の製造装置につい
て、図２、図３、図４を用いて説明する。まず、図２に
液晶表示装置２の概略の構造を示す。対向して配置され
た透光性材料からなる下基板４と上基板６との間に、一
定のギャップを保つとともに、その間の隙間に液晶材料
８を充填した状態で、両基板４、６が接着剤１０にて貼
り合わされている。接着剤１０は紫外線硬化型であり、
上基板６と下基板４の間隔を一定に保つためのスペーサ
１２（例えば、径５μｍ）を含む。

【０００３】図２のように、接着剤１０は両基板４、６
の端部近傍に塗布され、液晶材料８は塗布された接着剤
１０と両基板４、６とにより形成された隙間に充填され
るのであるが、そのように液晶材料８を接着剤１０の内
側に配置する方法の一つ（以下、液晶滴下方法とい
う。）の概略を、図３に示す。まず、工程（１）にて、
下基板４の端部近傍に接着剤１０を所定の厚み（例え
ば、３０μｍ）で塗布した後、工程（２）にて接着剤１
０の内側に液晶材料８を滴下する。次に、工程（３）に
てそこに上基板６を重ね合わせ、上基板６と下基板４の
間隔が所定の値（例えば、５μｍ）になるまで両基板
４、６を上下から加圧し、その後工程（４）にて紫外線
により接着剤１０を硬化させ液晶表示装置２を完成させ
る。

【０００４】以下にて、図４を参照しつつ、２枚の基板
４、６の貼り合わせの工程に特に注目して、上記液晶滴
下方法を詳細に説明する。

【０００５】工程（ａ）：まず、透光性材料からなる下
基板４の上部表面において、その端部近傍に厚み３０μ
ｍで紫外線硬化型の接着剤１０を塗布し、その接着剤１
０の内側に液晶材料８を配置する。該下基板４を水平方
向に移動可能なテーブル１６上に搭載し、下基板４の下
部表面全面を第１の吸着機構１８による真空吸着で固定
する。該テーブル１６は、真空容器２４内の底部に設置
されている。

【０００６】工程（ｂ）：次に、やはり透光性材料から
なる上基板６の上部表面全面を第２の吸着機構２０によ
る真空吸着で固定する。図に示すように、第２の吸着機
構２０は、真空容器２４の横断面と略大きさの等しい水
平板材１９とシール部材２１とから構成され、第２の吸
着機構２０より下方の真空容器２４内を密閉するように
配置されている。さらに、真空容器２４内で加圧機構２
２により第２の吸着機構２０及び上基板６を鉛直方向に
下降させ、内部を密閉し所定の気圧まで減圧して所謂
「真空引き」を行いつつ、上基板６と液晶材料８又は接
着剤１０とを接触させる。

【０００７】工程（ｃ）「位置合わせ工程」：下基板４
を搭載したテーブル１６を、図示しない容器外部からの
機構により水平方向に移動させ、下基板４と上基板６と
の接合位置の位置合わせを行う。

【０００８】工程（ｄ）「基板間隔圧縮工程」：真空容
器２４内で加圧機構２２により第２の吸着機構２０及び
上基板６をさらに鉛直方向に下降させ、上基板６を接着
剤１０を介して下基板４に貼り合わせ両基板間隔が５μ
ｍになるまで加圧する。

【０００９】工程（ｅ）：その後一体となった下基板４
と上基板６に紫外線を照射して接着剤１０を硬化させ
る。

【００１０】例えば、上基板６及び下基板４の大きさ
が、３７０ｍｍ×４７０ｍｍであるような場合、加圧機
構２２による加圧力は、実際の工程においては、工程
（ｂ）では略５００ｋｇ重以下、工程（ｄ）では略１０
００ｋｇ重以上、とすべきであることが実測により判明
している。即ち、工程（ｂ）において加圧力が５００ｋ
ｇ重より大きいと、下基板４と上基板６との間に生じる
水平方向の抵抗力が、下基板４の水平方向移動（工程
（ｃ）「位置合わせ工程」）を阻害してしまい、結果と
して両基板４、６の接合位置の位置合わせにおいてずれ
が生じる。また、工程（ｄ）（基板間隔圧縮工程）にお
いて加圧力が１０００ｋｇ重未満であると、接着剤１０
又は液晶材料８と上基板６との間に生じる鉛直方向の抵
抗力が、上基板６の鉛直方向下降を阻害してしまい、結
果として両基板４、６の間隔を所定の値（５μｍ）にし
うる程の加圧ができない。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の装置に
おいて、基板間隔圧縮工程に必要な加圧力を備える加圧
機構２２を用いると、位置合わせ工程での位置合わせ動
作の精度が不十分になってしまう。上記の例の場合、１
０００ｋｇ重以上の加圧力を備える加圧機構２２を用い
ると、位置合わせ動作の精度が不充分になってしまう。
このとき、上下両基板４、６の位置合わせにおいてずれ
が生じやすくなる。

【００１２】逆に、位置合わせ工程の位置合わせ動作に
関して十分な精度を備えさせることに重点を置くと、加
圧機構２２による加圧力が、上記に比較して小さくなら
ざるを得ない。すると、その後の基板間隔圧縮工程にお
いて両基板４、６の間隔を均等に所定の値にまでなしう
るほどの加圧ができず、両基板間４、６の間隔に所要の
精度を得させることができない。上記の例の場合、位置
合わせ工程の位置合わせ動作に関して十分な精度を得さ
せることに重点を置き、加圧力が５００ｋｇ重以下であ
る加圧機構２２を用いるとすると、両基板４、６の間隔
を均等に５μｍにまでなしうる程の加圧ができず、両基
板間４、６に均等で精度ある間隔（５μｍ）を設けるこ
とができない。

【００１３】本発明は、上記の問題点に鑑みて、下基板
４と上基板６の貼り合わせ時の位置ずれ及び間隔むらを
無くし、結果として液晶表示装置２の画像にむらが生じ
る不良品の発生を減少させるような液晶表示装置製造装
置を提供することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の問題点
を解消するためになされたものである。本発明に係る液
晶表示装置製造装置は、透光性材料からなる第１の基板
と、それと対向して配置される透光性材料からなる第２
の基板と、上記両基板のそれぞれ対向する表面の端部に
沿って環状に塗布される接着剤と、上記接着剤と上記両
基板とにより形成される、所定の厚さを備える隙間に、
充填される液晶材料と、を備える液晶表示装置を、製造
する製造装置であって、密閉して内部を所定の気圧まで
減圧する真空容器と、上記第１の基板の下表面全面を真
空吸着で固定する第１の吸着機構と、上記第２の基板の
上表面全面を真空吸着で固定する第２の吸着機構と、上
記真空容器内の気圧の減圧時に、真空容器内にて、該第
２の吸着機構及び第２の基板を鉛直方向に下降させて、
第２の基板の下表面を上記液晶材料又は上記接着剤と接
触させる、第１の加圧力を備える第１の加圧機構と、同
じく上記真空容器内の気圧の減圧時に、真空容器内に
て、第２の吸着機構及び第２の基板をさらに鉛直方向に
下降させ、第２の基板を接着剤を介して第１の基板に貼
り合わせ所定の間隔になるまで加圧する、第１の加圧力
より大きい第２の加圧力を備える第２の加圧機構と、か
ら構成される。

【００１５】上記の液晶表示装置製造装置においては、
第１の加圧機構による加圧力が、第１の基板及び第２の
基板に対して、０．０２（ｋｇ重／ｃｍ²）以上、且つ０．６（ｋｇ重
／ｃｍ²）未満であり、第２の加圧機構による加圧力が、第１の基板及
び第２の基板に対して、１（ｋｇ重／ｃｍ²）以上、且つ３（ｋｇ重／ｃｍ²）未
満であるのが望ましい。

【００１６】また、上記の液晶表示装置製造装置におい
ては、第１の加圧機構又は第２の加圧機構は、空気シリ
ンダ又はモータを動力源としてもよい。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、添付図面の図１を参照し
て、本発明の好適な実施形態である液晶表示装置製造装
置を説明する。図１は、本発明の好適な実施形態に係る
液晶表示装置製造装置の概略側断面図であり、連続する
図面により該装置を用いた液晶滴下方法を示す。

【００１８】工程（ａ）：この工程は、従来技術と同じ
である。即ち、まず、透光性材料からなる下基板４の上
部表面において、その端部近傍に所定の厚み（例えば、
３０μｍ）で紫外線硬化型の接着剤１０を塗布し、その
接着剤１０の内側に液晶材料８を配置する。該下基板４
を水平方向に移動可能なテーブル１６上に搭載し、下基
板４の下部表面全面を第１の吸着機構１８による真空吸
着で固定する。該テーブル１６は、真空容器２４内の底
部に設置されている。

【００１９】工程（ｂ）：次に、やはり透光性材料から
なる上基板６の上部表面全面を第２の吸着機構２０によ
る真空吸着で固定する。従来技術と同様であるが図に示
すように、第２の吸着機構２０は、真空容器２４の横断
面と略大きさの等しい水平板材１９とシール部材２１と
から構成され、第２の吸着機構２０より下方の真空容器
２４内を密閉するように配置されている。さらに、真空
容器２４内で第１の加圧力を備える第１の加圧機構２６
により、第２の吸着機構２０及び上基板６を鉛直方向に
下降させ、真空容器２４内を密閉し所定の気圧まで減圧
して所謂「真空引き」を行いつつ、上基板６と液晶材料
８又は接着剤１０とを接触させる。後で説明するよう
に、第１の加圧機構２６は、第２の加圧機構２８とは異
なる部位である。

【００２０】工程（ｃ）「位置合わせ工程」：この工程
も、従来技術と同じである。下基板４を搭載したテーブ
ル１６を、図示しない容器外部からの機構により水平方
向に移動させ、下基板４と上基板６との接合位置の位置
合わせを行う。但し、下基板４と上基板６とには上記の
第１の加圧力が加えられており、位置合わせの動作は該
状況下で行われる。

【００２１】工程（ｄ）「基板間隔圧縮工程」：真空容
器２４内で第２の加圧力を備える第２の加圧機構２８に
より第２の吸着機構２０及び上基板６をさらに鉛直方向
に下降させ、上基板６を接着剤１０を介して下基板４に
貼り合わせ所定の間隔（例えば、５μｍ）になるまで加
圧する。ここで、図示されるように、第２の加圧機構２
８は第１の加圧機構２６と異なる部位であり、かつ、第
２の加圧力は第１の加圧力より大きく設定されている。

【００２２】工程（ｅ）：その後一体となった下基板４
と上基板６に紫外線を照射して接着剤１０を硬化させ
る。

【００２３】上記の装置によれば、位置合わせ工程にお
ける位置合わせ動作の精度が十分になり、下基板４と上
基板６との位置合わせにおいてずれが生じることが無
く、よって液晶表示装置２の画像にむらが生じる不良品
の発生が減少する。さらに、基板間隔圧縮工程における
第２の加圧機構２８の加圧力が十分であり、両基板４、
６の間隔を均等に所定の値にまでなしうる程の加圧がで
き、よってギャップ（間隔）むらが減少し液晶表示装置
２の画像にむらが生じる不良品の発生が減少する。

【００２４】次に、第１の加圧力と第２の加圧力に関し
て、具体的な数値を検討する。

【００２５】上記の液晶表示装置製造装置においては、
第１の加圧機構２６による第１の加圧力が、上基板６及
び下基板４に対して、０．０２（ｋｇ重／ｃｍ²）未満
であるならば、上基板６、液晶材料８又は接着剤１０、
及び下基板４の接合状態が不安定となり、下基板４と上
基板６との接合位置の位置合わせを行ったとしても、そ
の後の工程でその位置がずれるおそれが生じる。さら
に、第１の加圧機構２６による第１の加圧力が、上基板
６及び下基板４に対して、０．６（ｋｇ重／ｃｍ ²）よ
り大きいものであるならば、下基板４と上基板６との間
に生じる水平方向の抵抗力が下基板４の水平方向移動を
阻害してしまい、両基板４、６の接合位置の位置合わせ
が困難になる可能性が生じる。以上のことから、上基板
６及び下基板４に対する、第１の加圧機構２６による第
１の加圧力は、・０．０２（ｋｇ重／ｃｍ²）以上、且つ０．６（ｋｇ
重／ｃｍ²）未満であるのが望ましい。

【００２６】一方、上記液晶表示装置製造装置の「基板
間隔圧縮工程」においては、上基板６と下基板４との間
隔を、十分に狭い一定の均一値にすることが、求められ
る。そのために、上基板６及び下基板４に対する、第２
の加圧機構２８による第２の加圧力は、・１（ｋｇ重／ｃｍ²）以上、且つ３（ｋｇ重／ｃｍ²）
未満であるのが望ましい。更には、装置全体のコストを考慮
すると、・２（ｋｇ重／ｃｍ²）未満であるのが、より望ましい。

【００２７】本発明の第１の加圧機構２６及び第２の加
圧機構２８の形態は、特に限定されない。例えば、空気
シリンダを動力源とするものでもよいし、モータを動力
源とするものでもよい。

【００２８】

【発明の効果】本発明に係る液晶表示装置製造装置を利
用すれば、位置合わせ工程における位置合わせ動作の精
度が十分になり、下基板（第１の基板）と上基板（第２
の基板）との位置合わせにおいてずれが生じることが無
く、よって液晶表示装置の画像にむらが生じる不良品の
発生が減少する。さらに、基板間隔圧縮工程における第
２の加圧機構の加圧力が十分であり、両基板の間隔を均
等に所定の値にまでなしうる程の加圧ができ、よってギ
ャップ（間隔）むらが減少し液晶表示装置の画像にむら
が生じる不良品の発生が減少する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の好適な実施形態に係る液晶表示装置
製造装置の概略側断面図であり、連続する（ａ）〜
（ｅ）により該装置を用いた液晶滴下方法を示す。

【図２】液晶表示装置の概略の構造を示す側断面図で
ある。

【図３】液晶滴下方法の概略を示す。

【図４】従来技術に係る液晶表示装置製造装置の概略
側断面図であり、連続する（ａ）〜（ｅ）により該装置
を用いた液晶滴下方法を示す。

【符号の説明】

２・・・液晶表示装置４・・・下基板６・・・上基板８・・・液晶材料１０・・・接着剤１２・・・スペーサ１４・・・紫外線源１６・・・テーブル１８・・・第１の吸着機構１９・・・水平板材２０・・・第２の吸着機構２１・・・シール部材２２・・・加圧機構２４・・・真空容器２６・・・第１の加圧機構２８・・・第２の加圧機構

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続きＦターム(参考） 2H088 EA03 FA03 FA04 FA09 FA16 FA17 FA18 FA20 FA24 FA30 HA04 MA16 MA17 2H089 HA17 HA30 KA15 LA06 LA19 NA22 NA32 NA35 NA39 NA44 NA53 NA60 PA16 PA19 QA11 QA12 QA14 TA06 5G435 AA17 BB12 EE33 FF00 HH02 KK05 KK10

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】透光性材料からなる第１の基板と、それと対向して配置される透光性材料からなる第２の基
板と、上記両基板のそれぞれ対向する表面の端部に沿って環状
に塗布される接着剤と、上記接着剤と上記両基板とにより形成される、所定の厚
さを備える隙間に、充填される液晶材料とを備える液晶
表示装置を、製造する製造装置であって、密閉して内部を所定の気圧まで減圧する真空容器と、上記第１の基板の下表面全面を真空吸着で固定する第１
の吸着機構と、上記第２の基板の上表面全面を真空吸着で固定する第２
の吸着機構と、上記真空容器内の気圧の減圧時に、真空容器内にて、該
第２の吸着機構及び第２の基板を鉛直方向に下降させ
て、第２の基板の下表面を上記液晶材料又は上記接着剤
と接触させる、第１の加圧力を備える第１の加圧機構
と、同じく上記真空容器内の気圧の減圧時に、真空容器内に
て、第２の吸着機構及び第２の基板をさらに鉛直方向に
下降させ、第２の基板を接着剤を介して第１の基板に貼
り合わせ所定の間隔になるまで加圧する、第１の加圧力
より大きい第２の加圧力を備える第２の加圧機構と、か
ら構成される液晶表示装置製造装置。
【請求項２】第１の加圧機構による加圧力が、第１の
基板及び第２の基板に対して、０．０２（ｋｇ重／ｃｍ²）以上、且つ０．６（ｋｇ重
／ｃｍ²）未満であり、第２の加圧機構による加圧力が、第１の基板及び第２の
基板に対して、１（ｋｇ重／ｃｍ²）以上、且つ３（ｋｇ重／ｃｍ²）未
満である、請求項１に記載の液晶表示装置製造装置。
【請求項３】第１の加圧機構又は第２の加圧機構が、
空気シリンダ又はモータを動力源とする、請求項１又は
請求項２に記載の液晶表示装置製造装置。