JP2001050906A - パターン検査装置およびパターン検査方法 - Google Patents

パターン検査装置およびパターン検査方法

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JP2001050906A
JP2001050906A JP11229618A JP22961899A JP2001050906A JP 2001050906 A JP2001050906 A JP 2001050906A JP 11229618 A JP11229618 A JP 11229618A JP 22961899 A JP22961899 A JP 22961899A JP 2001050906 A JP2001050906 A JP 2001050906A
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Tomoo Wakino
智生 脇野
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 計測子の数の問題と無関係に,かつ,寸法の
異常についても認識でき,高精度に被検図形の欠陥を検
出できるパターン検査装置およびパターン検査方法を提
供すること。 【解決手段】 プリント配線板の配線パターンを読み取
って2値化したパターン画像に小臨界円51および大臨
界円52を当てはめる。このとき,小臨界円51の内部
の領域53の画素がすべて「暗」であり,大臨界円52
の外側に沿う領域54の画素がすべて「明」であれば,
領域53の暗画素およびこれに連続する暗画素を,穴で
あると認識する。小臨界円51の内部の条件と大臨界円
52の外側の条件との一方でも満たされないときは,穴
であるとの認識はしない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,たとえばプリント
配線板などの検査対象物であってその表面に配線パター
ンのようなパターンを有するものについて,そのパター
ンの良否を検査するパターン検査装置およびパターン検
査方法に関する。さらに詳細には,パターン中に含まれ
る特定の図形について,消失や過剰などといった欠陥を
良好に検出できるパターン検査装置およびパターン検査
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板においては,その表面の
パターンにある特定の図形が含まれることがある。例え
ば,レーザ加工によるバイアホール形成のための窓とし
て上層配線層に開けられる穴がその例である。この穴
は,位置,形状,径が仕様どおりに正しく形成されてい
ないと,層間接続の失敗など不良を引き起こすことにな
る。このため,穴開け後レーザ加工の前に,穴が正しく
形成されているか否かを検査する必要がある。
【0003】この検査のための従来の手法の例として,
特徴抽出法や完全比較法が挙げられる。特徴抽出法は,
図12に示すように,中心から各方角(計測子という)
に同種の画素が続いている数を計数し,どの計測子につ
いても計数値が所定の範囲内にある場合に穴を認識する
手法である。完全比較法は,良品のパターンと検査対象
品のパターンとを対比し,一致不一致の如何により穴の
消失や過剰を検出する手法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前記し
た従来の検査手法には,以下のような問題点があった。
特徴抽出法の問題点は,図12中のDやFのように,計
測子からはずれた方角に異常があっても正常な穴と認識
されてしまうことである。むろん,計測子の数を増やせ
ばそのようなことが起こる確率は低くなるが,本質的な
解決ではない。完全比較法の問題点は,消失や過剰の検
出はできるものの,寸法の異常が検出できないことであ
る。これらの問題点のため,従来は穴のような特定の図
形パターンを高精度に検査することができなかったので
ある。
【0005】本発明は,前記した従来の検査手法が有す
る問題点を解決するためになされたものである。すなわ
ちその課題とするところは,計測子の数の問題と無関係
に,かつ,寸法の異常についても認識でき,高精度に特
定の図形についての欠陥を検出できるパターン検査装置
およびパターン検査方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題の解決を目的と
してなされた本発明のパターン検査装置は,被検図形の
存在すべき位置を示すマスタデータを記憶するマスタメ
モリと,被検図形に許容される最小寸法および最大寸法
に相当する小臨界および大臨界を設定する臨界設定手段
と,対象物の表面パターン中の各位置に対し小臨界およ
び大臨界を当てはめ,小臨界の内部の全域がある値を示
すとともに大臨界の外側に沿う領域の全体が別のある値
を示し,かつ,それらの値が所定の関係にある場合に当
該位置を被検図形候補であると認識し,それ以外の場合
には当該位置を被検図形候補でないと認識する図形認識
手段と,マスタデータと図形認識手段の認識結果とを対
比し,マスタデータに該当する位置が被検図形候補でな
い場合に,その位置について消失候補を検出する消失候
補検出手段とを有している。
【0007】また,本発明のパターン検査方法では,被
検図形の存在すべき位置を示すマスタデータを用意し,
被検図形に許容される最小寸法および最大寸法に相当す
る小臨界および大臨界を設定し,対象物の表面パターン
中の各位置に対し小臨界および大臨界を当てはめ,小臨
界の内部の全域がある値を示すとともに大臨界の外側に
沿う領域の全体が別のある値を示し,かつ,それらの値
が所定の関係にある場合に当該位置を被検図形候補であ
ると認識し,それ以外の場合には当該位置を被検図形候
補でないと認識し,マスタデータと被検図形候補か否か
の認識結果とを対比し,マスタデータに該当する位置が
被検図形候補でない場合に,その位置について消失候補
を検出する。
【0008】すなわち本発明では,所定の被検図形の存
在すべき位置を示すマスタデータがあらかじめ用意され
る。マスタデータは,マスタメモリに記憶させておけば
よい。また,小臨界および大臨界が設定される。小臨界
は,形成精度を考慮した被検図形の最小許容寸法に相当
する。同様に大臨界は,形成精度を考慮した被検図形の
最大許容寸法に相当する。
【0009】そして,対象物の表面パターンについて,
その中の各位置に対し小臨界および大臨界が当てはめら
れる。ある位置に小臨界および大臨界が当てはめられた
ときに,小臨界の内部の全域がある値を示すとともに大
臨界の外側に沿う領域の全体が別のある値を示し,か
つ,それらの値が所定の関係にあれば,当該位置は被検
図形候補であると認識される。それ以外の場合には当該
位置は被検図形候補でないと認識される。なお,大臨界
は小臨界より必ず大きいので,両者の間に,被検図形候
補の認識に用いられない領域が存在する。この領域の幅
が,形成精度を考慮した被検図形の寸法の許容範囲に相
当する。
【0010】ここで,当該位置が被検図形候補であると
して認識されるための各値の所定の関係とは,次に該当
するあらゆる関係が含まれる。すなわち,「ある値」が
対象物の表面パターンにおいて被検図形の内部の領域お
よびこれと同質の領域が示すであろう値であり,かつ,
「別のある値」が対象物の表面パターンにおいて被検図
形の外部であってその内部とは異質の領域が示すであろ
う値である関係である。これらの値はともに,必ずしも
ある特定の値である必要はなく,ある幅を持った範囲内
の値であってもよい。表面パターンが2値化されて認識
されている場合には,これらの値は,「明」と「暗」と
のいずれか一方および他方である。なお,「同質」およ
び「異質」は,例えば検査対象がプリント配線板である
場合には,配線層のある部分とない部分との区別(貫通
穴をさらに区別してもよい)のことである。
【0011】例えば,正しい寸法で形成された被検図形
については,小臨界の内部についての条件と大臨界の外
側についての条件がともに満たされる。よってその位置
は,被検図形候補であると認識されることとなる。一
方,許容範囲を超えて小さい寸法で形成された被検図形
については,小臨界の内部についての条件が満たされな
い。この場合その位置は,被検図形候補でないと認識さ
れることとなる。また,許容範囲を超えて大きい寸法で
形成された被検図形については,大臨界の外側について
の条件が満たされない。この場合にもその位置は,被検
図形候補でないと認識されることとなる。また,全く被
検図形が形成されていない位置や,形成されていたとし
てもキズつく等により異形である位置についても,小臨
界の内部についての条件と大臨界の外側についての条件
との少なくとも一方が満たされない。これらの場合にも
その位置は,被検図形候補でないと認識されることとな
る。
【0012】そして,マスタデータと被検図形候補か否
かの認識結果とが対比される。この対比の結果,マスタ
データに該当する位置が被検図形候補でなかった場合に
は,その位置について消失候補が検出される。一方,マ
スタデータに該当する位置が被検図形候補であった場合
には,その位置について消失候補が検出されないことは
もちろんである。具体的には,マスタデータに該当する
位置に被検図形が形成されていない場合はもちろん,形
成されてはいても寸法や形状が正しくない場合にも,そ
の位置について消失候補が検出される。特に形状の不正
については,方向にかかわらず消失候補が検出される。
かくして,消失候補の検出の有無如何により,対象物の
パターン検査をすることができる。
【0013】ここにおいて被検図形の代表例は,プリン
ト配線板におけるバイアホール形成のための窓のよう
な,他の図形から独立し,かつ内部形状を含まない丸形
である。この場合の小臨界および大臨界は,円形とすれ
ばよい。現実にはこの種のものは多くの場合に円かこれ
に近い形状であるが,理論上は多角形などでもよい。ま
た,被検図形は,他の図形から独立しているものに限ら
れるわけではなく,配線や線間のような,ある幅を持つ
線状のパターンの一部分であってもよい。
【0014】本発明のパターン検査装置においてはさら
に,消失候補検出手段があるマスタデータについて消失
候補を検出し,かつ,当該マスタデータの周囲の所定の
範囲内に被検図形候補が存在しない場合に,そのマスタ
データについて消失欠陥を出力する検出結果処理手段を
有することが望ましい。同様に本発明のパターン検査方
法においてはさらに,あるマスタデータについて消失候
補が検出されており,かつ,当該マスタデータの周囲の
所定の範囲内に被検図形候補が存在しない場合に,その
マスタデータについて消失欠陥を出力することが望まし
い。
【0015】この場合には,あるマスタデータについて
消失候補が検出されている場合には,当該マスタデータ
の周囲の所定の範囲内に被検図形候補が存在するか否か
がチェックされる。そして,当該範囲内に被検図形候補
が存在しなければ,そのマスタデータについて消失欠陥
が出力される。言い換えると,あるマスタデータについ
て消失候補が検出されていても,その周囲の所定の範囲
内に被検図形候補が存在すれば,そのマスタデータにつ
いては消失欠陥が出力されない。
【0016】よって,「消失候補」でなく「消失欠陥」
で検査すれば,被検図形が正しい位置から所定の範囲内
でずれて形成されていたとしても,そのことだけで異常
と認識されることはない。したがって,「所定の範囲」
を,被検図形の位置の許容範囲に合わせておけば,余計
な虚報を排除したパターン検査をすることができる。す
なわち検出結果処理手段は,消失候補検出手段の検出結
果を,被検図形の形成位置の許容範囲を考慮して修正す
る役割を有している。
【0017】また,本発明のパターン検査装置において
はさらに,マスタデータと図形認識手段の認識結果とを
対比し,マスタデータおよびその周囲の所定の範囲内以
外の位置に被検図形候補が存在する場合に,過剰欠陥を
検出する過剰欠陥検出手段を有することとしてもよい。
同様に本発明のパターン検査方法においてはさらに,マ
スタデータと被検図形候補か否かの認識結果とを対比
し,マスタデータおよびその周囲の所定の範囲内以外の
位置に被検図形候補が存在する場合に,過剰欠陥を検出
することとしてもよい。
【0018】このようにした場合には,マスタデータと
被検図形候補か否かの認識結果との対比により,前述の
消失候補の検出とは別に,過剰欠陥の検出がなされる。
すなわち,マスタデータおよびその周囲の所定の範囲内
以外の位置に被検図形候補が存在する場合に過剰欠陥が
検出される。これにより,被検図形の消失ばかりでなく
過剰をも検査することができる。なお上記より,過剰欠
陥の検出においては,マスタデータそのものばかりでな
くその周囲の所定の範囲をも検出の対象外としている。
これは,被検図形がその位置の許容範囲内でずれた位置
に形成されている場合に,虚報が出るのを防ぐためであ
る。
【0019】そして,本発明のパターン検査装置におい
てはさらに,対象物の表面パターンを読み取るパターン
読取手段と,パターン読取手段により標準対象物の表面
パターンを読み取った結果についての図形認識手段によ
る認識結果に基づいてマスタデータを作成するマスタデ
ータ作成手段とを有することが望ましい。同様に本発明
のパターン検査方法においてはさらに,標準対象物の表
面パターンについて小臨界および大臨界による被検図形
候補の認識を行い,その認識結果に基づいてマスタデー
タを作成し,そのマスタデータを対象物の表面パターン
についての被検図形候補か否かの認識結果との対比に供
することが望ましい。
【0020】このようにした場合には,標準対象物があ
れば,その表面パターンからマスタデータを得ることが
できる。すなわち,標準対象物の表面パターンについて
被検図形候補が認識された位置をマスタデータとすれば
よい。また,標準対象物の表面パターンの読み取りや,
検査する対象物の表面パターンの読み取りには,パター
ン読取手段を用いればよい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下,本発明を具体化した実施の
形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。本実
施の形態は,プリント配線板の表面パターンを検査する
パターン検査装置,およびその装置により実行されるパ
ターン検査方法として本発明を具体化したものである。
特には,プリント配線板の製造途上で,レーザ加工によ
るバイアホール形成のための窓として上層銅箔に開けら
れる穴の検査のための装置および方法である。
【0022】本実施の形態に係るパターン検査装置は,
図1のブロック構成図に示すように,撮像系20と検査
部30とを有している。さらに,全体の統括制御を行う
とともにオペレータによる操作や検査結果の表示等を行
うコンピュータ端末41が設けられている。コンピュー
タ端末41には,それ自身の表示画面の他に像モニタ4
2が付設されている。
【0023】まず,撮像系20について説明する。撮像
系20は,プリント配線板10上に銅箔などで形成され
た配線パターン11を読み取ってパターン画像を取得す
る機能を有している。このため,配線パターン11を撮
像するCCDカメラ21と,そのアナログ画像をデジタ
ルに変換するA/D変換部22と,そのデジタル信号を
2値化する2値化回路23とを有している。すなわち,
2値化回路23から出力されるパターン画像は,暗画素
と明画素とからなる2値画像である。このパターン画像
は,おおむね,配線パターン11のある場所の画素が明
画素であり,それ以外の場所の画素が暗画素である。そ
れ以外の場所とは,パターン間の隙間部分や,ビアホー
ルの中の部分,ピンホール等の欠陥などである。また,
レーザ加工によるバイアホール形成のための窓として配
線パターン11に開けられた穴の中の画素も暗画素であ
る。なお,本実施の形態では,1画素のサイズを15μ
m四方としている。
【0024】次に,検査部30について説明する。検査
部30は,撮像系20からパターン画像を受け取り,穴
の形成の良否を検査する機能を有している。この機能の
ため検査部30は,以下の各ブロックを有している。す
なわち,撮像系20の2値化回路23からパターン画像
の入力を受けてその中に含まれる丸形の図形である穴の
候補(以下,「穴候補」という)を認識する穴認識部3
1,検査のためのマスタデータを記憶するマスタデータ
メモリ部32,穴認識部31での認識結果とマスタデー
タとを照合して穴の消失や過剰を検出する消失・過剰検
出部33,消失・過剰検出部33の検出結果を処理して
虚報を排除する検出結果処理部34,の各ブロックであ
る。
【0025】検査部30の各ブロックについて簡単に説
明する。まず穴認識部31は,前述のようにパターン画
像に含まれる穴候補を認識するブロックである。穴候補
の認識は,図2に示すように,小臨界円51および大臨
界円52からなるフォームを用いて行われる。小臨界円
51は,穴の径の許容範囲の最小限に相当する。大臨界
円52は,穴の径の許容範囲の最大限に相当する。これ
らは,ほぼ同心円状に配置されている。
【0026】そして,次の2つの条件により穴候補の認
識がなされる。第1の条件(以下,「内条件」という)
は,小臨界円51の内部の領域53の画素がすべて暗画
素であることである。第2の条件(以下,「外条件」と
いう)は,大臨界円52の外側の全周にわたる領域54
の画素がすべて明画素であることである。これら2つの
条件がともに満たされるときに,領域53およびそれに
暗画素が連続している範囲が穴候補として認識される。
なお,小臨界円51と大臨界円52との間の領域55
や,領域54の外側の領域56は,判断の対象外であ
り,暗画素でも明画素でもかまわない。このようにして
なされる穴候補か否かの認識は,小臨界円51および大
臨界円52を縦横に1画素ずつずらしつつパターン画像
の全域の各画素について行われる。なお,小臨界円51
および大臨界円52のそれぞれの大きさや形状,領域5
4の外郭は,コンピュータ端末41を用いて設定するこ
とができる。
【0027】次にマスタデータメモリ部32は,前述の
ように検査のためのマスタデータを記憶するブロックで
ある。マスタデータとは,検査対象であるプリント配線
板10において穴が存在するはずの位置を示すデータで
ある。マスタデータを用意する方法としては,プリント
配線板10の標準品を用意してこれについてのパターン
画像から作成する方法がある。あるいは,プリント配線
板10の設計データから持ってくる方法がある。いずれ
の方法でもよいが,ここでは,プリント配線板10の標
準品のパターン画像から作成する方法を採用している。
標準品としては,穴が設計仕様通りに正しく形成されて
いることが別の方法で確認されている良品のプリント配
線板10を用いることができる。また,穴のみをプリン
ト配線板10と同一の仕様で形成した基板を用いること
もできる。あるいは,同一の製造ロットで製造された多
数の同一品種のプリント配線板10のうちの最初のもの
を用いてもよい。
【0028】マスタデータメモリ部32では,マスタデ
ータの記憶を,120μm四方のセルごとに行うことと
している。すなわち1セルには64(82 )個の画素が
含まれる。そして,64個のうち,標準品のパターン画
像において穴であると認識された画素が1つでも含まれ
ていれば,そのセルはマスタデータ上,「穴あり」とし
て扱われる。一方,64個のうち,標準品のパターン画
像において穴であると認識された画素が1つも含まれて
いなければ,そのセルはマスタデータ上,「穴なし」と
して扱われる。また,マスタデータと検査対象品の穴認
識結果のデータとの対比も,セル単位に行われる。な
お,セルのサイズは,コンピュータ端末41を用いて変
更することができる。
【0029】次に消失・過剰検出部33は,前述のよう
に穴認識部31での認識結果とマスタデータとをセル単
位で照合して穴の消失や過剰を検出するブロックであ
る。このブロックは,論理回路を用いたハードウェア構
成とされており,図3に示す消失出力回路61と,図4
に示す過剰出力回路62とを含んでいる。図3の消失出
力回路61は,アンドゲートにマスタデータと穴候補の
認識データの反転とが入力されるように構成されてい
る。なお,消失出力回路61においては(過剰出力回路
62においても同じ),マスタデータにおける「穴な
し」および穴候補の認識データにおける「認識なし」を
「0」として扱い,マスタデータにおける「穴あり」お
よび穴候補の認識データにおける「認識あり」を「1」
として扱う。すなわち消失出力回路61は,マスタデー
タによれば穴があるはずなのに穴候補の認識データがな
いセルを出力する。そしてその出力を消失欠陥候補とす
る。
【0030】図4の過剰出力回路62は,9個の2入力
アンドゲートと1個の9入力アンドゲートとを組み合わ
せて構成されている。すなわち,各2入力アンドゲート
の一方の端子にはそれぞれ,マスタデータ1〜9が反転
入力されるようになっている。ここで1〜9の数字は,
図5に示すように,着目セルおよびその周囲一回りのセ
ルに付けた番号である。着目セルが5番である。また,
各2入力アンドゲートの他方の端子にはいずれも,5番
のセル(すなわち着目セル)についての穴候補の認識デ
ータが入力されるようになっている。そして,各2入力
アンドゲートの出力がすべて,9入力アンドゲートに入
力されるようになっている。むろん,着目セルは縦横に
1セルずつ順次ずらされ,パターン画像の全域の各セル
について検査がなされる。
【0031】過剰出力回路62は,基本的には,マスタ
データによれば穴がないはずなのに穴候補の認識データ
があるセルを出力するものである。ただし,穴の位置が
少々ずれただけで過剰の出力がなされてしまうのを防ぐ
ようにされている。すなわち,マスタデータによれば着
目セルおよびその周囲一回りのつごう9個のセルのどこ
にも穴がないはずなのに,着目セルに穴候補の認識デー
タがある場合に限り,当該着目セルを出力するのであ
る。そしてその出力を過剰欠陥とする。
【0032】次に検出結果処理部34は,前述のように
消失・過剰検出部33の検出結果を処理して虚報を排除
するブロックである。このブロックは,CPUやRO
M,RAMを用いたソフトウェア構成とされている。こ
のブロックの役割は,消失・過剰検出部33から出力さ
れた消失欠陥候補および過剰欠陥のうち消失欠陥候補に
ついて,虚報を排除して真に消失欠陥であると考えられ
るもののみを抽出する処理を行うことである。基本的に
は,前出の図5のように着目セルの周囲1回りを考慮
し,穴の位置が少々ずれただけで消失の出力がなされて
しまうのを防ぐのである。以上が,検査部30である。
なお,着目セルの周囲を考慮する範囲は,コンピュータ
端末41を用いて設定することができる。
【0033】次に,図1のパターン検査装置により実行
されるパターン検査方法を説明する。このパターン検査
方法は大別して,プリント配線板10の標準品によるマ
スタデータの作成と,そのマスクデータを用いて行うプ
リント配線板10の検査対象品の検査との2段階に分け
られる。
【0034】マスタデータの作成は,次のようにして行
われる。まず,撮像系20において,CCDカメラ21
の撮影位置にプリント配線板10の良品である標準品を
載置する。そして,その配線パターン11をCCDカメ
ラ21で撮像する。CCDカメラ21からの出力画像撮
像はアナログであるが,A/D変換部22でデジタルデ
ータ化され,さらに2値化回路23で2値化される。2
値化された状態のパターン画像が,検査部30の穴認識
部31に入力される。
【0035】穴認識部31では,受け取ったパターン画
像について,図2に示した小臨界円51および大臨界円
52を用いて,穴候補の認識が行われる。小臨界円51
および大臨界円52のそれぞれの大きさなどの認識条件
は,コンピュータ端末41を用いてあらかじめ設定して
おく。例えば,図6の(a)のように本来の寸法通りに
正常に形成されている穴を図2に当てはめると,内条件
と外条件とがともに満たされる。「暗」の領域と「明」
の領域との境界が,小臨界円51と大臨界円52との間
に来るからである。よって,「暗」の領域内の画素が穴
候補として認識される。一方,標準品のプリント配線板
10であっても,異なる寸法の穴が,レーザ加工用以外
の用途のために設けられている場合がある。しかしなが
ら,図6の(f)のように大きい穴については,「暗」
の領域と「明」の領域との境界が大臨界円52の外には
み出てしまう場合には外条件が満たされない。よってそ
の場合には穴候補が認識されない。また,図6の(g)
のように小さい穴については,「暗」の領域と「明」の
領域との境界が小臨界円51の内側に入り込んでしまう
場合には内条件が満たされない。よってその場合にも穴
候補が認識されない。
【0036】穴候補か否かの認識は,小臨界円51およ
び大臨界円52を縦横に1画素ずつずらしつつパターン
画像の全域の各画素について行われる。パターン画像の
各画素についての穴候補の認識の有無のデータは,マス
タデータメモリ部32に送られる。マスタデータメモリ
部32では,穴認識部31から受け取ったデータに基づ
いて,マスタデータを記憶する。マスタデータは,64
画素からなるセルごとに記憶される。すなわち,穴候補
の認識がある画素が1つでも含まれているセルは,「穴
あり」として記憶される。一方,穴候補の認識がある画
素が1つも含まれないセルは,「穴なし」として記憶さ
れる。なお,ここで想定している穴の径は,100〜2
00μm程度である。よって,標準品における1つの穴
に対し,1つのセルのみが「穴あり」として記憶される
こともあれば,隣接する2つないし4つのセルのみが
「穴あり」として記憶されることもある。
【0037】かくして作成されたマスタデータは,通
常,当該標準品を含む1ロットのプリント配線板10に
対して有効とされる。ただし,ロット間のバラツキが小
さい場合には,同一の仕様のすべてのプリント配線板1
0に対して有効として取り扱ってもよい。
【0038】検査対象品の検査は,次のようにして行わ
れる。まず,撮像系20において,CCDカメラ21の
撮影位置にプリント配線板10の検査対象品を載置す
る。このとき検査対象品は,マスタデータ作成時の標準
品と同様にアライメントされなければならないことはい
うまでもない。検査対象品が正しく載置されたら,マス
タデータ作成時と同様に,配線パターン11が撮像さ
れ,そして2値化されたパターン画像が穴認識部31に
入力される。
【0039】穴認識部31でもマスタデータ作成時と同
様の処理がなされる。すなわち,受け取ったパターン画
像の全域の各画素について,図2の小臨界円51および
大臨界円52を用いて,穴候補か否かの認識が行われ
る。例えば,図6の(a)のように本来の寸法通りに正
常に形成されている穴は,マスタデータ作成時と同様に
穴候補として認識される。
【0040】しかしながら,図6の(b)のようにつぶ
れた形状の穴については,つぶれている部分で「暗」の
領域と「明」の領域との境界が小臨界円51の内側に入
り込んでしまう場合には内条件が満たされない。よって
その場合には,穴候補が認識されない。ここにおいてつ
ぶれの方向は,穴候補として認識されるか否かに影響し
ない。また,図6の(c)のように全く穴が消失してい
る場合にも,内条件が満たされない。小臨界円51の内
部の画素がすべて明画素だからである。よってこの場合
にも,穴候補が認識されない。そして,図6の(d)の
ように穴の箇所に傷がついて「暗」の領域が穴の外部に
はみ出しているものについては,傷による「暗」の領域
が大臨界円52の外にはみ出ている場合には,外条件が
満たされない。よってこの場合にも,穴候補が認識され
ない。ここにおいて傷の方向は,穴候補として認識され
るか否かに影響しない。また,本来の寸法より大きくま
たは小さく形成されてしまった穴(図6の(f),
(g))についても,寸法の差異が許容範囲を超えてい
る場合には,マスタデータ作成時と同様に穴候補が認識
されない。
【0041】すなわち,穴候補として認識されるのは,
図6の(a)のように本来の寸法に対し許容範囲内の誤
差で形成され,かつ,大臨界円52を超える傷がついて
いない穴の暗画素だけである。それ以外の図形について
穴候補が認識されることはない。各画素についての穴候
補の認識の有無のデータ(以下,「検査データ」とい
う)は,マスタデータメモリ部32ではなく消失・過剰
検出部33に送られる。
【0042】消失・過剰検出部33では,穴認識部31
から検査データを受け取るとともに,マスタデータメモ
リ部32からマスタデータを受け取る。そして両者をセ
ル単位で比較する。これにより,消失欠陥候補や過剰欠
陥を出力する。消失欠陥候補の出力は,図3の消失出力
回路61によりなされる。すなわち,あるセルに着目
し,マスタデータの着目セルにおける穴の有無をアンド
ゲートの一方の端子に入力する。アンドゲートの他方の
端子には,検査データの当該着目セルに対応する含まれ
る画素についての穴候補の認識の有無の反転を入力す
る。ここで穴候補の認識については,当該着目マスタに
含まれる画素に,穴候補の認識のあるものが1つでもあ
れば「有」とされ,穴候補の認識のあるものが1つもな
ければ「無」とされる。よって,マスタデータによれば
穴があるはずなのに,検査データによれば穴候補の認識
がある画素が1つもないセルが着目セルであるときに,
アンドゲートから「1」が出力される。この出力が消失
欠陥候補である。
【0043】過剰欠陥の出力は,図4の過剰出力回路6
2によりなされる。すなわち,マスタデータの着目セル
およびその周囲一回りのつごう9個のセルにおける穴の
有無を9個の2入力アンドゲートの一方の端子に反転入
力する。各2入力アンドゲートの他方の端子には,検査
データの当該着目セル(5番)に対応する含まれる画素
についての穴候補の認識の有無を入力する。穴候補の認
識については前述と同様に,当該着目マスタに含まれる
画素に,穴候補の認識のあるものが1つでもあれば
「有」とする。さらに,各2入力アンドゲートの出力の
すべてを9入力アンドゲートに入力する。よって,マス
タデータによれば当該セルおよびその周囲一回りのつご
う9個のセルのどこにも穴がないはずなのに,検査デー
タによれば穴候補の認識がある画素が1つ以上含まれる
セルが着目セルであるときに,9入力アンドゲートから
「1」が出力される。この出力が過剰欠陥である。
【0044】かくして出力された消失欠陥候補および過
剰欠陥は,消失・過剰検出部33から検出結果処理部3
4へ送られる。検出結果処理部34は,受け取った消失
欠陥候補および過剰欠陥について,虚報を排除するソフ
トウェア処理を行う。この処理は,図7のフローチャー
トに示される。このフローではまず,消失欠陥候補また
は過剰欠陥の受信を行う(#1)。続いて,受信したも
のが消失欠陥候補と過剰欠陥とのいずれであるかを判断
する(#2)。消失欠陥候補であった場合には,消失欠
陥候補が出力されているセル(マスタデータでは穴があ
るはずなのに検査データでは穴候補の認識が1画素もな
い)の周囲の8セル(図5でいえば1〜4番および6〜
9番)をチェックする(#3)。チェックされるのは,
周囲の8セルに,検査データで穴候補が認識されている
画素が含まれているか否かである。なお,チェックする
セルの範囲は,ここでは1回り8セルとしているが,コ
ンピュータ端末41で調整して別の範囲(2回り24セ
ル等)にすることもできる。
【0045】そしてその結果の判断がなされる(#
4)。穴候補の認識があった場合には(#4:Ye
s),その消失欠陥候補は欠陥として出力しない(#
5)。この場合は,穴が正規の位置から少しずれるとか
僅かに小さい等,許容範囲内の誤差と考えられ,欠陥と
して扱うに値しないからである。穴候補の認識がなかっ
た場合には(#4:No),その消失欠陥候補は消失欠
陥として出力する(#6)。#2で受信したものが過剰
欠陥であった場合には,周囲のチェックをすることなく
そのまま過剰欠陥として出力する(#6)。これが,検
出結果処理部34における処理ルーチンである。
【0046】この処理により,例えば図8の(a)のよ
うに,5番セルに消失欠陥候補が出力されており,その
周囲の8セル(1〜4番および6〜9番)のどこにも穴
候補の認識がない場合,#4:Noの判断により#6で
5番セルが消失欠陥として出力される。一方,図8の
(b)のように,5番セルに消失欠陥候補が出力されて
いても,その周囲の8セルのどれか(ここでは7番)に
穴候補の認識がある場合,#4:Yesの判断により#
5で5番セルは消失欠陥として出力されない。
【0047】また,マスタデータ上,1つの穴が複数の
セルに跨っている場合には次のような扱いとなる。この
ような場合は,マスタデータ作成時の標準品のプリント
配線板10において,複数のセルに跨がる穴が存在して
いるときに発生する。図9の(a)に,このような場合
のマスタデータの例を示す。ここでは,2,3,5,6
番の4つのセルに穴が跨っている。そして,検査対象品
のプリント配線板10について図9の(b)のような穴
候補の認識結果が得られたとする。図9の(b)では,
5番セルにのみ穴候補が認識されている。これよりこの
検査対象品における当該穴は,マスタデータ作成時の標
準品における相当穴に対し半セル分ほど位置がずれてい
ると考えられる。しかしこの程度なら許容範囲内であ
る。すると,消失・過剰検出部33で検出される消失欠
陥候補は,図9の(c)に示すように,2,3,5,6
番から5番を除いた2,3,6番のセルについて出力さ
れる。そして,消失欠陥候補である2,3,6番のいず
れから見ても,周囲8セルの1つである5番セルに穴候
補の認識がある。このため,検出結果処理部34ですべ
て排除され,消失欠陥は出力されない。
【0048】このようにして虚報が排除された消失欠陥
および過剰欠陥が,検出結果処理部34からコンピュー
タ端末41へ報告される。するとコンピュータ端末41
では,報告された消失欠陥および過剰欠陥の情報を画面
に表示する。これにより,検査対象品のプリント配線板
10が合格品か否かについて,オペレータが判断するこ
とができる。また,オペレータは必要に応じて,当該欠
陥を含む部位の画像を,像モニタ42にて目視で確認す
ることもできる。
【0049】以上詳細に説明したように本実施の形態で
は,プリント配線板10の配線パターン11を撮像系2
0で読み取って得た2値画像のパターン画像について,
検査部30の穴認識部31で,図2の小臨界円51およ
び大臨界円52を用いて穴候補の認識を行うこととして
いる。このため,図12のような計測子を用いる特徴抽
出法と異なり,計測子の方向の問題とは無縁である。す
なわち,図6の(c),(f)や(g)のような全方位
的な異常ばかりでなく,図6の(b)や(e)のような
方向性のある異常についても,想定した精度で穴候補の
認識ができる。また,完全比較法と異なり寸法の異常に
ついても想定した精度で穴候補の認識に反映されること
はもちろんである。かくして,高精度に穴の欠陥を検出
できるパターン検査装置およびパターン検査方法が実現
されている。
【0050】また,小臨界円51や大臨界円52の大き
さをコンピュータ端末41で設定することにより,検査
対象とする穴のサイズを選択することができる。さら
に,穴認識の精度をも設定することができる。
【0051】本実施の形態ではまた,プリント配線板1
0の標準品のパターン画像についての穴認識結果を,セ
ル単位にまとめてマスタデータとし,マスタデータメモ
リ部32に記憶することとしている。そして,プリント
配線板10の検査対象品のパターン画像についての穴認
識結果を消失・過剰検出部33でセル単位ごとにマスタ
データと比較することとしている。よって,両者の一致
不一致の如何により,穴の消失欠陥候補や過剰欠陥が出
力される。また,セルのサイズをコンピュータ端末41
で設定することによっても,欠陥の出力精度を調整する
ことができる。
【0052】さらに本実施の形態では,消失・過剰検出
部33の過剰出力回路62で,マスタデータによれば当
該セルおよびその周囲一回りのつごう9個のセルのどこ
にも穴がないはずなのに,検査データでは穴候補の認識
がある画素が1つ以上含まれるセルのみが過剰欠陥とし
て出力される。これにより,穴の位置が許容範囲内でず
れて形成されていてもそれだけで過剰欠陥が出力される
ことが防止されている。かくして,過剰の虚報がハード
的に排除されている。
【0053】そして本実施の形態では,消失・過剰検出
部33の消失出力回路61で,マスタデータによれば穴
があるはずなのに,検査データでは穴候補の認識がある
画素が1つもないセルを消失欠陥候補として出力するこ
ととしている。さらに,消失欠陥候補が出力されたセル
の周囲1回りの8個のセルについて検出結果処理部34
でチェックし,検査データで穴候補が認識されている画
素を含むセルが発見されない場合に限り,消失欠陥とし
て出力することとしている。これにより,穴の位置が許
容範囲内でずれて形成されていてもそれだけで消失欠陥
が出力されることが防止されている。かくして,消失の
虚報がソフト的に排除されている。特に,検出結果処理
部34でチェックする着目セルの周囲の範囲をコンピュ
ータ端末41で設定することにより,消失欠陥の出力精
度を調整することができる。
【0054】なお,本実施の形態は単なる例示にすぎ
ず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本
発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良,変形が可能である。
【0055】例えば本実施の形態では,レーザ加工用の
窓を被検図形としているが,これに限らず他の図形を被
検図形とすることもできる。例えば,プリント配線板1
0にスルーホールが形成されている場合には,それを被
検図形とすることもできる。これらはいずれも,明領域
に囲まれ,かつ,他の暗領域から独立した略円形の暗領
域の図形であるが,このようなものに限られるわけでは
ない。明と暗とが逆であってもよい。ただしその場合に
は図2における明暗も逆になる。このようなものとして
はボンディングパッドや回路検査用のピン立てパッドな
どが考えられる。ただしこれらは通常,他の部分と配線
で接続されているので,図2を単に明暗反転するだけで
なく,図10に示すように,大臨界およびその外側の必
ず暗である領域に切れ目を設けておくべきである。
【0056】さらに,配線または配線同士の線間のよう
な直線状の図形であっても,その一部を被検図形とする
ことができる。そのためには,図11のようなフォーム
を用いればよい。図11のフォームは配線認識用のもの
であるが,明暗を入れ替えれば線間認識用のものとな
る。なお,図10や図11から明らかなように,大臨界
は必ずしも閉曲線でなくてもよい。特に図11から明ら
かなように,複数の部分に分かれていてもよい。
【0057】また,本実施の形態では,過剰欠陥の虚報
はハード的に排除し(消失・欠陥検出部33の過剰出力
回路62),消失欠陥の虚報はソフト的に排除する(検
出結果処理部34,図7)こととしたが,必ずしもこれ
に限るものではない。ただ,一般的に消失は製品の機能
上絶対に許されないので厳格な検出が求められるのに対
し,過剰はさほどシビアなものではない。そこで本実施
の形態では,消失欠陥の虚報について,種々の精度パラ
メータの設定がしやすいソフト的な手法を適用したもの
である。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば,計測子の数の問題と無関係に,かつ,寸法の異
常についても認識でき,高精度に被検図形についての欠
陥を検出できるパターン検査装置およびパターン検査方
法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るパターン検査装置のブロック
構成図である。
【図2】穴認識のフォームを示す概念図である。
【図3】消失出力回路の回路図である。
【図4】過剰出力回路の回路図である。
【図5】着目セルとその周囲のセルとを示す概念図であ
る。
【図6】穴として認識される例と認識されない例とを示
す説明図である。
【図7】検出結果処理部の処理ルーチンを説明するフロ
ーチャートである。
【図8】消失欠陥として出力される場合と出力されない
場合とを示す説明図である。
【図9】マスタデータが複数のセルに跨った場合を示す
説明図である。
【図10】パッド用の図形認識のフォームを示す概念図
である。
【図11】直線状の配線用の図形認識のフォームを示す
概念図である。
【図12】計測子による図形認識(従来技術)を示す概
念図である。
【符号の説明】
20 撮像系 30 検査部 31 穴認識部(図形認識手段) 32 マスタデータメモリ部 34 検出結果処理部 61 消失出力回路(消失候補検出手段) 62 過剰出力回路(過剰欠陥検出手段) 41 コンピュータ端末

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検図形の存在すべき位置のデータ(以
    下,「マスタデータ」という)を記憶するマスタメモリ
    と,被検図形に許容される最小寸法および最大寸法に相
    当する小臨界および大臨界を設定する臨界設定手段と,
    対象物の表面パターン中の各位置に対し前記小臨界およ
    び前記大臨界を当てはめ,小臨界の内部の全域がある値
    を示すとともに大臨界の外側に沿う領域の全体が別のあ
    る値を示し,かつ,それらの値が所定の関係にある場合
    に当該位置を被検図形候補であると認識し,それ以外の
    場合には当該位置を被検図形候補でないと認識する図形
    認識手段と,前記マスタデータと前記図形認識手段の認
    識結果とを対比し,前記マスタデータに該当する位置が
    被検図形候補でない場合に,その位置について消失候補
    を検出する消失候補検出手段とを有することを特徴とす
    るパターン検査装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載するパターン検査装置に
    おいて,前記消失候補検出手段があるマスタデータにつ
    いて消失候補を検出し,かつ,当該マスタデータの周囲
    の所定の範囲内に被検図形候補が存在しない場合に,そ
    のマスタデータについて消失欠陥を出力する検出結果処
    理手段を有することを特徴とするパターン検査装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載するパターン検査装置に
    おいて,前記マスタデータと前記図形認識手段の認識結
    果とを対比し,マスタデータおよびその周囲の所定の範
    囲内以外の位置に被検図形候補が存在する場合に,過剰
    欠陥を検出する過剰欠陥検出手段を有することを特徴と
    するパターン検査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3までのいずれか1
    つに記載するパターン検査装置において,対象物の表面
    パターンを読み取るパターン読取手段と,前記パターン
    読取手段により標準対象物の表面パターンを読み取った
    結果についての前記図形認識手段による認識結果に基づ
    いてマスタデータを作成するマスタデータ作成手段とを
    有することを特徴とするパターン検査装置。
  5. 【請求項5】 被検図形の存在すべき位置を示すマスタ
    データを用意し,被検図形に許容される最小寸法および
    最大寸法に相当する小臨界および大臨界を設定し,対象
    物の表面パターン中の各位置に対し前記小臨界および前
    記大臨界を当てはめ,小臨界の内部の全域がある値を示
    すとともに大臨界の外側に沿う領域の全体が別のある値
    を示し,かつ,それらの値が所定の関係にある場合に当
    該位置を被検図形候補であると認識し,それ以外の場合
    には当該位置を被検図形候補でないと認識し,前記マス
    タデータと丸形候補か否かの認識結果とを対比し,前記
    マスタデータに該当する位置が被検図形候補でない場合
    に,その位置について消失候補を検出することを特徴と
    するパターン検査方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載するパターン検査方法に
    おいて,あるマスタデータについて消失候補が検出され
    ており,かつ,当該マスタデータの周囲の所定の範囲内
    に被検図形候補が存在しない場合に,そのマスタデータ
    について消失欠陥を出力することを特徴とするパターン
    検査方法。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載するパターン検査方法に
    おいて,前記マスタデータと被検図形候補か否かの認識
    結果とを対比し,マスタデータおよびその周囲の所定の
    範囲内以外の位置に被検図形候補が存在する場合に,過
    剰欠陥を検出することを特徴とするパターン検査方法。
  8. 【請求項8】 請求項5から請求項7までのいずれか1
    つに記載するパターン検査方法において,標準対象物の
    表面パターンについて前記小臨界および前記大臨界によ
    る被検図形候補の認識を行い,その認識結果に基づいて
    マスタデータを作成し,そのマスタデータを対象物の表
    面パターンについての被検図形候補か否かの認識結果と
    の対比に供することを特徴とするパターン検査装置。
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