JP2001049558A - 腰痛帯等身体補具用の編物体とその編成法 - Google Patents

腰痛帯等身体補具用の編物体とその編成法

Info

Publication number
JP2001049558A
JP2001049558A JP11217524A JP21752499A JP2001049558A JP 2001049558 A JP2001049558 A JP 2001049558A JP 11217524 A JP11217524 A JP 11217524A JP 21752499 A JP21752499 A JP 21752499A JP 2001049558 A JP2001049558 A JP 2001049558A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
knitted
knitting
zigzag
back pain
rigid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11217524A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Yokoyama
健一 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokoyama Kenichi
Original Assignee
Yokoyama Kenichi
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokoyama Kenichi filed Critical Yokoyama Kenichi
Priority to JP11217524A priority Critical patent/JP2001049558A/ja
Publication of JP2001049558A publication Critical patent/JP2001049558A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Knitting Of Fabric (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 針床式経編機を用いて伸縮性と剛性の両特性
を有する立体構造の伸縮性布地を得る。 【解決手段】 一針床式経編機で編成される腰痛帯等の
身体補具用編物において、ウエール方向に並列に編み込
まれたエラスチックヤーンの列に対して前後両面により
挟み込むと共に硬直な線条を数及至十数のウエール間を
ジクザグ状に編み込み、かつ該ジグザク部の各折り返し
点を支持する編み目に対してジグザグ部の両面がエラス
チックヤーンの列を挟み込み相互に対向するように構成
してなることを特徴とする腰痛帯等身体補具用の編物体
とその編成法の提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は腰痛帯等の身体補具用編
物に関するが、詳しくは伸縮性と剛性の両特性を有する
腰痛帯等身体補具用の編物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】身体用補具としての腰痛帯、足、腕のサ
ポーター等に使用される布地としては、一般的には一方
向において相当の強い弾力の伸縮性を有すると共にその
直角方向には剛性がある物性の布地が要求されている。
従来、この伸縮性と剛性を満たす布地を得る方法として
は2種類以上のシートを重合して接着したものが多く見
られるが、この方法による場合はコスト面と接着部の剥
離及び風合いなどに難があった。そこで、最近は特開平
10−325056号で開示されているようなダブルラ
ッセルの立体編物が提案されている。しかし、この立体
編物による製品の用途としてはカーシートの被覆用等が
主であり、この方法では身体補具用としての伸縮性と剛
性を満たすためにはかなり複雑な編成方法が必要となる
ばかりか、使用糸量や編立速度の面からもコストが掛か
る問題点が生じていた。更に、立体編物に関する技術と
しては特許第2506532号が開示されているが、こ
れは二針床式経編機に関する技術であり一方向に強い弾
力の伸縮性と直角方向に剛性を持つ編物を編成するには
不向とされていた。特に、二針床式経編機は一般に一針
床経編機に比べてその構造や取扱いなどが複雑でしかも
編成速度が低いために生産コストも高いものとなってい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来の問題点を
改良するところに本発明が解決しようとする課題が存在
する。すなわち、本発明は伸縮性と剛性の両特性が求め
られる布地において、その両特性を兼ね備えると共に通
気性も良くしかも安価で生産性を向上させる立体構造の
伸縮性布地の腰痛帯等身体補具等編物を提供することに
本発明が解決しようとする課題を有する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の如き課題
を解決するために開発したものであって、一針床式経編
機で編成される腰痛帯等の身体補具用編物において、ウ
エール方向に並列に編み込まれたエラスチックヤーンの
列に対して前後両面より挟み込むと共に硬直な線条を数
及至十数のウエール間をジクザグ状に編み込み、かつ該
ジグザク部の各折り返し点を支持する編み目に対してジ
グザグ部の両面がエラスチックヤーンの列を挟み込み相
互に対向するように構成してなることを特徴とする腰痛
帯等身体補具用編物体の提供にあり、また前項ジグザグ
部の片面又は両面に多数のパイル状突起部を形成してな
り、また前項ジグザグ部の表面に綿及びスフ等の紡績糸
を設け又は起毛加工により該表面を軟質状に形成してな
り、また二針式経編機を使用しその一針床により編地を
編成しこれを他方の針床を使用してパイル編等を付加し
てなる腰痛帯等身体補具用編物体の提供にある。
【0005】更に本発明は、ラッセル編機等の経編機を
用いて腰痛帯及び足腕サポータ等に使用される編物の編
成方法であって、経方向に並列に挿入したエラスチック
ヤーンに対してその両面にエラスチックヤーンを挟み込
むように硬直な線条を数ウェールないし数十ウェールに
わたりジグザグ状に配置する方法と、前記エラスチック
ヤーンと硬直な線条とエラスチックヤーンを結束する鎖
編等により両方を結合する方法とから構成され、前記エ
ラスチックヤーンの片面にジグザグ状に編み込まれた硬
直な線条と反対面にジグザグ状に編み込まれた硬直な線
条との3層で立体的な構造になり、編物の経方向に対し
て伸縮性を緯方向に対して剛性を有することを特徴とす
る腰痛帯等身体補具用編物体の編成法であり、また硬直
な線条のジグザグ部の折り返し点を中心にして片面にジ
グザグ状に編み込まれた硬直な線条を反対面にはジグザ
グ状に編み込まれた硬直な線条を設け、該両線条でエラ
スチックヤーンを挟み込みかつ硬直な線条が互いに逆方
向のジグザグ状になるように編み込み結合させることを
特徴とする腰痛帯等身体補具用編物体の編成法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態は、一針床式経
編機で編成される腰痛帯等の身体補具用編物において、
ウエール方向に並列に編み込まれたエラスチックヤーン
の列に対して前後両面より挟み込むと共に硬直な線条を
数及至十数のウエール間をジクザグ状に編み込み、かつ
該ジグザク部の各折り返し点を支持する編み目に対して
ジグザグ部の両面がエラスチックヤーンの列を挟み込み
相互に対向するように構成してなることを特徴とする腰
痛帯等身体補具用の編物体であり、また前項ジグザグ部
の片面又は両面に多数のパイル状突起部を形成してな
り、また前項ジグザグ部の表面に綿及びスフ等の紡績糸
を設け又は起毛加工により該表面を軟質状に形成してな
り、また二針経編機を使用しその一針床により編地を編
成しこれを他方の針床を使用しパイル編等を付加してな
る腰痛帯等身体補具用の編物体であるから、一般の経編
機を使用して容易に腰痛帯等身体補具用の布地を提供す
ることが可能となった。
【0007】また本発明の実施形態は、ラッセル編機等
の経編機を用いて腰痛帯及び足腕サポータ等に使用され
る編物の編成方法であって、経方向に並列に挿入したエ
ラスチックヤーンに対してその両面にエラスチックヤー
ンを挟み込むように硬直な線条を数ウェールないしは数
十ウェールにわたりジグザグ状に配置する方法と、前記
エラスチックヤーンと硬直な線条とエラスチックヤーン
を結束する鎖編等により両方を結合する方法とから構成
され、前記エラスチックヤーンの片面にジグザグ状に編
み込まれた硬直な線条と反対面にジグザグ状に編み込ま
れた硬直な線条との3層で立体的な構造になり、編物の
経方向に対して伸縮性を緯方向に対して剛性を有するこ
とを特徴とする腰痛帯等身体補具用編物体の編成法であ
り、更に硬直な線条のジグザグ部の折り返し点を中心に
して片面にジグザグ状に編み込まれた硬直な線条を反対
面にはジグザグ状に編み込まれた硬直な線条を設け、該
両線条でエラスチックヤーンを挟み込みかつ硬直な線条
が互いに逆方向のジグザグ状になるように編み込み結合
させることを特徴とする腰痛帯等身体補具用編物体の編
成法であるから、従来の編成方法では得られなかった伸
縮性と剛性の両特性を有する目ずれの起きにくい編物を
簡単容易に提供することができる。
【0008】
【実施例】以下、図面に従って本発明の実施例について
説明する。図1、図2及び図3で示すように、経方向に
並んで挿入したエラスチックヤーン1に対してその両面
にエラスチックヤーン1を挟むように表面硬直線条2と
裏面硬直線条3とをジグザグ状に配置し、このエラスチ
ックヤーン1と前記表裏面の硬直線条2、3を結束する
鎖編4により両方を結合して、図4で示すようなエラス
チックヤーン1の片面にジグザグ条に編み込まれた表面
硬直線条2と反対面にはジグザグ状に編み込まれた裏面
硬直線状3の3層で立体的な構造を形成して経方向の伸
縮性と緯方向の剛性を有する身体補具用等の編物を構成
する。
【0009】更に図5で示すように、前記表裏面の硬直
線条2、3のジグザグ状の折り返し点を中心にして、そ
の片面にジグザグ状に編み込まれた表面硬直線条2と反
対面にジグザグ状に編み込まれた裏面硬直線条3との両
方をエラスチックヤーン1を挟んで、前記表裏面の硬直
線条2、3とが逆方向になるように対称的に編み込むこ
とにより結合させて各々の編み目を安定させると共に、
この構造を全面に存在することにより編物全体の目ずれ
を防止することができる。
【0010】通常の経メリヤス編物において伸縮の構造
を考えた場合、エラスチックヤーンを経方向に編み込ん
であっても編み目の伸縮や変形がまったくなければ、経
方向の伸縮性編物とはならない。そのため編み目がエラ
スチックヤーンと共に変形するように編み目にゆるみを
与えているが、この場合に部分的に前後左右に何らかの
力が加わったときに編み目の位置や形状に変化が生じて
目ずれなどにより外観を損なうこととなる。そして、本
発明のジグザグ状に編み込んだ表裏面の硬直線条2、3
はエラスチックヤーン1を挟んで互いに反対方向に対す
る目ずれを止めることに大きな効果を持つことにもな
る。また、通常の経メリヤス編物の一面の合成の長繊維
によるループを密生させて面ファスナーの(雌)とし利
用した場合においても、面ファスナーの(雄)による応
力によって目ずれが生じ易いが、本発明の身体補具用の
編物によれば目ずれが生じにくくなる。
【0011】また、このジグザグ状に配置した前記表裏
面の硬直線条2、3はエラスチックヤーン1を中心に3
層の構造にすることにより、ハニカム構造に類似した剛
性が生じその材料特性を活用できるので原材料の有効利
用を図ることができる。更にエラスチックヤーン1を太
くすることにより弾力が強くなると共にその厚みが増大
してハニカム構造のなす剛性も大きくなり、他方エラス
チックヤーン1を必要に応じた太さの繊維などでカバー
リングすることによって、その外径を調節すると共に厚
さを自在に選定できるので布地の厚みと剛性とを自在に
調整することも可能となる。
【0012】また本発明の実施例においては、使用する
繊維がコストと効率の点から合成繊維が中心となり表裏
面の硬直線条2、3に使用される糸はナイロンの1号〜
5号位のモノフィラメントを用いれば容易であるが、通
常のフィラメントヤーンを使用して編成しその後の加工
で接着剤等により前記表裏面の硬直線条2、3と同様の
効果を得ることができ、他に易熱熔着性のフィラメント
ヤーンなどと使用し編成後に加熱により硬化させる方法
もある。
【0013】また、通常合成繊維を使用し剛性の編物を
身体補具用として使用した場合は皮膚と直接に接触する
ような状況では使用感にやや難があるが、一針床式経編
機によれば立体構造を編む図1で示すようにエラスチッ
クヤーン1と前記表裏面の硬直線条2、3を結束する鎖
編4を編むための筬より前側(編機のフックの向きの反
対側)に1枚及至枚数の筬を使用してデンビー・クイン
コード等の編組織で綿・スフその他の紡績糸やソフトな
加工糸を編み込むことにより、これらの繊維を一面に密
生させて使用時の感触を改善することができると共に起
毛加工することもできる。
【0014】更に、前述の場合と同様に編機前側の筬1
枚及至数枚を使用して合成繊維のマルチフィラメントヤ
ーンを編み込み、そのシンカーループをパイル状にして
編物の一面に密生させ面ファスナーの(雌)としての使
用を担わせることにより、身体補具用として使用するた
めの縫製等の作業をさらに簡略化にすることもできる。
特に、編物のすべての面をファスナーとなるように構成
することにより、その用法や用途を広げることもでき
る。次に、本発明の具体的な実施例について説明する。
【0015】実施例1 図6は、編立時の断面図であり、図7はその主要な構成
図である。 使用機:一針床式経編機(ラッセル編機) 9は、ゲージ/インチ(18ゲージ 編機1本抜きを使
用) 筬L1:ポリエステルウーリー加工糸 150デニール
/48F×2本 組織20/20/(構成図中12) 筬L2:ナイロン3号モノフィラメント糸 組織00/88/(構成図中13) 筬L3:ゴム糸20番手 直径約1.27mm 組織00/22/(構成図中14) 筬L4:ナイロン3号モノフィラメント糸 組織88/00/(構成図中15) まず、筬L3(10)のゴム糸直径約1.27mmを挟
んで筬L2(9)と筬L4(11)のナイロン3号モノ
フィラメントを互いに逆方向にジグザグ状に挿入し、筬
L1(8)の作る鎖編により両者を結合する。なお、5
は編針、6は針釜、7は編地である。この組織と糸使い
で編機上11コース/インチの度目で編成し、その後1
00℃の熱湯で10分間加熱処理をして乾燥させて厚さ
約2.4mm、編目密度15.5コース/インチ、10
ウエール/インチの編物を形成する。この編物に対して
ほつれ止めなどの目的で水溶性ポリウレタン樹脂を編物
量に対して5%(含有樹脂量に換算)を吸着させ、更に
乾燥した後に熱処理をして仕上げる。仕上がった編物の
伸縮性と剛性の計測値は以下の表のとおりである。な
お、測定には仕上がり巾125mmの帯状編物を使用し
た。 ついで、前記編物をコース方向の長さ50mmに裁断し
て50mm×125mmの試料につき100mmのスパ
ンで支持(両自由端)し、中心部に集中した荷重を加え
てその部分の撓み量を測定した結果は次表のとおりであ
った。
【0016】 以上のように本発明方法で得られた編物によれば、コー
ス方向に強い弾力の伸縮性を持つと共にウエール方向に
充分な剛性を持ち、しかも通気性に優れた身体補具用等
の編物を得ることができた。
【0017】一方、筬L2、筬L4のモノフィラメント
糸はそのジグザグ状の折り返し点を止める筬L1の作る
鎖編の編み目に対し、互いに対向してジグザグ状に挿入
されており目ずれを防ぐ作用をすると共に、筬L3によ
り挿入された太いゴム糸の列とで3層の立体構造となり
ハニカム構造の似た剛性のある編物が得られ、一方伸縮
の繰返しにも変形を起こしにくく安定した編物を得るこ
とができた。
【0018】実施例2 図8は編立時の断面図であり、図9はその主要構成図で
ある。 使用機:一針床式経編機(ラッセル編機) 9は、ゲージ/インチ(18ゲージ編機1本抜きを使
用) 筬L1:ポリエステル糸 250デニール/24f×2
本 組織 20/02/22/22(構成図中22) 筬L2:ポリエステル糸 250デニール/24f×2
本 組織 22/22/20/02(構成図中23) 筬L3:ポリエステルウーリー加工糸 150デニール
/48f×2本 組織 20/02(構成図中24) 筬L4:ナイロン3号モノフィラメント糸 組織 00/88(構成図中25) 筬L5:ゴム糸 20番手 直径約1.27mm 組織 00/22(構成図中26) 筬L6:ナイロン3号モノフィラメント糸 組織 88/00(構成図中27) 本実施例は、実施例1の編地に図8の筬L1(16)と
筬L2(17)によりパイル編を編成することにより面
ファスナーの(雌)として利用するものである。この場
合、筬L5(20)をゴム糸とし筬L4(19)と筬L
6(21)のモノフィラメント糸で挟み込み、更に筬L
3(18)のポリエステルウーリー加工糸による鎖編で
結合する。ついで、編立てをした後にパイル面に対して
裏面にポリウレタン樹脂等によりコーティングをなし、
面ファスナーの(雄)のフックによる張力に対してパイ
ルとなっている繊維のニードルループ側のずれや抜けを
防止する。
【0019】このようにして得た伸縮性の編地を身体補
具として使用した場合、その脱着用として面ファスナー
(雄)との組み合わせにより面ファスナー(雌)の面が
編地全体に及んでいるために体形の違いに対しても自由
に適応することができると共に、使用目的に応じて装着
時の結合部位を自由に選択して緊縛力を加減することが
できる。なお、この実施例による編物についても実施例
1と同様の編目密度及び編成時のテンションにすること
により、伸縮性と剛性も実施例1と類似通気性において
も大きく変化はしない。
【0020】実施例3 図8は、編立時の断面図であり、図10はその主要構成
図である。 使用機:一針床式経編機(ラッセル編機) 9は、ゲージ/インチ(18ゲージ編機1本抜きを使
用) 筬L1:綿糸 30/1/×2本 組織 20/24(構成図中28) 筬L2:綿糸 30/1/×2本 組織 24/20(構成図中29) 筬L3:ポリエステルウーリー加工糸 150デニール
/48f×2本 組織 20/02(構成図中30) 筬L4:ナイロン3号モノフィラメント糸 組織 00/88(構成図中31) 筬L5:ゴム糸 20番手直径約1.27mm 組織 00/22(構成図中32) 筬L6:ナイロン3号モノフィラメント糸 組織 88/00(構成図中33) 実施例1の編地に図8に示す筬L1(16)と筬L2
(17)とに綿糸30/1を使用し、デンビ編するこに
より表面のタッチのソフト感を得るように構成する。こ
の場合、筬L5(20)をゴム糸して筬L4(19)と
筬L6(21)のモノフィラメント糸で挟み込み、筬L
3(18)のポリエステルウーリー加工糸による鎖編で
結合する。実施例1による編物は、その裏表面がポリエ
ステル繊維で構成されているので効率的ではあるが直接
皮膚と接触するような用途においては使用感にやや難が
あり、特に過敏な皮膚を持つ人にとっては問題となる。
この実施例の場合は、筬L1と筬L2とで綿糸を編込ん
でいるので接触感をソフトにすることができる。すなわ
ち、筬L1と筬L2とでデンビー編の組織で綿糸を編み
込むことによりシンカーループ側は完全に綿糸で覆う形
となり、ニードルループ側についても筬L1により作ら
れるポリエステルのニードルループ上に筬L1と筬L2
とによる綿糸のニードルループが覆い被さる形状となる
のでポリエステル繊維が露出することはない。
【0021】このように編成した編物につき100℃の
熱湯に入れて加熱処理を行なえば、ナイロンとポリエス
テル繊維とが熱収縮(綿糸に比べて大きく)を生じて弛
暖・膨張した綿糸により完全に表面を覆うことができ
る。また、本実施例で編成し熱処理を経て得た厚さ約
3.1mm、巾約115mmで編目密度ウエール方向1
0.5/インチ、コース方向15/インチの試料につき
経方向の伸縮性と緯方向の剛性につき測定した値は以下
の通りであった。 また、前記編物をコース方向に長さ50mmに裁断し5
0mm×115mmの試料につき100mmのスパンで
支持(両自由端)して中心部に集中荷重を加え、その部
分の撓み量を測定した結果は次表のとおりであった。
【0022】 このような各実施例の測定値からも明らかのように、編
物の経方向の伸縮性と緯方向の剛性に高性能の効果が得
られるので腰痛帯等の使用には充分な物性を持つ編物を
提供することができ、更に綿糸による編物表面の被覆と
その編組織により作られる通気性は身体補具等の用途に
は好適な編物を提供することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成された腰痛
帯等身体補具用の編物体とその編成法を提供するもので
あるから、従来の編物では得ることができなかった次の
ような多くの効果を有する。ア、本発明による身体補具
用等の編地によれば、経方向に充分な伸縮と弾力と緯方
向の剛性を持ち、しかも軽量で通気性にも優れており腰
痛帯、足、腕のサポーター等を安価で大量に提供するこ
とができる。イ、本発明は一針床式経編機により使用部
位に応じて最適な巾に編み上げられた身体補具用等の編
地を形成することができるので、耳かがりも必要なくし
かも縫製に関しての手間はほとんど掛からない。ウ、ま
た本発明の編地は製造時の裁断ロスも最少限であり、し
かも原材料の無駄が少なく効率的な生産が実現できる。
エ、更に本発明の編地によれば、面ファスナー用パイル
を一面に密生させたり紡績糸やソフトな加工糸等の繊維
を一面に密生させることにより、生産効率や使用感を一
層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明からなる身体補具用編地表面の平面図。
【図2】本発明からなる身体補具用編地裏面の平面図。
【図3】本発明からなる身体補具用編地の斜視図。
【図4】本発明からなる身体補具用編地の断面図。
【図5】本発明からなる身体補具用編地の使用材料を示
した平面図。
【図6】実施例に示した編立時の一部拡大断面図。
【図7】実施例1に示した編地の主要構成図。
【図8】実施例の2と3に示した編立時の一部拡大断面
図。
【図9】実施例2に示した編地の主要構成図。
【図10】実施例3に示した主要構成図。
【符号の説明】
1 エラスチックヤーン 2 表面硬直線条 3 裏面硬直線条 4 鎖編 5 編針 6 針釜 7 編地

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一針床式経編機で編成される腰痛帯等の
    身体補具用編物において、ウエール方向に並列に編み込
    まれたエラスチックヤーンの列に対して前後両面より挟
    み込むと共に硬直な線条を数及至十数のウエール間をジ
    クザグ状に編み込み、かつ該ジグザク部の各折り返し点
    を支持する編み目に対してジグザグ部の両面がエラスチ
    ックヤーンの列を挟み込み相互に対向するように構成し
    てなることを特徴とする腰痛帯等身体補具用の編物体。
  2. 【請求項2】 前項ジグザグ部の片面又は両面に多数の
    パイル状突起部を形成してなる請求項1記載の腰痛帯等
    身体補具用の編物体。
  3. 【請求項3】 前項ジグザグ部の表面に綿及びスフ等の
    紡績糸を設け又は起毛加工により該表面を軟質状に形成
    してなる請求項1記載の腰痛帯等身体補具用の編物体。
  4. 【請求項4】 二針式経編機を使用し、その一針床によ
    り請求項1の編地を編成し、これを他方の針床を使用し
    てパイル編等を付加してなる腰痛帯等身体補具用の編物
    体。
  5. 【請求項5】 ラッセル編機等の経編機を用いて腰痛帯
    及び足腕サポータ等に使用される編物の編成方法であっ
    て、経方向に並列に挿入したエラスチックヤーンに対し
    てその両面にエラスチックヤーンを挟み込むように硬直
    な線条を数ウェールないし数十ウェールにわたりジグザ
    グ状に配置する方法と、前記エラスチックヤーンと硬直
    な線条とエラスチックヤーンを結束する鎖編等により両
    方を結合する方法とから構成され、前記エラスチックヤ
    ーンの片面にジグザグ状に編み込まれた硬直な線条と反
    対面にジグザグ状に編み込まれた硬直な線条との3層で
    立体的な構造になり、編物の経方向に対して伸縮性を緯
    方向に対して剛性を有することを特徴とする腰痛帯等身
    体補具用編物体の編成法。
  6. 【請求項6】 硬直な線条のジグザグ部の折り返し点を
    中心にして片面にジグザグ状に編み込まれた硬直な線条
    を反対面にはジグザグ状に編み込まれた硬直な線条を設
    け、該両線条でエラスチックヤーンを挟み込みかつ硬直
    な線条が互いに逆方向のジグザグ状になるように編み込
    み結合させることを特徴とする腰痛帯等身体補具用編物
    体の編成法。
JP11217524A 1999-07-30 1999-07-30 腰痛帯等身体補具用の編物体とその編成法 Pending JP2001049558A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11217524A JP2001049558A (ja) 1999-07-30 1999-07-30 腰痛帯等身体補具用の編物体とその編成法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11217524A JP2001049558A (ja) 1999-07-30 1999-07-30 腰痛帯等身体補具用の編物体とその編成法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001049558A true JP2001049558A (ja) 2001-02-20

Family

ID=16705603

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11217524A Pending JP2001049558A (ja) 1999-07-30 1999-07-30 腰痛帯等身体補具用の編物体とその編成法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001049558A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006219776A (ja) * 2005-02-10 2006-08-24 Toyama Prefecture 人体サポート用部材
JP5174264B1 (ja) * 2012-06-13 2013-04-03 クロス工業株式会社 伸縮性パイル経編地、包帯、メス型面ファスナ
JP2017075437A (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 中野産業株式会社 オパール加工布帛及びその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006219776A (ja) * 2005-02-10 2006-08-24 Toyama Prefecture 人体サポート用部材
JP5174264B1 (ja) * 2012-06-13 2013-04-03 クロス工業株式会社 伸縮性パイル経編地、包帯、メス型面ファスナ
JP2017075437A (ja) * 2015-10-13 2017-04-20 中野産業株式会社 オパール加工布帛及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3490070B2 (ja) 医療用伸縮性布帛材料
JP3973483B2 (ja) 伸縮性経編布地
JP3223553U (ja) カーリングしにくく且つ任意裁断可能な生地
US3339549A (en) Sanitary napkin with knitted wrapper
JP2001037794A (ja) 腰痛帯等の身体用補具
JP2001049558A (ja) 腰痛帯等身体補具用の編物体とその編成法
JP3482698B2 (ja) 伸縮性弾性経編地
JP2001164407A (ja) 編靴下
JPH0641854A (ja) 三層構造弾性編地とその編成方法
JPS6111265Y2 (ja)
JP2005154998A (ja) 伸縮性及び圧縮復元性を有する立体構造経編地
US5480709A (en) Elastic fabric for support articles
JP3585324B2 (ja) 衣料用帯状テープおよびその製法
WO2005061771A1 (ja) 伸縮性経編地及びそれを用いた衣料
JP3099085B1 (ja) 経編地とその製造方法
JP2004143628A (ja) 伸縮性経編地
JP2997432B2 (ja) 伸縮性編地および伸縮性編地の編成方法
US20200032435A1 (en) Warp-Knitted Fabric And Elastic Article
JP2825810B2 (ja) ショーツ及びその製造法
JP2585656B2 (ja) 腰当て保温コルセット
JP3647232B2 (ja) 体圧分散効果を有する積層された立体編地及び褥瘡防止用クッション
JPH10195745A (ja) 複合不織布及びそれを用いた芯地
JP3670937B2 (ja) 立体構造編地
JPH0754312Y2 (ja) 弾性経編地
JP2012120684A (ja) 面ファスナー材およびその製造方法