JP2001049168A - 再利用可能な常温硬化型水性塗料組成物 - Google Patents

再利用可能な常温硬化型水性塗料組成物

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JP2001049168A
JP2001049168A JP11226353A JP22635399A JP2001049168A JP 2001049168 A JP2001049168 A JP 2001049168A JP 11226353 A JP11226353 A JP 11226353A JP 22635399 A JP22635399 A JP 22635399A JP 2001049168 A JP2001049168 A JP 2001049168A
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weight
epoxy resin
unsaturated fatty
fatty acid
coating composition
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Seiji Yokoi
誠治 横井
Takeshi Bessho
毅 別所
Susumu Hibi
進 日比
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Nippon Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂や顔料が分離・凝集せず、かつ塗料希釈
水の濾過・濃縮効率を高めることができる再利用可能な
耐水性および耐食性にすぐれた常温硬化型水性塗料組成
物を提供する。 【解決手段】 (a)酸化重合型変性エポキシ樹脂を水
性媒体に分散して得られる、200nm以下の粒径を有
する、酸価25〜60の酸化重合型変性エポキシ樹脂水
性媒体分散体、(b)防錆顔料および/または両性金属
の酸化物、および(c)ドライヤーを含有する再利用可
能な常温硬化型水性塗料組成物であって、前記成分
(a)中の酸化重合型変性エポキシ樹脂が、エポキシ樹
脂、不飽和脂肪酸成分および酸基含有アクリル成分を原
料とし、前記エポキシ樹脂30〜50重量%を、前記不
飽和脂肪酸成分25〜40重量%および前記酸基含有ア
クリル成分10〜45重量%で変性して得られる樹脂で
あり、かつ前記不飽和脂肪酸成分全体の少なくとも50
重量%が共役二重結合を有する不飽和脂肪酸である、再
利用可能な常温硬化型水性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、再利用可能な常温
硬化型水性塗料組成物に関する。より詳しくは、本発明
は、特定組成の耐水性および耐食性に優れた常温硬化型
水性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車部品、産業用機械、および農機具
等には、プライマーとして、防錆性を有する水性塗料が
塗装されているものが多い。前記水性塗料は、耐熱性が
弱い被塗物や熱容量が大きな被塗物に適用される場合に
は、通常、被塗物温度80℃以下で乾燥硬化する必要が
ある。このような水性塗料は通常、常温硬化型水性塗料
と呼ばれている。
【0003】上記常温硬化型水性塗料は、塗装ブース内
においてスプレー塗装すると、被塗物に塗着しない塗料
のスプレーダストが多く発生する。このような塗料のス
プレーダストは、塗装ブース内のブース水(捕集液とも
呼ぶ)に溶解または分散させて捕集する。このようにし
て捕集された塗料ダストは、非常に多量となり得ること
から、これをそのまま廃棄することは、塗料の損失にな
ると共に、環境汚染の問題にも繋がる。
【0004】そこで、水性塗料組成物のスプレーダスト
を、水により捕集した塗料希釈水を逆浸透膜や限外濾過
膜に通すことにより、塗料組成物を濃縮して回収し、そ
の後、この濃縮された塗料組成物を、元の水性塗料組成
物の不揮発分濃度と同程度となるように再調整した後、
再使用する方法が知られている。また、上記濃縮の際に
濾液として得られる水性液を再度、塗装ブースに戻して
スプレーダストの捕集液として再使用することも提案さ
れている。
【0005】しかしながら、上記の塗料希釈水から分離
された濃縮塗料や濾液は再使用すると、様々な不都合を
生じることがある。例えば、回収された濃縮塗料では、
揮発分濃度が低下することから、揮発分中の中和アミン
量および溶剤量が減少し、塗料組成物中の樹脂の水和安
定性の低下による塗料の凝集や分離をもたらすことがあ
る。また、このような濾液は再利用時に塗料の凝集や分
離をもたらすこともある。
【0006】上記のような不都合をなくす方法として、
元の水性塗料組成物中の樹脂の親水性を高め、それによ
り、再使用における樹脂の水和安定性を高める方法も提
案されている。しかしながら、このような方法を利用す
ると、耐食性や耐水性等の塗料の塗膜性能の低下が生じ
ることがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、樹脂や顔料が分離・凝集せず、かつ塗料希釈水の濾
過・濃縮効率を高めることができる、再利用可能な耐水
性および耐食性に優れた常温硬化型水性塗料組成物を提
供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)酸化重
合型変性エポキシ樹脂を水性媒体に分散して得られる、
200nm以下の粒径を有する、酸価25〜60の酸化
重合型変性エポキシ樹脂水性媒体分散体、(b)防錆顔
料および/または両性金属の酸化物、および(c)ドラ
イヤーを含有する再利用可能な常温硬化型水性塗料組成
物であって、前記成分(a)中の酸化重合型変性エポキ
シ樹脂が、エポキシ樹脂、不飽和脂肪酸成分および酸基
含有アクリル成分を原料とし、前記エポキシ樹脂30〜
50重量%を、前記不飽和脂肪酸成分25〜40重量%
および前記酸基含有アクリル成分10〜45重量%で変
性して得られる樹脂であり、かつ前記不飽和脂肪酸成分
全体の50重量%が共役二重結合を有する不飽和脂肪酸
である、再利用可能な常温硬化型水性塗料組成物を提供
する。
【0009】本発明は、特定の酸化重合型変性エポキシ
樹脂(例えば、ヨウ素価が30〜100である酸化重合
型変性エポキシ樹脂)の使用、および両性金属の酸化物
を酸化重合型変性エポキシ樹脂固形分100重量部に対
して特定の量(例えば0.1〜15重量部)で用いるこ
とにより、長期的に再利用できる常温硬化型水性塗料組
成物を提供する。
【0010】
【近接する技術の開示】特開平6−136296号公報
は、本発明の出願人の一人である日本ペイント株式会社
を出願人とする特許出願であり、水性防錆塗料組成物の
導電率を制御し、しかもその水性塗料を水中に捕集した
塗料希釈液を濾過した後、さらに導電率をコントロール
して再利用する方法を開示している。この塗料組成物に
はエポキシ樹脂の利用が開示されていると共に、顔料と
して着色顔料、体質顔料あるいは防錆顔料を配合するこ
とが記載されている。しかしながらこの塗料組成物には
本発明で用いる酸化重合型変性エポキシ樹脂の開示は全
くない。また、この特開平6−136296号公報の技
術は常温硬化型の塗料組成物ではなく、焼付硬化型の塗
料組成物であり、硬化条件が全く相違する。
【0011】特開平9−164363号公報には、防錆
塗料を湿式塗装ブースを使用して被塗物にスプレー塗装
し、この被塗物に塗着しなかった未塗着塗料を水に捕集
した後、この捕集された液を膜による濾過処理を行って
未塗着塗料および透過水に分離して、これらのものを回
収再利用する塗装方法であって、上記膜による濾過処理
の条件が、該処理を行う捕集液の固形分濃度が10〜3
0重量%であり、その処理後の未塗着塗料の固形分濃度
が31〜40重量%の条件である塗装方法が開示されて
いる。この特開平9−164363号公報には、このよ
うな固形分濃度を有する捕集液を用いて濾過処理を行う
ことにより処理効率が上がることが開示されており、ま
た実施例には、防錆塗料として、酸化硬化型エマルショ
ン塗料の使用が記載されている。しかしながら、特開平
9−164363号公報には、使用される防錆塗料につ
いて、酸価40、数平均分子量8000を有する酸化硬
化型エポキシエステル基体樹脂、ドライヤー、カーボン
およびバリタの配合物との記載があるのみであって、そ
の他の組成については何ら記載されていない。この特開
平9−164363号公報では、具体的にどのような塗
料組成が再利用サイクルの中で有効であるのかが分から
ず、単に濃縮手法に着目したものであり、使用する塗料
組成については、何ら具体的に開示していない。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いる酸化重合型変性エ
ポキシ樹脂とは、エポキシ樹脂を、不飽和脂肪酸成分お
よび酸基含有アクリル成分と反応させることにより、不
飽和基および酸基を導入することで得られる酸化重合可
能なエポキシ樹脂をいう。本発明では、この酸化重合型
変性エポキシ樹脂中の酸基を中和した後、水性媒体に分
散して得られる分散体の内、酸価25〜60であるもの
を用いる。好ましい酸価の範囲は25〜55である。酸
価が60を超えると耐水性が悪くなり、25より下回る
と塗料安定性が悪くなる。
【0013】この酸化重合型変性エポキシ樹脂は水性媒
体中で、粒子形状を保持しているものであり、その平均
粒径は200nm以下、好ましくは20nm〜100n
m、より好ましくは40〜100nmである。粒径が2
00nmを超えると希釈安定性が劣り、濃縮時に凝集を
生ずることがある。100nm以下では、耐水性や耐食
性が特に良いので好ましい。粒径が20nmよりも小さ
いと、濾過効率が悪くなる可能性がある。もちろん、粒
径が20nm以下のものでも使用は可能である。平均粒
径の測定は一般に光散乱法と言われているものを用い
る。具体的には、樹脂水分散液を脱イオン水により10
0倍〜1000倍程度に希釈した大希釈溶液を、例え
ば、大塚電子製ELS−800光散乱測定装置等を用い
て行うことで平均粒径を自動的に得ることができる。
【0014】この酸化重合可能なエポキシ樹脂は、エポ
キシ樹脂と不飽和脂肪酸成分と酸基含有アクリル成分と
を原料として得られるものである。前記原料の合計重量
100重量%に対し、エポキシ樹脂は30〜50重量
%、不飽和脂肪酸成分は25〜40重量%および酸基含
有アクリル成分10〜45重量%である。
【0015】エポキシ樹脂の原料全体に占める割合が3
0重量%よりも少ないと、耐食性が不良となることがあ
る。50重量%を超えると塗料の安定性が悪くなる。不
飽和脂肪酸成分の原料全体に占める割合が25重量%よ
りも少ないと、硬化が不充分となり、40重量%を超え
ると塗料の貯蔵安定性が低下する。さらに、酸基含有ア
クリル成分の原料全体に占める割合が10重量%よりも
少ないと、樹脂の水分散が困難となり、45重量%を超
えると防食性が低下する。
【0016】酸化重合型エポキシ樹脂はヨウ素価が30
〜100であるものが好ましく、さらにヨウ素価は35
〜90であってもよい。ヨウ素価はJIS K−007
0の方法で測定する。ヨウ素価が30よりも少ないと、
酸化重合能力が不十分になり、硬化性が悪くなる。逆に
ヨウ素価が100を超えると、塗料の貯蔵安定性が悪く
なる。
【0017】酸化重合型変性エポキシ樹脂は、前述のよ
うにエポキシ樹脂を不飽和脂肪酸成分および酸基含有ア
クリル成分と反応させて、不飽和基および酸基を導入し
たものである。使用し得るエポキシ樹脂としては、例え
ば、「エピコート828」、「エピコート1001」、
「エピコート1002」、「エピコート1004」、
「エピコート1007」および「エピコート1009」
(いずれもシェル社製、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂);「エポトートYD−128」、「エポトートYD
−011」、「エポトートYD−012」、「エポトー
トYD−014」、「エポトートYD−017」および
「エポトートYD−019」(東都化成社製、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂);「エポトートST−570
0」(東都化成社製、水添ビスフェノールA型エポキシ
樹脂)および「エポトートYDF−2004」(東都化
成社製、ビスフェノールF型エポキシ樹脂)等の市販の
エポキシ樹脂が使用できる。上記エポキシ樹脂は、1種
または2種以上を同時に使用してよい。
【0018】不飽和脂肪酸成分としては、天然または合
成系の不飽和脂肪酸がいずれも使用でき、例えば、桐
油、アマニ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、サフラワー
油、トール油、大豆油、ヤシ油から得られる不飽和脂肪
酸が挙げられる。特に、本発明において、不飽和脂肪酸
成分は、共役二重結合を有する不飽和脂肪酸を含有す
る。本発明における「共役二重結合を有している不飽和
脂肪酸」とは、その不飽和脂肪酸中に共役二重結合を有
する脂肪酸化合物が30%以上含まれているものを意味
する。これを満たす不飽和脂肪酸の具体例としては、脱
水ヒマシ油、ハイジエン(高共役リノール酸)を挙げる
ことができる。本発明では、不飽和脂肪酸成分として、
前記不飽和脂肪酸を1種または2種以上を同時に使用す
ることができるが、不飽和脂肪酸成分全体に対する「共
役二重結合を有する不飽和脂肪酸」の占める割合が50
重量%以上でなければならない。「共役二重結合を有す
る不飽和脂肪酸」の占める割合が50重量%未満である
と、防食性を向上させることが困難である。
【0019】酸基含有アクリル成分としては、(メタ)
アクリル酸、無水マレイン酸およびイタコン酸等の酸基
含有アクリルモノマーと、スチレンや(メタ)アクリル
酸エステル類等の酸基を含有しないアクリルモノマーと
の混合物を用いることができる。本発明では、得られる
塗膜の硬度の点から、後者の酸基を含有しないアクリル
モノマーとして好ましくはスチレンを用いる。
【0020】酸化重合型変性エポキシ樹脂は、以下のよ
うにして得ることができる。まず、エポキシエステル樹
脂を形成する。エポキシエステル樹脂は、上記エポキシ
樹脂と不飽和脂肪酸成分とから従来公知の方法で合成し
てよい。例えば、エポキシ樹脂と不飽和脂肪酸成分と
を、例えば、トルエン、キシレン等の適当な溶媒中、縮
合触媒を用い、必要に応じて、窒素ガス等の不活性ガス
雰囲気下において、150〜250℃で、所望の酸価と
なるまで反応させることができる。上記縮合触媒として
は、ジブチル錫オキサイドやテトラn−ブチルアンモニ
ウムブロマイド等を用いる。
【0021】次に、得られたエポキシエステル樹脂を、
上記酸基含有アクリル成分と反応させて、酸化重合型変
性エポキシ樹脂を得る。エポキシエステル樹脂と上記酸
基含有アクリル成分との反応は、重合開始剤の存在下、
窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下において、80〜15
0℃の温度範囲で行うことができる。
【0022】上記反応に使用する重合開始剤としては、
過酸化物、アゾ化合物等の当該分野に既知のものがいず
れも使用でき、例えば、化薬アクゾ製「カヤブチルB
(アルキルパーエステル系)」等を、使用するモノマー
合計量に対して0.1〜20重量%の量で使用できる。
【0023】上記方法により得られた変性エポキシ樹脂
の酸基を中和剤により中和することにより、水性媒体に
分散可能にする。中和剤の例としてはアンモニア、モノ
メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モ
ノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、
モノ−n−プロピルアミン、ジメチル−n−プロピルア
ミン、モノエタノールアミン、ジメタノールアミン、ト
リエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N
−メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミ
ン等が挙げられる。特にトリエチルアミン、ジメチルエ
タノールアミン等が好ましい。
【0024】本発明に用いる防錆顔料は、その水溶解度
を、防錆顔料1gを水100mlに分散させて調製した
分散液を5日間放置した後に導電率計で測定した導電率
として表した際に、導電率が600μS/cm以下の値
を持つものを用いるのが好ましい。防錆顔料は溶解度を
導電率で表して600μS/cm以下であれば何でも使
用することができるが、30μS/cm以下であると防
錆に対する有効成分濃度が小さくなり過ぎ、塗膜の耐水
性やブリスタに対しては良い結果をもたらすが防食性に
対しては好ましくなくなるので、30μS/cm〜60
0μS/cmの範囲が好ましい。また防錆顔料のpHは
6〜9が好ましい。
【0025】導電率が30μS/cm〜600μS/c
mである好ましい防錆顔料を例示すると、リン酸カルシ
ウム(菊地色素社製「LFボウセイCP−Z」)やリン
酸亜鉛(BASF社製「Sicor−NOP」)などの
リン酸塩系防錆顔料、モリブデン酸亜鉛(菊地色素社製
「LFボウセイM−PSN」、本荘ケミカル社製「モリ
ホワイト101」)などのモリブデン酸塩系防錆顔料、
その他有機ニトロ亜鉛(BASF社製「Sicorin
−RZ」)やシアナミド亜鉛カルシウム(菊地色素社製
「LFボウセイZK−S2」、Hamnond Lead Product I
nc.製「ハロックスSZP−39」)等である。
【0026】防錆顔料の使用量は前記酸化重合型変性エ
ポキシ樹脂固形分100重量部に対し0.1〜20重量
部、好ましくは1〜10重量部、より好ましくは2〜1
0重量部である。0.1重量部以下であると防錆性が低
下する。20重量部を超えると、耐水性が悪くなる。
【0027】本発明に用いる両性金属の酸化物は、塩基
に対しては酸性、酸に対しては塩基性を示すような酸化
物である。具体的には、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
酸化鉄、酸化錫などが挙げられる。もっとも好ましいの
は酸化亜鉛である。この両性金属の酸化物は、導電率6
00μS/cm以下、好ましくは30μS/cm以下で
ある。600μS/cmを超えると塗料の安定性が悪く
なる。
【0028】両性金属の酸化物は、基本的に、塗膜中で
酸基を吸着することで塗膜の耐水性を向上させる。防錆
顔料よりも耐水性や耐食性がよくなる。この両性金属の
酸化物の使用量は酸化重合型変性エポキシ樹脂固形分1
00重量部に対し、0.1〜15重量部、好ましくは1
〜15重量部、より好ましくは2〜10重量部である。
0.1重量部よりも小さいと、耐水性向上の効果が見ら
れず、15重量部を超えると、塗料の安定性が悪くな
る。
【0029】これら両性金属の酸化物の中には、従来、
体質顔料などとして使用されているものも包含するが、
体質顔料的な使用をする場合にはその使用量が樹脂固形
分100重量部に対し20重量部以上と大きな量で使用
するのが一般的であるが、今回のごとく耐水性や耐食性
のための添加剤として用いる場合には、15重量部以下
であることが特徴である。
【0030】本発明の常温硬化型塗料組成物にはドライ
ヤーと言われるものが配合される。ドライヤーとは、常
温における酸化乾燥時間を著しく短縮することができる
化合物であって、通常は鉛、マンガンまたはコバルトの
化合物である。ドライヤーの具体例としては、コバルト
ドライヤー(例えば、コバルト・ハイドロキュアーII
(サン・ノプコ社製)、DICNATE1000W(大
日本インキ社製)、Co−NAPHTHENATE5%
W(大日本インキ社製)、DICNATE3111(大
日本インキ社製))、マンガンドライヤー(例えば、M
n−NAPHTHENATE5%(大日本インキ社
製)、Mn−OCTOATE8%(大日本インキ社
製))および鉛ドライヤー(例えば、Pb−NAPHT
HENATE15%(大日本インキ社製)、Pb−OC
TOATE8%(大日本インキ社製))等が挙げられ
る。ドライヤーの使用量は、従来公知の使用量であって
よく、酸化重合型変性エポキシ樹脂固形分100重量部
に対し0.01〜5重量部、好ましくは0.01〜2重量
部、より好ましくは0.02〜2重量部である。0.01
重量部より少ないと、乾燥促進効果が達成されず、5重
量部を超えると塗料安定性が悪くなる。
【0031】本発明の常温硬化型塗料組成物中には他の
着色顔料や体質顔料あるいは添加剤として消泡剤、展延
剤などを配合することができる。これらの添加剤の使用
量は、特に限定されることはないが、酸化重合型変性エ
ポキシ樹脂固形分100重量部に対し0.01〜200
重量部の量で用いることが一般的である。
【0032】本発明の常温硬化型水性塗料組成物中には
水性媒体が含まれている。水性媒体は水を中心とした媒
体であるが、水溶性有機溶剤や水溶性有機溶剤と混和可
能な有機溶剤、界面活性剤などを使用することができ
る。
【0033】本発明の再利用可能な常温硬化型水性塗料
組成物は、塗装ブースにおいて通常塗装ガンを用いて塗
装される。この時、塗装されなかった塗料組成物は、補
集液から成るウオーターカーテンによって回収される。
回収された塗料組成物は、限外濾過装置などにより濃縮
され、組成や濃度などの再調整を行った後に、再び常温
硬化型水性塗料組成物として使用される。
【0034】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。本発明はこれら実施例に限定するものと解してはな
らない。製造例1 エピコートYD−012(東都化成社製、エポキシ樹
脂)738.2重量部、脱水ヒマシ油738.2重量
部、ジブチル錫オキサイド1.4重量部および循環用キ
シロール42.0重量部を、反応容器に入れ、窒素ガス
雰囲気下において、撹拌しながら、酸価が4.4になる
まで、210〜240℃で約6時間縮合反応させた。反
応後、ブチルセロソルブを添加して、不揮発分95.7
重量%および酸価4.4のエポキシエステル樹脂を得
た。
【0035】上記エポキシエステル樹脂271.2重量
部、とブチルセロソルブ121.4重量部を反応容器に
入れ、140℃に昇温した。この温度において3時間か
けて、スチレン54.6重量部、アクリル酸25.2重
量部およびカヤブチルB(化薬アクゾ社製、重合開始
剤)1.44重量部を滴下した。滴下終了後、0.5時
間エージングした。次いで、重合開始剤カヤブチルB
(化薬アクゾ社製、重合開始剤)0.16重量部および
ブチルセロソルブ91.6重量部を滴下した後、さらに
1.5時間エージングすることにより、ヨウ素価60、
酸価42.2および不揮発分70重量%の酸化重合型変
性エポキシ樹脂を得た。この酸化重合型変性エポキシ樹
脂における各原料の占める割合は、エポキシ樹脂が34
重量%、不飽和脂肪酸成分が33重量%、および酸基含
有アクリル成分が33重量%であり、不飽和脂肪酸成分
中の共役二重結合を有する不飽和脂肪酸の量は100重
量%であった。
【0036】得られた樹脂をトリエチルアミンを用いて
理論中和率100%になるように中和した後、水に分散
させて不揮発物35重量%のエマルション樹脂を得た。
このエマルション樹脂の光散乱粒径は60nmであっ
た。
【0037】製造例2 エピコートYD−012(東都化成社製、エポキシ樹
脂)456.8重量部、脱水ヒマシ油260.0重量
部、ヒマシ油130.0重量部および循環用キシロール
12.0重量部を、反応容器に入れ、窒素ガス雰囲気下
において、撹拌しながら、酸価が3.4になるまで、2
10〜230℃で約10時間縮合反応させた。反応後、
不揮発分99.0重量%および酸価3.4のエポキシエ
ステル樹脂を得た。
【0038】上記エポキシエステル樹脂1200重量部
とブチルセロソルブ676.8重量部とを反応容器に入
れ、140℃に昇温した。この温度において3時間かけ
て、スチレン294.8重量部、アクリル酸80.2重
量部およびカヤブチルB(化薬アクゾ社製、重合開始
剤)9.10重量部を滴下した。滴下終了後、0.5時
間エージングした。次いで、カヤブチルB(化薬アクゾ
社製、重合開始剤)2.27重量部を滴下した後、さら
に1.5時間エージングすることにより、ヨウ素価5
3、酸価40.0、および不揮発分69.8重量%の酸
化重合型変性エポキシ樹脂を得た。この酸化重合型変性
エポキシ樹脂における各原料の占める割合は、エポキシ
樹脂が41重量%、不飽和脂肪酸成分が35重量%、お
よび酸基含有アクリル成分が24重量%であり、不飽和
脂肪酸成分中の共役二重結合を有する不飽和脂肪酸の量
は66重量%であった。
【0039】得られた樹脂をトリエチルアミンを用いて
理論中和率100%になるように中和した後、水に分散
させて不揮発物35重量%のエマルション樹脂を得た。
このエマルション樹脂の光散乱粒径は150nmであっ
た。
【0040】実施例1 上記製造例1で得られたエマルション樹脂80.0重量
部、ノプコ8034L(サンノプコ社製、消泡剤)0.
1重量部、LMS−300(富士タルク社製、体質顔
料)20.0重量部、B−34(堺化学社製、硫酸バリ
ウム)20.0重量部、ミツビシカーボンMA−100
(三菱化学社製、カーボンブラック)2.0重量部、デ
ィスパロンNo.501(楠本化成社製、MEKオキシ
ム乾燥防止剤)0.2重量部、DICNATE3111
(大日本インキ社製、コバルトドライヤー)1.0重量
部、酸化亜鉛2.5重量部および水10.0重量部を混
合して、常温乾燥型水性塗料組成物を調製した。
【0041】実施例2 製造例2で得られたエマルション樹脂80.0重量部を
用いたこと以外は、実施例1と同様の手順により、常温
硬化型水性塗料組成物を作製した。
【0042】比較製造例 製造例2のエマルション樹脂の調製において、脱水ヒマ
シ油およびヒマシ油の量をそれぞれ130.0重量部と
260.0重量部としたこと以外は製造例2と同様の手
順により、ヨウ素価35、酸価40.0、および不揮発
分69.8重量%の酸化重合型変性エポキシ樹脂を得
た。
【0043】この酸化重合型変性エポキシ樹脂における
各原料の占める割合は、エポキシ樹脂が41重量%、不
飽和脂肪酸成分が35重量%、および酸基含有アクリル
成分が24重量%であり、不飽和脂肪酸成分中の共役二
重結合を有する不飽和脂肪酸の量は33重量%であっ
た。この酸化重合型変性エポキシ樹脂を、さらに製造例
2と同様の手順により処理することで、不揮発物35重
量%のエマルション樹脂を得た。このエマルション樹脂
の光散乱粒径は120nmであった。
【0044】比較例1 比較製造例で得られたエマルション樹脂を用いて、実施
例1と同様の手順により、常温硬化型水性塗料組成物を
作製した。
【0045】<リサイクル適性評価>実施例1、2およ
び比較例1で得た常温硬化型水性塗料組成物を脱イオン
水を用いてNK2カップで30秒となるよう希釈した。
希釈した塗料組成物(以下、希釈塗料と呼ぶ。)を、ブ
チルセロソルブ5重量%を含有しかつジメチルエタノー
ルアミンでpH9.0に予め調整した捕集水に、エアス
プレー法によって固形分10%になるまで吹きこんだ。
このものをNK−2カップで30秒となるよう限外濾過
濃縮し、濃縮塗料を得た。表1に、希釈塗料の固形分、
濃縮過程での所定固形分に到達するのに必要な時間と濃
縮完了時の固形分および粒径を示した。
【0046】
【表1】
【0047】<塗膜評価>耐塩水噴霧試験(JIS K−5400−9) 実施例1、2および比較例1で得た常温硬化型水性塗料
組成物、およびそれらを用いて上記リサイクル適性評価
において調製した濃縮塗料をそれぞれ、ダル鋼板上に、
膜厚25〜30μmとなるようにスプレー塗布した後、
80℃で20分間乾燥し、さらに室温で1週間放置し
た。その後、濃縮塗料塗膜を有するダル鋼板それぞれに
ついて、JIS K−5400に従って耐塩水噴霧試験
を行った。剥離幅が3mmを超えるまでに要する時間
(hour:表中、(H)と略す)をそれぞれ「耐塩水噴霧
性」として表2に示す。
【0048】耐温水試験(JIS K−5400−8) 上記耐塩水噴霧試験と同様に調製した、濃縮塗料塗膜を
有するダル鋼板をそれぞれ、40℃の温水に10日間浸
漬した後、ブリスタの有無を確認した。ブリスタが発生
するまでの時間(hour:表中、(H)と略す)をそれぞれ
「耐温水性」として表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】常温硬化型水性塗料組成物に、不飽和脂
肪酸成分として、共役二重結合を有する不飽和脂肪酸を
用い、それとエポキシ樹脂、および酸基含有アクリル成
分とを反応させて成る酸化重合型変性エポキシ樹脂およ
び防錆顔料または両性金属酸化物を配合することによ
り、形成される塗膜の耐水性、耐食性が向上する。さら
に、本発明の常温硬化型水性塗料組成物は、再利用時に
配合されている樹脂や顔料が分離・凝集することなく長
期間再利用が可能で、かつ再利用のための濾過・濃縮効
率をも高めることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 別所 毅 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 日比 進 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4J038 DB361 DB371 DB431 GA01 GA06 HA216 HA246 HA306 HA416 JA47 JA51 JC38 KA04 KA05 KA08 LA02 LA08 MA10 MA14 NA03 NA04 NA26 PA18

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)酸化重合型変性エポキシ樹脂を水
    性媒体に分散して得られる、200nm以下の粒径を有
    する、酸価25〜60の酸化重合型変性エポキシ樹脂水
    性媒体分散体、 (b)防錆顔料および/または両性金属の酸化物、およ
    び (c)ドライヤー を含有する再利用可能な常温硬化型水性塗料組成物であ
    って、前記成分(a)中の酸化重合型変性エポキシ樹脂
    が、エポキシ樹脂、不飽和脂肪酸成分および酸基含有ア
    クリル成分を原料とし、前記エポキシ樹脂30〜50重
    量%を、前記不飽和脂肪酸成分25〜40重量%および
    前記酸基含有アクリル成分10〜45重量%で変性して
    得られる樹脂であり、かつ前記不飽和脂肪酸成分全体の
    少なくとも50重量%が共役二重結合を有する不飽和脂
    肪酸である、再利用可能な常温硬化型水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 酸化重合型変性エポキシ樹脂がヨウ素価
    30〜100を有する請求項1記載の再利用可能な常温
    硬化型水性塗料組成物。
  3. 【請求項3】 両性金属の酸化物(b)が酸化重合型変
    性エポキシ樹脂固形分100重量部に対して0.1〜1
    5重量部の量で含まれる請求項1または2記載の再利用
    可能な常温硬化型水性塗料組成物。
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