JP2001048855A - イソシアネート基含有化合物の製造方法、イソシアネート基含有化合物およびイソシアネート基含有ポリシロキサン化合物 - Google Patents

イソシアネート基含有化合物の製造方法、イソシアネート基含有化合物およびイソシアネート基含有ポリシロキサン化合物

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JP2001048855A
JP2001048855A JP11227715A JP22771599A JP2001048855A JP 2001048855 A JP2001048855 A JP 2001048855A JP 11227715 A JP11227715 A JP 11227715A JP 22771599 A JP22771599 A JP 22771599A JP 2001048855 A JP2001048855 A JP 2001048855A
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Koji Maeba
功之 前場
Sukeaki Sasaki
祐明 佐々木
Takashi Uchida
隆 内田
Fumiaki Hirata
文明 平田
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的分子量の大きいアミノ基含有化合物か
ら、それに対応するイソシアネート基含有化合物を、安
全で工業化を図りやすく、さらには、経済的に製造する
方法、および、その製造方法により得られるイソシアネ
ート基含有化合物、およびイソシアネート基含有ポリシ
ロキサン化合物を提供すること。 【解決手段】 アミノ基含有化合物を、炭酸ジアリール
と反応させることによってカルバミン酸アリール基含有
化合物を得て、得られたカルバミン酸アリール基含有化
合物を熱分解することにより、イソシアネート基含有化
合物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソシアネート基
含有化合物の製造方法、イソシアネート基含有化合物お
よびイソシアネート基含有ポリシロキサン化合物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】イソシアネート化合物は、例えば、水酸
基、1級および2級のアミノ基、あるいはカルボン酸基
などの活性水素を有する有機官能基と反応して、ウレタ
ン結合や尿素結合を形成するものであり、その反応性が
高いことから、高分子材料の原料として広く用いられて
いる。
【0003】一般に、イソシアネート化合物の工業的製
造は、アミン化合物とホスゲンとの反応により実施され
ているが、ホスゲンは、その毒性および腐食性が強いた
めに、取り扱いにくく、また、耐食性の設備が必要であ
るなど、工業化を図る上において種々の不都合を有して
いる。また、アミン化合物がエーテル結合やシロキサン
結合を有する場合には、アミン化合物とホスゲンとの反
応により副生する塩酸によってそれらの結合が切断され
てしまい、高収率かつ高純度のものを得ることができな
い場合も多い。(これらのことは、例えば、米国特許第
3,267,122号公報、米国特許第3,584,0
24号公報などに記載されている。)そのため、例え
ば、特開平6−228161号公報では、副生する塩酸
を塩基などによってトラップする方法が提案されている
が、このような方法によると生成した塩酸塩を除去する
ために濾過あるいは洗浄などの工程が必要となる。
【0004】さらに、ホスゲンとの反応により得られる
イソシアネート化合物では、残存塩素含有量が必然的に
多くなるため、例えば、塗料などの被膜形成用の原料と
して用いた場合には、黄変などが生じやすい。一方、特
開平9−216860号公報では、気相でエーテルアミ
ンをホスゲンと反応させることにより残存塩素含有量を
低減して、イソシアネート化合物を高収率で製造する方
法が提案されている。しかし、この方法に従って、例え
ば、分子量の大きいアミン化合物をホスゲンと反応させ
ようとすると、膨大な加熱エネルギーが必要となるた
め、そのようなアミン化合物を用いる工業的製法として
は適当でない。
【0005】さらに、特開平10−72428号公報で
は、アミン化合物をハロゲン化ホルメートと反応させて
ウレタン化し、これをトリメチルクロロシランなどの存
在下においてイソシアネート化する方法などが提案され
ているが、この方法においても、ホスゲンを用いる場合
と同様に、装置の腐食や副生する塩の除去などの対策が
必要であり、工業的製法としては適当でない。
【0006】そのため、近年、これらに代わり、ホスゲ
ンなどを用いないイソシアネート化合物の工業的製法と
して、例えば、特開平7−165696号公報、特開平
6−172292号公報、特開平9−249633号公
報などには、アミン化合物をジアルキルカーボネートと
反応させてカルバメート化し、得られたカルバミン酸エ
ステルを熱分解することにより、イソシアネート化合物
を製造する方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような方
法に従って、比較的分子量の大きいアミン化合物から、
それに対応するイソシアネート化合物を得ようとする
と、そのようなアミン化合物とジアルキルカーボネート
とは反応せず、そのため、このような方法においては、
そのような分子量の大きいイソシアネート化合物を得る
ことができない。
【0008】本発明は、上記した事情に鑑みなされたも
ので、その目的とするところは、比較的分子量の大きい
アミノ基含有化合物から、それに対応するイソシアネー
ト基含有化合物を、安全で工業化を図りやすく、さらに
は、経済的に製造する方法、および、その製造方法によ
り得られるイソシアネート基含有化合物、およびイソシ
アネート基含有ポリシロキサン化合物を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のイソシアネート基含有化合物の製造方法
は、一般式(1)
【0010】
【化11】
【0011】(式中、R1 は1〜4価の有機基を示し、
2 は2価の有機基を示し、R3 は3価の有機基を示
し、X1 およびX2 は−R4 (R4 は1価の有機基を示
す)、−NH2 または−R5 −NH2 (R5 は2価の有
機基を示す)のいずれかであって、X1 およびX2 のう
ち少なくとも一方が−NH2 または−R5 −NH2 を示
し、aは2〜50の整数を示し、bは0〜10の整数を
示し、cは1〜4の整数を示す。)で示されるアミノ基
含有化合物を、炭酸ジアリールと反応させて、一般式
(2)
【0012】
【化12】
【0013】(式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよび
cは前記と同意義を示し、X3 およびX4 は−R4 (R
4 は前記と同意義を示す)、−NH−CO−OR6 (R
6 はアリール基を示す)または−R5 −NH−CO−O
6 (R5 およびR6 は前記と同意義を示す)のいずれ
かであって、X3 およびX4 のうち少なくとも一方が−
NH−CO−OR6 または−R5 −NH−CO−OR6
を示す。)で示されるカルバミン酸アリール基含有化合
物を得る第1工程と、第1工程で得られるカルバミン酸
アリール基含有化合物を熱分解することによって、一般
式(3)
【0014】
【化13】
【0015】(式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよび
cは前記と同意義を示し、X5 およびX6 は−R4 (R
4 は前記と同意義を示す)、−NCOまたは−R5 −N
CO(R5 は前記と同意義を示す)のいずれかであっ
て、X5 およびX6 のうち少なくとも一方が−NCOま
たは−R5 −NCOを示す。)で示されるイソシアネー
ト基含有化合物を得る第2工程とを含んでいることを特
徴としている。
【0016】この製造方法は、一般式(1)で示される
アミノ基含有化合物が、一般式(4)
【0017】
【化14】
【0018】(式中、R7 は1〜4価の炭素数1〜24
の有機基を示し、R8 は2価の炭素数1〜24の炭化水
素基を示し、aおよびcは前記と同意義を示す。)で示
されるアミノ基含有ポリオキシ化合物であるか、また
は、一般式(5)
【0019】
【化15】
【0020】(式中、R9 〜R12は炭素数1〜24の有
機基を示し、X7 は−R13(R13は炭素数1〜24の有
機基を示す)または−R14−NH2 (R14は炭素数1〜
10の炭化水素基を示す)を、X8 は−OSiR1516
17(R15、R16、R17は炭素数1〜24の有機基を示
す)または−R14−NH2 (R14は前記と同意義を示
す)を示し、これらX7 およびX8 のうち少なくとも一
方が−R14−NH2 を示し、bおよびcは前記と同意義
を示し、aはcが1のとき3〜50を、cが2以上のと
き2〜50を示す。)で示されるアミノ基含有ポリシロ
キサン化合物に好適に用いることができ、さらには、平
均分子量が400以上のアミノ基含有化合物に好適に用
いることができる。
【0021】また、この製造方法においては、第2工程
の熱分解を無触媒下で行なうことが好ましい。
【0022】さらに、本発明は、一般式(1)
【0023】
【化16】
【0024】(式中、R1 は1〜4価の有機基を示し、
2 は2価の有機基を示し、R3 は3価の有機基を示
し、X1 およびX2 は−R4 (R4 は1価の有機基を示
す)、−NH2 または−R5 −NH2 (R5 は2価の有
機基を示す)のいずれかであって、X1 およびX2 のう
ち少なくとも一方が−NH2 または−R5 −NH2 を示
し、aは2〜50の整数を示し、bは0〜10の整数を
示し、cは1〜4の整数を示す。)で示されるアミノ基
含有化合物を、炭酸ジアリールと反応させることによっ
て得られる、一般式(2)
【0025】
【化17】
【0026】(式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよび
cは前記と同意義を示し、X3 およびX4 は−R4 (R
4 は前記と同意義を示す)、−NH−CO−OR6 (R
6 はアリール基を示す)または−R5 −NH−CO−O
6 (R5 およびR6 は前記と同意義を示す)のいずれ
かであって、X3 およびX4 のうち少なくとも一方が−
NH−CO−OR6 または−R5 −NH−CO−OR6
を示す。)で示されるカルバミン酸アリール基含有化合
物を、熱分解することによって得られる、一般式(3)
【0027】
【化18】
【0028】(式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよび
cは前記と同意義を示し、X5 およびX6 は−R4 (R
4 は前記と同意義を示す)、−NCOまたは−R5 −N
CO(R5 は前記と同意義を示す)のいずれかであっ
て、X5 およびX6 のうち少なくとも一方が−NCOま
たは−R5 −NCOを示す。)で示されるイソシアネー
ト基含有化合物をも含むものである。
【0029】また、このイソシアネート基含有化合物
は、一般式(2)
【0030】
【化19】
【0031】(式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよび
cは前記と同意義を示し、X3 およびX4 は−R4 (R
4 は前記と同意義を示す)、−NH−CO−OR6 (R
6 はアリール基を示す)または−R5 −NH−CO−O
6 (R5 およびR6 は前記と同意義を示す)のいずれ
かであって、X3 およびX4 のうち少なくとも一方が−
NH−CO−OR6 または−R5 −NH−CO−OR6
を示す。)で示されるカルバミン酸アリール基含有化合
物を0.001重量%以上含有していてもよい。
【0032】さらに、本発明は、一般式(6)
【0033】
【化20】
【0034】(式中、R9 〜R12は炭素数1〜24の有
機基を示し、X9 はR13(R13は炭素数1〜24の有機
基を示す)または−(CH2 d −NCO(dは1〜1
0の整数を示す)を、X10は−OSiR151617(R
15、R16、R17は炭素数1〜24の有機基を示す)また
は−(CH2 d −NCO(dは1〜10の整数を示
す)を示し、これらX9 およびX10のうち少なくとも一
方が−(CH2 d −NCOを示し、aは2〜50の整
数を示し、bは0〜10の整数を示し、eは1〜3の整
数を示す。)で示される、−(CH2 d −NCOを少
なくとも2つ以上有するイソシアネート基含有ポリシロ
キサン化合物を含むものである。
【0035】
【発明の実施の形態】本発明のイソシアネート基含有化
合物の製造方法では、まず、第1工程において、アミノ
基含有化合物を炭酸ジアリールと反応させることによっ
て、カルバミン酸アリール基含有化合物を得る。
【0036】この第1工程において、出発原料として用
いられるアミノ基含有化合物は、一般式(1)で示され
る。
【0037】
【化21】
【0038】(式中、R1 は1〜4価の有機基を示し、
2 は2価の有機基を示し、R3 は3価の有機基を示
し、X1 およびX2 は−R4 (R4 は1価の有機基を示
す)、−NH2 または−R5 −NH2 (R5 は2価の有
機基を示す)のいずれかであって、X1 およびX2 のう
ち少なくとも一方が−NH2 または−R5 −NH2 を示
し、aは2〜50の整数を示し、bは0〜10の整数を
示し、cは1〜4の整数を示す。) 1〜4価の有機基として示されるR1 は、このアミノ基
含有化合物の官能基数(アミノ基の数)を決定する基で
あり、例えば、X1 が−R4 でX2 が−NH2(または
−R5 −NH2 )のとき、R1 が1価の場合には、cが
1となって、このアミノ基含有化合物はモノアミンとな
り、R1 が2価の場合には、cが2となって、このアミ
ノ基含有化合物はジアミンとなり、R1 が3価の場合に
は、cが3となって、このアミノ基含有化合物はトリア
ミンとなり、R1 が4価の場合には、cが4となって、
このアミノ基含有化合物はテトラアミンとなる。また、
有機基としては、特に限定されることなく、例えば、炭
化水素基、ヘテロ原子含有炭化水素基などが挙げられ
る。
【0039】2価の有機基として示されるR2 として
は、例えば、2価の炭化水素基、2価のヘテロ原子含有
炭化水素基などであって、aで示されるように、2〜5
0個の繰り返し単位として重合し得るモノマーの残基が
挙げられる。また、このR2 で示される有機基は、その
繰り返し単位中において、同一種類であると異なる種類
であるとを問わない。すなわち、R2 が同一種類のモノ
マー残基を示す場合は、(R2 a で示されるユニット
はホモポリマーを示し、また、R2 が2種以上の異なる
モノマー残基を示す場合には、(R2 a で示されるユ
ニットはコポリマーを示す。
【0040】3価の有機基として示されるR3 は、例え
ば、3価の炭化水素基、3価のヘテロ原子含有炭化水素
基などであって、X1 を有する2価の有機基として示さ
れる。X1 は、−R4 、−NH2 または−R5 −NH2
であり、R4 としては、例えば、1価の炭化水素基、1
価のヘテロ原子含有炭化水素基などが挙げられ、また、
−R5 としては、例えば、2価の炭化水素基、2価のヘ
テロ原子含有炭化水素基などが挙げられる。
【0041】この(R3 1 )で示される2価の有機基
としては、bで示されるように、0〜10個の繰り返し
単位として重合し得るモノマーの残基が挙げられる。ま
た、この(R3 1 )で示される有機基は、R2 と同様
に、その繰り返し単位中において、同一種類であると異
なる種類であるとを問わない。すなわち、(R3 1
が同一種類のモノマー残基を示す場合は、(R3 1
b で示されるユニットはホモポリマーを示し、また、
(R3 1 )が2種以上の異なるモノマー残基を示す場
合には、(R3 1 b で示されるユニットはコポリマ
ーを示す。
【0042】なお、bは0〜10個、すなわち、0また
は1〜10個であり、bが0である場合には、このアミ
ノ基含有化合物中に、(R3 1 b で示されるユニッ
トが含まれないことを示す。
【0043】また、X2 は、X1 と同様に、−R4 、−
NH2 または−R5 −NH2 であり、R4 としては、例
えば、1価の炭化水素基、1価のヘテロ原子含有炭化水
素基などが挙げられ、また、−R5 としては、例えば、
2価の炭化水素基、2価のヘテロ原子含有炭化水素基な
どが挙げられる。
【0044】なお、この一般式(1)中において、cが
2以上である場合には、R1 に対してそれぞれ結合する
(R2 a および(R3 1 b 中のaおよびbが、そ
れぞれ互いに異なっていてもよい。
【0045】そして、このアミノ基含有化合物において
は、これらX1 およびX2 のうち、少なくとも一方が−
NH2 または−R5 −NH2 を示すため、一般式(1)
は、例えば、次の一般式(7)〜(14)に示す態様と
して示される。
【0046】
【化22】
【0047】
【化23】
【0048】
【化24】
【0049】
【化25】
【0050】
【化26】
【0051】
【化27】
【0052】
【化28】
【0053】
【化29】
【0054】(上記式(7)〜(14)中、R1
5 、a、bおよびcは前記と同意義を示す。) すなわち、一般式(7)および(8)に示すアミノ基含
有化合物ではアミノ基が分子末端のみにあり、一般式
(9)および(10)に示すアミノ基含有化合物ではア
ミノ基が側鎖のみにあり、一般式(11)〜(14)に
示すアミノ基含有化合物ではアミノ基が分子末端および
側鎖の両方にある態様となる。
【0055】なお、一般式(1)で示されるアミノ基含
有化合物の平均分子量は、400以上であってもよい。
本発明の製造方法によれば、そのような比較的高分子量
(オリゴマー)のアミノ基含有化合物であっても、対応
するイソシアネート基含有化合物として得ることができ
る。
【0056】このような一般式(1)で示されるアミノ
基含有化合物としては、一般式(1)において、その繰
り返しユニット(R2 a が(OR8 a となり、bが
0で、X2 が−NH2 となる一般式(4)
【0057】
【化30】
【0058】(式中、R7 は1〜4価の炭素数1〜24
の有機基を示し、R8 は2価の炭素数1〜24の炭化水
素基を示し、aおよびcは前記と同意義を示す。)で示
されるアミノ基含有ポリオキシ化合物が挙げられる。
【0059】OR8 としては、例えば、一般式(1
5)、(16)、(17)で示されるオキシエチレンユ
ニット、オキシプロピレンユニット、オキシブチレンユ
ニットなどのオキシアルキレンユニットが挙げられる。
【0060】
【化31】
【0061】
【化32】
【0062】
【化33】
【0063】(上記式(15)〜(17)中、aは前記
と同意義を示す。) このようなオキシアルキレンユニットでは、OR8 は、
その繰り返し単位中において、2種以上の異なるオキシ
アルキレンユニット、例えば、一般式(18)で示すよ
うなオキシエチレンユニットとオキシプロピレンユニッ
トとを含むコポリマーのオキシアルキレンユニットであ
ってもよい。
【0064】
【化34】
【0065】(式中、nおよびmは、n+m=aとなる
任意の整数を示し、aは前記と同意義を示す。) さらに、OR8 としては、例えば、一般式(19)およ
び(20)で示されるオキシフェニレンユニットが挙げ
られる。
【0066】
【化35】
【0067】(式中、aは前記と同意義を示す。)
【0068】
【化36】
【0069】(式中、Yは同一または相異なって、−C
2 −、−C(CH3 2 −、−C(CF3 2 −また
は−SO2 −を示し、aは前記と同意義を示す。) このようなオキシフェニレンユニットにおいても、OR
8 は、その繰り返し単位中において、2種以上の異なる
オキシフェニレンユニット、例えば、一般式(21)で
示すようなコポリマーのオキシフェニレンユニットであ
ってもよい。
【0070】
【化37】
【0071】(式中、Y、n、m、aは前記と同意義を
示す。) また、R7 は、一般式(4)において、このようなOR
8 のオキシアルキレンユニットあるはオキシフェニレン
ユニットを重合するための開始剤の残基であって、その
ような開始剤としては、例えば、低分子量ポリオールや
低分子量ポリアミンが挙げられる。
【0072】低分子量ポリオールとしては、例えば、エ
チレングリコール、プロパンジオール、1,4−ブチレ
ングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−
ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、アルカン(C7〜C20)ジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、シクロヘキサンジメタノー
ル、アルカン−1,2−ジオール(C17〜C20)、
ビスフェノールA、水素化ビスフェノールA、1,4−
ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オ
クテン−3,8−ジオール、ビスヒドロキシエトキシベ
ンゼン、キシレングリコール、ビスヒドロキシエチレン
テレフタレートなどの低分子量ジオール、例えば、グリ
セリン、2−メチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−
プロパンジオール、2,4−ジヒドロキシ−3−ヒドロ
キシメチルペンタン、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)プロパ
ン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−3−ブタノー
ル、およびその他の脂肪族トリオール(C8〜C20)
などの低分子量トリオール、例えば、テトラメチロール
メタンなどの低分子量テトラオールなどが挙げられる。
【0073】また、低分子量ポリアミンとしては、例え
ば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメ
チレンジアミン、ヒドラジン、1,2−ジアミノエタ
ン、1,2−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノペン
タン、1,6−ジアミノヘキサン、ジアミノトルエン、
ビス−(4−アミノフェニル)メタン、ビス−(4−ア
ミノ−3−クロロフェニル)メタン、ジ−(アミノメチ
ル)ベンゼン、ジ−(2−アミノ−2−プロピル)ベン
ゼン、1−アミノ−3−アミノメチル−3,5,5−ト
リメチルシクロヘキサン、ビス−(4−アミノシクロヘ
キシル)メタン、ジアミノシクロヘキサン、ジ−(アミ
ノメチル)シクロヘキサンなどの低分子量ジアミンなど
が挙げられる。
【0074】そして、例えば、オキシアルキレンユニッ
トを形成するには、例えば、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサド、ブチレンオキサイドなどのアルキレン
オキサイドを、このような開始剤によって開環重合させ
ればよい。
【0075】また、一般式(4)で示されるアミノ基含
有ポリオキシ化合物は、より具体的には、一般式(2
2)で示すようなポリオキシプロピレンジアミンが挙げ
られ、これらは、例えば、商品名「ジェファーミン D
−400」(平均分子量400)、「ジェファーミン
D−2000」(平均分子量2000)(以上、サンテ
クノケミカル(株)製)として入手することもできる。
【0076】
【化38】
【0077】(式中、pは2〜50の整数を示す。) なお、このようなアミノ基含有ポリオキシ化合物は、一
般式(1)において、その繰り返しユニット(R2 a
が(OR8 a となり、bが0で、X2 が−R 5 −NH
2 となる一般式(23)
【0078】
【化39】
【0079】(式中、R5 、R7 、R8 、aおよびcは
前記と同意義を示す。)で示されるアミノ基含有ポリオ
キシ化合物であってもよく、より具体的には、一般式
(24)で示すようなポリテトラメチレンオキシド−ジ
−p−アミノベンゾエートが挙げられ、このようなアミ
ノ基含有ポリオキシ化合物は、例えば、商品名「エラス
マー1000」(平均分子量1238、イハラケミカル
工業(株)製)として入手することもできる。
【0080】
【化40】
【0081】(式中、tは2〜50の整数を示す。) また、このような一般式(1)で示されるアミノ基含有
化合物としては、一般式(1)において、R1
(R9 4-c Siとなり、繰り返しユニット(R2 a
が(OSiR1011a となり、繰り返しユニット(R
3 1 b が(OSiR127 a となり、X2 がX8
となる一般式(5)
【0082】
【化41】
【0083】(式中、R9 〜R12は炭素数1〜24の有
機基を示し、X7 は−R13(R13は炭素数1〜24の有
機基を示す)または−R14−NH2 (R14は炭素数1〜
10の炭化水素基を示す)を、X8 は−OSiR1516
17(R15、R16、R17は炭素数1〜24の有機基を示
す)または−R14−NH2 (R14は前記と同意義を示
す)を示し、これらX7 およびX8 のうち少なくとも一
方が−R14−NH2 を示し、bおよびcは前記と同意義
を示し、aはcが1のとき3〜50を、cが2以上のと
き2〜50を示す。)で示されるアミノ基含有ポリシロ
キサン化合物が挙げられる。
【0084】R9 〜R13およびR15〜R17で示される炭
素数1〜24の有機基としては、例えば、炭素数1〜1
0のアルキル基、炭素数3〜24のシクロアルキル基、
炭素数7〜24のアラルキル基、炭素数6〜24のアリ
ール基などが挙げられる。
【0085】炭素数1〜10のアルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、デシル基などが挙げられる。炭
素数3〜24のシクロアルキル基としては、例えば、シ
クロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
などが挙げられる。炭素数7〜24のアラルキル基とし
ては、ベンジル基、メチルベンジル基、エチルベンジル
基、プロピルベンジル基などが挙げられる。炭素数6〜
24のアリール基としては、例えば、フェニル基、トリ
ル基、キシリル基、ビフェニル基、ナフチル基などが挙
げられる。これらは、例えば、アルコキシ基、シアノ
基、ハロゲン原子などにより置換されていてもよく、そ
のような例として、クロロメチル基、3,3,3−トリ
フルオロプロピル基、2−シアノエチル基などが挙げら
れる。これらのうち、好ましくは、炭素数1〜10のア
ルキル基が挙げられる。
【0086】R14で示される炭素数1〜10の炭化水素
基としては、上記した炭素数1〜10のアルキル基が挙
げられる。
【0087】そして、この一般式(5)で示されるアミ
ノ基含有化合物においては、X7 は−R13または−R14
−NH2 を示し、X8 は−OSiR151617または−
14−NH2 を示しており、これらX7 およびX8 のう
ち少なくとも一方が−R14−NH2 を示すため、一般式
(5)は、例えば、次の一般式(25)〜(27)に示
す態様として示される。
【0088】
【化42】
【0089】
【化43】
【0090】
【化44】
【0091】(上記式(25)〜(27)中、R9 〜R
17、a、bおよびcは前記と同意義を示す。) すなわち、一般式(25)に示すアミノ基含有ポリシロ
キサン化合物ではアミノ基が分子末端のみにあり、一般
式(26)に示すアミノ基含有ポリシロキサン化合物で
はアミノ基が側鎖のみにあり、一般式(27)に示すア
ミノ基含有ポリシロキサン化合物ではアミノ基が分子末
端および側鎖の両方にある態様となる。
【0092】また、一般式(5)で示されるアミノ基含
有ポリシロキサン化合物は、より具体的には、一般式
(28)で示すようなポリジメチルシロキサンジアミン
が挙げられ、これらは、例えば、商品名「X−22−1
61AS」(アミノ基当量450)、「X−22−16
1A」(アミノ基当量840)、「X−22−161
B」(アミノ基当量1500)(以上、信越化学工業
(株)製)として入手することもできる。
【0093】
【化45】
【0094】(式中、qは2〜50の整数を示す。) さらには、一般式(29)で示すようなポリジメチルシ
ロキサンポリアミンが挙げられ、これらは、例えば、商
品名「KF−864」(アミノ基当量3800)、「K
F−865」(アミノ基当量4400)(以上、信越化
学工業(株)製)として入手することもできる。
【0095】
【化46】
【0096】(式中、rは2〜50の整数を示し、sは
2〜10の整数を示す。) また、一般式(1)で示されるアミノ基含有化合物とし
ては、一般式(1)において、R1 がR18となり、その
繰り返しユニット(R2 a が(R18a となり、bが
0で、X2 が−NH2 となる一般式(30)
【0097】
【化47】
【0098】(式中、R18は炭素数2〜10の炭化水素
基、fは2を示し、aは前記と同意義を示す。)で示さ
れるアミノ基含有ポリオレフィン化合物が挙げられる。
【0099】R18で示される炭素数2〜10の炭化水素
基としては、例えば、エチレン基、(イソ)プロピレン
基、ブチレン基などの低級アルキレン基が挙げられる。
これらは、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのラ
ジカル重合し得るオレフィンモノマーの残基であり、こ
のようなR18で示されるモノマーの残基は、その繰り返
し単位中において同一種類であると異なる種類であると
を問わない。すなわち、このようなアミノ基含有ポリオ
レフィン化合物としては、より具体的には、ポリエチレ
ンジアミン、ポリプレピレンジアミン、ポリブタジエン
ジアミン、ポリエチレン−ポリプレピレンジアミンなど
が挙げられる。
【0100】また、このようなアミノ基含有ポリオレフ
ィン化合物は、一般式(1)において、R1 がR18とな
り、その繰り返しユニット(R2 a が(R18a とな
り、bが0で、X2 が−R5 −NH2 となり、その−R
5 −が、−NH−R19−となる一般式(31)
【0101】
【化48】
【0102】(式中、R19は炭素数1〜12のアルキレ
ン基を示し、fは1を示し、R18およびaは前記と同意
義を示す。)で示されるアミノ基含有ポリオレフィン化
合物が含まれる。
【0103】さらに、一般式(1)で示されるアミノ基
含有化合物としては、一般式(32)
【0104】
【化49】
【0105】(式中、R20は炭素数2〜10の炭化水素
基、R21は炭素数2〜60の炭化水素基を示し、aは前
記と同意義を示す。)で示されるアミノ基含有ポリアミ
ド化合物が挙げられる。
【0106】R20で示される炭素数2〜10の炭化水素
基としては、例えば、エチレン基、(イソ)プロピレン
基、ブチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基
などのアルキレン基が挙げられる。また、R21で示され
る炭素数2〜60の炭化水素基としては、例えば、上記
したアルキレン基およびダイマー酸(炭素数18の不飽
和脂肪酸の2量体を主成分として含むもの)の残基が挙
げられる。このような一般式(32)で示されるアミノ
基含有ポリアミド化合物は、例えば、主としてダイマー
酸とポリアミンとの反応によって得られる、例えば、商
品名「バーサミド」(ヘンケル白水(株)製)、商品名
「トーマイド」(富士化成工業(株)製)、商品名「ラ
ッカマイド」(大日本インキ化学工業(株)製)など)
として入手することもできる。
【0107】また、第1工程において、アミノ基含有化
合物との反応に用いる炭酸ジアリールは、一般式(3
3)で示される。
【0108】
【化50】
【0109】(式中、Ar1 およびAr2 は、同一また
は互いに異なってアリール基を示す。) Ar1 およびAr2 で示されるアリール基としては、例
えば、フェニル基、例えば、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、ブチル基などのアルキル置換基を有するアルキ
ルフェニル基、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素な
どのハロゲン置換基を有するハロゲン化フェニル基、例
えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基、ブトキシ基
などのアルコキシ置換基を有するアルコキシフェニル
基、例えば、フェノキシ基などの置換基を有するフェノ
キシフェニル基、例えば、アリール基などの置換基を有
するアリールフェニル基などが挙げられる。好ましく
は、フェニル基が挙げられ、より具体的には、炭酸ジフ
ェニルが挙げられる。
【0110】第1工程において、アミノ基含有化合物と
炭酸ジアリールとを反応させる割合は、アミノ基含有化
合物のアミノ基1molに対して、炭酸ジアリールが1
〜20molであり、未反応物の除去を考慮すると、好
ましくは1〜5molであり、さらに好ましくは、1〜
2molの範囲である。1molより少ないと、未反応
のアミノ基が残存してしまい、20molより多いと、
経済面からみて実用的でない。
【0111】また、アミノ基含有化合物と炭酸ジアリー
ルとの反応は、反応温度が、0℃から、この反応により
得られる反応生成液の沸点までの温度の範囲において、
常圧あるいは加圧下において実施することができる。よ
り具体的には、この反応は、30〜160℃の範囲にお
いて実施することが好ましい。
【0112】また、第1工程における反応では、溶媒の
使用は任意であるが、例えば、第2工程において使用可
能な不活性溶媒(後述)を、この反応の溶媒として用い
ておけば、第1工程で得られる反応生成液を、そのまま
第2工程の分解原液として用いることができる。
【0113】そして、このようなアミノ基含有化合物と
炭酸ジアリールとの反応によって、一般式(2)
【0114】
【化51】
【0115】(式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよび
cは前記と同意義を示し、X3 およびX4 は−R4 (R
4 は前記と同意義を示す)、−NH−CO−OR6 (R
6 はアリール基を示す)または−R5 −NH−CO−O
6 (R5 およびR6 は前記と同意義を示す)のいずれ
かであって、X3 およびX4 のうち少なくとも一方が−
NH−CO−OR6 または−R5 −NH−CO−OR6
を示す。)で示されるカルバミン酸アリール基含有化合
物を得る。
【0116】R6 で示されるアリール基としては、例え
ば、Ar1 およびAr2 で示されるアリール基と同様の
ものが挙げられる。
【0117】このようなカルバミン酸アリール基含有化
合物としては、例えば、アミノ基含有ポリオキシ化合物
と炭酸ジアリールとの反応により得られる一般式(3
4)
【0118】
【化52】
【0119】(式中、R6 〜R8 、aおよびcは前記と
同意義を示す。)で示されるカルバミン酸アリール基含
有ポリオキシ化合物、例えば、アミノ基含有ポリシロキ
サン化合物と炭酸ジアリールとの反応により得られる一
般式(35)〜(37)
【0120】
【化53】
【0121】
【化54】
【0122】
【化55】
【0123】(上記式(35)〜(37)中、R6 、R
9 〜R17、a、bおよびcは前記と同意義を示す。)で
示されるカルバミン酸アリール基含有ポリシロキサン化
合物、例えば、アミノ基含有ポリオレフィン化合物と炭
酸ジアリールとの反応により得られる一般式(38)
【0124】
【化56】
【0125】(式中、R6 、R18、aおよびfは前記と
同意義を示す。)で示されるカルバミン酸アリール基含
有ポリオレフィン化合物、例えば、アミノ基含有ポリア
ミド化合物と炭酸ジアリールとの反応により得られる一
般式(39)
【0126】
【化57】
【0127】(式中、R6 、R20、R21、aは前記と同
意義を示す。)で示されるカルバミン酸アリール基含有
ポリアミド化合物などが挙げられる。
【0128】そして、本発明においては、このようにし
て得られたカルバミン酸アリール基含有化合物を、第2
工程において熱分解する。
【0129】この熱分解は、例えば、液相法、気相法な
どの公知の分解法を用いることができるが、好ましく
は、液相法、より具体的には、分解副生物であるアリー
ルアルコールを系外に分離させる反応蒸留方式により実
施することが好ましい。熱分解反応温度は、通常、35
0℃以下であり、好ましくは、80〜350℃、より好
ましくは、100〜300℃である。80℃よりも低い
と、実用的な反応速度が得られない場合があり、また、
350℃を超えると、イソシアネートの重合など、好ま
しくない副反応を生じる場合がある。また、熱分解反応
時の圧力は、上記の熱分解反応温度に対して、生成する
アリールアルコールが気化し得る圧力であることが好ま
しく、設備面および用役面から実用的には、0.133
〜90kPaであることが好ましい。
【0130】また、この熱分解は、不活性溶媒の存在下
で実施してもよい。このような不活性溶媒は、少なくと
も、カルバミン酸アリール基含有化合物およびイソシア
ネート基含有化合物に対して不活性であり、さらに、上
記したように、第1工程の反応から使用する場合には、
アミノ基含有化合物および炭酸ジアリールに対して不活
性であることが必要とされる。また、この不活性溶媒
は、イソシアネート基含有化合物の沸点よりも低い沸点
を有することが必要とされる。そのような不活性溶媒と
しては、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテ
ル、ジオキサンなどのエーテル系溶媒、例えば、アセト
ン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒、例えば、
酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒、例え
ば、トルエン、キシレン、ベンゼンなどの芳香族系溶媒
などが挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよい
し、2種以上混合して用いてもよい。不活性溶媒の使用
量は、カルバミン酸アリール基含有化合物1重量部に対
して、0.005〜100重量部の範囲、好ましくは、
0.01〜50重量部、さらに、経済面からみて実用的
には、0.1〜20重量部の範囲である。なお、この使
用量は、第1工程の反応から使用する場合においても同
様である。
【0131】なお、第2工程における熱分解において
は、例えば、カルバミン酸エステルをイソシアネートと
アルコールに分解するための公知の触媒などを適宜使用
してもよいが、触媒の精製工程が必要となる場合もある
ことから、無触媒下で熱分解することが好ましい。ただ
し、その後の精製工程などが必要でない場合、例えば、
その触媒をそのままウレタン化触媒として残しておいて
もよいような場合などでは、触媒の存在下において熱分
解を実施してもよい。
【0132】そして、このような熱分解によって、一般
式(3)
【0133】
【化58】
【0134】(式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよび
cは前記と同意義を示し、X5 およびX6 は−R4 (R
4 は前記と同意義を示す)、−NCOまたは−R5 −N
CO(R5 は前記と同意義を示す)のいずれかであっ
て、X5 およびX6 のうち少なくとも一方が−NCOま
たは−R5 −NCOを示す。)で示されるイソシアネー
ト基含有化合物を得ることができる。
【0135】なお、このようにして得られたイソシアネ
ート基含有化合物中には、その中間生成物であるカルバ
ミン酸アリール基含有化合物が、0.001重量%以上
含有されていてもよい。
【0136】このようなイソシアネート基含有化合物と
しては、例えば、カルバミン酸アリール基含有ポリオキ
シ化合物の熱分解によって得られる一般式(40)
【0137】
【化59】
【0138】(式中、R7 、R8 、aおよびcは前記と
同意義を示す。)で示されるイソシアネート基含有ポリ
オキシ化合物、例えば、カルバミン酸アリール基含有ポ
リシロキサン化合物の熱分解によって得られる一般式
(41)〜(43)
【0139】
【化60】
【0140】
【化61】
【0141】
【化62】
【0142】(上記式(41)〜(43)中、R9 〜R
17、a、bおよびcは前記と同意義を示す。)で示され
るイソシアネート基含有ポリシロキサン化合物、例え
ば、カルバミン酸アリール基含有ポリオレフィン化合物
の熱分解によって得られる一般式(44)
【0143】
【化63】
【0144】(式中、R18、aおよびfは前記と同意義
を示す。)で示されるイソシアネート基含有ポリオレフ
ィン化合物、例えば、カルバミン酸アリール基含有ポリ
アミド化合物の熱分解によって得られる一般式(45)
【0145】
【化64】
【0146】(式中、R20、R21、aは前記と同意義を
示す。)で示されるイソシアネート基含有ポリアミド化
合物などが挙げられる。
【0147】また、このようにして得られるイソシアネ
ート基含有ポリシロキサン化合物には、一般式(6)
【0148】
【化65】
【0149】(式中、R9 〜R12は炭素数1〜24の有
機基を示し、X9 はR13(R13は炭素数1〜24の有機
基を示す)または−(CH2 d −NCO(dは1〜1
0の整数を示す)を、X10は−OSiR151617(R
15、R16、R17は炭素数1〜24の有機基を示す)また
は−(CH2 d −NCO(dは1〜10の整数を示
す)を示し、これらX9 およびX10のうち少なくとも一
方が−(CH2 d −NCOを示し、aは2〜50の整
数を示し、bは0〜10の整数を示し、eは1〜3の整
数を示す。)で示される、−(CH2 d −NCOを少
なくとも2つ以上有するイソシアネート基含有ポリシロ
キサン化合物が含まれ、このような化合物としては、よ
り具体的には、例えば、一般式(46)および(47)
【0150】
【化66】
【0151】(式中、qは2〜50の整数を示す。)
【0152】
【化67】
【0153】(式中、rは2〜50の整数を示し、sは
2〜10の整数を示す。)で示されるイソシアネート基
含有ポリシロキサン化合物が挙げられる。
【0154】そして、このように製造されたイソシアネ
ート基含有ポリシロキサン化合物などの各種のイソシア
ネート基含有化合物は、品質の良好な工業原料として有
効に使用される。
【0155】以上に述べたように、このような製造方法
によって、イソシアネート基含有化合物を製造すれば、
比較的分子量の大きいアミノ基含有化合物から、それに
対応するイソシアネート化合物を得ることができ、しか
も、ホスゲンを使用しないため、安全で、かつ装置の腐
食や副生する塩の処理なども必要がないため工業化を図
りやすく、経済的に製造することができる。
【0156】なお、以上に述べた説明では、イソシアネ
ート基含有化合物を、第1工程および第2工程により製
造したが、本発明の製造方法においては、脱水工程など
の前処理工程、中間工程、または、精製工程および回収
工程などの後処理工程など、公知の工程を含んでいても
よい。
【0157】
【実施例】実施例1 (第1工程)還流冷却器、温度計、窒素吹き込み用ノズ
ル、滴下ロートおよび攪拌装置を備えた内容量500m
lのガラス製4つ口フラスコ(反応器)を窒素置換した
後、このフラスコに、炭酸ジフェニル(DPCと略称す
る。)58.2g(0.27mol)とポリジメチルシ
ロキサンジアミン(商品名:X−22−161B(アミ
ノ基当量1500g/mol)、信越化学工業(株)
製)401.8gと仕込み、80℃まで徐々に温度を上
昇させながら1時間攪拌した。その後、80℃で2時間
攪拌した。反応生成液は均一溶液であった。反応生成液
の一部をサンプリングし、0.1N塩酸で電位差滴定を
行なった。その結果、ポリジメチルシロキサンジアミン
の反応率は99%以上であった。 (第2工程)キャピラリー、温度計、反応液抜き出しノ
ズルおよび蒸留管を備え付けた内容量500mlの3つ
口フラスコを反応器として用いた。フラスコに、第1工
程で得られた反応生成液452.0gを仕込み、次い
で、そのフラスコをオイルバス内に設置した。フラスコ
内を窒素置換した後、6.7kPaに減圧し、これと同
時にキャピラリーから窒素を50ml/hrの速度で導
入しながらオイルバスを210℃まで上昇させて熱分解
反応を行なった。熱分解反応により生成したフェノール
を40℃の温水を流した冷却管を用いて単蒸留により留
去しながら圧力を0.7kPaにまで徐々に減圧し、1
時間後フェノールの蒸発がなくなったところで熱分解反
応を終了した。なお、反応後のフラスコ内には、浮遊ま
たは付着した固形分は見られなかった。
【0158】得られたポリジメチルシロキサンジイソシ
アネートは、微黄色透明な液状であり、その重量は39
1.3gであった。GPCによってポリスチレン換算の
平均分子量を測定した結果、4458であった。また、
イソシアネート基当量値(JIS K 1603)は、
2050g/molであった。なお、留去したフェノー
ル量は49.5gであった。
【0159】また、得られたポリジメチルシロキサンジ
イソシアネートをNMRにより同定した。その結果を下
記に示す。
【0160】1 H−NMRスペクトル(CDCl3 ,T
MS;ppm) 0.05ppm(s,270H;CH3 −Si) 0.5ppm(t,4H;C−CH2 −Si) 1.6ppm(m,4H;C−CH2 −C) 3.2ppm(t,4H;C−CH2 −NCO) (Si(CH3 2 )ユニット(n):45個 実施例2 (第1工程)実施例1の第1工程と同様の方法により、
DPC105.8g(0.494mol)とポリジメチ
ルシロキサンジアミン(商品名:X−22−161A
(アミノ基当量840g/mol)、信越化学工業
(株)製))394.2gを仕込み、80℃まで徐々に
温度を上昇させながら0.5時間攪拌した。その後、8
0℃で2時間攪拌した。反応生成液は均一溶液であっ
た。反応生成液の一部をサンプリングし、0.1N塩酸
で電位差滴定を行なった。その結果、ポリジメチルシロ
キサンジアミンの反応率は99%以上であった。 (第2工程)実施例1の第2工程で用いたのと同様のフ
ラスコに、第1工程で得られた反応生成液491.2g
を仕込み、以下、実施例1の第2工程と同様の方法によ
り熱分解反応を行なうことにより、ポリジメチルシロキ
サンジイソシアネート403.3gを得た。反応後のフ
ラスコ内には、浮遊または付着した固形分は見られず、
また、得られたポリジメチルシロキサンジイソシアネー
トは、微黄色透明で流動性があった。GPCによってポ
リスチレン換算の平均分子量を測定した結果、3143
であった。また、イソシアネート基当量値(JIS K
1603)は、1150g/molであった。なお、
留去したフェノール量は87.3gであった。
【0161】実施例3 (第1工程)実施例1の第1工程と同様の方法により、
DPC195.1g(0.911mol)とポリジメチ
ルシロキサンジアミン(商品名:X−22−161AS
(アミノ基当量450g/mol)、信越化学工業
(株)製))404.9gを仕込み、80℃まで徐々に
温度を上昇させながら0.5時間攪拌した。その後、8
0℃で2時間攪拌した。反応生成液は均一溶液であっ
た。反応生成液の一部をサンプリングし、0.1N塩酸
で電位差滴定を行なった。その結果、ポリジメチルシロ
キサンジアミンの反応率は99%以上であった。 (第2工程)実施例1の第2工程で用いたのと同様のフ
ラスコに、第1工程で得られた反応生成液592.2g
を仕込み、以下、実施例1の第2工程と同様の方法によ
り熱分解反応を行なうことにより、ポリジメチルシロキ
サンジイソシアネート438.2gを得た。反応後のフ
ラスコ内には、浮遊または付着した固形分は見られず、
また、得られたポリジメチルシロキサンジイソシアネー
トは、微黄色透明で流動性があった。GPCによってポ
リスチレン換算の平均分子量を測定した結果、1940
であった。また、イソシアネート基当量値(JIS K
1603)は、700g/molであった。なお、留
去したフェノール量は143.8gであった。
【0162】実施例4 (第1工程)実施例1の第1工程と同様の方法により、
DPC43.5g(0.203mol)を仕込み、80
℃まで徐々に温度を上昇させながらポリオキシプロピレ
ンジアミン(商品名:ジェファーミンD2000(アミ
ノ基当量990g/mol)、サン テクノケミカル
(株)製))201.2gを2分割で添加して1時間攪
拌した。その後、80℃で4時間攪拌した。反応生成液
は均一溶液であった。反応生成液の一部をサンプリング
し、0.1N塩酸で電位差滴定を行なった。その結果、
ポリオキシプロピレンジアミンの反応率は99%以上で
あった。 (第2工程)実施例1の第2工程で用いたのと同様のフ
ラスコに、第1工程で得られた反応生成液181.3g
を仕込み、以下、実施例1の第2工程と同様の方法によ
り熱分解反応を行なうことにより、ポリオキシプロピレ
ンジイソシアネート154.8gを得た。反応後のフラ
スコ内には、浮遊または付着した固形分は見られず、ま
た、得られたポリオキシプロピレンジイソシアネート
は、微黄色透明で流動性があった。GPCによってポリ
スチレン換算の平均分子量を測定した結果、3886で
あった。また、イソシアネート基当量値(JIS K
1603)は、1580g/molであった。なお、留
去したフェノール量は25.7gであった。
【0163】実施例5 (第1工程)実施例1の第1工程と同様の方法により、
DPC43.6g(0.204mol)および溶媒とし
てジオキサン100.0gを仕込み、80℃まで徐々に
温度を上昇させながらポリオキシプロピレンジアミン
(商品名:ジェファーミンD2000(アミノ基当量9
90g/mol)、サン テクノケミカル(株)製))
201.6gを4分割で添加して1時間攪拌した。その
後、80℃で9時間攪拌した。反応生成液は均一溶液で
あった。反応生成液の一部をサンプリングし、0.1N
塩酸で電位差滴定を行なった。その結果、ポリオキシプ
ロピレンジアミンの反応率は99%以上であった。 (第2工程)実施例1の第2工程で用いたのと同様のフ
ラスコに、第1工程で得られた反応生成液308.4g
を仕込み、以下、実施例1の第2工程と同様の方法によ
り熱分解反応を行なうことにより、ポリオキシプロピレ
ンジイソシアネート183.2gを得た。反応後のフラ
スコ内には、浮遊または付着した固形分は見られず、ま
た、得られたポリオキシプロピレンジイソシアネート
は、微黄色透明であった。GPCによってポリスチレン
換算の平均分子量を測定した結果、4015であった。
また、イソシアネート基当量値(JIS K 160
3)は、1650g/molであった。なお、留去した
フェノールを含むジオキサン量は124.2gであっ
た。
【0164】比較例1 ポリジメチルシロキサンジアミン(商品名:X−22−
161B(アミノ基当量1480g/mol)、信越化
学工業(株)製)100gと、DPCの代わりに炭酸ジ
メチル6.1g(0.067mol)を用いた以外は、
実施例1の第1工程と同様にして反応を行なった。80
℃で4時間反応させた後、反応液の一部をサンプリング
し、0.1N塩酸で電位差滴定を行なったところ、ポリ
ジメチルシロキサンジアミンの反応率は1%以下であっ
た。
【0165】比較例2 ポリオキシプロピレンジアミン(商品名:ジェファーミ
ンD2000(アミノ基当量990g/mol)、サン
テキサコケミカル(株)製))100gと、DPCの
代わりに炭酸ジメチル9.1g(0.101mol)を
用いた以外は、実施例4の第1工程と同様にして反応を
行なった。80℃で4時間反応させた後、反応液の一部
をサンプリングし、0.1N塩酸で電位差滴定を行なっ
たところ、ポリオキシプロピレンジアミンの反応率は1
%以下であった。
【0166】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、比較的分子
量の大きいアミノ基含有化合物から、それに対応するイ
ソシアネート化合物を得ることができ、しかも、ホスゲ
ンを使用しないため、安全で、かつ装置の腐食や副生す
る塩の処理なども必要がないため工業化を図りやすく、
経済的に製造することができる。
【0167】そして、このように製造された、イソシア
ネート基含有ポリシロキサン化合物などの各種のイソシ
アネート基含有化合物は、品質の良好な工業原料として
有効に使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内田 隆 大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85 号 武田薬品工業株式会社化学品カンパニ ー内 (72)発明者 平田 文明 大阪府大阪市淀川区十三本町二丁目17番85 号 武田薬品工業株式会社化学品カンパニ ー内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB46 AC55 4H049 VN01 VP07 VP08 VP09 VP10 VQ41 VR22 VR23 VR41 VR42 VS35 VU20 4J005 AA03 BB01 BB02 BD05 4J035 BA02 CA19U CA21M FB02 FB06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 は1〜4価の有機基を示し、R2 は2価の
    有機基を示し、R3 は3価の有機基を示し、X1 および
    2 は−R4 (R4 は1価の有機基を示す)、−NH2
    または−R5 −NH2 (R5 は2価の有機基を示す)の
    いずれかであって、X1 およびX2 のうち少なくとも一
    方が−NH2 または−R5 −NH2 を示し、aは2〜5
    0の整数を示し、bは0〜10の整数を示し、cは1〜
    4の整数を示す。)で示されるアミノ基含有化合物を、
    炭酸ジアリールと反応させて、一般式(2) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよびcは前記と同
    意義を示し、X3 およびX4 は−R4 (R4 は前記と同
    意義を示す)、−NH−CO−OR6 (R6 はアリール
    基を示す)または−R5 −NH−CO−OR6 (R5
    よびR6 は前記と同意義を示す)のいずれかであって、
    3 およびX4 のうち少なくとも一方が−NH−CO−
    OR6 または−R5 −NH−CO−OR6 を示す。)で
    示されるカルバミン酸アリール基含有化合物を得る第1
    工程と、 第1工程で得られるカルバミン酸アリール基含有化合物
    を熱分解することによって、一般式(3) 【化3】 (式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよびcは前記と同
    意義を示し、X5 およびX6 は−R4 (R4 は前記と同
    意義を示す)、−NCOまたは−R5 −NCO(R5
    前記と同意義を示す)のいずれかであって、X5 および
    6 のうち少なくとも一方が−NCOまたは−R5 −N
    COを示す。)で示されるイソシアネート基含有化合物
    を得る第2工程とを含んでいることを特徴とする、イソ
    シアネート基含有化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(1)で示されるアミノ基含有化
    合物が、一般式(4) 【化4】 (式中、R7 は1〜4価の炭素数1〜24の有機基を示
    し、R8 は2価の炭素数1〜24の炭化水素基を示し、
    aおよびcは前記と同意義を示す。)で示されるアミノ
    基含有ポリオキシ化合物であることを特徴とする、請求
    項1に記載のイソシアネート基含有化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(1)で示されるアミノ基含有化
    合物が、一般式(5) 【化5】 (式中、R9 〜R12は炭素数1〜24の有機基を示し、
    7 は−R13(R13は炭素数1〜24の有機基を示す)
    または−R14−NH2 (R14は炭素数1〜10の炭化水
    素基を示す)を、X8 は−OSiR151617(R15
    16、R17は炭素数1〜24の有機基を示す)または−
    14−NH2 (R14は前記と同意義を示す)を示し、こ
    れらX7 およびX8 のうち少なくとも一方が−R14−N
    2 を示し、bおよびcは前記と同意義を示し、aはc
    が1のとき3〜50を、cが2以上のとき2〜50を示
    す。)で示されるアミノ基含有ポリシロキサン化合物で
    あることを特徴とする、請求項1に記載のイソシアネー
    ト基含有化合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 アミノ基含有化合物の平均分子量が、4
    00以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいず
    れかに記載のイソシアネー卜基含有化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 第2工程の熱分解を無触媒下で行なうこ
    とを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のイソ
    シアネー卜基含有化合物の製造方法。
  6. 【請求項6】 一般式(1) 【化6】 (式中、R1 は1〜4価の有機基を示し、R2 は2価の
    有機基を示し、R3 は3価の有機基を示し、X1 および
    2 は−R4 (R4 は1価の有機基を示す)、−NH2
    または−R5 −NH2 (R5 は2価の有機基を示す)の
    いずれかであって、X1 およびX2 のうち少なくとも一
    方が−NH2 または−R5 −NH2 を示し、aは2〜5
    0の整数を示し、bは0〜10の整数を示し、cは1〜
    4の整数を示す。)で示されるアミノ基含有化合物を、
    炭酸ジアリールと反応させることによって得られる、一
    般式(2) 【化7】 (式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよびcは前記と同
    意義を示し、X3 およびX4 は−R4 (R4 は前記と同
    意義を示す)、−NH−CO−OR6 (R6 はアリール
    基を示す)または−R5 −NH−CO−OR6 (R5
    よびR6 は前記と同意義を示す)のいずれかであって、
    3 およびX4 のうち少なくとも一方が−NH−CO−
    OR6 または−R5 −NH−CO−OR6 を示す。)で
    示されるカルバミン酸アリール基含有化合物を、熱分解
    することによって得られる、一般式(3) 【化8】 (式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよびcは前記と同
    意義を示し、X5 およびX6 は−R4 (R4 は前記と同
    意義を示す)、−NCOまたは−R5 −NCO(R5
    前記と同意義を示す)のいずれかであって、X5 および
    6 のうち少なくとも一方が−NCOまたは−R5 −N
    COを示す。)で示されるイソシアネート基含有化合
    物。
  7. 【請求項7】 一般式(2) 【化9】 (式中、R1 、R2 、R3 、a、bおよびcは前記と同
    意義を示し、X3 およびX4 は−R4 (R4 は前記と同
    意義を示す)、−NH−CO−OR6 (R6 はアリール
    基を示す)または−R5 −NH−CO−OR6 (R5
    よびR6 は前記と同意義を示す)のいずれかであって、
    3 およびX4 のうち少なくとも一方が−NH−CO−
    OR6 または−R5 −NH−CO−OR6 を示す。)で
    示されるカルバミン酸アリール基含有化合物を0.00
    1重量%以上含有していることを特徴とする、請求項6
    に記載のイソシアネート基含有化合物。
  8. 【請求項8】 一般式(6) 【化10】 (式中、R9 〜R12は炭素数1〜24の有機基を示し、
    9 はR13(R13は炭素数1〜24の有機基を示す)ま
    たは−(CH2 d −NCO(dは1〜10の整数を示
    す)を、X10は−OSiR151617(R15、R16、R
    17は炭素数1〜24の有機基を示す)または−(C
    2 d −NCO(dは1〜10の整数を示す)を示
    し、これらX9 およびX10のうち少なくとも一方が−
    (CH2 d −NCOを示し、aは2〜50の整数を示
    し、bは0〜10の整数を示し、eは1〜3の整数を示
    す。)で示される、−(CH2 d −NCOを少なくと
    も2つ以上有するイソシアネート基含有ポリシロキサン
    化合物。
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