JP2001047572A - 建材用化粧シート - Google Patents

建材用化粧シート

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐汚染性、耐溶剤性、耐擦傷性、及び耐衝撃
性に優れ、これらの特性のバランスが取れている建材用
化粧シートを提供する。 【解決手段】 ポリオレフィン樹脂などからなる熱可塑
性樹脂基材シート2の表面に電離放射線硬化性樹脂など
からなる硬化型樹脂層3が形成された化粧シートにおい
て、該硬化型樹脂層3を、重量平均分子量1000〜4
000のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー50
重量%〜80重量%、及び3官能から4官能のモノマー
が20重量%〜50重量%からなる混合物の硬化物層か
ら構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材用化粧シート
に関するものであり、特に建築物の床材に適したシート
に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の床仕上げには、モルタル塗り仕
上げ、人造石とぎ仕上げ、タイル、リノリウム、フロー
リングブロックなどの貼り付け床仕上げなどがある。そ
して一般住宅の床の場合には、フローリングやクッショ
ンフロアーなどの貼り付け床仕上げが通常広く利用され
ている。上記フローリング仕上げに用いるフローリング
ブロックとしては木材が用いられ、またクッションフロ
アーには塩化ビニルタイルなどが利用されていた。
【0003】これらの貼り付け床仕上げに用いられる材
料として、表面に化粧シートを貼着して仕上げ材を形成
したものが、広く用いられている。
【0004】一般に、化粧シートは熱可塑性樹脂基材シ
ートの表面に絵柄などの印刷が施され、更に最表面側
に、耐擦傷性、耐熱性、耐候性、耐汚染性、耐薬品性、
耐溶剤性等を向上せしめる目的で、硬化型樹脂からなる
表面保護層が設けられて構成されている。
【0005】床面に使用される化粧シートの場合、特に
以下の〜の特性が要求される。 表面に傷が付きにくく耐擦傷性が良好であること、
汚れが付きにくく耐汚染性が良好であること、物を落
下させた場合にへこみなどが生じないように耐衝撃性が
良好であること。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】化粧シートの表面保護
層を構成する硬化型樹脂層として、2官能のウレタンア
クリレートを主成分とする組成物の硬化物を用いること
が従来から公知である。このウレタンアクリレートは柔
軟性に優れ、耐衝撃性などの点では良好であるが、耐溶
剤性、耐汚染性及び耐擦傷性などの点ではいまだ不十分
なものであった。
【0007】本発明は上記従来技術の欠点を解決するた
めになされたものであり、耐汚染性、耐溶剤性、耐擦傷
性、及び耐衝撃性に優れ、これらの特性のバランスが取
れている建材用化粧シートを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)熱可塑
性樹脂基材シート上に硬化型樹脂層が形成された建材用
化粧シートにおいて、該硬化型樹脂層が、重量平均分子
量1000〜4000のウレタン(メタ)アクリレート
オリゴマーが50重量%〜80重量%、及び1分子中に
3〜4個のラジカル重合性不飽和基を有する多官能モノ
マーが20重量%〜50重量%からなる混合物の硬化物
層であることを特徴とする建材用化粧シート、(2)熱
可塑性樹脂基材シートが、ポリオレフィン系樹脂シート
である上記(1)に記載の建材用化粧シート、(3)硬
化型樹脂層が、電離放射線硬化型樹脂層である上記
(1)または(2)に記載の建材用化粧シート、(4)
ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが、1分子中
に2個のラジカル重合性不飽和基を有し、かつアルキレ
ングリコールとアジピン酸とから形成される重量平均分
子量500〜2000のポリエステルポリオールとイソ
ホロンジイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリル
酸エステルとの重付加反応生成物であり、重量平均分子
量が1000〜3000のものである上記(1)〜
(3)のいずれか1に記載の建材用化粧シート、を要旨
とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明を詳細
に説明する。本発明の建材用化粧シート1は、図1に示
すように、ポリオレフィン樹脂などからなる熱可塑性樹
脂基材シート2の表面に電離放射線硬化性樹脂などから
なる硬化型樹脂層3が形成された化粧シートにおいて、
該硬化型樹脂層3が、重量平均分子量1000〜400
0のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー50重量
%〜80重量%、及び3官能から4官能のモノマーが2
0重量%〜50重量%からなる混合物の硬化物層であ
る。なお上記「ウレタン(メタ)アクリレート」とは、
ウレタンアクリレート、またはウレタンメタクリレート
のことを云う。
【0010】図1に示す建材用化粧シート1(以下、単
に化粧シートという場合もある)は、プライマー層4を
基材シート2の表面に設ける前に、該基材シート2の表
面にエンボス加工を施して凹凸模様5を設けその上から
ワイピング処理を施し、凹凸模様の凹部内にワイピング
インキ6を充填した後に、表面にプライマー層4を設け
硬化型樹脂層3を積層したものである。また、熱可塑性
樹脂基材シート2の裏面側には、裏面側プライマー層7
を介して絵柄層8、ベタ層9を印刷して形成したもので
ある。この態様は、いわゆる「バックプリントシート」
と称されるタイプの化粧シートである。
【0011】また図2は本発明化粧シートの他の例を示
すものである。図2に示す化粧シートは、第2の熱可塑
性樹脂シート22の表面をコロナ放電処理などを施しプ
ライマー層10を設け、ベタ層9及び絵柄層8を印刷形
成したシート11を接着剤層12を介して、第1の熱可
塑性樹脂シート21に積層し、第1の熱可塑性樹脂シー
ト21の表面にエンボス加工を施して凹凸模様5を設
け、その後、図1に示す化粧シートと同様に、凹凸模様
の上からワイピング処理を施し、凹凸模様の凹部内にワ
イピングインキ6を充填した後に、表面にプライマー層
4を設け硬化型樹脂層3を形成したものである。この態
様は、いわゆる「ダブリングシート」、あるいは「ダブ
リングエンボスシート」と称されるタイプの化粧シート
である。第2の熱可塑性樹脂シート22は、一般に着色
樹脂シートが用いられるが、無着色シートを用いても良
い。この化粧シートは、熱可塑性樹脂基材シートが第1
の熱可塑性樹脂シート21と第2の熱可塑性樹脂シート
22との積層体として形成されているものである。
【0012】本発明化粧シートは、表面の保護層として
上記特定の樹脂組成物の硬化物からなる硬化型樹脂層3
を設けたことにより、従来のウレタン(メタ)アクリレ
ートを用いたものと同様に耐衝撃性などが良好であり、
さらに耐溶剤性、耐汚染性及び耐擦傷性などにおいても
良好であり、これらの特性のバランスがとれている。そ
のため、本発明化粧シートは特に、床材などに利用する
場合に、最適に用いることができる。
【0013】硬化型樹脂層に用いられるウレタン(メ
タ)アクリレートオリゴマーは、1分子中に2個のラジ
カル重合性不飽和基を有するものであり、ジイソシアネ
ートと、1分子中に水酸基を2個以上有する重量平均分
子量が500〜2000の多価アルコールと、末端に水
酸基を有するとともにラジカル重合性不飽和基を有する
(メタ)アクリレート化合物とが結合してなる、重量平
均分子量が1000〜4000のオリゴマーである。
【0014】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
は分子量が1000未満では、硬化後の樹脂層において
ウレタン(メタ)アクリレートの持つ柔軟性を充分発揮
できず、Vカット加工やラッピング加工などの曲げ加
工、及びエンボスに際しての加工性が低下する。また分
子量が4000を越えると、耐汚染性等の特性が低下す
る。
【0015】上記ジイソシアネートは、1分子中に2個
以上のイソシアネート基を有する脂肪族、脂環式または
芳香族のイソシアネートであり、例えば2,4−トリレ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、水添トリレンジイソ
シアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネートな
どが挙げられる。
【0016】重量平均分子量が500〜2000の多価
アルコールとしては、両末端に水酸基を有するポリエス
テルポリオール、ポリエーテルポリオール及びポリカー
ボネートポリオール、アクリルポリオール等がある。上
記ポリエステルポリオールとしては、(イ)芳香族また
はスピロ環骨格を有するジオール化合物と、ラクトン化
合物またはその誘導体またはエポキシ化合物との付加反
応生成物、(ロ)多塩基酸とアルキレングリコールとの
縮合生成物、及び(ハ)環状エステル化合物から誘導さ
れる開環ポリエステル化合物があり、これらを単独また
は2種以上を混合して使用することができる。上記ポリ
エーテルポリオールとしては、ポリテトラメチレンエー
テルグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコールなどがある。上記(ロ)の多塩基酸とし
てアジピン酸を用い、アルキレングリコールと縮合生成
物として得られる重量平均分子量500〜2000の、
両末端に水酸基を有するポリエステルジオールが、各種
物性が良好であることから好ましく用いられる。
【0017】また、末端に水酸基を有するとともにラジ
カル重合性不飽和基を有する(メタ)アクリレートは、
アクリル酸またはメタクリル酸もしくはこれらの誘導体
のエステル化合物であって、末端に水酸基を有するもの
である。具体的には、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシルプロピル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、
4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、
5−ヒドロキシシクロオクチル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリレ
ートなどの重合性不飽和基を1個有する(メタ)アクリ
ル酸エステル化合物、あるいはその他の重合性不飽和基
を2個以上有する(メタ)アクリル酸エステル化合物な
どが例示される。
【0018】ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマー
は、好ましくは、多価アルコール成分を、アルキレング
リコールとアジピン酸から形成される重量平均分子量5
00〜2000のポリエステルポリオールとし、また、
ジイソシアネート成分をイソホロンジイソシアネートと
し、アクリレート成分をヒドロキシエチル(メタ)アク
リル酸エステルとし、これらを反応させて得られる重量
平均分子量が1000〜3000のオリゴマーが望まし
い。
【0019】硬化型樹脂層に用いられる多官能モノマー
は、1分子中に3個〜4個のラジカル重合性不飽和基を
有するものであり、特に(メタ)アクリロイル基を3個
〜4個有する多官能アクリレートが好ましく用いられ
る。このような多官能モノマーとして具体的には、[化
1]式〜[化5]式に記載の(メタ)アクリロイル基を
3個有する3官能アクリレートモノマー、[化6]式お
よび[化7]式に記載の(メタ)アクリロイル基を4個
有する4官能アクリレートモノマーが挙げられる。これ
らは、単独、あるいは2種以上を混合して用いることが
できる。
【0020】
【化1】(CH2=CHCOCOH23−CCH2OH ペンタエリスリトールトリアクリレート、
【化2】(CH2=CHCOCOH23−CCH2CH3 トリメチロールプロパントリアクリレート、
【化3】[CH2=CHCO−(OC36)n−OC
23−CCH2CH3 トリメチロールプロパンPO変性トリアクリレート(n
=1または2)、
【化4】[CH2=CHCO−(OC26)n−OC
23−CCH2CH3 トリメチロールプロパンEO変性トリアクリレート(n
=1または2)
【化5】 イソシアヌール酸EO変性トリアクリレート、
【化6】 ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、
【化7】(CH2=CHCOOCH24−C ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
【0021】上記モノマーとして3官能未満のアクリレ
ートモノマー(例えば2官能モノマー)を用いた場合に
は、耐擦傷性および耐汚染性の劣るものになってしま
い、4官能を越えるアクリレート(例えば6官能モノマ
ー)を用いた場合には、耐衝撃性の劣るものとなる。本
発明は、3〜4官能のモノマーを使用するためそのよう
なおそれがない。
【0022】硬化型樹脂層を形成するための組成物にお
いて、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーと、多
官能モノマーの配合量は、組成物の樹脂成分中のウレタ
ン(メタ)アクリレートオリゴマーの含有量が50重量
%〜80重量%であり、多官能モノマーが20重量%〜
50重量%である。ウレタン(メタ)アクリレートオリ
ゴマーが50重量%未満になると、硬化型樹脂層の可と
う性、展性が不十分であり、耐衝撃性が低下してしま
い、一方、ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーが
80重量%を越えると、耐擦傷性および耐汚染性が低下
してしまう。尚、上記のウレタン(メタ)アクリレート
オリゴマーと多官能モノマーの配合量は、硬化型樹脂の
塗工組成物中のウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ
ー成分と多官能モノマー成分の合計重量に対する、各成
分の重量%を表すものである。
【0023】硬化型樹脂層3には、艶消し(マット化)
や、耐擦傷性を更に高めることを目的として、α−アル
ミナ、シリカ、酸化クロム、酸化鉄、ダイヤモンド等の
無機粒子、及び架橋アクリルなどの合成樹脂ビーズなど
の有機樹脂粒子などの平均粒径5μm〜30μm程度の
粉末を添加してもよい。これら粉末の粒子形状として
は、各種形状のものが用いられるが、特に球形状ないし
はこれに類似した球類似形状のものを用いると、耐擦傷
性が良好であり、塗工適性も良く、手触り感も粗くなく
好ましい。上記粉末の添加量は、硬化型樹脂層中に5重
量%〜30重量%が好ましい。
【0024】硬化型樹脂層3には、表面の滑りを良くす
るために滑剤を添加することができる。滑剤としては、
ポリエチレンワックス、4フッ化エチレン樹脂粉末、金
属石鹸類、プラスチックビーズ、シリコーンオイルなど
が挙げられる。滑剤の添加量は、硬化型樹脂に対し、
0.5重量%〜5重量%が好ましい。
【0025】また硬化型樹脂層3には、耐候性を向上さ
せるために、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン
系、サリシレート系などの紫外線吸収剤を添加するのが
好ましい。紫外線吸収剤を添加する場合は電子線を照射
して樹脂層を硬化させる。また、紫外線を照射して樹脂
層を硬化させる場合には、光重合開始剤として、アセト
フェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベ
ンゾエート、α−アミノキシムエステル、テトラメチル
チウラムモノサルファイド、チオキサントン類、芳香族
ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン、
又、光重合促進剤(増感剤)としてn−ブチルアミン、
トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等を用
いる。
【0026】硬化型樹脂層3は、上記の各成分を含む塗
工組成物を適宜手段で塗工し、電子線などの電離放射線
を照射して硬化させる。この塗工組成物には、必要に応
じて、溶剤、染料、顔料等の着色剤、艶調製剤、増量剤
等の充填剤、消泡剤、レベリング剤、チクソトロピー性
付与剤等の各種添加剤を加えることができる。硬化型樹
脂層3は、乾燥後膜厚10〜50μm程度に形成するの
が好ましい。また、硬化型樹脂層は、加熱により硬化さ
せることができる。加熱による硬化は、硬化型樹脂層中
にベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパー
オキサイドなどの有機過酸化物を1重量%〜5重量%添
加し、塗膜形成後、不活性雰囲気中で100℃〜150
℃にして2分〜5分加熱する。
【0027】電子線の照射量は、通常100〜1000
keV、好ましくは100〜300keVのエネルギー
を持つ電子を0.1〜30Mrad程度の照射量で照射
する。照射量が0.1Mrad未満の場合、硬化が不十
分となる虞れがあり、又、照射量が30Mradを超え
ると、硬化した塗膜或いは基材が損傷を受ける虞れが出
てくる。又、紫外線により硬化させる場合の照射量は、
好ましくは50〜1000mJ/cm2である。紫外線
の照射量が50mJ/cm2未満では硬化が不十分とな
る虞れがあり、又、照射量が1000mJ/cm2を超
えると、硬化した塗膜が黄変化する虞れがある。
【0028】電離放射線硬化型樹脂の硬化に用いられる
電離放射線照射装置は、紫外線を照射する場合、超高圧
水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、ブ
ラックライトランプ、メタルハライドランプ等の光源が
用いられ、又、電子線を照射する場合には、コックロフ
トワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コ
ア変圧器型、あるいは直線型、ダイナミトロン型、高周
波型等の各種電子線加速器等を用いる。
【0029】上記の溶剤としては、塗料、インキ等に通
常使用されるものが使用でき、具体例としては、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸
アミルなどの酢酸エステル類、メチルアルコール、エチ
ルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコー
ル類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジイソプロピ
ルエーテルなどのエーテル類およびこれらの2種以上の
混合物が挙げられる。
【0030】硬化型樹脂層3を形成する方法は、塗工
組成物を直接塗工する直接コーティング法、又は、剥
離性の基材表面に樹脂層を予め形成した後、該層を転写
する、転写コーティング法等が用いられる。上記の直
接コーティング法は、グラビアコート、グラビアリバー
スコート、グラビアオフセットコート、スピンナーコー
ト、ロールコート、リバースロールコート、キスコー
ト、ホイラーコート、ディップコート、シルクスクリー
ンによるベタコート、ワイヤーバーコート、フローコー
ト、コンマコート、かけ流しコート、刷毛塗り、スプレ
ーコート等を用いることができるが、好ましいのはグラ
ビアコートである。
【0031】転写コーティング法は、一旦、下記の
(a)〜(d)に示す薄いシート(フィルム)基材に塗
膜を形成し架橋硬化せしめ、しかる後基材表面に被覆す
る方法であり、塗工組成物の塗膜を基材と共に立体物に
接着するラミネート法(a、b)、一旦離型性支持体シ
ート上に塗膜と必要に応じて接着剤層を形成し塗膜を架
橋硬化させてなる転写シートを、その塗膜側を立体物に
接着後、支持体シートのみ剥離する転写法(c)等の手
段を利用することができる。尚、薄いシート基材に硬化
型樹脂層を形成する手段は、上記の直接コーティング法
と同じ各種のコーティング手段を用いることができる。
(a)特公平2−42080号公報、特公平4−199
24号公報等に開示されるような射出成形同時転写法。
或いは特公昭50−19132号公報に開示されるよう
な射出成形同時ラミネート法。(b)特開平4−288
214号公報、特開平5−57786号公報に開示され
るような真空成形同時転写法。或いは特公昭56−45
768号公報に開示されるような真空成形同時ラミネー
ト法。(c)特公昭59−51900号公報、特公昭6
1−5895号公報、特公平3−2666号公報等に開
示されるように、ラッピング同時転写法、又はラッピン
グ同時ラミネート法。(d)実公大15−31122号
公報等に開示されているVカット加工同時ラミネート
法、或いは特公昭56−7866号公報等に開示されて
いるVカット加工同時転写法。
【0032】又、上記の転写コーティング法の一つと
して下記の(A)〜(D)の工程を順次行う方法を用い
ることもできる(特開平2−26673号公報等記
載)。(A)非吸収性且つ離型性の合成樹脂シートに、
未硬化液状の電離放射線硬化型樹脂組成物を塗工する工
程。(B)前記電離放射線硬化型樹脂組成物の塗布面が
基材と接するようにラミネートする工程。(C)前記電
離放射線硬化性型樹脂組成物の塗膜に電離放射線を照射
して架橋、硬化させる工程。(D)合成樹脂シートを剥
離除去する工程。上記の工程において、電離放射線硬化
型性樹脂として溶剤で希釈されたものを使用する場合に
は、工程(A)と(B)との間に溶剤を乾燥する工程を
行う。
【0033】熱可塑性樹脂基材シート2、第1の熱可塑
性樹脂シート、第2の熱可塑性樹脂シートなどは、ポリ
オレフィン系樹脂シートが好ましく用いられる。ポリオ
レフィン系樹脂シートに用いられるポリオレフィン樹脂
としては、ポリエチレン(低密度、又は高密度)、ポリ
プロピレン(アイソタクチック型、シンジオタクチック
型、又はこれらの混合型)、ポリメチルペンテン、ポリ
ブテン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−
ブテン共重合体等の高結晶質の非エラストマーポリオレ
フィン樹脂、或いは下記に記載した各種のオレフィン系
熱可塑性エラストマーのシートが用いられる。ポリオレ
フィン系樹脂シートは、延伸シート、未延伸シートのい
ずれも使用可能であるが、このシートには、必要に応
じ、充填剤、発泡剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、光安定剤等の各種の添加剤を添加する。ま
た、ポリオレフィン系樹脂シートの厚みは、用途等によ
るが、20〜300μm程度が好ましい。
【0034】上記オレフィン系熱可塑性エラストマー
は、主原料がハードセグメントである高密度ポリエチ
レン又はポリプロピレンのいずれかからなり、これにソ
フトセグメントとしてのエラストマー及び無機充填剤を
添加してなるもの、特公平6−23278号公報記載
の、ハードセグメントであるアイソタクチックポリプロ
ピレンとソフトゼグメントとしてのアタクチックポリプ
ロピレンとの混合物からなるもの、特開平9−111
055号公報、特開平5−77371号公報、特開平7
−316358号公報等に記載のエチレン−プロピレン
−ブテン共重合体からなるもの、が代表的なものであ
る。必要に応じて着色剤等の添加剤をこれに添加して用
いる。以下これらの詳細を述べる。
【0035】高密度ポリエチレンとしては、好ましく
は、比重が0.94〜0.96のポリエチレンであっ
て、低圧法で得られる結晶化度が高く分子に枝分かれ構
造の少ない高分子である高密度ポリエチレンが用いられ
る。また、ポリプロピレンとしては、好ましくは、アイ
ソタクチックポリプロピレンが用いられる。
【0036】上記エラストマーとしては、ジエン系ゴ
ム、水素添加ジエン系ゴム、オレフィンエラストマー等
が用いられる。水素添加ジエン系ゴムは、ジエン系ゴム
分子の二重結合の少なくとも一部分に水素原子を付加さ
せてなるもので、ポリオレフィン系樹脂(本発明におい
ては、高密度ポリエチレン又はポリプロピレン)の結晶
化を抑え、柔軟性をアップさせる。ジエン系ゴムとして
は、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴム、プ
ロピレン・ブタジエンゴム、アクリロニトリル・ブタジ
エンゴム、アクリロニトリル・イソプレンゴム、スチレ
ンブタジエンゴム等がある。オレフィンエラストマーと
しては、2種類又は3種類以上のオレフィンと共重合し
うるポリエンを少なくとも1種加えた弾性共重合体であ
り、オレフィンはエチレン、プロピレン、α−オレフィ
ン等が使用され、ポリエンとしては、1,4ヘキサジエ
ン、環状ジエン、ノルボルネン等が使用される。好まし
いオレフィン系共重合体ゴムとしては、例えばエチレン
−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非
共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合体ゴム等
のオレフィンを主成分とする弾性共重合体が挙げられ
る。なお、これらのエラストマーは、必要に応じて有機
過酸化物、硫黄等の架橋剤を用いて、適量架橋させても
よい。
【0037】上記エラストマーの添加量としては、10
〜60重量%、好ましくは30重量%程度である。10
重量%より低いと一定荷重伸度の温度に対する変化が急
峻になり過ぎ、また、破断時伸度、耐衝撃性、易接着性
の低下が生じ、60重量%より高いと透明性、耐候性及
び耐クリープ性の低下が生じる。
【0038】上記無機充填剤としては、炭酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、クレー、タルク等の平均粒径0.1
〜10μm程度の粉末が用いられる。添加量としては、
1〜60重量%程度、好ましくは5〜30重量%程度で
ある。1重量%より低いと耐クリープ変形性及び易接着
性の低下が生じ、60重量%より高いと破断時伸度及び
耐衝撃性の低下が生じると共に製膜が難しくなる。
【0039】特公平6−23278号公報記載の、
(A)ソフトセグメントとして、数平均分子量Mnが2
5000以上、且つ、重量平均分子量Mwと数平均分子
量Mnとの比Mw/Mn≦7の沸騰ヘプタンに可溶なア
タクチックポリプロピレン10〜90重量%と、(B)
ハードセグメントとして、メルトインデックスが0.1
〜4g/10分の沸騰ヘプタン不溶性のアイソタクチッ
クポリプロピレン90〜10重量%、との混合物からな
る軟質ポリプロピレン。この種のオレフィン系熱可塑性
エラストマーの中でも、所謂『ネッキング』を生じ難
く、加熱、加圧を用いて各種形状に成形したりエンボス
加工する際に適性良好なものとしては、アイソタクチッ
クポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンとの混
合物からなり、且つアタクチックポリプロピレンの重量
比が5重量%以上50重量%以下であるものである。
【0040】ポリプロピレン系のオレフィン系熱可塑性
エラストマー自体はすでに公知のものであるが、包装容
器等従来公知の用途に用いられる場合は、強度を重視す
る為に、ソフトセグメントとなるアタクチックポリプロ
ピレンの重量比が5重量%未満のものが専ら使用されて
いた。しかしながら三次元形状乃至凹凸形状に成形した
り、エンボス加工する場合、前記の如くネッキングを生
じて良好な加工が不可能である。これに対し、従来の組
成設計とは逆に、ポリプロピレン系のオレフィン系熱可
塑性エラストマーに於いて、アタクチックポリプロピレ
ンの重量比が5重量%以上とする事によって、エンボス
加工したり、三次元形状乃至凹凸形状の物品に成形する
際のネッキングによる不均一なシートの変形、及びその
結果としての皺、絵柄の歪み等の欠点が解消できる。特
にアタクチックポリプロピレンの重量比が20重量%以
上の場合が良好である。一方、アタクチックポリプロピ
レンの重量比が増加し過ぎると、シート自体が変形し、
絵柄が歪んだり、多色刷りの場合に見当(Resist
er)が合わなくなる等の不良が発生し易くなる。又、
成形時にも破れ易くなる為、好ましくない。アタクチッ
クポリプロピレンの重量比の上限としては、輪転グラビ
ア印刷等の通常の輪転印刷機を用いて絵柄層を印刷し、
又、シートのエンボス加工、真空成形、Vカット加工、
射出成形同時ラミネート等を採用する場合は50重量%
以下、より好ましくは40重量%以下である。
【0041】エチレン・プロピレン・ブテン共重合体
樹脂からなる熱可塑性エラストマー。ここで、そのブテ
ンとして、1ブテン、2ブテン、イソブチレンの3種の
構造異性体のいずれも用いることができる。共重合体と
しては、ランダム共重合体で、非晶質の部分を一部含
む。上記エチレン・プロピレン・ブテン共重合体の好ま
しい具体例としては次の(i)〜(iii)が挙げられる。
(i)特開平9−111055号公報記載のもの。これ
はエチレン・プロピレン及びブテンの3元共重合体によ
るランダム共重合体である。単量体成分の重量比はプロ
ピレンが90重量%以上とする。メルトフローレート
は、230℃、2.16Kgで1〜50g/10分のも
のが好適である。そして、このような3元ランダム共重
合体100重量部に対して、燐酸アリールエステル化合
物を主成分とする透明造核剤を0.01〜50重量部、
炭素数12〜22の脂肪酸アミド0.003〜0.3重
量部を熔融混練してなるものである。(ii)特開平5−7
7371号公報記載のもの。これは、エチレン、プロピ
レン、1ブテンの3元共重合体であって、プロピレン成
分含有率が50重量%以上の非晶質重合体20〜100
重量%に、非晶質ポリプロピレンを80〜0重量%添加
してなるものである。(iii)特開平7−316358号
公報記載のもの。これは、エチレン・プロピレン・1ブ
テン3元共重合体であって、プロピレン及び/又は1ブ
テン含有率が50重量%以上の低結晶質重合体20〜1
00重量%に対して、アイソタクチックポリプロピレン
等の結晶性ポリオレフィン80〜0重量%に混合した組
成物100重量部に対してNアシルアミン酸アミン塩、
Nアシルアミン酸エステル等の油ゲル化剤を5重量%添
加してなるものである。
【0042】エチレン・プロピレン・ブテン共重合体樹
脂は、単独で用いてもよいし、上記(i)〜(iii)に必要に
応じ他のポリオレフィン樹脂を混合して用いてもよい。
ポリオレフィン系樹脂には着色剤を添加してもよい。着
色剤は、化粧シートとして必要な色彩を持たせるための
ものであり、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバ
ルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無
機顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナク
リドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブル
ー等の有機顔料或いは染料、アルミニウム、真鍮等の箔
粉からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭
酸亜鉛等の箔粉からなる真珠光沢顔料等が用いられる。
着色は透明着色、不透明(隠蔽)着色いずれでも可であ
るが、図1の化粧シートの熱可塑性樹脂基材シート2及
び図2の化粧シートの第1の熱可塑性樹脂シート21の
場合には、絵柄層8ベタ層9などの意匠が見える程度の
透明着色に形成するのが好ましい。また、図2の化粧シ
ートの第1の熱可塑性樹脂シート22は、下層が見えな
い不透明着色に形成することができる。
【0043】さらに、ポリオレフィン系樹脂には、必要
に応じて、熱安定剤、難燃剤、ラジカル捕捉剤等を添加
する。熱安定剤は、フェノール系、サルファイト系、フ
ェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系等公知
のものであり、熱加工時の熱変色等の劣化の防止性をよ
り向上させる場合に用いられる。難燃剤としては、水酸
化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の粉末が用いら
れ、これらは難燃性を付与する必要がある場合に添加す
る。
【0044】上記材料をブレンドしたものをカレンダー
製法等の常用の方法により製膜してポリオレフィン系樹
脂シートを得ることができる。尚、ポリオレフィン系樹
脂として着色剤、無機充填剤、又はその両方を添加した
組成物を用い、熔融押出法で製膜する場合、薄膜に製膜
すると製膜適性が低下し、表面が平滑に仕上がらない。
一般的には着色剤等を計10重量部程度以上添加し、8
0μm以下に製膜する場合、此の傾向が目立つ。そこで
此の様な場合、3層共押出とし中心の層のみに着色剤を
添加し、表裏の最外層には顔料等は無添加にすると良
い。
【0045】図2に示す態様の化粧シートの場合、第2
の熱可塑性樹脂シートを用いたシート11に第1の熱可
塑性樹脂シートを積層するには、すでに製膜された熱可
塑性樹脂シート21を接着剤層12を介して積層するこ
とができる。接着剤層12は2液硬化型のポリウレタン
樹脂、ポリエステル樹脂などのドライラミネート接着剤
が用いられる。また上記方法以外にも、第2の熱可塑性
樹脂シートを用いたシート11にポリオレフィン系樹脂
からなる第1の熱可塑性樹脂基材シート21を熔融押出
塗工(エクストルージョンコート)して、シート製膜と
同時に積層する方法を用いても良い。
【0046】プライマー層4は、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂(イソシアネート硬化剤と各種ポリオールか
らなる2液硬化型)、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポ
リエチレンなどの溶液を塗工して形成される。熱可塑性
樹脂基材シートとしてポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマーを使用する場合は、2液硬化型ポリウレタン樹脂
を用いイソシアネート硬化剤を添加して形成するのが好
ましい。
【0047】プライマー層4には上記樹脂以外に、シリ
カ微粉末などの充填剤、光安定剤、等の添加剤を添加し
ても良い。プライマー層は、これらの組成物を、塗工し
て、必要に応じ乾燥、硬化させることで形成される。具
体的にはプライマー組成物をグラビアロールコート、ロ
ールコート等の方法で塗工して乾燥(硬化)させて形成
される。プライマー層4の塗布量は1〜20g/m
2(乾燥時)が好ましく、更に好ましくは1〜5g/m2
(乾燥時)である。
【0048】図1に示す化粧シートの裏面側プライマー
層7は、ポリオレフィン系樹脂シートなどの熱可塑性樹
脂基材シート2と絵柄層8あるいはベタ層9等の印刷層
との接着性を向上させるものであり、前記した表面側の
プライマー層4と同様の樹脂を用いるのが好ましい。ま
た裏面側プライマー層7は、表面側のプライマー層4と
同様の手段で形成できる。また、図2に示す化粧シート
のプライマー層10は、第2の熱可塑性樹脂シート22
とベタ層9などの印刷層との接着性を向上させるもので
あり、第2の熱可塑性樹脂シートにポリオレフィン系樹
脂シートを用いた場合には、前記したプライマー層4と
同様の材質を用いるのが好ましい。また形成手段なども
同様に行なうことができる。
【0049】ポリオレフィン系樹脂シートの表面には、
プライマー層4を形成する以前に、好ましくはコロナ放
電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施
す。この易接着処理は、この種のシートに於いて通常使
用される方法を用いることができる。此の様な易接着処
理を行うことによって、ポリオレフィン系樹脂シートの
表面に、水酸基、カルボキシル基等の活性水素原子含有
官能基を生成出来る。尚、ポリオレフィン系樹脂シート
を熔融押出法で製膜する場合には、製膜時に表面に或る
程度これら極性官能基が生成される。よって製膜時に生
成される極性官能基が十分であれば、易接着処理は省い
ても良い。
【0050】熱可塑性樹脂基材シート2(あるいは第1
の熱可塑性樹脂シート21)の表面には、加熱プレスや
ヘアライン加工などにより、図1に示すように凹凸模様
5を付与したり、該凹凸模様にワイピング加工を施して
凹部にワイピングインキ6を充填しても良い。凹凸模様
5は例えば、導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面
等)、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、
万線条溝等である。凹凸模様5を形成するには、例え
ば、加熱・加圧によるエンボス加工法、ヘアライン加工
法、賦形フィルム法等がある。エンボス加工法は硬化型
樹脂層を加熱して軟化させ、表面をエンボス版で加圧し
てエンボス版の凹凸模様を賦形し、冷却して固定化する
もので、公知の枚葉式、或いは輪転式のエンボス機等が
用いられる。例えばエンボス加工は、シート温度℃12
0℃〜160℃にて凸版を硬化型樹脂層面に10〜40
kg/cm2の圧力で加圧し、凸版パターンを転写す
る。またワイピング加工は、特公昭58−14312号
公報などに記載されているように、凹凸模様上に着色イ
ンキを塗布した後、ワイピング処理し、凹凸模様の凹部
内に着色インキを充填することにより行う。
【0051】また他のエンボス加工およびワイピング加
工方法として、硬化型樹脂の液状物をロール凹版の少な
くとも凹部に充填させると共にロール凹版に基材シート
を重ね、電離放射線を照射して硬化型樹脂を半硬化させ
た後、基材シートをロール凹版から剥離して基材シート
上に凹凸模様の硬化型樹脂層を転写し、さらに半硬化状
態の凹凸模様上に着色インキを塗布した後、ワイピング
処理し、凹凸模様の凹部内に着色インキを充填し、半硬
化状態の凹凸模様に電離放射線を再度照射して硬化型樹
脂層を硬化させる方法を用いても良い。。
【0052】絵柄層8は、木目模様、石目模様、布目模
様、皮紋模様、幾何学図形、文字、記号、線画、各種抽
象模様の柄を印刷形成したものである。ベタ層9は、隠
蔽性を有する着色インキにて、ベタ印刷して形成したも
のである。これらの印刷層は、絵柄層8のみから構成し
ても、あるいはベタ層9のみから構成しても、或いは絵
柄層及びベタ層の両者から構成してもいずれでもよい。
【0053】絵柄層8及びベタ層9は、一般的な絵柄印
刷用のインキを用いて印刷或いは塗工することで形成で
きる。上記インキとしては、バインダーと着色剤とから
なり、例えばバインダーとして、塩素化ポリエチレン、
塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリ
エステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ウレタン
樹脂、又は熱可塑性ウレタン樹脂)、アクリル樹脂、ポ
リ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、
セルロース系樹脂等を、1種または2種以上混合したも
のが用いられる。上記着色剤としては、チタン白、カー
ボンブラック、弁柄、黄鉛、群青、フタロシアニンブル
ー、キナクリドン、イソインドリノン等の顔料又は染
料、アルミニウム、真鍮等の金属箔粉、二酸化チタン被
覆雲母等の箔粉からなる光輝性顔料を1種又は2種以上
混合したものが挙げられる。絵柄層は、上記凹凸模様や
凹部内の着色インキによる模様と位置を合わせて、重ね
合わせることで、深みのある模様とすることができる。
【0054】絵柄層のインキは、ポリオレフィン系樹脂
シートを基材シートとして用いる場合は、ポリウレタン
樹脂系インキや塩素化ポリオレフィン樹脂系インキを用
いるのが好ましい。また絵柄層やベタ層として、印刷形
成する以外に、金属薄膜より形成しても良い。例えば、
アルミニウム、クロム、金、銀、銅などの金属を用い、
真空蒸着、スパッタリングなどの方法で金属薄膜を製膜
する。この金属薄膜は、全面ベタ、部分ベタ、絵柄のよ
うなパターン状に形成したり、上記絵柄層およびベタ層
と組み合わても良い。
【0055】このようにして形成された化粧シートは、
例えば図1に示す化粧シートでは、裏面側(図1に示す
化粧シートではベタ層側、図2に示す化粧シートでは第
2の可塑性樹脂シート側)を他の基材13に接着剤層1
4などを介して貼着して化粧板15などを形成し、各種
建材に利用することができる。また化粧シート1には、
抗菌性を付与する為に、基材シート、あるいは他の樹脂
層に、銀イオン担持ゼオライト等の抗菌剤や10,1
0′−オキシビスフェノキシアルシン等の防黴剤等を添
加してもよい。
【0056】接着剤層の材質としては、化粧シートを貼
る他の基材13(以下、被着体という)により適宜選択
する。例えば、被着体が木質材料の場合には、水酸基を
有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体系、ウレタン系
接着剤が好ましい。また被着体がプラスチック材料の場
合には、ホットメルト接着剤、ドライラミネート用接着
剤などが利用できる。ホットメルト接着剤は、被着体を
成形する際の予熱あるいは後加熱を利用できる。なお、
被着体に化粧シート自体が熱融着などの手段で接着可能
な場合には、接着剤層14を省略しても良い。
【0057】化粧シートの被着体13としては、各種の
木質材料、金属材料、プラスチック材料、セラミック材
料、等が用いられる。化粧シートを上記材料に貼着し、
所定の成形加工などを施すことで、各種用途に利用でき
る。例えば、壁、天井、床などの建築物の内装、窓枠、
扉枠、扉、手すりなどの建具の表面化粧、箪笥などの家
具、テレビジョン受像機などの弱電、OA機器などのキ
ャビネットの表面化粧、自動車、電車などの車両の内
装、航空機の内装、窓ガラスの化粧などに利用できる。
【0058】
【実施例】実施例1 下記の工程を行い建材用化粧シートを作成した。 [印刷工程] (1)熱可塑性樹脂基材シート 厚さ120μmのポリプロピレン樹脂シート(三菱化学
MKV製:150AG3 120μ)を熱可塑性樹脂基
材シートとして使用した。 (2)裏面側プライマー層 熱可塑性樹脂基材シートの表面をコロナ放電処理(6K
W、処理速度40m/min)し、その処理面にアクリ
ルウレタン系プライマー(ザ・インクテック製:FM
S)100重量部に、ヘキサメチレンジイソシアネート
(HDI)を5重量部添加したプライマー層形成用イン
キを、グラアビアコーターを用いて塗工(塗布量:乾燥
後2g/m2)し裏面側プライマー層を形成した。 (3)絵柄インキ層 上記プライマー層の表面に、アクリル・ウレタン樹脂系
インキ(昭和インク工業所製:AU)を使用し、グラビ
ア印刷により木目模様を印刷した。 (4)ベタインキ 更に、上記木目模様の上から、アクリルウレタン樹脂系
インキ(昭和インク工業所製:AU)100重量部に、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を5重量部
及び顔料を添加したベタインキ層形成用インキを用い、
グラビアコーターにより全面に塗工(塗布量:乾燥後1
0g/m2)してベタインキ層を設けた。 [エンボス工程] (5)エンボス処理 この木目模様を設けたシートの前記印刷面と反対の面
に、エンボス加工機を用いてエンボスを施した。エンボ
ス条件は、温度120℃〜170℃にて凸版を10〜4
0kg/cm2の圧力で加圧し、凸版パターンを転写
し、化粧シート表面に凹凸模様を形成した。 [ワイピング・プライマー工程] (6)ワイピング アクリルウレタン樹脂系インキ(ザ・インクテック製:
EBW−3)100重量部にヘキサメチレンジイソシア
ネート(HDI)を5重量部及び顔料を添加したワイピ
ングインキを用い、上記凹凸模様の上からワイピング処
理を施し、凹部にワイピングインキを充填した。 (7)プライマー ワイピング処理を施した上から、アクリルウレタン樹脂
系インキ(ザ・インクテック製:EBP−3)100重
量部にヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)を5
重量部添加してプライマー層形成用インキとし、グラビ
アコータを用いて塗工して(塗布量:乾燥後2g/
2)プライマー層を形成した。 [電離放射線硬化型樹脂の調製と塗工] (8)ウレタンアクリレートオリゴマー(A)の合成 攪拌機、温度調節装置、凝縮装置を備えた反応容器に、
ポリエステルジオール(エチレングリコールとアジピン
酸からなるポリエステルジオール、旭電化工業製:アデ
カニューエースF15−20、重量平均分子量100
0)1000重量部、イソホロンジイソシアネート44
4重量部を仕込み、75℃にて10時間反応させ、次い
で、反応液を35℃に冷却し、2−ヒドロキシエチルア
クリレート400重量部、メトキノン0.5重量部、ジ
ラウリン酸ジブチル錫0.2重量部を仕込み75℃〜8
5℃で反応を行った。遊離イソシアネート基が0.1%
以下になるまで反応させ、重量平均分子量1700のウ
レタンアクリレートオリゴマー(A)を得た。 (9)電離放射線硬化型樹脂の塗工 上記(7)の工程で得られたシートのエンボス面のプラ
イマー層の上から、下記の塗工液組成(a)の電離放射
線硬化型樹脂層の形成用塗工液をバーコーターを使用し
て塗布し、温風ドライヤーで約20秒間乾燥処理し、膜
厚20μmの塗布膜を形成した。この塗布膜に電子線照
射装置(岩崎電機製:エレクトロカーテンCB250/
15/180L)を使用して、175kV、5Mra
d、酸素濃度300ppm以下の条件で電子線を照射
し、塗布膜を硬化させ電離放射線硬化型樹脂層を形成し
建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(a)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(A) 80重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート 20重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0059】実施例2 実施例1における電離放射線硬化型樹脂層の塗工液を下
記の塗工液組成(b)に代えた以外は実施例1と同様に
して建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(b)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(A) 60重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート 40重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0060】実施例3 実施例1における電離放射線硬化型樹脂層の塗工液を下
記の塗工液組成(c)に代えた以外は実施例1と同様に
して建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(c)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(A) 80重量部 ・ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート 20重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0061】実施例4 実施例1における、ウレタンアクリレートオリゴマー
(A)に代えて下記のウレタンアクリレートオリゴマー
(B)を合成し、実施例1における電離放射線硬化型樹
脂層の形成用塗工液を下記の組成(d)に代えた以外は
実施例1と同様にして建材用化粧シートを作製した。 [ウレタンアクリレートオリゴマー(B)の合成]実施
例1に記載のウレタンアクリレートオリゴマー(A)の
合成と同一の反応容器に、ポリエステルジオール(1,
4−ブタンジオールとアジピン酸からなるポリエステル
ジオール、旭電化工業製:アデカニューエースF9−3
0、重量平均分子量2000)2000重量部、イソホ
ロンジイソシアネート444重量部を仕込み、75℃に
て10時間反応させ、次いで反応液を35℃に冷却し、
2−ヒドロキシエチルアクリレート400重量部、メト
キノン0.5重量部、ジラウリン酸ジブチル錫0.2重
量部を仕込み、75〜85℃で反応を行った。遊離イソ
シアネート基が0.1%以下になるまで反応させ、重量
平均分子量2700のウレタンアクリレートオリゴマー
(B)を得た。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(d)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(B) 70重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート 30重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0062】実施例5 実施例1における電離放射線硬化型樹脂層の形成用塗工
液を下記の組成(e)に代えた以外は、実施例1と同様
にして建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(e)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(B) 50重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート 50重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0063】実施例6 実施例1における電離放射線硬化型樹脂層の形成用塗工
液を、下記の組成(f)に代えた以外は、実施例1と同
様にして建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(f)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(B) 70重量部 ・ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート 30重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0064】比較例1 実施例1における電離放射線硬化型樹脂層の形成用塗工
液を、下記の組成(g)に代えた以外は、実施例1と同
様にして建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(g)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(A) 90重量部 ・ジトリメチロールプロパンテトラトリアクリレート 10重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0065】比較例2 実施例1における電離放射線硬化型樹脂層の形成用塗工
液を、下記の組成(h)に代えた以外は、実施例1と同
様にして建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(h)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(A) 40重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート 60重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0066】比較例3 実施例1における電離放射線硬化型樹脂層の形成用塗工
液を、下記の組成(i)に代えた以外は、実施例1と同
様にして建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(i)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(A) 60重量部 ・ヘキサンジオールジアクリレート 40重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0067】比較例4 実施例1における電離放射線硬化型樹脂層の形成用塗工
液を、下記の組成(j)に代えた以外は、実施例1と同
様にして建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(j)] ・ウレタンアクリレートオリゴマー(A) 80重量部 ・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート 20重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0068】比較例5 実施例1における電離放射線硬化型樹脂層の形成用塗工
液を、下記の組成(k)に代えた以外は、実施例1と同
様にして建材用化粧シートを作製した。 [電離放射線硬化型樹脂層の塗工液組成(k)] ・エベクリル230(ダイセル・ユーシービー製、重量平均分子量5000のウ レタンアクリレートオリゴマー) 50重量部 ・トリメチロールプロパントリアクリレート 50重量部 ・シリカ(富士シリシア製:サイリシア450) 10重量部 ・酢酸エチル 100重量部
【0069】上記で得た実施例1〜6、比較例1〜5の
建材用化粧シートについて以下の評価試験を実施した。
結果を表1に示す。 [耐スクラッチ性]実施例及び比較例で得た化粧シート
を、4mm厚MDF(ホクシン製)に、主剤BA10−
A(中央理化工業製)100重量部に対して硬化剤BA
10−Bを50重量部添加してなる接着剤をウエットに
て6〜8/0.09m2塗布し、ロールプレス機にて貼
り加工を行い評価試験用試料を作製した。この試料をホ
フマンスクラッチ試験機にて、電離放射線硬化型樹脂層
表面にスジ、傷跡等が発生しない最大荷重をもって評価
し、1000g以上を合格として○とし、1000g未
満を×とした。
【0070】[耐汚染性]黒色速乾性インキ及び事務用
青インキで電離放射線硬化型樹脂層面に線描きし、4時
間放置後、中性洗剤及び石油ベンジンにより拭き取り、
線描き跡を目視評価し、跡が残っていないものを○、跡
がわずかに残るものを△、跡が残ったものを×とした。
【0071】[耐衝撃性]耐スクラッチ性評価と同様に
して作製した評価用試料を使用し、デュポン衝撃試験機
(東洋精機製)にて、圧子R=6.2mm台座凹みな
し、重り500g、高さ30cmの条件で電離放射線硬
化型樹脂層面に衝撃を与え、樹脂層に割れの発生のない
ものを○とし、割れの発生したものを×とした。
【0072】[耐薬品性]電離放射線硬化型樹脂層面
に、ラッカーシンナーを滴下した後、時計皿で被覆し、
6時間後に滴下部分の塗膜の状況(剥離、ふくれ、艶ひ
け等)を目視評価した。
【0073】
【表1】
【0074】
【発明の効果】以上説明したように本発明の建材用化粧
シートは、熱可塑性樹脂基材シート上に硬化型樹脂層が
形成された建材用化粧シートにおいて、該硬化型樹脂層
が、重量平均分子量1000〜4000のウレタン(メ
タ)アクリレートオリゴマーが50重量%〜80重量
%、及び1分子中に3〜4個のラジカル重合性不飽和基
を有する多官能モノマーが20重量%〜50重量%から
なる混合物の硬化物層であるから、耐汚染性、耐溶剤
性、耐擦傷性、及び耐衝撃性が良好であり、これらの特
性のバランスが取れており、床材などの用途に最適な建
材用化粧シートが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建材用化粧シートの1例を示す断面図
である。
【図2】本発明の建材用化粧シートの他の例を示す断面
図である。
【図3】本発明の建材用化粧シートのその他の例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1 建材用化粧シート 2 熱可塑性樹脂基材シート 3 硬化型樹脂層 4 プライマー層 5 凹凸模様 6 ワイピングインキ 7 裏面側プライマー層 8 絵柄層 9 ベタ層 10 プライマー層 11 第2の熱可塑性樹脂シートを用いたシート 12 接着剤層 21 第1の熱可塑性樹脂シート 22 第2の熱可塑性樹脂シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 利根 哲也 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 細越 敏久 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 小宮山 仲二 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 森 光 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AA20 AK01A AK01B AK03A AK07 AK25 AK25B AK41B AK51 AK51B AK62A AK66A AT00A BA02 BA04 BA05 BA07 CA13 CB00 EC04 EH46 EJ53 EJ55 EJ65 GB07 HB00 HB21 HB31 JA07B JB01 JB12B JB14B JB16A JK10 JK14 JL06 YY00B 4J027 AG03 AG04 AG12 AG23 AG24 AG27 AJ01 AJ04 BA23 BA24 BA26 BA27 BA28 CA04 CA24 CA28 CB03 CC02 CC05 CC06 CD08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂基材シート上に硬化型樹脂
    層が形成された建材用化粧シートにおいて、該硬化型樹
    脂層が、重量平均分子量1000〜4000のウレタン
    (メタ)アクリレートオリゴマーが50重量%〜80重
    量%、及び1分子中に3〜4個のラジカル重合性不飽和
    基を有する多官能モノマーが20重量%〜50重量%か
    らなる混合物の硬化物層であることを特徴とする建材用
    化粧シート。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂基材シートが、ポリオレフ
    ィン系樹脂シートである請求項1に記載の建材用化粧シ
    ート。
  3. 【請求項3】 硬化型樹脂層が、電離放射線硬化型樹脂
    層である請求項1又は2に記載の建材用化粧シート。
  4. 【請求項4】 ウレタン(メタ)アクリレートオリゴマ
    ーが、1分子中に2個のラジカル重合性不飽和基を有
    し、かつアルキレングリコールとアジピン酸とから形成
    される重量平均分子量500〜2000のポリエステル
    ポリオールとイソホロンジイソシアネートとヒドロキシ
    (メタ)アクリル酸エステルとの重付加反応生成物であ
    り、重量平均分子量が1000〜3000のものである
    請求項1〜3のいずれか1に記載の建材用化粧シート。
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