JP2001047453A - フレネルレンズの製造方法 - Google Patents

フレネルレンズの製造方法

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JP2001047453A
JP2001047453A JP11226736A JP22673699A JP2001047453A JP 2001047453 A JP2001047453 A JP 2001047453A JP 11226736 A JP11226736 A JP 11226736A JP 22673699 A JP22673699 A JP 22673699A JP 2001047453 A JP2001047453 A JP 2001047453A
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fresnel lens
lens material
lens
manufacturing
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JP11226736A
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English (en)
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Yasuki Ookanemasa
泰樹 大兼政
Susumu Horinaka
進 堀中
Masahiko Nakayama
雅彦 中山
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製造されるフレネルレンズの表面形状に拘わら
ず、しかもプレス工程における加圧力が小さいにも拘わ
らず金型の表面形状を精密に転写できるフレネルレンズ
の製造方法を提供する。 【解決手段】レンズ材料10の表面にスリット状の溝1
1を形成し、この溝11が形成されたレンズ材料10を
金型にプレスし、このプレスにより成形されたレンズ材
料10を金型から脱型し、以てフレネルレンズを製造す
る。この場合、上記スリット状の溝はレンズ材料10上
に放射状に形成される。これにより、金型にレンズ材料
10がプレスされる時に金型とレンズ材料10との間に
できるキャビティ内の空気は溝11を通って外部に逃げ
るので、プレス時の加圧力が小さくてもレンズ材料が金
型の隅々まで行き渡り、金型の表面形状を精密にレンズ
材料10に転写させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フレネルレンズの
製造方法に関し、特に微細な表面形状を有するフレネル
レンズを精密に製造する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば厚いレンズの光学的性質を
持つように階段状につくられた薄いレンズであるフレネ
ルレンズが種々の分野で用いられている。このようなフ
レネルレンズの製造方法の1つとして、熱プレス成型法
が知られている。
【0003】この熱プレス成型法は、金型と鏡面板とで
挟持されたレンズ材料としての熱可塑性の樹脂シートを
加熱する加熱工程、加熱された樹脂シートをプレス成形
するプレス工程、プレス成形された樹脂シートを冷却す
る冷却工程、冷却された樹脂シートを金型から取り外す
脱型工程及び取り外された樹脂シートを所望の大きさに
カットするカット工程から構成されている。
【0004】この熱プレス製法を用いれば、インジェク
ションプレス製法、その他の製法に比較して、プレス工
程における加圧力を小さくできるという特徴がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表面形
状が微細なフレネルレンズを製造する場合や、プレス加
工時に金型と樹脂シートとの間にできるキャビティから
空気が抜けにくい表面形状を有するフレネルレンズを製
造する場合は、数十から数百Kg/cm2の圧力をかけ
ないと金型の表面形状を樹脂シートに良好に転写できな
い。そのため、プレス機が大規模になりフレネルレンズ
の製造設備が高価になるという問題がある。
【0006】そこで従来は、例えばスチールたわし等を
用いてレンズ材料の表面を傷つけることにより空気を抜
きやすくするといった工夫がなされている。しかしなが
ら、この方法では、製造されるフレネルレンズの表面形
状が深い凹凸を有する場合は、金型と樹脂シートとの間
にできるキャビティから空気を抜く効果が十分に得られ
ないという問題がある。
【0007】本発明は、このような問題を解消するため
になされたものであり、その目的は、製造されるフレネ
ルレンズの表面形状に拘わらず、しかもプレス工程にお
ける加圧力が小さいにも拘わらず金型の表面形状を精密
に転写できるフレネルレンズの製造方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るフレネルレ
ンズの製造方法は、上記目的を達成するために、レンズ
材料の表面にスリット状の溝を形成する溝形成工程と、
前記溝が形成されたレンズ材料を金型にプレスするプレ
ス工程と、前記プレスにより成形されたレンズ材料を前
記金型から脱型し、以てフレネルレンズを製造する脱型
工程、とを備えている。
【0009】このフレネルレンズの製造方法によれば、
金型にレンズ材料がプレスされる時に金型とレンズ材料
との間にできるキャビティ内の空気は、レンズ材料に設
けられた溝を通って外部に逃げるので、プレス工程での
加圧力が小さくてもレンズ材料が金型の隅々まで行き渡
る。その結果、金型の表面形状を精密にレンズ材料に転
写させることができる。また、レンズ材料に設けられた
溝は、最終的には加圧されることによって消滅するの
で、完成したフレネルレンズの表面形状に何ら影響を与
えない。
【0010】このフレネルレンズの製造方法において、
前記溝形成工程では、前記スリット状の溝を放射状に形
成することができる。同心円状に山が形成されたフレネ
ルレンズを製造する場合は、上記溝は、該同心円の中心
を中心とする放射状に形成することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施の形
態では、外形が正方形であるフレネルレンズを製造する
場合を例に取って説明する。
【0012】図1(A)は、本発明の実施の形態に係る
フレネルレンズの製造方法において、レンズ材料として
使用される樹脂板10を示す平面図であり、図1(B)
は、その側面図である。なお、破線はプレス成形後に形
成される同心円状の山を表している。
【0013】このフレネルレンズの製造方法で製造され
るフレネルレンズは、以下の仕様を有する。即ち、この
フレネルレンズは、外形が255mm×255mmの正
方形で、厚さが4mmの樹脂で構成される。そして、フ
レネルレンズの表面(山が存在する面をいう。以下同
じ)には、図1(B)に拡大して示すように、鋸状の山
が0.5mmピッチで同心円状に形成されている。
【0014】ここで、鋸状とは、フレネルレンズを同心
円の中心を通る線で切断した場合に、切断面の一方はフ
レネルレンズの裏面(山が存在しない面をいう。以下同
じ)に対して垂直であり、他方は傾斜を有するような形
状をいう。フレネルレンズに形成される山の高さは、最
外周が0.3mm程度であり、同心円の中心に向かうに
従って徐々に低くなっている。
【0015】なお、このフレネルレンズを製造するため
の金型は、前記フレネルレンズの表面形状の逆形状に切
削加工されている。
【0016】プレス成形される前の樹脂板10の表面に
は、図1(A)に示すように、放射状に溝11が設けら
れている。この溝11は、その放射状の中心が樹脂板1
0の中心、つまり完成されたフレネルレンズの同心円の
中心と一致するように形成されている。溝11の深さ
は、0.1mm程度とするのが好ましい。なお、図1
(A)では、溝11は、中心から8つの方向へ延びるよ
うに形成されているが、これに限定されず、任意の数の
方向へ延びるように構成することができる。
【0017】次に、上記のように構成されるレンズ材料
としての樹脂板10を用いて、熱プレス製法によりフレ
ネルレンズを製造する工程を説明する。この実施の形態
に係るフレネルレンズの製造工程は、レンズ材料加工工
程、加熱工程、加圧工程、冷却工程、脱型工程及びカッ
ト工程から構成されている。以下、工程毎に順を追って
説明する。
【0018】(1)レンズ材料加工工程:このレンズ材
料加工工程では、レンズ材料としての樹脂板10の表面
に、図1(A)に示すように、0.1mm程度のスリッ
ト状の溝11が中心から8方向へ延びるように形成す
る。そして、金型の凹凸が存在する面と樹脂板10の溝
11が形成された面とが対向するようにして、金型の上
に樹脂板10を載置し、更にその上にフレネルレンズの
裏面を平滑にするための鏡面板を載置する。
【0019】(2)加熱工程:この加熱工程では、金型
と鏡面板とに挟持された樹脂板10が加熱される。これ
により樹脂板が軟化し、プレス成形に適した状態にされ
る。
【0020】(3)加圧工程:この加熱が終了すると、
図示しないプレス機により、金型と鏡面板とに挟持され
た樹脂板10が、数十Kg/cm2の圧力で加圧され
る。この際、金型と樹脂板10との間にできるキャビテ
ィ内の空気は、樹脂板10に形成された溝11を通って
外部に排出される。これにより、軟化された樹脂板10
が、キャビティが形成されることなく金型の細部まで入
り込む。従って、金型の表面形状が精密に樹脂板10に
転写され、金型の表面形状が良好に再現される。
【0021】また、プレス機による加圧が継続されるこ
とにより、樹脂板10に形成された溝11は該樹脂板1
0自身に吸収されて消滅する。従って、転写により製造
されるフレネルレンズに溝11の痕跡が残ることはな
い。
【0022】(4)冷却工程:この冷却工程では、金型
と鏡面板とに挟持された樹脂板10が70〜80゜Cま
で冷却される。これにより、樹脂板10が固化し、表面
が金型の逆型に成形され、裏面が鏡面に成形されたフレ
ネルレンズが製造される。
【0023】(5)脱型工程:この脱型工程では、上記
冷却工程で70〜80゜Cに冷却されることにより成形
されたフレネルレンズが金型から剥離される。
【0024】(6)カット工程:上記フレネルレンズの
製造装置から取り外されたフレネルレンズが所望の大き
さにカットされる。これにより、最終製品としてのフレ
ネルレンズが製造される。
【0025】以上説明した実施の形態によれば、レンズ
材料としての樹脂板10の表面にスリット状の溝11を
形成し、この溝11が形成された面を金型の表面に対向
させてプレス成形するようにしたので、数十Kg/cm
2といった小さい圧力で加圧するにも拘わらず、金型の
表面形状を精密に転写できる。
【0026】なお、上述した実施の形態では、正方形の
フレネルレンズを製造する場合を例に挙げて説明した
が、本発明は、正方形に限らず、任意の形状のフレネル
レンズを製造する場合に適用できる。
【0027】また、上述した実施の形態では、同心円の
山を有するフレネルレンズを製造する場合を説明した
が、これに限らず任意の形状の山を有するフレネルレン
ズを製造する場合にも適用できる。
【0028】更に、上述した実施の形態では、フレネル
レンズを製造する方法について説明したが、本発明は、
フレネルレンズ以外の種々のレンズの製造に使用できる
ことは勿論、プレス工程を必要とするレンズ以外の物を
製造するのに使用することもできる。
【0029】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
製造されるフレネルレンズの表面形状に拘わらず、しか
もプレス工程における加圧力が小さいにも拘わらず金型
の表面形状を精密に転写できるフレネルレンズの製造方
法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るフレネルレンズの製
造方法によって製造されるフレネルレンズの構造を示す
図である。
【符号の説明】
10 樹脂板 11 溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 雅彦 埼玉県狭山市新狭山1丁目10番地1 ホン ダエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4F204 AH74 FA01 FB01 FH18 FQ01 FW26

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レンズ材料の表面にスリット状の溝を形成
    する溝形成工程と、 前記溝が形成されたレンズ材料を金型にプレスするプレ
    ス工程と、 前記プレスにより成形されたレンズ材料を前記金型から
    脱型し、以てフレネルレンズを製造する脱型工程、とを
    備えたフレネルレンズの製造方法。
  2. 【請求項2】前記溝形成工程では、前記スリット状の溝
    を放射状に形成する請求項1に記載のフレネルレンズの
    製造方法。
JP11226736A 1999-08-10 1999-08-10 フレネルレンズの製造方法 Withdrawn JP2001047453A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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