JP2001046664A

JP2001046664A - 遊技機

Info

Publication number: JP2001046664A
Application number: JP11227156A
Authority: JP
Inventors: Takatoshi Takemoto; 孝俊武本
Original assignee: Ace Denken KK
Current assignee: Ace Denken KK
Priority date: 1999-08-11
Filing date: 1999-08-11
Publication date: 2001-02-20

Abstract

(57)【要約】【課題】遊技者が落胆するような場面が続いた場合に、
逆に遊技者に大当たりへの期待感を与えることができ、
遊技におけるスリルと興奮を増大させて、遊技全体にお
ける興趣を高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】確率変更手段１１４の制御により、遊技中
における入賞状況に応じて、該入賞状況が遊技者側にと
って不利なほど、可変表示装置３０での画像遊技で大当
たり表示となる確率が高めに変動される。また、大当た
り表示となる確率は可変表示装置３０に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、遊技盤面上に球を
打ち出す遊技で所定の始動条件が成立すると、各種図柄
を用いた画像遊技を実行し、該画像遊技の結果が所定の
大当たり表示に相当すると、遊技者に有利な特賞を発生
させる遊技機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の遊技機としては、様々な
機種のパチンコ機が知られている。パチンコ機の遊技盤
面上には、その機種を定めると共に遊技性を高めるため
のメイン役物が配設されている。代表的なメイン役物と
しては、液晶画面等からなる可変表示装置があり、かか
る可変表示装置を備えたものは一般にフィーバー機と称
され、広く普及していた。

【０００３】前記フィーバー機では、遊技盤面上に設け
られた始動入賞口に球が入賞すると、前記可変表示装置
に各種図柄がスクロール表示される。そして、スクロー
ル停止後の図柄の組み合わせが大当たり表示に確定する
と、特賞（いわゆるフィーバー）が発生するようになっ
ていた。ここで特賞とは、通常は遊技盤面上に設けられ
た可変入賞口が所定回数を限度に繰り返し開閉するもの
である。

【０００４】前記可変表示装置は、一般には横一列に並
ぶ３つの表示欄を有し、各表示欄に停止表示された図柄
が、例えば「７，７，７」の如く総て同一図柄が揃う
と、大当たりとなって特賞が発生する。前記スクロール
表示の途中で、１つの表示欄だけ残して他の表示欄に停
止した図柄が一致するリーチ表示となった場合、前記大
当たりへの期待感が高まっていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た一般のフィーバー機では、前記スクロール表示の結果
が大当たり表示となる、すなわち特賞が発生するのは、
ソフトウェア制御により確率上稀であるように一律に設
定されていた。さらに遊技初心者の場合、たまにしかス
クロール表示が実行されないため、結局大当たりを得る
機会は非常に少ないものとなり、不利な遊技者にはより
不利な状況となり、気分をすこぶる害してしまうおそれ
があった。

【０００６】本発明は、以上のような従来技術が有する
問題点に着目してなされたもので、遊技者が落胆するよ
うな場面が続いた場合に、逆に遊技者に大当たりへの期
待感を与えることができ、遊技におけるスリルと興奮を
増大させて、遊技全体における興趣を高めることができ
る遊技機を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に
存する。［１］遊技盤面（１１）上に球を打ち出す遊技で所定の
始動条件が成立すると、各種図柄を用いた画像遊技を実
行し、該画像遊技の結果が所定の大当たり表示に相当す
ると、遊技者に有利な特賞を発生させる遊技機（１０）
において、前記画像遊技を表示可能であり遊技盤面（１
１）上に配設される可変表示装置（３０）と、前記画像
遊技ないし特賞発生を少なくとも制御する遊技制御装置
（１００）とを有し、前記遊技制御装置（１００）は、
遊技中における入賞状況に応じて、前記画像遊技で大当
たり表示が確定する所定確率を適宜変更することを特徴
とする遊技機（１０）。

【０００８】［２］前記遊技制御装置（１００）は、抽
選実行手段（１１１）と、確率変更手段（１１４）と、
画像遊技実行手段（１１３）と、特賞生成手段（１１
５）とを有し、前記抽選実行手段（１１１）は、遊技中
に所定の始動条件が成立したことに起因して、乱数を用
いた無作為抽選を実行し、前記確率変更手段（１１４）
は、遊技中における入賞状況に応じて、前記抽選実行手
段（１１１）による抽選で当たりの出る確率を適宜変更
し、前記画像遊技実行手段（１１３）は、前記抽選実行
手段（１１１）の抽選結果に応じて、前記可変表示装置
（３０）で各種図柄を用いた画像遊技を実行し、前記特
賞生成手段（１１５）は、前記抽選実行手段（１１１）
の抽選結果が当たりとなった場合に、前記画像遊技の結
果が大当たり表示に確定した後、前記特賞を発生させる
ことを特徴とする［１］記載の遊技機（１０）。

【０００９】［３］前記遊技制御装置（１００）は入賞
状況判別手段（１１６）も有し、前記入賞状況判別手段
（１１６）は、前記始動条件の成立回数を遊技機（１
０）の稼働時間で除算して、単位時間当たりの始動条件
の成立回数である単位始動数を算出し、前記確率変更手
段（１１４）は、遊技中の入賞状況として前記単位始動
数に応じて、前記抽選実行手段（１１１）による抽選で
当たりの出る確率を適宜変更することを特徴とする
［２］記載の遊技機（１０）。

【００１０】［４］前記遊技制御装置（１００）は入賞
状況判別手段（１１６）も有し、前記入賞状況判別手段
（１１６）は、前記始動条件の成立回数を特賞発生回数
で除算して、１回当たりの特賞発生に要する始動条件の
成立回数である必要始動数を算出し、前記確率変更手段
（１１４）は、遊技中の入賞状況として前記必要始動数
に応じて、前記抽選実行手段（１１１）による抽選で当
たりの出る確率を適宜変更することを特徴とする［２］
記載の遊技機（１０）。

【００１１】［５］前記遊技制御装置（１００）は入賞
状況判別手段（１１６）も有し、前記入賞状況判別手段
（１１６）は、前記始動条件の成立回数を遊技機（１
０）の稼働時間で除算して、単位時間当たりの始動条件
の成立回数である単位始動数と、前記始動条件の成立回
数を特賞発生回数で除算して、１回当たりの特賞発生に
要する始動条件の成立回数である必要始動数とをそれぞ
れ算出し、前記確率変更手段（１１４）は、遊技中の入
賞状況として前記単位始動数と前記必要始動数との組み
合わせに応じて、前記抽選実行手段（１１１）による抽
選で当たりの出る確率を適宜変更することを特徴とする
［２］記載の遊技機（１０）。

【００１２】［６］遊技中の入賞状況に応じて、該入賞
状況が遊技者側にとって不利なほど、前記画像遊技の結
果が大当たり表示に確定する確率を高く変動させること
を特徴とする［１］，［２］，［３］，［４］または
［５］記載の遊技機（１０）。

【００１３】［７］前記画像遊技の結果が大当たり表示
に確定する確率を、遊技盤面（１１）上の一部に目視可
能に表示することを特徴とする［１］，［２］，
［３］，［４］，［５］または［６］記載の遊技機（１
０）。

【００１４】［８］前記画像遊技の結果が大当たり表示
に確定する確率を、前記可変表示装置（３０）の一部に
パワーメーターを模して表示することを特徴とする
［７］記載の遊技機（１０）。

【００１５】［９］前記画像遊技の結果が大当たり表示
に確定する確率を、前記可変表示装置（３０）の一部に
特別な図柄によって表示することを特徴とする［７］記
載の遊技機（１０）。

【００１６】［１０］当日における入賞状況を、遊技盤
面（１１）上の一部に目視可能に表示することを特徴と
する［１］，［２］，［３］，［４］，［５］，
［６］，［７］，［８］または［９］記載の遊技機（１
０）。

【００１７】［１１］前記当日における入賞状況とし
て、遊技中における始動条件の成立回数と、特賞発生回
数と、稼働時間のそれぞれ合計を、前記可変表示装置
（３０）の一部に表示することを特徴とする［１０］記
載の遊技機（１０）。

【００１８】［１２］前記可変表示装置（３０）は、各
種図柄をそれぞれ表示可能な複数の表示枠を備え、各表
示枠をマトリックス状に並べて成り、前記画像遊技は、
前記各表示枠ごとに各種図柄が入れ替わり変化した後に
順次停止するものであり、前記各表示枠が同数ずつ並ぶ
何れかのライン上に停止した図柄が、総て同一種類に揃
った状態が前記大当たり表示に相当することを特徴とす
る［１］，［２］，［３］，［４］，［５］，［６］，
［７］，［８］，［９］，［１０］または［１１］記載
の遊技機（１０）。

【００１９】［１３］前記遊技盤面（１１）上に可変入
賞装置（５０）を設け、前記可変入賞装置（５０）は、
その入賞口を開閉可能な可動板（５１）を有して成り、
該可動板（５１）は通常は閉状態に維持され、前記可動
板（５１）を、所定回数を限度に繰り返し開閉させて、
前記特賞とすることを特徴とする［１］，［２］，
［３］，［４］，［５］，［６］，［７］，［８］，
［９］，［１０］，［１１］または［１２］記載の遊技
機（１０）。

【００２０】［１４］前記遊技盤面（１１）上に始動入
賞口（２０）を設け、前記始動入賞口（２０）に球が入
賞することを、前記始動条件に設定したことを特徴とす
る［１］，［２］，［３］，［４］，［５］，［６］，
［７］，［８］，［９］，［１０］，［１１］，［１
２］または［１３］記載の遊技機（１０）。

【００２１】次に前述した解決手段に基づく作用を説明
する。本発明に係る遊技機（１０）によれば、遊技盤面
（１１）上に球を打ち出す遊技で始動条件がうまく成立
すると、それに基づき可変表示装置（３０）で画像遊技
が実行される。ここで画像遊技は、各種図柄を用いた様
々な内容のものが考えられる。

【００２２】例えば、前記可変表示装置（３０）を、各
種図柄を表示し得る表示枠をマトリクス状に配置したも
のとし、各表示枠ごとに図柄をスクロール表示し、その
停止後に各表示枠が同数ずつ並ぶ縦、横、斜め等の何れ
かのライン上で、総て同一の図柄が揃った場合を大当た
り表示とすれば、スロットマシンと同様の内容となり、
遊技者にとってなじみやすく、容易に画像遊技の内容を
理解することができる。

【００２３】画像遊技の結果が、予め定めた大当たり表
示に確定した場合には、遊技者に有利な特賞が発生す
る。ここで特賞は、いわゆる確率変動や時短モード等と
様々な形態が考えられるが、例えば、前記可変入賞装置
（５０）の可動板（５１）を所定回数を上限として繰り
返し開閉させるようにすれば、通常より相対的に高い確
率での入賞の機会を明快かつ簡単に付与することができ
る。

【００２４】前記画像遊技の結果が大当たり表示となる
確率は、遊技制御装置（１００）により、遊技中におけ
る入賞状況に応じて適宜変更される。例えば、前記入賞
状況が遊技者側にとって不利なほど、前記画像遊技の結
果が大当たり表示に確定する確率を高く変動させるとよ
い。

【００２５】それにより、遊技者が落胆するような場面
が続いた場合に、逆に遊技者に大当たりへの期待感を与
えることができ、遊技におけるスリルと興奮を増大させ
て、遊技全体における興趣を高めることができ、遊技初
心者でも十分に遊技を楽しむことができる。

【００２６】前記画像遊技ないし特賞発生に至る一連の
遊技過程は、遊技制御装置（１００）によって制御され
る。ここで遊技制御装置（１００）を、前記［２］項に
記載したように、各機能の手段ごとに区分けして構成す
るとよい。

【００２７】かかる場合、遊技中に所定の始動条件が成
立すると、それに基づき抽選実行手段（１１１）が乱数
を用いた無作為抽選を実行する。かかる抽選実行に基づ
き、可変表示装置（３０）では画像遊技が開始され、ま
た抽選結果に基づき、画像遊技の内容ないし特賞発生の
有無が決定される。

【００２８】また、前記確率変更手段（１１４）は、遊
技中の入賞状況に応じて、例えば入賞状況が遊技者側に
とって不利なほど、前記抽選実行手段（１１１）による
抽選で大当たりの出る確率を例えば高く変動させること
になる。

【００２９】また、遊技制御装置（１００）の入賞状況
判別手段（１１６）によって、始動条件の成立回数を遊
技機（１０）の稼働時間で除算して、単位時間当たりの
始動条件の成立回数である単位始動数を算出し、この単
位始動数に応じて、前記抽選実行手段（１１１）による
抽選で当たりの出る確率を適宜変更するようにしてもよ
い。

【００３０】また、入賞状況判別手段（１１６）によっ
て、始動条件の成立回数を特賞発生回数で除算して、１
回当たりの特賞発生に要する始動条件の成立回数である
必要始動数を算出し、この必要始動数に応じて、前記抽
選実行手段（１１１）による抽選で当たりの出る確率を
適宜変更するようにしてもよい。さらにまた、前記単位
始動数と必要始動数との組み合わせに応じて、前記確率
を変更するようにしても面白い。

【００３１】また、前記画像遊技の結果が大当たり表示
に確定する確率を、遊技盤面（１１）上の一部に目視可
能に表示すれば、遊技者は大当たりの出る可能性を客観
的に判断することができ、主観的な期待感をもとに多額
の投資を行ってまで、遊技を継続するような事態を低減
することができる。

【００３２】ここで大当たりの出る確率は、前記可変表
示装置（３０）の一部を利用して、数値そのもので表示
してもよいが、例えばパワーメーターを模して表示した
り、特別な図柄によって表示してもよい。そうすれば、
大当たりの出る確率がどの程度であるかを、容易かつ直
感的に遊技者は認識することができる。

【００３３】さらにまた、遊技機（１０）の当日におけ
る入賞状況を、遊技盤面（１１）上の一部に目視可能に
表示すれば、遊技者は台選びの目安として有効に利用す
ることができる。ここで当日における入賞状況として、
例えば遊技中における始動条件の成立回数と、特賞発生
回数と、稼働時間のそれぞれの合計等が有効な情報に相
当する。

【００３４】さらにまた、前記始動条件として様々な条
件が考えられるが、例えば、遊技盤面（１１）上に、球
が入賞し得る状態に始動入賞口（２０）を設けておき、
該始動入賞口（２０）に球が入賞することを前記始動条
件としてもよい。かかる場合、遊技者の技量に応じて条
件を満たすことが可能となるため、射幸心を満足させる
ことができる。

【００３５】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明を代表
する実施の形態を説明する。図１〜図９は本発明の一実
施の形態に係る遊技機１０を示している。本実施の形態
に係る遊技機１０は、遊技盤面１１上に球を打ち出す遊
技で所定の条件が成立すると、遊技者に有利な特賞が発
生するパチンコ機である。本パチンコ機はいわゆるフィ
ーバー機であるが、他の機種のパチンコ機等に適用して
もよい。

【００３６】図２に示すように、遊技機１０の機体正面
の下部右端には、回転操作式のハンドル１２が設けられ
ている。このハンドル１２を、球の打ち出し力に応じた
角度だけ回転させることにより、機体中の発射装置（図
示せず）が駆動して、球が１個ずつ遊技盤面１１上に打
ち出されるように構成されている。

【００３７】遊技に供する貸出球や賞球は、機体前面に
設けられた上皿１３に貯留される。また、上皿１３の下
側には、特賞で多量の球が払い出された場合に、上皿１
３から溢れた球を受け入れる下皿１４が設けられてい
る。なお、下皿１４には、その下方に設置された玉箱
（図示せず）に球を落とす球抜きレバー１４ａが設けら
れている。

【００３８】遊技盤面１１の前面は、該遊技盤面１１と
の間に球を移動させる空間を形成するガラス扉で覆われ
ている。遊技盤面１１の外縁には、ハンドル１２の回転
操作により打ち出された球を、遊技盤面１１の鉛直方向
の上方位置へ送り出すためのガイドレール１１ａが設け
られている。

【００３９】遊技盤面１１の略中央には、可変表示装置
３０と保留球表示装置４０が配設されている。これらは
一体化された１つのメイン役物として構成されている。
また、保留球表示装置４０の下方には始動入賞口２０が
配設され、さらにその下方には可変入賞装置５０が配設
されている。

【００４０】その他、遊技盤面１１上には、打ち出され
た球の落下速度、あるいは方向を変化させるための数多
の障害釘や、風車１５等の各種役物も適所に設けられて
いる。また、遊技盤面１１の最下部には、入賞しなかっ
た球を回収するためのアウト口１７が設けられている。

【００４１】遊技盤面１１の上方には、各種遊技状態等
を表示し、遊技の面白味を増加させるための表示ランプ
１８が設けられている。また、遊技盤面１１の裏側に
は、遊技状態を集中管理する遊技制御装置１００（図１
参照）が設けられている。遊技制御装置１００について
詳しくは後述する。

【００４２】図２に示す始動入賞口２０は、一般に始動
チャッカーと称されるものであり、遊技盤面１１上に球
が入賞し得る状態に設けられている。この始動入賞口２
０に球が入賞することが、後述する画像遊技が実行され
るための始動条件として設定されている。また、始動入
賞口２０は開閉可能な一対の可動片を有し、いわゆるチ
ューリップ型役物として構成されている。

【００４３】図１に示すように始動入賞口２０は、球の
入賞を検知する始動入賞検知スイッチ２１を内部に備え
ている。始動入賞検知スイッチ２１は入賞球を検知して
ＯＮになると、始動入賞信号を遊技制御装置１００に出
力するように設定されている。始動入賞検知スイッチ２
１は、例えば光センサ、近接センサ、あるいは磁気セン
サ等の各種センサにより構成すればよい。

【００４４】図２に示すように可変表示装置３０は、画
像遊技を表示するメイン画面３０ａや、画像遊技の結果
が大当たり表示に確定する確率を表示するサブ画面３０
ｂ、それに当日における入賞状況を表示するサブ画面３
０ｃを備え、具体的にはカラー液晶ディスプレイから構
成されている。ただし、可変表示装置３０はこれに限ら
れるものではなく、モノクロ液晶ディスプレイはもちろ
んのこと、蛍光表示管やブラウン管（ＣＲＴ）等を用い
て構成してもよい。

【００４５】図４に示すように、可変表示装置３０のメ
イン画面３０ａは、各種図柄をそれぞれ表示可能な複数
の表示枠３１を備え、各表示枠３１は複数の行と列から
成るマトリクス状に配置されている。詳しく言えば、合
計９個の表示枠３１が縦３行と横３列から成るマトリク
ス状に配置されている。

【００４６】可変表示装置３０では、前記始動入賞口２
０に球が入賞する度に、図５（ａ）に示すように、各表
示枠３１ごとに各種図柄が上から下へと入れ替わるよう
スクロール変化した後、１つずつ任意の図柄が停止する
内容の画像遊技が表示される。ここで図柄としては、数
字、文字、記号、シンボル等の各種図柄が予め用意され
ている。

【００４７】前記画像遊技では、各表示枠３１が縦、
横、斜めに３個ずつ並ぶ何れかのライン上で、例えば図
５（ｂ）に示すように、最後に停止する図柄を１つ残し
て、既に停止した２つの図柄が互いに一致する状態がリ
ーチ表示に相当する。

【００４８】前記リーチ表示が出現した際、かかる表示
自体とは別に、報知手段であるスピーカー７０に（図１
参照）よって、音声によりリーチ表示が出現した旨が報
知されるように設定されている。また、図５（ｃ）に示
すように、前記リーチ表示を経て何れかのライン上で停
止した図柄が全部同一に揃った状態が大当たり表示に相
当する。

【００４９】このような大当たり表示が確定した場合に
は、後述する可変入賞装置５０が所定回数を限度に繰り
返し開閉する特賞が発生するように設定されている。な
お、図５（ｄ）に示すように、何れかのライン上でも、
同一図柄が結局３つ揃わなかった状態はハズレ表示に相
当する。

【００５０】可変表示装置３０のサブ画面３０ｂは、前
記画像遊技の結果が大当たり表示に確定する確率を表示
する部位である。画像遊技で大当たり表示が確定する確
率は、後述するが遊技中における入賞状況に応じて、３
段階のうち何れかに適宜変更されるようになっている。

【００５１】サブ画面３０ｂにて前記確率は、３種類の
確率をそれぞれ丸で囲んだ特別な図柄の何れか１つを点
灯させることで表示される。また、前記確率はパワーメ
ーターを模して表示される。該パワーメーターでは、グ
ラフが右側へ伸びるほど高確率であることを表示するよ
うになっている。

【００５２】もう一方のサブ画面３０ｃは、その遊技機
１０における当日の入賞状況を表示する部位である。具
体的には入賞状況として、遊技中における始動条件の成
立回数（始動入賞口２０への入賞数）、特賞発生回数、
それに遊技機１０の稼働時間の各合計が、それぞれ数字
で表示されるようになっている。

【００５３】図２に示す保留球表示装置４０は、可変表
示装置３０での画像遊技中ないし特賞発生中に、始動入
賞口２０に球が入賞した際、未実行となる画像遊技の保
留回数を表示するものである。この保留球表示装置４０
は、後述する遊技制御装置１００からの信号に基づき、
遊技制御装置１００に記憶された前記保留回数を表示す
るよう設定されている。

【００５４】図４に示すように保留球表示装置４０は、
４個の保留ランプ４１，４１…を有し、未実行の画像遊
技は４回まで保留可能となっている。すなわち、保留回
数に相当する数の保留ランプ４１が点灯すべく制御され
る。保留されていた画像遊技が実行された場合、その実
行回数が前記保留回数から減算されて遊技制御装置１０
０に更新記憶され、その回数が保留球表示装置４０に新
たに表示される。

【００５５】図２に示す可変入賞装置５０は、一般に大
口入賞口（アタッカー）と称されるものであり、ソレノ
イド５２により開閉駆動する可動板５１を備えている。
可変入賞装置５０は、前記画像遊技で大当たり表示とな
った際、遊技制御装置１００からの信号に基づき、特賞
を演出するように制御される。ここで特賞とは、可動板
５１が所定時間（例えば２９秒）に亘って開いた後、短
時間（例えば２〜３秒）だけ閉じるという開閉動作が、
所定ラウンド回数（例えば１６回）を限度に繰り返し実
行される状態である。

【００５６】図１に示すように、可変入賞装置５０の内
部には、入賞した球を検出する入賞検出スイッチ５３が
設けられている。この入賞検出スイッチ５３からの信号
を元に、前記各ラウンドごとに所定数（例えば１０個）
の入賞球が入賞計数機５４で計数された時点で、可動板
５１は継続して開く所定時間が経過する前であっても、
いったん閉じるように制御される。

【００５７】また、可変入賞装置５０の内部にはＶ入賞
口５５も設けられており、各ラウンドごとに、Ｖ入賞口
５５へ入賞することが、次ラウンドに移行するための継
続条件となっている。Ｖ入賞口５５への球の入賞は、Ｖ
入賞検出スイッチ５６によって検知される。

【００５８】図１に示すように、遊技制御装置１００
は、遊技機１０全体の動作を集中管理するものであり、
ＣＰＵ１１０、ＲＯＭ１２０、ＲＡＭ１３０等を含むマ
イクロコンピューターから成る。遊技制御装置１００は
ユニット化されており、遊技盤面１１の裏側等の機体内
に取り付けられる。

【００５９】前記ＣＰＵ１１０は機能的には、抽選実行
手段１１１、権利保留手段１１２、画像遊技実行手段１
１３、確率変更手段１１４、特賞生成手段１１５、入賞
状況判別手段１１６、それに入賞状況表示手段１１７等
を具備している。なお、遊技制御装置１００は、その出
力部１４０から構内情報通信網（ＬＡＮ）を介して、遊
技場内の各種機器の動作や運営を集中的に制御するホー
ル管理端末機２００（図３参照）等にも接続されてい
る。

【００６０】抽選実行手段１１１は、前記始動条件が成
立する、すなわち前記始動入賞口２０に球が入賞するこ
とに起因して、乱数を用いた無作為抽選を実行し、図柄
乱数を生成するものである。ここで図柄乱数は、前記画
像遊技で大当たり表示となるか否かを決定する因子であ
る。

【００６１】抽選実行手段１１１から出力される図柄乱
数に関する信号は、いったんＲＡＭ１３０に保存された
後、確率変更手段１１４や特賞生成手段１１５へ入力さ
れる。抽選実行手段１１１で用いる図柄乱数テーブル１
〜３（図６）はＲＯＭ１２０に格納されており、それぞ
れの図柄乱数テーブル１〜３ごとに、図柄乱数が当たり
ハズレに相当する確率は予め設定されている。これにつ
いては後述する。

【００６２】権利保留手段１１２は、前記始動入賞口２
０に球が入賞した際、前記画像遊技中ないし特賞発生中
であるか否かを判断し、これらの最中であった場合に、
前記抽選実行手段１１１で抽選された図柄乱数に基づく
新たな画像遊技の実行を一時保留する制御を行うもので
ある。

【００６３】ここで保留された図柄乱数、すなわち画像
遊技の実行権利の数は、同じく権利保留手段１１２の制
御に基づいて、最大４個まで保留球表示装置４０に表示
される。具体的には、保留された実行権利（図柄乱数）
の数は、保留球表示装置４０における保留ランプ４１の
点灯個数で表示されることになる。

【００６４】画像遊技実行手段１１３は、始動入賞口２
０に球が入賞した場合に、図４に示すメイン画面３０ａ
の各表示枠３１ごとに、それぞれ各種図柄が入れ替わる
よう変化した後に、何れかの図柄が停止する画像遊技を
実行するものである。詳しく言えば画像遊技実行手段１
１３は、ＲＡＭ１３０にいったん保存された図柄乱数に
基づいて、画像遊技を実行することになる。

【００６５】画像遊技の表示内容は、前記図柄乱数に応
じて、リーチ表示を経た大当たり表示や、これ以外のハ
ズレ表示に対応した様々な図柄の組み合わせが停止表示
されるように予めプログラムされている。なお、停止図
柄の組み合わせパターンは、ＲＯＭ１２０に格納された
表示制御プログラムデータに予め登録されている。

【００６６】特賞生成手段１１５は、前記図柄変動遊技
の結果が大当たり表示となった場合、詳しくは、抽選実
行手段１１１の抽選結果が大当たりの場合に、特賞を発
生させる制御を実行するものである。

【００６７】ここで特賞とは、可変入賞装置５０の可動
板５１が最大１６ラウンドまで繰り返し開閉することで
ある。特賞生成手段１１５には、遊技制御プログラムに
従って、可変入賞装置５０のソレノイド５２を駆動する
ためのソレノイド回路が含まれている。

【００６８】入賞状況判別手段１１６は、前記始動条件
の成立回数を遊技機１０の稼働時間で除算して、単位時
間当たり（分単位）の始動条件の成立回数である単位始
動数を算出するものである。また、特賞生成手段１１５
は、前記始動条件の成立回数を特賞発生回数で除算し
て、１回当たりの特賞発生に要する始動条件の成立回数
である必要始動数も算出する。

【００６９】前記始動条件の成立回数は、始動入賞口２
０への球の入賞数であり、始動入賞検知スイッチ２１の
始動入賞信号に基づきカウントされる。また、特賞発生
回数は、前記特賞生成手段１１５からの特賞発生信号に
基づきカウントとされる。また、稼働時間はハンドル１
２の操作時間から求められる。

【００７０】前記単位始動数（単位：回／分）は、その
値が小さいほど遊技者側にとって不利な状況となり、そ
の値が１７以上で２０以下の場合が「条件１」で、１６
以下の場合が「条件２」と定められている。

【００７１】一方、前記必要始動数（単位：回）は、そ
の値が大きいほど遊技者側にとって不利な状況となり、
その値が７００以上の場合が「条件３」で、５００以上
で７００未満の場合が「条件４」と定められている。

【００７２】入賞状況表示手段１１７は、当日における
入賞状況として、遊技中における始動条件の成立回数
と、特賞発生回数と、稼働時間のそれぞれ合計を、前記
可変表示装置３０のサブ画面３０ｃに表示させるもので
ある。これらの情報は、例えばリアルタイムで随時加算
するように表示するとよい。

【００７３】確率変更手段１１４は、遊技中の入賞状況
である前記単位始動数と必要始動数との組み合わせに応
じて、前記抽選実行手段１１１による抽選で当たりの出
る確率を変更する制御を実行するものである。ここで前
記単位始動数と必要始動数に関するデータは、前記入賞
状況判別手段１１６から入力される。

【００７４】詳しく言えば、確率変更手段１１４は、前
記抽選実行手段１１１が使用する図柄乱数テーブル１〜
３（図６）を変更することで、画像遊技の結果が大当た
り表示となる確率を変動させる。抽選実行手段１１１で
は通常は、図柄乱数テーブル１（確率１／４２７）を用
いた抽選が実行されるように初期設定されている。とこ
ろが、前記条件１と条件４が同時に充足されると、確率
変更手段１１４の指令に基づき抽選実行手段１１１は、
図柄乱数テーブル２（確率１／３６４）を用いた抽選を
実行するように設定されている。

【００７５】また、前記条件２と条件３が同時に充足さ
れると、確率変更手段１１４の指令に基づき抽選実行手
段１１１は、図柄乱数テーブル３（確率１／２５１）を
用いた抽選を実行するように設定されている。前記各条
件１〜４の組み合わせを満たさなくなった場合には、当
該時点で当たりの出る確率は初期設定である４２７分の
１（図柄乱数テーブル１）に戻されるようになってい
る。

【００７６】このように本実施の形態では、確率変更手
段１１４の制御により、遊技中の入賞状況に応じて、該
入賞状況が遊技者側にとって不利なほど、前記画像遊技
の結果が大当たり表示に確定する確率が高く変動するよ
うになっている。なお、前述した条件１〜４やその組み
合わせは、前述した数値に限定されるものではなく適宜
設定すればよい。

【００７７】さらにまた、確率変更手段１１４で設定さ
れた現時点における当たり確率は、同じく確率変更手段
１１４の制御によって、可変表示装置３０のサブ画面３
０ｂに出力表示されるように設定されている。かかる確
率は、前述したがパワーメーターを模して表示されると
共に、特別な図柄によっても表示される。

【００７８】前記遊技制御装置１００のＲＯＭ１２０に
は、可変入賞装置５０等を制御する遊技制御プログラム
データや、可変表示装置３０の表示内容に関する表示制
御プログラムデータ、それに各種役物への入賞を演出す
る表示ランプ１８の点灯パターン、スピーカー７０から
の音声の発生パターン等、固定データが格納されてい
る。前記ＲＡＭ１３０は、各種入賞口からの信号を含む
遊技に関する入賞データ等を一時的に記憶するものであ
る。

【００７９】また、図１に示すように、遊技機１０内部
には賞球払出手段６０も設けられている。賞球払出手段
６０は、賞球払出計数機６１と、各入賞口ごとに所定の
賞球数を設定する払出設定手段６２と、賞球数を計数す
る演算手段６３を具備して成る。賞球払出手段６０も信
号線を介して、前記遊技制御装置１００のＣＰＵ１１０
に接続されている。

【００８０】図３は、本実施の形態に係る遊技機１０を
含む遊技管理装置のシステム構成図である。かかる遊技
管理装置は、ＬＯＮ（ＬｏｃａｌＯｐｅｒａｔｉｎｇ
Ｎｅｔｗｏｒｋ：エシャロン社登録商標）技術を応用
した分散型ネットワークとして構築されている。

【００８１】遊技島内には、中継器としての台コントロ
ーラ１５０が複数設置され、各台コントローラ１５０
に、前記遊技機１０や遊技球貸出装置２等が接続されて
いる。台コントローラ１５０は、対応する遊技機１０等
の各種動作や信号の送受信を検知、監視、制御するもの
である。

【００８２】台コントローラ１５０には、遊技機１０の
出力部５４から各種情報が直接入力される。各台コント
ローラ１５０は、ＨＡＬＬ−ＢＵＳを介して、ゲートウ
ェイを兼ねた島コントローラ３に接続されている。島コ
ントローラ３は、対応する遊技島１内の設備機器である
遊技機１０等の各データを一時集積、記憶するものであ
る。

【００８３】前記島コントローラ３はＬＡＮと接続さ
れ、該ＬＡＮに、ホール管理端末機２００や情報表示端
末機３００等がそれぞれ接続されている。これらの各種
装置には、ディスプレイ（ＣＲＴ）、プリンタ、モデ
ム、音声出力装置等が更に接続されている。

【００８４】次に遊技機１０の作用を説明する。図２に
おいて、遊技者はハンドル１２を回転操作して、遊技盤
面１１上に球を打ち出して遊技を行う。先ず図７に示す
フローチャートにおいて、打ち出された球が始動入賞口
２０にうまく入賞すると（Ｓ１１１でＹ）、始動入賞検
知スイッチ２１から始動入賞信号が遊技制御装置１００
へ出力される。この信号を抽選実行手段１１１が受ける
と、乱数を用いた抽選が実行される（Ｓ１１２）。

【００８５】抽選実行手段１１１は、前記確率変更手段
１１４からの指令に基づき選択した図６中の図柄乱数テ
ーブル１〜３の何れかを用いて抽選を実行する。詳しく
言えば、通常は前記条件１と条件４、または前記条件２
と条件３の組み合わせが同時に充足されることはなく、
図柄乱数テーブル１が選択されて大当たり表示となる確
率は４２７分の１となる。

【００８６】ところが、遊技者の負けが続いて不利な状
態になり、前記条件１と条件４が同時に充足されると、
確率変更手段１１４の指令に基づき抽選実行手段１１１
は、図柄乱数テーブル２を用いた抽選を実行し、大当た
り表示となる確率は３６４分の１となる。

【００８７】さらにまた、前記条件２と条件３が同時に
充足されると、確率変更手段１１４の指令に基づき抽選
実行手段１１１は、図柄乱数テーブル３を用いた抽選を
実行し、大当たり表示になる確率は２５１分の１とな
る。

【００８８】各条件１〜４の所定の組み合わせを満たす
か否かは、前記入賞状況判別手段１１６によって随時判
別され、その判断結果は確率変更手段１１４へ出力され
る。なお、前記各条件１〜４の組み合わせを満たさなく
なった場合には、当該時点で当たりの出る確率は初期設
定である４２７分の１（図柄乱数テーブル１）に戻され
る。

【００８９】このように画像遊技の結果が大当たり表示
となる確率は、遊技制御装置１００により、遊技中にお
ける入賞状況に応じて、該入賞状況が遊技者側にとって
不利なほど、前記画像遊技の結果が大当たり表示に確定
する確率が高く変動することになる。

【００９０】それにより、遊技者が落胆するような場面
が続いた場合に、逆に遊技者に大当たりへの期待感を与
えることができ、遊技におけるスリルと興奮を増大させ
て、遊技全体における興趣を高めることができ、遊技初
心者でも十分に遊技を楽しむことができる。

【００９１】また、前記乱数抽選が行われた場合、遊技
制御装置１００のＲＡＭ１３０に保存されている図柄乱
数（保留球と同義）が、保留球表示装置４０に表示し得
る限度数４個未満であるか否かが判別される（Ｓ１１３
でＹ）。

【００９２】ここで限度数４個未満であれば、最高４回
まで前記抽選結果である図柄乱数（画像遊技の実行権
利）が新たに保存される（Ｓ１１４）。このとき、図柄
乱数の保存個数、すなわち画像遊技の実行権利の保留回
数は、保留球表示装置４０の保留ランプ４１の点灯によ
って加算表示される（Ｓ１１５）。

【００９３】一方、図柄乱数が限度数４個まで保存され
ている状態で乱数抽選が行われても（Ｓ１１３でＮ）、
新たに図柄乱数が保存されることはなく、画像遊技の実
行権利は放棄される（Ｓ１１７）。その後、画像遊技の
実行権利が破棄された場合も含めて、前記始動入賞口２
０への入賞に基づく所定数の賞球が払い出される（Ｓ１
１６）。

【００９４】また、前記画像遊技の結果が大当たり表示
に確定する確率は、可変表示装置３０のサブ画面３０ｂ
に表示される。それにより、遊技者は大当たりの出る可
能性を客観的に判断することができ、主観的な期待感を
もとに多額の投資を行ってまで、遊技を継続するような
事態を低減することができる。

【００９５】図４に示すように、大当たりの出る確率
は、サブ画面３０ｂにてパワーメーターを模して表示さ
れると共に、特別な図柄によっても表示される。かかる
表示形態により、遊技者は大当たりの出る確率を容易か
つ直感的に認識することができる。

【００９６】さらにまた、遊技機の当日における入賞状
況も、可変表示装置３０のサブ画面３０ｃに表示される
ため、遊技者は台選びの目安として有効に利用すること
ができる。ここで当日における入賞状況として、図４に
示すように、遊技中における始動条件の成立回数と、特
賞発生回数と、稼働時間のそれぞれの合計が表示される
ことになる。

【００９７】次に図８に示すフローチャートにおいて、
画像遊技中ないし特賞発生中でなければ（Ｓ１２０で
Ｎ）、前述した画像遊技の実行権利が保留されているか
否かが判別される（Ｓ１２１）。

【００９８】ここで実行権利が保留されていた場合（Ｓ
１２１でＹ）、該実行権利に相当する図柄乱数がＲＡＭ
１３０から１つ読み込まれる（Ｓ１２２）。このとき、
保留球表示装置４０の保留ランプ４１が１つ消灯するこ
とで減算表示される（Ｓ１２３）。

【００９９】前記抽選結果である図柄乱数に応じて、先
ずは画像遊技実行手段１１３からの指令に基づき、図４
に示す可変表示装置３０のメイン画面３０ａ上で画像遊
技が開始される（Ｓ１２４）。かかる画像遊技では、図
５（ａ）に示すように、メイン画面３０ａ上の各表示枠
３１で、各種図柄が上から下へとスクロール表示され
る。

【０１００】図５（ｂ）,（ｃ）に示すように、画像遊
技の結果がリーチ表示を経て大当たり表示に確定した場
合には（Ｓ１２５でＹ）、前記抽選実行手段１１１で抽
選された当たり図柄乱数に基づき、特賞生成手段１１５
の制御によって特賞が発生する（Ｓ１２６）。

【０１０１】また、前記抽選実行手段１１１での抽選結
果がハズレであった場合には（Ｓ１２５でＮ）、図５
（ｄ）に示すように、結局ハズレ表示に確定する（Ｓ１
２８）。かかる場合は特賞が発生することはない。以上
のような遊技過程は、遊技者が遊技を終了するまで繰り
返される（Ｓ１２７）。

【０１０２】図９に示すフローチャートは、前記画像遊
技の結果が大当たり表示に確定した場合に実行される特
賞発生処理を示している。かかる処理では、先ず可変入
賞装置５０が開放される（Ｓ１３１）。

【０１０３】詳しくは、前記抽選実行手段１１１での抽
選された図柄乱数が大当たりの場合、これに基づき、特
賞生成手段１１５から可変入賞装置５０へ特賞信号が出
力される。すると、可変入賞装置５０のソレノイド５２
が駆動して、可動板５１を所定時間（例えば２９秒）に
亘って開く。

【０１０４】この可変入賞装置５０の開放中に、所定個
数、例えば１０個の入賞があったか否かが、入賞検出ス
イッチ５３からの入賞信号に基づき判別される（Ｓ１３
２）。ここで１０個の入賞があった場合（Ｓ１３２で
Ｙ）、特賞生成手段１１５からの信号に基づきソレノイ
ド５２が駆動し、可動板５１が所定時間（例えば２秒）
に亘って閉じられて、可変入賞装置５０は閉鎖される
（Ｓ１３４）。

【０１０５】また、１０個の入賞がなかった場合は（Ｓ
１３２でＮ）、２９秒のタイムアウトか否かの判別が行
われ（Ｓ１３３）、タイムアウトの場合は（Ｓ１３３で
Ｙ）、可変入賞装置５０が閉鎖される（Ｓ１３４）。ま
た、タイムアウトでない場合は（Ｓ１３３でＮ）、１０
個の入賞があったか否かの判別に戻る。

【０１０６】可変入賞装置５０が２秒間閉鎖された後、
再び可変入賞装置５０は２９秒間に亘り開放されるが、
その前にラウンド数（可変入賞装置５０が開放してから
閉鎖するまでを１ラウンドとする。）が、予め定められ
た上限ラウンド数である１６回に達しているか否かが判
別される（Ｓ１３５）。

【０１０７】未だ上限ラウンド数に達していなければ
（Ｓ１３５でＹ）、Ｖ入賞口５５へ入賞したか否かが判
断される（Ｓ１３６）。ここでＶ入賞口５５へ入賞して
いなければ（Ｓ１３６でＮ）、その時点で特賞は終了す
る（Ｓ１３７）。一方、Ｖ入賞口５５へ入賞していれば
（Ｓ１３６でＹ）、再び次ラウンドとして可変入賞装置
５０が開放する（Ｓ１３１）。また、上限ラウンド数に
達した場合も（Ｓ１３５でＮ）、特賞は終了する（Ｓ１
３７）。

【０１０８】なお、前述した実施の形態では、本発明に
係る遊技機１０をパチンコ機に適用した場合について説
明したが、遊技機１０はパチンコ機に限られず、同様に
機能する他の遊技機にも適用可能である。例えば、アレ
ンジボール機等のように、遊技媒体として球を用いる各
種のゲーム機に適用することができる。

【０１０９】また、前記可変表示装置３０はスロットマ
シンに適用することができる。また、前記画像遊技では
可変表示装置３０の表示枠３１が縦３行で横３列のマト
リックス状に区画されているが、例えば表示枠３１の数
を増やして、縦４行で横４列等のマトリックス状に設定
してもよい。

【０１１０】また、前記実施の形態では、前記画像遊技
の結果が大当たり表示に確定する確率と、当日の入賞状
況とをそれぞれ可変表示装置３０の画面の一部に表示す
るように構成したが、これらの表示装置を前記可変表示
装置３０とは別に、遊技盤面１１上に配設するように構
成してもよい。

【０１１１】また、前記実施の形態では、遊技中の入賞
状況に応じて、該入賞状況が遊技者側にとって不利なほ
ど、前記画像遊技の結果が大当たり表示に確定する確率
を高く変動させるように設定したが、逆に入賞状況が遊
技者側にとって有利なほど、大当たり表示に確定する確
率を高く変動させるようにしても面白い。かかる場合、
遊技者の技量や努力に応じて、特賞発生の可能性が高ま
るので、遊技者の射幸心を十分に満足させることができ
る。

【０１１２】また、前記始動入賞口２０に球が入賞する
ことを、画像遊技が実行されるための始動条件として設
定したが、他の補助的な変動表示遊技を行う表示器や、
開閉動作遊技を行う入賞装置等においてある条件を満た
すことを、前記始動条件に設定してもよい。

【０１１３】さらにまた、前記抽選実行手段１１１、権
利保留手段１１２、画像遊技実行手段１１３、確率変更
手段１１４、特賞生成手段１１５、入賞状況判別手段１
１６、それに入賞状況表示手段１１７は、各遊技機１０
ごとに装備された１つの遊技制御装置１００によって実
現しているが、例えば特定の機能のみをホール管理端末
機２００に組み込んだりして、前記各手段を別々の装置
間に分散させて設けてもよい。

【０１１４】

【発明の効果】本発明に係る遊技機によれば、遊技制御
装置の制御により、遊技中における入賞状況に応じて、
画像遊技で大当たり表示が確定する所定確率を適宜変更
するから、特に入賞状況が遊技者側にとって不利なほ
ど、画像遊技の結果が大当たり表示に確定する確率を高
く変動させることにより、遊技者が落胆するような場面
が続いた場合に、逆に遊技者に大当たりへの期待感を与
えることができる。従って、遊技におけるスリルと興奮
を増大させて、遊技全体における興趣を高めることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態に係る遊技機を示すブロ
ック図である。

【図２】本発明の一実施の形態に係る遊技機を示す正面
図である。

【図３】本発明の一実施の形態に係る遊技機を含む遊技
管理装置のシステム構成図である。

【図４】本発明の一実施の形態に係る遊技機の可変表示
装置を拡大して示す正面図である。

【図５】本発明の一実施の形態に係る遊技機の可変表示
装置に表示される画像遊技の内容の一例を示す説明図で
ある。

【図６】本発明の一実施の形態に係る遊技機の抽選実行
手段で用いられる図柄乱数テーブルを示す説明図であ
る。

【図７】本発明の一実施の形態に係る遊技機において、
始動入賞口に球が入った場合の処理を示すフローチャー
トである。

【図８】本発明の一実施の形態に係る遊技機において、
画像遊技ないし特賞発生を概略的に示すフローチャート
である。

【図９】本発明の一実施の形態に係る遊技機において、
特賞発生処理を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１０…遊技機１１…遊技盤面１３…上皿１４…下皿１７…アウト口１８…表示ランプ２０…始動入賞口２１…始動入賞検知スイッチ３０…可変表示装置３０ａ…メイン画面３０ｂ…サブ画面３０ｃ…サブ画面３１…表示枠４０…保留球表示装置４１…保留ランプ５０…可変入賞装置５１…可動板５２…ソレノイド５３…入賞検知スイッチ５４…入賞計数機５５…Ｖ入賞口５６…Ｖ入賞検出スイッチ６０…賞球払出手段７０…スピーカー１００…遊技制御装置１１０…ＣＰＵ１１１…抽選実行手段１１２…権利保留手段１１３…画像遊技実行手段１１４…確率変更手段１１５…特賞生成手段１１６…入賞状況判別手段１１７…入賞状況表示手段１２０…ＲＯＭ１３０…ＲＡＭ１５０…台コントローラ２００…ホール管理端末機

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】遊技盤面上に球を打ち出す遊技で所定の始
動条件が成立すると、各種図柄を用いた画像遊技を実行
し、該画像遊技の結果が所定の大当たり表示に相当する
と、遊技者に有利な特賞を発生させる遊技機において、前記画像遊技を表示可能であり遊技盤面上に配設される
可変表示装置と、前記画像遊技ないし特賞発生を少なく
とも制御する遊技制御装置とを有し、前記遊技制御装置は、遊技中における入賞状況に応じ
て、前記画像遊技で大当たり表示が確定する所定確率を
適宜変更することを特徴とする遊技機。
【請求項２】前記遊技制御装置は、抽選実行手段と、確
率変更手段と、画像遊技実行手段と、特賞生成手段とを
有し、前記抽選実行手段は、遊技中に所定の始動条件が成立し
たことに起因して、乱数を用いた無作為抽選を実行し、前記確率変更手段は、遊技中における入賞状況に応じ
て、前記抽選実行手段による抽選で当たりの出る確率を
適宜変更し、前記画像遊技実行手段は、前記抽選実行手段の抽選結果
に応じて、前記可変表示装置で各種図柄を用いた画像遊
技を実行し、前記特賞生成手段は、前記抽選実行手段の抽選結果が当
たりとなった場合に、前記画像遊技の結果が大当たり表
示に確定した後、前記特賞を発生させることを特徴とす
る請求項１記載の遊技機。
【請求項３】前記遊技制御装置は入賞状況判別手段も有
し、前記入賞状況判別手段は、前記始動条件の成立回数を遊
技機の稼働時間で除算して、単位時間当たりの始動条件
の成立回数である単位始動数を算出し、前記確率変更手段は、遊技中の入賞状況として前記単位
始動数に応じて、前記抽選実行手段による抽選で当たり
の出る確率を適宜変更することを特徴とする請求項２記
載の遊技機。
【請求項４】前記遊技制御装置は入賞状況判別手段も有
し、前記入賞状況判別手段は、前記始動条件の成立回数を特
賞発生回数で除算して、１回当たりの特賞発生に要する
始動条件の成立回数である必要始動数を算出し、前記確率変更手段は、遊技中の入賞状況として前記必要
始動数に応じて、前記抽選実行手段による抽選で当たり
の出る確率を適宜変更することを特徴とする請求項２記
載の遊技機。
【請求項５】前記遊技制御装置は入賞状況判別手段も有
し、前記入賞状況判別手段は、前記始動条件の成立回数を遊
技機の稼働時間で除算して、単位時間当たりの始動条件
の成立回数である単位始動数と、前記始動条件の成立回
数を特賞発生回数で除算して、１回当たりの特賞発生に
要する始動条件の成立回数である必要始動数とをそれぞ
れ算出し、前記確率変更手段は、遊技中の入賞状況として前記単位
始動数と前記必要始動数との組み合わせに応じて、前記
抽選実行手段による抽選で当たりの出る確率を適宜変更
することを特徴とする請求項２記載の遊技機。
【請求項６】遊技中の入賞状況に応じて、該入賞状況が
遊技者側にとって不利なほど、前記画像遊技の結果が大
当たり表示に確定する確率を高く変動させることを特徴
とする請求項１，２，３，４または５記載の遊技機。
【請求項７】前記画像遊技の結果が大当たり表示に確定
する確率を、遊技盤面上の一部に目視可能に表示するこ
とを特徴とする請求項１，２，３，４，５または６記載
の遊技機。
【請求項８】前記画像遊技の結果が大当たり表示に確定
する確率を、前記可変表示装置の一部にパワーメーター
を模して表示することを特徴とする請求項７記載の遊技
機。
【請求項９】前記画像遊技の結果が大当たり表示に確定
する確率を、前記可変表示装置の一部に特別な図柄によ
って表示することを特徴とする請求項７記載の遊技機。
【請求項１０】当日における入賞状況を、遊技盤面上の
一部に目視可能に表示することを特徴とする請求項１，
２，３，４，５，６，７，８または９記載の遊技機。
【請求項１１】前記当日における入賞状況として、遊技
中における始動条件の成立回数と、特賞発生回数と、稼
働時間のそれぞれ合計を、前記可変表示装置の一部に表
示することを特徴とする請求項１０記載の遊技機。
【請求項１２】前記可変表示装置は、各種図柄をそれぞ
れ表示可能な複数の表示枠を備え、各表示枠をマトリッ
クス状に並べて成り、前記画像遊技は、前記各表示枠ごとに各種図柄が入れ替
わり変化した後に順次停止するものであり、前記各表示
枠が同数ずつ並ぶ何れかのライン上に停止した図柄が、
総て同一種類に揃った状態が前記大当たり表示に相当す
ることを特徴とする請求項１，２，３，４，５，６，
７，８，９，１０または１１記載の遊技機。
【請求項１３】前記遊技盤面上に可変入賞装置を設け、前記可変入賞装置は、その入賞口を開閉可能な可動板を
有して成り、該可動板は通常は閉状態に維持され、前記可動板を、所定回数を限度に繰り返し開閉させて、
前記特賞とすることを特徴とする請求項１，２，３，
４，５，６，７，８，９，１０，１１または１２記載の
遊技機。
【請求項１４】前記遊技盤面上に始動入賞口を設け、前記始動入賞口に球が入賞することを、前記始動条件に
設定したことを特徴とする請求項１，２，３，４，５，
６，７，８，９，１０，１１，１２または１３記載の遊
技機。